JP5631203B2 - ステロイドリン酸化合物を得る方法 - Google Patents

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Description

本発明は、21-リン酸二ナトリウムプレグナン誘導体の製造方法、並びにそのように製造される化合物及び医療におけるその使用に関連する。
本発明は、式[I]の21-リン酸二ナトリウムプレグナン誘導体化合物を得るための新規な方法に関するものである。
Figure 0005631203
式中、X=R=H、又はX=FかつR=α-CH3、又はX=FかつR=β-CH3である。
(発明の説明)
本発明は、好ましくは、固形の式[I]の21-リン酸二ナトリウムプレグナン化合物を得るための新規な方法に関するものであり、該方法は、式[I]の化合物を含有する溶液を噴霧乾燥することを含む。好ましくは、溶媒は水であり、好ましくは、溶液の濃度は、2%〜30% w/wであり、更により好ましくは、3%〜5%である。
本発明の特定の特徴は、本明細書中に開示した方法が、乾燥する間の21-リン酸二ナトリウムプレグナン化合物の分解を最小化し、このため、高純度で化合物[I]を得ることである。これらリン酸ナトリウム塩の分解が早急に起こることは周知である。例えば、ベタメタソン21-ホスファートを温度40℃及び相対湿度75%で保管する場合、1ヵ月後、高レベルの分解生成物が観測され、これはもはや生成物が、薬局方モノグラフの要求を満たすものではないことを意味する。
本発明の別の態様は、式[I]の化合物を非晶質固体の形態で得る方法を提供する。
本明細書中に開示される発明の更なる一態様は、固形の式[I]の化合物を得るための記載した方法であり、容易に拡大し、かつ工業規模で適用することができる。具体的には、固形のベタメタゾン21-リン酸二ナトリウム[I](式中、R=β-CH3かつX=Fである。)を、後に説明される噴霧乾燥によって大規模に得ることができる。固形のデキサメタゾン21-リン酸二ナトリウム[I](式中、R=α-CH3かつX=Fである。)及びプレドニゾロンリン酸二ナトリウム[I](式中、R=X=Hである。)並びに他の同様の誘導体を、同じ方法によって、製造することができる。
(先行技術)
ベタメタゾン21-リン酸二ナトリウムは、関節炎、皮膚炎、及びアレルギーなどの状態を治療するのに用いられる、抗炎症としての活性を有する、合成コルチコステロイドである。GB 913,941は、16β-アルキル-11-酸素化-17α,21-ジヒドロキシ-3,20-ジケト-1,4-プレグナジエンの21-リン酸誘導体、ベタメタゾン21-リン酸二ナトリウムの製造について開示しており、スキームIに示した合成経路に従うことを含む。
Figure 0005631203
GB 913,941は、21-リン酸ナトリウム誘導体を固形物として得る方法を教示していない。
GB 952,193は、ステロイド21-ジアミド-オルトホスファート[VI]のジアミド基を酸性試薬で処理することによる、ステロイド-21-オルトホスファート[VII]及びその生理学的に適合性のある水溶性の塩の製造方法を開示している。
Figure 0005631203
ステロイド21-オルトホスファートは、対応するステロイド21-ジアミド.オルトホスファートを、鉱酸又は有機スルホン酸などの強い有機酸で処理することによって製造される。対応する水溶性の塩は、ステロイド21-オルトホスファートをカセイアルカリ、アルカリ金属炭酸水素塩、又はアルカリ金属炭酸塩で処理することによって得られる。該塩を減圧下で乾燥する。
GB 1,148,453に、より短い合成経路が記載されており、21-ヒドロキシ「コルチコイド系(corticoid-type)」ステロイドとピロホスホリルテトラクロリドとの反応、続いて、加水分解することによる「コルチコイド系」の21-ホスファートの製造方法を請求項に記載している。
Figure 0005631203
該21-ホスファートは、凍結乾燥又は減圧下での溶媒の蒸発によって単離される。
PT55887は、21-ジヨード-16β-メチル-9α-フルオロ-11β,17α-ジヒドロキシ-1,4-プレガンジエン(pregandiene)-3,20-ジオンとo-リン酸との、その酸のナトリウム若しくはカリウム塩、又は第三級アミンの存在下での反応によって、16β-メチル-9α-フルオロ-プレドニゾロンの21-ホスファートを製造する方法を請求項に記載している。水酸化ナトリウムによる21-ホスファートの中和によって、該ホスファートのナトリウム塩が製造される。
Figure 0005631203
しかし、PT 55887は、該ホスファートのナトリウム塩の乾燥方法についての教示を含んでいない。
US 2,779,775は、9α-フルオロステロイドのリン酸誘導体の化合物を請求項に記載しており、これら化合物を得るための方法もまた請求項に記載している。しかし、該リン酸化合物を乾燥させる方法の詳細は開示されていない。
US 2,932,657は、ステロイドリン酸エステルの精製方法、より詳細には、無機化合物が混入した反応混合物から、純粋形態でこれらのエステルを回収する方法を請求項に記載している。該リン酸エステルを、真空下、25℃〜60℃の温度で乾燥する。
US 3,966,778は、少なくとも17α及び21-位に、非保護のヒドロキシル基遊離基を有する、21-リン酸コルチコイドの製造を請求項に記載している。該リン酸コルチコイドは、減圧下での溶媒の蒸発によって単離される。
US 2,939,873は、一般式[IV]及び[V](式中、R1は次の群:
Figure 0005631203
から選択され、かつR2、R3、及びR4は低級アルキル遊離基である。)を有する、非飽和のプレグナン-21-リン酸二水素のエステルの第三級低級アルキルアミン塩の製造方法を請求項に記載しており、該製造方法は、対応する出発物質[II]及び[III](式中、R1は先に規定されたものであり、かつYは、少なくとも35の原子量を有するハロゲン、及び式OSO2R5の低級炭化水素スルホニルオキシ遊離基からなる基から選択される遊離基であり、ここで、R5は炭素原子1〜10個を含む炭化水素遊離基である。)と第三級低級アルキルアミンホスファートとを結合させることを含む。
Figure 0005631203
該ステロイドホスファートアミン塩は、対応するステロイド二水素ホスファート遊離酸及びそのアルカリ金属塩に変換される。該リン酸二水素への変換は、ステロイドホスファートアミン塩の溶液を、その水素形態中で強酸のアニオン交換樹脂に接触させることによってなされる。該ナトリウム塩は、リン酸遊離酸と水酸化ナトリウム又はナトリウムメトキシドのメタノール溶液との反応によって製造され、空気乾燥される。
コルチゾン及びヒドロコルチゾンのリン酸誘導体を製造する方法が、US 3,068,223の請求項に記載されており、ここで、21-ヨウ素誘導体とリン酸銀ジベンジルとの反応によってステロイドの21位にリン酸基を導入している。この特許には、該化合物とアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属塩基又は塩、例えば、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、若しくは酢酸塩などの水溶液とを反応させることによって、21-リン酸コルチゾン又はヒドロコルチゾンの塩を製造することができることが記載されている。コルチゾンホスファートのナトリウム塩は、空気中で乾燥され、他の塩の乾燥方法についての更なる詳細は提供されていない。
本発明によれば、式[I]のステロイドの21-リン酸二ナトリウム化合物を得るための方法が提供され、該方法は、式[I]の化合物を含有する溶液を噴霧乾燥することを含む。
任意の適当な溶媒を溶液に使用することができる。該溶液は、水、又は水と水混和性の有機溶媒との混合物である溶媒を含むことが好ましい。好ましくは、該溶媒は水からなる。
好ましくは、式[I]の化合物は、ベタメタゾン21-ホスファート、又はプレドニゾロン21-ホスファート、又はデキサメタゾン21-ホスファートである。
好ましくは、溶液は、水である溶媒を含む。
溶液中の式[I]の化合物の濃度は、2% w/w〜30% w/wが好ましく、より好ましくは、該溶液中の式[I]の化合物の濃度は、3% w/w〜5% w/wである。
好ましくは、該溶液は、105℃以下の乾燥温度で噴霧乾燥される。より好ましくは、該乾燥温度は、80〜100℃である。約85℃の乾燥温度が、特に好ましい。
溶液のpHは、pH9未満であることが好ましい。より好ましくは、該溶液のpHは、pH7.6〜pH7.9である。
本発明は、また、式[I](式中、X=FかつR=β-CH3である。)の非晶質固体の化合物を提供する。
また、本発明は、式[I]の化合物を含有する溶液を噴霧乾燥することを含む方法によって得ることができる、式[I]の非晶質固体の21-リン酸二ナトリウム化合物も提供する。
本発明は、また、式[I](式中、X=R=H、又はX=FかつR=α-CH3、又はX=FかつR=β-CH3である。)の非晶質固体の化合物を提供する。
また、本発明は、式[I]の化合物を含有する溶液を噴霧乾燥することを含む方法によって得ることができる、式[I](式中、X=R=H、又はX=FかつR=α-CH3、又はX=FかつR=β-CH3である。)の非晶質固体の化合物を提供する。
本発明によって提供される、式[I]の非晶質固体の化合物は、0.10%(HPLC面積%)未満のレベルで分解生成物を含むことが好ましい。最も好ましくは、0.10%未満の分解生成物を含む式[I]の非晶質固体の化合物は、ベタメタゾン21-ホスファートである。
式[I]の非晶質固体の化合物には、式[I]の化合物と有機溶媒との溶媒和物が実質的にないことが好ましい。「実質的にない」とは、式[I]の非晶質固体の化合物が、1%未満、好ましくは、0.5%未満、より好ましくは、0.2%未満、更により好ましくは、0.1%未満、又は0%の式[I]の化合物と有機溶媒との溶媒和物を含むことを意味する。
本発明によれば、本発明の方法によって得ることができる、式[I]の化合物、好ましくは、薬剤としても使用される、固形非晶質の式[I]の化合物が提供され、薬剤としても使用される。
また、本発明は、本発明の方法によって得ることができる、式[I]の化合物を含む医薬品の製剤を提供する。
(本発明の詳細な説明)
本発明は、式[I]の化合物を含有する溶媒を噴霧乾燥することを含む方法を提供する。有利には、本発明の方法は、固形物質の単離の間における、化合物の分解を防止する。
式[I]の化合物は、水などの適当な溶媒に溶解することができ、該溶媒は、噴霧乾燥装置で安全に蒸発することができる。適当な溶液濃度を使用することができる。しかし、2〜30% w/wの溶液濃度が好ましく、更により好ましくは、該溶液は、3%〜5% w/wの濃度を有する。「% w/w」は、全溶液の量のパーセンテージとしての式[I]の化合物の量を意味する。用いられる濃度は、一般に、溶媒中の[I]の溶解度に制限されるであろう。無毒の溶媒であり、健康上及び安全上の特別な懸念を要することなく扱うことができるので、水が好ましい溶媒である。加えて、最終生成物中に残留する水のレベルは、10% w/wの高さとし得る。
適当な装置を使用して、例えば、市販されている装置を使用して噴霧乾燥を行うことができる。任意の適当な乾燥用ガス、例えば、空気又は窒素などを使用することができる。例えば、使用している装置などに応じて、様々な噴霧方法を使用することができる。ロータリー式、圧縮式、及び超音波ノズルなどの代替の噴霧方法を様々な装置で使用することができるが、例えば、0.7mmのノズル穴の気圧スプレーが適当である。標準のリッター毎時間を使って、優先的な噴霧ガス流を使用の装置に適応させることができ、かつ任意の適当な噴霧ガス流を使用することができる。典型的には、より小さい尺度の単位については、357〜670リッター毎時間が好ましい。好ましい実施態様において、噴霧乾燥の間、ノズル組立体を適当な流体を用いて冷却し、生成物の分解を最小化することができる。
いかなる適当な乾燥温度を使用することができる。式[I]の化合物の水溶液の噴霧乾燥に関与する乾燥温度は、通常、水溶性の供給原料の噴霧乾燥に用いられるものである。例えば、好ましくは、出口温度は、65℃〜108℃の範囲であるが、より好ましくは、80〜100℃である。
適当な溶液流量を使用することができる。0.7mmのノズルに対して、溶液流量は、好ましくは、1〜20ml/分、より好ましくは、3〜9ml/分とし得る。
入口温度を調節して、適当な出口温度の範囲を実現することができる。例えば、入口温度は80〜200℃とし得る。
特に好ましい実施態様において、数ある被験パラメータの中で、出口温度、噴霧流量、溶液濃度、及び溶液流量を組み合わせて、欧州薬局方(EP)及び米国薬局方(USP)の要件に従う化合物[I]を得ることができる。特に、残余の溶媒及び関連物質に対して要求される制限を達成するために、上述のパラメータを組み合わせることができる。例えば、溶液の濃度は、噴霧乾燥した生成物において、水のレベルと揮発性溶媒のレベルとで反対の効果を有することが見出されている。溶液濃度の増加は、揮発性溶媒の内容物の増加、及び水のレベルの減少となることが観察された。最良の折合いとして、約5% w/wの溶液濃度を用いることが見出された。この濃度レベルで、85℃の出口温度、及び357標準リッター毎時間の噴霧ガス流、及び6ml/分の溶液流量を用いた噴霧乾燥によって得られた、ベタメタゾン21-リン酸ナトリウムは、7.9% w/wの水含有量、及び3000ppm未満の揮発性溶媒の総含有量を有した。従って、こうした条件は、特に好ましいものだが、必須ではない。
出口温度及び溶液のpHは、噴霧乾燥された生成物の純度に影響し得る。例えば、105℃より上の出口温度は、著しい分解を助長し得る。従って、約80℃〜約100℃の出口温度を使用することが好ましい。85℃の出口温度が、特に好ましい。同様に、pHが約9の溶液の噴霧乾燥は、高いレベルの分解を招く。従って、約pH9未満の溶液のpHを有することが好ましく、好適には、pH8未満である。更により好ましくは、噴霧乾燥される溶液のpHを7.6〜7.9とし得る。溶液のpHがこの範囲外にある場合、例えば、希塩酸のような酸、適当な酸又はアルカリの添加により調節し得ることが好ましい。
流動層乾燥器の使用などの既知の方法による化合物[I]の乾燥の1つの不利な点は、乾燥の間に、式[I]の化合物の激しい分解が起こり得ることである。分解は、40℃以上の温度で観察され、かつ真空下又は窒素雰囲気下のいずれかで生じる。典型的な分解生成物は、未知の関連物質に加えて、ベタメタゾンであり、これらは、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって検出される。
Figure 0005631203
驚くべきことに、本発明の方法による、化合物[I](式中、R=βCH3かつX=Fである。)の噴霧乾燥は、生成物を制御された方法で乾燥することを可能とし、このため、得られる乾燥したベタメタゾン21-リン酸二ナトリウムは、望ましいレベルのベタメタゾン及び関連物質などの分解生成物、例えば、0.10%(HPLC面積%)未満のレベルの分解生成物を含有する。
既知の方法の別の不利な点は、化合物[I](式中、R=βCH3かつX=F)が、メタノール又はアセトンなどの有機溶媒の溶媒和物として沈殿し得ることがあり、国際的なガイドライン及び薬局方によって許可されたものより高いレベルの溶媒を保持するので、生成物を医薬適用には不適当なものにさせる。本発明の方法を用いて、化合物[I](式中、R=βCH3かつX=F)を乾燥する場合、メタノール及び、又はイソプロパノールなどの有機溶媒の溶媒和物は形成されず、かつ得られる化合物[I]、例えば、ベタメタゾン21-リン酸二ナトリウムは、残余の溶媒に関して、薬局方の制限を満たすものである。
本発明の方法を使用して得られる式[I]の化合物は、非晶質固体である。本明細書中に開示した方法による噴霧乾燥器から得られた、ベタメタゾン21-リン酸二ナトリウム、デキサメタゾン21-ホスファート、及びプレドニゾロン21-ホスファートのX線粉末回折パターンを、それぞれ図1、図2、及び図3に示す。これらXRPD回折パターンは、非晶質物質の特徴である、広範に、広がった、かつ低強度のピークを有する。
本発明に用いた化合物[I]は、既知の方法によって製造することができる。
実施例1、2及び3は、本発明及び特定の好ましい実施態様を例示したものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。報告した実験は、2流体ノズルの噴霧口が口径0.7mmである、BUCHI社の上級噴霧乾燥器(Advanced spray dryer)モデルB-290を使用して行った。
(実施例1:ベタメタゾン21-リン酸二ナトリウムの噴霧乾燥)
文献の技術を用いて得た、99.8%(HPLC面積%)の純度を有する、湿ったのベタメタゾン21-リン酸二ナトリウムを水に溶解し、乾燥物質に基づいて5% w/wの溶液を得た。該溶液のpHを1Nの塩酸の添加によって、7.6/7.9に調節した。出口温度を80℃と100℃の間に保ち、噴霧流を357〜670標準リッター毎時間とし、かつ溶液流量を5ml/分と9ml/分の間とした。生成物を高性能サイクロン(high performance cyclone)で収集した。99.6%の純度で、かつUSP及びEPの薬局方の要件を満たす残留溶媒(メタノール:428ppm;イソプロパノール:2088ppm;水、カールフィッシャー法による:8.0% w/w)で、生成物[ベタメタゾン21-ホスファート]が得られた。
(実施例2:デキサメタゾン21-リン酸二ナトリウムの噴霧乾燥)
純度99.2%(HPLC面積%)のデキサメタゾン21-リン酸二ナトリウムを水に溶解し、5% w/wの溶液を得た。該溶液のpHを1Nの塩酸の添加によって、7.6/7.9に調節した。出口温度を80℃と100℃の間に保ち、噴霧流を357〜670標準リッター毎時間とし、かつ溶液流量を5ml/分と9ml/分の間とした。生成物を高性能サイクロンで収集した。99.2%(HPLC面積%)の純度で、生成物[デキサメタゾン21-ホスファート]を得た。
(実施例3:プレドニゾロン21-リン酸二ナトリウムの噴霧乾燥)
純度98.4%(HPLC面積%)のプレドニゾロン21-リン酸二ナトリウムを水に溶解し、5% w/wの溶液を得た。該溶液のpHを1Nの塩酸の添加によって、7.6/7.9に調節した。出口温度を80℃と100℃の間に保ち、噴霧流を357〜670標準リッター毎時間とし、かつ溶液流量を5ml/分と9ml/分の間とした。生成物を高性能サイクロンで収集した。99.2%(HPLC面積%)の純度で、生成物[プレドニゾロン21-ホスファート]を得た。

Claims (20)

  1. 式[I]のステロイド21-リン酸二ナトリウム化合物を得る方法であって、式[I]の化合物を含有する溶液を噴霧乾燥することを含む、前記方法
    Figure 0005631203
    (式中、X=R=H、又はX=FかつR=α-CH 3 、又はX=FかつR=β-CH 3 である。)
  2. 前記式[I]の化合物が、ベタメタゾン21-ホスファートである、請求項1記載の方法。
  3. 前記式[I]の化合物が、プレドニゾロン21-ホスファートである、請求項1記載の方法。
  4. 前記式[I]の化合物が、デキサメタゾン21-ホスファートである、請求項1記載の方法。
  5. 前記溶液が、水、又は水と水混和性の有機溶媒との混合物である溶媒を含む、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
  6. 前記溶媒が、水からなる、請求項5記載の方法。
  7. 前記溶液中の式[I]の化合物の濃度が、2% w/w〜30% w/wである、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
  8. 前記溶液中の式[I]の化合物の濃度が、3% w/w〜5% w/wである、請求項7記載の方法。
  9. 前記溶液が、105℃以下の乾燥温度で噴霧乾燥される、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
  10. 前記乾燥温度が、80〜100℃である、請求項9記載の方法。
  11. 前記乾燥温度が、85℃である、請求項9記載の方法。
  12. 前記溶液のpHが、pH9未満である、請求項1〜11のいずれか一項記載の方法。
  13. 前記溶液のpHが、pH7.6〜pH7.9である、請求項12記載の方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項記載の方法によって得られる、式[I]の非晶質固体の化合物であって、0.10%(HPLC面積%)未満の分解生成物を含み、かつ1%未満の式[I]の化合物と有機溶媒との溶媒和物を含む、前記非晶質固体の化合物
    Figure 0005631203
    (式中、X=R=H、又はX=FかつR=α-CH 3 、又はX=FかつR=β-CH 3 である。)
  15. 請求項14記載の式[I](式中、X=FかつR=β-CH3である。)の非晶質固体の化合物
    Figure 0005631203
  16. 0.10%(HPLC面積%)未満の分解生成物を含む、請求項14又は15記載の式[I]の非晶質固体の化合物。
  17. 請求項14又は15記載の式[I]の化合物を含む、医薬製剤。
  18. 請求項1、2及び5〜13のいずれか一項の方法によって製造された、式[I]の化合物を含む、医薬製剤
    Figure 0005631203
    (式中、X=R=H、又はX=FかつR=α-CH 3 、又はX=FかつR=β-CH 3 である。)
  19. 薬剤として使用するための、請求項14又は15記載の式[I]の化合物。
  20. 炎症状態の治療のための薬剤の製造における、請求項14又は15記載の式[I]の化合物の使用。
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