JP5625431B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5625431B2
JP5625431B2 JP2010070999A JP2010070999A JP5625431B2 JP 5625431 B2 JP5625431 B2 JP 5625431B2 JP 2010070999 A JP2010070999 A JP 2010070999A JP 2010070999 A JP2010070999 A JP 2010070999A JP 5625431 B2 JP5625431 B2 JP 5625431B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor device
compound
manufacturing
meth
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010070999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010258424A (ja
Inventor
竜一 村山
竜一 村山
高拡 奥村
高拡 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2010070999A priority Critical patent/JP5625431B2/ja
Publication of JP2010258424A publication Critical patent/JP2010258424A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5625431B2 publication Critical patent/JP5625431B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Die Bonding (AREA)

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
IC等の半導体素子を金属フレームや有機基板に接着する方法としては、熱硬化性接着剤組成物を使用する方法が一般的なものとなっている。近年、環境対応の一環として半導体装置を基板に搭載する際に使用する半田からの鉛成分の除去撤廃が進められている。鉛成分を含有しない半田(以下鉛フリー半田という)を用いる場合は、半田リフロー処理の際の設定温度を従来の220〜245℃という範囲から260〜270℃という範囲に高める必要がある。このため半導体装置には半田リフロー温度の上昇に伴い発生する熱応力の増加により発生する不具合の低減を一層求められるようになってきている。
熱応力を緩和させ半導体素子の剥離等加熱により発生する問題を低減させる手法としては液状ゴム成分を使用した半導体装置用熱硬化性接着剤組成物が検討されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、このような熱硬化性接着剤組成物を用いた半導体装置であっても、高温環境下における接着力は十分とはいえず260〜270℃といった高温での半田リフロー時には剥離が発生し、場合によっては半導体素子のクラックに進展し信頼性の点でも不十分となる場合があった。
特開2000−72851号公報
本発明の目的は、鉛フリー半田に用いられるような260〜270℃という高温設定での半田リフロー処理を行ったとしても半導体装置クラック発生等の問題を大幅に低減することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、銅からなるリードフレームと、半導体素子とを熱硬化性接着剤組成物を用いて所定の加熱条件Aにて接着する工程(1)と、前記工程(1)により接着された前記銅からなるリードフレーム(以下銅フレーム)と前記半導体素子とを封止用樹脂を用いて、前記封止用樹脂で封止された部分の平均厚みが1.9mm以上4.0mm以下となるように封止する工程(2)と前記工程(2)により封止された後、所定の加熱条件Bにて熱処理する工程(3)と、を有する半導体装置の製造方法であって、前記熱硬化性接着剤組成物が下記評価試験1で測定した260℃における弾性率が250MPa以上600MPa以下を満たす半導体装置の製造方法である。
[評価試験1:
サンプル成形条件;前記加熱条件A
成形後のサンプル熱処理条件;前記加熱条件B
弾性率測定条件;測定条件:JIS K7244準拠、引張モード、昇温速度5℃/min、周波数10Hz]
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記熱硬化性接着剤組成物が、更に熱硬化性樹脂と無機充填材とを含み、前記熱硬化性樹脂が、ラジカル重合可能な官能基を有する化合物であるものとすることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記熱硬化性接着剤組成物が前記ラジカル重合可能な官能基として、(メタ)アクリロイル基を含むものとすることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記熱硬化性接着剤組成物が前記ラジカル重合可能な官能基を有する化合物として、マレイミド環を有する化合物を含むものとすることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記熱硬化性接着剤組成物が前記マレイミド環を有する化合物として、芳香族環を有さないビスマレイミド化合物であるものとすることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記熱硬化性接着剤組成物が、前記ラジカル重合可能な官能基を有する化合物として、ブタジエン化合物の重合体または共重合体であるものとすることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記熱硬化性接着剤組成物が、前記ブタジエン化合物の重合体または共重合体が分子内に少なくとも1つの官能基を有するものとすることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記熱硬化性接着剤組成物が、前記ブタジエン化合物の重合体または共重合体が分子内に、ビニル基、エポキシ基、カルボキシ基、水酸基またはマレイン酸基からなる群より選ばれる少なくとも1つ以上の官能基を有するものとすることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記熱硬化性接着剤組成物が、前記熱硬化性樹脂として、(メタ)アクリロイル基を有する化合物、マレイミド環を有する化合物、アリルエステル系化合物からなる群より選ばれる少なくとも2種以上の化合物を含むものとすることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記熱硬化性接着剤組成物が、前記アリルエステル系化合物が芳香族環を有さないアリルエステル系化合物であるものとすることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記封止用樹脂がエポキシ樹脂と無機充填材からなり、前記無機充填が樹脂組成物のうち80重量%以上93重量%以下であるものとすることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法により、鉛フリー半田に用いられるような260℃という高温環境下においても半田クラック等の問題を低減することが可能な半導体装置を提供することができる。
以下、本発明に係る半導体装置の製造方法及びそれに用いる熱硬化性接着剤組成物について詳細に説明する。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、当該半導体装置の製造方法に用いられる熱硬化性接着剤組成物が所定の評価試験における260℃における弾性率が250MPa以上600MPa以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法である。そして当該特徴により高温環境下における半導体装置内の半導体素子の剥離や半導体装置のクラックの発生を低減することができる。
(半導体装置の製造方法)
本発明に係る半導体装置の製造方法は、銅フレームと半導体素子とを熱硬化性接着剤組成物を用いて接着する工程(1)を有する。具体的には、銅フレームまたは半導体素子に熱硬化性接着剤組成物を塗布し、塗布された熱硬化性接着剤組成物を介して銅フレーム上に半導体素子を配置し、更に熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化することにより銅フレームと半導体素子とを接着する。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、前記工程(1)にて接着された支持体と半導体装置とを封止用樹脂で封止する工程(2)を有する。本工程(2)で用いられる封止用樹脂組成物は熱硬化性樹脂組成物であることが多いため封止後加熱により硬化される場合が多い。なお、封止用樹脂部分の平均厚みは1.9mm以上4.0mm以下となるように封止される。封止用樹脂部分の厚みは、具体的には厚みゲージなどによって測定する。
更に、本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記工程(2)により銅フレームと半導体素子とを封止した後に、熱処理を行う工程(3)を有する。本工程は、封止用樹脂の硬化物の硬化反応を促進させることを目的とした工程であり、ポストモールドキュアと呼ばれる。
(半導体装置を加熱する工程(3)と半導体装置内の応力発生)
前記工程を経て製造された半導体装置には、更にマザーボードへ搭載するためにIRリフローという工程により半田付けが行われる。上述のように熱硬化性接着剤組成物による銅フレームと半導体素子とを接着する工程(1)以降IRリフローに至るまで、総ての工程において半導体装置は加熱されるものとなる。これらの工程による加熱と、各部材間の線膨張係数の差により各部材の変形の違いが生じその結果半導体装置内に応力が発生することとなる。
例えば、工程(1)において銅フレームと半導体素子とを接着する際の温度は約175℃で行われることが多い。この場合、硬化終了時点では銅フレームおよび半導体素子はほぼ平坦である。これを室温に戻すと半導体素子を上、銅フレームを下として凸に反る。その後、封止する工程(2)により半導体素子が接着された支銅フレームは175℃で加熱され再び平坦な状態となり封止される。
また、前記工程(2)において半導体素子を封止した後、前記工程(3)によりポストモールドキュアが行われる。本工程については約175℃で行われることが多い。上述の通り、封止終了時点では封止樹脂の硬化反応は充分ではないため、本工程により封止樹脂の硬化を完了させ、機械的強度や寸法安定性を付与する。更にIRフロー工程において260℃という高温に加熱され半田付けが行われるため、半導体の各部材加わる熱応力は増加する。
本発明に係る半導体装置の製造方法により製造された半導体装置のように、封止用樹脂組成物の厚みが1.9mm以上4.0mm以下となる半導体装置の場合は、上記のようなポストモールドキュア工程(3)およびIRフロー工程における加熱を受けた場合であっても、封止用樹脂組成物部分はその厚みのために外観上変形を生じないが、半導体装置の構造上、半導体素子を上に凹になる力が働く。一方、半導体装置内においては銅フレームの線膨張係数が半導体素子の線膨張係数に比べ大きくなるため、接着工程、封止工程での加熱温度に相当する175℃を境界とし、低温となる場合は半導体素子を上、銅フレームを下として凸、また高温となる場合は平坦か凹となる変形(反り)を生じる方向に応力が発生する。この応力は、温度の上昇とともに増加するためIRリフロー工程において260℃の加熱により最大となり、その際、熱硬化性接着剤組成物の硬化物からの半導体素子またはリードフレームが剥離するという問題が生じる場合がある。
半導体装置内部においてこの様に半導体素子と銅フレームに発生する応力は、本発明に従い、それらを接着する硬化物層の弾性率を所定範囲とすることにより緩和することができる。即ち、熱硬化性接着剤組成物の硬化物層の260℃における弾性率を250MPa以上とすることにより、高温域、特にIRリフロー工程時において、半導体素子を上、銅フレームを下として凹なる変形(反り)を生じる方向に応力を硬化物層内に発生させることができる。これにより半導体装置に発生する応力の方向と半導体素子及び支持体とに生じる応力を同一方向にすることができ、半導体内部で発生する応力、特に半導体素子と支持体とに生じる応力を分散、緩和させることが可能となり半導体素子の剥離を防止することができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法に用いられる熱硬化性接着剤組成物の硬化物の260℃における弾性率は250MPa以上600MPa以下であることが好ましく、更に好ましくは280MPa以上550MPaであり、特に300MPa以上500MPa以下であることが好ましい。前記下限値以上とすることにより上述のように半導体装置内部の応力を分散、緩和させ、封止樹脂の密着力が比較的低い銀メッキを半導体素子の接着面に有するリードフレームを用いた場合でも半田リフロー時の封止樹脂の剥離を低減させ、かつ接着剤の剥離を低減することができる。
一方、弾性率を前記上限値以下とすることにより、200〜250℃の温度範囲で行われるワイヤーボンディングにおいて発生する反りの増加を抑えることにより、ワイヤーの接合の際、力を充分に加えることができワイヤー接合を安定させることができる。またワイヤー接続時の半導体素子が割れ発生を抑制できる。
前記弾性率は、例えば接着剤をフィルム状に硬化させたサンプルを動的粘弾性測定装置(DMA)を用いて評価することができる。具体的には、半導体装置製造方法における銅フレームと半導体素子とを熱硬化性接着剤組成物を硬化させ接着させる工程(1)における所定の加熱条件Aにより成形し、更に半導体装置の製造方法における熱処理する工程における加熱条件Bにより熱処理した熱硬化性接着剤組成物のフィルム状硬化物サンプルを用いる。また測定条件としては例えば幅4mm、長さ25mm、厚み100umのフィルム状の硬化物を175℃、4時間ポストモールドキュア後、セイコー・インスツルメンツ社製 動的粘弾性測定装置 EXSTAR−6000にて、JIS K7244に準拠し、引張りモード、チャック間距離20mm、30〜300℃の温度範囲で10℃/分の昇温速度、測定周波数10Hzを用いることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法に用いられる熱硬化性接着剤組成物のように硬化後の260℃での弾性率を250MPa以上、600MPa以下とするには、熱硬化性接着剤組成物を構成する熱硬化性樹脂の架橋密度を考慮する必要がある。一般的に熱硬化樹脂は熱により重合し架橋することにより、硬化する。したがって架橋が多ければ、すなわち架橋密度が高いと弾性率は高くなり、逆に低くすれば弾性率も低くなる。架橋密度は熱硬化樹脂の1分子あたりの官能基数や官能基間距離などにより変化する。例えば1分子あたりより多くの官能基を持つような樹脂を用いれば、架橋密度は上がる。また1分子に複数の官能基を含む場合、その間の距離が短い構造持つ化合物を使うと架橋密度は上がる。
本発明に係る半導体装置の製造方法に用いられる熱硬化性接着剤組成物の形態としては、液状の形態であることが好ましい。これにより、充填剤を添加することが容易となり、260℃の弾性率を向上することが容易となる。さらに、半導体装置用の接着剤に求められる導電性や熱放散性の付与のために金属粉(特に銀粉)を添加しても製品の作業性、信頼性などに影響が少ないという点で優れる。
本発明に係る半導体装置の製造方法に用いられる熱硬化性接着剤組成物は、特に限定されないが、熱硬化性樹脂および充填剤を含む液状樹脂組成物を塗布した後、硬化して硬化層を形成するものであることが好ましい。これにより、硬化後に架橋構造をとり260℃の弾性率を向上させることができる。
前記熱硬化性樹脂としては、例えば液状シアネート樹脂、液状エポキシ樹脂、(メタ)
アクリロイル基を有する化合物、マレイミド環を有する化合物、アリルエステル系化合物
等のラジカル重合可能な官能基を有する化合物、アリル基を有するトリアリルイソシアヌ
レート、フェノール樹脂等が挙げられる。前記液状エポキシ樹脂としては、例えばビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポ
キシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルアミン型の液状エポキ
シ樹脂等が挙げられる。
このような熱硬化性樹脂の中でもラジカル重合可能な官能基を有する化合物を含むこと
が好ましく、特に半導体素子と熱硬化性接着剤組成物との密着性改善の観点からは前記ラジカル重合可能な官能基を有する化合物はブタジエン化合物の重合体または共重合体であることが好ましい。また、前記ラジカル重合可能な官能基としては、例えばビニル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アリル基、マレイミド基等を挙げることができる。これらの中でも(メタ)アクリロイル基が好ましい。これにより、低温硬化、短時間硬化を図ることができる。またこれらの化合物はラジカル重合で硬化が進む。その際に使用されるラジカル開始剤である過酸化物の水素引き抜き反応のため重合物間の架橋反応が発生し、エポキシ樹脂とフェノール誘導体などとの付加反応に比べ、より架橋密度が高い硬化物を得られる。よって260℃での弾性率を向上させるには有用な熱硬化樹脂である。
またラジカル重合可能な官能基を有する化合物については、260℃の弾性率が250MPa以上600MPa以下の範囲でかつ硬化性、作業性、信頼性等に影響を与えない範囲で他の樹脂、例えばエポキシ樹脂等と併用してもかまわない。
前記(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば2−(メタ)アクリロイ
ロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルコハク酸、2−(メタ)
アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシプロピル
ヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルメチルヘキサヒドロフタル
酸、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルメチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)
アクリロイルキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルキシプロピルフタル酸、2
−(メタ)アクリロイロキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキ
シプロピルテトラヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルメチルテトラヒ
ドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルメチルテトラヒドロフタル酸、2
−ヒドロキシ1,3−ジ(メタ)アクリロイロキシプロパン、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4―シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、エチル−α−(ヒドロキシメチル)(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャルブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、その他のアルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャルブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジンクモノ(メタ)アクリレート、ジンクジ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、アリロイロキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、1,2−ジ(メタ)アクリルアミドエチレングリコール、ジ(メタ)アクリロイロキシメチルトリシクロデカン、2−(メタ)アクリロイロキシエチル、N−(メタ)アクリロイロキシエチルマレイミド、N−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイロキシエチルフタルイミド、n−ビニル−2−ピロリドン、スチレン誘導体、α−メチルスチレン誘導体、及びその重合体や(メタ)アクリル変性ポリブタジエンなどがあるが特に限定しない。
また、前記(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、硬化性、作業性、接着性、信頼
性等の点より2種類以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を併用しても構わない。また、前記(メタ)アクリロイル基を有する化合物が、1分子に官能基を2つ以上含む多官能の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であっても構わない。
前記熱硬化性樹脂中のラジカル重合可能な官能基を有する化合物の含有量は、特に限定されないが、前記液状樹脂組成物全体の2〜25重量%が好ましく、特に10〜25重量%が好ましい。含有量が前記範囲内であると、260℃の弾性率を向上させる効果に優れる。
本発明に係る熱硬化性接着剤組成物は、特に限定されないが、充填剤を含むことが好ましい。これにより、粘度やチキソ性の調整や熱時弾性率などを向上させることができ安定した作業性を得ることができる。
前記の充填剤には導電性を付与するために銀、金、ニッケル、鉄等の金属粉を用い、絶
縁性を付与するためにはシリカ、アルミナのようなセラミック粒子、熱硬化性樹脂もしく
は熱可塑性樹脂の粒子を使用することができる。一般的に充填剤として使用されている粒
子の形状には鱗状、球状、樹脂状、粉状等の種々の形状を有するものがあるが、本発明で
は形状については特に限定するものではない。
前記充填剤の含有量は、特に限定されないが、前記液状樹脂組成物全体の10〜90重
量%が望ましく、特に20〜85重量%が望ましい。含有量を前記範囲とすることにより
チキソ性および粘度が好適なものとなり安定した作業性を得ることができる。
前記充填材の含有量はその比重によって、比重が5よりも大きい場合は50〜90重量%が望ましく、特に60〜90重量%が望ましい。またその比重が5よりも小さい場合は10〜70重量%が望ましく、特に20〜65重量%が望ましい。含有量を前記範囲内とすることにより粘度やチキソ性を好適な範囲とすることができ、作業性を向上させることができる。
前記充填剤の平均粒子径は、特に限定されないが、1〜10μmが好ましく、特に2〜
7μmが好ましい。平均粒子径が前記下限値未満であると粘度が高くなるため粘度の調整
が困難となる場合が有り、前記上限値を超えると塗布の際にノズルがつまり吐出ができな
くなる場合がある。前記平均粒子径は、例えばレーザー回析・散乱法を用いた粒度分布測
定装置を用いて測定することができる。
前記熱硬化性樹脂は、特に限定されないが、さらにマレイミド環を有する化合物を含む
ことが好ましい。マレイミド環を有する化合物としては、例えば1,2−ビス(マレイミド)エタン、1,6−ビスマレイミドヘキサン、4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン、6,7−メチレンジオキシ−4−メチルー3−マレイミドクマリン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N−(1−フェニル)マレイミド、N−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイミド、N−(4−アミノフェニル)マレイミド、N−(4−ニトロフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ブロモメチル−2,3−ジクロロマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−スクシンイミジル3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル3−マレイミドプロピレート、N−スクシンイミジル3−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル3−マレイミドヘキサノアート、N−[4−(2−ベンズイミドリル)フェニル]マレイミド、炭酸9−フルオレニルメチルN−スクシンイミジル、炭酸2−ブロモベンジルスクシンイミジル 、3,3’−ジチオジプロピオン酸ジ(N−スクシンイミジル)、炭酸ジ(N−スクシンイミジル)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボラート、N−(1,2,2,2−テトラクロロエトキシカルボニルオキシ)こはく酸イミド、N−(2−クロロカルボベンゾキシオキシ)こはく酸イミド、N−(tert−ブトキシカルボニル)−O−ベンジル−L−セリンN−スクシンイミジル、N−アミノこはく酸イミド塩酸塩、N−ブロモこはく酸イミド、N−カルボベンゾキシオキシこはく酸イミド、N−クロロこはく酸イミド、N−エチルこはく酸イミド、N−ヒドロキシこはく酸イミド、N−ユードこはく酸イミド、N−フェニルこはく酸イミド、N−スクシンイミジル6−(2,4−ジニトロアニリノ)ヘキサノアート、N−スクシンイミジル6−マレイミド)ヘキサノアートなどが挙げられるが、好ましくは1分子中に2つのマレイミド環をもつビスマレイミドが硬化という観点からは好ましく、その2つのマレイミド環を脂肪族や芳香族の炭化水素やそれらの炭化水素からなるアルキレン基をエーテルやエステルなどを介し結合していても構わない。
前記マレイミド環を有する化合物の含有量は、特に限定されないが、前記液状樹脂組成
物全体の1〜10重量%が望ましく、特に3〜8重量%が望ましい。含有量が前記下限値以上とすることにより半導体素子との好適な密着性を得ることができ、前記上限値以下とすることにより硬化物が脆くなりすぎず半導体装置のクラック発生等の不具合を低減することができる。
前記熱硬化性樹脂は、特に限定されないが、さらにアリルエステル系化合物を含むこと
が好ましい。この様なアリルエステル系化合物としては、例えばジアリルフタレート、ジ
アリルテレフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルトリメリート、ジアリルマ
レート、アリルメタクリレート、アリルアセトアセタートなどが挙げられる。 このようなアリルエステル系化合物の数平均分子量は、特に限定されないが、500〜10,000が好ましく、特に500〜8,000が好ましい。数平均分子量が前記範囲内であると、硬化収縮を特に小さくすることができ、それによって密着性の低下を防止することができる。
前記範囲の数平均分子量を有するアリルエステル系化合物としては、例えばテレフ
タル酸、イソフタル酸、フタル酸、5−ノルボルネン−endo−2,3−ジカルボン酸
、1,4−ジシクロジカルボン酸、アジピン酸等のジカルボン酸やそのメチルエステル誘
導体と炭素数2〜8であるアルキレンジオールにより合成されたポリエステルの末端にア
リルアルコールをエステル化により付加した両末端アリルエステル系化合物等が挙げられ
る。
前記アリルエステル系化合物の含有量は、特に限定されないが、前記液状樹脂組成物全
体の5〜15重量%が好ましく、特に8〜13重量%が好ましい。含有量が前記下限以上
とすることにより硬化物の強度低下を防ぎ、前記上限値以下とすることによりブリードの発生を抑えることができる。
また、前記熱硬化性樹脂は、特に限定されないが、(メタ)アクリロイル基を有する化
合物、マレイミド環を有する化合物およびアリルエステル系化合物の中から選ばれる少な
くとも2種以上を含むことが好ましい。これにより、密着性と耐熱性とのバランスに特に
優れる。
前記マレイミド環を有する化合物やアリルエステル系化合物は、特に限定されないが、
芳香族環を有さないことが好ましい。芳香族環を有することにより硬化物がもろくなり、クラックの発生が起こりやすくなるおそれがある。そのためこの様な問題を解決するためにはポリアルキレンオキサイドを主骨格に有することが好ましい。ポリアルキレンオキサイドは骨格中に繰り返しユニット中にアルキレン基が、エーテル結合で結合している。この構造中にあるエーテル結合により、260℃において硬化物の弾性率が高く、かつある程度の柔軟な特性を与えることができる。したがって、芳香族環を有する化合物に比べ、接着剤の硬化物がもろくならず、クラック等の発生が抑制されると考えられる。
前記ポリアルキレンオキサイド中の繰り返しユニットに含まれるアルキレン基中の炭素
数は、特に限定されないが、3〜6が好ましい。炭素数が3未満であると硬化物の吸水特
性が低下し、高リフロー信頼性に必要な接着性が低下する場合があり、炭素数が6を超え
る場合、樹脂自体の疎水性が強くなりすぎるため金属に対しての接着性が低下する場合がある。
本発明に係る半導体装置の製造方法に用いられる熱硬化性接着剤組成物は、熱硬化性樹脂にラジカル重合可能な官能基を有する化合物を含む場合、ラジカル開始剤を併用することが好ましい。ラジカル開始剤としては、例えばメチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ジ(tert−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチルー4,4−ジ(tert−ブチルパーオキシ)バレラート、2,2−ジ(4,4−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン)プロパン、p−メタンヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメメチルブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ(2−tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチルー2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジーtert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン、ジイソブチルパーオキサイド、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ジラウリルパーオキサイド、ジ(3−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ベンゾイル(3−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジn−pプロピルパーオキシジカルボネート、ジイソプロピルパーオキシジカルボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカルボネート、ジsec−ブチルパーオキシジカルボネート、クミルパーオキシネオデカネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカネート、tert−ヘキシルネオデカネート、tert−ブチルパーオキシネオヘプタネート、tert−ヘキシルパーオキシピバラート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、2,5−ジメチル−2,5、−ジ(2−ジエチルヘキノイルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、tert−ヘキシパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシマレイン酸、tert−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサネート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシモノカーボネート、tert−ヘキシルパーオキシベンゾネート、2,5―ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルパーオキシアセトネート、tert−パーオキシー3−メチルベンゾネート、tert−ブチルパーオキシベンゾネート、tert−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、3,3‘,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が挙げられるが、これらを必要に応じて複数使用しても良い。
また本発明に係る半導体装置の製造方法に用いられる熱硬化性接着剤組成物は、必要によりカップリング剤、消泡剤、界面活性剤等の他の添加剤を含有していても構わない。
次に、本発明に係る半導体装置の製造方法に用いられる熱硬化性接着剤組成物の形態が液状接着剤の場合、上述したような各種成分を予備混合した後、3本ロールを用いて混練し、真空脱泡することにより、液状接着剤を得ることができる。
そして、市販のダイボンダーを用いて、例えば支持体(特にリードフレーム)の所定の
部位に得られた液状接着剤をディスペンス塗布した後、半導体素子をマウントして加熱硬
化する。その後、ワイヤーボンディングして、エポキシ樹脂等を主成分とする封止樹脂を
用いてトランスファー成形することにより半導体装置を得ることができる。
このように、半導体装置は、液状接着剤の硬化物を有している。すなわち、半導体装置
は、半導体素子と支持体とが液状接着剤の硬化物で接着されていることになる。なお、液状接着剤について、例を挙げて説明したが、フィルム状接着剤についても同様に行うことができる。この場合、例えば支持体にフィルム状接着剤をラミネートした後、同様の工程により、半導体装置を得ることができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定
されるものではない。
(実施例1)
(接着剤の調製)
ラジカル重合可能な官能基を有する化合物として2−メタクリロイロキシエチルコハク
酸(共栄社化学(株)製、ライトエステルHO−MS、)、1,4−シクロヘキサンジメ
タノールモノアクリレート(日本化成化学(株)製、CHDMMA)、マレイミド環を有
する化合物としてポリアルキレンマレイミド酢酸エステル(大日本インキ工業(株)製、
ルミキュアMIA−200)、プロピルジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライト
エステル3PG)、アリルエステル系化合物としてポリアルキレンエステル含有アリルエ
ステル(昭和電工(株)製、アリルエステル樹脂DA101)、ラジカル開始剤として1
,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキ
サCS)、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉、添加剤と
してγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−40
3E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS
4)を表1に示すように配合し、3本ロールにて混合し、更に真空脱泡して熱硬化性接着剤組成物を得た。
(弾性率の測定)
上記の方法で得られた実施例1の熱硬化性接着剤組成物を上記工程(1)の加熱条件Aに相当する175℃30分で硬化させ幅4mm、長さ25mm、厚み100μmのフィルム状硬化物の試験用サンプルを得た。得られた試験用サンプルを更に上記工程(3)の加熱条件Bの相当する175℃4時間で加熱した後、下記条件により260℃における弾性率の測定を行った。弾性率は400MPaであった。
測定条件:
JIS K7244準拠、引張りモード、
チャック間距離;20mm
昇温速度:30〜300℃の温度範囲で10℃/分
測定周波数:10Hz
測定装置:セイコー・インスツルメンツ社製
動的粘弾性測定装置 EXSTAR−6000
(半導体装置の製造)
支持体としてダイアタッチ部が銀メッキされた銅フレーム(ダイパッドサイズ:8×8
mm、厚み180μm)と、表面にSiN層を持つ半導体素子(5×5mm、厚さ350μm)とを上述した実施例1の接着剤で接着し、175℃、30分間オーブン内で硬化して接着した。次に、半導体封止用エポキシ樹脂組成物(住友ベークライト社製、EME−G700)を用いて、封止し、その後175℃、4時間ポストモールドキュアを行い、半導体装置(80LMQFP、サイズ14x20mm、封止樹脂厚み2mm)を得た。以下実施例2乃至5並びに比較例1および2についても同様の方法で半導体装置を製造した。
(実施例2)
接着剤を構成する熱硬化性樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にし
た。
ラジカル重合可能な官能基を有する化合物としてUM−90(1/1)DA(宇部興産
株式会社製、1,6−ヘキサンジオール/1,4−ジメタノールシクロヘキサン(=1/
1)と炭酸ジメチルから合成したポリカーボネートジオール(分子量約900)にアクロ
イル基を導入したポリカーボネートジアクリレート)、2−メタクリロイロキシエチルコ
ハク酸(共栄社化学(株)製、ライトエステルHO−MS、)、1,4−シクロヘキサン
ジメタノールモノアクリレート(日本化成化学(株)製、CHDMMA)、プロピルジメ
タクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル3PG)、ラジカル開始剤として1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサCS)、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)を表1のように配合した。また、得られた熱硬化性接着剤組成物に実施例1同様にサンプル作製および弾性率測定をおこなった。また、得られた熱硬化性接着剤組成物に実施例1同様にサンプル作製および弾性率測定をおこなった。260℃における弾性率は490MPaであった。
(実施例3)
接着剤を構成する樹脂組成物の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした
。 ラジカル重合可能な官能基を有する化合物として2−メタクリロイロキシエチルコハク酸(共栄社化学(株)製、ライトエステルHO−MS、)、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート(日本化成化学(株)製、CHDMMA)、プロピルジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル3PG)、マレイミド環を有する化合物としてポリアルキレンマレイミド酢酸エステル(大日本インキ工業(株)製、ルミキュアMIA−200)、アリルエステル系化合物としてポリアルキレン含有アリルエステル(昭和電工(株)製、アリルエステル樹脂DA101)、マレイン化ポリブタジエン(Satomer社製、Ricobond1731)、ラジカル開始剤として1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサCS)、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)を表1のように配合した。
また、得られた熱硬化性接着剤組成物に実施例1同様にサンプル作製および弾性率測定をおこなった。260℃における弾性率は450MPaであった。
(実施例4)
接着剤を構成する樹脂組成物の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした
。 ラジカル重合可能な官能基を有する化合物としてUM−90(1/1)DA(宇部興産株式会社製、1,6−ヘキサンジオール/1,4−ジメタノールシクロヘキサン(=1/1)と炭酸ジメチルから合成したポリカーボネートジオール(分子量約900)にアクロイル基を導入したポリカーボネートジアクリレート)、2−メタクリロイロキシエチルコ
ハク酸(共栄社化学(株)製、ライトエステルHO−MS)、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート(日本化成化学(株)製、CHDMMA)、プロピルジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル3PG)、マレイミド環を有する化合物としてポリアルキレンマレイミド酢酸エステル(大日本インキ工業(株)製、ルミキュアMIA−200)、マレイン化ポリブタジエン(Satomer社製、Ricobond1731)ラジカル開始剤として1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサCS)、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)を表1に示すように配合した。また、得られた熱硬化性接着剤組成物に実施例1同様にサンプル作製および弾性率測定をおこなった。260℃における弾性率は520MPaであった。
(実施例5)
接着剤を構成する樹脂組成物の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした
。 ラジカル重合可能な官能基を有する化合物としてプロピルジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル3PG)、2−エチルヘキシルアクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステルEH)、ラジカル開始剤として1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサCS)、 ラジカル重合可能な官能基を有しない化合物としてジグリシジルビスフェノールF(日本化薬(社)製、RE−303S)、硬化促進剤として2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(キュアゾール2P4MHZ:四国化成工業(株)製)、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)を表1のように配合し、3本ロールに
て混合し、更に真空脱泡して樹脂組成物を得た。また、得られた熱硬化性接着剤組成物に実施例1同様にサンプル作製および弾性率測定をおこなった。260℃における弾性率は420MPaであった。
(比較例1)
接着剤を構成する樹脂組成物の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした
。 ラジカル重合可能な官能基を有しない化合物としてジグリシジルビスフェノールF(日本化薬(社)製、RE−303S)、クレジルグレシジルエーテル(阪本薬品(社)製、CGE)、上記熱硬化樹脂の硬化剤としてビスフェノールF(大日本インキ工業(株)製、DIC−BPF)、ジシアンジアミド(旭電化(株)製、EH3636AS)、硬化促進剤として2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(キュアゾール2P4MHZ:四国化成工業(株)製)、充填剤としてフレーク状銀粉を添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)、を表1のように配合後、3本ロールを用いて混練、脱泡することで樹脂組成物を得た。また、得られた熱硬化性接着剤組成物に実施例1同様にサンプル作製および弾性率測定をおこなった。260℃における弾性率は100MPaであった。
(比較例2)
接着剤を構成する樹脂組成物の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした
。 アリルエステル系化合物としてポリアルキレンエステル含有アリルエステル(昭和電工(株)製、アリルエステル樹脂DA101)、ラジカル重合可能な官能基を有しない化合物としてジグリシジルビスフェノールF(日本化薬(社)製、RE−303S)、クレジルグレシジルエーテル(阪本薬品(社)製、CGE)、上記熱硬化樹脂の硬化剤としてビスフェノールF(大日本インキ工業(株)製、DIC−BPF)、ジシアンジアミド(旭電化(株)製、EH3636AS)、硬化促進剤として2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(キュアゾール2P4MHZ:四国化成工業(株)製)、充填剤としてフレーク状銀粉を添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)、を表1のように配合し、3本ロールを用いて混練し、脱泡することで樹脂組成物を得たまた、得られた熱硬化性接着剤組成物に実施例1同様にサンプル作製および弾性率測定をおこなった。260℃における弾性率は90MPaであった。
(比較例3)
実施例1の熱硬化性接着剤組成物を用いて、以下の通り半導体装置を製造した。支持体としてダイアタッチ部が銀メッキされた銅フレーム(ダイパッドサイズ:11x11mm、厚み180μm)と、表面にSiN層を持つ半導体素子(7x7mm、厚さ350μm)とを上述した接着剤で接着し、175℃、30分間オーブン内で硬化して接着した。次に、半導体封止用エポキシ樹脂組成物(住友ベークライト社製、EME−G700)を用いて、封止し、その後175℃、4時間ポストモールドキュアを行い、半導体装置(176LLQFP、サイズ24x24mm、封止樹脂厚み1.4mm)を得た。
各実施例および比較例で得られた半導体装置について、以下の評価を行った。評価項目
を内容と共に示す。得られた結果を表1に示す。
(耐半田クラック性)
各実施例および比較例の熱硬化性接着剤組成物に対して、上記の方法で製造された半導体装置を85℃、相対湿度60%の条件下で168時間吸湿処理した後、IRリフロー処理(260℃、10秒、3回リフロー)を行い、処理後のパッケージを超音波深傷装置(透過型)により剥離の程度を測定した。各符号は、以下の通りである。
パッケージ:QFP(14×20×2.0mm)
リードフレーム:銀スポットメッキした銅リードフレーム
チップサイズ:5□mm 厚み350μm
○:半導体素子剥離発生なし。
×:半導体素子剥離発生あり。
本発明の半導体装置の製造方法を用いることにより、鉛フリー半田に用いられるような高温環境下においても半田クラック等の問題を低減することが可能な半導体装置を提供することができる。

Claims (10)

  1. 銅からなるリードフレームと、半導体素子とを熱硬化性接着剤組成物を用いて所定の加熱条件Aにて接着する工程(1)と
    前記工程(1)により接着された前記銅からなるリードフレームと前記半導体素子とを封止用樹脂を用いて、前記封止用樹脂で封止された部分の平均厚みが1.9mm以上4.0mm以下となるように封止する工程(2)と
    前記工程(2)により封止された後、所定の加熱条件Bにて熱処理する工程(3)と
    を有する半導体装置の製造方法であって、前記熱硬化性接着剤組成物が、下記評価試験1で測定した260℃における弾性率が400MPa以上600MPa以下であり、
    前記熱硬化性接着剤組成物は、熱硬化性樹脂と無機充填材とを含み、前記熱硬化性樹脂が、ラジカル重合可能な官能基を有する化合物とラジカル開始剤とを含むものであり、前記ラジカル重合可能な官能基を有する化合物の含有量が前記熱硬化性接着剤組成物全体の2〜25重量%である半導体装置の製造方法。
    [評価試験1:
    サンプル成形条件;前記加熱条件A
    成形後のサンプル熱処理条件;前記加熱条件B
    弾性率測定条件;測定条件:JIS K7244準拠、引張モード、昇温速度5℃/mi
    n、周波数10Hz]
  2. 前記ラジカル重合可能な官能基が、(メタ)アクリロイル基である請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記ラジカル重合可能な官能基を有する化合物が、マレイミド環を有する化合物を含むものである請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記マレイミド環を有する化合物が、芳香族環を有さないビスマレイミド化合物である請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記ラジカル重合可能な官能基を有する化合物が、ブタジエン化合物の重合体または共重合体である請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記ブタジエン化合物の重合体または共重合体が、分子内に少なくとも1つの官能基を有するものである請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記ブタジエン化合物の重合体または共重合体が、分子内にビニル基、エポキシ基、カルボキシ基、水酸基またはマレイン酸基からなる群より選ばれる少なくとも1つ以上の官能基を有するものである請求項6に記載の半導体装置の製造方法
  8. 前記熱硬化性樹脂が、(メタ)アクリロイル基を有する化合物、マレイミド環を有する化合物、アリルエステル系化合物からなる群より選ばれる少なくとも2種以上の化合物を含むものである請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記アリルエステル系化合物が、芳香族環を有さないアリルエステル系化合物である請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記封止用樹脂がエポキシ樹脂と無機充填材からなり、前記無機充填材が樹脂組成物のうち80重量%以上93重量%以下である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
JP2010070999A 2009-03-31 2010-03-25 半導体装置の製造方法 Active JP5625431B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010070999A JP5625431B2 (ja) 2009-03-31 2010-03-25 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009084035 2009-03-31
JP2009084035 2009-03-31
JP2010070999A JP5625431B2 (ja) 2009-03-31 2010-03-25 半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010258424A JP2010258424A (ja) 2010-11-11
JP5625431B2 true JP5625431B2 (ja) 2014-11-19

Family

ID=43318945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010070999A Active JP5625431B2 (ja) 2009-03-31 2010-03-25 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5625431B2 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2534251B2 (ja) * 1987-02-20 1996-09-11 日東電工株式会社 半導体装置
AU4802199A (en) * 1998-07-28 2000-02-21 Hitachi Chemical Company, Ltd. Semiconductor device and method for manufacturing the same
US6821657B1 (en) * 2000-01-28 2004-11-23 Hitachi, Ltd. Solvent-free thermosetting resin composition, process for producing the same, and product therefrom
JP2001288244A (ja) * 2000-04-06 2001-10-16 Hitachi Ltd 熱硬化性樹脂組成物、その製法及びそれを用いた製品
CN102604592A (zh) * 2004-03-19 2012-07-25 住友电木株式会社 树脂组合物及采用该树脂组合物制作的半导体装置
JP4599983B2 (ja) * 2004-10-19 2010-12-15 日立化成工業株式会社 接着シート
JP2007142117A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Kyocera Chemical Corp ダイボンディングペーストおよびそれを用いた半導体装置
JP5055764B2 (ja) * 2005-12-21 2012-10-24 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP5419318B2 (ja) * 2006-03-06 2014-02-19 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP4835229B2 (ja) * 2006-03-29 2011-12-14 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP2007294712A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Kyocera Chemical Corp ダイボンディングペーストおよびそれを用いた半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010258424A (ja) 2010-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5419318B2 (ja) 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
CN109643662B (zh) 芯片粘结膏和半导体装置
KR20140037238A (ko) 유연한 비스말레이미드, 벤즈옥사진, 에폭시-무수물 부가생성물 하이브리드 접착제
JP2009164500A (ja) 接着剤および半導体パッケージ
JP2008222809A (ja) 液状樹脂組成物および該液状樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP2012236873A (ja) 樹脂ペースト組成物及び半導体装置
JP5589388B2 (ja) 熱硬化性接着剤組成物および半導体装置
JP5444738B2 (ja) 半導体装置
JP5589285B2 (ja) 熱硬化性接着剤組成物および半導体装置
JP2010225312A (ja) 樹脂ペースト組成物及び半導体装置
JP5423262B2 (ja) 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP5597935B2 (ja) 熱硬化性接着剤組成物および半導体装置
JP5573166B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP5577845B2 (ja) 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP5625431B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2011199097A (ja) 半導体装置の製造方法
JP5604828B2 (ja) 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP5356763B2 (ja) 樹脂組成物および半導体装置
JP2010196006A (ja) 熱硬化性接着剤組成物および半導体装置
JP5597945B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2014145030A (ja) 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JP5626291B2 (ja) 接着剤および半導体パッケージ
JP4835229B2 (ja) 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置
JPWO2012124527A1 (ja) 半導体素子接着用樹脂ペースト組成物及び半導体装置
JP2012188622A (ja) 半導体素子接着用樹脂ペースト組成物及び半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140430

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140902

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5625431

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150