JP5632637B2 - 接着剤組成物、接着方法、積層体並びに空気入りタイヤ - Google Patents
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(1)カルバニオン反応部位としてC=X(ここで、XはO、SまたはCである)及びチオエポキシ基を含む化合物、カルバニオン反応部位としてC=X(ここで、XはO,Sま
たはCである)及びチオエポキシ基と含窒素官能基とを含む化合物、ケイ素原子含有化合物、並びにスズ原子含有化合物からなる群から選択される少なくとも一種の変性剤で変性された変性ジエン系エラストマーを含むことを特徴とする、接着剤組成物。
本発明の接着剤組成物は、カルバニオン反応部位としてC=X(ここで、XはO、SまたはCである)及び(チオ)エポキシ基の少なくとも一種を含む化合物、カルバニオン反応部位としてC=X(ここで、XはO,SまたはCである)及び(チオ)エポキシ基の少なくとも一種と含窒素官能基とを含む化合物、ケイ素原子含有化合物、並びにスズ原子含有化合物からなる群から選択される少なくとも一種の変性剤で変性された変性ジエン系エラストマーを含むことを特徴とする。
4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン及び4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等。
4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド及び4−ジメチルアミノベンジリデンアニリン等。
1,1−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン、1,1−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)エチレン等
4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、4−ピリジルアミド、4−ピリジル−エチレンオキシド等。
N,N−ジメチルホルムアルデヒド、N,N−ジエチルホルムアルデヒド、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール、N,N−ジエチルホルムアミドジエチルアセタール、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアニリド、N,N−ジエチルアセトアニリド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミドプロピルアクリルアミド、ε−カプロラクタム、N−メチル−ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン及びジシクロヘキシルカルボジイミド等。
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート等。
フェニルイソシアネート、フェニルチオイソシアネート及びジイソシアナートジフェニルメタン等。
N,N,N′,N′−デトラメチルウレア、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン及び1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン等。
ベンズニトリル、4−シアノピリジン及び2−シアノピリジン等
尚、必要に応じて、スコーチ防止剤、老化防止剤、素練促進剤、タッキファイヤー、ワックス、軟化剤等を添加しても良い。
レン−スチレン(SIS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)等の
ブロック共重合体や、これらの水添物(SEBS、SEPS等)或いはブレンド等が挙げられる。
ル基のポリマー等が挙げられる。
空気入りタイヤを製造することが可能である。
表1及び2に示す配合処方の接着剤組成物を製造し、未加硫ゴムとフィルムとの間に配して積層して加硫することにより積層体を作成し、これらを実施例1〜19及び比較例1,2とした。尚、前記未加硫ゴムおよびフィルムの製造方法は下記の通りであり、前記フィルムは、下記の製造方法による変性エチレン−ビニルアルコール(EVOH)共重合体を材料として用いた。
天然ゴム100質量部に対して、GPFカーボンブラック[旭カーボン(株)製,#5
5]60質量部、SUNPAR2280[日本サン石油(株)製]7質量部、ステアリン酸[旭電化工業(株)製]1質量部、NOCCELER DM[大内新興化学工業(株)製]1.
3質量部、酸化亜鉛[白水化学工業(株)製]3質量部及び硫黄[軽井沢精錬所製]0.5質
量部を配合してゴム組成物を調製し、シート状に加工して、シート状の未加硫ゴム(ジエン系)を得た。尚、前記シートの厚さは1mmとした。
加圧反応槽に、エチレン含量44モル%、ケン化度99.9%のエチレン−ビニルアルコール共重合体(190℃、2160g荷重下でのMFR:5.5g/10分)2質量部及びN−メチル−2−ピロリドン8質量部を仕込み、120℃で2時間加熱撹拌して、エチレン−ビニルアルコール共重合体を完全に溶解させた。これにエポキシ化合物としてエポキシプロパン0.4質量部を添加後、160℃で4時間加熱した。加熱終了後、蒸留水100質量部に析出させ、多量の蒸留水で充分にN−メチル−2−ピロリドン及び未反応のエポキシプロパンを洗浄し、変性エチレン−ビニルアルコール共重合体を得た。
上記手法で得られた変性EVOHと、エラストマーとしての熱可塑性ポリウレタン((株)クラレ製 クラミロン3190)とを使用し、2種3層共押出装置を用いて、下記共押出成形条件で3層フィルム(熱可塑性ポリウレタン層/変性EVOH層/熱可塑性ポリウレタン層)を作製した。各層の厚みは、変性EVOH層、熱可塑性ポリウレタン層ともに20μmである。
層構成:熱可塑性ポリウレタン/変性EVOH/熱可塑性ポリウレタン(厚み20/20/20:単位はμm)
各樹脂の押出温度:C1/C2/C3/ダイ=170/170/220/220℃
各樹脂の押出機仕様:25mmφ押出機 P25−18AC(大阪精機工作株式会社製)
変性EVOH:20mmφ押出機 ラボ機ME型CO−EXT(株式会社東洋精機製)
Tダイ仕様:500mm幅2種3層用 (株式会社プラスチック工学研究所製)
冷却ロールの温度:50℃
引き取り速度:4m/分
日新ハイボルテージ(株)製、キュアトロンEBC−200−100を使用し、加速電圧200kV、照射エネルギー20Mradの条件にて、上記製造方法により得たフィルムを電子線照射して架橋処理を施したのち、その片面に液状の接着剤組成物を塗布して乾燥し、次いでその上に上記製造方法で得たシート状未加硫ゴムを貼合した。これを165℃で15分間加熱・加硫処理して、積層体を製造した。
窒素置換された内容積5Lの反応器に、シクロヘキサン2000g、1,3−ブタジエン450g、スチレン50g、及びテトラヒドロフラン25gを仕込んだ後、n−ブチルリチウム0.32gを加えて断熱下30〜90℃で重合反応を行った。
重合転化率が100%に達した後、ジフェニルメタンジイソシアネートをn−ブチルリチウムに対して2当量加え反応させた。更に、老化防止剤としてジ−tert−ブチル−p−クレゾールをゴム100gに対して0.7g添加して、常法にて脱溶・乾燥を行うことによりイソシアネート変性SBRを得た。
乾燥し、窒素置換された800ミリリットルの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン300g、1,3−ブタジエン41.25g、スチレン8.75g、ジテトラヒドロフリルプロパン0.38ミリモルを注入し、これにn−ブチルリチウム(BuLi)0.43ミリモルを加えた後、50℃で1.5時間重合を行った。この重合系に更に末端変性剤として3−トリエトキシシリルプロピル無水マレイン酸0.43ミリモルを加えた後、更に30分間変性反応を行った。この後、該重合系に2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(BHT)のイソプロパノール5重量%溶液0.5ミリリットルを加えて反応の停止を行い、更に常法に従い乾燥することにより無水マレイン酸変性SBRを得た。
窒素置換された反応器に、シクロヘキサン2,000g、ブタジエン500g、テトラヒドロフラン10gを仕込んだ後、n−ブチルリチウムを添加し、断熱下30〜90℃で重合反応を行った。重合転化率が100%に達した後、ジフェニルメタンジイソシアネートをリチウム原子に対し2等量加えて反応させた。次いで、2,6−ジターシャリーブチル−P−クレゾールを添加後、シクロヘキサンを加熱除去してイソシアネート変性BRを得た。
JIS K6854に準拠して上記積層体に対してT型剥離試験を行い、剥離抗力を測定した。得られた各測定値は、比較例1の値を100として指数表示した。その評価結果を表1及び2に示す。
JIS Z0237に準拠してプローブタック試験を行い、各積層体のタックを測定した。得られた各測定値は、比較例1の値を100として指数表示した。その評価結果を表1及び2に示す。
酸変性 :重量平均分子量25000
*2 Ricon(R)(R) 130MA8 :無水マレイン酸変性
*3 Ricon(R)(R) 130MA13 :無水マレイン酸変性
*4 Ricon(R)(R) 130MA13 :無水マレイン酸変性
*5 Ricon(R)(R) 130MA20 :無水マレイン酸変性
*6 Ricon(R)(R) 131MA5 :無水マレイン酸変性
*7 Ricon(R)(R) 131MA10 :無水マレイン酸変性
*8 Ricon(R)(R) 131MA17 :無水マレイン酸変性
*9 Ricon(R)(R) 131MA20 :無水マレイン酸変性
*10 Ricon(R)(R) 156MA17 :無水マレイン酸変性
*11 Ricon(R)(R) 184MA6 :無水マレイン酸変性
*12 BR01 :JSR(株)製 :重量平均分子量55万
*13 旭#80 :旭カーボン(株)製
*14 AQ−N :東ソー・シリカ(株)製
*15 KBE−846 :信越化学(株)製
*16 PR−SC−400 :住友ベークライト(株)製
*17 N−フェニル−N′−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、老化防止剤
*18 ノクセラーCZ−G、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、架橋促進剤 :大内新興化学(株)製
*20 TS−430 :東ソー(株)製
*21 旭♯80 :旭カーボン(株)製
*22 PR−SC−400 :住友ベークライト(株)製
*23 ノクセラーZTC :大内新興化学工業(株)製
〜19は、剥離効力およびタックの両性能において、従来の配合処方の接着剤組成物を用いて作成された比較例1及び2よりも格段に優れていることがわかった。
Claims (10)
- カルバニオン反応部位としてC=X(ここで、XはO、SまたはCである)及びチオエポキシ基を含む化合物、カルバニオン反応部位としてC=X(ここで、XはO,SまたはCである)及びチオエポキシ基と含窒素官能基とを含む化合物、ケイ素原子含有化合物、並びにスズ原子含有化合物からなる群から選択される少なくとも一種の変性剤で変性された、重量平均分子量が15万超200万以下のエラストマーを含む変性ジエン系エラストマーと、架橋剤とを含む接着剤組成物であって、前記変性ジエン系エラストマーを、前記接着剤組成物におけるエラストマー成分100質量部中50質量部以上で含むことを特徴とする、接着剤組成物。
- 前記変性剤が、カルボキシル基、酸無水物基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、アミノ基、アルコキシシリル基、ニトリル基、ヒドラゾ基、ジアゾ基、オキシカルボニル基、スルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、水酸基、ボロン酸基または、水の存在下でボロン酸基に転化し得るホウ素含有基、テトラゾール変性、シロキサン基、ヒドロカルビルオキシシリル基、イミノ基、メルカプト基、チオウレイド基、シラノール基及びカテコール基のいずれかの官能基を有することを特徴とする、請求項1に記載の接着剤組成物。
- 更に架橋促進剤を含む請求項2に記載の接着剤組成物。
- 更に架橋促進助剤を含む請求項3に記載の接着剤組成物。
- 前記変性ジエン系エラストマーが、重量平均分子量が2000以上10万以下のエラストマーを含む請求項1〜4のいずれかに記載の接着剤組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の接着剤組成物を、少なくとも2つの被接着対象物の間に配し、これらを加硫することにより一体化させることを特徴とする接着方法。
- 前記少なくとも2つの被接着対象物のうちの少なくとも1つがフィルムであり、また、少なくとも1つが未加硫ゴムである請求項6に記載の接着方法。
- 前記フィルムが、エチレン−ビニルアルコール系共重合体、変性エチレン−ビニルアルコール系共重合体、ウレタン系重合体、オレフィン系重合体またはジエン系重合体のいずれかを含有するフィルムである請求項7に記載の接着方法。
- 請求項6〜8のいずれかに記載の接着方法により形成された積層体。
- 請求項9に記載の積層体を使用したタイヤ。
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