JP5629744B2 - タンクセミトレーラ - Google Patents

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Description

本発明は、タンクセミトレーラに関し、特に、タンク内に作用する内圧に伴うタンクの変形を抑制することにより、防波板の脱落を防止するタンクセミトレーラに関するものである。
液状の充填物が充填されるタンクを備えたタンクセミトレーラには、タンクの内部に、充填物の液面揺動を抑制するための防波板が配設されている(特許文献1)。
ここで、図5を参照して、従来におけるタンクセミトレーラに使用されるタンク500の内部構造について説明する。図5(a)は、従来におけるタンクセミトレーラのタンク500の側断面図であり、図5(b)は、図5(a)のVb−Vb線におけるタンク500の拡大断面図である。なお、図5(a)では、タンク500の一部が断面視されている。また、図5(a)及び図5(b)の矢印U−D,L−R,F−Bは、タンク500の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
図5(a)及び図5(b)に示すように、タンク500の内部には、板状に形成される複数の防波板510が、所定間隔を隔てつつタンク500の軸心方向(図5(a)左右方向)に沿って並設されると共に、その複数の防波板510に対応した位置には、円弧状に形成された一対の固着部材520が設けられている。
一対の固着部材520は、防波板510をタンク500の内部に固着させるための部材であり、一対の固着部材520の径方向外側の端部がタンク500の左側および右側(図5(b)左側および右側)に位置する内周面にそれぞれ溶接されていると共に、その一対の固着部材520に防波板510がボルト530により固着されている。
特開平10−151985(段落[0022])
上述した従来のタンク500では、円弧状に形成された固着部材520がタンク500の左右方向(図5(b)左右方向)に位置する内周面に溶接されており、タンク500の上下方向(図5(b)上下方向)に位置する内周面に溶接されていない。そのため、タンク500の上下方向に位置する部分は左右方向に位置する部分よりもタンク500の径方向への変形に対する剛性が低くなる。よって、タンク500の内部に充填物が高圧状態で充填された場合、タンク500の上下方向に位置する部分がタンク500内の内圧により直線状に変形し、タンク500の軸心方向に垂直な断面形状がタンク500の左右方向に伸長した略楕円形状となるので、防波板510を補強部材520に固着させるボルト530に大きな剪断力が作用する。その結果、ボルト530が破損し易くなり、それに伴って防波板510が固着部材520から脱落し易くなるという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、タンク内に作用する内圧に伴うタンクの変形を抑制することにより、防波板の脱落を防止するタンクセミトレーラを提供することを目的としている。
課題を解決するための手段および発明の効果
請求項1記載のタンクセミトレーラによれば、補強部材がタンクの内径に対応する外径に設定された円環状に形成されると共に、補強部材の径方向外側の端部がタンクの内周面全周に亘り溶接されているので、タンクの径方向への変形に対する剛性をタンクの周方向において均一に高めることができる。
また、補強部材が断面略L字状に形成されているので、補強部材の変形(例えば、補強部材の径方向やねじれ方向など)に対する剛性を高めることができる。
従って、タンクの内部に充填物が高圧状態で充填された場合であっても、タンク及び補強部材の径方向への変形を抑制できるので、タンクの軸心方向に垂直な断面形状が変形することを抑制でき、その結果、タンクの変形に起因する防波板の脱落を防止できるという効果がある。
さらに、第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられる大径胴部補強部材に対する防波板の固着を行う際の作業スペースを広く確保することができるという効果がある。
即ち、例えば、補強部材が内周面に溶接された状態の第1小径胴部、第2小径胴部、大径胴部、第1円錐胴部および第2円錐胴部を一体に成形した後、開口する第2小径胴部の軸心方向端部側から防波板をタンクの内部へ搬入して防波板を補強部材に固着し、第2小径胴部の開口する軸心方向端部側を閉塞することでタンクを製造する場合において、大径胴部防波板は、大径胴部補強部材に固着される一端側と他端側とを結ぶ方向の長さ寸法が、大径胴部補強部材の内径よりも大きな寸法に設定されているので、大径胴部防波板を倒した状態で大径胴部の内部まで搬入し、その大径胴部防波板を固着すべき大径胴部補強部材の近傍で、大径胴部防波板の一端側と他端側とを結ぶ方向が大径胴部の径方向を向くように大径胴部防波板を転回させた後、その大径胴部防波板を固着すべき大径胴部補強部材に固着する。
ここで、第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられる大径胴部補強部材の軸心方向両側に形成されるスペースのうち、第2小径胴部側から大径胴部防波板を搬入する場合における大径胴部補強部材の奥側(大径胴部補強部材に対して第1円錐胴部側)に形成されるスペースは、大径胴部の内周面と第1円錐胴部の内周面とにより形成されるのに対し、大径胴部補強部材の手前側(大径胴部補強部材に対して第1円錐胴部の反対側)に形成されるスペースは、大径胴部の内周面のみによって形成されている。即ち、第1円錐胴部の反対側に形成されるスペースでは、第1円錐胴部側に形成されるスペースに比べ、大径胴部防波板が第1円錐胴部に干渉することを予め回避できる分、大径胴部防波板を転回させ易くなる。
この点に関し、第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられる大径胴部補強部材は、その大径胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が第1円錐胴部の反対側へ向けられているので、第2小径胴部側から搬入された大径胴部防波板を第1円錐胴部の反対側に形成されるスペースで転回させた後、大径胴部防波板を固着すべき大径胴部補強部材に固着することができる。
このとき、第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられた大径胴部補強部材に固着される大径胴部防波板は、第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられた大径胴部補強部材の手前側まで搬入すればよいので、その大径胴部補強部材の奥側まで防波板を搬入する場合と比べて、大径胴部内において防波板を搬入する距離を短くできる分、大径胴部防波板を大径胴部補強部材に溶接する作業効率を向上させることができる。
同様に、第2円錐胴部に最も近接した位置に設けられる大径胴部補強部材は、その大径胴部補強部材の軸心方向両側に形成されるスペースのうち、第2小径胴部側から搬入する場合における大径胴部補強部材の奥側(大径胴部補強部材に対して第2円錐胴部の反対側)に形成されるスペースは、大径胴部の内周面のみによって形成されているのに対し、大径胴部補強部材の手前側(大径胴部補強部材に対して第2円錐胴部側)に形成されるスペースは、大径胴部の内周面と第1円錐胴部の内周面とにより形成されている。即ち、大径胴部補強部材に対して第2円錐胴部の反対側に形成されるスペースでは、第2円錐胴部側に形成されるスペースに比べ、大径胴部防波板が第2円錐胴部に干渉することを予め回避できる分、大径胴部防波板を転回させ易くなる。
この点に関し、第2円錐胴部に最も近接した位置に設けられる大径胴部補強部材は、その大径胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が第2円錐胴部の反対側へ向けられているので、第2小径胴部側から搬入された大径胴部防波板を第2円錐胴部の反対側に形成されるスペースで転回させた後、大径胴部防波板を大径胴部補強部材に固着することができる。
このように、第1円錐胴部または第2円錐胴部に最も近接した位置に設けられた大径胴部補強部材に大径胴部防波板を固着させる際には、大径部の内周面のみにより形成されたスペースで大径胴部防波板を転回させた後、その大径胴部防波板を大径胴部補強部材に固着することができるので、大径胴部防波板を大径胴部補強部材に固着する作業効率を向上させることができる。
なお、補強部材が溶接された状態の第1小径胴部、第2小径胴部、大径胴部、第1円錐胴部および第2円錐胴部を一体に成形した後、開口する第1小径胴部の軸心方向端部側から防波板をタンクの内部へ搬入する場合であっても、上記した効果と同様の効果がある。
また、第1円錐胴部防波板および第2円錐胴部防波板の一端側と他端側とを結ぶ方向の長さ寸法が、第1円錐胴部防波板および第2円錐胴部防波板が固着されるべき第1円錐胴部補強部材および第2円錐胴部補強部材の内径よりも大きく設定され、第1円錐胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が大径胴部側へ向けられているので、第1円錐胴部補強部材に対する第1円錐胴部防波板の固着を行う際の作業スペースを広く確保することができるという効果がある。同様に、第2円錐胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が大径胴部側へ向けられているので、第2円錐胴部補強部材に対する第2円錐胴部防波板の固着を行う際の作業スペースを広く確保することができるという効果がある。
さらに、前記マンホール部材を挟んだ位置に設けられる2つの補強部材は、それぞれの軸心方向他側を向く面がマンホール部材へ向けられているので、補強部材の径方向内側が屈曲された軸心方向一側がマンホール部材へ向けられている場合と比べて、タンクの内周面に対する補強部材の径方向外側の端部の溶接作業が、補強部材の軸心方向一側へ屈曲した径方向内側部分により妨げられることを回避することができる。よって、補強部材の径方向外側の端部をタンクの内周面に溶接する際の作業効率を向上させることができるという効果がある。
請求項記載のタンクセミトレーラによれば、請求項記載のタンクセミトレーラの奏する効果に加え、タンクの内部と外部とを連通するマンホール部材がタンクの大径胴部の下方に取着されているので、重量物であるマンホール部材をタンクの高さ方向においてより低い位置に配置することができる。よって、タンクの低重心化を図ることができ、その結果、タンクセミトレーラの走行安定性を確保することができるという効果がある。
(a)は、本発明の一実施の形態におけるタンクセミトレーラのタンクの上面図であり、(b)は、図1(a)のIb−Ib線におけるタンクの断面図である。 図1(a)のII−II線におけるタンクの断面図である。 タンクの部分拡大断面図である。 タンクの部分拡大断面図である。 (a)は、従来におけるタンクセミトレーラのタンクの側断面図であり、(b)は、図5(a)のVb−Vb線におけるタンクセミトレーラの拡大断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1(a)を参照して、一実施の形態におけるタンクセミトレーラに使用されるタンク100の外観構成について説明する。図1(a)は、本発明の一実施の形態におけるタンクセミトレーラのタンク100の上面図である。なお、図1(a)の矢印U−D,L−R,F−Bは、タンク100の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示しており、図1(b)以降においても同様とする。
図1(a)に示すように、タンクセミトレーラは、LPGに例示される液状の充填物が高圧状態で充填されるタンク100に走行装置(図示せず)を取り付けて構成されている。
タンク100は、そのタンク100の前端側(図1(a)左側)に位置する円筒状の第1小径胴部1と、タンク100の後端側(図1(a)右側)に位置する円筒状の第2小径胴部2と、それら第1小径胴部1及び第2小径胴部2の間に位置する円筒状の大径胴部3と、第1小径胴部1及び大径胴部3を同心上に連結する円錐状の第1円錐胴部4と、第2小径胴部2及び大径胴部3を同心上に連結する円錐状の第2円錐胴部5と、第1小径胴部1の第1円錐胴部4が連結される側と反対側(図1(a)左側)および第2小径胴部2の第2円錐胴部4が連結される側と反対側(図1(a)右側)に連結される半球状の鏡板6と、を備えている。
第1小径胴部1及び第2小径胴部2は、同一の直径に設定されると共に、その直径が大径胴部3の直径よりも小さく設定されている。また、第1小径胴部1及び第2小径胴部2が同一の直径に設定されることで、第1円錐胴部4及び第2円錐胴部5を同一形状とすることができる。
次に、図1(b)から図3を参照して、タンク100の内部構成について説明する。図1(b)は、図1(a)のIb−Ib線におけるタンク100の断面図であり、タンク100の一部が断面視されている。図2は、図1(a)のII−II線におけるタンク100の拡大断面図である。図3は、タンク100の部分拡大断面図である。なお、図1(b)から図3では、図面を簡略化してその説明を分かり易くするため、防波板10及び補強部材20を模式的に図示している。
図1(b)から図3に示すように、タンク100は、そのタンク100の内部に配設され所定間隔を隔てつつタンク100の軸心方向(図1(b)左右方向)に沿って並設される複数の防波板10と、その複数の防波板10が固着されると共にタンク100の内周面に溶接される複数の補強部材20とを主に備えて構成されている。
防波板10は、タンク100に充填された充填物の液面揺動を抑制する部材であり、断面が略コ字状に形成されている。防波板10の断面が略コ字状に形成されることで、充填物の液面揺動により充填物から受ける圧力に対する剛性を確保することができる。
補強部材20は、防波板10をタンク100の内部に固着させる部材である。補強部材20は、タンク100の内径に対応する外径に設定された円環状に形成され、補強部材20の軸心方向に沿った断面形状が補強部材20の径方向内側を軸心方向一側(例えば、図2紙面垂直方向奥側)へ屈曲させた断面略L字状に形成されている。補強部材20の断面形状が略L字状に形成されることにより、補強部材20の変形(例えば、補強部材20の径方向、ねじれ方向などへの変形)に対する剛性を高めることができる。
補強部材20は、その補強部材20の径方向外側の端部がタンク100の内周面全周に亘り溶接されている。これにより、タンク100の径方向への変形に対する剛性を高めることができる。
防波板10は、その防波板10の長手方向(図2左右方向)における一端側と他端側とが補強部材20に固着される。防波板10の長手方向における一端側と他端側とを結ぶ長さ寸法(防波板10の一端側と他端側とを結ぶ長さ寸法のうち、最も長さ寸法が大きい部分の長さ寸法)は、固着されるべき補強部材20の内径よりも大きな寸法に設定され、防波板10の長手方向一端側および他端側がタンク100の内周面に対応した円弧状に形成されている。防波板10は、補強部材20の軸心方向他側を向く面(例えば、図2紙面垂直方向手前側)に当接させた状態でボルト30により固着されている。
上記したように、断面L字状に形成された円環状の補強部材20の径方向外側の端部をタンク100の内周面全周に亘り溶接することで、タンク100の径方向への変形に対する剛性を高めることができるので、タンク100の径方向への変形に対する剛性をタンク100の周方向において均一に高めることができる。従って、タンク100の内部に充填物が高圧状態で充填された場合であっても、タンク100及び補強部材20の径方向への変形を抑制できるので、タンク100の軸心方向に垂直な断面形状(図2参照)が変形することを抑制できる。これにより、防波板10を補強部材20に固着するボルト30に対し、タンク100及び補強部材20の変形に起因する剪断力の発生を抑制できるので、ボルト30の破損を回避することができ、その結果、ボルト30の破損に伴う防波板10の補強部材20からの脱落を防止できる。
また、補強部材20には、径方向外側から内側へ向けて切欠かれた切欠き部20aが形成され、補強部材20が切欠き部20aをタンク100の下方(図2下方)へ向けた状態でタンク100の内周面に固着されている。これにより、切欠き部20aとタンク100の内周面とにより形成される孔を、補強部材20を挟んだタンク100の軸心方向一側のスペースと他側のスペースとを連通させるための連通孔とすることができる。これにより、タンク100の内部においてタンク100の下方に位置する内周面に沿って流れる充填物が補強部材20によってせき止められることを回避できる。
タンク100の大径胴部3の下方には、タンク100の内部と外部とを連通させるマンホール部材40が配置されている。マンホール部材40は、点検等のために作業者がタンク100の内部へ進入する際の通路を形成する部位であり、大径胴部3の下方に位置する内周面に形成した孔の内周面に装着される円環状の管座40aと、その管座40aに取着されると共に管座40aの内周側に形成された開口を閉塞する蓋部(図示せず)とを備え、管座40aは、大径胴部3の内周面から径方向内側(図3上側)へ突出した状態で設けられている。
マンホール部材40は重量物(本実施の形態では約90kg)であるのに対し、そのマンホール部材40を大径胴部3の下方に取着することで、マンホール部材40をタンク100全体の高さ方向においてより低い位置に配置できる。よって、タンク100の低重心化を図ることができる。その結果、タンクセミトレーラの走行安定性を確保することができると共に、タンクセミトレーラの左右方向への傾斜に伴う転倒を回避し易くすることができる。
次に、図4を参照して、タンク100の製造方法について説明する。図4は、タンク100の拡大断面図であり、大径胴部3に溶接された補強部材20に対して固着すべき防波板10を大径胴部3の内部に搬入する過程が図示されている。なお、図4は、図1(a)のIb−Ib線における断面に対応した断面が図示されており、図面を簡略化してその説明を分かり易くするため、防波板10及び補強部材20を模式的に図示している。
ここで、以下において、タンク100の内部に溶接される補強部材20のうち、第1小径胴部1に溶接されるものを第1小径胴部補強部材21、第2小径胴部2に溶接されるものを第2小径胴部補強部材22、大径胴部3に溶接されるものを大径胴部補強部材23、第1円錐胴部4に溶接されるものを第1円錐胴部補強部材24、第2円錐胴部5に溶接されるものを第2円錐胴部補強部材25と、定義する。
また、タンク100の内部に配設される防波板10のうち、第1小径胴部補強部材21に固着されるものを第1小径胴部防波板11、第2小径胴部補強部材22に固着されるものを第2小径胴部防波板12(図3参照)、大径胴部補強部材23に配設されるものを大径胴部防波板13、第1円錐胴部補強部材24に固着されるものを第1円錐胴部防波板14、第2円錐胴部補強部材25に固着されるものを第2円錐胴部防波板15(図3参照)、と定義する。
図4に示すように、まず、板材を円筒状または円錐状に成形し、複数の筒状部材を形成する(筒状部材成形工程)。
円筒状の筒状部材は、第1小径胴部1、第2小径胴部2又は大径胴部3を構成する部位となるものであり、第1小径胴部1、第2小径胴部2又は大径胴部3に対応した形状に成形されている。また、円錐状の筒状部材は、第1円錐胴部4又は第2円錐胴部5を構成する部位となるものであり、第1円錐胴部4又は第2円錐胴部5に対応した形状に成形されている。
なお、例えば、第1小径胴部1は、一つの円筒部材から構成されていてもよく、複数の円筒部材を後述する筒状部材連結工程において互いに連結することにより構成されていてもよい。
ここで、第1小径胴部1と第2小径胴部2との直径を同一に設定した場合には、第1小径胴部1を構成する円筒部材と第2小径胴部2を構成する円筒部材とを同一形状にすることができる。同様に、第1円錐胴部4と第2円錐胴部5とを同一形状に形成した場合には、第1円錐胴部4を構成する円錐部材と第2円錐胴部5を構成する円錐部材とを同一形状とすることができる。この場合、筒状部材成形工程において成形する円筒部材および円錐部材の種類数を少なくできるので、筒状部材成形工程における作業効率を向上させることができる。
次に、筒状部材成形工程によって成形された円筒状の筒状部材のうち、第1小径胴部1又は第2小径胴部2を構成する部位となる一の筒状部材の軸心方向一端側に鏡板6を溶接する(第1鏡板溶接工程)。なお、本実施の形態では、第1小径胴部を構成する部位となる一の筒状部材に鏡板6を取り付ける。
この第1鏡板溶接工程では、鏡板6と円筒部材とを筒状部材の外周面側および内周面側の双方から溶接作業を行う。そのため、後述する筒状部材連結工程よりも前の段階で第1鏡板溶接工程を行うことで、筒状部材の内周面側からの溶接作業を行う作業スペースを確保できるので、第1鏡板溶接工程の作業効率の向上を図ることができる。
次に、筒状部材成形工程によって成形された円筒状の筒状部材のうち、大径胴部3を構成する部位となる一の筒状部材にマンホール部材40を取着する(マンホール部材取着工程)。
次に、筒状部材成形工程によって成形された筒状部材に対し、補強部材20の外周側端部を筒状部材の内周面全周に亘り溶接する(補強部材溶接工程)。
この補強部材溶接工程において、第1小径胴部1を構成する部位となる筒状部材のうち鏡板6が溶接された一の円筒部材では、第1小径胴部補強部材21の軸心方向他側を向く面を、鏡板6の反対側へ向けた状態で第1小径胴部補強部材21の径方向外側の端部を円筒部材の内周面に溶接する。
また、第1小径胴部1又は第2小径胴部2を構成する円筒部材に対して第1小径胴部補強部材21又は第2小径胴部補強部材22を溶接する際、一の円筒部材の内周面に複数の第1小径胴部補強部材21又は第2小径胴部補強部材22を溶接する場合には、全ての第1小径胴部補強部材21又は第2小径胴部補強部材22の軸心方向他側を向く面を、円筒部材の軸心方向いずれか一方へ向けた状態で第1小径胴部補強部材21又は第2小径胴部補強部材22の径方向外側の端部を円筒部材の内周面に溶接する。
また、補強部材溶接工程において、大径胴部3を構成する円筒部材に対して大径胴部補強部材23を溶接する際、大径胴部3の軸心方向(図4左右方向)においてマンホール部材40を挟む位置に設けられる大径胴部補強部材23は、その大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面をマンホール部材40に向けた状態で、大径胴部補強部材23の径方向外側の端部を、大径胴部3を構成する部位となる筒状部材の内周面に溶接する。
大径胴部補強部材23は、径方向内側が大径胴部補強部材23の軸心方向一側を向く略L字状の断面を有する円環状に形成されているので、仮に、大径胴部補強部材23の径方向内側を向く軸心方向一側をマンホール部材40に向けた状態で、大径胴部補強部材23の径方向外側の端部を大径胴部3の内周面に溶接する場合、溶接すべき大径胴部補強部材23の径方向外側の端部に対してマンホール部材40が位置する側へ突出する径方向内側の端部と大径胴部補強部材23の内周面から突出するマンホール部材40の管座40aとの間に、溶接に使用する溶接工具を潜り込ませながら溶接作業をしなければならなくなる。その結果、溶接作業の効率が低下したり、大径胴部補強部材23の大径胴部3の内周面の下方部分(管座40aの近傍に位置する部分)への溶接が不能となるおそれがある。
従って、マンホール部材40を挟む位置に設けられる大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面をマンホール部材40に向けることで、補強部材溶接工程における大径胴部補強部材23の溶接作業効率の向上を図ることができると共に、確実に溶接を行うことでタンク100の品質向上を図ることができる。
また、補強部材溶接工程において、第1円錐胴部4又は第2円錐胴部5を構成する円錐部材に対して第1円錐胴部補強部材24又は第2円錐胴部補強部材25を溶接する際、それら第1円錐胴部補強部材24及び第2円錐胴部補強部材25の軸心方向他側を向く面を円錐状の筒状部材の直径が拡径する側へ向けた状態で、第1円錐胴部補強部材24又は第2円錐胴部補強部材25の径方向外側の端部を第1円錐胴部4又は第2円錐胴部5を構成する部位となる円錐状の筒状部材の内周面に溶接する。
次に、補強部材溶接工程により補強部材20が溶接された複数の筒状部材(円筒部材および円錐部材)を同心上に連結し、第1小径胴部1、第2小径胴部2、大径胴部3、第1円錐胴部4及び第2円錐胴部5を一体に成形した連結筒状部材を成形する(筒状部材連結工程)。
この連結筒状部材は、第1小径胴部1と第2小径胴部2との間に大径胴部3が位置し、第1小径胴部1と大径胴部3とが第1円錐胴部4により連結されると共に、第2小径胴部2と大径胴部3とが第2円錐胴部5により連結されている。即ち、連結筒状部材は、軸心方向における中央部分における直径が軸心方向両端部分における直径よりも大きな形状に成形され、その連結筒状部材の第2小径胴部2が位置する軸心方向後端(図4右側の端部)が開口している。
この筒状部材連結工程では、複数の筒状部材を連結するために筒状部材の外周面側および内周面側の双方から溶接作業を行う。そのため、仮に、筒状部材連結工程よりも前の段階で補強部材20に防波板10を固着した場合、筒状部材の内周面側からの溶接作業を行う際の作業スペースが防波板10により制限される。従って、防波板10を補強部材20に固着する前に筒状部材連結工程を行うことで、筒状部材連結工程の作業効率の向上を図ることができる。
また、筒状部材連結工程では、全ての第1小径胴部補強部材21の軸心方向他側を向く面と、全ての第2小径胴部補強部材22の軸心方向他側を向く面とを、タンク100の軸心方向いずれか一方に向けておくことが望ましい。本実施の形態では、第1小径胴部1を構成する一の円筒部材に鏡板6が溶接されると共に、その円筒部材に溶接された第1小径胴部補強部材21の軸心方向他側を向く面が鏡板6の反対側へ向けられることで、その第1小径胴部補強部材21の軸心方向他側を向く面が連結円筒部材の後端側(図4右側)へ向けられ、その結果、全ての第1小径胴部補強部材21の軸心方向他側を向く面と、全ての第2小径胴部補強部材22の軸心方向他側を向く面とが、連結円筒部材の後端側(図4右側)へ向けられている。
なお、第2小径胴部2を構成する一の円筒部材に鏡板6が溶接されると共に、その円筒部材に溶接された第2小径胴部補強部材22の軸心方向他側を向く面が鏡板6の反対側へ向けられている場合には、全ての第1小径胴部補強部材21の軸心方向他側を向く面と、全ての第2小径胴部補強部材22の軸心方向他側を向く面とが、連結円筒部材の前端側(図4左側)へ向けられる。
さらに、筒状部材連結工程では、最も第1円錐胴部4に近接した位置に設けられる大径胴部補強部材23を、その大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面が第1円錐胴部4の反対側(図4右側)へ向けられた状態で、大径胴部3と第1円錐胴部4とを連結する。同様に、筒状部材連結工程では、最も第2円錐胴部5に近接した位置に設けられる大径胴部補強部材23を、その大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面が第2円錐胴部5の反対側(図4左側)へ向けられた状態で、大径胴部3と第2円錐胴部5とを連結する。
次に、筒状部材連結工程により成形された連結筒状部材の内周面に溶接された補強部材20に防波板10を固着する(防波板固着工程)。
この防波板固着工程では、連結筒状部材の軸心方向後端側(図4右側)の開口部から防波板10を連結筒状部材の内部へ入れ、防波板10を固着すべき補強部材20の近傍(タンク100の内部のうち、固着すべき補強部材20とその固着すべき補強部材20の両隣に設けられた補強部材20との間に形成されたスペース)まで搬入し、そこで防波板10の向きを整えた(防波板10の長手方向が補強部材20の径方向へ向くように転回させた)後、防波板10を固着すべき補強部材20に固着する。
なお、本実施の形態における筒状部材連結工程では、連結筒状部材の軸心方向後端側の開口から防波板10を連結筒状部材の内部へ入れる場合について説明するが、連結筒状部材の軸心方向前端側の開口から防波板10を連結筒状部材の内部へ入れてもよい。
本実施の形態における筒状部材連結工程では、まず、第1小径胴部防波板11を第1小径胴部補強部材21に固着する(第1小径胴部防波板固着工程)。
具体的には、第1小径胴部防波板11を、その第1小径胴部防波板11を固着すべき第1小径胴部補強部材21の手前側(図4右側)のスペース(タンク100の内部のうち、固着すべき補強部材20(第1小径胴部補強部材21)とその固着すべき補強部材20に対してタンク100の軸心方向後端側における隣に設けられた補強部材20(第1小径胴部補強部材21又は第1円錐胴部補強部材24)との間に形成されたスペース)まで搬入し、そのスペースで第1小径胴部防波板11の向きを整えた(第1小径胴部防波板11を転回させた)後、第1小径胴部防波板11を固着すべき第1小径胴部補強部材21にボルト30(図2参照)により固着する。
なお、第1小径胴部補強部材21は、その第1小径胴部補強部材21の軸心方向他側を向く面が、連結筒状部材の後端側、即ち、第1小径胴部補強部材21の手前側のスペースへ向けられているので、第1小径胴部防波板11を第1小径胴部補強部材21に固着する際には、その固着作業を第1小径胴部補強部材21の手前側のスペースで行うことができる。従って、第1小径胴部補強部材21の軸心方向他側を向く面が、連結筒状部材の前端側、即ち、第1小径胴部補強部材21の奥側のスペース(タンク100の内部のうち、固着すべき補強部材20(第1小径胴部補強部材21)とその固着すべき補強部材20に対してタンク100の軸心方向前端側における隣に設けられた補強部材20(第1小径胴部補強部材21又は連結筒状部材の前端)との間に形成されたスペース、図4左側)へ向けられている場合と比べて、連結筒状部材の後端側からの第1小径胴部防波板11の搬入距離を短くすることができる。
第1小径胴部防波板固着工程が終了した後、第1円錐胴部防波板14を第1円錐胴部補強部材24に固着する(第1円錐胴部防波板固着工程)。
具体的には、第1円錐胴部防波板14を、第1円錐胴部補強部材24の手前側(図4右側)のスペースまで搬入し、そのスペースで第1円錐胴部防波板14の向きを整えた(第1円錐胴部防波板14を転回させた)後、第1円錐胴部防波板14を第1円錐胴部補強部材24にボルト30により固着する。
第1円錐胴部補強部材24は、その第1円錐胴部補強部材24の軸心方向他側を向く面が第1円錐胴部補強部材24の拡径する側、即ち、第1円錐胴部補強部材24の手前側のスペースへ向けられているので、第1円錐胴部防波板14を第1円錐胴部補強部材24に固着する際には、その固着作業を第1円錐胴部補強部材24の手前側のスペースで行うことができる。従って、第1円錐胴部補強部材24の軸心方向他側を向く面が、第1円錐胴部補強部材24の奥側(図4左側)のスペースへ向けられている場合と比べて、連結筒状部材の後端側からの第1円錐胴部防波板14の搬入距離を短くすることができると共に、第1円錐胴部4の径方向の長さ寸法を大きく確保できる分、第1円錐胴部防波板14の向きを変え易い(転回し易い)ので、第1円錐胴部防波板固着工程の作業効率を向上させることができる。
第1円錐胴部防波板固着工程が終了した後、大径胴部防波板13を大径胴部補強部材23に固着する(大径胴部防波板固着工程)。
具体的には、大径胴部防波板13を、大径胴部補強部材23の近傍のスペースまで搬入し、そのスペースで大径胴部防波板13の向きを整えた後、大径胴部防波板13を大径胴部補強部材23にボルト30により固着する。
ここで、図4に示すように、本実施の形態では、大径胴部3には、3つの大径胴部補強部材23が設けられている。そのうち、連結筒状部材の前端側(図4左側)から数えて1番目および2番目の大径胴部補強部材23は、マンホール部材40を挟んだ位置に設けられている。
上記したように、マンホール部材40を挟む位置に設けられる大径胴部補強部材23は、その大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面がマンホール部材40へ向けられている。
連結筒状部材の前端側から数えて1番目の大径胴部補強部材23は、その大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面が大径胴部補強部材23の手前側(図4右側)のスペースへ向けられているので、連結筒状部材の前端側から数えて1番目の大径胴部補強部材23に対して大径胴部防波板13を固着する際には、その固着作業を大径胴部補強部材23の手前側のスペースで行う。
なお、連結筒状部材の前端側から数えて1番目の大径胴部補強部材23は、第1円錐胴部24に最も近接した位置に設けられた大径胴部補強部材23となり、大径胴部補強部材23の奥側(図4左側)のスペースが第1円錐胴部4の内周面と大径胴部3の内周面とにより形成されている。これに対し、大径胴部補強部材23の手前側のスペースは大径胴部3の内周面のみにより形成されているので、大径胴部補強部材23の奥側のスペースよりも大径胴部防波板13の向きを変え易く(転回し易く)、大径胴部防波板固着工程の作業効率を向上させることができる。
一方、連結筒状部材の前端側から数えて2番目の大径胴部補強部材23は、その大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面が大径胴部補強部材23の奥側(図4左側)のスペースへ向けられているので、連結筒状部材の前端側から数えて2番目の大径胴部補強部材23に対して大径胴部防波板13を固着する際には、その固着作業を大径胴部補強部材23の奥側のスペースで行う。
なお、2番目の大径胴部補強部材23については、その2番目の大径胴部補強部材23の奥側のスペースについても大径胴部3の内周面のみにより形成されているので、大径胴部防波板13の向きを整える(大径胴部防波板13を転回させる)ためのスペースを広く確保することができる。
連結筒状部材の前端側から数えて3番目の大径胴部補強部材23は、最も第2円錐胴部5に近接した位置に設けられる大径胴部補強部材23であり、上記したように、その大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面が、第2円錐胴部5の反対側(図4左側)、即ち、大径胴部補強部材23の奥側のスペースへ向けられている。よって、連結筒状部材の前端側から数えて3番目の大径胴部補強部材23に対して大径胴部防波板13を固着する際には、その固着作業を大径胴部補強部材23の奥側のスペースで行う。
最も第2円錐胴部5に近接した位置に設けられる大径胴部補強部材23は、大径胴部補強部材23の手前側(図4右側)のスペースが第2円錐胴部5の内周面と大径胴部3の内周面とにより形成されている。これに対し、大径胴部補強部材23の奥側(図4左側)のスペースは大径胴部3の内周面のみにより形成されているので、大径胴部補強部材23の奥側のスペースよりも大径胴部防波板13の向きを変え易く、大径胴部防波板固着工程の作業効率を向上させることができる。
なお、図4では、最も第2円錐胴部5に近接した位置に設けられる大径胴部補強部材23の近傍において大径胴部防波板13の向きを整えようとする(転回しようとする)過程が模式的に図示されている。図4においては、最も第2円錐胴部5に近接した位置に設けられる大径胴部補強部材23の手前側(図4右側)及び奥側(図4左側)のスペースおいて、大径胴部防波板13の長手方向を大径胴部3の上下方向(図4上下方向)へ向けようとした状態が図示されており、大径胴部防波板13を大径胴部補強部材23に固着する際には、大径胴部防波板13の長手方向を大径胴部3の左右方向(図4紙面垂直方向)へ向けた状態にする。
ここで、上記したように、大径胴部防波板13は、その大径胴部防波板13の長手方向における一端部と他端部とを結ぶ長さ寸法が大径胴部補強部材23の内径が大きく設定されると共に、第1小径胴部1及び第2小径胴部2と第1円錐胴部4及び第2円錐胴部5の一部分との内径よりも大きく設定される。
一方、タンク100の内周面と隣り合う2つの防波板10とにより形成されるスペースに充填物を充填できる一定容量ごとに防波板10を設ける必要があり、タンク100に対して設けられる防波板10の対向間隔を自由に設定することはできない。従って、大径胴部3では、第1小径胴部1、第2小径胴部2、第1円錐胴部4、第2円錐胴部5と比べて、大径胴部3の内径寸法が長くなる分、隣り合う2つの大径胴部防波板13の対向間隔も小さくなる。
さらに、第1円錐胴部4又は第2円錐胴部5において、大径胴部防波板13の向きを整えるための長さ寸法が設計上確保されていたとしても、大径胴部防波板13等の製造上の寸法誤差や、第1円錐胴部4又は第2円錐胴部5と補強部材20との溶接により形成される溶接ビードとの干渉により大径胴部防波板13の向きを変えられなくなるおそれがある。また、仮に、大径胴部防波板13の向きを整えるための寸法が確保されたとしても、大径胴部3のみにより形成されるスペースで大径胴部防波板13の向きを整える場合よりも、スペースに余裕がなく、作業効率が低下する。
このように、大径胴部3では、隣り合う2つの防波板10の離間距離が小さくなる一方、大径胴部防波板13の長手方向における寸法は大きく設定される。従って、少なくとも、最も第1円錐胴部4に近接した位置に設けられる大径胴部補強部材23については、その大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面を第1円錐胴部4の反対側へ向けると共に、第2円錐胴部5に近接した位置に設けられる大径胴部補強部材23については、その大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面を第2円錐胴部5の反対側へ向けることで、大径胴部防波板13の向きを整え易くできるので、大径胴部防波板固着工程の作業効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、大径胴部3に3つの大径胴部補強部材23が設けられているが、大径胴部3に4つ以上の大径胴部補強部材23を設ける場合には、その4つ以上の大径胴部補強部材23のうち、最も第1円錐胴部4及び第2円錐胴部5に近接した位置に設けられる大径胴部補強部材23とマンホール部材40を挟んだ位置に設けられる大径胴部補強部材23とを除く大径胴部補強部材23については、その大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面を連結筒状部材の後端側へ向けておくことが望ましい。これにより、大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面が連結筒状部材の前端側へ向けられている場合と比べて、連結筒状部材の後端側から固着すべき大径胴部補強部材23までの大径胴部防波板13の搬入距離を短くすることができる。
大径胴部防波板固着工程が終了した後、第2円錐胴部防波板15(図3参照)を第2円錐胴部補強部材25に固着する(第2円錐胴部防波板固着工程)。
具体的には、第2円錐胴部防波板15を、第2円錐胴部補強部材25の奥側(図4左側)のスペースまで搬入し、そのスペースで第2円錐胴部防波板15の向きを整えた(第2円錐胴部防波板15を転回させた)後、第2円錐胴部防波板15を第2円錐胴部補強部材25にボルト30により固着する。
第2円錐胴部補強部材25は、その第2円錐胴部補強部材25の軸心方向他側を向く面が第2円錐胴部補強部材25の拡径する側、即ち、第2円錐胴部補強部材25の奥側のスペースへ向けられているので、第2円錐胴部防波板15を第2円錐胴部補強部材25に固着する際には、その固着作業を第2円錐胴部補強部材25の奥側のスペースで行うことができる。従って、第2円錐胴部補強部材25の軸心方向他側を向く面が、第2円錐胴部補強部材25の手前側(図4右側)のスペースへ向けられている場合と比べて、第2円錐胴部5の径方向の長さ寸法を大きく確保できる分、第2円錐胴部防波板15の向きを変え易く(転回し易く)することができるので、第2円錐胴部防波板固着工程の作業効率を向上させることができる。
第2円錐胴部防波板固着工程が終了した後、第2小径胴部防波板12(図3参照)を第2小径胴部補強部材22に固着する(第2小径胴部防波板固着工程)。
具体的には、第2小径胴部防波板12を、その第2小径胴部防波板12を固着すべき第2小径胴部補強部材22の手前側(図4右側)のスペースまで搬入し、そのスペースで第2小径胴部防波板12の向きを整えた(第2小径胴部防波板12を転回させた)後、第2小径胴部防波板12を固着すべき第2小径胴部補強部材22にボルト30により固着する。
第2小径胴部補強部材22は、その第2小径胴部補強部材22の軸心方向他側を向く面が、連結筒状部材の後端側、即ち、第2小径胴部補強部材22の手前側のスペースへ向けられているので、第2小径胴部防波板12を第2小径胴部補強部材22に固着する際には、その固着作業を第2小径胴部補強部材22の手前側のスペースで行うことができる。従って、連結筒状部材の後端側からの第2小径胴部防波板12の搬入距離を短くすることができる。
なお、第1円錐胴部補強部材24、大径胴部補強部材23及び第2円錐胴部補強部材25に対しては、第1円錐胴部防波板14、大径胴部防波板13及び第2円錐胴部防波板15が2枚ずつ設けられている。第1円錐胴部4、大径胴部3及び第2円錐胴部5の内径が大きくなる分、タンク100内の充填物の液面揺動を抑制するために第1円錐胴部防波板14、大径胴部防波板13及び第2円錐胴部防波板15を大型化する必要があるところ、第1円錐胴部防波板14、大径胴部防波板13及び第2円錐胴部防波板15を2枚に分けることで、1枚あたりの重量を抑えることができる。これにより、連結筒状部材の内部における第1円錐胴部防波板14、大径胴部防波板13及び第2円錐胴部防波板15の搬入および向きを整える際の転回を行い易くすることができる。
次に、防波板固着工程により防波板10が固着された連結筒状部材の軸心方向他端に鏡板6を溶接することでタンク100を成形する(第2鏡板溶接工程)。
この鏡板溶接工程では、タンク100の内周面側と外周面側との両側から溶接作業を行うため、タンク100の内周面側で溶接作業を行う際には、溶接工具を所持した作業者がマンホール部材40の管座40aに形成された開口からタンク100の内周面側に進入して連結筒状部材の他端側、即ち、第2小径胴部2の内部で溶接作業を行う。
第2小径胴部2は、大径胴部3に比べ、隣り合う2つの防波板10の対向間隔を広く確保できるので、鏡板6を溶接する際の作業スペースを確保し易くすることができる。
なお、本実施の形態では、第2鏡板溶接工程において連結筒状部材の軸心方向他端に鏡板6を溶接しているが、第1鏡板溶接工程において第2小径胴部2を構成する部位となる一の筒状部材に鏡板6を溶接した場合には、第2鏡溶接工程において連結筒状部材の軸心方向一端、即ち、第1小径胴部1に鏡板6を溶接する。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、タンク100に設けられる防波板10及び補強部材20の数量等は一例であり、他の数量にすることは当然可能である。
上記実施の形態では、本発明が、第1小径胴部1と、第2小径胴部2と、大径胴部3と、第1円錐胴部4と、第2円錐胴部5と、鏡板6と、を備えるタンク100に採用される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、図5に示すタンク500に例示される直径が一定に設定された円筒状のタンクに対して適用してもよい。これにより、タンク500の径方向への変形に対する剛性をタンク500の周方向に対して均一に高めることができる。
上記実施の形態では、防波板10がすべて円環状の補強部材20に固着される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、タンク100の一部分については、円環状の補強部材20の代わりに、図5に示す円弧状の固着部材520を使用し、この固着部材520に防波板10を固着してもよい。固着部材520が円弧状に形成されているので、円弧状の補強部材20の代わりに使用することで、タンク100の軽量化を図ることができる。
なお、第1小径胴部1及び第2小径胴部2では、内径が小さくなる分、固着部材520を使用したとしても、固着部材520が溶接されていない部分、即ち、固着部材520が溶接された部分よりも剛性が低くなる部分の周方向長さを小さくすることができる。また、タンクセミトレーラは、牽引車(図示せず)に牽引される際、タンク100の第1小径胴部1を第2小径胴部2よりも上方へ傾斜させた状態となり、タンク100内に充填された充填物の液面揺動により第1小径胴部防波板11に作用する圧力が第2小径胴部2よりも小さくなる。よって、第1小径胴部補強部材21の一部の代わりに固着部材520を使用した場合であっても、第1小径胴部防波板11から固着部材520から脱落することを回避しやすくすることができる。
上記実施の形態では、マンホール部材取着工程が補強部材溶接工程の前に行われる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、マンホール部材取着工程が補強部材溶接工程の後に行われてもよい。この場合、マンホール部材40を挟む位置に設けられる大径胴部補強部材23の軸心方向他側を向く面をマンホール部材40に向けることで、マンホール部材40の取着作業がマンホール部材40側へ突出する大径胴部補強部材23の径方向内側の端部によって阻害されることを回避できる。よって、マンホール部材40を取着する際の作業効率を向上させることができる。
上記実施の形態では、第1鏡板溶接工程がマンホール部材取着工程の前に行われる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1鏡板溶接工程がマンホール部材取着工程と同時またはマンホール部材取着工程の後に行われてもよい。
上記実施の形態では、第1鏡板溶接工程が第2鏡板溶接工程の前に行われる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、第1鏡板溶接工程が第2鏡板溶接工程と同時に行われてもよい。
<その他>
<手段>
技術的思想1のタンクセミトレーラは、液状の充填物が高圧状態で充填されるタンクを備えるものであり、前記タンクは、そのタンクの内部に配設され所定間隔を隔てつつ前記タンクの軸心方向に沿って並設される複数の防波板と、その防波板が固着されると共に前記タンクの内周面に溶接される複数の補強部材と、を備え、前記複数の補強部材は、前記タンクの内径に対応する外径に設定された円環状に形成されると共に前記補強部材の軸心方向に沿った断面形状が径方向内側を軸心方向一側へ屈曲させた略L字状に形成され、前記補強部材の径方向外側の端部が前記タンクの内周面全周に亘り溶接されると共に、前記補強部材の軸心方向他側を向く面に前記防波板が固着されている。
技術的思想2のタンクセミトレーラは、技術的思想1記載のタンクセミトレーラにおいて、前記タンクは、円筒状に形成され前記タンクの前端側および後端側に位置する第1小径胴部および第2小径胴部と、前記第1小径胴部および前記第2小径胴部の間に位置すると共に前記第1小径胴部および前記第2小径胴部の直径よりも大きな直径の円筒状に形成される大径胴部と、前記第1小径胴部および前記大径胴部を同心上に連結すると共に円錐形状に形成される第1円錐胴部と、前記第2小径胴部および前記大径胴部を同心上に連結すると共に円錐形状に形成される第2円錐胴部と、を備え、前記複数の補強部材は、前記大径胴部の内周面に溶接される複数の大径胴部補強部材を備え、前記複数の防波板は、前記大径胴部補強部材に固着される大径胴部防波板を備え、その大径胴部防波板の前記大径胴部補強部材に固着される一端側と他端側とを結ぶ方向の長さ寸法が前記大径胴部補強部材の内径よりも大きく設定され、前記複数の大径胴部補強部材のうち前記第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられる前記大径胴部補強部材は、その大径胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が前記第1円錐胴部の反対側へ向けられると共に、前記複数の大径胴部補強部材のうち前記第2円錐胴部に最も近接した位置に設けられる前記大径胴部補強部材は、その大径胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が前記第2円錐胴部の反対側へ向けられている。
技術的思想3のタンクセミトレーラは、技術的思想2記載のタンクセミトレーラにおいて、前記複数の補強部材は、前記第1円錐胴部または前記第2円錐胴部の内周面に溶接される第1円錐胴部補強部材および第2円錐胴部補強部材を備え、前記複数の防波板は、前記第1円錐胴部補強部材または前記第2円錐胴部補強部材に固着される第1円錐胴部防波板および第2円錐胴部防波板を備え、それら第1円錐胴部防波板および第2円錐胴部防波板の一端側と他端側とを結ぶ方向の長さ寸法が、前記第1円錐胴部防波板および前記第2円錐胴部防波板が固着されるべき第1円錐胴部補強部材および第2円錐胴部補強部材の内径よりも大きく設定され、前記第1円錐胴部補強部材は、その第1円錐胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が前記大径胴部側へ向けられると共に、前記第2円錐胴部補強部材は、その第2円錐胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が前記大径胴部側へ向けられている。
技術的思想4のタンクセミトレーラは、技術的思想2又は3に記載のタンクセミトレーラにおいて、前記タンクは、そのタンクの内部と外部とを連通するマンホール部材を備え、そのマンホール部材が前記タンクの大径胴部の下方に取着されている。
技術的思想5のタンクセミトレーラは、技術的思想4記載のタンクセミトレーラにおいて、前記マンホール部材は、前記大径胴部の内周面側に突出して配置される管座を備え、前記複数の大径胴部補強部材のうち前記管座を挟んだ位置に設けられる2つの前記補強部材は、それら2つの補強部材のそれぞれの軸心方向他側を向く面が前記管座へ向けられている。
<効果>
技術的思想1記載のタンクセミトレーラによれば、補強部材がタンクの内径に対応する外径に設定された円環状に形成されると共に、補強部材の径方向外側の端部がタンクの内周面全周に亘り溶接されているので、タンクの径方向への変形に対する剛性をタンクの周方向において均一に高めることができる。
また、補強部材が断面略L字状に形成されているので、補強部材の変形(例えば、補強部材の径方向やねじれ方向など)に対する剛性を高めることができる。
従って、タンクの内部に充填物が高圧状態で充填された場合であっても、タンク及び補強部材の径方向への変形を抑制できるので、タンクの軸心方向に垂直な断面形状が変形することを抑制でき、その結果、タンクの変形に起因する防波板の脱落を防止できるという効果がある。
技術的思想2記載のタンクセミトレーラによれば、技術的思想1記載のタンクセミトレーラの奏する効果に加え、第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられる大径胴部補強部材に対する防波板の固着を行う際の作業スペースを広く確保することができるという効果がある。
即ち、例えば、補強部材が内周面に溶接された状態の第1小径胴部、第2小径胴部、大径胴部、第1円錐胴部および第2円錐胴部を一体に成形した後、開口する第2小径胴部の軸心方向端部側から防波板をタンクの内部へ搬入して防波板を補強部材に固着し、第2小径胴部の開口する軸心方向端部側を閉塞することでタンクを製造する場合において、大径胴部防波板は、大径胴部補強部材に固着される一端側と他端側とを結ぶ方向の長さ寸法が、大径胴部補強部材の内径よりも大きな寸法に設定されているので、大径胴部防波板を倒した状態で大径胴部の内部まで搬入し、その大径胴部防波板を固着すべき大径胴部補強部材の近傍で、大径胴部防波板の一端側と他端側とを結ぶ方向が大径胴部の径方向を向くように大径胴部防波板を転回させた後、その大径胴部防波板を固着すべき大径胴部補強部材に固着する。
ここで、第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられる大径胴部補強部材の軸心方向両側に形成されるスペースのうち、第2小径胴部側から大径胴部防波板を搬入する場合における大径胴部補強部材の奥側(大径胴部補強部材に対して第1円錐胴部側)に形成されるスペースは、大径胴部の内周面と第1円錐胴部の内周面とにより形成されるのに対し、大径胴部補強部材の手前側(大径胴部補強部材に対して第1円錐胴部の反対側)に形成されるスペースは、大径胴部の内周面のみによって形成されている。即ち、第1円錐胴部の反対側に形成されるスペースでは、第1円錐胴部側に形成されるスペースに比べ、大径胴部防波板が第1円錐胴部に干渉することを予め回避できる分、大径胴部防波板を転回させ易くなる。
この点に関し、第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられる大径胴部補強部材は、その大径胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が第1円錐胴部の反対側へ向けられているので、第2小径胴部側から搬入された大径胴部防波板を第1円錐胴部の反対側に形成されるスペースで転回させた後、大径胴部防波板を固着すべき大径胴部補強部材に固着することができる。
このとき、第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられた大径胴部補強部材に固着される大径胴部防波板は、第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられた大径胴部補強部材の手前側まで搬入すればよいので、その大径胴部補強部材の奥側まで防波板を搬入する場合と比べて、大径胴部内において防波板を搬入する距離を短くできる分、大径胴部防波板を大径胴部補強部材に溶接する作業効率を向上させることができる。
同様に、第2円錐胴部に最も近接した位置に設けられる大径胴部補強部材は、その大径胴部補強部材の軸心方向両側に形成されるスペースのうち、第2小径胴部側から搬入する場合における大径胴部補強部材の奥側(大径胴部補強部材に対して第2円錐胴部の反対側)に形成されるスペースは、大径胴部の内周面のみによって形成されているのに対し、大径胴部補強部材の手前側(大径胴部補強部材に対して第2円錐胴部側)に形成されるスペースは、大径胴部の内周面と第1円錐胴部の内周面とにより形成されている。即ち、大径胴部補強部材に対して第2円錐胴部の反対側に形成されるスペースでは、第2円錐胴部側に形成されるスペースに比べ、大径胴部防波板が第2円錐胴部に干渉することを予め回避できる分、大径胴部防波板を転回させ易くなる。
この点に関し、第2円錐胴部に最も近接した位置に設けられる大径胴部補強部材は、その大径胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が第2円錐胴部の反対側へ向けられているので、第2小径胴部側から搬入された大径胴部防波板を第2円錐胴部の反対側に形成されるスペースで転回させた後、大径胴部防波板を大径胴部補強部材に固着することができる。
このように、第1円錐胴部または第2円錐胴部に最も近接した位置に設けられた大径胴部補強部材に大径胴部防波板を固着させる際には、大径部の内周面のみにより形成されたスペースで大径胴部防波板を転回させた後、その大径胴部防波板を大径胴部補強部材に固着することができるので、大径胴部防波板を大径胴部補強部材に固着する作業効率を向上させることができる。
なお、補強部材が溶接された状態の第1小径胴部、第2小径胴部、大径胴部、第1円錐胴部および第2円錐胴部を一体に成形した後、開口する第1小径胴部の軸心方向端部側から防波板をタンクの内部へ搬入する場合であっても、上記した効果と同様の効果がある。
技術的思想3記載のタンクセミトレーラによれば、技術的思想2記載のタンクセミトレーラの奏する効果に加え、第1円錐胴部防波板および第2円錐胴部防波板の一端側と他端側とを結ぶ方向の長さ寸法が、第1円錐胴部防波板および第2円錐胴部防波板が固着されるべき第1円錐胴部補強部材および第2円錐胴部補強部材の内径よりも大きく設定され、第1円錐胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が大径胴部側へ向けられているので、第1円錐胴部補強部材に対する第1円錐胴部防波板の固着を行う際の作業スペースを広く確保することができるという効果がある。同様に、第2円錐胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が大径胴部側へ向けられているので、第2円錐胴部補強部材に対する第2円錐胴部防波板の固着を行う際の作業スペースを広く確保することができるという効果がある。
技術的思想4記載のタンクセミトレーラによれば、技術的思想2又は3に記載のタンクセミトレーラの奏する効果に加え、タンクの内部と外部とを連通するマンホール部材がタンクの大径胴部の下方に取着されているので、重量物であるマンホール部材をタンクの高さ方向においてより低い位置に配置することができる。よって、タンクの低重心化を図ることができ、その結果、タンクセミトレーラの走行安定性を確保することができるという効果がある。
技術的思想5記載のタンクセミトレーラによれば、技術的思想4記載のタンクセミトレーラの奏する効果に加え、前記マンホール部材を挟んだ位置に設けられる2つの補強部材は、それぞれの軸心方向他側を向く面がマンホール部材へ向けられているので、大径胴部補強部材の径方向内側が屈曲された軸心方向一側がマンホール部材へ向けられている場合と比べて、大径胴部の内周面に対する大径胴部補強部材の径方向外側の端部の溶接作業が、大径胴部補強部材の軸心方向一側へ屈曲した径方向内側部分により妨げられることを回避することができる。よって、大径胴部補強部材の径方向外側の端部を大径胴部の内周面に溶接する際の作業効率を向上させることができるという効果がある。
100 タンク
1 第1小径胴部
2 第2小径胴部
3 大径胴部
4 第1円錐胴部
5 第2円錐胴部
10 防波板
13 大径胴部防波板
14 第1円錐胴部防波板
15 第2円錐胴部防波板
20 補強部材
23 大径胴部補強部材
24 第1円錐胴部補強部材
25 第2円錐胴部補強部材
40 マンホール部材
41 管座

Claims (2)

  1. 液状の充填物が高圧状態で充填されるタンクを備えるタンクセミトレーラにおいて、
    前記タンクは、円筒状に形成され前記タンクの前端側および後端側に位置する第1小径胴部および第2小径胴部と、前記第1小径胴部および前記第2小径胴部の間に位置すると共に前記第1小径胴部および前記第2小径胴部の直径よりも大きな直径の円筒状に形成される大径胴部と、前記第1小径胴部および前記大径胴部を同心上に連結すると共に円錐形状に形成される第1円錐胴部と、前記第2小径胴部および前記大径胴部を同心上に連結すると共に円錐形状に形成される第2円錐胴部と、前記タンクの内部に配設され所定間隔を隔てつつ前記タンクの軸心方向に沿って並設される複数の防波板と、その防波板が固着されると共に前記タンクの内周面に溶接される複数の補強部材と、前記タンクの内部と外部とを連通するマンホール部材と、を備え、
    前記複数の補強部材は、前記大径胴部の内周面に溶接される複数の大径胴部補強部材と、前記第1円錐胴部または前記第2円錐胴部の内周面に溶接される第1円錐胴部補強部材および第2円錐胴部補強部材と、を備え、前記タンクの内径に対応する外径に設定された円環状に形成されると共に前記補強部材の軸心方向に沿った断面形状が径方向内側を軸心方向一側へ屈曲させた略L字状に形成され、前記補強部材の径方向外側の端部が前記タンクの内周面全周に亘り溶接されると共に、前記補強部材の軸心方向他側を向く面に前記防波板が固着され、
    前記複数の防波板は、前記大径胴部補強部材に固着される大径胴部防波板と、前記第1円錐胴部補強部材または前記第2円錐胴部補強部材に固着される第1円錐胴部防波板および第2円錐胴部防波板と、を備え、
    前記大径胴部防波板は、前記大径胴部補強部材に固着される一端側と他端側とを結ぶ方向の長さ寸法が前記大径胴部補強部材の内径よりも大きく設定され、
    前記複数の大径胴部補強部材のうち前記第1円錐胴部に最も近接した位置に設けられる前記大径胴部補強部材は、その大径胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が前記第1円錐胴部の反対側へ向けられると共に、前記複数の大径胴部補強部材のうち前記第2円錐胴部に最も近接した位置に設けられる前記大径胴部補強部材は、その大径胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が前記第2円錐胴部の反対側へ向けられ、
    前記第1円錐胴部防波板および第2円錐胴部防波板は、その一端側と他端側とを結ぶ方向の長さ寸法が、前記第1円錐胴部防波板および前記第2円錐胴部防波板が固着されるべき第1円錐胴部補強部材および第2円錐胴部補強部材の内径よりも大きく設定され、
    前記第1円錐胴部補強部材は、その第1円錐胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が前記大径胴部側へ向けられると共に、前記第2円錐胴部補強部材は、その第2円錐胴部補強部材の軸心方向他側を向く面が前記大径胴部側へ向けられ、
    前記マンホール部材は、前記タンクの内周面側に突出して配置される管座を備え、
    前記複数の補強部材のうち前記管座を挟んだ位置に設けられる2つの前記補強部材は、それら2つの補強部材のそれぞれの軸心方向他側を向く面が前記管座へ向けられていることを特徴とするタンクセミトレーラ。
  2. 前記マンホール部材は、前記タンクの大径胴部の下方に取着されていることを特徴とする請求項記載のタンクセミトレーラ。
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