JP5630198B2 - 画像形成方法 - Google Patents
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Description
1.
静電潜像現像用トナーを用いる逆転現像方式による画像形成方法において、該トナーが外添剤を含有し、前記外添剤が、体積平均一次粒子径が60nm以上100nm以下、平均炭素量が1.0質量%以上3.0質量%以下である単分散球形シリカを含むことを特徴とする画像形成方法。
2.
前記トナーが、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有する着色粒子と前記外添剤とを含有し、該結着樹脂が親水性極性基を有する樹脂を含有し、該トナー表面近傍に存在するNa元素量が、下記測定方法で測定した時に50ppm以上750ppm以下であることを特徴とする前記1に記載の画像形成方法。
測定方法
1.トナーを希塩酸と攪拌してトナー表面近傍のNa元素を抽出する
2.Na元素を抽出した抽出液を濾過して測定サンプルを作製する
3.作製した測定サンプル中のNa元素量を誘導結合プラズマ発光分光分析装置で測定して求める。
シリカの体積平均一次粒子径の測定は、「レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置LA−750」(堀場製作所製)を用い、以下のようにして行った。
本発明における「単分散」とは以下のように定義した。
球形化度はWadellの真の球形化度を採用した。
球形化度=(実際の粒子と同じ体積を有する球の表面積)/(実際の粒子の表面積)
ここで、「実際の粒子と同じ体積を有する球の表面積」は、平均粒径から算術計算により求めた。
高速機においてはより高い現像性と転写性が要求される。現像・転写は、付着力より静電引力が大きい時に起こる。従って、現像・転写の効率を向上させるには静電引力を向上させる(現像・転写力を高める)か、若しくは付着力を下げる方向に制御すればよい。しかし、転写電場を高くして現像・転写力を高くすると逆極性のトナーが発生するなど二次障害を起こしやすくなってしまう。従って、付着力を下げる方が有効であると言える。
F=(H・r1・r2)/{6(r1+r2)・a2}
ここで、H:定数
r1、r2:接触する粒子の半径
a:粒子間距離
を表す。
前記単分散球形シリカの平均炭素量は、シリカの質量に対して1.0質量%〜3.0質量%であり、より好ましくは、1.5質量%〜2.5質量%の範囲である。平均炭素量が1.0質量%より少なくなると該単分散球形シリカを着色粒子に外添した場合、高温高湿環境下での帯電特性においてトナー帯電量が低くなり、過剰に現像し画質の悪化を招くばかりでなく、現像器からトナーが吹き出し現像器を汚すことがある。一方、3.0質量%より多くなると低温低湿環境下での帯電維持性において、トナーの帯電量が高くなり、現像性が低下することはもとより、転写時にも静電荷像担持体とトナーの静電的な付着力が強くなり転写性を悪化させる。
シリカ中の平均炭素量は燃焼法により測定した。測定は「固体中炭素分析装置EMIA−110」(堀場製作所製)を用いた。具体的には、シリカ0.1gを磁性ボートに精評し約1200℃で燃焼し、CO2量から炭素数を換算し求めた。この値をシリカの平均炭素量とした。
ゾルゲル法で製造したシリカの課題として、その帯電性の低さが挙げられる。これに対しては、トナー表面近傍に存在するNa元素量を好ましくは、50〜750ppmの範囲にすることにより低温低湿環境下での過剰帯電を防ぎつつ、高温高湿環境下での帯電性を確保することが出来る。
トナー表面近傍に存在するNa元素量の分析には、「ICP−AES分析法」を用いた。
本発明における体積平均一次粒子径60nm〜100nmの単分散球形シリカは湿式法であるゾルゲル法により得ることが出来る。真比重は、湿式法で、且つ焼成することなしに作成するため、蒸気相酸化法に比べ低く制御することが出来る。また疎水化処理工程での疎水化処理剤種、あるいは処理量を制御することにより、更に調整することが可能である。粒径はゾルゲル法の加水分解、重縮合工程のアルコキシシラン、アンモニア、アルコール、水の質量比、反応速度、撹拌速度、供給速度を制御することにより調整することが出来る。単分散、球形形状も本手法にて作成することが出来る。
本発明のシリカの製造方法は、公知のシリカ粒子製造方法が利用できるが、この場合、本発明のシリカは主として加水分解、縮重合、疎水化処理の3つの工程を経て作製され、必要に応じて乾燥等その他の工程を組み合わせて実施しても良い。
RaSiX4−a
ここで、構造式(1)中、aは0〜3の整数であり、Rは水素原子、アルキル基、及びアルケニル基等の有機基を表し、Xは塩素原子、メトキシ基及びエトキシ基等の加水分解性基を表す。
本発明のシリカの添加量は、トナー母体粒子に対して、0.7質量部〜3.0質量部が好ましい。即ち、0.7質量部以下では、現像・転写向上効果が著しく低下する。3.0質量部以上ではトナー粒子と感光体、あるいはトナー粒子と中間転写体との付着力が弱くなりすぎ、粒状性の悪化が発生する。
本発明のシリカのトナー母体粒子表面への付着方法は、通常のトナー母体粒子への外添剤の添加混合方法が使用できる。例えば、シリカの添加方法としては、乾燥済みのトナー母体粒子にシリカを粉体で添加する乾式法が挙げられ、混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル等の機械式の混合装置が挙げられる。また、後述するように帯電性能や流動性を改善する目的で他の一般的な外添剤を添加することもできる。
本発明の静電潜像現像用トナーを構成するトナー母体粒子は少なくとも結着樹脂と着色剤及び離型剤を含有するものであり、結着樹脂としては、親水性極性基を有する樹脂を含有することが好ましい。トナー母体粒子の製造方法としては、粉砕法、乳化重合凝集法、懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法等が挙げられる。本発明に好ましいトナー母体粒子の作製方法としては、乳化凝集法、乳化重合凝集法が挙げられる。
〔結着樹脂〕
本発明のトナーに含有される結着樹脂としては、例えばトナーが粉砕法、溶解懸濁法、乳化凝集法などによって製造される場合には、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、カーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフオン、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などの公知の種々の樹脂を用いることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のトナーには着色剤を添加することが出来る。着色剤としては公知の着色剤が使用出来る。
荷電制御剤としては、摩擦帯電により正または負の帯電を与えることのできる物質であれば特に限定されず、公知の種々の正帯電制御剤および負帯電制御剤を用いることができる。
離型剤としては、公知の種々のワックスを用いることができる。
本発明のトナーではゾルゲル法による大粒径シリカの他に流動性や帯電性を改善する目的で他の外添剤を添加することも出来る。他の外添剤としては、例えばシリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などの無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいはチタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などの無機微粒子が挙げられる。
本発明のトナーの製造方法として好ましく用いられる乳化重合凝集法は、乳化重合法によって製造された結着樹脂の微粒子(以下、「結着樹脂微粒子」ともいう。)の分散液を、着色剤の微粒子(以下、「着色剤微粒子」ともいう。)分散液及びワックスなどの離型剤の分散液と混合し、所望のトナー粒子径となるまで凝集させ、さらに結着樹脂微粒子間の融着を行うことにより形状制御を行って、トナー粒子を製造する方法である。
(2)水系媒体中に、必要に応じて内添剤を含有した結着樹脂微粒子が分散されてなる分散液を調製する工程
(3)乳化重合により、結着樹脂微粒子の分散液を調整する工程
(4)着色剤の微粒子の分散液と、結着樹脂微粒子の分散液とを混合して、着色剤の微粒子と結着樹脂微粒子とを凝集、会合、融着させてトナー母体粒子を形成する工程
(5)トナー母体粒子の分散系(水系媒体)からトナー母体粒子を濾別し、界面活性剤などを除去する工程
(6)トナー母体粒子を乾燥する工程
(7)トナー母体粒子に外添剤を添加する工程
乳化重合凝集法によってトナーを製造する場合においては、乳化重合法によって得られる結着樹脂微粒子は、組成の異なる結着樹脂よりなる2層以上の多層構造を有するものであってもよく、このような構成の結着樹脂微粒子は、例えば2層構造を有するものは、常法に従った乳化重合処理(第1段重合)によって樹脂粒子の分散液を調整し、この分散液に重合開始剤と重合性単量体とを添加し、この系を重合処理(第2段重合)する手法によって得ることができる。
(1)結着樹脂、着色剤並びに必要に応じて内添剤をヘンシェルミキサーなどにより混合する工程
(2)得られた混合物を押出混練機などにより加熱しながら混練する工程
(3)得られた混練物をハンマーミルなどにより粗粉砕処理した後、更にターボミル粉砕機などにより粉砕処理を行う工程
(4)得られた粉砕物を、例えばコアンダ効果を利用した気流分級機を用いて微粉分級処理しトナー母体粒子を形成する工程
(5)トナー母体粒子に外添剤を添加する工程
〔トナー粒子の粒径〕
本発明のトナーを構成するトナー粒子の粒径は、例えば体積基準のメジアン径で4μm〜10μmであることが好ましく、さらに好ましくは5μm〜9μmとされる。
本発明のトナーは、非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。
本発明のトナーはブラックトナー、イエロートナー、マゼンタトナーおよびシアントナーと共に一般的な電子写真方式による画像形成方法に好適に用いることできる。
(外添剤の調製)
外添剤としては以下のものを調製した。
(1)撹拌機、滴下ロート、温度計を備えた3リットルの反応器にメタノール630質量部、水90質量部を添加して混合した。この溶液を、撹拌しながらテトラメトキシシラン800質量部の加水分解を行いシリカ微粒子の懸濁液を得た。ついで60〜70℃に加熱しメタノール390部を留去し、シリカ微粒子の水性懸濁液を得た。
(2)この水性懸濁液に室温でメチルトリメトキシシラン11.6質量部(テトラメトキシシランに対してモル比で0.1相当量)を滴下してシリカ微粒子表面の処理を行った。(3)こうして得られた分散液にメチルイソブチルケトン1400質量部を添加した後、80℃に加熱しメタノール水を留去した。得られた分散液に室温でヘキサメチルジシラザン240質量部を添加し120℃に加熱し3時間反応させ、シリカ微粒子をトリメチルシリル化した。その後溶媒を減圧下で留去して単分散球形シリカを調整した。
単分散球形シリカAの調整において、テトラメトキシシランを950質量部に、ヘキサメチルジシラザンを280質量部に変更した以外は同様に作製し、球形化度Ψ=0.88、体積平均一次粒子径D50=100nm(標準偏差=20nm)、平均炭素量=2.1質量%の球形単分散シリカBを得た。
単分散球形シリカAの調整において、テトラメトキシシランを650質量部に、ヘキサメチルジシラザンを200質量部に変更した以外は同様に作製し、球形化度Ψ=0.89、体積平均一次粒子径D50=60nm(標準偏差=13nm)、平均炭素量=1.9質量%の球形単分散シリカCを得た。
単分散球形シリカAの調整において、ヘキサメチルジシラザンを380質量部に変更した以外は同様に作製し、球形化度Ψ=0.91、体積平均一次粒子径D50=79nm(標準偏差=12nm)、平均炭素量=1.0質量%の球形単分散シリカDを得た。
単分散球形シリカAの調整において、ヘキサメチルジシラザンを140質量部に変更した以外は同様に作製し、球形化度Ψ=0.87、体積平均一次粒子径D50=81nm(標準偏差=13nm)、平均炭素量=3.0質量%の球形単分散シリカEを得た。
単分散球形シリカAの調整において、テトラメトキシシランを1000質量部に、ヘキサメチルジシラザンを300質量部に変更した以外は同様に作製し、球形化度Ψ=0.85、体積平均一次粒子径D50=105nm(標準偏差=23nm)、平均炭素量=2.0質量%の球形単分散シリカFを得た。
単分散球形シリカAの調整において、テトラメトキシシランを600質量部に、ヘキサメチルジシラザンを190質量部に変更した以外は同様に作製し、球形化度Ψ=0.90、体積平均一次粒子径D50=55nm(標準偏差=11nm)、平均炭素量=2.0質量%の球形単分散シリカGを得た。
単分散球形シリカAの調整において、ヘキサメチルジシラザンを400質量部に変更した以外は同様に作製し、球形化度Ψ=0.88、体積平均一次粒子径D50=82nm(標準偏差=13nm)、平均炭素量=0.9質量%の球形単分散シリカHを得た。
単分散球形シリカAの調整において、ヘキサメチルジシラザンを120質量部に変更した以外は同様に作製し、球形化度Ψ=0.89、体積平均一次粒子径D50=79nm(標準偏差=12nm)、平均炭素量=3.1質量%の球形単分散シリカIを得た。
本発明のトナー母体粒子は以下のようにして作製した。
(1)着色剤微粒子分散液〔1〕の調製工程
n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水160質量部に投入し、溶解、撹拌して界面活性剤水溶液を調製した。この界面活性剤水溶液中に、着色剤としてカーボンブラック(モーガルL:キャボット社製)15質量部を徐々に添加し、「クレアミックス」(エムテクニック社製)を用いて分散処理を行って、着色剤微粒子分散液〔1〕を調製した。
サンプル比重:1.05(球状粒子換算)
溶媒屈折率:1.33
溶媒粘度:0.797(30℃)、1.002(20℃)
0点調整:測定セルにイオン交換水を投入し調整した。
(2)コア部用樹脂粒子〔1〕の作製工程
下記に示す第1段重合、第2段重合および第3段重合を経て多層構造を有するコア部用樹脂粒子〔1〕を作製した。
(a)第1段重合(樹脂粒子〔A1〕の作製)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器にポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム4質量部をイオン交換水3040質量部に溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
n−ブチルアクリレート 200質量部
メタクリル酸 68質量部
n−オクチルメルカプタン 16.4質量部
上記単量体混合液を滴下後、この系を75℃にて2時間にわたり加熱、撹拌することにより重合(第1段重合)を行い、樹脂粒子〔A1〕を作製した。なお、樹脂粒子〔A1〕の重量平均分子量は16,500であった。
(b)第2段重合(樹脂粒子〔A2〕の作製)
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に下記化合物よりなる単量体混合液を投入し、離型剤としてパラフィンワックス「HNP−57」(日本精蝋社製)93.8質量部を添加し、90℃に加温して溶解させた。
n−ブチルアクリレート 62.2質量部
メタクリル酸 12.3質量部
n−オクチルメルカプタン 1.75質量部
一方、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3質量部をイオン交換水1560質量部に溶解させた界面活性剤水溶液を調製し、98℃に加熱した。この界面活性剤水溶液中に樹脂粒子〔A1〕を32.8質量部(固形分換算)添加し、さらに、上記パラフィンワックスを含有する単量体混合液を添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エムテクニック社製)で8時間混合分散した。混合分散により分散粒子径が340nmの乳化粒子を含有する乳化粒子分散液を調製した。
(c)第3段重合(コア部用樹脂粒子〔1〕の作製)
樹脂粒子〔A2〕に、過硫酸カリウム5.45質量部をイオン交換水220質量部に溶解させた重合開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下で、下記化合物よりなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。
n−ブチルアクリレート 154.1質量部
n−オクチルメルカプタン 7.08質量部
滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌を行って重合(第3段重合)を行い、重合終了後、28℃に冷却してコア部用樹脂粒子〔1〕を作製した。コア部用樹脂粒子〔1〕の重量平均分子量は26,800であった。
(3)シェル用樹脂粒子〔1〕の作製工程
コア部用樹脂粒子〔1〕の作製における第1段重合で使用された単量体混合液を以下のものに変更した以外は同様にして、重合反応及び反応後の処理を行ってシェル用樹脂粒子〔1〕を作製した。
2−エチルヘキシルアクリレート 120質量部
メタクリル酸 56質量部
n−オクチルメルカプタン 16.4質量部
(4)トナー母体粒子〔1〕の作製工程
(a)コア部の形成
撹拌装置、温度センサ、冷却管を取り付けた反応容器に、
コア部用樹脂粒子〔1〕 420.7質量部(固形分換算)
イオン交換水 900質量部
着色剤微粒子分散液〔1〕 300質量部
を投入、撹拌した。反応容器内の温度を30℃に調整後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pHを10に調整した。
(b)シェルの形成(トナー母体粒子〔1〕の作製)
次に、上記液を65℃にしてシェル用樹脂粒子〔1〕50質量部(固形分換算)を添加し、さらに、塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を10分間かけて添加した後、70℃まで昇温させて1時間にわたり撹拌を行った。この様にして、コア部〔1〕の表面にシェル用樹脂粒子〔1〕を融着させた後、75℃で20分間熟成処理を行ってシェルを形成させた。
トナー母体粒子〔1〕100質量部に上記単分散球形シリカAを2質量部、ヘンシェルミキサーにより周速40m/secで10分間混合し静電潜像現像用トナー〔1〕を得た。
実施例1のトナー母体粒子〔1〕作製時において、再分散液を25質量%のNaOH水溶液を用いてpH13に調整し5分間撹拌した。pHを調整した再分散液を固液分離し、再びトナーケーキを作製した。このトナーケーキに35℃のイオン交換水をかけ流し、濾液の電気伝導度が10μS/cmになるまで洗浄を行い、その後40℃の温風で乾燥することにより、コア部表面にシェルを有するトナー母体粒子〔2〕を作製した。この時のトナー表面近傍に存在するNa元素量は600ppmであった。それ以外は実施例1と同様にして静電潜像現像用トナー〔2〕を得た。
実施例1のトナー母体粒子〔1〕作製時において、再分散液を25質量%のNaOH水溶液を用いてpH10に調整し5分間撹拌した。pHを調整した再分散液を固液分離し、再びトナーケーキを作製した。このトナーケーキに35℃のイオン交換水をかけ流し、濾液の電気伝導度が10μS/cmになるまで洗浄を行い、その後40℃の温風で乾燥することにより、コア部表面にシェルを有するトナー母体粒子〔3〕を作製した。この時のトナー表面近傍に存在するNa元素量は50ppmであった。それ以外は実施例1と同様にして静電潜像現像用トナー〔3〕を得た。
実施例1のトナー母体粒子〔1〕作製時において、再分散液を25質量%のNaOH水溶液を用いてpH11.5に調整し5分間撹拌した。pHを調整した再分散液を固液分離し、再びトナーケーキを作製した。このトナーケーキに35℃のイオン交換水をかけ流し、濾液の電気伝導度が10μS/cmになるまで洗浄を行い、その後40℃の温風で乾燥することにより、コア部表面にシェルを有するトナー母体粒子〔4〕を作製した。この時のトナー表面近傍に存在するNa元素量は200ppmであった。それ以外は実施例1と同様にして静電潜像現像用トナー〔4〕を得た。
トナー母体粒子〔3〕100質量部に上記単分散球形シリカBを2質量部、ヘンシェルミキサーにより周速40m/secで10分間混合し静電潜像現像用トナー〔5〕を得た。
トナー母体粒子〔3〕100質量部に上記単分散球形シリカCを2質量部、ヘンシェルミキサーにより周速40m/secで10分間混合し静電潜像現像用トナー〔6〕を得た。
トナー母体粒子〔3〕100質量部に上記単分散球形シリカDを2質量部、ヘンシェルミキサーにより周速40m/secで10分間混合し静電潜像現像用トナー〔7〕を得た。
トナー母体粒子〔3〕100質量部に上記単分散球形シリカEを2質量部、ヘンシェルミキサーにより周速40m/secで10分間混合し静電潜像現像用トナー〔8〕を得た。
トナー母体粒子〔3〕100質量部に上記単分散球形シリカFを2質量部、ヘンシェルミキサーにより周速40m/secで10分間混合し静電潜像現像用トナー〔9〕を得た。
トナー母体粒子〔3〕100質量部に上記単分散球形シリカGを2質量部、ヘンシェルミキサーにより周速40m/secで10分間混合し静電潜像現像用トナー〔10〕を得た。
トナー母体粒子〔3〕100質量部に上記単分散球形シリカHを2質量部、ヘンシェルミキサーにより周速40m/secで10分間混合し静電潜像現像用トナー〔11〕を得た。
トナー母体粒子〔3〕100質量部に上記単分散球形シリカIを2質量部、ヘンシェルミキサーにより周速40m/secで10分間混合し静電潜像現像用トナー〔12〕を得た。
フェライトコア100質量部とシクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂粒子を5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライトコアの表面に樹脂コート層を形成し、体積基準メジアン径35μmのキャリアを得た。
得られた静電潜像現像用トナーをコニカミノルタビジネステクノロジーズ社製「bizhub PRO C6500」を用いて実写評価を行った。評価項目は「感光体上から中間転写ベルトへの転写効率」、「中間調画像画質評価(粒状性)」、「SEM観察による外添剤の経時埋没変化」である。ここで、「感光体上から中間転写ベルトへの転写効率」とは感光体上に現像されたトナーのうち転写ベルト上に転写されたトナーの割合を言う。判定は以下の基準で行い、◎と○を合格と判定した。
転写効率の測定は、2cm×5cmのベタ画像を複写し、感光体上に残った転写残トナーの質量と中間転写ベルト上に転写したトナーの質量とを測定することにより算出した。
○:90%以上
△:85%以上
×:85%以下
<中間調画像画質評価:粒状性>
高温高湿環境下(30℃、80%RH)、白紙印刷10000枚の耐久試験後、日本画像学会第一部会発行の「日本画像学会テストチャートNo.3」サンプル番号5−1(カラー連続調ポートレートとカラー階調バッチ)を出力し「中間調画像画質」を下記のように評価した。
○:目視では注視によりかすかな粒状性を感じる。もしくは20倍のルーペでドット間を観察したところ粒状性の悪化の原因となるトナー粒子が1〜3個確認された
×:「ランク○」の画像に比べて目視でガサツキを感じる。若しくは20倍ルーペでドット間を観察したところ粒状性の悪化の原因となるトナー粒子が計数困難なほど存在した
<SEM観察による外添剤の経時埋没変化>
シリカの埋没変化の測定は、前記耐久試験前後のトナーを走査型電子顕微鏡(SEM)「高分解能電界放出型」(JSM−7401F 日本電子株式会社製)を用いて、1万倍に拡大し視野内のトナーを比較観察することにより行った。
○:耐久試験後で若干外添剤の埋没等が見られるがほぼ変らない
×:耐久試験後で外添剤の著しい埋没が見られる
W1、W1′ 感光体回転方向
S、S′ 現像スリーブ
W2、W2′ 現像スリーブ回転方向
Claims (2)
- 静電潜像現像用トナーを用いる逆転現像方式による画像形成方法において、該トナーが外添剤を含有し、前記外添剤が、体積平均一次粒子径が60nm以上100nm以下、平均炭素量が1.0質量%以上3.0質量%以下である単分散球形シリカを含むことを特徴とする画像形成方法。
- 前記トナーが、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有する着色粒子と前記外添剤とを含有し、該結着樹脂が親水性極性基を有する樹脂を含有し、該トナー表面近傍に存在するNa元素量が、下記測定方法で測定した時に50ppm以上750ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
測定方法
1.トナーを希塩酸と攪拌してトナー表面近傍のNa元素を抽出する
2.Na元素を抽出した抽出液を濾過して測定サンプルを作製する
3.作製した測定サンプル中のNa元素量を誘導結合プラズマ発光分光分析装置で測定して求める。
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