JP5632636B2 - 燃料ポンプの支持構造 - Google Patents
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Description
請求項2に記載した発明は、前記ポンプ締結部材(41)の一対の分割体は、前記挿通口(40)を挟んで互いに離間して対向配置され、前記セットプレート(60,100,105)の一対の分割体は、前記ポンプ締結部材(41)の一対の分割体における互いに対向する部位に跨って固定されることを特徴とする。
また、複数のセットプレートを用いることで、単一のセットプレートよりもセットプレートを製作する際の歩留まりが向上する。
図1に示すように、図1に示すスクータ型の自動二輪車1は、バーハンドル2によって操向される前輪3と、スイング式のパワーユニット10によって駆動される後輪4とを備える。バーハンドル2及び前輪3を含むステアリング系部品は、車体フレーム5前端のヘッドパイプ5aに操向可能に枢支される。車体フレーム5の下部後側には、パワーユニット10の前部下側が上下揺動可能に枢支される。バーハンドル2と車体後部上に支持された乗員着座用のシート6との間は低部とされ、該低部上に乗員の足載せ用のフロアステップ7が設けられる。
パワーユニット10は、その前部を構成するエンジン11と、後部左側を構成する伝動ケース16とを一体化したスイング式動力ユニットであり、伝動ケース16の後部と車体フレーム5の後部との間にはリヤクッション17が介装され、もって車体後部にユニットスイング式のリヤサスペンションが構成される。
クランクケース12の左側には、後方に延出する伝動ケース16の前部が一体に設けられる。伝動ケース16の後端部には、その右方(車体中心側)に突出する後輪車軸4aが回転可能に支持される。そして、クランクシャフトの回転動力が伝動ケース16内の動力伝達機構を介して後輪車軸4aに伝達されることで、該後輪車軸4aに支持された後輪4が駆動して自動二輪車1を走行させる。
燃料ポンプ29の上面には、燃料タンク25の上方に露出される燃料フィード管31が取り付けられる。燃料フィード管31は、ポンプ本体30の径方向に沿って形成され、ポンプ本体30により圧送される燃料をポンプ本体30の径方向外側に向かって吐出する。この燃料フィード管31には、燃料供給管34を介して、エンジン11のシリンダ13内へ燃料を供給するインジェクタなどの燃料供給装置(不図示)が接続される。
フランジ部33と挿通口40の周縁の傾斜面38との間には、断面形状が下側に開き二又状に形成された弾性変形可能な環状のシール部材75が介装される。シール部材75には、フランジ部33の下面と燃料タンク25の傾斜面38の外表面との間に入り込む外側リップ78と、フランジ部33の下方の燃料ポンプ29の外周面と段差部39の内周面との間に入り込む内側リップ79とが形成される。
小径部76の外周面と段差部39の内周面との間には、断面略円形状で環状に形成されたシール部材80が配置される。
そして、2つのポンプ締結部材41に跨って2つのセットプレート60を配設するべく、保持部62が内側となるように、各セットプレート60の丸孔66および長孔67に、隣り合うセットプレート60の直近のスタッドボルト43,43をそれぞれ挿通してナット68で締結する。
また、複数のセットプレート60を用いることで、単一で大きなセットプレートを用いる場合よりもセットプレート60の大きさを小型化できるので製作時の歩留まりを向上することができる。
さらに、抜け止め部63と保持部62とは面一の板状に形成することでセットプレート60を単純な形状にすることができるため、単純形状のセットプレート60により燃料ポンプ29の位置を弾性的に保持することができる。
本体部61には、セットプレート内側の長手方向の両外側からセットプレート内側のやや斜め外側に向かって締結片部65が延出して形成される。これら締結片部65のうち一方の締結片部65には、スタッドボルト43が挿通される丸孔66が形成され、他方の締結片部65には本体部61の長手方向に沿う長孔67が形成される。本体部61は、さらに挿通口40に対する燃料ポンプ29の抜き出し方向への移動を規制する抜け止め部63を備える。
図12に示すように、隣り合う2つのポンプ締結部材200は、燃料フィード管31およびカプラ32を挟んで対照位置にそれぞれ配置される。燃料フィード管31およびカプラ32は、2つのポンプ締結部材200の端部間から径方向外側を臨む位置に配置される。ポンプ締結部材200の端部付近にはそれぞれスタッドボルトが固定される。このように形成された一つのポンプ締結部材200上には、一つのセットプレート60が配設され、一つのポンプ締結部材200に突設されたスタッドボルト43,43により一つのセットプレート60が締結される。
図13に示すように、この実施形態のセットプレート300は、本体部301、保持部62、および、抜け止め部63を備えて構成される。本体部301は、ポンプ締結部材41(図13において不図示)を上方から覆う略円環状に形成される。本体部301には、それぞれポンプ締結部材41のスタッドボルト43に対向する位置に、スタッドボルト43を挿通する挿通孔(図13において不図示)が形成される。この挿通孔に挿通されたスタッドボルト43とナット68によりポンプ締結部材41にセットプレート300が締結される。
図14に示すように、この実施形態の燃料タンク25には、その挿通口(図14において不図示)の周縁の傾斜面38の平面部46に、上面視略円環状のポンプ締結部材400が溶接により固定される。このポンプ締結部材400の燃料フィード管31およびカプラ32が配置される箇所には、周囲のポンプ締結部材400の上面よりも一段下がって形成される凹部51が配置される。この凹部51には、フランジ部33から延出される位置決め部81が嵌入されて、燃料ポンプ29の回転が規制される。ポンプ締結部材400は、凹部51で平面部46に溶接される。なお、ポンプ締結部材400は上面視略円環状に限られるものではなく、上面視環状に形成されれば、例えば矩形などの多角形状であってもよい。
また、上述した第4〜第6実施形態では、保持部受け部71を設ける場合について説明したが、保持部受け部71を省略して第2、第3実施形態の保持部62,101,106を設けるようにしてもよい。
さらに上述した各実施形態に限られず、例えば、燃料ポンプ29のフランジ33と燃料タンク25の挿通口40の周縁とに位置決め用の目印M(図7参照)を設けて誤組を防止するようにしてもよい。
上述した各実施形態では位置決め部81を一箇所にのみ設ける場合について説明したが、凹部51の数量に応じて複数の位置決め部81を設けるようにしてもよい。
29 燃料ポンプ
33 フランジ部
40 挿通口
41,200,400 ポンプ締結部材
60,100,105,300 セットプレート
61,301 本体部
62,101,106 保持部
63 抜け止め部
69,102 アーム部
71 保持部受け部
70,107 当接部
75 シール部材(シール)
Claims (7)
- 燃料タンク(25)に燃料ポンプ(29)を挿通する挿通口(40)を形成するとともに該挿通口(40)の周縁にポンプ締結部材(41,200)を設け、前記燃料ポンプ(29)には前記挿通口(40)の周縁に対面するフランジ部(33)を設け、該フランジ部(33)と前記挿通口(40)の周縁との間にシール(75)を設け、前記ポンプ締結部材(41,200)に締結するセットプレート(60,100,105)により前記燃料ポンプ(29)を前記燃料タンク(25)に固定する燃料ポンプの支持構造において、
前記セットプレート(60,100,105)は、プレートの撓みによる付勢力で前記燃料ポンプ(29)を弾性的に保持する保持部(62,101,106)と、前記燃料ポンプ(29)の移動を規制する抜け止め部(63)とを備え、
前記セットプレート(60,100,105)の前記ポンプ締結部材(41,200)へのネジ部材(43,68)による締結方向と前記セットプレート(60,100,105)の前記燃料ポンプ(29)に対する付勢方向及び移動規制方向とを同一とし、
前記セットプレート(60,100,105)の締結部は、前記燃料ポンプ(29)の軸中心に対して、前記セットプレート(60,100,105)の保持部(62,101,106)よりも外側に複数配置され、
前記セットプレート(60,100,105)及び前記ポンプ締結部材(41,200)の両方が、それぞれ一対の分割体で構成されることを特徴とする燃料ポンプの支持構造。 - 前記ポンプ締結部材(41)の一対の分割体は、前記挿通口(40)を挟んで互いに離間して対向配置され、
前記セットプレート(60,100,105)の一対の分割体は、前記ポンプ締結部材(41)の一対の分割体における互いに対向する部位に跨って固定されることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプの支持構造。 - 前記セットプレート(60,100,105)は前記ポンプ締結部材(41,200)と締結する本体部(61,301)を備え、前記保持部(62,101,106)は前記本体部(61,301)から前記燃料ポンプ(29)に向かって延出して形成され、前記抜け止め部(63)は前記本体部(61,301)に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料ポンプの支持構造。
- 前記セットプレート(60,100,105)は本体部(61)から延出して形成される保持部(62,101,106)を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の燃料ポンプの支持構造。
- 前記抜け止め部(63)と前記保持部(62)とは面一の板状に形成され、前記燃料ポンプ(29)の上面には上方へ突出する保持部受け部(71)が設けられ、前記抜け止め部(63)は前記燃料ポンプ(29)の上面に当接し、前記保持部(62)は前記保持部受け部(71)に当接することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の燃料ポンプの支持構造。
- 前記保持部(101)は、本体部(61,301)から延出するアーム部(102)と、該アーム部(102)の端部側に設けられて前記燃料ポンプ(29)の上面に当接する当接部(70)とを備え、前記アーム部(102)が傾斜して形成されて前記当接部(70)と前記本体部(61,301)とが段違いに形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の燃料ポンプの支持構造。
- 前記保持部(106)は、本体部(61,301)から延出するアーム部(69)と、該アーム部(69)の端部側に設けられて前記燃料ポンプ(29)の上面に当接する当接部(107)とを備え、前記アーム部(69)は前記抜け止め部(63)と面一に形成され、前記当接部(107)が傾斜して形成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の燃料ポンプの支持構造。
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