JP5629340B2 - ドープiii−nバルク結晶及び自立型ドープiii−n基板 - Google Patents

ドープiii−nバルク結晶及び自立型ドープiii−n基板 Download PDF

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Description

本発明は、ドープIII−Nバルク結晶及び自立型ドープIII−N基板に関する。ここで、Nは窒素を表し、IIIは、アルミニウム、ガリウム、及びインジウム(以下、場合によっては(Al,Ga,In)と省略する)から選択された、周期表のIII族の少なくとも1つの元素を示す。光デバイス及び光電子デバイスを製造するために特に適したものである。
従来、商業的には、(Al,Ga,In)Nベースの発光ダイオード又はレーザーダイオードは、Al(サファイア)又はSiC等の異種基板上に成長させることにより製造されてきた。
結晶品質やそれに対応するデバイスの寿命及び性能に関して、異種基板を使用することによって生じる不利益は、例えば(Al,Ga)N基板などの自立型III−N基板上に成長させることによってしか解消されることがない。しかしながら、このように成長させた場合、現在のところ、十分な品質をもって利用できるものがほとんどない。この本質的な原因は、典型的な成長温度におけるIII−N化合物上の窒素の定常蒸気圧が非常に高いことに起因して、従来のバルク成長技術が実施困難だったことにある。高圧下でのバルク材料の成長は、Porowskiによって開示されている(非特許文献1)。開示された方法によると、高い品質のGaNバルク材料を得ることができるが、現状では、最大面積が100mmである小さいGaN基板しか作成できないという問題点がある。それに加えて、この製造方法は、他の方法と比べて多くの時間を必要とし、成長圧力を非常に高くする必要があるため、技術的に実施困難である。
他の方法としては、ガス相/蒸気相で異種基板上にIII−N材料を成長させ、その後、異種基板から分離するものがある。
GaNなどの厚い自立型III−N層を作成する場合、例えば、Michael Kelly et等による“Large Free-Standing GaN Substrates by Hydride Vapor Phase Epitaxy and Laser-Induced Liftoff”(非特許文献2参照)において、サファイア(Al)基板上に先にハイドライド気相成長法(HVPE)を用いて成長させた厚いGaN層を、サファイア基板から分離することが開示されている。これに関連して、GaNをコーティングしたサファイア基板にレーザーを照射し、それによってGaN層をサファイア基板への境界面で局所的に熱分解させ、その後サファイア基板から剥離することが開示されている。代用できる剥離方法としては、基板の湿式化学エッチング(例えばGaAs;K. Motoki等の非特許文献3参照)、乾式化学エッチング(例えばSiC;Yu, Melnik等の非特許文献4参照)、又は機械的ラップ仕上げ(例えばサファイア;H. -M. Kim等の非特許文献5参照)を挙げることができる。
上記方法の不利な点は、一方では、基板剥離の技術が実施困難であるためにコストが比較的高くなること、他方では、均質的に低い欠陥密度を有するIII−N材料を製造することが基本的に困難なことである。
気相成長法を用いてIII−N基板上に厚いIII−Nバルク結晶(ボウル)を成長させ、その後、分離工程によってバルク結晶を個別化することは、上述した方法の代替方法となる。
こうした方法は、Vaudo等の特許文献1に開示されている。開示された方法では、好ましい成長方法としてHVPEが選択され、好ましいボウル結晶長さとして、1mm、4mm、又は10mm超過という値が提示されている。Vaudo等は、特に、ワイヤ切断又は他の処理工程、例えば、化学的機械的研磨、反応性イオンエッチング又は光電子化学エッチングを用いて、バルク結晶からIII−N基板を得る方法について開示している。さらに、Vaudo等の特許文献2では、記載された技術を用いて作成されたIII−Nバルク結晶及び基板に言及されている。
Melnik等は、1cmを超える結晶長さを有するGaNバルク結晶(特許文献3参照)又はAlGaNバルク結晶(特許文献4参照)を成長させる方法を開示している。開示された方法は、単結晶(Al)GaN層を基板上に成長させ、基板を除去し、(Al)GaNバルク結晶を単結晶(Al)GaN層上に成長させるという基本工程からなるものである。好ましい方法として、特定のリアクタ構造を用いたHVPE方法が提案されている。さらに、Melnik等は、特許文献5又は特許文献6において、例えば、サイズ、転位密度又はX線回折曲線の半値全幅(半幅)など、様々な性質を有するGaN又はAlGaNバルク結晶を開示している。
結晶構造だけでなく、半導体結晶の電気的性質も、各用途の必要性に適合したものでなければならない。半導体結晶の性質、中でも電気的性質は、異種原子、いわゆるドーパントを混合することによって制御することができる。すなわち、結晶中のドーパントの濃度を調節することにより、電荷のキャリア濃度と固有の電気抵抗率とを制御することができる。光電子デバイスの場合、基板の裏面を介してデバイスと接触できるように導電性基板を使用する。GaN又はAlGaNの基板の場合、典型的には、n型−ドーピング、すなわち可動電子を発生させる異種原子を混入することになる。例えば、(Al)GaNの通常のドーパントはシリコンである。p型−ドーピング、すなわち正孔(欠陥電子)を発生させる異種原子を混入することもできる。例えば、(Al)GaNの通常のドーパントはマグネシウムである。異種原子を混入する他の用途としては、低エネルギー欠陥部位として作用させ、可動電荷キャリアを結合し、それによって結晶の導電性を低減することが挙げられる。(Al)GaNの場合、これは例えば鉄によって可能である。
気相成長において、ドーパントは、典型的にはガス状化合物の状態で供給される。例えば、シリコンにはシラン(SiH)を使用でき、マグネシウムにはビス(シクロペンタジエニル)マグネシウム(Mg(C)を使用でき、鉄にはビス(シクロペンタジエニル)鉄(Fe(C)を使用することができる。例えば、Manabe等は、シリコン含有ガスを供給することによるGaNのn型−ドーピングを開示している(特許文献7参照)。Usikov等は、HVPEを用いてシランを供給することによるn型−ドーピングを開示している(非特許文献6参照)。この非特許文献6においては、均質性に関して言及されていない。Vaudo等は、低量のアクセプタを含むようにドーピングされた半絶縁GaN結晶を開示している(特許文献8参照)。この文献では、有機金属化合物がドーパントとして提示されている。
HVPE成長の場合には、ジクロロシラン(SiCl)などの塩素含有化合物も使用することができる。Usui等は、SiHCl(4−x)を用いたドーピングを開示している(特許文献9参照)。HVPE法におけるドーパントの塩素化合物の発生は、GaClの発生と同様に、元素ドーパントをHClと反応させることによってその場で行うことができる。したがって、ガス状のドーパントは、リアクタ内で発生する。このリアクタは、付属のガス管を介して、個々の元素出発材料を収納した付属のるつぼに接続されている。この方法は、例えば、Fomin等によって開示されている(非特許文献7参照)。Hong等は、研磨したGaN基板上にn−ドープGaN層を作成することを目的として、この方法を開示している(特許文献10参照)。Nikolaev等は、Mg又はZnなどの金属ドーパントを、III族出発材料から分離した追加の供給源領域に含めることによるp型−ドーピングを開示している(特許文献11参照)。この方法では、リアクタ内のガス供給及び供給源を複雑に拡張することが必要となる。
米国特許第6,596,079号 国際特許出願WO01/68955A1 米国特許第6,616,757号 米国出願US2005/0212001A1 米国出願US2005/0164044A1 米国特許第6,936,357号 米国特許第6,472,690号 米国公開公報2005/0009310A1 日本特許第3279528B号 米国特許第6,177,292号 米国特許第6,555,452号(US2002/28565Aに対応)
「MRS Internet J. Nitride Semicond. Res 4S1, 1999, G1.3」 「Jpn. J. Appl. Phys. Vol. 38, 1999, pp. L217-L219」 「Jap. J. Appl. Phys. Vol. 40, 2001, pp. L140-L143」 「Mat. Res. Soc. Symp. Proc. Vol. 482, 1998, pp. 269-274」 「Mat. Res. Soc. Symp. Proc. Vol. 639, 2001, pp. G6.51.1-G6.51.6」 「Mat. Res. Soc. Proc. Vol. 743, L3.41.1」 「phys. stat. sol. (a) Vol. 188, pp. 433」
本発明の目的は、良好な結晶の質と成長方向及び/又はそれに垂直な平面内におけるドーパントの均等な配列とを有するドープIII−Nバルク結晶又はドープIII−N基板を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、下記のパラメータ(a)〜(c)の中から選択される均質性パラメータによって特徴付けられるSiでドープされたドープIII−Nバルク結晶又はドープIII−N基板であって、前記IIIが、Al、Ga及びInから選択された周期表のIII族の少なくとも1つの元素を示し、(a)前記ドープIII−Nバルク結晶のマイクロラマンマッピングを、(i)成長面に平行な方向かつ/又は、(ii)成長方向において行うときには、 LPP+モードの測定された周波数位置の標準偏差が、(i)の場合は5%以下であり、(ii)の場合は10%以下であること、(b)前記ドープIII−Nバルク結晶のMDPマッピングを、(i)成長面に平行な方向かつ/又は、(ii)成長方向において行うときには、光伝導度信号の標準偏差が、(i)の場合は5%以下であり、(ii)の場合は10%以下であること、(c)前記ドープIII−Nバルク結晶のマイクロフォトルミネセンスマッピングを、(i)成長面に平行な方向かつ/又は、(ii)成長方向において行うときには、D0X遷移の線幅の標準偏差が、(i)の場合は5%以下であり、(ii)の場合は10%以下であることを特徴とする。
そして、このようなドープIII−Nバルク結晶及びドープIII−N基板は以下の方法により製造すれば良い。すなわち、ドープIII−N結晶及び、特にドープIII−N結晶層又はドープIII−Nバルク結晶を製造する方法であって、前記IIIが、Al、Ga及びInから選択された周期表のIII族の少なくとも1つの元素を示し、前記ドープIII−Nバルク結晶を、リアクタ内で基板又はテンプレート上に堆積させ、前記リアクタ内に、Siドーパントが、少なくとも1つのIII族材料とともに混合した状態で供給されれば良い。
これにより、III−N結晶層又はIII−Nバルク結晶中に、驚くほど均質にドーパントを混合することができる。Siドーパントと少なくとも1つのIII族材料とが、同じ供給路を通して一度で適切に混合供給されることが好ましい。この混合供給は、特にHVPE法を用いて、同じ供給源からのSiドーパント及び少なくとも1つのIII族材料が一度でリアクタ内に供給される形態で行われるのが最も効果的である。III−N結晶層又はIII−Nバルク結晶へのドーパントの非常に均質な混合は、特に、ドーパントがIII族材料のボート又はウェルに直接添加されるときに実現することができる。それに加えて、非常に均質な混合は、Siドーパントが事前に元素形態で、かつ元素形態の少なくとも1つのIII族出発材料とともに混合物として与えられるときに実現される。混合物は、適切には、固溶体として又は共通の溶解体として、特に合金の形態として供給される。好ましい実施形態によれば、Siドーパント及び少なくとも1つのIII族材料の種を、有利な手法で一度にガス相に転移させ、その後リアクタ内に供給することができる。
また、ドープIII−N結晶層又はドープIII−Nバルク結晶を製造する方法であって、前記IIIが、Al、Ga及びInから選択された周期表のIII族の少なくとも1つの元素を示し、ハイドライド気相成長法(HVPE)用のリアクタ内において、前記HVPEリアクタ内には、III族出発材料及びドーパントを供給する共通の供給源及び/又は共通の供給路が設けられており、前記III族出発材料及び前記ドーパントのハロゲン化物の混合物が形成されるように、ハロゲン化物反応ガスが前記共通の供給源内及び/又は前記共通の供給路内に供給され、前記混合物が前記HVPEリアクタの成長領域に供給され、N出発材料が前記HVPEリアクタに供給され、それにより、前記ドープIII−N結晶層又は前記ドープIII−Nバルク結晶が、前記ドーパントをIII−N結晶へ均質に混合した状態で形成されるようにしても良い。
この場合、ドープIII−N結晶層又はドープIII−Nバルク結晶を製造する方法であって、前記IIIが、Al、Ga及びInから選択された周期表のIII族の少なくとも1つの元素を示し、前記ドープIII−N結晶層又はドープIII−Nバルク結晶のIII−N材料に対応する周期表のIII族元素と、ドーパントの元素とをそれぞれ含む固溶体、合金又は混合溶解体を供給する工程と、前記供給された合金を反応ガスと反応させて、気相の前記反応ガスの成分をそれぞれ含む前記III族元素と前記ドーパントとの混合生成物を形成する工程と、前記形成された混合生成物を、気相のN出発材料と反応させる工程と、前記ドーパントが混合された前記III−N結晶層又は前記III−Nバルク結晶を堆積させる工程とを含むこととしても良い。
この態様において、前記III族元素及び前記ドーパントの塩化物を含む前記混合生成物を形成するために、前記反応ガスが、任意にキャリアガスと混合されたHCl及び/又は別の塩化物を含むことが好ましい。
結晶成長用のドーパント及び出発材料、特に成長速度に大きく影響するIII族成分は、上述の従来技術のように、成長領域に別個に(典型的には別個の供給路を介して)供給されない。より正確には、本発明による実施態様では、SiドーパントとIII族出発材料との混合物が、リアクタへ導入されるとき既に存在している。最も好ましくは、1つの供給路を、ドーパント及びIII族出発材料に対して、任意にはドーパント及び/又はIII族出発材料の部分量に対してのみ共通とする態様である。特に、Siドーパント及び少なくとも1つのIII族出発材料は、原料物質用の共通の管内でともに提供され、さらにより好ましくは、両方とも、特に個々の元素形態の混合物として、原料ボート/ウェル又は原料容器内に一度に供給される態様である。Siドーパント及び少なくとも1つのIII族出発材料が、混合固溶体として又は混合溶解体として、特に合金として事前に提供される場合には特に有効であり望ましい。本発明による実施態様では、条件を設定でき、それにより、III族原料物質及びドーパント原料の濃度を成長面全体にわたって均一に分布させ、それにより、成長前面全体における特定の時点でのIII族材料とドーパントとの比を常に同じとすることができる。したがって、成長面全体の局所的変動を回避することができる。結果として、本発明によればドーパントの混合の非常に高い均質性を得ることができる。これは、成長のために適切な原料物質とドーパントの混合とが別個に、かつ互いに独立して供給される従来技術の実施態様における異なった分布と対照的である。個々のエピタキシャル成長層が厚くなるほど、本発明の実施態様と従来技術の実施態様との違いによる効果はより顕著になる。従来技術に係る方法は、薄いドープ層を作成する場合には依然として適用可能であるが、厚い結晶の均質なドーピングには相応しくない。これに対して本発明によれば、例えば、少なくとも1mm、さらには少なくとも1cm、また特に有利には少なくとも3cmの比較的厚いIII−Nバルク結晶であっても、結晶中の非常に均質なドーピングを実現することができる。この目的のため、気相エピタキシーリアクタ内での気相エピタキシーによる堆積、特にハイドライド気相成長法(HVPE)の使用は、本発明の実現に対して特に効果的である。これは、例えば約50〜約1000μm/h、好ましくは約200〜約750μm/hの有利な高い成長速度を選択して、そうした厚いIII−Nバルク結晶を得ることができると同時に、ドーパントを均質に混合することが可能だからである。それに加えて、この方法では、実現の技術的な複雑さを従来技術に比べて単純化することができ、その結果、ドーピングの制御を適切に行うことができる。従来技術では、別個の制御及び調整(バルブ、マスフローコントローラ)によって、ドーパント用に別個の供給路を設けなければならないが、本発明によれば、ドーパント原料と適切なIII原料物質とで制御及び調整を一括して行うことができる。
本発明を適用可能なHVPE装置の基本構造の概略断面図である。 本発明の一実施形態で使用することができる合金ガリウムシリコンの相図である。 本発明の別の実施形態で使用することができるガリウムマグネシウム合金の相図である。 本発明のさらに別の実施形態で使用することができるガリウム鉄合金の相図である。 本発明を適用可能な垂直型HVPE装置の基本構造の概略断面図である。
以下、本発明並びにその目的、特徴及び利点を、好ましい実施形態及び実施例において添付図面を参照しながら詳細に説明するが、これらの実施形態及び実施例は例示に過ぎず、本発明をなんら限定するものではない。
III族原料物質は、あらかじめそのままHVPEのリアクタ内に供給/充填される。HClは、例えば800〜900℃の高温で液体材料上に導入され、反応して塩素化合物となり、それが次に成長領域に導入される。ドーパントは、原材料に直接充填され、特定の比率でそこへ溶解する。HClが原材料の上に導入されると、III族材料及びドーパントの双方の塩素化合物が形成される。これらはともに、III族材料とドーパントとの調整可能な予め決められた比率で、成長領域に向かう1つの供給路に導入され、そして双方ともに結晶表面に衝突する。溶解体上のHClフローは、結晶の成長速度とドーピングとを同時に制御する。これにより、実質的には、同じ比率のIII族材料及びドーパントが常に存在することとなる。したがって、結晶中でのドーピングは、成長速度とは独立で、完全に均質的に進行する。III族材料とドーパントの比は、共通の溶解体中のドーパント濃度と、個々の材料に応じた塩化物形成の異なった動力学とに依存する。反応速度の相違は、溶解体中及びガス流中のそれぞれにおけるドーパント濃度の相違を引き起こすが、溶解体中の所与の濃度に対して、ガス流中の濃度は常に一定である。
実施可能な調整の態様として、過剰量のドーパント、すなわちIII族材料中におけるドーパントの溶解限界を超える量を、III族原料物質に添加することができる。溶解体の割合及び結晶中のドーパント濃度は、III族材料中のドーパントの溶解限界に影響を受け得る。最大溶解度は温度に応じて変わるので、結晶のドーピングを、溶解体の温度によってこのメカニズムを通じて調整することができる。ドーパントがIII族原料物質よりも低い密度を有する場合、III族溶解体中に溶解しないドーパントの過剰量は、III族材料上に浮遊せず、HClガスと直接接触するように、溶解体中で構造的に固定することができる。この固定は、例えば、III族材料の溶解体中に浸漬されるボート/ウェル内に存在するグリッドによって実現することができる。所望であれば、溶解体中のIII族元素とドーパントとを混合する機械的混合デバイス、例えば攪拌子(stirrer)又は攪拌機(agitator)を設けることができる。
本発明の別の態様では、ドープ結晶のドーパント濃度が、供給源に添加されるドーパントの量によって調整される。最大濃度は、溶解限界によって物理的に予め決められるが、より低量のドーパントを添加することによって、所望のようにドーパント濃度を低減することができる。この方法により、ドーパント濃度を容易な手法で結晶全体にわたって調整することができる。
さらなる実施可能な調整の態様として、共通の供給源又は供給路を介してだけでなく、複数の共通の供給源から混合添加を行ってもよく、あるいは、(i)共通の供給源又は供給路からの混合添加と、(ii−1)共通の供給源若しくは供給路からの1つ若しくは複数のさらなる混合添加、又は(ii−2)III族材料のみ及び/若しくはそのドーパントのみの1つ若しくは複数のさらなる別個の添加とを組み合わせて行うことができる。
上記調整の態様により、均質に分布されたドーパントの量を、容易に可変できる手法を用いて、ドープIII−N結晶中の広範囲から狭範囲にわたって、必要又は所望に応じて調整することができる。適切な濃度としては、得られた結晶中におけるドーパントが、1×1016〜1×1021cm−3、特に1×1017〜1×1019cm−3であるものを例示できるが、決してこの範囲に限定されない。
一例として、ガリウム中におけるシリコンの溶解度を図2に示す。この図から、ガリウム中におけるシリコンの溶解限界は、III族材料の流入が可能な作用温度において、すなわち例えば約850℃において、約2%であることが分かる。つまり、ドーパントとしてのSiをIII族材料としてのGa中に最大2%まで含むような混合物又は合金によって、リアクタを構造的に拡張することなく結晶の均質なドーピングが可能になり、余分に労力をかけることなく、より良好な結果を得ることができる。
さらに、図2から、別の温度において、例えば約900℃というIII族材料の流入が可能な作用温度において、ガリウム中のシリコンの溶解限界は約3%である。したがって、作用温度のみを変化させることにより、ドーパントSiとIII族材料Gaの比、及びIII−N結晶中のSiとGaの比を変動させることができる。
要求に応じて、例えば、より高いドーパント量を望む場合、ドーパントのみをさらに別個に流入してもよい。そのような場合にも、III−Nバルク結晶中のドーパント混合の均質性は、ドーパント及びIII族材料の少なくとも部分的に混合した流入により全体にわたって改善される。
図3は、ガリウムマグネシウム合金の相図を示す。850℃で、あらゆる所望の濃度のマグネシウムをガリウムに溶解することができる。
図4は、ガリウム鉄合金の相図を示す。850℃で、ガリウム中の鉄の溶解限界は約18%である。選択された温度に応じて、ガリウム中の鉄の溶解限界は様々に調整可能である。
本発明によって使用可能なドーパント及びIII族材料の他の混合物又は合金系の相図については、対応する物理学の書籍を参照することができる。
本発明のさらなる態様によれば、2つの供給源を並列に作動することができる。1つの供給源では、ドーパントなしのIII族材料を供給し、別の供給源では、それぞれ高濃度の所望のドーパント(任意に、溶解限界の領域内)を含む、好ましくは同じIII族材料、あるいはそれに代わって又は付加的に別のIII族材料を通常どおりに供給する。この方法によって、2つの供給源に向かうHClフローの可変配分により、混合されるドーパント濃度の微調整、及び/又は所望であればそれを変化させることができる。その後、不均質性をさらに緩和するため、両方の供給源からのガス流を、共通のガス入口から成長領域に導入することができる。
さらなる態様としては、追加の別個のドーパント供給源を単独で、又は同じ若しくは別のIII族材料と混合してさらに供給することができる。
本発明によれば、1つ若しくは複数の種類のドーパントを使用でき、かつ/又は1つ若しくは複数の種類のIII族材料を使用することができる。使用可能なドーパント又はIII族原料物質については、特に制限はない。例えば、Si、Ge、Sn、O、S、Se、Be、V、Mg、及びTeの群から選択された1つ若しくは複数のドーパント、及び/又は、Mn、Zn、Cr、Co、Ni、Cu、及びFeからなる群から選択された1つ若しくは複数のドーパントを、単独又は組み合わせて適用することができる。それにより、n型、p型、及びi型のバルク状のIII−N化合物結晶、並びに対応する型の自立型ドープIII−N化合物結晶基板を、適切に個別化した後で所望のようにかつ要求に応じて製造することができる。ドーパントとしては、Si、Te、Mg、及びFeが特に好ましい。使用されるドーパント(1つ若しくは複数)は、混合物として、特に少なくとも1つのIII族材料との合金として一般的に事前供給されてもよく、あるいは、混合物又は合金は、ドーパント及びIII族材料の共通の溶解体を形成するとき、本発明による方法を実施中にその場で形成してもよい。
III−N化合物は、単結晶であることが望ましい。
本発明の好ましい実施形態では、ドープIII−Nバルク結晶のエピタキシャル成長が、ヘテロ基板(異種基板)上又はホモ基板(ネイティブ基板)上で直接行われる。ドープIII−Nバルク結晶の成長前に、好ましくはIII−N材料の1つ又は複数の中間層を堆積させてもよく、その組成をIII−Nバルク結晶の組成とは独立に選択することができる。中間層を堆積させる方法、技術、及び/又はデバイスは、自由に選択することができる。
本発明の好ましい実施形態では、III−N基板として、c面、a面、m面又はr面を成長面とするものを使用し、その中から選択された成長面上にドープIII−Nバルク結晶を堆積させる。
本発明の好ましい実施形態では、c面、a面、m面又はr面に対して0.1〜30°の配向方位差を有する成長面を備えたIII−N基板を使用し、ドープIII−Nバルク結晶をその上に堆積させる。
本発明の好ましい実施形態では、単結晶のサファイア、炭化シリコン、砒化ガリウム、アルミン酸リチウム、又はシリコンを基板として使用し、ドープIII−Nバルク結晶をその上に堆積させる。特に好ましい実施形態では、ドープGaN基板又はドープしていないGaN基板を使用し、ドープGaNバルク結晶を成長させる。さらに好ましくは、GaN基板のドーピングを、その上に成長されるGaNバルク結晶のドーピングに対応させる。
本発明の好ましい実施形態では、成長させたドープIII−Nバルク結晶は、主要面の面内に略円形の断面を有し、平坦部又は切欠きなどの特定の構造的要素を常に任意で有してもよく、その直径は5cm以上である。成長させたIII−Nバルク結晶の長さは、好ましくは1mm以上、さらに好ましくは1cm以上、その中でも特に3cm以上又はそれ以上である。
上記に加えて、本発明により得られる注目すべき利点は、特に成長方向に垂直な成長面内において特有の均質ドーパント濃度であり有利な寸法のIII−Nバルク結晶及びそれによって製造される個別化された自立型III−N基板を得られることである。
本発明による方法を実施した後、1つ又は複数のIII−N基板をドープIII−Nバルク結晶から分離することによって、自立型ドープIII−N結晶基板を作成することができる。分離の方法としては、特にワイヤ切断が適切である。さらなる処理工程、特に例えばラップ仕上げ工程、研磨工程、アニーリング工程、及び/又は1つ若しくは複数の仕上げ洗浄工程を、その後に行うことができる。
上述した本発明の態様及び実施形態のさらなる変更及び組み合わせを容易に行うことができる。
本発明の別の態様では、本発明による方法によって得られるIII−Nバルク結晶を提供することができる。好ましくは、本発明の上記規定した態様により、また任意に上記好ましい実施形態により作成される。本発明のIII−Nバルク結晶をドーピングするため、ドーパントがIII−N化合物結晶中に積極的に混入される。本発明によって実現可能なIII−Nバルク結晶、並びにそれに対応して後述するバルク結晶から個別化することによって得られる自立型ドープIII−N基板の均質性に関しては、単独又は組み合わせによるマイクロラマンマッピングのLPPモードの周波数位置によって測定可能な電荷キャリア濃度の均質性、MDPマッピングにおける光伝導度信号によって測定可能な電気抵抗率の均質性、並びにマイクロフォトルミネセンスマッピングにおけるDX遷移の線幅によって測定可能なドーパント濃度の均質性を顕著なパラメータとすることができる。それに加えて、本発明によるIII−Nバルク結晶及び自立型ドープIII−N基板の特徴は、上述の均質性パラメータの1つ又は複数と、特有のEフォノンの半値全幅(半幅)によって測定可能でありドーピングにもかかわらず良好な結晶品質との独自の組み合わせによって明らかにすることができる。均質性及び結晶品質に関する上記パラメータの詳細については後述する。
電気抵抗率及び電荷キャリア濃度の材料パラメータは、ドーパント濃度に応じて変化する。抵抗率は、通常、ファンデルポー(van-der-Pauw)測定又は渦電流測定により決定され、電荷濃度は、ホール測定又はCV測定によって決定される。基本的には、ドーパント濃度の分布の評価は、これらの測定法によって可能である。しかしながら、これらの方法は、常にサンプルの測定された部分全体を平均化するものであり、複数の測定点のマッピングを行うのに実用的でない。なお、電荷キャリア濃度は、EシメトリーのLOフォノンプラズモン結合モード(LPP)の上方分岐の位置によるマイクロラマン測定によって決定することができる(Kasic et al., phys. stat. sol(a)201 (2004), p. 2773; Yoon et al., Jpn. J. Appl. Phys. 44, p. 828)。したがって、本発明によるドープIII−Nバルク結晶及びそれに付随して分離され個別化された自立型ドープIII−N基板のドーパント濃度の特有な均質性を、特にマイクロラマンマッピングによって明らかにすることができる。
ここで、本発明に係るIII−Nバルク結晶のマイクロラマンマッピングでは、
(i)成長面に平行な方向かつ/又は、
(ii)成長方向において、
本発明に係るLPPモードの周波数位置によって測定可能な、それぞれ測定された電荷キャリア濃度の標準偏差が、
(i)の場合には、5%以下、好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下であり、
(ii)の場合には、10%以下、好ましくは7.5%以下、さらに好ましくは5%以下である。
標準偏差の算出は、測定される(i)の面又は(ii)の面上の複数、例えば100個の測定点それぞれにおいて、マイクロラマン測定を行い、LPPモードの周波数位置の平均値を算出し、通常の統計的評価によってこの平均値に対する標準偏差を決定することにより行われる。(ii)の場合、バルク結晶の成長方向でウェハ面を分離することは実用性が低いので、適切には、例えば、バルク結晶の長手方向を横断してワイヤ切断し、次に、複数の、例えば100個の測定点において上述したようなマイクロラマンマッピングをそれぞれ行い、それに続いて、別個のウェハに対してそれぞれ決定された周波数位置の平均値の標準偏差を決定する通常のウェハ作成の場合のように、最初に、成長方向に垂直な面をそれぞれ有する複数のウェハがバルク結晶から分離されるようにする。材料のサンプルを用いた管理された測定において成長方向における標準偏差が上述の直接測定に比べて偏差がある場合、成長方向での直接測定は、精度がより高いため有効である。
電気抵抗率、すなわちドーピング濃度の均質性を検出する方法は、マイクロ波検出光伝導度測定(MDP)を用いたウェハマッピングによって行うことができる(J. R. Niklas et al., "GaAs Wafer Mapping by Microwave-detected Photoconductivity", Materials Science and Engineering B 80(2001) 206)。したがって、ラマンマッピングと同様に、成長面に平行な面でのマッピングにおけるMDP信号の標準偏差は、成長面におけるドーピング濃度の均質性の基準となる。成長面に垂直な均質性もやはり、成長方向に沿う面でのマッピング、又はバルク結晶から得られた別個のウェハから決定されている平均値の標準偏差のどちらかによって得ることができ、後者の方法は実用性がより高く、好ましい。やはり、成長方向における直接測定は、より高精度で有効な手段となる。
MDPマッピングでは、本発明によるラマンマッピングに関して上述したものに相当する光伝導度信号の標準偏差値を実現することができる。
ドーパント濃度、すなわち電気的性質の均質性を検出する他の代替方法は、マイクロフォトルミネセンス測定を用いたウェハマッピングによって行うことができる(Schubert et al., Appl. Phys. Lett. 71, pp. 921 (1997))。ドナー結合励起子(DX)の遷移の強度及び線幅は、ドーパント濃度の基準となる。したがって、上述した測定法と同様に、成長面に平行な面のマッピングにおけるフォトルミネセンス−DX強度の標準偏差並びにフォトルミネセンス−DX線幅の標準偏差は、成長面内のドーピング濃度の均質性の基準となる。成長面に垂直な均質性はやはり、成長方向に沿う面上でのマッピング、又はバルク結晶から得られた別個のウェハから決定されている平均値の標準偏差のどちらかによって得ることができ、後者の方法は実用性がより高いため好ましい。やはり、偏差を用いた場合、成長方向における直接測定は、より高精度で有効な手段となる。
マイクロフォトルミネセンスマッピングによれば、上述のラマンマッピングの標準偏差値に相当するDX遷移の線幅の標準偏差値を得ることができる。
本発明によって提供されるドープIII−Nバルク結晶では、上述の均質性パラメータはそれぞれ個々に実現されてもよいが、単一パラメータを組み合わせたほうがより好ましい。
作成したドープIII−Nバルク結晶から分離することによって、それぞれ均質にドーピングされた単一の自立型ドープIII−N基板を得ることができる。それに対応して、本発明により自立型ドープIII−N基板を提供でき、その際、電荷キャリア濃度、電気抵抗率の均質性、及びドーパント濃度の均質性の群から選択可能な均質性パラメータについては、
(i)成長面に平行な方向かつ/又は、
(ii)成長方向において、
それぞれ測定されたパラメータ、すなわちマイクロラマンマッピングでのLPPモードの周波数位置、MDPマッピングでの光伝導度信号、及びマイクロフォトルミネセンスマッピングでのDX遷移の線幅から選択された標準偏差は、
(i)の場合には、5%以下、好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下であり、
(ii)の場合には、5%以下、好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下である。
それに加えて、本発明におけるドーパントの均質で調整された混合により、成長面全体にわたりかつバルク体積全体の中で、つまり成長方向においても非常に良好な結晶品質を得ることができる。
成長面に平行な面又は成長方向に沿う面上の走査におけるEフォノンの周波数及び特に半値全幅(半幅)の標準偏差は、成長面に平行な面又は成長方向に沿う面それぞれの結晶品質の均質性の基準となる。成長方向におけるバルク結晶の結晶品質の均質性はやはり、好ましくは、対応するバルク結晶から得られた別個の基板におけるEフォノンの半値全幅(半幅)の平均値の標準偏差を用いて決定することができる。Eフォノンの半値全幅(半幅)は、例えば、Kasic et al., phys. stat. sol(a)201 (2004), pp. 2773に記載されているように、マイクロラマン測定によって決定することができる。
したがって、本発明のIII−Nバルク結晶及び本発明の自立型III−N基板の場合、
(i)成長面に平行な方向かつ/又は、
(ii)成長方向において、
マイクロラマンマッピングでは、Eフォノンの測定された半値全幅(半幅)の標準偏差は、結晶品質が優れているため、
(i)の場合には、5%以下、好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下であり、
(ii)の場合には、5%以下、好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下である。
マイクロラマンマッピング測定に関しては、上記に記載した測定を参照することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態及び実施例について記載するが、それらは限定的な意味に解釈されない。むしろ、以下の記載は、単に本発明を例示する役割を果たすものであり、添付した特許請求の範囲内で当業者が変形及び変更を行えるのはもちろんである。
HVPE装置内では、少量のドーパント、ここでは例えばシリコンが、III族材料、ここでは例えばガリウム供給源内のガリウムに添加される。シリコン濃度は1%未満であり、すなわちGa中でSiが容易に調整可能な溶解度領域内にある。異種基板又はIII−N基板が、開始基板又は種基板として使用され、その際、いわゆるテンプレートもまた、材料のタイプや堆積方法にかかわらず、1つ又は複数の中間層材料が基板上にそれぞれ堆積した実施可能な基板形態に含まれる。好ましくは、III−N基板として、例えば、5cm超過の直径及び(0001)配向を有し、さらに好ましくは、基板表面が正確な(0001)面に向かってわずかに、例えば0.3°又は0.6°ずれたGaN基板が使用される。
リアクタ及びガリウム供給源を加熱すると、シリコンはガリウムに溶解する。結晶成長中における供給源の温度は800℃〜900℃であるため、シリコンは完全に溶解する。成長温度に達する前に(すなわち、より低温において)すでに、ガス雰囲気が事前にリアクタ内に供給されることが好ましく、ガス雰囲気は、水素、窒素、及びアンモニアからなるガス群から選択された、最も好ましくは少なくともN含有ガスを含む、一又は複数のガスを含有することが好ましい。特に、結晶表面の安定化のために、気体のアンモニアが使用される。成長温度に達した後、流入する塩化水素を気体の塩化水素がGa源を一杯に満たすか又はそこを通過するように送られることによって、III−Nバルク結晶の成長が開始される。これは、GaNバルク結晶の成長の場合、例えば、塩化水素がガリウムシリコン混合物と反応し、それによって塩化ガリウム及び塩化シリコンが発生することを意味する。塩化ガリウムと塩化シリコンの比は、異なる反応動力学のため、供給源内のガリウム/シリコン比からずれることがあるが、気相中の比は溶解体中の比に比例する。次に、塩化ガリウム及び塩化シリコンは基板へと導入され、そこでアンモニアと反応してシリコンドープGaNになる。したがって、結晶中のシリコン濃度は、供給源内のシリコン濃度によって調整することができる。本発明によるドーパント混入の利点は、成長工程中に、常に同一濃度のドーパントが結晶内に混入されることである。これは、その濃度が供給源によって与えられるからである。それに加えて、ガリウム及びドーパントは1つの管のみで成長領域に供給され、それによって非常に均質な混合を行うことができる。これとは逆に、従来のドーピングにおいては、ドーパント及びIII族材料が別個の進路で成長領域に達した場合、成長前面で局所的な変動が常に生じ、その結果、ドーパントとIII族及び/又はNとの比が局所的な変動の影響を受けることになる。
図1は、本発明を適用可能なHVPE装置の基本構成の一例を断面図で概略的に示す。本発明を適用可能な実施形態に係るHVPE装置20は、石英リアクタ21、それを取り囲む多分割炉(multi-zone furnace)22、矢印によって示されるガス供給機構23及び23’、及び矢印によって示されるポンプ及び排気システム24を備えている。基板ホルダ26上のテンプレート16は、フランジ25の装着や取出を通してリアクタ21内に導入される。ポンプ及び排気システム24によって、リアクタは、その後、適切な1000mbar以下の範囲であって例えば約950mbarという所望のプロセス圧力に達する。多分割炉は、基板の表面上の成長温度を設定する第1の区域22Aと、Ga井戸28の領域の温度を設定する第2の区域22Bとを備えている。キャリアガスとしてのH及び/又はNは、ガス供給機構23及び23’を介してリアクタに供給される。塩化ガリウム及び塩化シリコンをその場で生じさせるため、GaSi井戸内に存在するGaSiは、多分割炉22の区域22B内を適切な温度、例えば850℃に設定することによって気化され、適切なガス混合比及び適切な流量でH/Nキャリアガスを使用してガス供給機構23により流入したHClと反応する。その場で生じた塩化ガリウム及び塩化シリコンは、リアクタ21内への流入チューブ(ガス供給機構)23の端部にある開口部から流出する。そしてそこで、例えば約6〜7×10PaのNH分圧を確立するのに適切なガス混合比及び適切な流量で、H/Nキャリアガス混合物とともに流入チューブ(ガス供給機構)23’から流入したNHと混合される。図1の下部の温度プロファイルから明らかなように、適切には約950〜1100℃、例えば約1050℃の基板温度を設定するため、多分割炉22の区域22A内では、区域22Bよりも高い温度が確立される。この実施例では、SiドープGaNが基板ホルダ上に堆積する。
図5は、本発明を適用可能な垂直型HVPE装置の基本構造の一例を断面図で概略的に示す。垂直型HVPEリアクタ30は、基本的に図1に示されるHVPE装置20の水平構造に対応する構成要素を備えており、垂直のリアクタ壁31、サセプタ36で保持されかつIII−Nバルク結晶をその上にエピタキシャル成長させる基板又はテンプレート37を有している。リアクタ壁31の周りには、リアクタの特定の垂直部分を選択的に加熱する炉(図示なし)、適切には多分割炉が設けられる。サセプタ36自体は、サセプタ支持体36A上に固定される。最初に、ガス供給管33によって、HCl及びキャリアガス(例えば、H及びN)を、ドーパントのSiと混合されたIII族材料のガリウムが事前に供給された原料容器38内に導入する。続いて、塩化ガリウム及び塩化シリコンを含有する反応ガスの混合物を、さらなる供給管33Aを介してリアクタ内に導入する。NH及びキャリアガス用のガス供給(例えば、H及びN、下部にある外側2つの矢印33’を参照)は、III−N結晶のN成分の流入をもたらす。ガス流出口(上部にある外側の矢印34を参照)は排気ガスを放出する。
図1及び5にそれぞれ示されるHVPE装置の水平構造及び垂直構造の両方には、あらゆる変形及び変更を行うことができる。
シリコンの代わりに、例えばTe、Fe、Mg若しくはZnなどの別のドーパント、又はそのようなドーパントの混合物を選択した場合、このドーパントをシリコンの代わりにガリウムに添加する。ドープGaN層の代わりに、例えば、ドープ(Ga,Al,In)N層、(Ga,Al)N層、又は(GaIn)N層を堆積させる場合、追加のAl及び/又はInウェル/ボート若しくは容器、並びに対応する供給管を、HVPE装置20又は30に設置する(図1及び5には図示なし)。ドーパントは、III族元素中におけるその溶解度に応じて、1つのIII供給源又は異なるIII供給源に充填されてもよい。対応する塩化アルミニウム及び/又は塩化インジウムのリアクタ内への流入は、例えば、図1では供給管23を用いて、又は図5ではGaの供給管システム33/33Aを用いて同様に示されるように、例えばH/Nの適切なキャリアガス中にHClを供給することによって生じる。
この方法によって、例えば200μm以上、好ましくは300〜30000μm以上の厚さ領域内の厚いドープ層を、効率的に、かつドーピングの非常に良好な均質性で得ることができる。
成長させたドープIII−Nバルク結晶は、典型的には、例えば円形研削及び配向付けなどの1つ又は複数のプロセス工程の後、好ましくはワイヤ切断によって個別化される。ドープIII−N基板は、適切には、例えば、ラップ仕上げ工程、研磨工程、エッチ研削工程、平坦部又は切欠きの研削工程、アニーリング工程、並びに様々な仕上げ洗浄工程などの、さらなるプロセス工程の後で得られる。ここで、ラップ仕上げ工程及び研磨工程は、通常、複数工程である。
後続のプロセス工程によって得られる成長したドープIII−Nバルク結晶及びIII−N基板は、上記ドーパントの混合により、成長方向又はそれに垂直な面におけるドーパントの分布の優れた均質性を示す。
例えば、これは、マイクロラマン測定を用いて検出することができる。すなわち、成長面に平行な面又は成長方向に沿う面上の走査におけるLPPモードの周波数の標準偏差は、例えば、成長面に平行、又は成長方向におけるドーピングの均質性の基準となる。成長方向でのバルク結晶のドーピングの均質性は、好ましくは、対応するバルク結晶から得られた別個の基板におけるLPPモードの周波数の平均値の標準偏差によって検出することができる。
特定の実施例では、50〜60mmの直径を有するGaN基板が、Aixtron LP−HVPEリアクタに移送される。III族供給源にガリウムが充填され、それに0.1%のシリコンが添加される。数mmの厚さを有するドープGaNバルク結晶が基板上に成長する。HVPE法は、例えば、1040℃〜1075℃の温度、900〜1000mbarの圧力、約50のV/III比、並びに水素約50%及び窒素約50%のキャリアガス組成で行われる。成長速度は220μm/h以下であり、Ga供給源を通る、又はその上の塩化水素ガスフローを利用して調整することができる。
マイクロラマン測定は、レーザー励起波長532nm(周波数逓倍Nd:YAGレーザー)かつ励起電力3mWでJobin YvonのLabram800HR分光計を用いて行うことができ、レーザーは、顕微鏡光学系を用いて1μm以下のビーム径までサンプル上に焦点を合わせることができる。分光計は、Neプラズマ線を用いてさらに校正される。測定は、後方走査ジオメトリーで実施され、LPPモードを検出できるように偏光子設定が選択される。ウェハ表面上で走査するとき、x方向及びy方向の増分は、2.5mm以下である。ウェハ縁部からのマージンは、2mmである。ウェハ表面に垂直なウェハのスリット面上で走査するとき、z方向の増分は、10μm以下である。Eフォノン及びLPPモードの周波数及び半値全幅(半幅)は、ローレンツ線形状分析によって決定される。
測定は後方走査ジオメトリーで実施されるので、偏光子設定はEフォノンを検出できるように選択される(表面z(y x/y)−z上の走査;スリット面y(x x)−y上の走査)。Eフォノンの周波数及び半値全幅(半幅)は、ローレンツ線形状分析によって決定される。
MDP測定は、351nmのレーザー励起波長かつ50μm以下のビーム直径で実施される。光伝導度信号は、マイクロ波領域内での吸収挙動に影響を及ぼすことにより、マイクロ波分光計/共振器を利用して発生する。ここで、1.5kHz以下のレーザーは周期的に中断され、信号は従来のロックイン技術によって検出される。ウェハ表面上で走査するとき、x方向及びy方向の増分は2.5mm以下である。ウェハ縁部からのマージンは2mmである。
マイクロフォトルミネセンス測定は、室温(293K)で実施される。325nmの放射波長を有するHeCdレーザーは、励起電力を生じる。励起電力の密度は3W/cmである(Schubert et al., Appl. Phys. Lett. 71, pp. 921 (1997))。ウェハ表面上で走査するとき、x方向及びy方向の増分は2.5mm以下である。ウェハ縁部からのマージンは2mmである。
20 HVPE装置
21 石英リアクタ
22 多分割炉
22A 第1の区域
22B 第2の区域
23 ガス供給機構(流入チューブ)
23´ ガス供給機構(流入チューブ)
24 排気システム
25 フランジ

Claims (4)

  1. 下記のパラメータ(a)〜(c)の中から選択される均質性パラメータによって特徴付けられるSiでドープされたドープIII−Nバルク結晶であって、
    前記IIIが、Al、Ga及びInから選択された周期表のIII族の少なくとも1つの元素を示し、
    (a)前記ドープIII−Nバルク結晶のマイクロラマンマッピングを、(i)成長面に平行な方向かつ/又は、(ii)成長方向において行うときには、
    LPP+モードの測定された周波数位置の標準偏差が、(i)の場合は5%以下であり、(ii)の場合は10%以下であること、
    (b)前記ドープIII−Nバルク結晶のMDPマッピングを、(i)成長面に平行な方向かつ/又は、(ii)成長方向において行うときには、
    光伝導度信号の標準偏差が、(i)の場合は5%以下であり、(ii)の場合は10%以下であること、
    (c)前記ドープIII−Nバルク結晶のマイクロフォトルミネセンスマッピングを、(i)成長面に平行な方向かつ/又は、(ii)成長方向において行うときには、
    0X遷移の線幅の標準偏差が、(i)の場合は5%以下であり、(ii)の場合は10%以下である
    ことを特徴とするドープIII−Nバルク結晶。
  2. 請求項1に記載のドープIII−Nバルク結晶であって、
    前記ドープIII−Nバルク結晶のマイクロラマンマッピングを、(i)成長面に平行な方向かつ/又は、(ii)成長方向において行うとき、
    2フォノンの測定された半値全幅の標準偏差が、(i)の場合は5%以下であり、(ii)の場合は5%以下である
    ことを特徴とするドープIII−Nバルク結晶。
  3. 下記のパラメータ(a)〜(c)の中から選択される均質性パラメータによって特徴付けられるSiでドープされた自立型ドープIII−N基板であって、
    前記IIIが、Al、Ga及びInから選択された周期表のIII族の少なくとも1つの元素を示し、
    (a)前記自立型ドープIII−N基板のマイクロラマンマッピングを、(i)成長面に平行な方向かつ/又は、(ii)成長方向において行うときには、
    LPP+モードの測定された周波数位置の標準偏差が、(i)の場合は5%以下であり、(ii)の場合は5%以下であること、
    (b)前記自立型ドープIII−N基板のMDPマッピングを、(i)成長面に平行な方向かつ/又は、(ii)成長方向において行うときには、
    光伝導度信号の標準偏差が、(i)の場合は5%以下であり、(ii)の場合は5%以下であること、
    (c)前記自立型ドープIII−N基板のマイクロフォトルミネセンスマッピングを、(i)成長面に平行な方向かつ/又は、(ii)成長方向において行うときには、
    0X遷移の線幅の標準偏差が、(i)の場合は5%以下であり、(ii)の場合は5%以下である
    ことを特徴とする自立型ドープIII−N基板。
  4. 請求項3に記載の自立型ドープIII−N基板であって、
    前記自立型ドープIII−N基板のマイクロラマンマッピングを、(i)成長面に平行な方向かつ/又は、(ii)成長方向において行うとき、
    2フォノンの測定された半値全幅の標準偏差が、(i)の場合は5%以下であり、(ii)の場合は5%以下である
    ことを特徴とする自立型ドープIII−N基板。
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