JP5573166B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
半導体素子搭載面、即ち基板の片面のみがエポキシ樹脂組成物で成型、封止される。
従来の半導体装置ではその中央部のダイパッド部分では封止材が半導体の上下面にあるが、これらの半導体装置の場合、封止材が片側のみであり、その反対側にはダイパッドが露出されている。そのため支持体とエポキシ樹脂組成物の硬化物との間での熱膨張・熱収縮の不整合、或いはエポキシ樹脂組成物の成形硬化時の硬化収縮による影響で、従来型である両面に封止材がある半導体装置にくらべ、成形直後から反りが発生しやすい。この場合、半導体装置を実装する際にマザーボードから浮き上がってしまい、電気的接合の信頼性が低下する問題が起こり、また異なる熱膨張係数を有する部材が層状に存在し温度変化に伴う各部材の熱膨張、熱収縮が半導体装置内部で応力として発現し、しばしば剥離、クラックの原因となっている。(例えば、特許文献2参照。)
[1]金属製支持体のダイパット上に熱硬化性接着剤組成物を介して半導体素子を載置する工程と、 所定の加熱条件Aにより前記接着剤組成物を硬化するとともに前記金属製支持体と前記半導体素子とを接着する工程と、 前記金属製支持体のダイパットの前記半導体素子が接着された面と反対面の側を露出させた状態で、前記金属製支持体と半導体素子とを封止用樹脂組成物により封止する工程と、を有する半導体装置の製造方法であって、前記熱硬化性接着剤組成物の以下の反り評価試験Sにおける反り量1および反り量2が、条件式1および2を満たす半導体装置の製造方法である。
[反り評価試験S:シリコンチップ(サイズ:7×7mm、厚み:350μm)を、全体にニッケルーパラジウムメッキした金属製支持体のダイパッド部(サイズ:8.5×8.5mm、厚み:180μm)上に前記熱硬化性接着剤組成物を介して載置し、前記加熱条件Aにより前記熱硬化性接着剤組成物を硬化させ、前記シリコンチップと前記支持体とを接着する(熱硬化性接着剤組成物の硬化層厚み:20μm以上30μm以下)。接着後、175℃×2分間加熱後のシリコンチップの反り量を反り量1とし、260℃×2分間加熱後のシリコンチップの反り量を反り量2とする。]
条件式1:0.1≦反り量1≦10(μm)
条件式2:0.1≦反り量2≦20(μm)
本発明に係る半導体装置の製造方法は、所定の工程を有する半導体装置の製造方法に用いられる熱硬化性接着剤組成物が、以下の反り評価試験Sにおける反り量1および反り量2が、条件式1および2を満たすことを特徴とする。そして当該特徴により高温環境下における半導体装置内の半導体素子の剥離や半導体装置のクラックの発生を低減することができる。
[反り評価試験S:シリコンチップ(サイズ:7×7mm、厚み:350μm)を、全体にニッケルーパラジウムメッキした金属製支持体のダイパッド部(サイズ:8.5×8.5mm、厚み:180μm)上に前記熱硬化性接着剤組成物を介して載置し、前記加熱条件Aにより前記熱硬化性接着剤組成物を硬化させ、前記シリコンチップと前記支持体とを接着する(熱硬化性接着剤組成物の硬化層厚み:20μm以上30μm以下)。接着後、175℃×2分間加熱後のシリコンチップの反り量を反り量1とし、260℃×2分間加熱後のシリコンチップの反り量を反り量2とする。]
条件式1:0.1≦反り量1≦10(μm)
条件式2:0.1≦反り量2≦20(μm)
本発明に係る熱硬化性接着剤組成物が用いられる半導体装置の製造方法(以下本製造方法という)は、金属製支持体のダイパット上に熱硬化性接着剤組成物を介して半導体素子を載置する工程(1)を有する。具体的には、金属製支持体または半導体素子に熱硬化性接着剤組成物を塗布し、該熱硬化性接着剤組成物を介して支持体上に半導体素子を載置する。
前記工程を経て製造された半導体装置には、更にマザーボードへ搭載するためにIRリフロー工程により半田付けが行われる。上述のように熱硬化性接着剤組成物により金属製支持体と半導体素子とを接着する工程(2)以降IRフローに至るまで、総ての工程において半導体装置は加熱されるものとなる。各部材間の線膨張係数には差があるため、これらの工程における加熱により各部材の変形の違いが生じその結果半導体装置内に応力が発生することとなる。
一般的には上記のような応力を緩和するために半導体装置10全体が反ることで各部材間の応力を低減させる。具体的には図1に示されるような金属製支持体2の片面を露出させた形状の半導体装置10(例えばQFN型半導体装置)では封止用樹脂組成物5を上に、金属基板2を下にして凹型に反ることとなる。しかし実際には上記ような半導体装置10について加熱時の反りを測定場合において、175℃よりも低い室温から加熱していくと中央の金属製支持体2のダイパッド部分は半導体素子3を上に徐々に凹に反り始めるものの、175℃よりも高い温度においては反りには差が見られないという現象が生じる。175℃以下において反りが生じるのは、封止用樹脂組成物5の熱膨張係数がダイパッドである銅よりも小さいからである。一方175℃以上の温度域においては、上記のような半導体装置10は、設計上小型化されているため封止用樹脂組成物5の厚みが薄く、また加熱により封止用樹脂組成物5の弾性率も低温域に比べ著しく低下することから封止用樹脂組成物5部分の剛性が金属製支持体に用いられる金属に比べ低いため、本来部材の線膨張係数から予想される半導体素子3を上に凸の反りが生じるものとなっていない。
上記反り評価を行うための試験用半導体装置11として、図1に例示すような熱硬化性接着剤組成物層1を介して金属製支持体2とシリコンチップ3とを硬化接着したものを用いる。
反り量1:温度可変レーザー三次元測定機(日立エンジニアリングアンドサービス社製、LSI−150)を用いてシリコンチップ表面角部の高さおよびシリコンチップ表面中央部の高さを測定し、シリコンチップ表面中央部の高さとシリコンチップ表面角部の高さとの差のを反り1とした。より具体的には、シリコンチップの対角を結ぶ対角線をスキャニングすることにより対角線の形状を求め、角部の高さの平均と中央部の高さの差を求めることにより反り1とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法について具体例を説明する。
本発明に係る半導体装置の製造方法に用いられる熱硬化性接着剤組成物が液状接着剤の場合、上述したよう各種成分を予備混合した後、3本ロールを用いて混練を行い、更に真空脱泡することにより、液状接着剤を得ることができる。得られた液状接着剤は市販のダイボンダーを用いて、例えば支持体(特にリードフレーム)の所定の部位にディスペンス塗布された後、半導体素子をマウントして加熱硬化する。その後、ワイヤーボンディングして、エポキシ樹脂等を主成分とする封止樹脂を用いてトランスファー成形し更に所定の温度で加熱することにより半導体装置を得ることができる。
されるものではない。
(接着剤の調製)
ラジカル重合可能な官能基を有する化合物として2−メタクリロイロキシエチルコハク
酸(共栄社化学(株)製、ライトエステルHO−MS)および1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート(日本化成化学(株)製、CHDMMA)を、マレイミド環を有する化合物としてポリアルキレンマレイミド酢酸エステル(大日本インキ工業(株)製、ルミキュアMIA−200)およびプロピルジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル3PG)を、アリルエステル系化合物としてポリアルキレンエステル含有アリルエステル(昭和電工(株)製、アリルエステル樹脂DA101)を、ラジカル開始剤として1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサCS)を、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉を、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)を、表1に示すように配合し、3本ロールにて混合し、更に真空脱泡して熱硬化性接着剤組成物を得た。
実施例1の接着剤組成物を用いて銅製フレームとシリコンチップとを硬化接着し、反り量1及び反り量2を測定した。反り量1は1μmであり。反り量2は8μmであった。
支持体として封止樹脂のにじみ防止のために裏面にカプトンテープを貼り付けたニッケル−パラジウムメッキされた銅フレーム(ダイパッドサイズ:6×6mm、厚み220μm、1パネルあたりダイパッドが4列×6段)と、表面にSiN層を持つ半導体素子(4×4mm、厚さ350μm)とを上述した実施例1の接着剤で接着し、175℃、30分間オーブン内で硬化して接着した。次に、半導体封止用エポキシ樹脂組成物(住友ベークライト社製、EME−G630)を用いて、1パネル44mm×62mm、リードフレームを含めた1パネルの厚みが850μmに封止し、175℃、4時間ポストモールドキュアを行い、その後ダイシングソーなどで個片化し、試験用半導体装置11(48LQFN、サイズ8x8mm、封止樹脂厚み850μm)を得た。以下実施例2乃至5並びに比較例1および2についても同様の方法で試験用半導体装置11を製造した。
接着剤を構成する熱硬化性樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にし
た。
ラジカル重合可能な官能基を有する化合物としてUM−90(1/1)DA(宇部興産
株式会社製、1,6−ヘキサンジオール/1,4−ジメタノールシクロヘキサン(=1/
1)と炭酸ジメチルから合成したポリカーボネートジオール(分子量約900)にアクロ
イル基を導入したポリカーボネートジアクリレート)、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸(共栄社化学(株)製、ライトエステルHO−MS)、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート(日本化成化学(株)製、CHDMMA)およびプロピルジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル3PG)を、ラジカル開始剤として1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサCS)を、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉を、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)を表1のように配合した。また得られた接着剤組成物を用いて実施例1と同様にニッケルー−パラジウムメッキした銅製フレームとシリコンチップとを硬化接着し、反り量1及び反り量2を測定した。反り量1は1μmであり。反り量2は10μmであった。
接着剤を構成する樹脂組成物の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした
。 ラジカル重合可能な官能基を有する化合物としてマレイミド環を有する化合物としてポリアルキレンマレイミド酢酸エステル(大日本インキ工業(株)製、ルミキュアMIA−200)、アリルエステル系化合物としてポリアルキレン含有アリルエステル(昭和電工(株)製、アリルエステル樹脂DA101)、マレイン化ポリブタジエン(Satomer社製、Ricobond1731)、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸(共栄社化学(株)製、ライトエステルHO−MS、)、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート(日本化成化学(株)製、CHDMMA)およびプロピルジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル3PG)を、ラジカル開始剤として1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサCS)を、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉を、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)を表1のように配合した。
また得られた接着剤組成物を用いて実施例1と同様にニッケルー−パラジウムメッキした銅製フレームとシリコンチップとを硬化接着し、反り量1及び反り量2を測定した。反り量1は2μmであり。反り量2は11μmであった。
接着剤を構成する樹脂組成物の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした
。 ラジカル重合可能な官能基を有する化合物としてUM−90(1/1)DA(宇部興産株式会社製、1,6−ヘキサンジオール/1,4−ジメタノールシクロヘキサン(=1/1)と炭酸ジメチルから合成したポリカーボネートジオール(分子量約900)にアクロイル基を導入したポリカーボネートジアクリレート)、マレイン化ポリブタジエン(Satomer社製、Ricobond1731)、2−メタクリロイロキシエチルコ
ハク酸(共栄社化学(株)製、ライトエステルHO−MS)、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート(日本化成化学(株)製、CHDMMA)およびプロピルジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル3PG)を、ラジカル開始剤として1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサCS)を、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉を、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)を表1に示すように配合した。また得られた接着剤組成物を用いて実施例1と同様にニッケルー−パラジウムメッキした銅製フレームとシリコンチップとを硬化接着し、反り量1及び反り量2を測定した。反り量1は1μmであり。反り量2は7μmであった。
接着剤を構成する樹脂組成物の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした
。 ラジカル重合可能な官能基を有する化合物としてプロピルジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル3PG)および2−エチルヘキシルアクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステルEH)を、ラジカル開始剤として1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサCS)を、ラジカル重合可能な官能基を有しない化合物としてジグリシジルビスフェノールF(日本化薬(社)製、RE−303S)を、硬化促進剤として2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(キュアゾール2P4MHZ:四国化成工業(株)製)を、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉を、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)を表1に示すように配合した。また得られた接着剤組成物を用いて実施例1と同様にニッケルー−パラジウムメッキした銅製フレームとシリコンチップとを硬化接着し、反り量1及び反り量2を測定した。反り量1は1μmであり。反り量2は14μmであった。
接着剤を構成する樹脂組成物の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした
。 ラジカル重合可能な官能基を有する化合物としてアリルエステル系化合物としてポリアルキレン含有アリルエステル(昭和電工(株)製、アリルエステル樹脂DA101)およびプロピルジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル3PG)を、ラジカル開始剤として1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサCS)を、ラジカル重合可能な官能基を有しない化合物としてジグリシジルビスフェノールF(日本化薬(社)製、RE−303S)およびクレジルグレシジルエーテル(阪本薬品(社)製、CGE)を、上記熱硬化樹脂の硬化剤としてビスフェノールF(大日本インキ工業(株)製、DIC−BPF)およびジシアンジアミド(旭電化(株)製、EH3636AS)を、硬化促進剤として2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(キュアゾール2P4MHZ:四国化成工業(株)製)を、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉を、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)を表1に示すように配合した。また得られた接着剤組成物を用いて実施例1と同様にニッケルー−パラジウムメッキした銅製フレームとシリコンチップとを硬化接着し、反り量1及び反り量2測定した。反り量1は1μmであり。反り量2は6μmであった。
接着剤を構成する樹脂組成物の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。 ラジカル重合可能な官能基を有しない化合物としてジグリシジルビスフェノールF(日本化薬(社)製、RE−303S)およびクレジルグレシジルエーテル(阪本薬品(社)製、CGE)を、上記熱硬化樹脂の硬化剤としてビスフェノールF(大日本インキ工業(株)製、DIC−BPF)およびジシアンジアミド(旭電化(株)製、EH3636AS)を、硬化促進剤として2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(キュアゾール2P4MHZ:四国化成工業(株)製)を、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉を、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)、を表1のように配合後、3本ロールを用いて混練、脱泡することで樹脂組成物を得た。また得られた接着剤組成物を用いて実施例1と同様にニッケルー−パラジウムメッキした銅製フレームとシリコンチップとを硬化接着し、反り量1及び反り量2測定した。反り量1は0μmであり。反り量2は2μmであった。
接着剤を構成する樹脂組成物の配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。 ラジカル重合可能な官能基を有する化合物としてマレイミド環を有する化合物としてポリアルキレンマレイミド酢酸エステル(大日本インキ工業(株)製、ルミキュアMIA−200)、アリルエステル系化合物としてポリアルキレン含有アリルエステル(昭和電工(株)製、アリルエステル樹脂DA101)、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート(日本化成化学(株)製、CHDMMA)およびプロピルジメタクリレート(共栄社化学(株)製、ライトエステル3PG)を、ラジカル開始剤として1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)製、パーヘキサCS)、充填剤として平均粒径3μm、最大粒径20μmのフレーク状銀粉、添加剤としてγ−グリシジルプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403E)およびテトラスルフィドジトリエトキシシラン(ダイソー(株)製、CABRUS4)を表1のように配合した。また得られた接着剤組成物を用いて実施例1と同様にニッケルー−パラジウムメッキした銅製フレームとシリコンチップとを硬化接着し、反り量1及び反り量2を測定した。反り量1は−1μmであり。反り量2は19μmであった。
各実施例および比較例の熱硬化性接着剤組成物に対して、上記の方法で製造された半導体装置を85℃、相対湿度60%の条件下で168時間吸湿処理した後、IRリフロー処理(260℃、10秒、3回リフロー)を行い、処理後のパッケージを超音波深傷装置(透過型)により剥離の程度を測定した。各符号は、以下の通りである。
パッケージ:QFN(8×8×0.85mm)
リードフレーム:ニッケル−パラジウムメッキした銅リードフレーム
チップサイズ:4□mm 厚み350μm
○:半導体素子剥離発生なし。
×:半導体素子剥離発生あり。
2・・・金属製支持体のダイパット
3・・・半導体素子
4・・・金属製支持体のリード
5・・・封止用樹脂組成物
10・・半導体装置
11・・試験用半導体装置
20・・半導体素子の厚み方向の中心線
Claims (13)
- 金属製支持体のダイパット上に熱硬化性接着剤組成物を介して半導体素子を載置する工程と、
加熱により前記熱硬化性接着剤組成物を硬化するとともに前記金属製支持体と前記半導体素子とを接着する工程と、
前記金属製支持体の前記ダイパットの前記半導体素子が接着された面と反対面の側を露出させた状態で、前記金属製支持体と前記半導体素子とを封止用樹脂組成物により封止する工程と、
を有する半導体装置の製造方法であって、
前記熱硬化性接着剤組成物として、以下の反り評価試験Sにおける反り量1および反り量2が、条件式1および2を満たすものを選択して用いることを特徴とする、半導体装置の製造方法。
[反り評価試験S:シリコンチップ(サイズ:7×7mm、厚み:350μm)を、全体
にニッケルーパラジウムメッキした金属製支持体のダイパッド部(サイズ:8.5×8.5mm、厚み:180μm)上に前記熱硬化性接着剤組成物を介して載置し、加熱により前記熱硬化性接着剤組成物を硬化させ、前記シリコンチップと前記金属製支持体とを接着する(前記熱硬化性接着剤組成物の硬化層厚み:20μm以上30μm以下)。接着後、175℃×2分間加熱時の前記シリコンチップの反り量を反り量1とし、260℃×2分間加熱時の前記シリコンチップの反り量を反り量2とする。]
条件式1:0.1≦反り量1≦10(μm)
条件式2:0.1≦反り量2≦20(μm) - 前記熱硬化性接着剤組成物を硬化させる前記加熱の温度が150〜180℃である、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記熱硬化性接着剤組成物がラジカル重合可能な官能基を有するものである化合物を含むものである、請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記化合物のラジカル重合可能な官能基が不飽和炭素−炭素結合である請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記化合物のラジカル重合可能な官能基が、(メタ)アクリロイル基である請求項3または4に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記ラジカル重合可能な官能基を有する化合物が、マレイミド環を有する化合物である請求項3または4に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記マレイミド環を有する化合物が、芳香族環を有さないビスマレイミド化合物である請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記ラジカル重合可能な官能基を有する化合物が、ブタジエン化合物の重合体または共重合体である請求項3または4に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記ブタジエン化合物の重合体または共重合体が、分子内に1種または2種以上の官能基を有するものである請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記ブタジエン化合物の重合体または共重合体が有する官能基が、ビニル基、エポキシ基、カルボキシ基、水酸基およびマレイン酸基からなる群より選ばれる1種または2種以上の官能基である請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記熱硬化性接着剤組成物が(メタ)アクリロイル基を有する化合物、マレイミド環を有する化合物、ブタジエン化合物の重合体または共重合体、エポキシ樹脂、およびアリルエステル系化合物からなる群より選ばれる少なくとも2種以上の化合物を含むものである請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記アリルエステル系化合物が、芳香族環を有さないアリルエステル系化合物である請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法によって作製された半導体装置。
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