JP2004194624A - 刈取収穫機における刈高さ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】刈高さの調節を煩わしさの少ない簡単な作業で対応することが可能となる刈取収穫機における刈高さ制御装置を提供する。
【解決手段】走行機体Aに刈取茎稈搬送処理部Fが昇降操作自在に設けられ、刈取装置9、ベルト式搬送装置8、及び、刈取装置9よりも下方位置で接地する接地支持体10が一体状態に組み付けられたロークロップヘッダ2が、刈取茎稈搬送処理部Fに、設定相対高さよりも下降することを規制され且つ設定相対高さよりも上昇することを許容される状態で支持され、昇降制御手段が、手動操作式の記憶指令手段の指令に基づいて、高さ検出手段SEの検出値を目標下降高さとして記憶して、自動下降指令が指令されたときには、刈取茎稈搬送処理部Fを目標下降高さに下降させる。
【選択図】 図1
【解決手段】走行機体Aに刈取茎稈搬送処理部Fが昇降操作自在に設けられ、刈取装置9、ベルト式搬送装置8、及び、刈取装置9よりも下方位置で接地する接地支持体10が一体状態に組み付けられたロークロップヘッダ2が、刈取茎稈搬送処理部Fに、設定相対高さよりも下降することを規制され且つ設定相対高さよりも上昇することを許容される状態で支持され、昇降制御手段が、手動操作式の記憶指令手段の指令に基づいて、高さ検出手段SEの検出値を目標下降高さとして記憶して、自動下降指令が指令されたときには、刈取茎稈搬送処理部Fを目標下降高さに下降させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、刈取茎稈処理装置を備えた走行機体に、刈取茎稈を前記刈取茎稈処理装置に搬送する刈取茎稈搬送処理部が昇降操作自在に設けられ、圃場に植えられた茎稈の株元を刈り取る刈取装置、その刈取茎稈を前記刈取茎稈搬送処理部に供給搬送する刈取茎稈供給搬送装置、及び、前記刈取装置よりも下方位置で接地する接地支持体が一体状態に組み付けられた刈取前処理部が、前記刈取茎稈搬送処理部に、設定相対高さよりも下降することを規制され且つ前記設定相対高さよりも上昇することを許容される状態で支持されている刈取収穫機における刈高さ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記構成の刈取収穫機は、主として畝が形成された圃場に植えられた茎稈、例えば大豆や小豆等の栽培豆類を地面近くで切断して刈り取りながら収穫するために用いられるものである。そして、このような刈取収穫機において、従来では、前記刈取前処理部により刈取られた茎稈を刈幅方向に搬送して集めるオーガ及び集めた茎稈を刈取茎稈処理装置に搬送する供給コンベアを備えたプラットホームフレームが前記刈取茎稈搬送処理部として備えられて、この刈取茎稈搬送処理部が走行機体に対して例えば油圧アクチュエータ等により駆動昇降自在に設けられる構成となっていた。つまり、作業者が機体操縦部から手動により上昇や下降を指令することで刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を変更させて、刈取装置が茎稈の株元を刈り取る作業位置になるように刈高さを調節する構成となっていた(特許文献1参照。)。
【0003】
尚、前記刈取前処理部には、刈取装置よりも下方位置で接地する接地支持体としてのゲージ輪が備えられており、このゲージ輪は、刈取作業中においては、例えば畝の溝部分に対してほぼ接地する状態で位置されることになるが、接地しながら刈取前処理部の荷重を刈取茎稈搬送処理部と共に分担して支持するようにしたり、又、走行機体の前下がり傾斜等に起因して刈取装置が土中に突っ込むことを未然に回避させるためのものであり、刈取装置が茎稈の株元を刈り取る作業位置を調節する作業は、刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を手動操作にて調節することによって行うことになる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−275450号(第2―3頁、図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、前記刈取収穫機は大豆や小豆等の豆類を主に刈取対象とするものであるが、このような豆類の刈り取りを行う場合、豆類は茎が株元部分から多く枝分かれしており、各枝には株元部分から先端部分にわたり多くの莢が存在している。しかも、茎の株元部分に近い莢には良質の豆が存在することが多いので、茎稈の株元部分における極力地面に近い箇所を切断することが豆類の収穫量を向上させる上で好ましいものである。
【0006】
従って、刈取作業に先立って刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を調節する場合、刈取装置により茎稈の株元部分における極力地面に近い箇所を刈り取ることができる適正な刈高さになるように、刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を適正な位置に正確に調節する必要があるが、上記したような豆類は枝が多く分岐しており莢も多く存在するので、刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を調節する場合に、刈取装置の位置が適正な位置にあるか否かを機体操縦部から目視で判断することが難しいものである。
【0007】
そこで、刈取作業を開始するために刈高さを調節するときに、機体操縦部に居る作業者が例えば刈取装置が地面に接触するときの音を聞きながら刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を適正と思われる位置に調節することが行われている。つまり、刈取装置により茎稈の株元部分における極力地面に近い箇所を刈り取るためには、刈取装置が地面に少しだけ接する程度の刈高さが適正と考えられるので、刈取装置が作動して地面と接触するときに発生する音から適正と思われる位置であると判断することが可能である。そして、調節位置が適正であるか否かを確認するためには、位置調節作業の後に作業者が機体操縦部から一旦降りて刈取前処理部の近くまで行き、目視で刈取装置が適切な刈取位置にあるか否かを確認する作業が必要であった。又、昇降位置が適切でない場合には上記したような昇降位置調節作業と目視による確認作業とを繰り返して行う必要がある。
【0008】
ところで、圃場内には多数の条に沿って茎稈が列状に植えられており、1つの作業行程である所定の茎稈列での刈取作業が終了したのちは、枕地を走行して次回の作業行程である別の茎稈列に対して刈取作業を開始するという枕地走行を行うことになり、作業行程での刈取作業と枕地走行とを繰り返して圃場内の刈取が行われるのが一般的であるが、所定の茎稈列での刈取作業が終了したのち枕地を走行するときは、刈取前処理部における各装置の破損を防止する等の目的で、刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を刈取作業用の低位置から非作業用の高位置まで大きく上昇させておき、刈取作業を開始するときは再度、刈取茎稈搬送処理部を刈取作業用の低位置にまで下降させることになる。
【0009】
しかし、上記従来構成では、手動による昇降指令にて刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を調節する構成となっていることから、繰り返し行われる作業行程での刈取作業を開始する毎に、上述したような煩わしい調節作業をその都度行う必要があり煩わしいものとなる不利があった。
【0010】
本発明はかかる点に着目してなされたものであり、その目的は、上述したような刈取収穫機における刈高さの調節を煩わしさの少ない簡単な作業で対応することが可能となる刈取収穫機における刈高さ制御装置を提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置は、刈取茎稈処理装置を備えた走行機体に、刈取茎稈を前記刈取茎稈処理装置に搬送する刈取茎稈搬送処理部が昇降操作自在に設けられ、
圃場に植えられた茎稈の株元を刈り取る刈取装置、その刈取茎稈を前記刈取茎稈搬送処理部に供給搬送する刈取茎稈供給搬送装置、及び、前記刈取装置よりも下方位置で接地する接地支持体が一体状態に組み付けられた刈取前処理部が、前記刈取茎稈搬送処理部に、設定相対高さよりも下降することを規制され且つ前記設定相対高さよりも上昇することを許容される状態で支持されているものであって、
前記走行機体に対する前記刈取茎稈搬送処理部の高さを検出する高さ検出手段の検出情報に基づいて、前記刈取茎稈搬送処理部の昇降操作手段を制御する昇降制御手段が設けられ、
この昇降制御手段が、目標下降高さの記憶を指令するための手動操作式の記憶指令手段の指令に基づいて、前記高さ検出手段の検出値を前記目標下降高さとして記憶して、自動下降指令が指令されたときには、前記刈取茎稈搬送処理部を前記目標下降高さに下降させるべく前記昇降操作手段を作動させるように構成されていることを特徴とする。
【0012】
すなわち、刈取作業に先立って刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を調節することにより刈高さを調節する場合には、先ず、刈取装置による刈高さが、例えば茎稈の株元部分における極力地面に近い箇所を切断するような適正な刈高さになるように、走行機体に対する刈取茎稈搬送処理部の高さを調節している状態で、手動操作式の記憶指令手段にて目標下降高さの記憶が指令されると、昇降制御手段がそのときの高さ検出手段の検出値を目標下降高さとして記憶する。そして、前記目標下降高さが記憶されている状態で自動下降指令が指令されると、昇降制御手段は刈取茎稈搬送処理部を目標下降高さに下降させるべく昇降操作手段を作動させることになる。
【0013】
このように前記目標下降高さが記憶されている状態で刈取作業を開始するときに自動下降指令が指令されると、走行機体に対する刈取茎稈搬送処理部の高さが目標下降高さになる状態、言い換えると適正な刈高さになる状態に自動的に昇降位置が調節されることになるから、圃場内において枕地を旋回走行して次回の作業行程である茎稈列に対して刈取作業を開始するときには、前記自動下降指令を指令することで適正な刈高さになる状態に刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置が自動的に調節されることになる。
【0014】
従って、作業開始するときに目標下降高さを記憶させておけば、その後においては、枕地旋回を行った後に刈取作業を開始するときには自動下降指令を指令するという簡単な操作を行うだけでよく、刈取作業を行うときには適正な刈高さに調節することができるものでありながら、刈高さの調節を煩わしさの少ない簡単な作業で対応することが可能となる刈取収穫機における刈高さ制御装置を提供できるに至った。
【0015】
請求項2に記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置は、請求項1において、前記昇降制御手段が、前記記憶した目標下降高さを増減補正するための手動操作式の目標下降高さ調整手段の補正情報に基づいて、前記記憶した目標下降高さを補正した補正高さを目標下降高さとして制御するように構成されていることを特徴とする。
【0016】
すなわち、目標下降高さ調整手段を手動操作することによって前記記憶した目標下降高さを増減補正することができ、昇降制御手段は、目標下降高さ調整手段の情報に基づいて補正した補正高さを目標下降高さとして制御することになる。つまり、圃場内で刈取作業を行っているときに収穫量が増大することで走行機体の重量が増加して走行機体の地面への沈み込み量が変化すること等によって、作業開始前に記憶されている目標下降高さに調節しても刈高さが適正でない状態になることもある。そこで、このように記憶されている目標下降高さに調節しても刈高さが適正でない状態になるときは、目標下降高さ調整手段にて記憶した目標下降高さを増減補正することで適正な刈高さに調節することが可能となるのである。
【0017】
請求項3記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置は、請求項1又は2において、前記記憶指令手段が、前記目標下降高さの記憶を指令するため記憶指令位置と指令解除位置とに切換え自在で且つ前記指令解除位置に自動復帰自在に構成されていることを特徴とする。
【0018】
すなわち、作業者は指令解除位置にある記憶指令手段を手動操作することによって記憶指令位置に切り換えることにより、目標下降高さの記憶を指令することができ、手動操作が終了すると指令解除位置に自動復帰することになる。従って、作業者は、記憶指令手段を記憶指令位置に切り換えた後は手を離すだけでよく簡単なワンタッチ操作で目標下降高さの記憶を指令することができる。
【0019】
請求項4記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記自動下降指令に基づく前記目標下降高さへの下降制御を前記昇降制御手段が実行する自動制御状態とその自動制御を前記昇降制御手段が実行しない制御停止状態とに切り換えるための切り換え指令を指令する指令位置と指令解除位置とに切換え自在で且つ前記指令解除位置に自動復帰自在な手動操作式の制御状態切換手段が、前記記憶指令手段を兼ねて設けられ、
前記昇降制御手段が、前記制御状態切換手段にて前記切換え指令が設定判定時間よりも短い時間の間で指令されるごとに、前記自動制御状態と前記制御停止状態とに交互に切り換えるように構成され、且つ、前記切換え指令が前記設定判定時間よりも長い時間の間で指令されると、前記目標下降高さの記憶を指令されたものとして前記高さ検出手段の検出値を前記目標下降高さとして記憶するように構成されていることを特徴とする。
【0020】
すなわち、制御状態切換手段を指令解除位置から指令位置に手動操作して前記切り換え指令を指令したときに、昇降制御手段は、その切換え指令が設定判定時間よりも短い時間の間で指令されるごとに、前記自動制御状態と前記制御停止状態とに交互に切り換えることになる。前記自動制御状態では、昇降制御手段が自動下降指令に基づく目標下降高さへの下降制御を実行する状態となり、制御停止状態では、昇降制御手段がそのような自動制御を実行しない状態になる。
例えば、ある圃場内での刈取作業が終了した後に、作業条件が異なる別の圃場にて作業を開始するような場合には、前回に記憶している目標下降高さに自動制御されると適正な状態でないおそれもあるので、このようなときは制御停止状態に切り換えておくことで、手動で高さ調節を行うこともできる。
【0021】
そして、制御状態切換手段を指令解除位置から指令位置に手動操作して前記切り換え指令を指令したときに、昇降制御手段は、前記切換え指令が前記設定判定時間よりも長い時間の間で指令されると、制御状態の切り換えではなく、前記目標下降高さの記憶を指令されたものとして前記高さ検出手段の検出値を前記目標下降高さとして記憶するのである。
【0022】
このように昇降制御手段の制御状態を切り換えるために設けられる制御状態切換手段を利用して記憶指令手段を兼用する構成としているから、記憶指令手段を専用の装置として備えるものに比べて装置の兼用化により構成を簡素にできる。
【0023】
請求項5記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置は、請求項1〜4のいずれかにおいて、上昇指令及び下降指令を指令するための手動操作式の昇降指令手段が設けられ、
前記昇降制御手段が、前記昇降指令手段の上昇指令に基づいて前記昇降操作手段を上昇側に優先的に作動させ、前記昇降指令手段の下降指令に情報に基づいて前記昇降操作手段を下降側に優先的に作動させ、且つ、前記高さ検出手段の検出値が自動下降判別用高さ以下のときに前記昇降指令手段にて前記下降指令が指令されると、前記自動下降指令が指令されたものとして、前記刈取茎稈搬送処理部を前記目標下降高さに下降させるべく前記昇降操作手段を作動させるように構成されていることを特徴とする。
【0024】
すなわち、昇降制御手段は、手動操作式の昇降指令手段にて上昇指令が指令されると昇降操作手段を上昇側に作動させ、前記昇降指令手段にて下降指令が指令されると昇降操作手段を下降側に作動させることになる。又、昇降制御手段は、前記高さ検出手段にて検出される走行機体に対する刈取茎稈搬送処理部の高さが自動下降判別用高さ以下のときに昇降指令手段にて下降指令が指令されると、前記自動下降指令が指令されたものとして、刈取茎稈搬送処理部を目標下降高さに下降させるべく昇降操作手段を作動させることになる。但し、自動下降指令が指令されたものとして刈取茎稈搬送処理部を目標下降高さに下降させている途中で、昇降指令手段にて上昇指令が指令されるとその指令に基づく上昇側への作動を優先して実行することになる。又、刈取茎稈搬送処理部を目標下降高さに下降させた後において、昇降指令手段にて下降指令が指令されるとその指令に基づく下降側への作動を優先して実行することになる。
【0025】
従って、手動操作にて刈取茎稈搬送処理部の高さを調節するための手動操作式の昇降指令手段の構成を利用して、自動下降指令を指令することができ、手動操作式の昇降指令手段とは別に自動下降指令を指令するための専用の操作手段を専用の装置として備えるものに比べて装置の兼用化により構成を簡素にできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に圃場に植えられた茎稈として大豆や小豆等の栽培豆類を刈取り脱穀処理する刈取収穫機を示している。この刈取収穫機は、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体Aに、刈取茎稈としての刈取られた豆類を脱穀処理する刈取茎稈処理装置としての脱穀装置B、操縦部C、脱穀処理された一番穀物を貯蔵するホッパーD、エンジン等の原動部E等を配備するとともに、前記走行機体Aの前部には、刈取られた豆類を脱穀装置Bに搬送する刈取茎稈搬送処理部としての搬送供給部Fが昇降操作手段としての昇降用の油圧シリンダYにより駆動昇降自在に備えられている。そして、刈取前処理部としてのロークロップヘッダ2が、前記搬送供給部Fに、設定相対高さよりも下降することを規制され且つ前記設定相対高さよりも上昇することを許容される状態で支持されている。
【0027】
前記搬送供給部Fは、ロークロップヘッダ2から搬送されてくる二条分の刈取豆類を左右方向の一ケ所に寄せ集めて後方へ送り出すオーガ3と、オーガ3からの刈取豆類を脱穀装置Bへ搬送供給する供給コンベア4等を備えて構成され、それらを構成する枠体やケーシング等によってプラットホームフレーム5を構成する状態で、一体的に第1横軸芯X1周りで昇降揺動自在に走行機体Aの前部に連結され、走行機体Aに対して前記油圧シリンダYにより駆動昇降自在な構成となっている。
【0028】
前記ロークロップヘッダ2は、2条分の栽培豆類を刈り取る2条刈り形式に構成され、搬送供給部Fのプラットホームフレーム5の前端部に対して第2横軸芯X2周りで上下揺動自在に連結された刈取部フレーム6に、刈取対象条の栽培豆類とそれに隣接する条の栽培豆類とを分草する分草デバイダー7と、分草デバイダー7で分草された各条の栽培豆類の茎葉部を後方上方に向けて挟持又は係止搬送する刈取茎稈供給搬送装置としての一対のベルト式搬送装置8と、このベルト式搬送装置8にて搬送される各条毎の栽培豆類の茎部をそれぞれ搬送始端部側の地面近くにおいて切断する前下がり傾斜の刈取装置としての一対の円板状の回転刈刃9と、左右の回転刈刃9間の中間位置である畦間の地面上を転動するゲージ輪10とを一体状態に組み付けられて構成されている。
【0029】
また、前記プラットホームフレーム5に、第3横軸芯X3周りで上下揺動自在に平面視で略矩形枠状に形成された昇降操作アーム11が設けられ、この昇降操作アーム11の先端部側の左右二箇所とそれに対応する状態で刈取部フレーム6の左右二箇所に設けたブラケット12とに亘って、ロークロップヘッダ2を第2横軸芯X2周りで上下揺動自在に吊り下げ支持するための鎖状体13を取付けるとともに、前記プラットホームフレーム5と昇降操作アーム11の揺動中間位置との間には、ロークロップヘッダ2を第2横軸芯X2周りで上下方向に駆動揺動させる左右一対の姿勢変更用の油圧シリンダ14が架設されている。
【0030】
従って、前記ロークロップヘッダ2は、鎖状体13を介して昇降操作アーム11によりプラットホームフレーム5に対して所定の傾斜姿勢で吊り下げ支持される構成となっており、その吊り下げ支持から上方側に向けて相対的に上昇することができる構成となっている。つまり、昇降操作アーム11により吊り下げ支持される姿勢が設定相対高さに対応しており、その設定相対高さよりも下降することを規制され且つ設定相対高さよりも上昇することを許容される構成となっている。又、左右一対の姿勢変更用の油圧シリンダ14を伸縮操作することで、プラットホームフレーム5に対するロークロップヘッダ2の第2横軸芯X2周りでの相対揺動姿勢、言い換えると前後傾斜姿勢を変更調節することができる構成となっている。
【0031】
又、前記ゲージ輪10は、図3に示すように、刈取部フレーム6に対して第4横軸芯X4周りで回動自在に支持されたクランクアーム15の一端側に回動自在に支承され、クランクアーム15の他端側と刈取部フレーム6に固定のブラケット16とにわたり電動シリンダMCが枢支連結されており、この電動シリンダMCを伸縮操作させることで刈取部フレーム6に対するゲージ輪10の相対高さを変更調節可能な構成としている。
【0032】
前記ベルト式搬送装置8は、図4に示すように、刈取部フレーム6の一部を構成する状態で搬送経路の両側脇に沿って配設された前下がり傾斜姿勢の搬送ケース8Aに、栽培豆類の茎葉部を挾持搬送又は係止搬送するための多数の搬送突起8bを備えた合成ゴム製の左右一対の搬送ベルト8Bと、該搬送ベルト8Bを横回し形式で駆動回転自在に巻回する複数のプーリー8C等を組付けて構成されているとともに、前記搬送突起8bは、その先端側ほど搬送方向上手側(機体前方側)に位置するような後退角を付けた傾斜姿勢に構成されている。そして、前記回転刈刃9の回転軸芯が搬送経路Wの横一側脇に位置するように、該回転刈刃9の回転軸17を、搬送装置8の一方の搬送ケース8Aに回転自在に支承するとともに、前記一方の搬送ケース8Aには、走行機体Aに搭載された刈刃駆動用油圧ポンプ18からの圧油供給によって駆動される油圧モータ19を設け、この油圧モータ19の出力軸20に設けた駆動スプロケット21と回転刈刃9の回転軸17に設けた受動スプロケット22とに亘って伝動チェーン23を巻回し、回転刈刃9を油圧モータ19で駆動するように構成してある。
【0033】
前記脱穀装置Bは、図1に示すように、その脱穀処理室25に、刈取豆類を脱穀処理する脱穀ロータ26と抵抗板27、供給コンベア4から送出されてくる刈取豆類を脱穀ロータ26に供給する供給ベルト28と供給ロール29、脱穀ロータ26側から落下してくる脱穀処理物を揺動選別する揺動選別装置30、選別風を発生する唐箕31、選別された二番脱穀物を揺動選別装置30に還元搬送する二番用バケットコンベア32、選別された一番脱穀物を脱穀装置B外の前記ホッパーDに搬送供給する一番用バケットコンベア33等を備えて構成されている。
【0034】
そして、この刈取収穫機では、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さを検出する高さ検出手段としての高さ検出センサSEが備えられ、その高さ検出センサSEの検出情報に基づいて前記昇降用油圧シリンダYに対する油圧制御弁V1をを制御する昇降制御手段としての制御装置Hが設けられ、この制御装置Hが、目標下降高さの記憶を指令するための手動操作式の記憶指令手段の指令に基づいて、高さ検出センサSEの検出値を目標下降高さとして記憶して、自動下降指令が指令されたときには、搬送供給部Fを目標下降高さに下降させるべく油圧シリンダYを作動させるように構成されている。
【0035】
又、制御装置Hが、前記記憶した目標下降高さを増減補正するための手動操作式の目標下降高さ調整手段の補正情報に基づいて、前記記憶した目標下降高さを補正した補正高さを目標下降高さとして制御するように構成されており、更に、この制御装置Hは前記自動下降指令に基づく前記目標下降高さへの下降制御を実行する自動制御状態としての自動モードとその自動制御を実行しない制御停止状態としての手動モードとに切り換え自在に構成されている。
【0036】
詳述すると、前記高さセンサSEは、図1に示すように、搬送供給部Fが走行機体Aに対して揺動自在に枢支連結される枢支部に備えられ、ポテンショメータ形式のセンサとして構成されている。また、機体の操縦部Cには、上昇指令及び下降指令を指令するための手動操作式の昇降指令手段としての昇降操作レバー40、この昇降操作レバー40を中立位置から上昇位置に操作するとオンする上昇スイッチSW1、昇降操作レバー40を下降位置に操作するとオンする下降スイッチSW2、手動操作式の目標下降高さ調整手段としてのポテンショメータ式の高さ調節操作具41、制御装置Hを自動モードと手動モードとに切り換えるための切り換え指令を指令する手動操作式の制御状態切換手段としてのモード切換スイッチSW3、及び、前記手動操作式の記憶指令手段としての記憶指令スイッチSW4の夫々が設けられている。
【0037】
尚、モード切換スイッチSW3及び記憶指令スイッチSW4は、共に、押し操作している間入り状態となり、押し操作を解除するオフ状態に自動復帰する押し操作式のスイッチで構成されている。
【0038】
前記操縦部Cには、姿勢変更用の油圧シリンダ14を伸縮操作させるための姿勢変更用操作具42、この姿勢変更用操作具を中立位置から伸長位置に操作するとオンする伸長スイッチSW5、縮退位置に操作するとオンする縮退スイッチSW6、及び、後述する自動モードが設定されていることを表示する表示ランプ43等も備えられている。
【0039】
そして、図5に示すように、昇降用油圧シリンダの作動を制御するマイクロコンピュータ利用の制御装置Hが設けられ、この制御装置Hに、上記したような高さ検出センサSE、上昇スイッチSW1、下降スイッチSW2、伸長スイッチSW5、縮退スイッチSW6、モード切換スイッチSW3、及び、記憶指令スイッチSW4の夫々の検出情報が入力される構成となっている。
【0040】
次に、この制御装置Hの制御動作について制御フローチャートに基づいて説明する。
先ず、制御装置Hの制御モードの設定について説明する。図6に示すように、前記モード切換スイッチSW3がオン操作されると、そのときに自動モードでなければ自動モードに切り換わり、且つ、表示ランプ43を点灯させる(ステップ1、2、3、4)。モード切換スイッチSW3がオン操作されたとき既に自動モードであれば、手動モードに切り換わり、且つ、表示ランプを消灯させる(ステップ2、5、6)。すなわち、モード切換スイッチSW3がオン操作される毎に自動モードと手動モードとに交互に切り換わることになる。
【0041】
手動モードでは、図7に示すように、上昇スイッチSW1がオン操作されると、オン操作されている間は継続して搬送供給部Fが上昇するように昇降用油圧シリンダを作動させる(ステップ7、8)。又、下降スイッチSW2がオン操作されると、オン操作されている間は継続して搬送供給部Fが下降するように昇降用油圧シリンダを作動させる(ステップ9、10)。
【0042】
次に自動モードにおける制御動作について説明する。図8に示すように、自動モードでは、後述するような自動下降作動による出力が行われていない状態で、記憶指令スイッチSW4がオン操作されると、そのときの高さ検出センサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さを目標下降高さとして図示しないメモリに記憶する(ステップ11、12、13)。自動下降作動による出力が行われていない状態で記憶指令スイッチSW4のオン操作も無い状態で上昇スイッチSW1がオン操作されると、オン操作されている間は継続して搬送供給部Fが上昇するように昇降用油圧シリンダYを作動させる(ステップ14、15)。又、下降スイッチSW2がオン操作されると、そのとき、高さ検出センサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さHxが全昇降範囲の中間位置よりも下側に設定されている自動下降判別用高さHs以下でなければ、下降スイッチSW2がオン操作されている間は継続して搬送供給部Fが下降するように昇降用油圧シリンダYを作動させる(ステップ16、17、18)。下降スイッチSW2がオン操作されているとき高さセンサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さHxが前記自動下降判別用高さHs以下であれば自動下降処理を実行する(ステップ19)。
【0043】
この自動下降処理について説明すると、図9に示すように、基本的には、高さセンサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さがメモリに記憶されている前記目標下降高さになるまで連続して搬送供給部Fが下降するように昇降用油圧シリンダYを作動させる(ステップ20,21,22)。但し、この自動下降処理を実行している途中で昇降操作レバー40が操作され上昇スイッチSW1がオン操作されると、自動下降作動を停止して(ステップ23)、上昇スイッチSW1がオン操作されている間は継続して搬送供給部Fが上昇するように昇降用油圧シリンダYを作動させることになる(ステップ14,15)。つまり、昇降操作レバー40の指令による手動昇降操作が自動下降作動よりも優先して実行されることになる。
【0044】
自動下降作動するときの制御目標となる目標下降高さとしては、記憶指令スイッチSW4の指令に基づいてメモリに記憶されている値を基準として、その基準値を高さ調節操作具41の操作によって補正した値を制御目標とするように構成されている。つまり、高さ調節操作具41を「記憶値」を示す操作位置に操作していれば、記憶指令スイッチSW4の指令に基づいてメモリに記憶されている値を目標下降高さとするが、高さ調節操作具41を「記憶値」を示す操作位置よりも「高」側に操作されると、操作量が大きいほど補正量が大になる状態で、メモリに記憶されている値よりも高めの位置に補正した値を目標下降高さとする。又、高さ調節操作具41を記憶値を示す操作位置よりも「低」側に操作されると、操作量が大きいほど補正量が大になる状態で、メモリに記憶されている値よりも低めの位置に補正した値を目標下降高さとする。
【0045】
このような構成の刈取収穫機により圃場内で刈取作業するときの作業者による作業内容について説明を加えると、作業者は、次のようにして簡単な操作で刈取作業を行うことができる。
つまり、圃場内で刈取作業を開始するときに、刈取収穫機を作業開始位置にまで移動させて、昇降操作レバー40を操作して手動で搬送供給部Fを刈取作業位置に近い位置まで下降させて、姿勢変更用操作具42を操作して油圧制御弁V2を調節変更させて姿勢変更用油圧シリンダ14を作動させ搬送供給部Fに対するロークロップヘッダ2の吊り下げ姿勢が刈取作業に適した設定姿勢になるように調節する。次に、電動シリンダMCの近くに備えられる図示しない操作具を操作して電動シリンダMCを伸縮させて、図10に示すように、畝の溝部分に接地するような高さになるようにゲージ輪10の相対高さを調節する。そして、操縦部Cにて昇降操作レバー40を操作しながら、回転刈刃6が地面に接触するときの音を聞きながら搬送供給部Fの走行機体Aに対する昇降位置を、回転刈刃が茎稈の株元部分における極力地面に近い箇所を刈り取ることができる適正と思われる位置に調節する。
【0046】
このようにして適正な刈高さに調節された状態で前記記憶設定スイッチSW4を操作することによって、適正な高さ(目標下降高さ)を記憶させるのである。この目標下降高さが記憶された後は、枕地走行して次回作業行程での刈取作業を開始するときは、前記昇降操作レバー40を下降指令して自動下降判別用高さ以下にまで下降させると、その後は自動下降して目標下降高さに調節されるので、煩わしい位置調節は不要である。尚、畝の高さや畝間隔などはほぼ一定となるように管理されていることが多く、搬送供給部Fに対するロークロップヘッダ2の吊り下げ姿勢及びゲージ輪10の相対高さは、同じ圃場内では変更させる必要はない。
【0047】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0048】
(1)上記実施形態では、目標下降高さの記憶を指令するための手動操作式の記憶指令手段として、記憶指令専用の記憶指令スイッチSW4を設ける構成としたが、このような構成に代えて、手動操作式の制御状態切換手段が記憶指令手段を兼ねて設けられる構成としてもよい。
つまり、図11に示すように、前記モード切換スイッチSW3は設けられるが、前記記憶指令スイッチSW4が省略される構成である。そして、前記制御装置Hが、モード切換スイッチSW3にて制御モードを切り換えるための切り換え指令が設定判定時間よりも短い時間の間で指令されるごとに、自動モードと手動モードとに交互に切り換えるように構成され、且つ、前記切換え指令が前記設定判定時間よりも長い時間の間で指令されると、そのときの高さ検出センサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さを目標下降高さとして記憶するように構成されている。尚、モード切換スイッチSW3は上記実施形態と同様に、押し操作している間入り状態となり、押し操作を解除するとオフ状態に自動復帰する押し操作式のスイッチで構成されている。
【0049】
つまり、制御装置Hは、モード切換スイッチSW3の操作により次のような処理を実行する。図12に示すように、モード切換スイッチSW3が押し操作により制御モードの切り換え指令を指令する指令位置に操作され、その操作されている時間が設定判定時間(例えば、2秒間)よりも短い場合には、そのときに自動モードでなければ自動モードに切り換わり、且つ、表示ランプを点灯させる(ステップ30〜34)。モード切換スイッチSW3がオン操作されたとき既に自動モードであれば、手動モードに切り換わり、且つ、表示ランプを消灯させる(ステップ32、35、36)。そして、モード切換スイッチSW3が押し操作されている時間が設定判定時間よりも長い場合には、そのときの高さ検出センサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さを目標下降高さとして図示しないメモリに記憶する(ステップ37)。
【0050】
そして、制御装置Hによる手動モードでの処理は上記実施形態と同じであり、自動モードでは、図8のうちステップ12、13を除く他の全ての処理を実行することになる。
【0051】
(2)上記実施形態では、前記高さ検出センサSEの検出値が自動下降判別用高さ以下のときに手動操作式の昇降指令手段としての昇降操作レバー40にて下降指令が指令されると、自動下降指令が指令されたものと判別するようにしたが、このような構成に代えて、自動昇降を指令するための専用のスイッチを設けるようにしてもよい。例えば、図11に示すように、昇降操作レバー40の握り部の上部側に指で押し操作自在な押し操作式の自動指令スイッチSW7を設けて、この自動指令スイッチSW7を押し操作すると、そのとき、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さが設定レベルより高い位置にあれば、搬送供給部Fを目標下降高さにまで下降させる自動下降作動を実行し、又、自動指令スイッチSW7が操作されたとき搬送供給部Fが目標下降高さに位置していれば、搬送供給部Fを旋回走行用の高位置にまで自動上昇させる構成としてもよい。この場合には、自動指令スイッチSW7を操作する毎に自動上昇と自動下降とを繰り返すことになる。
【0052】
又、このように自動指令スイッチを操作する毎に自動上昇と自動下降とを繰り返す構成に代えて、自動上昇を指令する自動上昇指令スイッチと自動下降を指令する自動下降指令スイッチとを夫々備える構成としてもよい。
【0053】
(3)上記実施形態では、手動操作式の昇降指令手段としての昇降操作レバー40を中立位置から上昇位置に操作するとオンする上昇スイッチSW1、昇降操作レバー40を下降位置に操作するとオンする下降スイッチSW2の夫々を備えて、昇降制御手段に上昇指令及び下降指令を指令する構成としたが、この構成に代えて、昇降操作レバー40の移動操作量を検出するポテンショメータを備えて、そのポテンショメータの検出値に基づいて上昇指令及び下降指令を指令する構成としてもよい。
【0054】
(4)上記実施形態では、記憶した目標下降高さを増減補正するための手動操作式の目標下降高さ調整手段としての高さ調節操作具が設けられる構成としたが、このような高さ調節操作具を設けない構成としてもよい。
【0055】
(5)上記実施形態では、前記刈取装置を油圧モータで駆動するように構成したが、走行機体側から供給されたエンジンの動力で駆動するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】刈取収穫機の全体側面図
【図2】刈取収穫機の全体斜視図
【図3】ゲージ輪の支持構成を示す側面図
【図4】ベルト式搬送装置の平面図
【図5】制御ブロック図
【図6】制御動作のフローチャート
【図7】制御動作のフローチャート
【図8】制御動作のフローチャート
【図9】制御動作のフローチャート
【図10】刈取作業状態を示す図
【図11】別実施形態の制御ブロック図
【図12】別実施形態の制御動作のフローチャート
【符号の説明】
8 刈取茎稈供給搬送装置
9 刈取装置
10 接地支持体
40 昇降指令手段
41 目標下降高さ調整手段
A 走行機体
B 刈取茎稈処理装置
F 刈取茎稈搬送処理部
H 昇降制御手段
SE 高さ検出手段
SW3 制御状態切換手段
SW4 記憶指令手段
Y 昇降操作手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、刈取茎稈処理装置を備えた走行機体に、刈取茎稈を前記刈取茎稈処理装置に搬送する刈取茎稈搬送処理部が昇降操作自在に設けられ、圃場に植えられた茎稈の株元を刈り取る刈取装置、その刈取茎稈を前記刈取茎稈搬送処理部に供給搬送する刈取茎稈供給搬送装置、及び、前記刈取装置よりも下方位置で接地する接地支持体が一体状態に組み付けられた刈取前処理部が、前記刈取茎稈搬送処理部に、設定相対高さよりも下降することを規制され且つ前記設定相対高さよりも上昇することを許容される状態で支持されている刈取収穫機における刈高さ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記構成の刈取収穫機は、主として畝が形成された圃場に植えられた茎稈、例えば大豆や小豆等の栽培豆類を地面近くで切断して刈り取りながら収穫するために用いられるものである。そして、このような刈取収穫機において、従来では、前記刈取前処理部により刈取られた茎稈を刈幅方向に搬送して集めるオーガ及び集めた茎稈を刈取茎稈処理装置に搬送する供給コンベアを備えたプラットホームフレームが前記刈取茎稈搬送処理部として備えられて、この刈取茎稈搬送処理部が走行機体に対して例えば油圧アクチュエータ等により駆動昇降自在に設けられる構成となっていた。つまり、作業者が機体操縦部から手動により上昇や下降を指令することで刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を変更させて、刈取装置が茎稈の株元を刈り取る作業位置になるように刈高さを調節する構成となっていた(特許文献1参照。)。
【0003】
尚、前記刈取前処理部には、刈取装置よりも下方位置で接地する接地支持体としてのゲージ輪が備えられており、このゲージ輪は、刈取作業中においては、例えば畝の溝部分に対してほぼ接地する状態で位置されることになるが、接地しながら刈取前処理部の荷重を刈取茎稈搬送処理部と共に分担して支持するようにしたり、又、走行機体の前下がり傾斜等に起因して刈取装置が土中に突っ込むことを未然に回避させるためのものであり、刈取装置が茎稈の株元を刈り取る作業位置を調節する作業は、刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を手動操作にて調節することによって行うことになる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−275450号(第2―3頁、図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、前記刈取収穫機は大豆や小豆等の豆類を主に刈取対象とするものであるが、このような豆類の刈り取りを行う場合、豆類は茎が株元部分から多く枝分かれしており、各枝には株元部分から先端部分にわたり多くの莢が存在している。しかも、茎の株元部分に近い莢には良質の豆が存在することが多いので、茎稈の株元部分における極力地面に近い箇所を切断することが豆類の収穫量を向上させる上で好ましいものである。
【0006】
従って、刈取作業に先立って刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を調節する場合、刈取装置により茎稈の株元部分における極力地面に近い箇所を刈り取ることができる適正な刈高さになるように、刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を適正な位置に正確に調節する必要があるが、上記したような豆類は枝が多く分岐しており莢も多く存在するので、刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を調節する場合に、刈取装置の位置が適正な位置にあるか否かを機体操縦部から目視で判断することが難しいものである。
【0007】
そこで、刈取作業を開始するために刈高さを調節するときに、機体操縦部に居る作業者が例えば刈取装置が地面に接触するときの音を聞きながら刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を適正と思われる位置に調節することが行われている。つまり、刈取装置により茎稈の株元部分における極力地面に近い箇所を刈り取るためには、刈取装置が地面に少しだけ接する程度の刈高さが適正と考えられるので、刈取装置が作動して地面と接触するときに発生する音から適正と思われる位置であると判断することが可能である。そして、調節位置が適正であるか否かを確認するためには、位置調節作業の後に作業者が機体操縦部から一旦降りて刈取前処理部の近くまで行き、目視で刈取装置が適切な刈取位置にあるか否かを確認する作業が必要であった。又、昇降位置が適切でない場合には上記したような昇降位置調節作業と目視による確認作業とを繰り返して行う必要がある。
【0008】
ところで、圃場内には多数の条に沿って茎稈が列状に植えられており、1つの作業行程である所定の茎稈列での刈取作業が終了したのちは、枕地を走行して次回の作業行程である別の茎稈列に対して刈取作業を開始するという枕地走行を行うことになり、作業行程での刈取作業と枕地走行とを繰り返して圃場内の刈取が行われるのが一般的であるが、所定の茎稈列での刈取作業が終了したのち枕地を走行するときは、刈取前処理部における各装置の破損を防止する等の目的で、刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を刈取作業用の低位置から非作業用の高位置まで大きく上昇させておき、刈取作業を開始するときは再度、刈取茎稈搬送処理部を刈取作業用の低位置にまで下降させることになる。
【0009】
しかし、上記従来構成では、手動による昇降指令にて刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を調節する構成となっていることから、繰り返し行われる作業行程での刈取作業を開始する毎に、上述したような煩わしい調節作業をその都度行う必要があり煩わしいものとなる不利があった。
【0010】
本発明はかかる点に着目してなされたものであり、その目的は、上述したような刈取収穫機における刈高さの調節を煩わしさの少ない簡単な作業で対応することが可能となる刈取収穫機における刈高さ制御装置を提供する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置は、刈取茎稈処理装置を備えた走行機体に、刈取茎稈を前記刈取茎稈処理装置に搬送する刈取茎稈搬送処理部が昇降操作自在に設けられ、
圃場に植えられた茎稈の株元を刈り取る刈取装置、その刈取茎稈を前記刈取茎稈搬送処理部に供給搬送する刈取茎稈供給搬送装置、及び、前記刈取装置よりも下方位置で接地する接地支持体が一体状態に組み付けられた刈取前処理部が、前記刈取茎稈搬送処理部に、設定相対高さよりも下降することを規制され且つ前記設定相対高さよりも上昇することを許容される状態で支持されているものであって、
前記走行機体に対する前記刈取茎稈搬送処理部の高さを検出する高さ検出手段の検出情報に基づいて、前記刈取茎稈搬送処理部の昇降操作手段を制御する昇降制御手段が設けられ、
この昇降制御手段が、目標下降高さの記憶を指令するための手動操作式の記憶指令手段の指令に基づいて、前記高さ検出手段の検出値を前記目標下降高さとして記憶して、自動下降指令が指令されたときには、前記刈取茎稈搬送処理部を前記目標下降高さに下降させるべく前記昇降操作手段を作動させるように構成されていることを特徴とする。
【0012】
すなわち、刈取作業に先立って刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置を調節することにより刈高さを調節する場合には、先ず、刈取装置による刈高さが、例えば茎稈の株元部分における極力地面に近い箇所を切断するような適正な刈高さになるように、走行機体に対する刈取茎稈搬送処理部の高さを調節している状態で、手動操作式の記憶指令手段にて目標下降高さの記憶が指令されると、昇降制御手段がそのときの高さ検出手段の検出値を目標下降高さとして記憶する。そして、前記目標下降高さが記憶されている状態で自動下降指令が指令されると、昇降制御手段は刈取茎稈搬送処理部を目標下降高さに下降させるべく昇降操作手段を作動させることになる。
【0013】
このように前記目標下降高さが記憶されている状態で刈取作業を開始するときに自動下降指令が指令されると、走行機体に対する刈取茎稈搬送処理部の高さが目標下降高さになる状態、言い換えると適正な刈高さになる状態に自動的に昇降位置が調節されることになるから、圃場内において枕地を旋回走行して次回の作業行程である茎稈列に対して刈取作業を開始するときには、前記自動下降指令を指令することで適正な刈高さになる状態に刈取茎稈搬送処理部の走行機体に対する昇降位置が自動的に調節されることになる。
【0014】
従って、作業開始するときに目標下降高さを記憶させておけば、その後においては、枕地旋回を行った後に刈取作業を開始するときには自動下降指令を指令するという簡単な操作を行うだけでよく、刈取作業を行うときには適正な刈高さに調節することができるものでありながら、刈高さの調節を煩わしさの少ない簡単な作業で対応することが可能となる刈取収穫機における刈高さ制御装置を提供できるに至った。
【0015】
請求項2に記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置は、請求項1において、前記昇降制御手段が、前記記憶した目標下降高さを増減補正するための手動操作式の目標下降高さ調整手段の補正情報に基づいて、前記記憶した目標下降高さを補正した補正高さを目標下降高さとして制御するように構成されていることを特徴とする。
【0016】
すなわち、目標下降高さ調整手段を手動操作することによって前記記憶した目標下降高さを増減補正することができ、昇降制御手段は、目標下降高さ調整手段の情報に基づいて補正した補正高さを目標下降高さとして制御することになる。つまり、圃場内で刈取作業を行っているときに収穫量が増大することで走行機体の重量が増加して走行機体の地面への沈み込み量が変化すること等によって、作業開始前に記憶されている目標下降高さに調節しても刈高さが適正でない状態になることもある。そこで、このように記憶されている目標下降高さに調節しても刈高さが適正でない状態になるときは、目標下降高さ調整手段にて記憶した目標下降高さを増減補正することで適正な刈高さに調節することが可能となるのである。
【0017】
請求項3記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置は、請求項1又は2において、前記記憶指令手段が、前記目標下降高さの記憶を指令するため記憶指令位置と指令解除位置とに切換え自在で且つ前記指令解除位置に自動復帰自在に構成されていることを特徴とする。
【0018】
すなわち、作業者は指令解除位置にある記憶指令手段を手動操作することによって記憶指令位置に切り換えることにより、目標下降高さの記憶を指令することができ、手動操作が終了すると指令解除位置に自動復帰することになる。従って、作業者は、記憶指令手段を記憶指令位置に切り換えた後は手を離すだけでよく簡単なワンタッチ操作で目標下降高さの記憶を指令することができる。
【0019】
請求項4記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記自動下降指令に基づく前記目標下降高さへの下降制御を前記昇降制御手段が実行する自動制御状態とその自動制御を前記昇降制御手段が実行しない制御停止状態とに切り換えるための切り換え指令を指令する指令位置と指令解除位置とに切換え自在で且つ前記指令解除位置に自動復帰自在な手動操作式の制御状態切換手段が、前記記憶指令手段を兼ねて設けられ、
前記昇降制御手段が、前記制御状態切換手段にて前記切換え指令が設定判定時間よりも短い時間の間で指令されるごとに、前記自動制御状態と前記制御停止状態とに交互に切り換えるように構成され、且つ、前記切換え指令が前記設定判定時間よりも長い時間の間で指令されると、前記目標下降高さの記憶を指令されたものとして前記高さ検出手段の検出値を前記目標下降高さとして記憶するように構成されていることを特徴とする。
【0020】
すなわち、制御状態切換手段を指令解除位置から指令位置に手動操作して前記切り換え指令を指令したときに、昇降制御手段は、その切換え指令が設定判定時間よりも短い時間の間で指令されるごとに、前記自動制御状態と前記制御停止状態とに交互に切り換えることになる。前記自動制御状態では、昇降制御手段が自動下降指令に基づく目標下降高さへの下降制御を実行する状態となり、制御停止状態では、昇降制御手段がそのような自動制御を実行しない状態になる。
例えば、ある圃場内での刈取作業が終了した後に、作業条件が異なる別の圃場にて作業を開始するような場合には、前回に記憶している目標下降高さに自動制御されると適正な状態でないおそれもあるので、このようなときは制御停止状態に切り換えておくことで、手動で高さ調節を行うこともできる。
【0021】
そして、制御状態切換手段を指令解除位置から指令位置に手動操作して前記切り換え指令を指令したときに、昇降制御手段は、前記切換え指令が前記設定判定時間よりも長い時間の間で指令されると、制御状態の切り換えではなく、前記目標下降高さの記憶を指令されたものとして前記高さ検出手段の検出値を前記目標下降高さとして記憶するのである。
【0022】
このように昇降制御手段の制御状態を切り換えるために設けられる制御状態切換手段を利用して記憶指令手段を兼用する構成としているから、記憶指令手段を専用の装置として備えるものに比べて装置の兼用化により構成を簡素にできる。
【0023】
請求項5記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置は、請求項1〜4のいずれかにおいて、上昇指令及び下降指令を指令するための手動操作式の昇降指令手段が設けられ、
前記昇降制御手段が、前記昇降指令手段の上昇指令に基づいて前記昇降操作手段を上昇側に優先的に作動させ、前記昇降指令手段の下降指令に情報に基づいて前記昇降操作手段を下降側に優先的に作動させ、且つ、前記高さ検出手段の検出値が自動下降判別用高さ以下のときに前記昇降指令手段にて前記下降指令が指令されると、前記自動下降指令が指令されたものとして、前記刈取茎稈搬送処理部を前記目標下降高さに下降させるべく前記昇降操作手段を作動させるように構成されていることを特徴とする。
【0024】
すなわち、昇降制御手段は、手動操作式の昇降指令手段にて上昇指令が指令されると昇降操作手段を上昇側に作動させ、前記昇降指令手段にて下降指令が指令されると昇降操作手段を下降側に作動させることになる。又、昇降制御手段は、前記高さ検出手段にて検出される走行機体に対する刈取茎稈搬送処理部の高さが自動下降判別用高さ以下のときに昇降指令手段にて下降指令が指令されると、前記自動下降指令が指令されたものとして、刈取茎稈搬送処理部を目標下降高さに下降させるべく昇降操作手段を作動させることになる。但し、自動下降指令が指令されたものとして刈取茎稈搬送処理部を目標下降高さに下降させている途中で、昇降指令手段にて上昇指令が指令されるとその指令に基づく上昇側への作動を優先して実行することになる。又、刈取茎稈搬送処理部を目標下降高さに下降させた後において、昇降指令手段にて下降指令が指令されるとその指令に基づく下降側への作動を優先して実行することになる。
【0025】
従って、手動操作にて刈取茎稈搬送処理部の高さを調節するための手動操作式の昇降指令手段の構成を利用して、自動下降指令を指令することができ、手動操作式の昇降指令手段とは別に自動下降指令を指令するための専用の操作手段を専用の装置として備えるものに比べて装置の兼用化により構成を簡素にできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に圃場に植えられた茎稈として大豆や小豆等の栽培豆類を刈取り脱穀処理する刈取収穫機を示している。この刈取収穫機は、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体Aに、刈取茎稈としての刈取られた豆類を脱穀処理する刈取茎稈処理装置としての脱穀装置B、操縦部C、脱穀処理された一番穀物を貯蔵するホッパーD、エンジン等の原動部E等を配備するとともに、前記走行機体Aの前部には、刈取られた豆類を脱穀装置Bに搬送する刈取茎稈搬送処理部としての搬送供給部Fが昇降操作手段としての昇降用の油圧シリンダYにより駆動昇降自在に備えられている。そして、刈取前処理部としてのロークロップヘッダ2が、前記搬送供給部Fに、設定相対高さよりも下降することを規制され且つ前記設定相対高さよりも上昇することを許容される状態で支持されている。
【0027】
前記搬送供給部Fは、ロークロップヘッダ2から搬送されてくる二条分の刈取豆類を左右方向の一ケ所に寄せ集めて後方へ送り出すオーガ3と、オーガ3からの刈取豆類を脱穀装置Bへ搬送供給する供給コンベア4等を備えて構成され、それらを構成する枠体やケーシング等によってプラットホームフレーム5を構成する状態で、一体的に第1横軸芯X1周りで昇降揺動自在に走行機体Aの前部に連結され、走行機体Aに対して前記油圧シリンダYにより駆動昇降自在な構成となっている。
【0028】
前記ロークロップヘッダ2は、2条分の栽培豆類を刈り取る2条刈り形式に構成され、搬送供給部Fのプラットホームフレーム5の前端部に対して第2横軸芯X2周りで上下揺動自在に連結された刈取部フレーム6に、刈取対象条の栽培豆類とそれに隣接する条の栽培豆類とを分草する分草デバイダー7と、分草デバイダー7で分草された各条の栽培豆類の茎葉部を後方上方に向けて挟持又は係止搬送する刈取茎稈供給搬送装置としての一対のベルト式搬送装置8と、このベルト式搬送装置8にて搬送される各条毎の栽培豆類の茎部をそれぞれ搬送始端部側の地面近くにおいて切断する前下がり傾斜の刈取装置としての一対の円板状の回転刈刃9と、左右の回転刈刃9間の中間位置である畦間の地面上を転動するゲージ輪10とを一体状態に組み付けられて構成されている。
【0029】
また、前記プラットホームフレーム5に、第3横軸芯X3周りで上下揺動自在に平面視で略矩形枠状に形成された昇降操作アーム11が設けられ、この昇降操作アーム11の先端部側の左右二箇所とそれに対応する状態で刈取部フレーム6の左右二箇所に設けたブラケット12とに亘って、ロークロップヘッダ2を第2横軸芯X2周りで上下揺動自在に吊り下げ支持するための鎖状体13を取付けるとともに、前記プラットホームフレーム5と昇降操作アーム11の揺動中間位置との間には、ロークロップヘッダ2を第2横軸芯X2周りで上下方向に駆動揺動させる左右一対の姿勢変更用の油圧シリンダ14が架設されている。
【0030】
従って、前記ロークロップヘッダ2は、鎖状体13を介して昇降操作アーム11によりプラットホームフレーム5に対して所定の傾斜姿勢で吊り下げ支持される構成となっており、その吊り下げ支持から上方側に向けて相対的に上昇することができる構成となっている。つまり、昇降操作アーム11により吊り下げ支持される姿勢が設定相対高さに対応しており、その設定相対高さよりも下降することを規制され且つ設定相対高さよりも上昇することを許容される構成となっている。又、左右一対の姿勢変更用の油圧シリンダ14を伸縮操作することで、プラットホームフレーム5に対するロークロップヘッダ2の第2横軸芯X2周りでの相対揺動姿勢、言い換えると前後傾斜姿勢を変更調節することができる構成となっている。
【0031】
又、前記ゲージ輪10は、図3に示すように、刈取部フレーム6に対して第4横軸芯X4周りで回動自在に支持されたクランクアーム15の一端側に回動自在に支承され、クランクアーム15の他端側と刈取部フレーム6に固定のブラケット16とにわたり電動シリンダMCが枢支連結されており、この電動シリンダMCを伸縮操作させることで刈取部フレーム6に対するゲージ輪10の相対高さを変更調節可能な構成としている。
【0032】
前記ベルト式搬送装置8は、図4に示すように、刈取部フレーム6の一部を構成する状態で搬送経路の両側脇に沿って配設された前下がり傾斜姿勢の搬送ケース8Aに、栽培豆類の茎葉部を挾持搬送又は係止搬送するための多数の搬送突起8bを備えた合成ゴム製の左右一対の搬送ベルト8Bと、該搬送ベルト8Bを横回し形式で駆動回転自在に巻回する複数のプーリー8C等を組付けて構成されているとともに、前記搬送突起8bは、その先端側ほど搬送方向上手側(機体前方側)に位置するような後退角を付けた傾斜姿勢に構成されている。そして、前記回転刈刃9の回転軸芯が搬送経路Wの横一側脇に位置するように、該回転刈刃9の回転軸17を、搬送装置8の一方の搬送ケース8Aに回転自在に支承するとともに、前記一方の搬送ケース8Aには、走行機体Aに搭載された刈刃駆動用油圧ポンプ18からの圧油供給によって駆動される油圧モータ19を設け、この油圧モータ19の出力軸20に設けた駆動スプロケット21と回転刈刃9の回転軸17に設けた受動スプロケット22とに亘って伝動チェーン23を巻回し、回転刈刃9を油圧モータ19で駆動するように構成してある。
【0033】
前記脱穀装置Bは、図1に示すように、その脱穀処理室25に、刈取豆類を脱穀処理する脱穀ロータ26と抵抗板27、供給コンベア4から送出されてくる刈取豆類を脱穀ロータ26に供給する供給ベルト28と供給ロール29、脱穀ロータ26側から落下してくる脱穀処理物を揺動選別する揺動選別装置30、選別風を発生する唐箕31、選別された二番脱穀物を揺動選別装置30に還元搬送する二番用バケットコンベア32、選別された一番脱穀物を脱穀装置B外の前記ホッパーDに搬送供給する一番用バケットコンベア33等を備えて構成されている。
【0034】
そして、この刈取収穫機では、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さを検出する高さ検出手段としての高さ検出センサSEが備えられ、その高さ検出センサSEの検出情報に基づいて前記昇降用油圧シリンダYに対する油圧制御弁V1をを制御する昇降制御手段としての制御装置Hが設けられ、この制御装置Hが、目標下降高さの記憶を指令するための手動操作式の記憶指令手段の指令に基づいて、高さ検出センサSEの検出値を目標下降高さとして記憶して、自動下降指令が指令されたときには、搬送供給部Fを目標下降高さに下降させるべく油圧シリンダYを作動させるように構成されている。
【0035】
又、制御装置Hが、前記記憶した目標下降高さを増減補正するための手動操作式の目標下降高さ調整手段の補正情報に基づいて、前記記憶した目標下降高さを補正した補正高さを目標下降高さとして制御するように構成されており、更に、この制御装置Hは前記自動下降指令に基づく前記目標下降高さへの下降制御を実行する自動制御状態としての自動モードとその自動制御を実行しない制御停止状態としての手動モードとに切り換え自在に構成されている。
【0036】
詳述すると、前記高さセンサSEは、図1に示すように、搬送供給部Fが走行機体Aに対して揺動自在に枢支連結される枢支部に備えられ、ポテンショメータ形式のセンサとして構成されている。また、機体の操縦部Cには、上昇指令及び下降指令を指令するための手動操作式の昇降指令手段としての昇降操作レバー40、この昇降操作レバー40を中立位置から上昇位置に操作するとオンする上昇スイッチSW1、昇降操作レバー40を下降位置に操作するとオンする下降スイッチSW2、手動操作式の目標下降高さ調整手段としてのポテンショメータ式の高さ調節操作具41、制御装置Hを自動モードと手動モードとに切り換えるための切り換え指令を指令する手動操作式の制御状態切換手段としてのモード切換スイッチSW3、及び、前記手動操作式の記憶指令手段としての記憶指令スイッチSW4の夫々が設けられている。
【0037】
尚、モード切換スイッチSW3及び記憶指令スイッチSW4は、共に、押し操作している間入り状態となり、押し操作を解除するオフ状態に自動復帰する押し操作式のスイッチで構成されている。
【0038】
前記操縦部Cには、姿勢変更用の油圧シリンダ14を伸縮操作させるための姿勢変更用操作具42、この姿勢変更用操作具を中立位置から伸長位置に操作するとオンする伸長スイッチSW5、縮退位置に操作するとオンする縮退スイッチSW6、及び、後述する自動モードが設定されていることを表示する表示ランプ43等も備えられている。
【0039】
そして、図5に示すように、昇降用油圧シリンダの作動を制御するマイクロコンピュータ利用の制御装置Hが設けられ、この制御装置Hに、上記したような高さ検出センサSE、上昇スイッチSW1、下降スイッチSW2、伸長スイッチSW5、縮退スイッチSW6、モード切換スイッチSW3、及び、記憶指令スイッチSW4の夫々の検出情報が入力される構成となっている。
【0040】
次に、この制御装置Hの制御動作について制御フローチャートに基づいて説明する。
先ず、制御装置Hの制御モードの設定について説明する。図6に示すように、前記モード切換スイッチSW3がオン操作されると、そのときに自動モードでなければ自動モードに切り換わり、且つ、表示ランプ43を点灯させる(ステップ1、2、3、4)。モード切換スイッチSW3がオン操作されたとき既に自動モードであれば、手動モードに切り換わり、且つ、表示ランプを消灯させる(ステップ2、5、6)。すなわち、モード切換スイッチSW3がオン操作される毎に自動モードと手動モードとに交互に切り換わることになる。
【0041】
手動モードでは、図7に示すように、上昇スイッチSW1がオン操作されると、オン操作されている間は継続して搬送供給部Fが上昇するように昇降用油圧シリンダを作動させる(ステップ7、8)。又、下降スイッチSW2がオン操作されると、オン操作されている間は継続して搬送供給部Fが下降するように昇降用油圧シリンダを作動させる(ステップ9、10)。
【0042】
次に自動モードにおける制御動作について説明する。図8に示すように、自動モードでは、後述するような自動下降作動による出力が行われていない状態で、記憶指令スイッチSW4がオン操作されると、そのときの高さ検出センサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さを目標下降高さとして図示しないメモリに記憶する(ステップ11、12、13)。自動下降作動による出力が行われていない状態で記憶指令スイッチSW4のオン操作も無い状態で上昇スイッチSW1がオン操作されると、オン操作されている間は継続して搬送供給部Fが上昇するように昇降用油圧シリンダYを作動させる(ステップ14、15)。又、下降スイッチSW2がオン操作されると、そのとき、高さ検出センサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さHxが全昇降範囲の中間位置よりも下側に設定されている自動下降判別用高さHs以下でなければ、下降スイッチSW2がオン操作されている間は継続して搬送供給部Fが下降するように昇降用油圧シリンダYを作動させる(ステップ16、17、18)。下降スイッチSW2がオン操作されているとき高さセンサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さHxが前記自動下降判別用高さHs以下であれば自動下降処理を実行する(ステップ19)。
【0043】
この自動下降処理について説明すると、図9に示すように、基本的には、高さセンサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さがメモリに記憶されている前記目標下降高さになるまで連続して搬送供給部Fが下降するように昇降用油圧シリンダYを作動させる(ステップ20,21,22)。但し、この自動下降処理を実行している途中で昇降操作レバー40が操作され上昇スイッチSW1がオン操作されると、自動下降作動を停止して(ステップ23)、上昇スイッチSW1がオン操作されている間は継続して搬送供給部Fが上昇するように昇降用油圧シリンダYを作動させることになる(ステップ14,15)。つまり、昇降操作レバー40の指令による手動昇降操作が自動下降作動よりも優先して実行されることになる。
【0044】
自動下降作動するときの制御目標となる目標下降高さとしては、記憶指令スイッチSW4の指令に基づいてメモリに記憶されている値を基準として、その基準値を高さ調節操作具41の操作によって補正した値を制御目標とするように構成されている。つまり、高さ調節操作具41を「記憶値」を示す操作位置に操作していれば、記憶指令スイッチSW4の指令に基づいてメモリに記憶されている値を目標下降高さとするが、高さ調節操作具41を「記憶値」を示す操作位置よりも「高」側に操作されると、操作量が大きいほど補正量が大になる状態で、メモリに記憶されている値よりも高めの位置に補正した値を目標下降高さとする。又、高さ調節操作具41を記憶値を示す操作位置よりも「低」側に操作されると、操作量が大きいほど補正量が大になる状態で、メモリに記憶されている値よりも低めの位置に補正した値を目標下降高さとする。
【0045】
このような構成の刈取収穫機により圃場内で刈取作業するときの作業者による作業内容について説明を加えると、作業者は、次のようにして簡単な操作で刈取作業を行うことができる。
つまり、圃場内で刈取作業を開始するときに、刈取収穫機を作業開始位置にまで移動させて、昇降操作レバー40を操作して手動で搬送供給部Fを刈取作業位置に近い位置まで下降させて、姿勢変更用操作具42を操作して油圧制御弁V2を調節変更させて姿勢変更用油圧シリンダ14を作動させ搬送供給部Fに対するロークロップヘッダ2の吊り下げ姿勢が刈取作業に適した設定姿勢になるように調節する。次に、電動シリンダMCの近くに備えられる図示しない操作具を操作して電動シリンダMCを伸縮させて、図10に示すように、畝の溝部分に接地するような高さになるようにゲージ輪10の相対高さを調節する。そして、操縦部Cにて昇降操作レバー40を操作しながら、回転刈刃6が地面に接触するときの音を聞きながら搬送供給部Fの走行機体Aに対する昇降位置を、回転刈刃が茎稈の株元部分における極力地面に近い箇所を刈り取ることができる適正と思われる位置に調節する。
【0046】
このようにして適正な刈高さに調節された状態で前記記憶設定スイッチSW4を操作することによって、適正な高さ(目標下降高さ)を記憶させるのである。この目標下降高さが記憶された後は、枕地走行して次回作業行程での刈取作業を開始するときは、前記昇降操作レバー40を下降指令して自動下降判別用高さ以下にまで下降させると、その後は自動下降して目標下降高さに調節されるので、煩わしい位置調節は不要である。尚、畝の高さや畝間隔などはほぼ一定となるように管理されていることが多く、搬送供給部Fに対するロークロップヘッダ2の吊り下げ姿勢及びゲージ輪10の相対高さは、同じ圃場内では変更させる必要はない。
【0047】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0048】
(1)上記実施形態では、目標下降高さの記憶を指令するための手動操作式の記憶指令手段として、記憶指令専用の記憶指令スイッチSW4を設ける構成としたが、このような構成に代えて、手動操作式の制御状態切換手段が記憶指令手段を兼ねて設けられる構成としてもよい。
つまり、図11に示すように、前記モード切換スイッチSW3は設けられるが、前記記憶指令スイッチSW4が省略される構成である。そして、前記制御装置Hが、モード切換スイッチSW3にて制御モードを切り換えるための切り換え指令が設定判定時間よりも短い時間の間で指令されるごとに、自動モードと手動モードとに交互に切り換えるように構成され、且つ、前記切換え指令が前記設定判定時間よりも長い時間の間で指令されると、そのときの高さ検出センサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さを目標下降高さとして記憶するように構成されている。尚、モード切換スイッチSW3は上記実施形態と同様に、押し操作している間入り状態となり、押し操作を解除するとオフ状態に自動復帰する押し操作式のスイッチで構成されている。
【0049】
つまり、制御装置Hは、モード切換スイッチSW3の操作により次のような処理を実行する。図12に示すように、モード切換スイッチSW3が押し操作により制御モードの切り換え指令を指令する指令位置に操作され、その操作されている時間が設定判定時間(例えば、2秒間)よりも短い場合には、そのときに自動モードでなければ自動モードに切り換わり、且つ、表示ランプを点灯させる(ステップ30〜34)。モード切換スイッチSW3がオン操作されたとき既に自動モードであれば、手動モードに切り換わり、且つ、表示ランプを消灯させる(ステップ32、35、36)。そして、モード切換スイッチSW3が押し操作されている時間が設定判定時間よりも長い場合には、そのときの高さ検出センサSEの検出値、つまり、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さを目標下降高さとして図示しないメモリに記憶する(ステップ37)。
【0050】
そして、制御装置Hによる手動モードでの処理は上記実施形態と同じであり、自動モードでは、図8のうちステップ12、13を除く他の全ての処理を実行することになる。
【0051】
(2)上記実施形態では、前記高さ検出センサSEの検出値が自動下降判別用高さ以下のときに手動操作式の昇降指令手段としての昇降操作レバー40にて下降指令が指令されると、自動下降指令が指令されたものと判別するようにしたが、このような構成に代えて、自動昇降を指令するための専用のスイッチを設けるようにしてもよい。例えば、図11に示すように、昇降操作レバー40の握り部の上部側に指で押し操作自在な押し操作式の自動指令スイッチSW7を設けて、この自動指令スイッチSW7を押し操作すると、そのとき、走行機体Aに対する搬送供給部Fの高さが設定レベルより高い位置にあれば、搬送供給部Fを目標下降高さにまで下降させる自動下降作動を実行し、又、自動指令スイッチSW7が操作されたとき搬送供給部Fが目標下降高さに位置していれば、搬送供給部Fを旋回走行用の高位置にまで自動上昇させる構成としてもよい。この場合には、自動指令スイッチSW7を操作する毎に自動上昇と自動下降とを繰り返すことになる。
【0052】
又、このように自動指令スイッチを操作する毎に自動上昇と自動下降とを繰り返す構成に代えて、自動上昇を指令する自動上昇指令スイッチと自動下降を指令する自動下降指令スイッチとを夫々備える構成としてもよい。
【0053】
(3)上記実施形態では、手動操作式の昇降指令手段としての昇降操作レバー40を中立位置から上昇位置に操作するとオンする上昇スイッチSW1、昇降操作レバー40を下降位置に操作するとオンする下降スイッチSW2の夫々を備えて、昇降制御手段に上昇指令及び下降指令を指令する構成としたが、この構成に代えて、昇降操作レバー40の移動操作量を検出するポテンショメータを備えて、そのポテンショメータの検出値に基づいて上昇指令及び下降指令を指令する構成としてもよい。
【0054】
(4)上記実施形態では、記憶した目標下降高さを増減補正するための手動操作式の目標下降高さ調整手段としての高さ調節操作具が設けられる構成としたが、このような高さ調節操作具を設けない構成としてもよい。
【0055】
(5)上記実施形態では、前記刈取装置を油圧モータで駆動するように構成したが、走行機体側から供給されたエンジンの動力で駆動するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】刈取収穫機の全体側面図
【図2】刈取収穫機の全体斜視図
【図3】ゲージ輪の支持構成を示す側面図
【図4】ベルト式搬送装置の平面図
【図5】制御ブロック図
【図6】制御動作のフローチャート
【図7】制御動作のフローチャート
【図8】制御動作のフローチャート
【図9】制御動作のフローチャート
【図10】刈取作業状態を示す図
【図11】別実施形態の制御ブロック図
【図12】別実施形態の制御動作のフローチャート
【符号の説明】
8 刈取茎稈供給搬送装置
9 刈取装置
10 接地支持体
40 昇降指令手段
41 目標下降高さ調整手段
A 走行機体
B 刈取茎稈処理装置
F 刈取茎稈搬送処理部
H 昇降制御手段
SE 高さ検出手段
SW3 制御状態切換手段
SW4 記憶指令手段
Y 昇降操作手段
Claims (5)
- 刈取茎稈処理装置を備えた走行機体に、刈取茎稈を前記刈取茎稈処理装置に搬送する刈取茎稈搬送処理部が昇降操作自在に設けられ、
圃場に植えられた茎稈の株元を刈り取る刈取装置、その刈取茎稈を前記刈取茎稈搬送処理部に供給搬送する刈取茎稈供給搬送装置、及び、前記刈取装置よりも下方位置で接地する接地支持体が一体状態に組み付けられた刈取前処理部が、前記刈取茎稈搬送処理部に、設定相対高さよりも下降することを規制され且つ前記設定相対高さよりも上昇することを許容される状態で支持されている刈取収穫機における刈高さ制御装置であって、
前記走行機体に対する前記刈取茎稈搬送処理部の高さを検出する高さ検出手段の検出情報に基づいて、前記刈取茎稈搬送処理部の昇降操作手段を制御する昇降制御手段が設けられ、
この昇降制御手段が、目標下降高さの記憶を指令するための手動操作式の記憶指令手段の指令に基づいて、前記高さ検出手段の検出値を前記目標下降高さとして記憶して、自動下降指令が指令されたときには、前記刈取茎稈搬送処理部を前記目標下降高さに下降させるべく前記昇降操作手段を作動させるように構成されている刈取収穫機における刈高さ制御装置。 - 前記昇降制御手段が、前記記憶した目標下降高さを増減補正するための手動操作式の目標下降高さ調整手段の補正情報に基づいて、前記記憶した目標下降高さを補正した補正高さを目標下降高さとして制御するように構成されている請求項1記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置。
- 前記記憶指令手段が、前記目標下降高さの記憶を指令するため記憶指令位置と指令解除位置とに切換え自在で且つ前記指令解除位置に自動復帰自在に構成されている請求項1又は2記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置。
- 前記自動下降指令に基づく前記目標下降高さへの下降制御を前記昇降制御手段が実行する自動制御状態とその自動制御を前記昇降制御手段が実行しない制御停止状態とに切り換えるための切り換え指令を指令する指令位置と指令解除位置とに切換え自在で且つ前記指令解除位置に自動復帰自在な手動操作式の制御状態切換手段が、前記記憶指令手段を兼ねて設けられ、
前記昇降制御手段が、前記制御状態切換手段にて前記切換え指令が設定判定時間よりも短い時間の間で指令されるごとに、前記自動制御状態と前記制御停止状態とに交互に切り換えるように構成され、且つ、前記切換え指令が前記設定判定時間よりも長い時間の間で指令されると、前記目標下降高さの記憶を指令されたものとして前記高さ検出手段の検出値を前記目標下降高さとして記憶するように構成されている請求項1又は2に記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置。 - 上昇指令及び下降指令を指令するための手動操作式の昇降指令手段が設けられ、
前記昇降制御手段が、前記昇降指令手段の上昇指令に基づいて前記昇降操作手段を上昇側に優先的に作動させ、前記昇降指令手段の下降指令に情報に基づいて前記昇降操作手段を下降側に優先的に作動させ、且つ、前記高さ検出手段の検出値が自動下降判別用高さ以下のときに前記昇降指令手段にて前記下降指令が指令されると、前記自動下降指令が指令されたものとして、前記刈取茎稈搬送処理部を前記目標下降高さに下降させるべく前記昇降操作手段を作動させるように構成されている前記請求項1〜4のいずれか1項に記載の刈取収穫機における刈高さ制御装置。
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-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002370611A patent/JP2004194624A/ja active Pending
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