JP5628512B2 - コンバイン - Google Patents

コンバイン Download PDF

Info

Publication number
JP5628512B2
JP5628512B2 JP2009249251A JP2009249251A JP5628512B2 JP 5628512 B2 JP5628512 B2 JP 5628512B2 JP 2009249251 A JP2009249251 A JP 2009249251A JP 2009249251 A JP2009249251 A JP 2009249251A JP 5628512 B2 JP5628512 B2 JP 5628512B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
machine body
traveling machine
traveling
lateral direction
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009249251A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011092094A (ja
Inventor
米田 豊
豊 米田
正 浜西
正 浜西
洋也 山本
洋也 山本
征矢 保
保 征矢
千春 上北
千春 上北
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2009249251A priority Critical patent/JP5628512B2/ja
Publication of JP2011092094A publication Critical patent/JP2011092094A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5628512B2 publication Critical patent/JP5628512B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Harvester Elements (AREA)

Description

本発明は、左右一対のクローラ走行装置を有した走行機体を備え、走行機体横方向に並ぶ四つの分草具を備えた刈取前処理部が前記走行機体の前部に連結されたコンバインに関する。
従来、たとえば特許文献1に記載されたコンバインがあった。
特許文献1に記載されたコンバインは、刈取部の刈取部主フレームを原動軸に沿って横スライド可能に支持させ、刈取部主フレームに係合した横送り部材と、この横送り部材に螺合したネジ軸と、このネジ軸を駆動回動するギヤードモータを有した横送り機構を備え、刈取部を横送り機構によって機体に対して最大限左方にスライド変位させて回り刈り作業を行い、刈取部を横送り機構によって機体に対して最大限右方にスライド変位させて中割り刈り作業を行なうものである。
また、従来のコンバインの走行機体が有するクローラ走行装置は、周知のように、ベルト内周側に突出する突起を有する芯金をベルト長手方向に沿って所定間隔で埋設してあるクローラベルトと、前記突起に係合するようにクローラベルトが巻回された接地転輪とを備え、芯金及び接地転輪がベルト幅方向の中心位置に配置されている。
そして、中割り刈り作業の場合に、両横側の未刈り地における植立穀稈のクローラベルトによる踏み付けを回避できるように、左右一対のクローラ走行装置のクローラベルトにおける外側端どうしの間隔を狭くしてある。
特開平10−327644号公報(段落〔0034〕,〔0036〕,〔0037〕、図2,3)
回り刈り作業の形態での刈取り走行も、中割り刈り作業の形態での刈取り走行も行なうことができるコンバインを得るのに、上記した従来の技術を適用した場合、刈取前処理部を横スライド自在に支持する支持構造が必要になっていた。さらに、刈取前処理部によって刈り取られた刈り取り穀稈を脱穀装置に供給する搬送装置による穀稈搬送が、刈取前処理部の変位にかかわらず支障なく行なわれるように構成する必要があり、全体として構造面及び重量面で不利になっていた。
また、中割り刈り作業の場合に、両横側の未刈り地における植立穀稈のクローラベルトによる踏み付けを回避できるように、左右一対のクローラ走行装置のクローラベルトにおける外側端どうしの間隔を狭くしてあるので、コンバインの横向き転倒角度(転倒しない限界の角度)が小さくなることがある。
つまり、コンバインが横向きに傾くときは、左右一対のクローラ走行装置のいずれかにおいて、接地しているクローラベルト部分が支点になって傾くが、クローラベルトは、ベルト幅方向で、芯金及び接地転輪が存在しない部分は曲げ変形しやすく、芯金及び接地転輪が存在する部分は曲げ変形しにくい。
したがって、コンバインが横向きに傾くときは、クローラベルトのうちの、芯金及び接地転輪が存在しない部分が曲げ変形し、芯金及び接地転輪が存在していて曲げ変形しにくい部分が支点になって傾く。そして、従来のコンバインの走行機体が有するクローラ走行装置は、前述のように、芯金及び接地転輪がベルト幅方向の中心位置に備えられている。
このため、左右一対のクローラ走行装置のクローラベルトにおける外側端どうしの間隔を狭くするほど、傾きの支点になるべき芯金及び接地転輪の位置が走行機体内方側に設定され、コンバインの横向き転倒角度が小さくなることがある。
本発明の目的は、回り刈り作業でも中割り刈り作業でも穀稈の踏み付けを回避しやすい状態でかつ安定的に走行しながら刈り取り走行を行うことができ、しかも、構造面及び重量面で有利に得ることができるコンバインを提供することにある。
本発明の第1特徴構成は、左右一対のクローラ走行装置を有した走行機体を備え、走行機体横方向に並ぶ四つの分草具を備えた刈取前処理部が前記走行機体の前部に連結されたコンバインにおいて、
前記四つの分草具のうちの走行機体横方向での一方の最も端に位置する第一外分草具とこの第一外分草具に隣り合って位置する第一中分草具との先端どうしの間隔を、前記四つの分草具のうちの走行機体横方向での他方の最も端に位置する第二外分草具とこの第二外分草具に隣り合って位置する第二中分草具との先端どうしの間隔、及び前記第一中分草具と前記第二中分草具との先端どうしの間隔よりも大に設定して、前記第一外分草具と前記第一中分草具との間には二条の植立穀稈の導入が可能で、かつ、前記第二外分草具と前記第二中分草具との間、及び、前記第一中分草具と前記第二中分草具との間には一条の植立穀稈を導入するように構成し、
前記第一外分草具の先端の位置と、前記左右一対のクローラ走行装置のうちの前記第一外分草具が位置する側の走行機体横端側に位置するクローラ走行装置におけるクローラベルトの走行機体横方向での外側端の位置とが、走行機体横方向で一致又はほぼ一致し、
前記第二外分草具の先端の位置と、前記左右一対のクローラ走行装置のうちの前記第二外分草具が位置する側の走行機体横端側に位置するクローラ走行装置におけるクローラベルトの走行機体横方向での外側端の位置とが、走行機体横方向で一致又はほぼ一致し、
前記クローラ走行装置の夫々が、ベルト内周側に突出する突起を有する芯金をベルト長手方向に沿って所定間隔で埋設してある前記クローラベルトと、前記突起に係合するように前記クローラベルトが巻回された接地転輪とを備え、
前記接地転輪は、走行機体横外方側の外輪と走行機体横内方側の内輪とを回転軸を介して同芯状に連結して構成され、かつ、前記回転軸トラックフレームのボスに回転自在に支持され
前記芯金及び前記接地転輪が、前記クローラベルトのベルト幅方向の中心位置よりも走行機体外方側に片寄った位置に備えられ、
前記芯金の走行機体横方向での外端が、前記外輪の走行機体横方向での外端よりも走行機体横方向での外側に位置するように、前記芯金の走行機体横外方側への突出長さを設定した状態で、前記芯金を前記クローラベルトに埋設し
前記外輪は、前記クローラベルトの内周面に対向する対向面を形成する円筒状部材を円盤状部材の外周部に一体に設けて構成され、
前記円盤状部材は、その中心部を前記回転軸に連結する締付部材を外囲する円筒状の凸部が、前記円盤状部材の中心側において前記円盤状部材の外面側から外向きに突出する状態で一体形成され、
前記凸部の内周面は、走行機体横方向での外側ほど内径が大きくなる外拡がり形状に形成され、
前記円筒状部材は、その走行機体横方向での外端が前記締付部材の走行機体横方向での外端よりも走行機体横方向での外側に位置するように構成している点にある。
本構成のコンバインであれば、回り刈り作業の形態でも中割り刈り作業の形態でも刈り取り走行を行なうことができる。
つまり、図5(a)は、回り刈り作業の場合の走行要領を例示している。図5(a)に記載の○は、植立穀稈を示し、図5(a)に記載の×は、切り株を示している。この図に示すように、第一外分草具22が既刈り地Cに位置する状態で、第一外分草具22と第二外分草具25の先端22a,25aどうしの間の前方に三条の植立穀稈が位置するように刈取前処理部を植立穀稈に対して位置合わせしながら走行機体を走行させる。
すると、第一外分草具22と第一中分草具23の先端22a,23aどうしの間、第一中分草具23と第二中分草具24の先端23a,24aどうしの間、第二外分草具25と第二中分草具24の先端25a,24aどうしの間それぞれに一条の植立穀稈を導入することができる。第二外分草具25と第二中分草具24の間に導入する植立穀稈と、この植立穀稈に隣り合った状態で未刈り地Aに位置する植立穀稈との間に第二外分草具25を位置させて、第二外分草具25によって植立穀稈を刈取対象の植立穀稈と非刈取対象の植立穀稈とに分草することができ、三条の植立穀稈の刈り取りを行いながら回り刈り作業の形態で刈取り走行を行うことができる。
この刈取り走行の場合、第二外分草具25の先端25aの位置と、第二外分草具25が位置する走行機体横端側のクローラ走行装置におけるクローラベルト16の外側端16aの位置とが走行機体横方向で一致又はほぼ一致しているものだから、第二外分草具25の横外側に位置する未刈り地Aの植立穀稈とクローラベルト16との間隔を確保しやすくて、未刈り地Aの植立穀稈のクローラベルト16による踏み付けを回避しやすい。
図5(b)は、中割り刈り作業の場合の走行要領を例示している。図5(b)に記載の○は、植立穀稈を示している。この図に示すように、第一外分草具22及び第二外分草具25の横外側に未刈り地AあるいはBが位置する状態で、第一外分草具22と第二外分草具25の先端22a,25aどうしの間の前方に四条の植立穀稈が位置するように刈取前処理部を植立穀稈に対して位置合わせしながら走行機体を走行させる。
すると、第一外分草具22と第一中分草具23の先端22a,23aどうしの間を、第二外分草具25と第二中分草具24の先端25a,24aどうしの間、及び第一中分草具23と第二中分草具24の先端23a,24aどうしの間よりも大に設定してあるものだから、第一外分草具22と第一中分草具23の先端22a,23aどうしの間に二条の植立穀稈を導入することができ、第一中分草具23と第二中分草具24の先端23a,24aどうしの間、及び第二外分草具25と第二中分草具24の先端25a,24aどうしの間に一条の植立穀稈を導入することができる。第一外分草具22と第一中分草具23の間に導入する植立穀稈と、この植立穀稈に隣り合った状態で未刈り地Bに位置する植立穀稈との間に第一外分草具22を位置させて、第一外分草具22によって植立穀稈を刈取対象の植立穀稈と非刈取対象の植立穀稈とに分草することができる。第二外分草具25と第二中分草具24の間に導入する植立穀稈と、この植立穀稈に隣り合った状態で未刈り地Aに位置する植立穀稈との間に第二外分草具25を位置させ、第二外分草具25によって植立穀稈を刈取対象の植立穀稈と非刈取対象の植立穀稈とに分草することができ、四条の植立穀稈の刈り取りを行いながら中割り刈り作業形態で刈取り走行を行なうことができる。
この刈取り走行の場合、第一外分草具22の先端22aの位置と、第一外分草具22が位置する走行機体横端側のクローラ走行装置におけるクローラベルト16の外側端16aの位置とが走行機体横方向で一致又はほぼ一致し、第二外分草具25の先端25aの位置と、第二外分草具25が位置する走行機体横端側のクローラ走行装置におけるクローラベルト16の外側端16aの位置とが走行機体横方向で一致又はほぼ一致しているものだから、第一外分草具22の横外側に位置する未刈り地Bの植立穀稈とクローラベルト16との間隔も、第二外分草具25の横外側に位置する未刈り地Aの植立穀稈とクローラベルト16との間隔も確保しやすくて、両横側の未刈り地A,Bのいずれもの植立穀稈のクローラベルト16による踏み付けを回避しやすい。
また、本構成のコンバインは、クローラ走行装置の夫々が、ベルト内周側に突出する突起を有する芯金をベルト長手方向に沿って所定間隔で埋設してあるクローラベルトと、前記突起に係合するようにクローラベルトが巻回された接地転輪とを備え、芯金及び接地転輪が、前記クローラベルトのベルト幅方向の中心位置よりも走行機体外方側に片寄った位置に備えられている。
このため、中割り刈り作業の場合に、両横側の未刈り地における植立穀稈のクローラベルトによる踏み付けを回避できるように、左右一対のクローラ走行装置のクローラベルトにおける外側端どうしの間隔を狭くしても、傾きの支点になるべき芯金及び接地転輪の位置が走行機体内方側に設定されることを回避して、コンバインの横向き転倒角度を大きく確保しやすくなる。
したがって、回り刈り作業と中割り刈り作業のいずれの形態での刈取り走行を行なうことができるものでありながら、いずれの形態での刈取り走行を行なう場合も、未刈り地の植立茎稈のクローラベルトによる踏み付けを容易に回避して楽に作業を行なうことができ、かつ、安定的に走行させながら刈り取り作業を行うことができる。しかも、分草具どうしの間隔を適切な間隔に設定しただけの簡単な構造で済ませて軽量かつ安価に得ることができる。
また、外輪の対向面を、円盤状部材の外周部に一体に設けてある円筒状部材の外周面で形成してあるので、接地転輪の軽量化を図りながら、外輪における対向面のベルト幅方向に沿う幅を確保しやすい。
本発明の第2特徴構成は、前記芯金の走行機体横方向での内端が、前記内輪の走行機体横方向での内端よりも走行機体横方向での内側に位置するように、前記芯金の走行機体横内方側への突出長さを設定し、かつ、前記芯金の外端と前記外輪の外端との走行機体横方向での間隔が、前記芯金の内端と前記内輪の内端との走行機体横方向での間隔よりも小になるように設定している点にある。
本発明の第3特徴構成は、前記芯金を左右対称形状に形成している点にある。
本発明の第4特徴構成は、前記外輪及び前記内輪は、それらの前記ボスに対向する内周側が凹入方向に傾斜して前記回転軸を支持する前記ボスの左右長さを長く確保するように構成している点にある。
本発明の第5特徴構成は、前記外輪と前記内輪との間に前記突起が係合され、
前記外輪における前記対向面のベルト幅方向に沿う幅が、前記内輪における前記対向面のベルト幅方向に沿う幅よりも幅広に形成されている点にある。
本構成であれば、コンバインが横向きに傾いて接地転輪が傾動するに伴って、外輪におけるクローラベルトの内周面に対向する対向面を芯金が埋設されている部分で受け止めて、接地転輪の傾動を規制することができる。
また、外輪における対向面を芯金が埋設されている部分で受け止めることができるようにするにあたって、外輪における対向面のベルト幅方向に沿う幅が、内輪における対向面のベルト幅方向に沿う幅よりも幅広に形成されているので、接地転輪の傾動を早期に規制して、一層安定的に走行させることができる。
本発明の第6特徴構成は、前記内輪が、前記対向面を形成する円筒状部材を円盤状部材の外周部に一体に設けて構成され、
前記外輪における前記円盤状部材の肉厚を前記内輪における前記円盤状部材の肉厚よりも厚くしている点にある。
本構成であれば、内輪の対向面を、円盤状部材の外周部に一体に設けてある円筒状部材の外周面で形成してあるので、接地転輪の軽量化を図りながら、内輪における対向面のベルト幅方向に沿う幅を確保しやすい。
また、外輪における円盤状部材の肉厚を内輪における円盤状部材の肉厚よりも厚くしてあるので、コンバインの重心位置を低くすることができると共に、外輪の強度を確保しやすくなり、接地転輪の傾動を確実に規制することができる。
本発明の第7特徴構成は、記内輪が、前記外輪における前記円盤状部材の肉厚よりも厚い円盤状に形成されている点にある。
本構成であれば、内輪が、外輪における円盤状部材の肉厚よりも厚い円盤状に形成されているので、外輪に比べて構造を簡略化しやすい円盤状の内輪の重量を効率良く増大してコンバインの重心位置を低くし、一層安定的に走行させることができる。
コンバインの全体を示す側面図である。 コンバインを示す正面図である。 分草具、クローラ走行装置、引起し装置の配置を示す平面図である。 クローラベルトと接地転輪の断面図である。 (a)は、回り刈り作業を行なう場合の走行要領を示す説明図、(b)は、中割り刈り作業を行なう場合の走行要領を示す説明図である。 第2実施形態を示すクローラベルトと接地転輪の断面図である。 第3実施形態を示すコンバインの要部側面図である。 第4実施形態を示すコンバインの要部側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の実施の形態に係るコンバインの全体を示す側面図である。図2は、本発明の実施の形態に係るコンバインの要部を示す正面図である。
本発明の実施の形態に係るコンバインは、左右一対のクローラ走行装置10a,10bが装備された走行機体を備え、この走行機体の機体フレーム1の前部に前処理部フレーム21が連結されている刈取前処理部20を備え、走行機体の機体フレーム1の後部側に走行機体横方向に並べて設けた脱穀装置2と穀粒タンク3及び穀粒搬送用のオーガ装置9を備えている。
このコンバインは、稲、麦などの収穫作業を行なうものであり、詳しくは次の如く構成してある。
走行機体は、機体フレーム1の前端側の右端部に設けたエンジン4が装備された原動部を備え、エンジン4が出力する駆動力によって左右一対のクローラ走行装置10a,10bを駆動して自走する。走行機体は、エンジン4の上方に設けた運転座席5aが装備された運転部5を備え、この運転部5に搭乗して運転するよう乗用型になっている。
図1に示すように、左右のクローラ走行装置10a,10bの夫々は、走行機体の機体フレーム1に姿勢変更機構11を介して連結されたトラックフレーム12、機体フレーム1の前端部に駆動自在に支持されたクローラ駆動輪体13、トラックフレーム12に走行機体前後方向に並べて回転自在に支持してある六つの接地転輪14、トラックフレーム12の後端部に回転自在に設けたクローラ緊張輪体15、各輪体13,15及び接地転輪14にわたって巻回されたゴム製のクローラベルト16を備えて構成してある。
姿勢変更機構11は、前後一対の揺動アーム7a,7bを機体フレーム1とトラックフレーム12とに揺動自在に支持して、揺動アーム7a,7bを同時に駆動揺動させることにより、トラックフレーム12の機体フレーム1に対する姿勢を上下方向に変更可能に構成してある。
図4に示すように、六つの接地転輪14の夫々は、走行機体外方側の外輪41と走行機体内方側の内輪42とを回転軸43で同芯状に連結して構成され、トラックフレーム12に固定されたボス44に装着してある軸受け45で回転自在に支持されている。ボス44には、クローラベルト16の外れ止め用ガイド40を一体に設けてある。
クローラベルト16は、ベルト内周側に突出する左右二つの突起46を有する芯金47をベルト長手方向に沿って所定間隔でゴム製のベルト本体16bに埋設して構成してあり、左右二つの突起46が外輪41と内輪42との間に係合するように、接地転輪14の夫々に巻回してある。
芯金47は左右対称の断面形状を有し、コンバインの横向き転倒角度を大きく確保できるように、その中心線C1をベルト本体16bの中心線C2よりも走行機体外方側にずらせてベルト本体16bに埋設して、芯金47及び接地転輪14が、ベルト幅方向の中心位置C2よりも走行機体外方側に片寄った位置に備えられている。
芯金47の走行機体横方向での外端47aが、外輪41の外端41aよりも走行機体外側に突出するように、芯金47の外側への突出長さが設定されており、芯金47の走行機体横方向での内端47bが、内輪42の内端42aよりも走行機体内側に突出するように、芯金47の内側への突出長さが設定されている。芯金47の外端47aと外輪41の外端41aとの走行機体横方向での間隔は、芯金47の内端47bと内輪42の内端42aとの走行機体横方向での間隔よりも小に設定されている。
芯金47の走行機体横方向での外端47aと、外輪41の外端41aとが走行機体横方向で略一致するように、芯金47の突出長さが設定されている。これにより、コンバインを横向きに転倒させる力が作用した場合に、芯金47に無理な曲げ力が作用することを防止できる。なお、芯金47の走行機体横方向での外端47aと、外輪41の外端41aとが走行機体横方向で一致するように、芯金47の突出長さを設定してもよく、芯金47の走行機体横方向での外端47aが外輪41の外端41aよりも内側に位置する状態で、芯金47の走行機体横方向での外端47aと、外輪41の外端41aとが走行機体横方向で略一致するように、芯金47の突出長さを設定してもよい。
芯金47の外端47aとクローラベルト16の外側端16aとの走行機体横方向での間隔と、芯金47の中心線C1と芯金47の外端47aとの走行機体横方向での間隔とが、同じ間隔又は略同じ間隔となるように、芯金47の外側への突出長さが設定されている。なお、芯金47の外端47aとクローラベルト16の外側端16aとの走行機体横方向での間隔が、芯金47の中心線C1と芯金47の外端47aとの走行機体横方向での間隔よりも小となるように、芯金47の外側への突出長さを設定してもよい。
接地転輪14は、外輪41と内輪42との夫々が、円筒状部材48a,48bを円盤状部材49a,49bの外周部に同芯状に一体に設けて構成されている。各円筒状部材48a,48bの外周面が、クローラベルト16の内周面に対向する対向面50a,50bに形成され、外輪41における対向面50aのベルト幅方向に沿う幅E1が、内輪42における対向面50bのベルト幅方向に沿う幅E2よりも幅広に形成されている。外輪41における円盤状部材49aの肉厚を、内輪42における円盤状部材49bの肉厚よりも厚くしてある。外輪41における円盤状部材49aには、円盤状部材49aの外面側から外向きに円筒状(ドーナツ状)に突出した凸部49bが一体形成されている。
刈取前処理部20の前処理部フレーム21は、機体フレーム1に軸芯Pまわりに上下揺動自在に連結されている。刈取前処理部20は、前処理部フレーム21が昇降シリンダ6によって機体フレーム1に対して上下に揺動操作されることにより、刈取前処理部20の前端部に走行機体横方向に並べて設けてある四つの分草具22〜25が圃場面近くに下降した下降作業状態と、四つの分草具22〜25が圃場面から高く上昇した非作業状態とに昇降する。
刈取前処理部20を下降作業状態にして走行機体を走行させると、刈取前処理部20は、植立穀稈を引起すとともに刈取り、刈り取り穀稈を脱穀装置2の脱穀フィードチェーン2aの始端部に供給する。脱穀装置2は、脱穀フィードチェーン2aによって刈取穀稈の株元側を挟持して走行機体後方向きに搬送し、これによって刈取穀稈の穂先側を扱室(図示せず)に供給して脱穀処理する。穀粒タンク3は、脱穀装置2から搬送された脱穀粒を回収して貯留する。
刈取前処理部20について詳述する。
図1,図2,図3に示すように、刈取前処理部20の前処理部フレーム21は、走行機体の機体フレーム1から走行機体前方向きに軸芯Pまわりに上下揺動自在に延出したメインフレーム21a、及びこのメインフレーム21aの延出端側に走行機体横方向に所定間隔を隔てて並ぶ配置で連結された四本の走行機体前後向きの分草具支持杆21b,21cを備えて構成してある。刈取前処理部20の左右両側は、左右の刈り取りカバー8a,8bで覆ってある。
刈取前処理部20は、四つの分草具22〜25を備える他、分草具22〜25の走行機体後方側に走行機体横方向に並べて設けた三つの引起し装置26,27,28を備え、分草具支持杆21b,21cの基端側に設けた一つのバリカン形の刈取装置29、刈取装置29の上方から脱穀フィードチェーン2aの始端部の前方にわたって設けた搬送装置30を備えて構成してある。
四つの分草具22〜25は、四本の分草具支持杆21b,21cのうちの対応する分草具支持杆21b,21cの前端部に固定されている。
分草具支持杆21b,21cのうちの最も機体右側の右側分草具支持杆21cには、くの字状に屈曲された分草杆17が固定され、右側分草具支持杆21cの下面側を支持する支持ブラケット18が前処理部フレーム21に固定されている。右側分草具支持杆21cは、右側の刈り取りカバー8bよりも機体外側方に配設してある。
図3は、分草具22〜25及びクローラ走行装置10a,10bの配置を示す平面図である。
図2,図3に示すように、四つの分草具22〜25の配置は、四つの分草具22〜25のうち、運転部5が位置する側の横端に位置する第一外分草具22とこの第一外分草具22に隣り合って位置する第一中分草具23の先端22a,23aどうしの間隔D1を、運転部5が位置する側とは反対側の横端に位置する第二外分草具25とこの第二外分草具25に隣り合って位置する第二中分草具24の先端25a,24aどうしの間隔D3、及び第一中分草具23と第二中分草具24の先端23a,24aどうしの間隔D2よりも大に設定した配置になっている。第一中分草具23と第二中分草具24の先端23a,24aどうしの間隔D2は、第二外分草具25と第二中分草具24の先端25a,24aどうしの間隔D3よりも少しだけ狭い。
第一外分草具22のクローラ走行装置10a、10bに対する配置は、第一外分草具22の先端22aの位置と、第一外分草具22が位置する側の走行機体横端側に位置するクローラ走行装置10b(以下、右側のクローラ走行装置10bと呼称する。)におけるクローラベルト16の走行機体横方向での外側端16aの位置とが走行機体横方向でほぼ一致した配置になっている。すなわち、第一外分草具22の先端22aが右側のクローラ走行装置10bのクローラベルト16の外側端16aに対して走行機体内側に若干位置ずれした配置になっている。
第一外分草具22の右側のクローラ走行装置10bに対する配置としては、第一外分草具22の先端22aが右側のクローラベルト16の外側端16aに対して走行機体外側に、若干位置ずれした配置、あるいは、第一外分草具22の先端22aの位置と右側のクローラベルト16の外側端16aの位置とが走行機体横方向で一致した配置を採用してもよい。
第二外分草具25のクローラ走行装置10a,10bに対する配置は、第二外分草具25の先端25aの位置と、第二外分草具15が位置する側の走行機体横端側に位置するクローラ走行装置10a(以下、左側のクローラ走行装置10aと呼称する。)におけるクローラベルト16の走行機体横方向での外側端16aの位置とが走行機体横方向で一致した配置になっている。
第二外分草具25の左側のクローラ走行装置10aに対する配置としては、第二外分草具25の先端25aが左側のクローラ走行装置10aにおけるクローラベルト16の外側端16aに対して走行機体外側に、あるいは走行機体内側に若干位置ずれした配置を採用してもよい。
図2に示すように、脱穀装置2の走行機体横方向での外側端2aと、第二外分草具25の先端25aの位置とが、走行機体横方向で一致又は略一致する配置になっており、脱穀装置2の走行機体横方向での外側端2aと第二外分草具25の先端25aとの走行機体横方向での間隔が、穀粒タンク3の走行機体横方向での外側端3aと第一外分草具22の先端22aとの走行機体横方向での間隔よりも狭くなる配置になっている。
脱穀装置2の走行機体横方向での中心2bは、左側のクローラ走行装置10aにおけるクローラベルト16のベルト幅内(芯金47の中心線C1よりも内側)に位置し、穀粒タンク3の走行機体横方向での中心3bは、右側のクローラ走行装置10bにおけるクローラベルト16のベルト幅内(外輪41の外端41aよりも内側)に位置するように、脱穀装置2及び穀粒タンク3が走行機体に配備されている。これにより、走行機体横方向での機体の重量バランスを良好にできる。なお、穀粒タンク3の走行機体横方向での中心3bが、右側のクローラ走行装置10bにおけるクローラベルト16の芯金47の中心線C1よりも内側に位置するように、穀粒タンク3を走行機体に配備してもよい。
また、脱穀装置2の走行機体横方向での外側端2aと、左側のクローラ走行装置10aにおけるクローラベルト16の外側端16aとが、走行機体横方向で一致又は略一致する配置になっており、脱穀装置2の走行機体横方向での外側端2aと左側のクローラ走行装置10aにおけるクローラベルト16の外側端16aとの走行機体横方向での間隔が、穀粒タンク3の走行機体横方向での外側端3aと右側のクローラ走行装置10bにおけるクローラベルト16の走行機体横方向での外側端16aとの走行機体横方向での間隔よりも狭くなる配置になっている。
図2,3に示すように、第一外分草具22、第一中分草具23、第二外分草具25は、分草具22,23,25の先端側から後方に位置する引起し装置26,27,28に向かって延出したガイド杆22b,23b,25bを備えており、このガイド杆22b,23b,25bによって植立穀稈の株元側を後方に位置する引起し装置26,27,28に案内する。
図5(a)は、回り刈り作業を行なう場合の走行要領を示す説明図である。図5(b)は、中割り刈り作業を行なう場合の走行要領を示す説明図である。
図5(a)、図5(b)に記載の○は、植立穀稈を示し、図5(a)に記載の×は、切り株を示す。
これらの図に示すように、第一外分草具22と第一中分草具23の先端22a,23aどうしの間隔D1は、回り刈り作業の場合に一条の植立穀稈を導入でき、中割り刈り作業の場合に二条の植立穀稈を導入できる大きさの間隔になっている。第二外分草具25と第二中分草具24の先端25a,24aどうしの間隔D3、及び第一中分草具23と第二中分草具24の先端23a,24aどうしの間隔D2は、回り刈り作業の場合にも中割り刈り作業の場合にも一条の植立穀稈を導入できる大きさの間隔になっている。
図3に示すように、刈取装置29は、四本の分草具支持杆21b,21cのうちの走行機体横方向での一方の端に位置する分草具支持杆21bと、他方の端に位置する分草具支持杆21cとにわたって設けてあり、刈取装置29の切断作用域は、第一外分草具22と第二外分草具25の先端22a,25aどうしの間隔D7にほぼ等しい大きさの切断作用域になっている。
図1,2,3に示すように、各引起し装置26,27,28は、前処理部フレーム21に支持された引起しケース26a,27a,28aを備え、この引起しケース26a,27a,28aの内部に設けた無端回動形の引起しチェーン31を備えて構成してある。各引起し装置26,27,28の引起しケース26a,27a,28aは、上端側が下端側よりも若干走行機体後方側に位置した傾斜姿勢で支持されている。
引起しチェーン31は、引起しケース26a,27a,28aの内部の上端側に駆動自在に位置する輪体32と、引起しケース26a,27a,28aの内部の下端側に遊転自在に位置する輪体33とにわたって巻回されており、上側の輪体32によって駆動されて引起しケース26a,27a,28aの走行機体横方向での一端側を上昇移動し、引起しケース26a,27a,28aの走行機体横方向での他端側を下降移動する。
引起しチェーン31は、これの長手方向に所定間隔で取り付けられた引起し爪34を備えている。各引起し爪34は、引起しチェーン31が引起しケース26a,27a,28aの走行機体横方向での一端側を上昇移動する際、引起し爪34の先端側が引起しケース26a,27a,28aから走行機体横向きに突出した取り付け姿勢となって上昇移動して植立穀稈に引起し作用する。
三つの引起し装置26,27,28は、図2,3に示す配置になっている。
すなわち、三つの引起し装置26,27,28のうちの第一外分草具22が位置する側の端に位置する第一外引起し装置26は、第一外引起し装置26の引起しケース26aの走行機体横方向での中心26bと第一外分草具22の先端22aとの走行機体横方向での間隔D4と、第一外引起し装置26の引起しケース26aの走行機体横方向での中心26bと第一中分草具23の先端23aとの走行機体横方向での間隔D5とが同一になる配置になっている。
第一外引起し装置26は、引起し爪34を引起しケース26aから三つの引起し装置26,27,28のうちの中間に位置する中引起し装置27が位置する側に向けて突出させ、第一外引起し装置26の引起しケース26aと、中引起し装置27における引起しケース27aの引起し側とは反対側に沿わせて設けた引起しガイド35との間を上昇移動する引起し爪34により、第一外分草具22及び第一中分草具23からの植立穀稈の引き起こしを行なう。
三つの引起し装置26,27,28のうちの第二外分草具25が位置する側の端に位置する第二外引起し装置28は、第二外引起し装置28における引起しケース28aの走行機体横方向での中心28bが、第二外分草具25と第二中分草具24の先端25a,24aどうしの走行機体横方向での間に位置する配置になっている。
第二外引起し装置28は、引起し爪34を引起しケース28aから三つの引起し装置26,27,28のうちの中間に位置する中引起し装置27が位置する側に向けて突出させ、第二引起し装置28の引起しケース28aと中引起し装置27の引起しケース27aとの間を上昇移動する引起し爪34により、第二外分草具25及び第二中分草具24からの植立穀稈の引起しを行なう。
三つの引起し装置26,27,28のうちの中間に位置する中引起し装置27は、中引起し装置27の引起しケース27aの走行機体横方向での中心27bが、第二中分草具24と第一中分草具23の先端24a,23aどうしの走行機体横方向での間に位置する配置になっている。
中引起し装置27は、引起し爪34を引起しケース27aから第二外引起し装置28が位置する側に向けて突出させ、中引起し装置27の引起しケース27aと第二外引起し装置28の引起しケース28aとの間を上昇移動する引起し爪34により、第一中分草具23および第二中分草具24からの植立穀稈の引起しを行なう。
図3に示すように、搬送装置30は、第一外引起し装置26の後方で、かつ刈取装置29の上方に搬送始端部が位置し、搬送終端部が脱穀フィードチェーン2aの搬送始端部の前方付近に位置した第一搬送装置30aと、第二外引起し装置28及び中引起し装置27の後方で、かつ刈取装置29の上方に搬送始端部が位置し、搬送終端側が第一搬送装置30aの途中に連なった第二搬送装置30bとを備えて構成してある。
搬送装置30は、第一外引起し装置26によって引起し処理されるとともに刈取装置29によって刈り取り処理された刈取穀稈を、第一搬送装置30aによって搬送して脱穀フィードチェーン2aに供給する。搬送装置30は、第二外引起し装置28及び中引起し装置27によって引起し処理されるとともに刈取装置29によって刈り取り処理された刈取穀稈を、第二搬送装置30bによって第一搬送装置30aの途中に搬送して、第一搬送装置30aが搬送始端部から搬送してきた刈取穀稈に合流させることにより、脱穀フィードチェーン2aに供給する。
図2,3に示すように、左右一対のクローラ走行装置10a,10bのクローラベルト16における走行機体横方向での外側端どうしの間隔D6を、第一外分草具22と第二外分草具25の先端22a,25aどうしの間隔D7よりも少し大に設定してある。
したがって、回り刈り作業及び中割り刈り作業のいずれの形態で刈取り走行を行なう場合でも、走行機体横方向での広い範囲に亘ってクローラ走行装置10a,10bを走行地に接地させて、安定的に走行させながら刈り取り作業を行うことができる。
つまり、回り刈り作業の場合、図5(a)に示す走行要領で刈取り走行を行なう。図5(a)に記載の○は、植立穀稈を示し、図5(a)に記載の×は、切り株を示す。
すなわち、第一外分草具22が既刈り地Cに位置する状態で、第一外分草具22と第二外分草具25の先端22a,25aどうしの間の前方に三条の植立穀稈が位置するように刈取前処理部20を植立穀稈に位置合わせしながら走行機体を走行させる。
すると、第一外分草具22と第一中分草具23の先端22a,23aどうしの間、第一中分草具23と第二中分草具24の先端23a,24aどうしの間、第二外分草具25と第二中分草具24の先端25a,24aどうしの間それぞれに一条の植立穀稈を導入することができる。
第二外分草具25と第二中分草具24の間に導入する植立穀稈と、この植立穀稈に隣り合った状態で未刈り地Aに位置する植立穀稈との間に第二外分草具25を位置させて、第二外分草具25によって植立穀稈を刈取対象の植立穀稈と非刈取対象の植立穀稈とに分草できて、三条の植立穀稈の刈り取りを行いながら回り刈り作業の形態で刈取り走行を行うことができる。
この刈取り走行の場合、第二外分草具25の先端25aの位置と、第二外分草具25が位置する走行機体横端側のクローラ走行装置10aにおけるクローラベルト16の外側端16aの位置とが走行機体横方向で一致していることにより、第二外分草具25の横外側に位置する未刈り地Aの植立穀稈とクローラベルト16との間隔を確保しやすくて、未刈り地Aの植立穀稈のクローラベルト16による踏み付けを回避しながら刈取り走行できる。
中割り刈り作業を行なう場合、図5(b)に示す走行要領で刈取り走行を行なう。図5(b)に記載の○は、植立穀稈を示す。
すなわち、第一外分草具22の横外側に未刈り地Bが位置し、第二外分草具25の横外側に未刈り地Aが位置する状態で、第一外分草具22と第二外分草具25の先端22a,25aどうしの間の前方に四条の植立穀稈が位置するように刈取前処理部20を植立穀稈に位置合わせしながら走行機体を走行させる。
すると、第一外分草具22と第一中分草具23の先端22a,23aどうしの間に二条の植立穀稈を導入することができ、第一中分草具23と第二中分草具24の先端23a,24aどうしの間、及び第二外分草具25と第二中分草具24の先端25a,24aどうしの間に一条の植立穀稈を導入することができる。
第一外分草具22と第一中分草具23の間に導入する植立穀稈と、この植立穀稈に隣り合った状態で未刈り地Bに位置する植立穀稈との間に第一外分草具22を位置させて、第一外分草具22によって植立穀稈を刈取対象の植立穀稈と非刈取対象の植立穀稈とに分草することができる。第二外分草具25と第二中分草具24の間に導入する植立穀稈と、この植立穀稈に隣り合った状態で未刈り地Aに位置する植立穀稈との間に第二外分草具25を位置させ、第二外分草具25によって植立穀稈を刈取対象の植立穀稈と非刈取対象の植立穀稈とに分草することができて、四条の植立穀稈の刈り取りを行いながら中割り刈り形態で刈取り走行を行うことができる。
この刈取り走行の場合、第一外分草具22の先端22aの位置と、右側のクローラ走行装置10bにおけるクローラベルト16の外側端16aの位置とが走行機体横方向でほぼ一致し、第二外分草具25の先端25aの位置と、左側のクローラ走行装置10aにおけるクローラベルト16の外側端16aの位置とが走行機体横方向で一致していることにより、第一外分草具22の横外側に位置する未刈り地Bの植立穀稈と右側のクローラ走行装置10bにおけるクローラベルト16との間隔も、第二外分草具25の横外側に位置する未刈り地Aの植立穀稈と左側のクローラ走行装置10aにおけるクローラベルト16との間隔も確保しやすくて、両未刈り地A,Bのいずれもの植立穀稈のクローラベルト16による踏み付けを回避しながら刈取り走行できる。
回り刈り作業及び中割り刈り作業のいずれの形態で刈取り走行を行なう場合でも、左右一対のクローラ走行装置10a,10bのクローラベルト16における外側端16aどうしの間隔D6が、第一外分草具22と第二外分草具25の先端22a,25aどうしの間隔D7よりも少し大であることにより、左右一対のクローラ走行装置10a,10bは、走行地の走行機体横方向での広い範囲にわたって接地して走行機体を安定的に走行させる。
回り刈り作業及び中割り刈り作業のいずれの形態で刈取り走行を行なう場合でも、第一外引起し装置26における引起しケース26aの走行機体横方向での中心26bと第一外分草具22の先端22aとの走行機体横方向での間隔D4と、第一外引起し装置26における引起しケース26aの走行機体横方向での中心26bと第一中分草具23の先端23aとの走行機体横方向での間隔D5とが同一であることにより、第一外引起し装置26は、引起し爪34を引き起こしガイド35に精度よく沿わせ上昇移動させ、植立穀稈が引起し爪34と引起しガイド35との間からすり抜けることを発生しにくくしながら引起し処理を行う。
〔第2実施形態〕
図6は、運転部5がキャビン(図示せず)を備えているコンバインに好適の接地転輪14を示す。この接地転輪14は、第1実施形態と同様に、走行機体外方側の外輪41と走行機体内方側の内輪42とを回転軸43で同芯状に連結して構成されている。
外輪41は、円筒状部材48aを円盤状部材49aの外周部に一体に設けて構成され、内輪42は、外輪41における円盤状部材49aの肉厚よりも厚い円盤状に形成されている。つまり、内輪42は円筒状部材を備えていない。
円筒状部材48aの外周面が、クローラベルト16の内周面に対向する対向面50aに形成され、円盤状の内輪42の外周面が、クローラベルト16の内周面に対向する対向面50bに形成され、外輪41における対向面50aのベルト幅方向に沿う幅E1が、内輪42における対向面50bのベルト幅方向に沿う幅E2よりも幅広に形成されている。
本実施形態では、内輪42が、外輪41における円盤状部材49aの肉厚よりも厚い円盤状に形成されているので、外輪41に比べて構造を簡略化しやすい円盤状の内輪42の重量を効率良く増大してコンバインの重心位置を低くし、重心位置が高くなりやすいキャビン付きのコンバインでも安定的に走行させることができる。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
〔第3実施形態〕
図7は、接地転輪14の支持構造の別実施形態を示し、六つの接地転輪14のうちの、機体前方側の四つの接地転輪14aは、隣り合う二個の接地転輪14aを一組にして、トラックフレーム12に揺動自在に設けてある揺動ブラケット19に回転自在に支持してあり、機体後方側の二つの接地転輪14bは、トラックフレーム12に設けてある固定軸芯周りで回転自在に支持してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
〔第4実施形態〕
図8は、接地転輪14の支持構造の別実施形態を示し、六つの接地転輪14のうちの、機体前方側の二つの接地転輪14aは、トラックフレーム12に揺動自在に設けてある揺動ブラケット19に回転自在に支持してあり、機体前方側から四つ目の接地転輪14は、トラックフレーム12に揺動自在に設けてある揺動アーム19a(バネ(図示せず)により下方側に付勢されている。)に回転自在に支持してあり、残りの三つの接地転輪14は、トラックフレーム12に設けてある固定軸芯周りで回転自在に支持してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
〔別の実施形態〕
四つの分草具のうちの運転部側の端に位置する分草具とこれに隣り合って位置する分草具の先端どうしの間隔を、運転部側とは反対側の端に位置する分草具とこれに隣り合って位置する分草具の先端どうしの間隔よりも大に設定するに替え、四つの分草具のうちの運転部側とは反対側の端に位置する分草具とこれに隣り合って位置する分草具の先端どうしの間隔を、運転部側の端に位置する分草具とこれに隣り合って位置する分草具の先端どうしの間隔よりも大に設定し、中割り刈り作業の場合に四条の植立茎稈の刈り取りを可能にする構成を採用して実施してもよい。この場合も、本発明の目的を達成することができる。
本発明は、中引起し装置として、引起し爪が引起しケースから第一外引起し装置が位置する側に向かって突出するよう構成した引起し装置を採用したコンバインにも利用できる。
10a,10b クローラ走行装置
12 トラックフレーム
14 接地転輪
16 クローラベルト
16a クローラベルトの外側端
20 刈取前処理部
22 第一外分草具
22a 第一外分草具の先端
23 第一中分草具
23a 第一中分草具の先端
24 第二中分草具
24a 第二中分草具の先端
25 第二外分草具
25a 第二外分草具の先端
41 外輪
41a 外輪の走行機体横方向での外端
42 内輪
42a 内輪の走行機体横方向での内端
43 回転軸
44 ボス
46 突起
47 芯金
47a 芯金の走行機体横方向での外端
47b 芯金の走行機体横方向での内端
48a 外輪の円筒状部材
48b 内輪の円筒状部材
49a 外輪の円盤状部材
49b 内輪の円盤状部材
49b 外輪の凸部
50a 対向面
50b 対向面
C2 ベルト幅方向の中心位置
D1 第一外分草具と第一中分草具の先端どうしの間隔
D2 第一中分草具と第二中分草具の先端どうしの間隔
D3 第二外分草具と第二中分草具の先端どうしの間隔
E1 対向面の幅
E2 対向面の幅

Claims (7)

  1. 左右一対のクローラ走行装置を有した走行機体を備え、走行機体横方向に並ぶ四つの分草具を備えた刈取前処理部が前記走行機体の前部に連結されたコンバインであって、
    前記四つの分草具のうちの走行機体横方向での一方の最も端に位置する第一外分草具とこの第一外分草具に隣り合って位置する第一中分草具との先端どうしの間隔を、前記四つの分草具のうちの走行機体横方向での他方の最も端に位置する第二外分草具とこの第二外分草具に隣り合って位置する第二中分草具との先端どうしの間隔、及び前記第一中分草具と前記第二中分草具との先端どうしの間隔よりも大に設定して、前記第一外分草具と前記第一中分草具との間には二条の植立穀稈の導入が可能で、かつ、前記第二外分草具と前記第二中分草具との間、及び、前記第一中分草具と前記第二中分草具との間には一条の植立穀稈を導入するように構成し、
    前記第一外分草具の先端の位置と、前記左右一対のクローラ走行装置のうちの前記第一外分草具が位置する側の走行機体横端側に位置するクローラ走行装置におけるクローラベルトの走行機体横方向での外側端の位置とが、走行機体横方向で一致又はほぼ一致し、
    前記第二外分草具の先端の位置と、前記左右一対のクローラ走行装置のうちの前記第二外分草具が位置する側の走行機体横端側に位置するクローラ走行装置におけるクローラベルトの走行機体横方向での外側端の位置とが、走行機体横方向で一致又はほぼ一致し、
    前記クローラ走行装置の夫々が、ベルト内周側に突出する突起を有する芯金をベルト長手方向に沿って所定間隔で埋設してある前記クローラベルトと、前記突起に係合するように前記クローラベルトが巻回された接地転輪とを備え、
    前記接地転輪は、走行機体横外方側の外輪と走行機体横内方側の内輪とを回転軸を介して同芯状に連結して構成され、かつ、前記回転軸がトラックフレームのボスに回転自在に支持され
    前記芯金及び前記接地転輪が、前記クローラベルトのベルト幅方向の中心位置よりも走行機体外方側に片寄った位置に備えられ、
    前記芯金の走行機体横方向での外端が、前記外輪の走行機体横方向での外端よりも走行機体横方向での外側に位置するように、前記芯金の走行機体横外方側への突出長さを設定した状態で、前記芯金を前記クローラベルトに埋設し
    前記外輪は、前記クローラベルトの内周面に対向する対向面を形成する円筒状部材を円盤状部材の外周部に一体に設けて構成され、
    前記円盤状部材は、その中心部を前記回転軸に連結する締付部材を外囲する円筒状の凸部が、前記円盤状部材の中心側において前記円盤状部材の外面側から外向きに突出する状態で一体形成され、
    前記凸部の内周面は、走行機体横方向での外側ほど内径が大きくなる外拡がり形状に形成され、
    前記円筒状部材は、その走行機体横方向での外端が前記締付部材の走行機体横方向での外端よりも走行機体横方向での外側に位置するように構成しているコンバイン。
  2. 前記芯金の走行機体横方向での内端が、前記内輪の走行機体横方向での内端よりも走行機体横方向での内側に位置するように、前記芯金の走行機体横内方側への突出長さを設定し、かつ、前記芯金の外端と前記外輪の外端との走行機体横方向での間隔が、前記芯金の内端と前記内輪の内端との走行機体横方向での間隔よりも小になるように設定している請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記芯金を左右対称形状に形成している請求項1又は2に記載のコンバイン。
  4. 前記外輪及び前記内輪は、それらの前記ボスに対向する内周側が凹入方向に傾斜して前記回転軸を支持する前記ボスの左右長さを長く確保するように構成している請求項1〜3のいずれか一つに記載のコンバイン。
  5. 前記外輪と前記内輪との間に前記突起が係合され、
    前記外輪における前記対向面のベルト幅方向に沿う幅が、前記内輪における前記対向面のベルト幅方向に沿う幅よりも幅広に形成されている請求項1〜4のいずれか一つに記載のコンバイン。
  6. 前記内輪が、前記対向面を形成する円筒状部材を円盤状部材の外周部に一体に設けて構成され、
    前記外輪における前記円盤状部材の肉厚を前記内輪における前記円盤状部材の肉厚よりも厚くしている請求項5に記載のコンバイン。
  7. 記内輪が、前記外輪における前記円盤状部材の肉厚よりも厚い円盤状に形成されている請求項5に記載のコンバイン。
JP2009249251A 2009-10-29 2009-10-29 コンバイン Active JP5628512B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009249251A JP5628512B2 (ja) 2009-10-29 2009-10-29 コンバイン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009249251A JP5628512B2 (ja) 2009-10-29 2009-10-29 コンバイン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011092094A JP2011092094A (ja) 2011-05-12
JP5628512B2 true JP5628512B2 (ja) 2014-11-19

Family

ID=44109789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009249251A Active JP5628512B2 (ja) 2009-10-29 2009-10-29 コンバイン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5628512B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6222183U (ja) * 1985-07-24 1987-02-10
JPH08258762A (ja) * 1995-03-24 1996-10-08 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd クローラ走行装置
JP2001001959A (ja) * 1999-06-23 2001-01-09 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd クローラ走行装置
JP3431588B2 (ja) * 2000-09-25 2003-07-28 株式会社クボタ クローラ走行装置
JP2002096776A (ja) * 2000-09-25 2002-04-02 Kubota Corp クローラ走行型作業車
JP2003079220A (ja) * 2001-09-12 2003-03-18 Seirei Ind Co Ltd コンバインの刈取装置
JP2007210469A (ja) * 2006-02-09 2007-08-23 Kubota Corp ゴムクローラベルト
JP2009027966A (ja) * 2007-07-26 2009-02-12 Kubota Corp コンバイン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011092094A (ja) 2011-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5628512B2 (ja) コンバイン
JPH0561887B2 (ja)
JPH09154369A (ja) コンバインにおける残稈のセカンド刈刃装置
JPH0690606A (ja) 刈取収穫機における穀稈引起装置
JP5313748B2 (ja) コンバイン
JP5313749B2 (ja) コンバイン
JP2007043962A (ja) 刈取り収穫機の前処理装置
JP2009055845A (ja) コンバイン
JP5297412B2 (ja) 穀稈搬送装置
JP4849293B2 (ja) コンバイン
JP2004194624A (ja) 刈取収穫機における刈高さ制御装置
JP5672293B2 (ja) コンバイン
JP2001231335A (ja) コンバインの刈取装置
JPH1056843A (ja) 普通形コンバインの刈取前処理部
JP3356954B2 (ja) コンバインの前処理部構造
JP5222031B2 (ja) 収穫機
JP3359835B2 (ja) コンバインの前処理部構造
JP4098428B2 (ja) コンバインの刈取部における回動装置
JPH11113356A (ja) コンバインの刈取装置
JP2541758Y2 (ja) 収穫機の刈刃装置
JP3356955B2 (ja) コンバインの前処理部構造
JP4524620B2 (ja) コンバイン
JP2001078542A (ja) コンバイン
JP2009027966A (ja) コンバイン
JP2001275450A (ja) 収穫機の刈取前処理部

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120327

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131010

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141002

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Ref document number: 5628512

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150