JP5628695B2 - 換気装置 - Google Patents

換気装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5628695B2
JP5628695B2 JP2011017129A JP2011017129A JP5628695B2 JP 5628695 B2 JP5628695 B2 JP 5628695B2 JP 2011017129 A JP2011017129 A JP 2011017129A JP 2011017129 A JP2011017129 A JP 2011017129A JP 5628695 B2 JP5628695 B2 JP 5628695B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
passage
ventilation
heat exchanger
heat exchange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011017129A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012159208A (ja
Inventor
孝生 荏開津
孝生 荏開津
未希 竹本
未希 竹本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2011017129A priority Critical patent/JP5628695B2/ja
Publication of JP2012159208A publication Critical patent/JP2012159208A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5628695B2 publication Critical patent/JP5628695B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Central Air Conditioning (AREA)

Description

本発明は、筐体の内部に、室内へ供給する空気が通流する第1通気風路と、室内から排出する空気が通流する第2通気風路とが形成され、室外から筐体の内部に吸い込んだ空気を第1通気風路を介して室内に供給し且つ室内から筐体の内部に吸い込んだ空気を第2通気風路を介して室外に排出する換気運転を行う換気装置に関する。
特許文献1に記載されている換気装置は、1つの加熱手段と、1つの調湿ローターとを備える。特許文献1の第1実施形態には、除湿換気運転を行うための換気装置の装置構成が例示されている。これに対して、特許文献1の第2実施形態には、加湿換気運転を行うための換気装置の装置構成(即ち、第1実施形態とは異なる装置構成)が例示されている。具体的には、特許文献1において、換気装置の内部に設けられた熱交換器(25)と加熱手段(12、40)と調湿ローター(L)との位置関係は第1実施形態と第2実施形態との間で変更されていないが、外気吸込口(1)と給気送出口(2)と内気吸込口(3)と排気送出口(4)との位置が第1実施形態と第2実施形態との間で変更されている。つまり、換気装置の外部において装置構成を変更している。このように、特許文献1に記載されている換気装置では、1台の換気装置で複数の運転モード(例えば除湿換気運転及び加湿換気運転)を切り替えながら運用できない構成となっている。
特開2008−145019号公報
上述のように、特許文献1に記載の換気装置は、装置構成上、1台の換気装置で複数の運転モードを切り替えながら運用できない。尚、例えば、調湿ローターを2台設け且つ加熱手段を3台設けて各別に動作状態を切り替えれば、1台の換気装置で除湿換気運転と加湿換気運転とを切り替えながら運用することもできる。しかし、換気装置の内部の装置構成が例えば特許文献1に記載の換気装置と比較して大幅に複雑になり且つ装置コストが上昇するという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置構成の複雑化を抑制しながら、1台の装置で例えば除湿換気運転と加湿換気運転とを切り替えて実施可能な換気装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る換気装置の特徴構成は、筐体の内部に、室内へ供給する空気が通流する第1通気風路と、前記室内から排出する空気が通流する第2通気風路とが形成され、室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気を前記第1通気風路を介して前記室内に供給し且つ前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気を前記第2通気風路を介して室外に排出する換気運転を行う換気装置であって、
前記筐体の内部に、内部に前記第1通気風路の一部を構成する第1通路及び前記第2通気風路の一部を構成する第2通路を各別に有し、前記第1通路と前記第2通路との間で、前記室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気と前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気との熱交換を許容する顕熱熱交換器と、通過する空気を調湿する調湿体、及び、当該調湿体を回転させる回転駆動手段を有する調湿ローターと、加熱作動させることで前記第1通気風路を通流する空気を加熱可能な第1加熱手段と、加熱作動させることで前記第2通気風路を通流する空気を加熱可能な第2加熱手段と、前記顕熱熱交換器において前記室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気と前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気との熱交換を行わせる熱交換実施状態と、前記顕熱熱交換器において前記室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気と前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気との熱交換を停止させる熱交換停止状態とに切り替える熱交換状態切替機構とを備え
前記第1通気風路は、前記室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気が、前記第1加熱手段、前記調湿体の一部の領域、及び、前記顕熱熱交換器の前記第1通路を順に通流して前記室内へ供給されるように前記筐体の内部で区画形成され、
前記第2通気風路は、前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気が、前記顕熱熱交換器の前記第2通路、前記第2加熱手段、及び、前記調湿体の前記一部の領域とは別の他の領域を順に通流して室外に排出されるように前記筐体の内部で区画形成され、
前記調湿ローターは、前記調湿体の前記一部の領域を前記第1通気風路に位置させ且つ前記他の領域を前記第2通気風路に位置させるように配置され、並びに、前記調湿体における前記第1通気風路に位置させる部分及び前記第2通気風路に位置させる部分が前記調湿体の回転に伴って変更するように前記回転駆動手段によって運転され、
前記熱交換状態切替機構は、前記第1通気風路及び前記第2通気風路の少なくとも一方の途中に、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスするバイパス風路と、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスするか否かを切り替えるバイパス切替機構とを有し、
前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスしないように切り替えることで前記熱交換実施状態を実施し、前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスするように切り替えることで前記熱交換停止状態を実施し、
前記第1加熱手段を加熱作動させず、及び、前記第2加熱手段を加熱作動させず、及び、前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスする状態に切り替えて、前記第1通路を通流する空気と前記第2通路を通流する空気同士を熱交換させない状態で非熱交換換気運転を行い、
前記第1加熱手段を加熱作動させず、及び、前記第2加熱手段を加熱作動させず、及び、前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスしない状態に切り替えて、前記第1通路を通流する空気と前記第2通路を通流する空気同士を熱交換させる状態で熱交換換気運転を行っているとき、前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気の状態と前記室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気の状態とが、前記顕熱熱交換器での熱交換によって結露が発生し得る結露発生条件を満たすと、前記非熱交換換気運転に切り替える点にある。
上記特徴構成によれば、第1加熱手段を加熱作動させるか否か、第2加熱手段を加熱作動させるか否か、及び、室外から筐体の内部に吸い込んだ空気と室内から筐体の内部に吸い込んだ空気とを顕熱熱交換器において熱交換させるか否かを各別に切り替えることができる。その結果、室外から筐体の内部に吸い込んだ空気を除湿して室内に供給する除湿換気運転、室外から筐体の内部に吸い込んだ空気を加湿して室内に供給する加湿換気運転などの運転を1台の換気装置で切り替えながら実施できる。更に、第1通気風路を通流する空気を加熱可能な第1加熱手段及び第2通気風路を通流する空気を加熱可能な第2加熱手段という2台の加熱手段は必要になるものの、装置構成が従来例と比べて大幅に複雑になることもない。
従って、装置構成の複雑化を抑制しながら、1台の装置で例えば除湿換気運転と加湿換気運転とを切り替えて実施可能な換気装置を提供できる。
加えて、室外から筐体の内部に吸い込んだ空気を室内へと送給する第1通気風路と、室内から筐体の内部に吸い込んだ空気を室外へと送給する第2通気風路とが、筐体の内部に形成される。加えて、第1加熱手段を加熱作動させるか否か、第2加熱手段を加熱作動させるか否か、及び、室外から筐体の内部に吸い込んだ空気と室内から筐体の内部に吸い込んだ空気とを顕熱熱交換器において熱交換させるか否かを各別に切り替えることで、第1通気風路を通流する空気から第2通気風路を通流する空気へ調湿ローターを介して水分を提供する状態と、第2通気風路を通流する空気から第1通気風路を通流する空気へ調湿ローターを介して水分を提供する状態とを切り替えることができる。その結果、室外から筐体の内部に吸い込んだ空気を除湿して室内に供給する除湿換気運転、室外から筐体の内部に吸い込んだ空気を加湿して室内に供給する加湿換気運転などの運転を1台の換気装置で切り替えながら実施できる。
更に、バイパス切替機構を、通流する空気が顕熱熱交換器をバイパスするか否かの何れかに切り替えることで、上記熱交換実施状態と上記熱交換停止状態とを切り替えて実施できる。
非熱交換換気運転を行うことで、室外から筐体の内部に吸い込まれた外気を、ほぼそのままの温度及び湿度で室内に供給する換気運転を実施できる。また、本特徴構成における非熱交換換気運転ではなく、顕熱熱交換器で第1通路を通流する空気と第2通路を通流する空気同士を熱交換させる運転が行われた場合、何れかの空気に含まれていた水分が凝縮(即ち、結露)して顕熱熱交換器の第1通路又は第2通路を閉塞させる可能性もある。例えば、室外から筐体の内部に吸い込まれた外気と室内から吸い込まれた室内空気との一方が相対的に高温高湿の状態であり、他方の空気が相対的に低温の状態である場合、顕熱熱交換器での熱交換によって相対的に高温高湿の状態の空気に含まれる水分が凝縮する可能性がある。ところが、本特徴構成では、バイパス切替機構の動作によって、顕熱熱交換器では第1通路を通流する空気と第2通路を通流する空気同士の熱交換は行われないので、顕熱熱交換器の第1通路又は第2通路が凝縮水によって閉塞されるといった問題の発生を抑制できる。
上記熱交換換気運転を行うことで、室外から筐体の内部に吸い込まれた空気は、顕熱熱交換器での熱交換によってその温度が室内の温度に近づけられた上で室内に供給される。そのため、室内空気と大きな温度差の無い空気で、室内空気の換気を行うことができる。但し、この熱交換換気運転を行っているとき、顕熱熱交換器で第1通路を通流する空気と第2通路を通流する空気同士の熱交換が行われると、何れかの空気に含まれていた水分が凝縮(即ち、結露)して顕熱熱交換器の第1通路又は第2通路を閉塞させる可能性もある。ところが、本特徴構成によれば、室内から筐体の内部に吸い込んだ空気の状態と室外から筐体の内部に吸い込んだ空気の状態とが上記結露発生条件を満たすと、上述した非熱交換換気運転に切り替えられる。その結果、顕熱熱交換器の第1通路又は第2通路が凝縮水によって閉塞されるといった問題の発生を適切なタイミングで抑制できる。加えて、換気を一時停止したり、結露しないように温水による熱投入することなどをなくすことができる。
本発明に係る換気装置の更に別の特徴構成は、前記第1加熱手段を加熱作動させず、及び、前記第2加熱手段を加熱作動させ、及び、前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスしない状態に切り替えて、前記第1通路を通流する空気と前記第2通路を通流する空気同士を熱交換させる状態で除湿換気運転を行う点にある。
上記特徴構成によれば、室外から筐体の内部に吸い込まれた外気は、第1加熱手段で加熱されることなく調湿体を通過する。このとき、外気が保持している水分は調湿体によって吸着された上で(即ち、外気が除湿された上で)、顕熱熱交換器の第1通路に至る。顕熱熱交換器では、第1通路を通流する外気と、室内から吸い込まれて第2通路を通流する室内空気とが熱交換して、外気の温度が室内空気の温度に近づく。その後、顕熱熱交換器の第1通路から出た外気は室内に供給される。従って、室内に供給される空気は、調湿ローターにおいて除湿され、及び、顕熱熱交換器において室内空気との温度差が小さくされた空気である。また、顕熱熱交換器の第2通路から出た室内空気は、加熱作用状態にある第2加熱手段で加熱された後、調湿体を通過して室外に排気される。このとき、調湿ローターの第2通気風路に位置させる部分は、第2加熱手段で加熱された室内空気によって乾燥させられる(即ち、調湿体が保持していた水分が第2通気風路を通流する空気に対して放出される)。更に、調湿ローターは、調湿体における第1通気風路に位置させる部分及び第2通気風路に位置させる部分が調湿体の回転に伴って変更するように回転駆動手段によって運転されているため、第2加熱手段で加熱されて乾燥させられる部分は、次に、調湿体における第1通気風路に位置させる部分へと移動して、室外から筐体の内部に吸い込まれた外気に対する除湿性能を発揮できる。このように、調湿ローターでは、調湿体の回転に伴って、第1通気風路を通流する空気からの水分の除去と、第2通気風路を通流する空気への水分の放出とが繰り返し行われる。従って、換気装置を継続的に除湿換気運転させることができる。
本発明に係る換気装置の更に別の特徴構成は、前記第1加熱手段を加熱作動させ、及び、前記第2加熱手段を加熱作動させず、及び、前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスする状態に切り替えて、前記第1通路を通流する空気と前記第2通路を通流する空気同士を熱交換させない状態で加湿換気運転を行う点にある。
上記特徴構成によれば、室外から筐体の内部に吸い込まれた外気は、第1加熱手段で加熱された上で調湿体を通過する。このとき、調湿体は第1加熱手段で加熱された空気(高温空気)によって乾燥させられる。即ち、第1通気風路を通流する空気が、調湿体が保持していた水分が放出されて加湿されることで、第1通気風路を通流する空気は高温高湿空気となる。更に、バイパス切替機構は第1通路を通流する空気と第2通路を通流する空気同士を熱交換させない状態に切り替えているので、調湿体で加湿された高温高湿空気は高温高湿状態のままで室内に供給される。
また、室内から吸い込まれた室内空気は、上述したように第1加熱手段で加熱された高温の空気と顕熱熱交換器において熱交換されず、相対的に低温のままで(即ち、相対湿度が高いままで)顕熱熱交換器を通過する。その後、顕熱熱交換器の下流側に到達した室内空気は、加熱停止状態の第2加熱手段を通過した後、調湿体を通過して室外に排気される。上述したように、調湿体における第1通気風路に位置される部分は、第1加熱手段で加熱された空気(高温空気)によって乾燥させられる。更に、調湿ローターは、調湿体における第1通気風路に位置させる部分及び第2通気風路に位置させる部分が調湿体の回転に伴って変更するように回転駆動手段によって運転されている。つまり、調湿体における第2通気風路へと回転してきた部分は、第1加熱手段で加熱された空気(高温空気)によって乾燥させられている部分である。そのため、調湿体における第2通気風路に位置する部分では、第2通気風路を通過する空気(相対湿度が高いままの空気)が保持する水分の吸着が促進される。その後、調湿体の回転に伴って水分を吸着した調湿体の部分が第1通気風路に位置変更され、そこで、第2通気風路を通過する空気から吸着した水分が第1通気風路を通流する空気の加湿に用いられる。このように、調湿ローターでは、調湿体の回転に伴って、第2通気風路を通流する空気からの水分の除去と、第1通気風路を通流する空気への水分の放出とが繰り返し行われる。従って、換気装置を継続的に加湿換気運転させることができる。
本発明に係る換気装置の更に別の特徴構成は、前記バイパス切替機構は、前記顕熱熱交換器の前記第1通路及び前記第2通路の少なくとも一方における空気の通流を遮断可能な機構である点にある。
上記特徴構成によれば、顕熱熱交換器の第1通路及び第2通路の少なくとも一方における空気の通流を遮断して、第1通気風路及び第2通気風路の少なくとも一方を通流する空気が顕熱熱交換器をバイパスするようにバイパス切替機構を切り替えることで、顕熱熱交換器において室外から筐体の内部に吸い込んだ空気(即ち、第1通気風路を通流する空気)と室内から筐体の内部に吸い込んだ空気(即ち、第2通気風路を通流する空気)との熱交換を停止させることができる。
換気装置の構成を示す図である。 熱交換状態切替機構の動作を説明する図である。 除湿換気運転モードを説明する図である。 加湿換気運転モードを説明する図である。 顕熱交換換気運転モードを説明する図である。 結露防止換気運転モードを説明する図である。 別の熱交換状態切替機構の構成を説明する図である。 別の熱交換状態切替機構の構成を説明する図である。 別の熱交換状態切替機構の構成を説明する図である。 別の熱交換状態切替機構の構成を説明する図である。
以下に図面を参照して本発明に係る換気装置1の構成を説明する。
図1は、換気装置1の構成を示す図である。この換気装置1は、筐体2の内部に、室内へ供給する空気が通流する第1通気風路12と、室内から排出する空気が通流する第2通気風路13とが形成され、室外から筐体2の内部に吸い込んだ空気を第1通気風路12を介して室内に空気を供給し且つ室内から筐体2の内部に吸い込んだ空気を第2通気風路13を介して室外に排出する換気運転を行う装置である。筐体2には、外気を筐体2の内部に吸い込むための外気吸込口14、筐体2の内部に吸い込んだ外気を給気として空調対象空間としての室内に供給するための給気送出口15、室内空気を筐体2の内部に吸い込むための内気吸込口16、及び、筐体2の内部に吸い込んだ室内空気を排気として室外に排出するための排気送出口17が形成される。換気装置1は例えば住宅の天井裏等に配置され、そこから給気送出口15及び内気吸込口16が室内側に接続され、外気吸込口14及び排気送出口17が室外側に接続される。
換気装置1は、筐体2の内部に、給気ファン3と、排気ファン4と、熱交換器5と、調湿ローター6と、第1加熱手段7と、第2加熱手段8と、換気装置1の運転を制御する運転制御部Uとを有する。
給気ファン3は、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込んだ外気を給気送出口15から室内へ供給するための空気の流れを筐体2の内部に形成する。給気ファン3によって筐体2の内部に形成される空気の流れの経路が第1通気風路12となる。排気ファン4は、内気吸込口16から筐体2の内部に吸い込んだ室内空気を排気送出口17から室外へ排気するための空気の流れを筐体2の内部に形成する。排気ファン4によって筐体2の内部に形成される空気の流れの経路が第2通気風路13となる。
熱交換器5は、内部に第1通路5e及び第2通路5fを各別に有し、第1通路5eを通流する空気と第2通路5fを通流する空気同士を熱交換させる。本実施形態では、熱交換器5は直方体形状をしている。その直方体の一つの側面が第1空気流入面5aとなり、その側面に対向する側面が第1空気流出面5bとなる。熱交換器5の内部において、この第1空気流入面5aと第1空気流出面5bとの間の経路が第1通路5eとなる。また、第1空気流入面5a及び第1空気流出面5bとは別の側面が第2空気流入面5cとなり、その第2空気流入面5cとなる側面に対向する側面が第2空気流出面5dとなる。熱交換器5の内部において、この第2空気流入面5cと第2空気流出面5dとの間の経路が第2通路5fとなる。このように、熱交換器5は、熱交換器5の内部通路である第1通路5eと第2通路5fとは直交し、且つ、夫々の通路を流れる流体同士での熱交換が行われる静止型の顕熱熱交換器となっている。図示は省略するが、複数の第1通路5e及び複数の第2通路5fが、アルミニウム等の熱伝導率の高い材料を用いて隔壁を隔てて高さ方向に交互に並んで形成されている。
調湿ローター6は、通過する空気を調湿する調湿体6a、及び、その調湿体6aを回転させる回転駆動手段6bを有する。具体的には、調湿体6aは、円盤状でその軸心方向に通気自在なハニカム状の基材に吸湿材(例えばシリカゲルや塩化リチウム等)を保持させて構成している。調湿体6aを軸心周りで回転させる回転駆動手段6bとしては例えば電動モータがある。調湿ローター6は、調湿体6aの一部の領域を第1通気風路12に位置させ且つ他の領域を第2通気風路13に位置させるように配置され、且つ、調湿体6aにおける第1通気風路12に位置させる部分及び第2通気風路13に位置させる部分が調湿体6aの回転に伴って変更するように回転駆動手段6bによって運転される。
第1加熱手段7は、加熱作動させることで第1通気風路12を通流する空気を加熱可能である。例えば、この第1加熱手段7は、熱源(図示せず)から供給される熱媒を通流させる熱媒流通管を蛇行状に曲げて形成される。その結果、蛇行状部分の近傍を通流する空気が加熱される。第1加熱手段7を加熱作動させる(加熱作用状態)か、又は、加熱作動させない(加熱停止状態)かは、第1加熱手段7に熱媒を通流させるか、又は、通流させないかで切り替えられる。第1加熱手段7における熱媒の通流状態は、運転制御部Uが熱媒流通管に設けられる弁(図示せず)を切り替えて制御する。第1加熱手段7が設けられる位置は、外気吸込口14と調湿ローター6との間である。
第2加熱手段8は、加熱作動させることで第2通気風路13を通流する空気を加熱可能である。例えば、この第2加熱手段8は、熱源(図示せず)から供給される熱媒を通流させる熱媒流通管を蛇行状に曲げて形成される。その結果、蛇行状部分の近傍を通流する空気が加熱される。第2加熱手段8を加熱作動させる(加熱作用状態)か、又は、加熱作動させない(加熱停止状態)かは、第2加熱手段8に熱媒を通流させるか、又は、通流させないかで切り替えられる。第2加熱手段8における熱媒の通流状態は、運転制御部Uが熱媒流通管に設けられる弁を切り替えて制御する。第2加熱手段8が設けられる位置は、熱交換器5と調湿ローター6との間である。
筐体2の内部の第1通気風路12は、外気吸込口14を介して筐体2の外部から取り込んだ空気が、第1加熱手段7、調湿体6aの一部の領域、及び、熱交換器5の第1通路5eを順に通流して、給気送出口15を介して室内へ供給されるように、筐体2の内部で区画形成される。第2通気風路13は、内気吸込口16を介して室内から取り出した空気が、熱交換器5の第2通路5f、第2加熱手段8、及び、調湿体6aの上記一部の領域とは別の他の領域を順に通流して、排気送出口17を介して室外に排出されるように、筐体2の内部で区画形成される。具体的には、筐体2の内部は、固定隔壁9を用いて仕切られている。尚、本実施形態では、熱交換器5の上面は換気装置1の筐体2の内部の天井部分までは到達しておらず、熱交換器5の上方と筐体2の内部の天井部分との間には空間が存在している。しかし、図2に示すように、熱交換器5の第2空気流入面5cと同一面となるように固定隔壁9を設け、且つ、熱交換器5の第2空気流出面5dと同一面となるように固定隔壁9を設けることで、筐体2の内部の空間C及び空間Dは、熱交換器5の上方と筐体2の内部の天井部分との間の空間とは隔離されている。以上のように、筐体2の内部において第1通気風路12を構成する空間A及び空間Bは、第2通気風路13を構成する空間C及び空間Dとの間で空気の通流は無い。
本実施形態の換気装置1は、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気の温度及び湿度を検出可能な第1温湿度センサ18と、内気吸込口16から筐体2の内部に吸い込まれた室内空気の温度及び湿度を検出可能な第2温湿度センサ19とを有する。具体的には、第1温湿度センサ18は、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気の温度及び湿度を良好に検出できる位置、即ち、外気吸込口14と第1加熱手段7との間の第1通気風路12に設けられる。第2温湿度センサ19は、内気吸込口16から筐体2の内部に吸い込まれた室内空気の温度及び湿度を良好に検出できる位置、即ち、内気吸込口16と熱交換器5との間の第2通気風路13に設けられる。第1温湿度センサ18及び第2温湿度センサ19の検出結果は、運転制御部Uに伝達される。
第1通気風路12を構成する空間Aと空間Bとの間の空気の通流は、両者の間に存在する熱交換器5の内部の第1通路5e、又は、熱交換器5の上部に存在するバイパス風路11の何れかによって切り替えられて実現される。第2通気風路13を構成する空間Cと空間Dとの間の空気の通流は、両者の間に存在する熱交換器5の内部の第2通路5fによって行われる。
本発明に係る換気装置1は、熱交換器5において室外から筐体2の内部に吸い込んだ空気と室内から筐体2の内部に吸い込んだ空気との熱交換を行わせる熱交換実施状態と、熱交換器5において室外から筐体2の内部に吸い込んだ空気と室内から筐体2の内部に吸い込んだ空気との熱交換を停止させる熱交換停止状態とに切り替える熱交換状態切替機構Tを有する。本実施形態において、熱交換状態切替機構Tは、第1通気風路12の途中に、通流する空気が熱交換器5をバイパスするバイパス風路11と、通流する空気が熱交換器5をバイパスするか否かを切り替えるバイパス切替機構Mとを有する。
次に、熱交換状態切替機構Tとしてのバイパス風路11とバイパス切替機構Mについて説明する。図2は、換気装置1の斜め方向から熱交換器5を見た図であり、バイパス切替機構Mの動作を説明する図である。
図2(a)は、バイパス風路11が閉鎖されているために、第1通気風路12の空気が熱交換器5の第1通路5eを通流する状態を示す。これに対して、図2(b)は、バイパス風路11が開放(即ち、熱交換器5の第1通路5eが閉鎖)されているために、第1通気風路12の空気がバイパス風路11を通流する状態を示す。バイパス風路11の開放及び閉鎖の切り替えは、バイパス切替機構Mとしての可動部材10を上下動させることで行われる。可動部材10は、第1通路5eに熱交換器5の外部から蓋をすることができる板状の蓋部材である。この可動部材10を上下動させる機構としては、例えば、可動部材10の両側部にレール20を設け、そのレール20に沿って可動部材10を電動モータ21などの動力によって摺動させる機構などを採用可能である。本実施形態において、可動部材10の動作は運転制御部Uによって制御される。
可動部材10が上方に移動した場合には図2(a)に示した状態となるため、空気は熱交換器5の第1通路5eを通流する。つまり、熱交換器5の内部では、第1通気風路12の一部である第1通路5eを流れる空気と、第2通気風路13の一部である第2通路5fを流れる空気とが熱交換する。
これに対して、可動部材10が下方に移動した場合には図2(b)に示した状態(即ち、バイパス風路11が第1通気風路12の一部となる)となるため、空気は熱交換器5の上方のバイパス風路11を流れ、第1通路5eに空気は流れない。つまり、熱交換器5の第2通路5fには空気は流れるが、第1通路5eに空気は流れないため、熱交換器5において熱交換は行われない。
このように、可動部材10は、図2(a)に示したようなバイパス風路11を閉鎖し且つ熱交換器5の第1空気流入面5a(第1通路5e)を開放するための役割と、図2(b)に示したようなバイパス風路11を開放し且つ熱交換器5の第1空気流入面5a(第1通路5e)を閉鎖するための役割とを交互に担っている。共に可動部材10で覆うことができるように、バイパス風路11の断面形状と、熱交換器5の第1空気流入面5aの形状とはほぼ同じになっている。
次に、換気装置1を、複数の運転モードの何れかに切り替えながら運転する場合の例を説明する。
換気装置1は、第1加熱手段7、第2加熱手段8、熱交換状態切替機構Tとしてのバイパス切替機構Mの動作を制御することで、複数の運転モードで運転させることができる。以下に、運転制御部Uが切り替えて実施する複数の運転モードについて説明する。運転制御部Uは、換気装置1の使用者が操作入力部(図示せず)を用いて各運転モードの実行指令を行ったとき、その実行指令に応じた運転モードでの運転を行う。或いは、運転制御部Uは、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気及び内気吸込口16から吸い込まれた室内空気の温度及び湿度に基づいて自動的に運転モードを切り替えることも行う。
以下の説明では、運転制御部Uが、換気装置1を、除湿換気運転モード、加湿換気運転モード、顕熱交換換気運転モード、結露防止換気運転モード、及び、熱交換停止換気運転モードの何れかに切り替えて運転する例を説明する。
<除湿換気運転モード>
図3は、換気装置1を除湿換気運転させている状態を説明する図である。図3では、加熱作用状態にある第2加熱手段8と熱交換実施状態にある熱交換器5とに色を付け、加熱停止状態にある第1加熱手段7には色を付けていない。尚、換気装置1の構成を一部簡略化して図示している。
運転制御部Uは、換気装置1の使用者が操作入力部(図示せず)を用いて除湿換気運転モードの実行指令を行うと、その指令に応じて、第1加熱手段7を加熱停止状態にさせ、第2加熱手段8を加熱作用状態にさせ、バイパス風路11を図2(a)に示したように閉鎖する(即ち、熱交換器5の第1通路5eを開放することで、第1通路5eを通流する空気と第2通路5fを通流する空気同士を熱交換させる)ように可動部材10を動作させる。つまり、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気は、第1加熱手段7で加熱されることなく調湿体6aを通過する。このとき、外気が保持している水分は調湿体6aによって吸着された上で(即ち、外気が除湿された上で)、熱交換器5の第1通路5eに至る。熱交換器5では、第1通路5eを通流する外気と、内気吸込口16から吸い込まれて第2通路5fを通流する室内空気とが熱交換して、外気の温度が室内空気の温度に近づく。その後、熱交換器5の第1通路5eから出た外気は、給気送出口15から室内に供給される。従って、給気送出口15から室内に供給される空気は、調湿ローター6において除湿され、及び、熱交換器5において室内空気との温度差が小さくされた空気(中温低湿空気)である。また、熱交換器5の第2通路5fから出た室内空気は、加熱作用状態にある第2加熱手段8で加熱された後、調湿体6aを通過して、排気送出口17から室外に排気される。このとき、調湿ローター6の第2通気風路13に位置させる部分は、第2加熱手段8で加熱された室内空気によって乾燥させられる(即ち、調湿体6aが保持していた水分が第2通気風路13を通流する空気に対して放出される)。更に、調湿ローター6は、調湿体6aにおける第1通気風路12に位置させる部分及び第2通気風路13に位置させる部分が調湿体6aの回転に伴って変更するように回転駆動手段6bによって運転されているため、第2加熱手段8で加熱されて乾燥させられる部分は、次に、調湿体6aにおける第1通気風路12に位置させる部分へと移動して、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気に対する除湿性能を発揮できる。このように、調湿ローター6では、調湿体6aの回転に伴って、第1通気風路12を通流する空気からの水分の除去と、第2通気風路13を通流する空気への水分の放出とが繰り返し行われる。
<加湿換気運転モード>
図4は、換気装置1を加湿換気運転させている状態を説明する図である。図4では、加熱作用状態にある第1加熱手段7に色を付け、加熱停止状態にある第2加熱手段8と熱交換停止状態にある熱交換器5には色を付けていない。尚、換気装置1の構成を一部簡略化して図示している。
運転制御部Uは、換気装置1の使用者が操作入力部(図示せず)を用いて加湿換気運転モードの実行指令を行うと、その指令に応じて、第1加熱手段7を加熱作用状態にさせ、第2加熱手段8を加熱停止状態にさせ、バイパス風路11を図2(b)に示したように開放する(即ち、熱交換器5の第1通路5eを閉鎖することで、第1通路5eを通流する空気と第2通路5fを通流する空気同士を熱交換させない)ように可動部材10を動作させる。つまり、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気は、第1加熱手段7で加熱された上で調湿体6aを通過する。このとき、調湿体6aは第1加熱手段7で加熱された空気(高温空気)によって乾燥させられる。即ち、第1通気風路12を通流する空気が、調湿体6aが保持していた水分が放出されて加湿されることで、第1通気風路12を通流する空気は高温高湿空気となる。加湿換気運転モードでは、バイパス風路11が開放され且つ熱交換器5の第1通路5eが閉鎖されている。そのため、調湿体6aで加湿された高温高湿空気は熱交換器5の第1通路5eに入ることはできず、熱交換器5の上方のバイパス風路11を通過し、高温高湿状態のままで給気送出口15から室内に供給される。
内気吸込口16から吸い込まれた室内空気は、熱交換器5の第2通路5fを通流する。しかし、熱交換器5の第1通路5eに空気は通流しないため、熱交換器5の第2通路5fを通流する空気と第1通路5eに存在(即ち、滞留)する空気との間での熱交換はほとんど行われない。つまり、内気吸込口16から吸い込まれた室内空気は、上述したように第1加熱手段7で加熱された高温の空気と熱交換されず、相対的に低温のままで(即ち、相対湿度が高いままで)熱交換器5を通過する。その後、熱交換器5の第2通路5fから出た室内空気は、加熱停止状態の第2加熱手段8を通過した後、調湿体6aを通過して、排気送出口17から室外に排気される。上述したように、調湿体6aにおける第1通気風路12に位置される部分は、第1加熱手段7で加熱された空気(高温空気)によって乾燥させられる。更に、調湿ローター6は、調湿体6aにおける第1通気風路12に位置させる部分及び第2通気風路13に位置させる部分が調湿体6aの回転に伴って変更するように回転駆動手段6bによって運転されている。つまり、調湿体6aにおける第2通気風路13へと回転してきた部分は、第1加熱手段7で加熱された空気(高温空気)によって乾燥させられている部分である。そのため、調湿体6aにおける第2通気風路13に位置する部分では、第2通気風路13を通過する空気(相対湿度が高いままの空気)が保持する水分の吸着が促進される。その後、調湿体6aの回転に伴って水分を吸着した調湿体6aの部分が第1通気風路12に位置変更され、そこで、第2通気風路13を通過する空気から吸着した水分が第1通気風路12を通流する空気の加湿に用いられる。このように、調湿ローター6では、調湿体6aの回転に伴って、第2通気風路13を通流する空気からの水分の除去と、第1通気風路12を通流する空気への水分の放出とが繰り返し行われる。
<顕熱交換換気運転モード>
図5は、換気装置1を顕熱交換換気運転(本発明の「熱交換換気運転」に対応)させている状態を説明する図である。図5では、熱交換実施状態にある熱交換器5に色を付け、加熱停止状態にある第1加熱手段7及び第2加熱手段8には色を付けていない。尚、換気装置1の構成を一部簡略化して図示している。
運転制御部Uは、換気装置1の使用者が操作入力部(図示せず)を用いて顕熱交換換気運転モードの実行指令を行うと、その指令に応じて、第1加熱手段7を加熱停止状態にさせ、第2加熱手段8を加熱停止状態にさせ、バイパス風路11を閉鎖する(即ち、熱交換器5の第1通路5eを開放することで、第1通路5eを通流する空気と第2通路5fを通流する空気同士を熱交換させる)ように可動部材10を動作させる。第1加熱手段7及び第2加熱手段8の両方が加熱停止状態であるため、調湿体6aにおいて水分の吸着及び放出はほとんど行われない。そのため、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気に対する加湿及び除湿はほとんど行われない。但し、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気は熱交換器5の第1通路5eを通流し、及び、内気吸込口16から筐体2の内部に吸い込まれた室内空気は熱交換器5の第2通路5fを通流するため、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気は、その温度が室内空気の温度に近づけられた上で給気送出口15から室内に供給される。そのため、室内空気と大きな温度差の無い空気で、室内空気の換気を行うことができる。
<結露防止換気運転モード>
図6は、換気装置1を結露防止換気運転(本発明の「非熱交換換気運転」に対応)させている状態を説明する図である。図6では、加熱停止状態にある第1加熱手段7及び第2加熱手段8と熱交換停止状態にある熱交換器5には色を付けていない。尚、換気装置1の構成を一部簡略化して図示している。
運転制御部Uは、結露防止換気運転モードでは、第1加熱手段7を加熱停止状態にさせ、第2加熱手段8を加熱停止状態にさせ、バイパス風路11を開放する(即ち、熱交換器5の第1通路5eを閉鎖することで、第1通路5eを通流する空気と第2通路5fを通流する空気同士を熱交換させない)ように可動部材10を動作させる。この結露防止換気運転モードは、例えば夏季や冬季などに熱交換器5の内部で水分が結露することを防止する目的で行われる。例えば、夏季の場合、冷房されている室内空気は外気に比べて低温となり、外気は高湿度となっていることがある。この場合、上述した顕熱交換換気運転モードが実施されることにより熱交換器5に室内空気と外気とが流入すると、高湿度の外気が室内空気によって冷却されて、外気に含まれている水分が熱交換器5の内部で凝縮(即ち、結露)する可能性がある。また、冬季の場合、加湿器などで加湿されている室内空気は高湿度となり、外気は室内空気に比べて低温となっていることがある。この場合、顕熱交換換気運転モードが実施されることにより熱交換器5に室内空気と外気とが流入すると、高湿度の室内空気が外気によって冷却されて、室内空気に含まれている水分が熱交換器5の内部で凝縮する可能性がある。
そのため、運転制御部Uは、上述した顕熱交換換気運転モード(本発明の「熱交換換気運転」に対応)を実施しているとき、室内から筐体2の内部に吸い込んだ空気の状態と室外から筐体2の内部に吸い込んだ空気の状態とが、熱交換器5での熱交換によって結露が発生し得る結露発生条件を満たすと、結露防止換気運転モード(本発明の「非熱交換換気運転」に対応)に切り替える。運転制御部Uは、この結露発生条件を予め記憶装置等に記憶しておき、適宜読み出し可能となっている。具体的には、運転制御部Uは、室外から筐体2の内部に吸い込んだ外気の温度及び湿度を検出できる第1温湿度センサ18の検出結果と、室内から筐体2の内部に吸い込んだ室内空気の温度及び湿度を検出できる第2温湿度センサ19の検出結果とに基づいて、それらの温度及び湿度の内の何れかの組み合わせが熱交換器5での熱交換によって結露が発生し得る結露発生条件を満たしたと判定すると、自動的に結露防止換気運転モードでの換気運転に切り替える。例えば、運転制御部Uは、外気が相対的に高温高湿の状態(第1温湿度センサ18で検出される外気の温度が第1設定温度以上であり且つ湿度が第1設定湿度以上)であり、及び、室内空気が相対的に低温の状態(第2温湿度センサ19で検出される室内空気の温度が第2設定温度以下)であるときに、結露発生条件が満たされたと判定する。或いは、運転制御部Uは、外気が相対的に低温の状態(第1温湿度センサ18で検出される外気の温度が第3設定温度以下)であり、及び、室内空気が相対的に高温高湿の状態(第2温湿度センサ19で検出される室内空気の温度が第4設定温度以上であり且つ湿度が第4設定湿度以上)であるときに、結露発生条件が満たされたと判定する。また、運転制御部Uは、結露防止換気運転を実行しているとき、結露発生条件が満たされない期間が設定期間以上継続すると、換気装置1の運転モードを顕熱交換換気運転モードに戻す。
運転制御部Uが、この結露防止換気運転モードに切り替えるとき、室内から筐体2の内部に吸い込んだ空気の状態を、第2温湿度センサ19で検出される室内空気の温度から判断するのか又は湿度から判断するのか或いはその両方から判断するのか、並びに、室外から筐体2の内部に吸い込んだ空気の状態を、第1温湿度センサ18で検出される外気の温度から判断するのか又は湿度から判断するのか或いはその両方から判断するのかは適宜変更可能である。また、上記結露発生条件が満たされたと判断する際の基準となる温度及び湿度の値(例えば、上述した第1設定温度、第1設定湿度、第2設定温度、第3設定温度、第4設定温度、第4設定湿度)は適宜設定可能である。
<熱交換停止換気運転モード>
運転制御部Uは、換気装置1の使用者が操作入力部(図示せず)を用いて熱交換停止換気運転モードの実行指令を行うと、その指令に応じて、第1加熱手段7を加熱停止状態にさせ、第2加熱手段8を加熱停止状態にさせ、バイパス風路11を開放する(即ち、熱交換器5の第1通路5eを閉鎖することで、第1通路5eを通流する空気と第2通路5fを通流する空気同士を熱交換させない)ように可動部材10を動作させる。つまり、第1加熱手段7の状態、第2加熱手段8の状態、及び、バイパス風路11の開閉状態は、上述した結露防止換気運転モードの場合と同じである。但し、上述した結露防止換気運転モードは、運転制御部Uが、顕熱交換換気運転モードを実施しているときに結露発生条件が満たされたと判定すると自動的に切り替えるものであったが、この熱交換停止換気運転モードは、換気装置1の使用者からの実行指令があったときに行われる。つまり、運転制御部Uは、換気装置1の使用者が操作入力部(図示せず)を用いて例えば「熱交換無しの換気運転」を指令したとき、その指令に応じてこの熱交換停止換気運転モードで換気装置1の運転を行う。
以上のように、本発明に係る換気装置1を用いれば、複数の運転モード(例えば、除湿換気運転モード、加湿換気運転モード、顕熱交換換気運転モード、結露防止換気運転モード、熱交換停止換気運転モード)を1台の装置で切り替えながら実施できる。更に、換気装置1の筐体2の内部に第1加熱手段7及び第2加熱手段8という2台の加熱手段は必要になるものの、装置構成が従来例と比べて大幅に複雑になることもない。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、熱交換状態切替機構Tが、1枚の板状の蓋部材(可動部材10)を用いて構成されるバイパス切替機構Mである例を説明したが、熱交換状態切替機構Tの構成は適宜変更可能である。図7〜図10は、上記実施形態で説明したのとは別の熱交換状態切替機構Tの構成を説明する図である。尚、以下の説明では、熱交換実施状態と熱交換停止状態とを切り替えて実施できることのみを説明し、上述した運転モードについての個別の説明は省略する。
図7に示す熱交換状態切替機構Tとしてのバイパス切替機構Mは、可動部材25及び電動式のロールスクリーンユニットRを用いて構成される。具体的には、ロールスクリーンユニットRは、回転可能なシャフト23と、そのシャフト23に巻きつけられたスクリーン24と、シャフト23を回転動作させる電動モータ22とを有する。シャフト23は、熱交換器5の最上部付近に設置されている。可動部材25は、熱交換器5の第1空気流入面5aの上端辺近傍に装着され、そこを揺動軸心として揺動可能である。また、図示を省略するが、可動部材25を揺動作動させるための電動モータも設けられている。
図7(a)は、バイパス風路11が閉鎖され且つ熱交換器5の第1通路5eが開放されているために、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気が熱交換器5の第1通路5eのみを通流する状態(熱交換実施状態)を示す。この状態では、運転制御部Uは、可動部材25をバイパス風路11を閉鎖する位置、即ち、鉛直上方に向いた姿勢に動作させる。また、運転制御部Uは、電動モータ22を動作させて、スクリーン24を最上部まで巻き上げている。シャフト23は熱交換器5の最上部付近に設置されているので、そのシャフト23に巻きつけられたスクリーン24が最上部まで巻き上げられると、熱交換器5の第1空気流入面5aが最大限に開放される。その結果、バイパス風路11が閉鎖され且つ熱交換器5の第1空気流入面5aにおいて第1通路5eが最大限に開放された状態、即ち、外気吸込口14から吸い込んだ外気が熱交換器5の内部(第1通路5e)を通過して、そこで熱交換器5の第2通路5fを通流する空気と熱交換を行った後で室内へと供給されるようになる。
図7(b)は、バイパス風路11が開放され且つ熱交換器5の第1通路5eが閉鎖されているために、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気がバイパス風路11のみを通流する状態(熱交換停止状態)を示す。この状態では、運転制御部Uは、可動部材25をバイパス風路11を開放する位置、即ち、例えば水平方向に沿った姿勢に動作させる。また、運転制御部Uは、電動モータ22を動作させて、スクリーン24を最下部まで巻き下ろしている。シャフト23は熱交換器5の最上部付近に設置されているので、そのシャフト23に巻きつけられたスクリーン24が最下部まで巻き下ろされると、熱交換器5の第1空気流入面5aがスクリーン24によって完全に覆い隠されることになる。その結果、バイパス風路11が開放され且つ熱交換器5の第1空気流入面5aにおいて第1通路5eが閉鎖された状態、即ち、外気吸込口14から吸い込んだ外気が熱交換器5の内部(第1通路5e)を通過せずに上方のバイパス風路11を通過して、熱交換器5の第2通路5fを通流する空気と熱交換を行わずに室内へと供給されるようになる。
図7に示した例では、例えば図2に示した例と比較して熱交換器5を高さ方向に長くできるため、第1通路5eを通流する空気と第2通路5fを通流する空気との熱交換効率を高くできる。言い換えると、バイパス風路11の断面形状と、熱交換器5の第1空気流入面5aの形状とをほぼ同じにしなくてもよく、熱交換器5の第1空気流入面5aの面積をバイパス風路11の流路断面積よりも大きくすることができる。これは、バイパス風路11を閉鎖するための役割と、熱交換器5の第1空気流入面5a(第1通路5e)を閉鎖するための役割とが別々の部材(可動部材25、ロールスクリーンユニットR)によって担われるためである。これに対し、図2に示した例では、一つの部材(可動部材10)が、バイパス風路11を閉鎖する状況と、熱交換器5の第1空気流入面5a(第1通路5e)を閉鎖する状況との両方で機能しなければならないため、バイパス風路11の断面形状と、熱交換器5の第1空気流入面5aの形状とをほぼ同じ形状(即ち、可動部材10の形状)にしなければならなかった。
図8に示す熱交換状態切替機構Tとしてのバイパス切替機構Mは、可動部材26及び可動部材27を用いて構成される。具体的には、可動部材26は、熱交換器5の第1空気流入面5aの上端辺近傍に装着され、そこを揺動軸心として揺動可能である。可動部材27は、熱交換器5の第1空気流入面5aの下端辺近傍に装着され、そこを揺動軸心として揺動可能である。また、図示を省略するが、可動部材26を揺動作動させるための電動モータ及び可動部材27を揺動作動させるための電動モータも設けられている。尚、可動部材26及び可動部材27が揺動されるときに筐体2の内部で他の部材と干渉しないように、可動部材26、27を含めた各部材の位置や大きさを設計する必要がある。また、図8に示す熱交換状態切替機構Tとしてのバイパス切替機構Mを採用した場合も、図7に示した例と同様に、例えば図2に示した例と比較して熱交換器5を高さ方向に長くできるため、第1通路5eを通流する空気と第2通路5fを通流する空気との熱交換効率を高くできる。
図8(a)は、バイパス風路11が閉鎖され且つ熱交換器5の第1通路5eが開放されているために、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気が熱交換器5の第1通路5eのみを通流する状態(熱交換実施状態)を示す。この状態では、運転制御部Uは、可動部材26をバイパス風路11を閉鎖する位置、即ち、鉛直上方に向いた姿勢に動作させる。また、運転制御部Uは、可動部材27を熱交換器5の第1空気流入面5aが開放される位置、即ち、好ましくは水平方向に沿った姿勢に動作させる。その結果、バイパス風路11が閉鎖され且つ熱交換器5の第1空気流入面5aにおいて第1通路5eが開放された状態、即ち、外気吸込口14から吸い込んだ外気が熱交換器5の内部(第1通路5e)を通過して、そこで熱交換器5の第2通路5fを通流する空気と熱交換を行った後で室内へと供給されるようになる。
図8(b)は、バイパス風路11が開放され且つ熱交換器5の第1通路5eが閉鎖されているために、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気がバイパス風路11のみを通流する状態(熱交換停止状態)を示す。この状態では、運転制御部Uは、可動部材26をバイパス風路11を開放し且つ熱交換器5の第1空気流入面5aの上部領域を閉鎖する位置、即ち、鉛直下方に向けた姿勢に動作させる。また、運転制御部Uは、可動部材を熱交換器5の第1空気流入面5aの下部領域を閉鎖する位置、即ち、鉛直上方に向けた姿勢に動作させる。その結果、熱交換器5の第1空気流入面5aは、可動部材26と可動部材27という複数の蓋部材で完全に覆い隠される。そして、外気吸込口14から吸い込んだ外気が熱交換器5の内部(第1通路5e)を通過せずに上方のバイパス風路11を通過して、熱交換器5の第2通路5fを通流する空気と熱交換を行わずに室内へと供給されるようになる。
図9に示す熱交換状態切替機構Tとしてのバイパス切替機構Mは、可動部材28、29、30を用いて構成される。具体的には、可動部材28は、熱交換器5の第1空気流入面5aの上端辺近傍に装着され、そこを揺動軸心として揺動可能である。可動部材29は、熱交換器5の第1空気流入面5aの一方の側端辺近傍に装着され、そこを揺動軸心として揺動可能である。可動部材30は、熱交換器5の第1空気流入面5aの他方の側端辺近傍に装着され、そこを揺動軸心として揺動可能である。また、図示を省略するが、可動部材28を揺動作動させるための電動モータ、可動部材29を揺動作動させるための電動モータ、及び、可動部材30を揺動作動させるための電動モータも設けられている。尚、可動部材28及び可動部材29が揺動されるときに筐体2の内部で他の部材と干渉しないように、可動部材28、29を含めた各部材の位置や大きさを設計する必要がある。但し、図9に示す例では、可動部材29、30は、横方向に開閉する、所謂、観音開きの構造になっているため、第1空気流入面5aの前方の空間は比較的小さくてもよい。また、図9に示す熱交換状態切替機構Tとしてのバイパス切替機構Mを採用した場合も、図7に示した例と同様に、例えば図2に示した例と比較して熱交換器5を高さ方向に長くできるため、第1通路5eを通流する空気と第2通路5fを通流する空気との熱交換効率を高くできる。
図9(a)は、バイパス風路11が閉鎖され且つ熱交換器5の第1通路5eが開放されているために、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気が熱交換器5の第1通路5eのみを通流する状態(熱交換実施状態)を示す。この状態では、運転制御部Uは、可動部材28をバイパス風路11を閉鎖する位置、即ち、鉛直上方に向いた姿勢に動作させる。また、運転制御部Uは、可動部材29、30を熱交換器5の第1空気流入面5aにおいて第1通路5eが開放される位置に動作させる。その結果、バイパス風路11が閉鎖され且つ熱交換器5の第1通路5eが開放された状態、即ち、外気吸込口14から吸い込んだ外気が熱交換器5の内部(第1通路5e)を通過して、そこで熱交換器5の第2通路5fを通流する空気と熱交換を行った後で室内へと供給されるようになる。
図9(b)は、バイパス風路11が開放され且つ熱交換器5の第1通路5eが閉鎖されているために、外気吸込口14から筐体2の内部に吸い込まれた外気がバイパス風路11のみを通流する状態(熱交換停止状態)を示す。この状態では、運転制御部Uは、可動部材28をバイパス風路11を開放する位置、即ち、例えば水平方向に沿った姿勢に動作させる。また、運転制御部Uは、可動部材29、30を用いて熱交換器5の第1空気流入面5aの全体を閉鎖する位置に動作させる。その結果、熱交換器5の第1空気流入面5aは、可動部材29と可動部材30という複数の蓋部材で完全に覆い隠される。そして、外気吸込口14から吸い込んだ外気が熱交換器5の内部(第1通路5e)を通過せずに上方のバイパス風路11を通過して、熱交換器5の第2通路5fを通流する空気と熱交換を行わずに室内へと供給されるようになる。
図10に示す熱交換状態切替機構Tは、可動部材31、32を用いて構成される。また、図10に示す例において、図2、図7〜図9などに例示した場合と異なり、熱交換器5には、第2空気流入面5cと同一面となるような固定隔壁9、及び、第2空気流出面5dと同一面となるような固定隔壁9が設けられていない。その代わり、図2、図7〜図9などに例示した場合と比較して熱交換器5自体が高さ方向に長く形成されることで、熱交換器5の上面が筐体2の内部の天井部分に接している。その結果、熱交換器5の第2空気流入面5cと同一面となるような固定隔壁9、及び、第2空気流出面5dと同一面となるような固定隔壁9を設けなくても、筐体2の内部において第1通気風路12を構成する空間A及び空間Bと、第2通気風路13を構成する空間C及び空間Dとの間で空気が通流しないようにできる。更に、図2、図7〜図9に示した例と比較して熱交換器5を高さ方向に長くできるため、第1通路5eを通流する空気と第2通路5fを通流する空気との熱交換効率を高くできる。
図10に示す例において、可動部材31は、熱交換器5の第1空気流入面5aの下端辺近傍に装着され、そこを揺動軸心として揺動可能である。可動部材32は、熱交換器5の第2空気流入面5cの上端辺近傍に装着され、そこを揺動軸心として揺動可能である。また、図示を省略するが、可動部材31を揺動作動させるための電動モータ、及び、可動部材32を揺動作動させるための電動モータも設けられている。尚、可動部材31及び可動部材32が揺動されるときに筐体2の内部で他の部材と干渉しないように、可動部材31、32を含めた各部材の位置や大きさを設計する必要がある。
図10に示した例において、可動部材31の大きさは、熱交換器5の第1空気流入面5aの高さ方向に沿った下方部分を覆い隠すことができる大きさであり、可動部材32の大きさは、熱交換器5の第2空気流入面5cの高さ方向に沿った上方部分を覆い隠すことができる大きさである。具体的には、可動部材31が熱交換器5の第1空気流入面5aの高さ方向に沿った下方部分を覆い隠している場合、熱交換器5の第1空気流入面5aの高さ方向に沿った上方部分の第1通路5eのみが空気通流部分となり、残りの下方部分の第1通路5eは空気非通流部分となる。同様に、可動部材32が熱交換器5の第2空気流入面5cの高さ方向に沿った上方部分を覆い隠している場合、熱交換器5の第2空気流入面5cの高さ方向に沿った下方部分の第2通路5fのみが空気通流部分となり、残りの上方部分の第2通路5fは空気非通流部分となる。そして、空気通流部分となる第1通路5eにとって熱交換の対象となる部分の第2通路5fが少なくとも空気非通流部分となるように、可動部材31及び可動部材32の大きさが設定されている。別の言い方をすると、空気通流部分となる第2通路5fにとって熱交換の対象となる部分の第1通路5eが少なくとも空気非通流部分となるように、可動部材31及び可動部材32の大きさが設定されている。
図10(a)は、熱交換器5の第1空気流入面5aが可動部材31よって覆われておらず、且つ、熱交換器5の第2空気流入面5cが可動部材32によって覆われていないため、熱交換器5の全体にわたって室外から筐体2の内部に吸い込んだ空気と室内から筐体2の内部に吸い込んだ空気との熱交換が行われる状態(熱交換実施状態)を示す。具体的には、熱交換器5の第1空気流入面5aは可動部材31によって全く覆われていないため、第1空気流入面5aの全体にわたって第1通路5eに空気が通流する。同様に、熱交換器5の第2空気流入面5cは可動部材32によって全く覆われていないため、第2空気流入面5cの全体にわたって第2通路5fに空気が通流する。その結果、全ての第1通路5eと第2通路5fとの間で、室外から筐体2の内部に吸い込んだ空気と室内から筐体2の内部に吸い込んだ空気との熱交換が行われる。
図10(b)は、熱交換器5の第1空気流入面5aの下方側の一部が可動部材31よって覆われ、且つ、熱交換器5の第2空気流入面5cの上方側の一部が可動部材32によって覆われているため、熱交換器5において室外から筐体2の内部に吸い込んだ空気と室内から筐体2の内部に吸い込んだ空気との熱交換が停止される状態(熱交換停止状態)を示す。具体的には、空気通流部分となる第1通路5eにとって熱交換の対象となる部分の第2通路5fが少なくとも空気非通流部分となっているため両者の間で熱交換はほとんど行われない。また、空気通流部分となる第2通路5fにとって熱交換の対象となる部分の第1通路5eが少なくとも空気非通流部分となっているため両者の間で熱交換はほとんど行われない。従って、熱交換器5の第1空気流入面5aの下方側の一部が可動部材31よって覆われ、且つ、熱交換器5の第2空気流入面5cの上方側の一部が可動部材32によって覆われている状態では、熱交換器5の全体で第1通路5eを通流する空気と第2通路5fを通流する空気との間での熱交換はほとんど行われない。
<2>
上記実施形態では、熱交換状態切替機構Tとしてのバイパス切替機構Mが熱交換器5の第1通路5eにおける空気の通流を遮断可能な機構である場合を説明したが、バイパス切替機構Mは、熱交換器5の第1通路5e及び第2通路5fの少なくとも一方における空気の通流を遮断可能な機構であればよい。バイパス切替機構Mが熱交換器5の第1通路5e及び第2通路5fの少なくとも一方における空気の通流を遮断すれば、熱交換器5において、室外から2筐体の内部に吸い込んだ空気と室内から筐体2の内部に吸い込んだ空気との熱交換を停止させるという熱交換状態切替機構Tの機能を達成できるからである。
<3>
上記実施形態では、換気装置1の筐体2の内部に収容される熱交換器5、調湿ローター6、第1加熱手段7及び第2加熱手段8などの構造を例示して説明したが、例示したのとは異なる他の構造のものに変更してもよい。また、筐体2の形状を他の形状に変更してもよい。
本発明は、複数の運転モードを切り替えながら運転可能な換気装置に利用できる。
1 換気装置
2 筐体
5 熱交換器
5e 第1通路
5f 第2通路
6 調湿ローター
6a 調湿体
6b 回転駆動手段
7 第1加熱手段
8 第2加熱手段
10 可動部材(バイパス切替機構 M)
11 バイパス風路
12 第1通気風路
13 第2通気風路
20 レール(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
21 電動モータ(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
22 電動モータ(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
23 シャフト(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
24 スクリーン(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
25 可動部材(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
26 可動部材(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
27 可動部材(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
28 可動部材(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
29 可動部材(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
30 可動部材(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
31 可動部材(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
32 可動部材(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))
R ロールスクリーンユニット(バイパス切替機構 M(熱交換状態切替機構 T))

Claims (4)

  1. 筐体の内部に、室内へ供給する空気が通流する第1通気風路と、前記室内から排出する空気が通流する第2通気風路とが形成され、室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気を前記第1通気風路を介して前記室内に供給し且つ前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気を前記第2通気風路を介して室外に排出する換気運転を行う換気装置であって、
    前記筐体の内部に、
    内部に前記第1通気風路の一部を構成する第1通路及び前記第2通気風路の一部を構成する第2通路を各別に有し、前記第1通路と前記第2通路との間で、前記室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気と前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気との熱交換を許容する顕熱熱交換器と、
    通過する空気を調湿する調湿体、及び、当該調湿体を回転させる回転駆動手段を有する調湿ローターと、
    加熱作動させることで前記第1通気風路を通流する空気を加熱可能な第1加熱手段と、
    加熱作動させることで前記第2通気風路を通流する空気を加熱可能な第2加熱手段と、
    前記顕熱熱交換器において前記室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気と前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気との熱交換を行わせる熱交換実施状態と、前記顕熱熱交換器において前記室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気と前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気との熱交換を停止させる熱交換停止状態とに切り替える熱交換状態切替機構とを備え
    前記第1通気風路は、前記室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気が、前記第1加熱手段、前記調湿体の一部の領域、及び、前記顕熱熱交換器の前記第1通路を順に通流して前記室内へ供給されるように前記筐体の内部で区画形成され、
    前記第2通気風路は、前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気が、前記顕熱熱交換器の前記第2通路、前記第2加熱手段、及び、前記調湿体の前記一部の領域とは別の他の領域を順に通流して室外に排出されるように前記筐体の内部で区画形成され、
    前記調湿ローターは、前記調湿体の前記一部の領域を前記第1通気風路に位置させ且つ前記他の領域を前記第2通気風路に位置させるように配置され、並びに、前記調湿体における前記第1通気風路に位置させる部分及び前記第2通気風路に位置させる部分が前記調湿体の回転に伴って変更するように前記回転駆動手段によって運転され、
    前記熱交換状態切替機構は、前記第1通気風路及び前記第2通気風路の少なくとも一方の途中に、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスするバイパス風路と、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスするか否かを切り替えるバイパス切替機構とを有し、
    前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスしないように切り替えることで前記熱交換実施状態を実施し、前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスするように切り替えることで前記熱交換停止状態を実施し、
    前記第1加熱手段を加熱作動させず、及び、前記第2加熱手段を加熱作動させず、及び、前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスする状態に切り替えて、前記第1通路を通流する空気と前記第2通路を通流する空気同士を熱交換させない状態で非熱交換換気運転を行い、
    前記第1加熱手段を加熱作動させず、及び、前記第2加熱手段を加熱作動させず、及び、前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスしない状態に切り替えて、前記第1通路を通流する空気と前記第2通路を通流する空気同士を熱交換させる状態で熱交換換気運転を行っているとき、前記室内から前記筐体の内部に吸い込んだ空気の状態と前記室外から前記筐体の内部に吸い込んだ空気の状態とが、前記顕熱熱交換器での熱交換によって結露が発生し得る結露発生条件を満たすと、前記非熱交換換気運転に切り替える換気装置。
  2. 前記第1加熱手段を加熱作動させず、及び、前記第2加熱手段を加熱作動させ、及び、前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスしない状態に切り替えて、前記第1通路を通流する空気と前記第2通路を通流する空気同士を熱交換させる状態で除湿換気運転を行う請求項1に記載の換気装置。
  3. 前記第1加熱手段を加熱作動させ、及び、前記第2加熱手段を加熱作動させず、及び、前記バイパス切替機構を、通流する空気が前記顕熱熱交換器をバイパスする状態に切り替えて、前記第1通路を通流する空気と前記第2通路を通流する空気同士を熱交換させない状態で加湿換気運転を行う請求項1又は2に記載の換気装置。
  4. 前記バイパス切替機構は、前記顕熱熱交換器の前記第1通路及び前記第2通路の少なくとも一方における空気の通流を遮断可能な機構である請求項1〜3の何れか一項に記載の換気装置。
JP2011017129A 2011-01-28 2011-01-28 換気装置 Expired - Fee Related JP5628695B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011017129A JP5628695B2 (ja) 2011-01-28 2011-01-28 換気装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011017129A JP5628695B2 (ja) 2011-01-28 2011-01-28 換気装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012159208A JP2012159208A (ja) 2012-08-23
JP5628695B2 true JP5628695B2 (ja) 2014-11-19

Family

ID=46839904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011017129A Expired - Fee Related JP5628695B2 (ja) 2011-01-28 2011-01-28 換気装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5628695B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113739289A (zh) * 2020-05-30 2021-12-03 淮安金泽机电科技有限公司 一种具有管式加热的工业制冷装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3007503B2 (ja) * 1993-02-26 2000-02-07 トリニティ工業株式会社 給気付塗装ブース
JP2001263728A (ja) * 2000-03-23 2001-09-26 Daikin Ind Ltd 調湿システム
JP2001263764A (ja) * 2000-03-24 2001-09-26 Daikin Ind Ltd 調湿システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012159208A (ja) 2012-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6035509B2 (ja) 熱交換形換気装置
JP2004212036A5 (ja)
KR100707448B1 (ko) 공기조화기
JP5862266B2 (ja) 換気システム
JP3786090B2 (ja) 空気調和機および空気調和機の制御方法
KR20130026186A (ko) 창문용 열회수 환기장치
JP2007010266A (ja) 空調装置
KR101436613B1 (ko) 냉방과 환기 및 가습이 가능한 지역 냉방용 제습 냉방시스템
JP5022026B2 (ja) デシカント空調装置
JP5547524B2 (ja) デシカント空調装置
JP2006170517A (ja) 除加湿装置
JP2011220639A (ja) 熱交換換気装置
JP2015120136A (ja) 除湿装置
JP2004077082A (ja) 換気装置
JP7025663B2 (ja) 換気装置
JP5397235B2 (ja) 除湿機
JP2010043848A (ja) 空気調和機
JP2003074906A (ja) デシカント調湿機
JP5683138B2 (ja) 除湿乾燥機
JP5628695B2 (ja) 換気装置
WO2017051524A1 (ja) 熱交換形換気装置
JP2018123999A (ja) 風路切替ダンパ、ファンコイルユニットおよび空気調和システム
JP2006207875A (ja) 暖房乾燥装置及びその制御方法
JP2010117112A (ja) 空気調和機
JP4956145B2 (ja) 空気調和機の室内機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140519

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140714

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141002

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5628695

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees