JP7366972B2 - 燃料タンク構造 - Google Patents
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Description
また、燃料タンクの上面に設けられる給油口と、揺動によって給油口を開閉可能に塞ぐキャップとを備える燃料タンク構造が知られている(例えば、特許文献2参照)。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、揺動によって給油口を開閉可能に塞ぐキャップを高精度に取り付けし、且つ、部品点数を低減することを目的とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る鞍乗り型車両10の側面図である。
鞍乗り型車両10は、車体フレーム11と、車体フレーム11に支持されるパワーユニット12と、前輪13を操舵自在に支持するフロントフォーク14と、後輪15を支持するスイングアーム16と、乗員用のシート17とを備える車両である。
鞍乗り型車両10は、乗員がシート17に跨るようにして着座する車両である。シート17は、車体フレーム11の後部の上方に設けられる。
シート17は、リアフレーム20に支持される。
後輪15は、スイングアーム16の後端部に設けられる車軸15aに支持される。
パワーユニット12は、内燃機関である。パワーユニット12は、クランクケース23と、往復運動するピストンを収容するシリンダー部24とを備える。シリンダー部24の排気ポートには、排気装置25が接続される。
パワーユニット12の出力は、パワーユニット12と後輪15とを接続する駆動力伝達部材によって後輪15に伝達される。
フロントフェンダー26は、フロントフォーク14に取り付けられる。リアフェンダー27及びステップ28は、シート17よりも下方に設けられる。燃料タンク29は、車体フレーム11に支持される。
リアフレーム20は、メインフレーム31の後部から後方に延びる左右一対のシートフレーム35と、ピボットフレーム32から後上方に延びてシートフレーム35に接続される左右一対のサブフレーム36とを備える。
燃料タンク29は、メインフレーム31の上方において、ヘッドパイプ18とシート17との間に配置される。燃料タンク29は、メインフレーム31に支持される。
前方を照らすヘッドライト37は、ヘッドパイプ18の前方に配置される。
燃料タンク構造は、燃料タンク29と、後述の給油口63(図3)を開閉可能に塞ぐキャップ50と、給油口63の周囲に零れる燃料を受けるトレー部材51とを備える。
膨出部60は、上面29aに対し上方に位置する上壁部61と、上壁部61の周縁の全周から下方に延出する周壁部62とを備える。
上壁部61は、平面視では、略円形である。周壁部62は、平面視では、円環状である。
給油口63の内周部は、上壁部61を上下方向に貫通する開口部である。給油口63は、平面視において、上壁部61の中心部に設けられる。燃料は、給油口63から燃料タンク29に注入される。
周壁部62の下端部は、開口部29bに嵌合する。膨出部60は、開口部29bの内周に沿って一周する溶接ビード64によって燃料タンク29に接合される。溶接ビード64は、開口部29bの内周部と周壁部62の下端部の外周とを溶接する。
図3~図8を参照し、膨出部60の下面側には、給油口63に対し下方に延出する筒状部材66、補強部材67、固定ナット68、及び接続部材69が取り付けられる。膨出部60の下面側は、膨出部60において燃料タンク29の内側に位置する側である。
補強部材67は、筒状部材66の外周と上壁部61の下面とを接続して筒状部材66の固定を補強する板状部材である。
給油の際、給油所等の給油ノズルは、給油口63及び筒状部材66に挿入される。筒状部材66は、燃料タンク29内において上記給油ノズルの位置を規制する。
筒状部材66の下端部には、上記給油ノズルの下方への移動を規制するストッパー部材(不図示)が設けられる。
固定ナット68は、固定孔部61aと同軸の位置関係で各固定孔部61aの真下に配置される。固定ナット68は、上壁部61の下面に溶接される溶接ナットである。
固定ナット68の雌ねじ部は、固定孔部61aから上方に露出する。
固定孔部61a及び固定ナット68は、キャップ50が固定されるキャップ固定部70を構成する。
接続部材69の一端部69aは、膨出部60内から周壁部62を貫通して側方の外側に突出する。接続部材69の他端部69bは、膨出部60内から上壁部61を貫通して上方の外側に突出する。一端部69a及び他端部69bは、膨出部60に溶接によって接続されている。
一端部69aは、配管71の一端が接続される配管接続部である。配管71は膨出部60から下方に延出し、配管71の他端は、キャニスター(不図示)に接続される。このキャニスターは、ケース内に活性炭等の吸着剤を収納したものであり、燃料タンク29内の蒸発燃料を吸着する。
底壁部51aは、平面視で略円形である。トレー周壁部51bは、底壁部51aの全周に設けられる環状の壁部である。
トレー部材51の底壁部51aには、給油口63の外周に嵌合するトレー開口部51cと、底壁部51aを貫通する第2開口部51dと、底壁部51aから上方に延出する筒状のボス部51eとが設けられる。第2開口部51d及びボス部51eは、給油口63の周囲に設けられる。
給油口63は、トレー開口部51cから上方に露出する。接続部材69の他端部69bは、第2開口部51dから上方に露出する。
接続部51fには、ドレン配管72の一端が接続される。ドレン配管72は、トレー部材51から下方に延出し、ドレン配管72の他端は、下方に開口する。
給油ノズルからトレー部材51に零れる燃料及びトレー部材51に溜まる水は、接続部51fからドレン配管72に流れ、ドレン配管72の他端から外部に排出される。
キャップ50は、上方からの平面視では、円形である。
支持部材50bは、上方からの平面視では、キャップ50を外周側から囲むリング状である。
図2では、キャップ本体50aによって給油口63は塞がれている。図2において仮想線で示されるように、キャップ本体50aが揺動軸50cを中心に後上方に揺動して開かれると、給油口63は上方に露出する。
第1取付部50dは、キャップ本体50aの前方に位置する。第2取付部50eは、キャップ本体50aの後方に位置する。
キャップ50は、トレー部材51に上方から重ねて配置される。
キャップ50は、支持部材50bを介して膨出部60の上壁部61に取り付けられる。
支持部材50bの第1取付部50dは、トレー部材51のボス部51e内を通って膨出部60の上壁部61に当接する。
支持部材50bの第2取付部50eは、トレー部材51の第2開口部51dを通って膨出部60の上壁部61に当接する。
なお、第1取付部50d及び第2取付部50eは、上壁部61に直接当接せずに、トレー部材51の底壁部51aを介して上壁部61に当接しても良い。
キャップ固定具75のうちの一つは、支持部材50bにおける第1取付部50dの部分に上方から挿通され、前側のキャップ固定部70に締結される。
他のキャップ固定具75は、支持部材50bにおける第2取付部50eの部分に上方から挿通され、後側のキャップ固定部70に締結される。他のキャップ固定具75は、左右一対設けられる。
トレー部材51は、キャップ50の支持部材50bと膨出部60の上壁部61との間に挟持されている。
トレー部材51及び膨出部60は、タンクカバー43によって外側から覆われて隠れている。
この構成によれば、給油口63及びキャップ固定部70が、膨出部60の上壁部61に設けられるため、給油口63とキャップ固定部70との位置精度を高くできる。このため、揺動によって給油口63を開閉可能に塞ぐキャップ50を高精度に燃料タンク29に取り付けできる。また、専用のステー等を用いずに、膨出部60にキャップ50を固定できるため、部品点数を削減できる。
この構成によれば、周壁部62が燃料タンク29の開口部29bの内周部に接合されるため、膨出部60を強固に燃料タンク29に固定できる。このため、燃料タンクに衝撃が加わった場合であっても、膨出部60の変形を低減でき、給油口63をキャップ50によって良好に塞ぐことができる。
この構成によれば、膨出部60を利用して、接続部材69を簡単な構造で設けることができる。
この構成によれば、トレー部材51を簡単な構造で給油口63の近くに取り付けできる。
この構成によれば、キャップ50と上壁部61との間にトレー部材51を挟むことで、簡単な構造でトレー部材51を固定できる。
この構成によれば、接続部材69を膨出部60内に配索することで、接続部材69を保護できるとともに、接続部材69が目立つことを抑制して外観性を向上できる。
この構成によれば、キャップ固定部70に支持部材50bを固定することで、給油口63と支持部材50bとの位置精度を高くできる。このため、支持部材50bによって揺動自在に支持されるキャップ本体50aによって、給油口63を良好に塞ぐことができる。
上記実施の形態では、自動二輪車である鞍乗り型車両10に搭載される燃料タンク構造を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、自動二輪車以外の車両や、車両以外に搭載される燃料タンク構造にも適用可能である。
上記実施の形態は、以下の構成をサポートする。
この構成によれば、給油口及びキャップ固定部が、膨出部の上壁部に設けられるため、給油口とキャップ固定部との位置精度を高くできる。このため、揺動によって給油口を開閉可能に塞ぐキャップを高精度に燃料タンクに取り付けできる。また、専用のステー等を用いずに、膨出部にキャップを固定できるため、部品点数を削減できる。
この構成によれば、周壁部が燃料タンクの開口部の内周部に接合されるため、膨出部を強固に燃料タンクに固定できる。このため、燃料タンクに衝撃が加わった場合であっても、膨出部の変形を低減でき、給油口をキャップによって良好に塞ぐことができる。
この構成によれば、膨出部を利用して、接続部材を簡単な構造で設けることができる。
この構成によれば、トレー部材を簡単な構造で給油口の近くに取り付けできる。
この構成によれば、キャップと上壁部との間にトレー部材を挟むことで、簡単な構造でトレー部材を固定できる。
この構成によれば、接続部材を膨出部内に配索することで、接続部材を保護できるとともに、接続部材が目立つことを抑制して外観性を向上できる。
この構成によれば、キャップ固定部に支持部材を固定することで、給油口と支持部材との位置精度を高くできる。このため、支持部材によって揺動自在に支持されるキャップ本体によって、給油口を良好に塞ぐことができる。
29a 上面
29b 開口部
50 キャップ
50a キャップ本体
50b 支持部材
51 トレー部材
60 膨出部
61 上壁部
62 周壁部
63 給油口
69 接続部材
69a 一端部
69b 他端部
70 キャップ固定部
71 配管
Claims (5)
- 燃料タンク(29)の上面(29a)に設けられる給油口(63)と、揺動によって前記給油口(63)を開閉可能に塞ぐキャップ(50)とを備える燃料タンク構造において、
前記燃料タンク(29)の前記上面(29a)には、上方に膨出する膨出部(60)が設けられ、
前記膨出部(60)は、上壁部(61)と、前記上壁部(61)の周縁から下方に延出する周壁部(62)とを備え、
前記膨出部(60)は、前記周壁部(62)が前記燃料タンク(29)に接合され、
前記給油口(63)は、前記上壁部(61)に設けられ、
前記キャップ(50)が固定されるキャップ固定部(70)は、前記上壁部(61)に設けられ、
前記燃料タンク(29)から外側に延びる配管(71)が接続される接続部材(69)が設けられ、前記接続部材(69)は、前記膨出部(60)に接合され、
前記配管(71)は、前記燃料タンク(29)の蒸発燃料を吸着するキャニスターと前記燃料タンク(29)とを接続する配管であり、
前記接続部材(69)は、前記膨出部(60)内に配索されるパイプであり、
前記接続部材(69)の一端部(69a)及び他端部(69b)は、前記膨出部(60)に接続されていることを特徴とする燃料タンク構造。 - 前記周壁部(62)は、前記上面(29a)に設けられる開口部(29b)の内周部に接合されることを特徴とする請求項1記載の燃料タンク構造。
- 前記給油口(63)の周囲に零れる燃料を受けるトレー部材(51)が、前記上壁部(61)に取り付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料タンク構造。
- 前記トレー部材(51)は、前記キャップ(50)と前記上壁部(61)との間に挟まれることを特徴とする請求項3記載の燃料タンク構造。
- 前記キャップ(50)は、前記給油口(63)を塞ぐキャップ本体(50a)と、前記キャップ本体(50a)を揺動自在に支持する支持部材(50b)とを備え、
前記支持部材(50b)が前記キャップ固定部(70)に固定されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の燃料タンク構造。
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- 2022-08-03 BR BR102022015344-2A patent/BR102022015344A2/pt unknown
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