JP5631307B2 - 吸水性ポリマー粒子の表面後架橋法 - Google Patents

吸水性ポリマー粒子の表面後架橋法 Download PDF

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Description

本発明は、吸水性ポリマー粒子の製造方法に関するものであり、この場合、吸水性ポリマー粒子は、不飽和脂肪酸またはその誘導体によって表面後架橋される。
吸水性ポリマーは、おむつ、タンポン、生理用ナプキンおよびその他の衛生用品を製造するために、あるいはまた保水材として農業園芸分野においても使用されている。吸水性ポリマー粒子は高吸収体とも呼ばれており、架橋度が高いためにもはや可溶性ではない親水性ポリマーからなっている。
吸水性ポリマーの製造は、例えばF.L.BuchholzおよびA.T.Grahamの単著"Modern Superabsorbent Polymer Technology"、Wiley−VCH、1998年、第71〜103頁、およびUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、第6版、第35巻、第73〜93頁に記載されている。
吸水性ポリマー粒子の特性はたとえば使用される架橋剤量によって調整することができる。架橋剤量が増加すると、遠心分離保持容量(CRC)は低下し、かつ21.0g/cm2の加圧下での吸収(AUL0.3psi)は最大値を通過する。
オムツ中での適用特性、たとえば膨潤したゲル床の透過性(SFC)および49.2g/cm2(AUL0.7psi)またはそれ以上の加圧下での吸収を改善するために、吸水性ポリマーは通常、表面後架橋される。これにより粒子表面の架橋度のみが上昇し、これによって遠心分離保持容量(CRC)および49.2g/cm2の加圧下での吸収(AUL0.7psi)を、少なくとも部分的に分離することができる。表面後架橋のために有利には乾燥させ、粉砕し、かつ分級した吸水性ポリマー粒子(ベースポリマー)を、表面後架橋剤によって被覆し、かつ熱により表面後架橋する。
二官能性および多官能性のエポキシドを使用する場合には、特に低温で熱による表面後架橋を行うことができる。たとえばエチレングリコールジグリシジルエーテルによる表面後架橋については、すでに140℃で30分で十分である。EP0668080A2および0780424A1は、使用されるエポキシドの変換率を向上する方法を記載しているが、それというのも、最終生成物中に残留する、表面後架橋のために使用したエポキシドの残留量は毒物学的に問題があるからである。
本発明の課題は、吸水性ポリマー粒子の熱による表面後架橋のための方法を提供することであり、この場合、熱による表面後架橋は、低温で実施され、かつそれにもかかわらず毒物学的に懸念のある表面後架橋剤の使用を断念することができるものである。
前記課題は、吸水性ポリマー粒子が、
a)少なくとも1のエチレン性不飽和の酸基を有するモノマー、これは少なくとも部分的に中和されていてよい、
b)少なくとも1の架橋剤、
c)少なくとも1の開始剤、
d)場合により1もしくは複数の、a)に挙げたモノマーと共重合可能なエチレン性不飽和モノマーおよび
e)場合により1もしくは複数の水溶性ポリマー
を含有するモノマー溶液またはモノマー懸濁液の重合によって得られたものであり、少なくとも1の表面後架橋剤を吸水性ポリマー粒子上に施与し、かつ吸水性ポリマー粒子を熱によって表面後架橋させる、表面後架橋された吸水性ポリマー粒子の製造方法であって、表面後架橋剤が、少なくとも10個の炭素原子を有する少なくとも1のエチレン性不飽和カルボン酸、その塩、エステルおよび/またはエポキシ化生成物であることを特徴とする、表面後架橋された吸水性ポリマー粒子の製造方法によって解決された。
前記エチレン性不飽和カルボン酸、その塩、エステルおよび/またはエポキシ化生成物は、有利には少なくとも12個、特に有利には少なくとも14個、とりわけ有利には少なくとも16個、ならびに通常は30個以下の炭素原子を有している。
エチレン性不飽和カルボン酸、その塩および/またはエステルは有利には少なくとも2つ、特に有利には少なくとも3つ、とりわけ有利には少なくとも4つの炭素−炭素の二重結合(エチレン性不飽和基)を有している。
有利には、隣接する炭素−炭素の二重結合を有するエチレン性不飽和カルボン酸、その塩および/またはエステルを使用する。隣接する炭素−炭素の二重結合は、正確に1つの炭素原子によって、有利にはメチレン基によって分離されている、2つの炭素−炭素の二重結合であり、たとえばリノール酸およびリノレン酸中のものである。これらのエチレン性不飽和カルボン酸、それらの塩および/またはエステルは特に反応性である。
本発明の有利な実施態様では、エチレン性不飽和カルボン酸、その塩および/またはエステルは、たとえばベルノール酸中のように、さらに少なくとも1のエポキシ基、有利には炭素−炭素の二重結合に隣接する少なくとも1のエポキシ基を有している。
本発明による方法で使用可能なエチレン性不飽和カルボン酸、その塩および/またはエステルは有利には、再生可能な原料から得られる。適切な再生可能な原料は、植物油および/または動物油、たとえば乳脂肪、ナタネ油、ひまし油、にわとり油、レモンシード油、カカオバター、ココナッツオイル、肝油、トウモロコシ油、綿実油、豚脂、アマニ油、ニシン油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、落花生油、グレープシード油、米油、紅花油、胡麻油、大豆油、ヒマワリ油、牛脂およびシンコナ油(China-Holzoel)である。再生する原料に由来するエチレン性不飽和カルボン酸、その塩および/またはエステル(不飽和脂肪酸)は有利である。
エチレン性不飽和カルボン酸、その塩および/またはエステルは、他のカルボン酸、その塩および/またはエステルと一緒に使用することができ、その際、混合物中のエチレン性不飽和カルボン酸、その塩および/またはエステルの割合は、有利には少なくとも30質量%、特に有利には少なくとも40質量%、とりわけ有利には少なくとも50質量%である。つまり、たとえば動物油および/または植物油から得られる脂肪酸混合物は、不飽和脂肪酸の割合が十分に高ければ、直接使用することができる。
とりわけ有利にはアマニ油および/またはベルノニア油、およびアマニ油および/またはベルノニア油から得られた脂肪酸混合物を使用する。アマニ油中に含有されているカルボン酸は、たとえばステアリン酸(約1〜4質量%)、パルミチン酸(約4〜8質量%)、リノール酸(約10〜30質量%)オレイン酸(約15〜30質量%)およびリノレン酸(約40〜68質量%)である。
エチレン性不飽和カルボン酸のエステルとは有利には脂肪および油であると理解される。つまり、グリセリンの脂肪酸エステルである。
エチレン性不飽和カルボン酸、その塩および/またはエステルを表面後架橋剤として使用する場合、表面後架橋は有利には酸素の存在下で実施される。酸素分圧は、使用される装置中で、熱による表面後架橋の間、有利には少なくとも10ミリバール、特に有利には少なくとも50ミリバール、とりわけ有利には少なくとも100ミリバールである。熱による表面後架橋は、たとえば空気中で実施することができる。酸素はエチレン性不飽和カルボン酸と反応してヒドロペルオキシドを生じ、これはラジカル架橋につながる。不飽和脂肪酸のこの架橋は、「乾燥」とも呼ばれる。
エチレン性不飽和カルボン酸のこの「乾燥」によって、明らかにより低い温度で、有利には50〜150℃で、特に有利には60〜130℃で、とりわけ有利には70〜100℃で熱による表面後架橋が可能になる。しかしまた当然のことながら、表面後架橋はこれより高い温度で実施することもできる。
本発明のとりわけ有利な実施態様では、エチレン性不飽和カルボン酸の炭素−炭素二重結合は、表面後架橋前に少なくとも部分的に相応するエポキシ基に変換することができる。炭素−炭素の二重結合のエポキシ化はたとえば、Organikum−Organisch−chemisches Grundpraktikum、第16版、VEB Deutscher Verlag der Wissenschaften、Berlin、1986年、第257〜261頁に記載されている。
本発明のもう1つのとりわけ有利な実施態様では、エチレン性不飽和カルボン酸のエステルの炭素−炭素二重結合を表面後架橋前に少なくとも部分的に相応するエポキシ基に変換することができる。とりわけ有利にはエポキシ化された植物油および/または動物油を表面後架橋剤として使用する。エポキシ化された植物油および/または動物油は、たとえばJ.Polym.Sci.Part A:Polym.Chem.Jahrgang 2006、第44巻、第6717〜6727頁、およびEur.Polym.J.Jahrgang 2005、第41巻、第231〜237頁に記載されている。
エポキシ化生成物を表面後架橋剤として使用する場合には、表面後架橋は有利には酸素の不存在下に実施する。従って酸素分圧は使用される装置中、熱による表面後架橋の間、有利には100ミリバール未満、特に有利には50ミリバール未満、とりわけ有利には10ミリバール未満である。
熱による表面後架橋は明らかにより低い温度で、有利には50〜150℃、特に有利には60〜130℃、とりわけ有利には70〜100℃で行うことができる。あるいはまた当然のことながら、表面後架橋は、これより高い温度で実施することもできる。
以下では、通常は水不溶性の吸水性ポリマー粒子の製造を詳細に説明する。
モノマーa)は有利には水溶性である、つまり水中での溶解度は23℃で一般に少なくとも1g/100g水、有利には少なくとも5g/100g水、特に有利には少なくとも25g/100g水、とりわけ有利には少なくとも35g/100g水である。
適切なモノマーa)はたとえばエチレン性不飽和カルボン酸、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、およびイタコン酸である。特に有利なモノマーは、アクリル酸およびメタクリル酸である。とりわけ有利であるのはアクリル酸である。
その他の適切なモノマーa)は、たとえばエチレン性不飽和スルホン酸、たとえばスチレンスルホン酸および2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)である。
不純物は、重合に著しい影響を与えうる。従って、使用する原料はできる限り高い純度を有しているべきである。従って、モノマーa)を特別に精製することはしばしば有利である。適切な精製法はたとえばWO2002/055469A1、WO2003/078378A1、およびWO2004/035514A1に記載されている。適切なモノマーa)は、たとえばWO2004/035514A1によれば、アクリル酸99.8460質量%、酢酸0.0950質量%、水0.0332質量%、プロピオン酸0.0203質量%、フルフラール0.0001質量%、無水マレイン酸0.0001質量%、ジアクリル酸0.0003質量%およびヒドロキノンモノメチルエーテル0.0050質量%を含有する精製されたアクリル酸である。
モノマーa)の全量におけるアクリル酸および/またはその塩の割合は有利には少なくとも50モル%、特に有利には少なくとも90モル%、とりわけ有利には少なくとも95モル%である。
モノマーa)は通常、重合防止剤、有利にはヒドロキノン半エーテルを貯蔵安定剤として含有している。
モノマー溶液はその都度中和されていないモノマーa)に対して、有利には250質量ppmまで、有利には最大で130質量ppm、特に有利には最大で70質量ppm、有利には少なくとも10質量ppm、特に有利には少なくとも30質量ppm、特に50質量ppm程度のヒドロキノン半エーテルを含有している。たとえばモノマー溶液を製造するために、ヒドロキノン半エーテルを相応する含有率で含有しているエチレン性不飽和の酸基を有するモノマーを使用することができる。
有利なヒドロキノン半エーテルはヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)および/またはα−トコフェロール(ビタミンE)である。
適切な架橋剤b)は、架橋に適切な基を少なくとも2つ有している化合物である。このような基はたとえばポリマー鎖中にラジカル共重合することができるエチレン性不飽和基、およびモノマーa)の酸基と共有結合を形成することができる官能基である。さらに、モノマーa)の少なくとも2つの酸基と共有結合を形成することができる多価の金属塩も架橋剤b)として適切である。
架橋剤b)は、有利には、ポリマーの網状構造にラジカル共重合することができる重合可能な基を少なくとも2つ有する化合物である。適切な架橋剤b)は、たとえばエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、テトラアリルアンモニウムクロリド、テトラアリルオキシエタン、たとえばEP530438A1に記載のもの、ジアクリレートおよびトリアクリレート、たとえばEP0547847A1、EP0559476A1、EP0632068A1、WO93/21237A1、WO2003/104299A1、WO2003/104300A1、WO2003/104301A1およびDE10331450A1に記載のもの、アクリレート基以外に別のエチレン性不飽和基を含有する混合されたアクリレート、たとえばDE10331456A1およびDE10355401A1に記載のもの、または架橋剤混合物、たとえばDE19543368A1、DE19646484A1、WO90/15830A1およびWO2002/032962A2に記載のものである。
有利な架橋剤b)はペンタエリトリットアリルエーテル、テトラアロキシエタン、メチレンビスメタクリルアミド、エトキシ単位を15個有するトリメチロールプロパントリアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートおよびトリアリルアミンである。
とりわけ有利な架橋剤b)は、アクリル酸またはメタクリル酸によりジアクリレートまたはトリアクリレートへとエステル化される、複数回エトキシ化および/またはプロポキシ化されたグリセリン、たとえばWO2003/104301A1に記載のものである。特に有利であるのは、エトキシ単位を3〜10個有するグリセリンのジアクリレートおよび/またはトリアクリレートである。とりわけ有利であるのは、エトキシ単位および/またはプロポキシ単位を1〜5個有するグリセリンのジアクリレートまたはトリアクリレートである。最も有利であるのは、エトキシ単位および/またはプロポキシ単位を3〜5個有するグリセリンのトリアクリレート、とりわけエトキシ単位を3個有するグリセリンのトリアクリレートである。
架橋剤b)の量はその都度モノマーa)に対して有利には0.05〜1.5質量%、特に有利には0.1〜1質量%、とりわけ有利には0.3〜0.6質量%である。架橋剤の含有率が高まるにつれて、遠心分離保持容量(CRC)は低下し、かつ21.0g/cm2の加圧下での吸収(AUL0.3psi)は最大値を通過する。
開始剤c)として、重合条件下にラジカルを発生する全ての化合物、たとえば熱開始剤、レドックス開始剤、光開始剤を使用することができる。適切なレドックス開始剤はペルオキソ二硫酸ナトリウム/アスコルビン酸、過酸化水素/アスコルビン酸、ペルオキソ二硫酸ナトリウム/二亜硫酸ナトリウム、および過酸化水素/二亜硫酸ナトリウムである。有利には熱開始剤とレドックス開始剤とからなる混合物、たとえばペルオキソ二硫酸ナトリウム/過酸化水素/アスコルビン酸を使用する。しかし還元成分として有利には2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸のナトリウム塩、2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸の二ナトリウム塩および二亜硫酸ナトリウムからなる混合物を使用する。このような混合物はBrueggolite(登録商標)FF6およびBrueggolite(登録商標)FF7(Brueggemann Chemicals、Heilbronn、DE)として入手可能である。
エチレン性不飽和の、酸基を有するモノマーa)と共重合可能なエチレン性不飽和モノマーd)は、たとえばアクリルアミド、メタクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレートである。
水溶性ポリマーe)として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、デンプン誘導体、変性セルロース、たとえばメチルセルロースまたはヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン、ポリグリコールまたはポリアクリル酸、有利にはデンプン、デンプン誘導体および変性セルロースを使用することができる。
通常はモノマー水溶液を使用する。モノマー溶液の含水率は有利には40〜70質量%、特に有利には45〜70質量%、とりわけ有利には50〜65質量%である。モノマーの懸濁液、つまり過剰のモノマーa)、たとえばアクリル酸ナトリウムを含有するモノマー溶液を使用することも可能である。含水率が高まるにつれて、その後の乾燥のエネルギーコストが高くなり、かつ含水率が低下すると重合熱の除去が不十分になる。
有利な重合防止剤は、最適な作用のためには溶解した酸素を必要とする。従ってモノマー溶液は重合の前に不活性化、つまり不活性ガス、有利には窒素または二酸化炭素を貫流させることにより溶解した酸素を除去することができる。有利にはモノマー溶液の酸素含有率は重合前には1質量ppm未満、特に有利には0.5質量ppm未満、とりわけ有利には0.1質量ppm未満に低減させる。
適切な反応器はたとえば混練型反応器またはベルト型反応器である。混練機中で、モノマー水溶液またはモノマー懸濁液の重合の際に生じるポリマーゲルを、たとえばWO2001/38402A1に記載されているような二重反転攪拌シャフトによって連続的に粉砕する。ベルト上での重合はたとえばDE3825366A1およびUS6,241,928に記載されている。ベルト型反応器中での重合の際にポリマーゲルが生じ、これはその後の方法工程で、たとえば押出機または混練機中で粉砕しなくてはならない。
しかしまた、モノマー水溶液を滴下し、生じた液滴を加熱したキャリアガス流中で重合することも可能である。この場合、WO2008/040715A2およびWO2008/052971A1に記載されているように、重合と乾燥の方法工程をまとめることができる。
得られたポリマーゲルの酸基は通常部分的に中和されている。中和は有利にはモノマーの段階で実施する。これは通常、中和剤を水溶液として、または有利には固体として混合することによって行われる。中和度は有利には25〜95モル%、特に有利には30〜80モル%、とりわけ有利には40〜75モル%であり、その際、慣用の中和剤、有利にはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属炭酸水素塩ならびにこれらの混合物を使用することができる。アルカリ金属塩の代わりにアンモニウム塩を使用することもできる。ナトリウムおよびカリウムはアルカリ金属として特に有利であるが、しかし水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムならびにこれらの混合物がとりわけ有利である。
あるいはまた、中和を重合の後に、重合の際に生じたポリマーゲルの段階で実施することも可能である。さらに、中和剤の一部をすでにモノマー溶液に添加することによって、重合の前に酸基の40モル%まで、有利には10〜30モル%、特に有利には15〜25モル%を中和し、かつ所望の最終中和度を重合の後に初めてポリマーゲルの段階で調整することも可能である。ポリマーゲルが少なくとも部分的に重合の後に中和される場合には、ポリマーゲルは有利には機械的に、たとえば押出機により粉砕され、その際、中和剤は噴霧、散布または流し込み、かつ次いで慎重に混合することができる。このために、得られたゲル材料をさらに複数回、均質化のために押し出すことができる。
次いでポリマーゲルを有利にはベルト型乾燥器により、有利には0.5〜15質量%、特に有利には1〜10質量%、とりわけ有利には2〜8質量%の残留湿分含有率になるまで乾燥させ、その際、残留湿分含有率はEDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨される試験法No.WSP230.2−05「湿分含有率(Moisture Content)」により測定される。残留湿分が高すぎると、乾燥したポリマーゲルのガラス転移温度Tgは低くなりすぎ、その後の加工が困難になる。残留湿分が低すぎると乾燥したポリマーゲルは脆くなりすぎてその後の粉砕工程で、小さすぎる粒径を有するポリマー粒子(微粉)が大量に生じて望ましくない。ゲルの固体含有率は乾燥前には有利には25〜90質量%、特に有利には35〜70質量%、とりわけ有利には40〜60質量%である。あるいはまた選択的に、流動床乾燥器または鋤型ミキサーも乾燥のために使用することができる。
乾燥したポリマーゲルはその後、粉砕および分級し、その際、粉砕のためには通常1段もしくは多段のロールミル、有利には2段もしくは3段のロールミル、ピンミル、ハンマーミルまたはスイングミルを使用することができる。
生成物フラクションとして分離したポリマー粒子の平均粒径は、有利には少なくとも200μm、特に有利には250〜600μm、とりわけ有利には300〜500μmである。生成物フラクションの平均粒径はEDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨される試験法No.WSP220.2−05「粒径分布(Partikel Size Distributuion)」によって確認することができ、その際、篩いフラクションの質量割合は累積され、かつ平均粒径はグラフにより測定される。この場合、平均粒径はメッシュ幅の値であり、これは累積して50質量%である。
少なくとも150μmの粒径を有する粒子の割合は、有利には少なくとも90質量%、特に有利には少なくとも95質量%、とりわけ有利には少なくとも98質量%である。
ポリマー粒子の粒径が小さすぎると、透過性(SFC)が低下する。そのため、小さいポリマー粒子(微粉)の割合は低い方がよい。
従って小さすぎるポリマー粒子は通常は分離され、かつプロセスに返送される。これは有利には重合の前、重合の間、または重合の直後に、つまりポリマーゲルを乾燥させる前に行う。小さすぎるポリマー粒子は、返送の前または返送中に水および/または界面活性剤の水溶液で湿らせることができる。
小さすぎるポリマー粒子は表面後架橋の後に分離することも可能である。
重合のために混練型反応器を使用する場合には、小さすぎるポリマー粒子を有利には、重合の最後の三分の一で添加する。
小さすぎるポリマー粒子が極めて早期に、たとえばすでにモノマー溶液に添加される場合には、得られる吸水性ポリマー粒子の遠心分離保持容量(CRC)はこれにより低下する。しかしこれはたとえば架橋剤b)の使用量を調整することにより相殺することができる。
小さすぎるポリマー粒子を極めて遅い段階で、たとえば重合反応器の後方に接続された装置、たとえば押出機中ではじめて添加する場合には、小さすぎるポリマー粒子を得られるポリマーゲル中に混合することは困難である。しかし不十分に混合された小さすぎるポリマー粒子は、粉砕の間に再び乾燥したポリマーゲルから剥離し、従って分級の際に改めて分離され、かつ返送すべき小さすぎるポリマー粒子の量は高まる。
最大で850μmの粒径を有する粒子の割合は、有利には少なくとも90質量%、特に有利には少なくとも95質量%、とりわけ有利には少なくとも98質量%である。
粒径が大きすぎるポリマー粒子は初期膨潤速度を低下させる。従って大きすぎるポリマー粒径の割合は同様に低いほうがよい。
従って、大きすぎるポリマー粒子は通常は分離され、かつ乾燥したポリマーゲルの粉砕に返送される。
ポリマー粒子はその特性をさらに改善するために、エチレン性不飽和カルボン酸またはその誘導体によって表面後架橋される。
エチレン性不飽和カルボン酸またはその誘導体の量は、その都度吸水性ポリマー粒子に対して、有利には0.001〜2質量%、特に有利には0.02〜1質量%、とりわけ有利には0.05〜0.2質量%である。
エチレン性不飽和カルボン酸およびその誘導体は有利には希釈して使用される。つまり適切な溶剤、たとえば水、メタノール、イソプロパノール、1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよび/またはプロピレングリコール中に溶解または分散させて使用される。水中での分散および分散液の湿潤特性を改善することができるためには、エチレン性不飽和カルボン酸の代わりに、その塩、たとえばナトリウム塩を使用することもできる。
さらに別の表面後架橋剤を使用することもできる。適切な別の表面後架橋剤は、ポリマー粒子の少なくとも2つのカルボキシレート基と共有結合を形成することができる基を有する化合物である。適切な化合物はたとえば多官能価のアミン、多官能価のアミドアミン、多官能価のエポキシド、たとえばEP0083022A2、EP0543303A1およびEP0937736A2に記載のもの、二官能価または多官能価のアルコール、たとえばDE3314019A1、DE3523617A1およびEP0450922A2に記載のもの、またはβ−ヒドロキシアルキルアミド、たとえばDE10204938A1およびUS6,239,230に記載のものである。
さらに、DE4020780C1には環式カーボネート、DE19807502A1には2−オキサゾリドンおよびその誘導体、たとえば2−ヒドロキシエチル−2−オキサゾリドン、DE19807992C1にはビス−2−オキサゾリジノンおよびポリ−2−オキサゾリジノン、DE19854573A1には、2−オキソテトラヒドロ−1,3−オキサジンおよびその誘導体、DE19854574A1にはN−アシル−2−オキサゾリドン、DE10204937A1には環式尿素、DE10334584A1には、二環式アミドアセタール、EP1199327A2にはオキセタンおよび環式尿素、およびWO2003/031482A1にはモルホリン−2,3−ジオンおよびその誘導体が適切な別の表面後架橋剤として記載されている。
有利な別の表面後架橋剤は、エチレンカーボネート、およびプロピレングリコールと1,4−ブタンジオールとからなる混合物である。
特に有利な表面後架橋剤は2−ヒドロキシエチルオキサゾリジン−2−オン、オキサゾリジン−2−オンおよび1,3−プロパンジオールである。
さらに、付加的な重合性のエチレン性不飽和基を有する表面後架橋剤、たとえばDE3713601A1に記載のものも使用することができる。
別の表面後架橋剤は一般に水溶液として使用される。非水性の溶剤の含有率もしくは全溶剤量によって、ポリマー粒子への表面後架橋剤の浸透深さを調整することができる。
別の表面後架橋剤のための溶剤として水のみを使用する場合には、有利には界面活性剤を添加する。これにより湿潤特性が改善され、凝集傾向が低減される。しかし有利には溶剤混合物、たとえばイソプロパノール/水、1,3−プロパンジオール/水、およびプロピレングリコール/水を使用し、その際、混合物の質量比は、有利には20:80〜40:60である。
本発明の有利な実施態様では、表面後架橋の前、その間、またはその後で、表面後架橋剤に加えて多価カチオンを粒子表面上に施与する。
本発明による方法で使用することができる多価カチオンはたとえば二価のカチオン、たとえば亜鉛、マグネシウム、カルシウム、鉄およびストロンチウムのカチオン、三価のカチオン、たとえばアルミニウム、鉄、クロム、希土類およびマンガンのカチオン、四価のカチオン、たとえばチタンおよびジルコニウムのカチオンである。対イオンとして、塩素イオン、臭素イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオンおよびカルボキシレート、たとえばアセテートおよびラクテートが可能である。硫酸アルミニウムおよび酪酸アルミニウムは有利である。金属塩以外に、ポリアミンもまた多価カチオンとして使用することができる。
多価カチオンの使用量は、そのつどポリマー粒子に対してたとえば0.001〜1.5質量%、有利には0.005〜1質量%、特に有利には0.02〜0.8質量%である。
表面後架橋は通常、表面後架橋剤の溶液または分散液を乾燥させたポリマー粒子上に噴霧して実施される。噴霧に引き続き表面後架橋剤により被覆したポリマー粒子を熱により乾燥させ、その際、表面後架橋反応は、乾燥の前にも乾燥の間にも行うことができる。
表面後架橋剤の溶液または分散液の噴霧は有利には、可動の混合装置を有するミキサー、たとえばスクリューミキサー、ディスクミキサーおよびパドル型ミキサーにより実施する。特に有利であるのは水平式ミキサー、たとえばパドル型ミキサーであり、とりわけ有利であるのは縦型ミキサーである。水平型ミキサーと縦型ミキサーとの区別は、混合軸の位置であり、つまり水平型ミキサーは、水平な混合軸を有しており、かつ縦型ミキサーは垂直な混合軸を有している。適切なミキサーはたとえば水平型Pflugschar(登録商標)ミキサー(Loedige Maschinenbau GmbH;Paderborn;DE)Vrieco−Nauta 連続式ミキサー(Hosokawa Micron BV;Doetinchem;NL)、Processall Mixmillミキサー(Processal Incorporated;Cincinnati;US)およびSchugi Flexomix(登録商標)(Hosokawa Micron BV;Doetinchem;NL)である。あるいはまた、表面後架橋剤溶液を流動床中で噴霧することも可能である。
熱による乾燥は有利には接触型乾燥機、特に有利には羽根型乾燥機、とりわけ有利にはディスク型乾燥機中で実施する。適切な乾燥機はたとえばHosokawa Bepex(登録商標)Horizontal Paddle Dryer(Hosokawa Micron GmbH;Leingarten、DE)、Hosokawa Bepex(登録商標)Disc Dryer(Hosokawa Micron GmbH;Leingarten、DE)およびNara Paddle Dryer(NARA Machinery Europe、Frechen、DE)である。さらに、流動層乾燥機を使用することもできる。
乾燥は混合機自体の中で、ジャケットの加熱または温風の吹き込みにより行うこともできる。同様に後方接続された乾燥機、たとえば縦型乾燥機、回転管式乾燥機または加熱スクリューも適切である。特に有利には流動層乾燥機中で混合し、かつ乾燥させる。
本発明による表面後架橋剤に加えてさらに別の表面後架橋剤を使用する場合、この別の表面後架橋剤のおそらくは低い反応性に基づいて、高温で、通常は100〜250℃、有利には120〜220℃、特に有利には130〜210℃、とりわけ有利には150〜200℃で、熱による表面後架橋を実施することは有利でありうる。反応ミキサーまたは乾燥機中、この温度での有利な滞留時間は、有利には少なくとも10分、特に有利には少なくとも20分、とりわけ有利には少なくとも30分、および通常は最大で60分である。
引き続き表面後架橋したポリマー粒子を改めて分級することができ、その際、小さすぎるか、および/または大きすぎるポリマー粒子を分離し、かつ方法に返送することができる。
表面後架橋したポリマー粒子は、その特性をさらに改善するために、被覆するか、後湿潤することができる。膨潤速度ならびに透過性(SFC)を改善するために適切な被覆は、たとえば無機の不活性物質、たとえば水不溶性の金属塩、有機ポリマー、カチオン性ポリマー、ならびに二価もしくは多価の金属カチオンである。ダストを結合するために適切な被覆は、たとえばポリオールである。ポリマー粒子の不所望なベーキング傾向に対する適切な被覆は、たとえば熱分解法シリカ、たとえばAerosil(登録商標)200および界面活性剤、たとえばSpan(登録商標)20である。
本発明による方法により製造された、吸水性ポリマー粒子は、有利に0〜15質量%、特に有利には0.2〜10質量%、とりわけ有利には0.5〜8質量%の湿分含有率を有しており、その際、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨される試験法No.WSP230.2−05「湿分含有率」により測定される。
本発明による方法により製造された吸水性ポリマー粒子は、一般に少なくとも15g/g、有利には少なくとも20g/g、好ましくは少なくとも22g/g、特に有利には少なくとも24g/g、とりわけ有利には少なくとも26g/gの遠心分離保持容量(CRC)を有している。吸水性ポリマー粒子の遠心分離保持容量(CRC)は通常60g/g未満である。遠心分離保持容量(CRC)は、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨される試験法No.WSP241.2−05「遠心分離保持容量」により測定される。
本発明による方法により製造された吸水性ポリマー粒子は、49.2g/cm2の加圧下(AUL0.7psi)で、一般に少なくとも15g/g、有利には少なくとも20g/g、好ましくは少なくとも22g/g、特に有利には少なくとも24g/g、とりわけ有利には少なくとも26g/gの吸収量を有する。吸水性ポリマー粒子の49.2g/cm2の加圧下での吸収(AUL0.7psi)は通常35g/g未満である。49.2g/cm2の加圧下での吸収(AUL0.7psi)は同様にEDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨される試験法No.WSP242.2−05「加圧下での吸収(Absorption Under Pressure)」により測定されるが、その際、圧力は21.0g/cm2(AUL0.3psi)ではなく、49.2g/cm2(AUL0.7psi)に調整される。
本発明の別の対象は、本発明による方法により得られる吸水性ポリマー粒子、ならびに当該吸水性ポリマー粒子を含有している衛生用品である。
測定:
測定は、その他の記載がない限り、23±2℃の周囲温度および50±10%の相対空気湿度で実施すべきものである。吸水性ポリマー粒子は、測定前に十分に混合される。
遠心分離保持容量(Centrifuge Retention Capacity)
遠心分離保持容量(CRC)は、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨される試験法No.WSP241.2−05「遠心分離保持容量」により測定される。
21.0g/cm 2 の加圧下での吸収(Absorption under Pressuer)
21.0g/cm2の加圧下での吸収(AUL0.3psi)は、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨される試験法No.WSP242.2−05「加圧下での吸収(Absorption Under Pressure)」により測定される。
EDANA試験法はたとえば、European Disposables and Nonwovens Association、Avenue Eugene Plasky 157、B−1030 Bruessel、ベルギーにおいて入手可能である。
実施例
例1(ベースポリマーの製造)
脱塩水、50質量%の水酸化ナトリウム溶液およびアクリル酸を連続的に混合することにより、72モル%の中和度に相応するアクリル酸/アクリル酸ナトリウム溶液を製造した。モノマー溶液の固体含有率は、40質量%であった。
ポリエチレン性不飽和架橋剤として、エトキシ単位を3つ有するグリセリントリアクリレートを使用した。使用量は、モノマー溶液1tあたり、架橋剤1.3kgであった。
ラジカル重合を開始するために、モノマー溶液1tあたり、0.25質量%の過酸化水素水溶液1kg、30質量%のペルオキソ二硫酸ナトリウムの水溶液1.5kgおよび1質量%のアスコルビン酸水溶液1kgを使用した。
モノマー溶液の処理量は18t/hであった。反応溶液は供給部で30℃の温度を有していた。
個々の成分を以下の量で連続的に、6.3m3の容量を有するList Contikneterタイプの反応器(LIST AG社、Arisdorf、CH)に供給した:
モノマー溶液 18t/h
ポリエチレングリコール−400−ジアクリレート 23.4kg/h
過酸化水素溶液/ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液 45kg/h
アスコルビン酸溶液 18kg/h
架橋剤の添加ポイントと、開始剤の添加ポイントとの間で、モノマー溶液を窒素により不活性化した。
滞留時間の約50%の後で、さらに、製造プロセスから粉砕および篩い分けにより生じる微細な粒子(1000kg/h)を反応器に計量供給した。反応器中での反応混合物の滞留時間は、15分であった。
得られた生成物ゲルを、ベルト型乾燥機に供給した。ベルト型乾燥機においてポリマーゲルを連続的に空気/ガス混合物により循環させ、175℃で乾燥させた。ベルト型乾燥機中での滞留時間は37分であった。
乾燥させたポリマーゲルを粉砕し、かつ150〜850μmの粒径フラクションに篩い分けた。こうして得られたベースポリマーは、36.5g/gの遠心分離保持容量(CRC)および12.8g/gの、21.0g/cm2の加圧下での吸収(AUL0.3psi)を有していた。
例2(比較例)
例1で製造したベースポリマー(200g)を、真空乾燥棚(Heraeus VACUTHERM VT6060M、Kendro Laboratory Products GmbH、DE)中、150℃で60分間、熱処理した。
熱処理したベースポリマーは、38.8g/gの遠心分離保持容量(CRC)および13.9g/gの21.0g/cm2の加圧下での吸収(AUL0.3psi)を有していた。
例3
例1で製造したベースポリマー(200g)に、キッチン用の装置(ProfiMixx 47、Robert Bosch GmbH、DE)中、攪拌段階4で二流体ノズル(噴霧圧0.2バール、N2、8g/分)を用いて、アマニ油1.0gおよびイソプロパノール7.0gからなる表面後架橋剤溶液を噴霧した。湿ったポリマー粒子を、スパチュラで再度均質化し、かつ引き続き真空乾燥棚(Heraeus VACUTHERM VT6060M、Kendro Laboratory Products GmbH、DE)中、150℃で60分間熱処理した。
後架橋したポリマー粒子を、850μmの篩で保護的に篩い分けし、かつ分析した。
表面後架橋したベースポリマーは、37.7g/gの遠心分離保持容量(CRC)および16.9g/gの21.0g/cm2の加圧下での吸収(AUL0.3psi)を有していた。
例4
例3に記載の方法を実施したが、ここではアマニ油1.0g、イソプロパノール6.6gおよび水0.4gからなる表面後架橋剤溶液を使用した。
表面後架橋したベースポリマーは、38.1g/gの遠心分離保持容量(CRC)および22.9g/gの21.0g/cm2の加圧下での吸収(AUL0.3psi)を有していた。

Claims (16)

  1. 吸水性ポリマー粒子の表面後架橋法であって、この場合、吸水性ポリマー粒子は、
    a)少なくとも1のエチレン性不飽和の酸基を有するモノマー、
    b)少なくとも1の架橋剤、
    c)少なくとも1の開始剤、
    d)場合により1もしくは複数の、a)に挙げたモノマーと共重合可能なエチレン性不飽和モノマーおよび
    e)場合により1もしくは複数の水溶性ポリマー
    を含有するモノマー溶液またはモノマー懸濁液を重合することによって得られたものであり、少なくとも1の表面後架橋剤を吸水性ポリマー粒子上に施与し、かつ吸水性ポリマー粒子を熱によって表面後架橋させる方法において、表面後架橋剤が、少なくとも10個の炭素原子を有する少なくとも1のエチレン性不飽和カルボン酸、その塩、エステルおよび/またはエポキシ化された、少なくとも10個の炭素原子を有する少なくとも1のエチレン性不飽和カルボン酸、その塩、エステルであり、エチレン性不飽和カルボン酸のエステルが、植物油および/または動物油であり、その際、エチレン性不飽和カルボン酸の割合は、植物油および/または動物油中のカルボン酸の全量に対して、少なくとも30質量%であることを特徴とする、吸水性ポリマー粒子の表面後架橋法。
  2. 前記エチレン性不飽和カルボン酸、その塩またはエステルが、少なくとも2つの炭素−炭素の二重結合を有していることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記エチレン性不飽和カルボン酸、その塩またはエステルが、少なくとも2つの隣接する炭素−炭素の二重結合を有していることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記エチレン性不飽和カルボン酸、その塩またはエステルが、炭素−炭素の二重結合に加えて、少なくとも1のエポキシ基を有していることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 前記エチレン性不飽和カルボン酸、その塩またはエステルがさらに、炭素−炭素の二重結合に対して隣接するエポキシ基を少なくとも1つ有していることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 前記エチレン性不飽和カルボン酸、その塩またはエステルが、リノレン酸、その塩またはエステルおよび/またはベルノール酸、その塩またはエステルであることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 前記表面後架橋剤、別の天然由来のカルボン酸、その塩またはエステルとの混合物として使用され、その際、混合物中の表面後架橋剤の割合は、少なくとも30質量%であることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 表面後架橋剤が、エチレン性不飽和カルボン酸、その塩またはエステルのエポキシ化生成物であることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 植物油が、アマニ油および/またはベルノニア油であることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 熱による表面後架橋を、酸素の存在下に50〜150℃で実施することを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  11. 表面後架橋剤が、エポキシ化された植物油および/または動物油であることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  12. 表面後架橋剤が、エポキシ化された植物油および/または動物油であり、その際、エチレン性不飽和カルボン酸の割合は、植物油および/または動物油中のカルボン酸の全量に対して少なくとも30質量%であることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  13. エポキシ化された植物油が、エポキシ化されたアマニ油であることを特徴とする、請求項11または12記載の方法。
  14. 吸水性ポリマー粒子が、少なくとも15g/gの遠心分離保持容量を有することを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
  15. 請求項1から14までのいずれか1項記載の方法により得られる吸水性ポリマー粒子。
  16. 請求項15記載の吸水性ポリマー粒子を含有する衛生用品。
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