JP5624044B2 - 改善されたアレル−特異的増幅 - Google Patents

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Description

核酸のアレル-特異的増幅は、標的配列の同時増幅及び分析を可能にする。アレル-特異的増幅は、標的核酸が標的核酸の変形(多型)を有する1以上の亜集団を有すると推測される時に一般的に使用される。DNA多型は、DNAプロファイル分析(法医学、親子鑑定、臓器移植の組織タイピング)、遺伝子マッピング、及び稀な変異、例えば正常DNAを有する細胞の背景において癌細胞を生じるもの、の検出において使用される。
成功的なアレル-特異的増幅において、標的核酸の望ましい変形体は増幅されるが、他の変形体は、少なくとも検出可能な程度のレベルには増幅されない。典型的なアレル-特異的増幅アッセイは、少なくとも1つのプライマーが推測された多型を有する領域に相補的である、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含む。アレル-特異的増幅の設計は、ある多型の変形体が存在する時のみにプライマー伸張が起こるようなものである。その最も簡単な形態では、アレル-特異的プライマーは、標的中の多型ヌクレオチドの望ましい変形体に相補的な3'-末端ヌクレオチドを有する。通常、プラマーの3'-末端における単一ミスマッチは、標的配列の望ましくない変形体の増幅を除外するために十分である。しかしながら、増幅の特異性は、異なった3'-末端配列間において大きく変動する:ミスマッチによっては、ポリメラーゼによる伸張を効果的に遮断し、ミスマッチによっては遮断しない、米国特許第5,639,611号明細書を参照。
アレル識別の成功は、ミスマッチのプライマーを伸張する、DNAポリメラーゼの不能に依拠する。DNAポリメラーゼのこの不能は、最大の選択性を達成するための反応条件を調整することによって調節され得る。それにもかかわらず、アレル-特異的PCRの低い選択性は、多くの多形配列の問題を残す。
特異性を上げるための1つの方法は、内部ミスマッチのヌクレオチド又はヌクレオチド(複数)を有する増幅プライマーを設計することを含む。この方法は、ある系では成功することが分かった、米国特許第5,137,806号明細書参照。
特異性を挙げる他の方法は、プライマーの化学的修飾を含む。例えば、プライマーにおけるいくつかのヌクレオチドのデオキシリボースのある2'-C及び4'-C修飾が、ポリメラーゼによるアレル識別を向上させることが見出された。Gaster, J. and Marx, A., Chem. Eur. J. 2005, 11: 1861-1870参照。別の研究では、アレル識別は、ヌクレオチドの1つにおける非天然ピリミジン塩基、具体的には、ピリミジン環の6-位に様々な置換基を有するシュードイソシチジン、の使用によって増加されることが見出された。米国特許第7,408,051号明細書参照。
リアルタイムアレル-特異的PCRに関連して、アッセイの選択性は、マッチ鋳型とミスマッチ鋳型とのサイクル数の閾値(Ct)の差として測定することができる。より大きな差は、ミスマッチ鋳型の増幅においてより大きな遅延、よってアレル間のより大きな識別を示す。修飾されたデオキシリボースは、1サイクルと14サイクルとのCt差をもたらすことが示されている。シュードイソシチジンの使用は、ミスマッチ鋳型の増幅において7-サイクル遅延をもたらした。この程度の識別は、試料が鋳型の数個の変形体を含み、すべてが増幅を争う、多くの増幅には不十分である。通常、ミスマッチ鋳型は、マッチ鋳型よりも非常に多量に存在する。例えば、組織試料では、細胞の少量のフラクションのみが、悪性であるかもしれないし、アレル-特異的増幅アッセイによって標的とされる変異(「マッチ鋳型」)を有する。正常細胞に存在する鋳型は、あまり効率よく増幅されないことがあるが、正常細胞の計り知れない数は、増幅の遅延を解消し、変異鋳型の利益を消し去ってしまう。野生型鋳型の存在下での稀な変異を検出するために、アレル-特異的増幅アッセイの特異性は改善される必要がある。
発明の概要
第1の局面では、本発明は、アレル-特異的増幅の改善された方法であって、アレル-特異的プライマー又はプラマー(複数)における1以上のヌクレオチドがヌクレオ塩基の環外アミノ基への修飾基の共有結合によって修飾される、方法に関する。該修飾は、プライマーの内部で又はその3'-末端で、あるいはその両方で起こり得る。
第2の局面では、本発明は、数個の変形体配列の形態で存在する、標的配列の変形体のアレル-特異的増幅の方法であって、以下:
(a)おそらく標的配列の少なくとも1つの変形体を含む試料を提供し;
(b)該標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補的な第1オリゴヌクレオチドを提供し;
(c)該標的配列の唯一の変形体の相補的な3’-末端ヌクレオチドを有する、標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補的な第2オリゴヌクレオチドを提供し;ここで、前記第2オリゴヌクレオチドは、環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する少なくとも1つのヌクレオチドを導入し;
(d)該標的配列の少なくとも1つの変形体への前記第1及び第2オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションに好適な条件を提供し;及び
(e)ヌクレオチド-導入生物触媒によるオリゴヌクレオチド伸長に好適な条件を提供すること;ここで、前記生物触媒は、前記第2オリゴヌクレオチドが前記の相補的な3'-末端ヌクレオチドを有する標的配列の変形体にハイブリダイズする時に、前記第2オリゴヌクレオチドを伸長することができ、そして、前記第2オリゴヌクレオチドが非-相補的3'-末端ヌクレオチドを有する標的配列の変形体にハイブリダイズする時には実質的にほとんど伸張することができない、
を含む、方法に関する。
第3の局面では、本発明は、数個の変形体配列の形態で存在する、試料中の標的配列の変形体の検出方法であって、以下:
(a)該標的配列の少なくとも1つの変形体に第1及び第2オリゴヌクレオチドをハイブリダイズし;ここで、該第1オリゴヌクレオチドは、該標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補性であり、該第2オリゴヌクレオチドは、該標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補性であり、該標的配列の唯一の変形体に相補的な3'-末端ヌクレオチドを有し、前記第2オリゴヌクレオチドは、環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する少なくとも1つのヌクレオチドを導入し;
(b)ヌクレオチド-導入生物触媒を有する第2オリゴヌクレオチドを伸長し;ここで、前記生物触媒は、前記の相補的3'-末端ヌクレオチドを有する標的配列の変形体にハイブリダイズされた、オリゴヌクレオチドのみを検出可能な程度に伸長することができる;及び
(c)前記第2オリゴヌクレオチド伸長の産物を検出すること、ここで、該伸長は、該オリゴヌクレオチドが相補的3'-末端オリゴヌクレオチドを有する標的配列の変形体の存在を示す、
を含む、方法に関する。
第4の局面では、本発明は、数個の変形体配列の形態で存在する標的配列のアレル-特異的増幅のためのキットであって、以下:
(a)該標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補的である、第1オリゴヌクレオチド;
(b)該標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補的であり、及び該標的配列の唯一の変形体に相補的な3'-末端ヌクレオチドを有する、第2オリゴヌクレオチド;ここで、前記第2オリゴヌクレオチドは、環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する少なくとも1つのヌクレオチドを導入する、
を含む、キットに関する。
第5の局面では、本発明は、数個の変形体配列の形態で存在する標的配列のアレル-特異的増幅を行うためのオリゴヌクレオチドであって、以下:
-前記標的配列の1以上の変形体の一部に少なくとも部分的に相補的な配列;
-前記標的配列の唯一の変形体に相補的な3'-末端ヌクレオチド;及び
-環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する少なくとも1つのヌクレオチド、ここで、前記修飾されたヌクレオチドは3'-末端ヌクレオチドである、
を含む、オリゴヌクレオチドに関する。
図1は、本発明のアレル-特異的増幅アッセイの概略図を示す。 図2は、内部塩基修飾を有するプライマーを用いるアレル-特異的増幅の結果を示す。 図3は、1以上の内部及び3'-末端塩基修飾を有するプライマーを用いるアレル-特異的増幅の結果を示す。 図4は、塩基修飾を有するプライマー及び様々なDNAポリメラーゼを用いるアレル-特異的増幅の結果を示す。 図5は、ミスマッチの鋳型の過剰量の存在下で塩基-修飾プライマーを用いるアレル-特異的増幅結果を示す。 図6は、本発明の意義の範囲内での、スコーピオン又はスコーピオン-様プローブ-プライマー型の例を示す。 図7は、本発明に従って使用することができるスコーピオンARMS型の構造の図示である。
発明の詳細な説明
定義
他に定義しない場合には、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本発明に関連する当業者に通常理解されるものと同じ意味を有する。本発明を記載し及び請求することにおいて、以下の定義が使用される。
用語「核酸」は、ヌクレオチド(リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、ヌクレオチドアナログ等)のポリマーを意味し、一緒に共有結合的に連結されたヌクレオチドを線状又は分岐形式のいずれかで含む、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、DNA-RNAハイブリッド、オリゴヌクレオチド 、ポリヌクレオチド、アプタマー、ペプチド核酸(PNA)、PNA-DNA結合体、RNA-RNA結合体など、を含む。核酸は、典型的には一本鎖又は二本鎖であり、一般的にリン酸ジエステル結合を含む。しかし、場合によっては、例えば、ホスホラミド (Beaucage et al. (1993) Tetrahedron 49(10):1925); ホスホロチオエート (Mag et al. (1991) Nucleic Acids Res. 19: 1437; 及び米国特許第5,644,048号明細書)、ホスホロジチオエート (Briu et al. (1989) J. Am. Chem. Soc. 111: 2321)、O-メチルホスホロアミデート結合 (Eckstein, Oligonucleotides and Analogues: A Practical Approach, Oxford University Press (1992)参照)、及びペプチド核酸骨格及び結合 (Egholm (1992) J. Am. Chem. Soc. 114: 1895参照)を含む、別の骨格を有してもよい核酸アナログが含まれる。他のアナログ核酸は、正に荷電した骨格を有するもの (Denpcy et al. (1995) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92: 6097); 非-イオン性骨格 (米国特許第5,386,023号明細書、同5,637,684号明細書、同5,602,240号明細書、同5,216,141号明細書及び同4,469,863号明細書)、並びに米国特許第5,235,033号明細書及び同5,034,506号明細書に記載の骨格を含む非-リボース骨格を含む。1以上の炭素環式糖を含む核酸も、核酸の定義内に含まれ (Jenkins et al. (1995) Chem. Soc. Rev. pp. 169-176参照)、アナログも、例えばRawls, C & E News Jun. 2, 1997, 第35頁に記載されている。リボース-リン酸エステル骨格のこれらの修飾は、標識のような付加部分の付加を助けるために、あるいは生理学的環境におけるこのような分子の安定性及び半減期を変更するためになされてもよい。
核酸に典型的に見られる天然型複素環式塩基(例えば、アデニン、グアニン、チミン、シトシン及びウラシル)に加えて、ヌクレオチドアナログは、例えばSeela et al. (1999) Helv. Chim. Acta 82: 1640に記載したような非-天然型複素環式塩基を含んでもよい。ヌクレオチドアナログで使用される特定の塩基は、融解温度(Tm)修飾部分として働く。例えば、これらのいくつかは、7-デアザプリン (例えば、7-デアザグアニン、7-デアザアデニン等)、ピピラゾロ[3,4-d]ピリミジン、プロピニル-dN (例えば、プロピニル-dU、プロピニル-dC等)などを含む。例えば、本明細書に参照により組み込まれる米国特許第5,990,303号明細書参照。他の代表的な複素環式塩基は、例えば、ヒポキサンチン、イノシン、キサンチン; 2-アミノプリンの8-アザ誘導体、2,6-ジアミノプリン、2-アミノ-6-クロロプリン、ヒポキサンチン、イノシン及びキサンチン; アデニンの7-デアザ-8-アザ誘導体、グアニン、2-アミノプリン、2,6-ジアミノプリン、2-アミノ-6-クロロプリン、ヒポキサンチン、イノシン及びキサンチン; 6-アザシチジン; 5-フルオロシチジン; 5-クロロシチジン; 5-ヨードシチジン; 5-ブロモシチジン; 5-メチルシチジン; 5-プロピニルシチジン; 5-ブロモビニルウラシル; 5-フルオロウラシル; 5-クロロウラシル; 5-ヨードウラシル; 5-ブロモウラシル; 5-トリフルオロメチルウラシル; 5-メトキシメチルウラシル; 5-エチニルウラシル; 5-プロピニルウラシル等を含む。
「ヌクレオシド」は、糖部分(リボース糖又はデオキシリボース糖)、糖部分の誘導体又は糖部分の機能性等価体(例えば炭素環式環)に共有結合的に連結された、塩基又は塩基性基を含む核酸成分(少なくとも1つの同素環式環、少なくとも1つの複素環式環、少なくとも1つのアリール基などを含む)を言う。例えば、ヌクレオシドが糖部分を含む時、塩基は、典型的に該糖部分の1'-位に連結される。上述のように、塩基は、天然型塩基でも又は非天然型塩基でもよい。ヌクレオシドの例は、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、ジデオキシリボヌクレオシド及び炭素環式ヌクレオシドを含む。
「ヌクレオチド」はヌクレオシドのエステル、例えば、ヌクレオシドの糖部分の5'位に共有結合的に連結された1、2又は3個以上のリン酸エステル基を有するヌクレオシドのリン酸エステル、を言う。
「プリンヌクレオチド」は、プリン塩基を含むヌクレオチドを言い、一方、「ピリミジンヌクレオチド」は、ピリミジン塩基を含むヌクレオチドを言う。「オリゴヌクレオチド」は、少なくとも2個、典型的には5〜50個のヌクレオチド、より典型的には15〜35個のヌクレオチドを含む、核酸ポリマーを言う。オリゴヌクレオチドの正確な大きさは、一般的には、最終的な機能又はオリゴヌクレオチドの使用を含む様々な因子に依拠する。オリゴヌクレオチドは、例えば、好適な配列のクローニング及び制限消化、あるいはNarang et al.のリン酸トリエステル法 (1979) Meth. Enzymol. 68: 90-99; Brown et al.のリン酸トリエステル法 (1979) Meth. Enzymol. 68: 109-151; Beaucage et al.のジエチルホスホラミデート法 (1981) Tetrahedron Lett. 22: 1859-1862; Matteucci et al.のトリエステル法 (1981) J. Am. Chem. Soc. 103: 3185-3191; 自動合成法;米国特許第4,458,066号明細書の固相法、又は当該分野で公知の他の化学的方法のような方法による直接的な化学合成を含む、当該分野で公知の任意の好適な方法によって調製できる。
「プライマー核酸」又は「プライマー」は、鋳型にハイブリダイズし、ヌクレオチド導入生物触媒を用いる鎖伸張又は延長を可能にする、オリゴヌクレオチドである。他のプライマーの長さも時には利用されるが、プライマーは、典型的には、15〜35ヌクレオチドの範囲にある。短いプライマー核酸は、一般的に、鋳型核酸を有する十分に安定なハイブリッド複合体を形成するためにより低い温度を利用する。鋳型核酸の配列に少なくとも部分的に相補的であるプライマー核酸は、典型的には、伸張を起こさせる鋳型核酸とハイブリダイズには十分である。しかしながら、伸張の成功は、一般的に、該プラマーの3'-末端でより大きな相補性(すなわち、該鋳型とほとんどミスマッチしない)を要求する。プライマー核酸は、必要ならば、放射線学的、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的又は化学的技術によって標識することができる。「伸張されたプライマー」は、1以上の更なるヌクレオチドが追加されるプライマーを言う。「プライマー伸張」は、それによって、更なるヌクレオチドが該プライマーに追加される酵素の作用である。
「鋳型核酸」、「鋳型」又は「標的」は、それに、プライマー核酸がハイブリダイズし、好適な条件下で伸張することができる核酸を言う。核酸増幅との関連で、「標的」は、好ましくは、少なくとも2つのプライマー配列に少なくとも部分的に相補的な配列、及び干渉配列から成る、二本鎖核酸の領域である。標的は、1つのプライマーに少なくとも部分的に相補的な配列、及び第2プライマーと部分的に同一の配列から成る、一本鎖核酸でもよい。鋳型核酸は、単離された核酸断片として存在することができ、あるいはより大きな核酸断片の一部でもよい。標的核酸は、本質的に任意の起源、例えば培養された微生物、非培養された微生物、複合生物的混合物、組織、血清、古びたもしくは保存された組織又は試料、環境的単離物など、から得られるか又は単離される。更に、鋳型核酸は、場合により、cDNA、RNA、ゲノムDNA、クローン化ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、酵素的に断片化されたDNA又はRNA、化学的に断片化されたDNA又はRNA、物理的に断片化されたDNA又はRNAなどを含むか、あるいはそれから得られる。鋳型核酸は、当該分野で公知の技術を用いて化学的に合成されてもよい。
本明細書で用いる「遺伝子」は、生物学的機能に関連したDNAの任意の断片を言う。
従って、遺伝子は、コーディング配列、及び場合により該コーディング配列の発現のために必要とされる制御配列を含む。
例えば核酸の3'末端でのヌクレオチド導入生物触媒によって、追加のヌクレオチドは核酸に導入される時に、核酸は「伸張される」か又は「延長される」。
「部分」又は「基」は、分子のような何かが分割される部分の1つを言う(例えば、機能性基、置換基等)。例えば、ヌクレオチドは、典型的に、塩基性基(アデニン、チミン、シトシン、グアニン、ウラシル、又はアナログ)、糖部分、及び1以上のリン酸エステルを含む。
「アルキル基」は、線状、分岐又は環状の飽和炭化水素部分を言い、すべての位置異性体、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、エチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル及び1-エチル-2-メチルプロピル、n-ヘキシル、シクロへキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、2-エチルへキシル、n-ノニル、n-デシル等、を含む。アルキル基は、典型的に、約1〜20個の炭素原子、より典型的には約2〜15個の炭素原子を含む。アルキル基は置換されても又は置換されなくてもよい。
「アルコキシ基」は、酸素原子を含むアルキル基を言い、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ等を含む。
「アリール基」は、芳香族化合物から誘導される原子又は部分の置換基を言う。アリール基の例は、例えば、フェニル基等を含む。アリール基は、場合により複数の芳香族環(例えば、ジフェニル基等)を含む。加えて、アリール基は置換されてもよく又は置換されなくてもよい。
「アリールオキシ基」は、酸素を含むアリール基を言い、例えば、フェノキシ、クロロフェノキシ、メチルフェノキシ、メトキシフェンキシ、ブチルフェノキシ、ペンチルフェノキシ、ベンジルフェノキシ等を含む。
「アルキル-アリール基」は、アルキル及びアリール部分を含む基を言う。アルキル-アリール基の例は、ベンジル基、トリル基及びキシリル基を含む。
増幅アッセイは、それが他の可能な産物の中から1つの産物の優勢(すなわち、大多数であるが100%未満)を与える場合には、「選択的」又は「アレル-選択的」である。標的配列の望ましくない(ミスマッチ)変形体の増幅が検出できる限り、アッセイは「アレル-選択的」であると記載される。可能な産物の1つが専ら形成される場合には、用語「特異的」又は「アレル-特異的」増幅アッセイが使用される。望ましくない(ミスマッチ)標的の増幅が検出できないアッセイは、「アレル-特異的」であると言われる。検出方法がより感受がよくなるので、従来アレル-特異的であることが知られているアッセイの中には、結果的にアレル-感受性であるものもある、すなわち、標的の望ましくない変形体のいくつかの増幅が検出できる。従って、本発明との関連では、用語「アレル-特異的」は、厳密にアレル-特異的及びアレル-選択的増幅を包含する意味である。
「遺伝子型」は、細胞もしくは対象又は細胞(複数)もしくは対象(複数)の群の遺伝子的構成のすべてあるいはその一部を言う。例えば、遺伝子型は、所定の遺伝子座に存在するか又はゲノムに分布されている、特定の変異及び/又はアレル(例えば多型体、例えば一塩基多型(SNP)等)を含む。
「ヌクレオチド導入生物触媒」又は「ヌクレオチド導入酵素」は、ヌクレオチドの核酸への導入を触媒する触媒(又は酵素)を言う。ヌクレオチド導入酵素の例は、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、ターミナルトランスフェラーゼ、逆転写酵素、テロメラーゼ等を含む。
「熱安定性酵素」は、選択された時間、高い温度に供された時に安定であり(すなわち、破壊又は変性に抵抗する)、十分な触媒的活性を保持する、酵素を言う。例えば、熱安定性ポリメラーゼは、二本鎖核酸を変性するために必要な時間、高い温度に供された時に、次のプライマー伸張反応に影響を与えるために十分な活性を保持する。核酸変性のために必要な加熱条件は、当該分野で周知であり、米国特許第4,683,202号明細書及び同4,683,195号明細書に例示されている。本明細書で使用される熱安定性ポリメラーゼは、典型的に、ポリメラーゼ連鎖反応(「PCR})のような温度周期反応での使用に好適である。熱安定性核酸ポリメラーゼの例は、サーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)Taq DNAポリメラーゼ、サーマス種Z05ポリメラーゼ、サーマス・フラバス(Thermus flavus)ポリメラーゼ、サーモトガ・マリティマ(Thermotoga maritima)ポリメラーゼ、例えばTMA-25及びTMA-30ポリメラーゼ、Tth DNAポリメラーゼ等を含む。
「修飾された」酵素は、少なくとも1つのモノマーが対照配列と異なるアミノ酸ポリマーを含む酵素、例えば該酵素の天然型もしくは野生型又は別の修飾形態、を言う。修飾の例は、モノマー挿入、欠損及び置換を含む。修飾された酵素はまた、2以上の親から得られる特定可能な成分配列(例えば、構造的又は機能性ドメイン等)をゆするキメラ酵素を含む。修飾された酵素の定義には、参照配列の化学的修飾を含むものも含まれる。修飾されたポリメラーゼの好ましい例は、G46E E678G CS5 DNAポリメラーゼ、G46E L329A E678G CS5 DNAポリメラーゼ、G46E L329A D640G S671F CS5 DNAポリメラーゼ、G46E L329A D640G S671F E678G CS5 DNAポリメラーゼ、G46E E678G CS6 DNAポリメラーゼ、ΔZ05 ポリメラーゼ、ΔZ05-ゴールドポリメラーゼ、ΔZ05R ポリメラーゼ、E615G Taq DNAポリメラーゼ、E678G TMA-25ポリメラーゼ、E678G TMA-30ポリメラーゼ等を含む。
用語「5'→3'ヌクレアーゼ活性」又は「5'-3'ヌクレアーゼ活性」は、典型的には核酸鎖合成を関連し、それによってヌクレオチドが核酸鎖の5'末端から除かれる、核酸ポリメラーゼの活性を言う。例えば、E.コリDNA ポリメラーゼIはこの活性を有するが、クレノウ断片は有さない。
「5'-3'ヌクレアーゼ活性を実質的に欠く」ポリメラーゼは、Taq DNAポリメラーゼよりも50%以下(例えば、<25%、<20%、<15%、<10%)の5'-3'ヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼを指す。5'-3'ヌクレアーゼ活性の測定法及び測定条件は、当該分野で周知である。例えば、米国特許第5,466,591号明細書を参照。5'-3'ヌクレアーゼ活性を実質的に欠くDNAポリメラーゼの例は、E.コリDNAポリメラーゼIのクレノウ断片を含む;N-末端235アミノ酸を欠くサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)DNAポリメラーゼ (Taq) (例えば、米国特許第5,616,494号明細書に記載され「ストッフェルフラグメント」と当該分野で一般的に言われている)。他の例は、5'-3'ヌクレアーゼ活性に原因となっているドメインを削除し又は不活性化するように、十分な欠失(例えばN-末端欠失)、変異又は修飾を有する熱安定性DNAポリメラーゼを含む。例えば、米国特許第5,795,762号明細書参照。
「標識」は、分子に(共有結合的に又は非-共有結合的に)結合され、該分子についての情報を与えることができる、部分を言う。標識の例は、蛍光標識、比色分析標識、化学発光標識、生物発光標識、放射化学的標識、質量-修飾基、抗体、抗原、ビオチン、ハプテン及び酵素(ペルオキシダーゼ及びホスファターゼ等)を含む。
核酸増幅反応に関連して「ホットスタート」は、プロトコールであって、温度がプライマー又はプライマー(複数)の必要なハイブリダゼーション特異性を与えるために十分に上がるまで、少なくとも1つの重要な試薬が反応混合物から差し引かれる(あるいは、該試薬が反応混合物中に存在する場合には、不活性のままである)プロトコールを言う。「ホットスタート酵素」は、典型的には、ホットスタートプロトコールで「差し引かれる」又は不活性試薬として働くことができる、核酸ポリメラーゼである。
「ワトソン-クリック塩基対」又は単に「塩基対」は、二本鎖核酸分子内の「従来の」水素結合を言う。ワトソン-クリック塩基対は、アデニンとチミン、グアニンとシトシン、アデニンとウラシル、並びにこれらの塩基のアナログ間の水素結合である。
用語「スコーピオン」又は「スコーピオン様」は、Whitcombe他, (1999), 「自己プローブ化アンプリコン及び蛍光を用いるPCR産物の検出」, Nature Biotech. 17: 804-807に記載の、単分子のプライマー-プローブ組合せを言う。本発明の意味内でスコーピオン又はスコーピオン様プライマーは、スコーピオンの典型的な要素、すなわちプローブタンパク質、ステムループ部分及びプライマー部分を組み込む。「スコーピオン」又は「スコーピオン-様」単分子プライマー-プローブ型の例は、図7に図解されている。上記のように、1つの局面では、本発明は、アレル-特異的増幅の方法であって、以下: (a) おそらく標的配列の少なくとも1つの変形体を含む試料を提供し;(b) 標的配列の1超の変形体に少なくとも部分的に相補的である、第1オリゴヌクレオチドを提供し;(c) 標的配列の1つのみの変形体に相補的な3'-末端ヌクレオチドを有する、標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補的である第2オリゴヌクレオチドを提供し;ここで、前記第2オリゴヌクレオチドは、環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する少なくとも1つのヌクレオチドを組み込む;(d) 標的配列の少なくとも1つの変形体への第1及び第2オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションに好適な条件を提供し;(e) ヌクレオチド導入生物触媒によってオリゴヌクレオチド伸張に好適な条件を提供し;ここで、前記生物触媒は、前記の相補的3'-末端ヌクレオチドを有する標的配列の変形体にハイブリダイズする時に前記第2オリゴヌクレオチドを伸張することができ、前記第2オリゴヌクレオチドが非-相補的3'-末端ヌクレオチドを有する標的配列の変形体にハイブリダイズされる時には実質的にほとんど伸張することができない;及び場合により、(f) 前記増幅の産物を検出すること、を含む方法に関する。
標的配列の1つのみの変形体に相補的な3'-末端ヌクレオチドを有する、標的配列の1つ以上の変形体少なくとも部分的に相補的な第2オリゴヌクレオチドは、「選択的オリゴヌクレオチド」、「選択的プライマー」又は「アレル-選択的プライマー」と言われる。本発明の選択的オリゴヌクレオチドは、10〜50個、より好ましくは15〜35個のヌクレオチドを含み、その大部分は、標的配列の1超の変形体で配列に相補的である。オリゴヌクレオチドの3'-末端ヌクレオチドは、増幅され、他の変形体には相補的でない、標的配列の変形体に相補的である。本発明の選択的オリゴヌクレオチドは、環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基と共に、1以上のヌクレオチドを含む。好ましい実施態様では、修飾された-塩基ヌクレオチドは、3'-末端ヌクレオチドの、1〜5個、より好ましくは3個のヌクレオチド上流に生じる(本明細書では、-1、-2、-3、-4、-5又はN-1、N-2、N-3、N-4、N-5位としても表わされる)。他の実施態様では、修飾された-塩基ヌクレオチドは、3'-末端ヌクレオチドである。ある実施態様では、修飾された-塩基ヌクレオチドは、3'-末端及び他のところではオリゴヌクレオチド内の少なくとも1箇所で生じる。
本発明のアレル-特異的プライマーは、当該分野で公知のプライマーデザインの様々な局面を組み込んでよい。例えば、プライマーは、「スコーピオン」と呼ばれ、Whitcombe他, (1999), 「自己プローブ化アンプリコン及び蛍光を用いるPCR産物の検出」, Nature Biotech. 17: 804-807に記載されている、単分子のプライマー-プローブ組合せの携帯をとることがある。本発明に従って設計されたスコーピオンプライマーは、スコーピオンの典型的な要素、すなわちプローブ部分、ステムループ部分及びプライマー部分を組み込む。更に、本発明に従って設計されたスコーピオンでは、プライマー部分は、変形体位置に相補的な3'末端を有する。本発明に従って設計されたスコーピオン中のプライマー部分は、本明細書に記載の1以上の化学的に修飾されたヌクレオチドを含む。環外ミノ基の共有結合的修飾を有するヌクレオチドは、米国特許第6,001,611号明細書に記載されている。かかるヌクレオチドの合成、及びかかるヌクレオチドを導入するオリゴヌクレオチドも'611特許に記載されている。
本発明に従って、環外アミノ基の好適な修飾は、以下の性質の存在に基づいて選択されてよい:(1)修飾は、二本鎖核酸中の相補的塩基を有する修飾塩基のワトソン-クリック塩基対を邪魔するが、妨げない;(2)修飾は、核酸ポリメラーゼによる修飾された塩基を含むプライマーの伸張を邪魔するが、妨げない;(3)修飾は、修飾された塩基を組み込む鎖に相補的な鎖の合成を可能にする;及び(4)修飾は、修飾を組み込むプライマーの選択性を向上させる。
環外アミノ基の例は、アデニンの6-位、グアノシンの2-位及びシチジンの4-位におけるアミノ基を含む。相補的核酸鎖を有する塩基内に関与する環外アミノ基は、ヌクレオチドの様々な異例の窒素を含む塩基においても生じることがある。異例の塩基を有するヌクレオチドの例は、3-メチルアデノシン、7-メチルグアノシン、3-メチルグアノシン、5-メチルシチジン、及び5-ヒドロキシメチルシチジンを含むが、これらに限定されない。かかる異例の塩基の環外アミノ基の好適な修飾は、本発明の経験的な方法に従って選択されてもよい。
修飾されたアデニン、グアニン及びシトシン塩基を含む修飾されたヌクレオチドの構造は、それぞれ以下:
Figure 0005624044
[式中、Sは糖部分を表わし、Rは修飾基を表わす。]に示される。上で概略した4つの性質を有する様々な修飾基が想定される。好ましい実施態様では、修飾基は以下:
Figure 0005624044
[式中、R1及びR2は、独立に、水素、アルキル、アルコキシ、未置換又は置換されたアリール及びフェノキシから選択される。]
の構造を有する。アルキル基は分岐していても又は分岐していなくてもよい。アルキル基は、C1-C20アルキル、例えばC1-C10アルキルでよい。アルコキシ基は、C1-C20アルコキシ、例えばC1-C10アルコキシでよい。アリールは、未置換でも又は置換されたフェニルもしくはナフチルでもよい。
1つの実施態様では、Rは、ベンジル基又は置換されたベンジル基である。好ましい実施態様では、置換ベンジル基は以下:
Figure 0005624044
[式中、R3は、C1-C6分岐又は分岐していないアルキル基、より好ましくはC1-C4分岐又は分岐していないアルキル基、アルコキシ基、あるいはニトロ基を示す。]
の構造を有することができる。好ましくは、R3はパラ位で結合される。
本発明に従う好ましい実施態様では、以下:
Figure 0005624044
の構造によって示される修飾基が使用される。
一般的に、本明細書に記載の化合物の種類から特定の好適な修飾基の経験的な選択は、上に上げた4つの性質の存在に基づいて、当業者にはいつも決まって実行することができる。好ましくは、特定の基の好適性は、アレル-特異的増幅反応における修飾されたヌクレオチドを有するプライマーを用いて、経験的に決定される。該修飾の好適性は、非修飾プライマーとの同一反応に比べた時に、塩基修飾を有するプライマーを用いる反応の高い選択性によって示される。本発明によれば、特に好ましくは、環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基がN 6 -ベンジル-アデニン、N 6 -パラ-tert-ブチル-ベンジル-アデニン、N 2 -アルキル-グアニン及びN4-ベンジル-シトシンから選択されるオリゴヌクレオチドである。
本発明の実施態様によっては、増幅は、ポリメラーゼ鎖反応、すなわち、鋳型変性、該鋳型へのオリゴヌクレオチドプライマーのアニーリング(ハイブリダイゼーション)、及びヌクレオチド-導入生物触媒による該プライマーの伸張、の反復サイクル、を含む。実施態様によっては、該アニーリング及び伸張は同一の温度ステップで起こる。実施態様によっては、増幅反応はホットスタートプロトコールを含む。アレル-特異的増幅に関連して、ミスマッチ標的に関するアレル-特異的プライマーの選択性は、ホットスタートプロトコールの使用によって増加される。多くのホットスタートプロトコールは当該分野で知られている。例えば、反応混合物の残りから重要な試薬を分離するワックスの使用 (米国特許第5,411,876号明細書)、抗体によって可逆的に不活性化された核酸ポリメラーゼの使用 (米国特許第5,338,671号明細書)、その活性部位と特異的に結合するように設計されているオリゴヌクレオチドによって可逆的に不活性化された核酸ポリメラーゼ (米国特許第5,840,867号明細書)、又は例えば米国特許第5,677,152号明細書及び同5,773,528号明細書に記載されているような可逆的化学反を用いる核酸ポリメラーゼの使用。
ある実施態様では、アレル-特異的増幅アッセイは、リアルタイムPCRアッセイである。リアルタイムPCRアッセイでは、増幅の測定は、「閾値までのサイクル」又はCt値である。初期のCt値は、閾値レベルへの急激な到達を反映し、よってより効率的な増幅を反映する。後のCt値は、効率的でない抑制された増幅を反映することがある。アレル-特異的リアルタイムPCRアッセイに関連して、マッチ鋳型とミスマッチ鋳型とのCt値の差は、アレル又はアッセイの選択性間の差の指標である。
アレル-特異的増幅アッセイは、当該分野で公知の任意の好適なヌクレオチド-導入生物触媒を使用してよい。アレル-特異的PCRアッセイのために、任意の熱安定性ヌクレオチド導入生物触媒が使用できる。プルーフリーディング(3'-5'-エキソヌクレアーゼ)活性のない酵素、例えばTaqDNAポリメラーゼ、を使用することも時には望ましい。本発明に従って米国特許第5,795,762号明細書に記載されているような実質的に又は全体的に5'-3'ヌクレアーゼ活性を欠く酵素を使用することも望ましくかつ好ましい。かかる酵素の例は、Z05ポリメラーゼ及びΔZ05ポリメラーゼである。「ホットスタート」の能力を有する酵素、例えば米国特許第5,677,152号明細書及び同5,773,528号明細書に記載された可逆的に修飾された酵素、を持つことも時には好ましい。ホットスタート酵素の1例は、ΔZ05-ゴールドポリメラーゼである。
増幅産物の検出は、当該分野で公知の任意の方法によって達成される。これらの方法は、標識されたプライマー及びプローブ並びに様々な核酸結合色素の使用を含む。検出手段は、標的配列の1つの変形体に特異的でもよく、あるいは標的配列のすべての変形体に一般的又はすべての二本鎖DNAにさえ一般的であってもよい。非-特異的検出方法は、標的の望ましくない変形体の増幅が最小であり、この検出方法の検出限界下に入ると期待される場合に、使用できる。増幅が、例えば非標識産物のゲル電気泳動、及び核酸結合色素を有するゲルの染色によって完了された後に、増幅産物は検出することができる。あるいは、増幅産物は、合成中の導入によって又は標識されたプライマーの伸張産物であることによって、放射活性又は化学的標識を有してもよい。電気泳動後又はその最中に、標識された増幅産物は、当該分野で公知の好適な放射線学的又は化学的手段で検出することができる。電気泳動後、該産物は、当該分野で公知の方法の任意の1つで標識した標識-特異的プローブで検出してもよい。標識されたプローブは、電気泳動を用いないで、すなわち「ドットブロット」等で標的に適用してもよい。
他の実施態様では、増幅産物の存在は、同質のアッセイ、すなわち、未完成産物は増幅のサイクル中か又は少なくとも同一の未開封のチューブ中で検出され、増幅後産物の操作は必要ないようなアッセイで検出することができる。同質増幅アッセイは、例えば米国特許第5,210,015号明細書に記載されている。核酸挿入色素を用いる同質増幅アッセイは、例えば米国特許第5,871,908号明細書及び同6,569,627号明細書に記載されている。同質アッセイは、2つの挿入フルオロフォアで標識された蛍光プローブ、例えば、「分子ビーコン」プローブ (Tyagi et al., (1996) Nat. Biotechnol., 14: 303-308) 又は蛍光的に標識されたヌクレアーゼプローブ (Livak et al., (1995) PCR Meth. Appl., 4: 357-362)、を使用してもよい。これらの技術のある変形では、増幅産物は、その異なった融点によって識別することもできる、米国特許第5,871,908号明細書及び同6,569,627号明細書参照。増幅産物は、「スコーピオン」と称される単分子プラマー-プローブの組合せを用いて検出してもよい。Whitcombe他, (1999), 「自己プロービングアンプリコン及び蛍光を用いるPCR産物の検出」, Nature Biotech. 17:804-807。スコーピオンオリゴヌクレオチドのプライマー部分は、本発明に従って設計されたアレル-特異的プライマーでよい。
別の局面では、本発明は、標的配列の選択された変形体を特異的に又は選択的に増幅するための反応混合物であって、以下:標的配列の1超の変形体に少なくとも部分的に相補的な第1オリゴヌクレオチド;標的配列の1つの変形体のみに相補的な3'-末端ヌクレオドを有する、標的配列の1超の変形体に少なくとも部分的に相補的な第2オリゴヌクレオチド、ここで、該第2のオリゴヌクレオチドは、環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する1以上のヌクレオチドを含む;及び1超の配列変形体に存在することが知られている、標的核酸、を含む、反応混合物を提供する。ある実施態様では、該反応混合物は、ヌクレオチド-導入生物触媒の活性の支持に好適な、ヌクレオチド-導入生物触媒、核酸前駆体、すなわちヌクレオシド三リン酸、及び有機及び無機イオンを含む、核酸の増幅に一般的に必要な試薬及び溶液を更に含む。別の局面では、本発明は、本発明に従うアレル-特異的増幅を実行するためのキットを提供する。該キットは、一般的に、アッセイ-特異的成分、及びDNA増幅アッセイを行うために一般的に必要とされる成分を含む。

アッセイ-特異的成分として、本発明のアレル-特異的増幅キットは、典型的には、標的配列の1つの変形体のみに相補的な3'-末端ヌクレオチドを有し、そして環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する1以上のヌクレオチドを有する、標的配列の1超の変形体に少なくとも部分的に相補的である、少なくとも1つのアレル-特異的オリゴヌクレオチド、場合により、標的配列の1超の変形体に少なくとも部分的に相補的である第2のオリゴヌクレオチド、及び場合によりキットに同封されたオリゴヌクレオチドに少なくとも部分的に相補的である対照標的配列の少なくとも1つの変形体のある量を含む対照核酸配列、を含む。ある実施態様では、対照核酸配列の1超の変形体が同封されてもよい。好ましくは、キットに同封された対照核酸配列の数個の変形体の中で、少なくとも1つの変形体は、アレル-選択的オリゴヌクレオチドの3'-末端ヌクレオチドに相補的である。核酸増幅に一般的に必要とされる成分として、本発明のキットは、典型的に、ヌクレオチド導入生物触媒の1以上;核酸前駆体、例えばヌクレオシド三リン酸(デオキシリボヌクレオシド三リン酸又はリボヌクレオシド三リン酸)、場合により、核酸の加ピロリン酸分解を最小限にするためのピロホスファターゼ、すなわち、増幅反応の繰返し汚染に対して保護するためのウラシルN-グリコシラーゼ(UNG);増幅反応及び検出に必要な予備調製した試薬及びバッファ;並びに本発明のアレル-特異的増幅を行うための1組の教示、を含む。
更に別の局面では、本発明は、アレル-特異的PCRでの使用のためのオリゴヌクレオチドを提供する。本発明のアレル-特異的PCRでの使用のための典型的なオリゴヌクレオチドは、10〜50、より好ましくは15〜35ヌクレオチドを含み、これらの大半は、標的配列の1超の変形体における配列に相補的である。しかしながら、該オリゴヌクレオチドの3'-末端ヌクレオチドは、標的配列の1つの変形体に相補的であり、他の変形体に相補的でない。更に、本発明のオリゴヌクレオチドは、環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する1以上のヌクレオチドを含む。ある実施態様では、修飾された塩基ヌクレオチドは、3'-末端ヌクレオチドの上流の、1〜30の間、例えば1〜10、好ましくは1〜5、より好ましくは例えば1、2又は3ヌクレオチドで生じる。他の実施態様では、修飾された塩基ヌクレオチドは、3'-末端ヌクレオチドである。ある実施態様では、修飾された塩基ヌクレオチドは、3'-末端及び該オリゴヌクレオチド内の至る所で生じる。
特定の理論に拘束されるものではないが、本発明者らは、本発明の共有結合塩基修飾、特にバルキーな基が不安定化するが、プライマーと鋳型核酸とのワトソンクリック塩基対の関連する水素結合を全く壊さない、と仮定する。該修飾が、(標的配列の望ましくない又は「ミスマッチ」変形体についての)プライマー内の同一又は近い位置での非-相補的塩基と組み合わされる時に、水素結合の組み合わされた弱点は、ヌクレオチド-導入生物触媒によるオリゴヌクレオチドの伸長が部分的又は完全に阻害される程度に、プライマー-標的核酸複合体を不安定化する。しかしながら、(増幅されることになる、標的配列の望ましい又は「ミスマッチ」変形体についての)非-相補的塩基なしに、塩基の修飾がただ存在する時には、プライマーは効率的に伸長される。図1は、多形及びプライマー修飾の位置、及び増幅又はマッチ標的を可能にするが、ミスマッチ標的の増幅を阻害するその役割を説明する図である。
以下の実施例及び図面は、本発明の理解を助けるために与えられる。その真の範囲は、添付のクレームに記載されている。ご承知のように、本発明の趣旨から逸脱することなく記載の手段においては変更をしてもよい。
以下の実施例は、「マッチ」及び「ミスマッチ」標的を使用する。実施例で使用される、マッチ標的はアレル-特異的増幅プライマーに相補的であるように設計される。ミスマッチ標的は、アレル-特異的プライマーの3'-末端ヌクレオチドとのミスマッチを有するように設計される。
マッチ標的として、実施例は、ヒトBRAF遺伝子のV600E変異を利用する。この変異は、アミノ酸600のバリンからグルタミン酸への変化であり、BRAF遺伝子のヌクレオチド1799でのチミン(T)からアデニン(A)への転位から起こる。該変異はMARK経路の構成的活性化をもたらすので、該変異は多くの癌に見られ、癌の進行の原因となると考えられる。腫瘍細胞集団におけるこの単一のヌクレオチド変化の検出は、ヒト癌の診断及び治療における有用性を有する。
変異標的は「マッチしている」、すなわち、アレル-特異的プライマーの各々の3'-末端ヌクレオチドとA-Tワトソンクリック対を形成する(表1)。ミスマッチ標的は、野生型BRAF配列である。ミスマッチ標的は、アレル-特異的プライマーの3'-末端ヌクレオチドを有するA-Aミスマッチを形成する。
Figure 0005624044
実施例1
内部塩基修飾を有するプライマーを用いるアレル-特異的増幅
本実施例において、鋳型配列の2つの変形体は同量で存在した、該プライマー配列に相補的なマッチ変形体、及びミスマッチ変形体である。マッチ変形体は、BRAF V600E変異配列(配列番号1)を組み込むインサートを有するプラスミドDNAであったが、ミスマッチ変形体は、BRAF野生型配列(配列番号2)を有する同一のプラスミドであった。
Figure 0005624044
フォワードプライマー(配列番号3、4、5)及びリバースプライマー(配列番号6)を表1に示す。該プライマーは、表記の、内部N6-ベンジル-dA又は内部N-パラ-tert-ブチル-ベンジル-dAを含んだ。各100 μL反応は、それぞれの標的の106コピー、5%グリセロール、5O mMトリシン (pH 8.3)、25 mM酢酸カリウム (pH 7.5)、200 μMの各々dATP、dCTP及びdGTP、400 μM dUTP、0.1 μM、又はフォワードプライマーの1つ(配列番号3、4又は5)、0.7 μMリバースプライマー(配列番号6)、2 μM Syto-13挿入試薬、1% DMSO、4単位のウラシル-N-グリコシラーゼ(UNG)、10ユニットのΔZ05ポリメラーゼ、及び4 mM酢酸マグネシウムを含んだ。
増殖及び分析は、ロシュ・ライトサイキュラー(Roche LightCycler)480機器を用いて行った。反応は、以下の温度プロファイルに供した:50℃で5分間(UNGステップ)、95℃で10分間、次いで95℃で15秒間及び59℃で40秒間を80サイクル。蛍光データは、各59℃ステップの最後に収集した。
結果を図2に示す。増幅結果は、450〜500 nm波長間隔の蛍光の変化として表わす。増幅感度は、マッチ標的とミスマッチ標的とのCt値(ΔCt)の差によって測定した。各実験のΔCtを図2に示す。データは、標的のマッチ(変異体)変形体がミスマッチ(野生型)変形体を超えて選択的に増幅されたことを示す。選択性は、プライマーのヌクレオチドの塩基修飾によって増加した。
実施例2
1以上の内部及び3'-末端塩基修飾を有するプライマーを用いるアレル-特異的増幅
この実験のために、実施例1と同一のマッチ(変異体)及びミスマッチ(野生型)標的を使用した。プライマーは、内部の位置、3'-末端位置又はその両方での塩基修飾を含んだ。
各100 μL反応は、それぞれの標的の106コピー、5%グリセロール、5O mMトリシン (pH 8.3)、90 mM酢酸カリウム (pH 7.5)、200 μMの各々dATP、dCTP及びdGTP、400 μM dUTP、0.5 μMのフォワードプライマーの1つ(配列番号3、5、7又は8)、0.5 μMリバースプライマー(配列番号6)、0.2 μM蛍光発生プローブ(配列番号9)、1% DMSO、4単位のウラシル-N-グリコシラーゼ(UNG)、10ユニットのΔZ05ポリメラーゼ、及び5 mM酢酸マグネシウムを含んだ。
増殖及び分析は、ロシュ・ライトサイキュラー(Roche LightCycler)480機器を用いて行った。反応は、以下の温度プロファイルに供した:50℃で5分間(UNGステップ)、95℃で10分間、次いで95℃で15秒間及び59℃で40秒間を60サイクル。蛍光データは、各59℃ステップの最後に収集した。
蛍光を483〜553 nm波長間隔で測定する以外は実施例1の結果と同一の形式で、結果を図3に示す。データは、プライマーの塩基修飾が増幅アッセイの選択性を改善し、そして数個の修飾塩基が選択性に蓄積的な効果を有し得ることを証明している。
実施例3
塩基修飾を用いるプライマー及び様々なDNAポリメラーゼを用いるアレル-特異的像増幅
本実施例では、実施例1と同一のマッチ(変異体)及びミスマッチ(野生型)標的は、単一の内部塩基修飾を有するプライマーを用いて増幅した。増幅は、Z05、ΔZ05ポリメラーゼ又はΔZ05-ゴールドポリメラーゼの存在下で行った。
Z05反応は、鋳型の106コピー、5%グリセロール、5O mMトリシン (pH 8.3)、90 mM酢酸カリウム (pH 7.5)、200 μMの各々dATP、dCTP及びdGTP、400 μM dUTP、0.5 μMのフォワードプライマー(配列番号5)、0.5 μMリバースプライマー(配列番号6)、2 μM Syto-13挿入色素、1% DMSO、4単位のウラシル-N-グリコシラーゼ(UNG)、10ユニットのΔZ05ポリメラーゼ、及び5 mM酢酸マグネシウムを、100 μL中に含んだ。
ΔZ05反応は、鋳型の106コピー、5%グリセロール、5O mMトリシン (pH 8.3)、25 mM酢酸カリウム (pH 7.5)、200 μMの各々dATP、dCTP及びdGTP、400 μM dUTP、0.1 μMのフォワードプライマー(配列番号5)、0.7 μMリバースプライマー(配列番号6)、2 μM Syto-13挿入色素、1% DMSO、4単位のウラシル-N-グリコシラーゼ(UNG)、10ユニットのΔZ05ポリメラーゼ、及び4 mM酢酸マグネシウムを、100 μL中に含んだ。
ΔZ05-ゴールド反応は、鋳型の106コピー、8%グリセロール、5O mMトリシン (pH 7.7)、45 mM酢酸カリウム (pH 7.5)、200 μMの各々dATP、dCTP及びdGTP、400 μM dUTP、0.1 μMのフォワードプライマー(配列番号5)、0.7 μMリバースプライマー(配列番号6)、2 μM Syto-13挿入色素、1% DMSO、2単位のウラシル-N-グリコシラーゼ(UNG)、60ユニットのΔZ05-ゴールドポリメラーゼ、及び3 mM酢酸マグネシウムを、100 μL中に含んだ。
実施例2の結果と同一の形式で図4に結果を示す。データは、塩基修飾プライマーを用いるアレル-特異的増幅を実行するための各酵素の相対的能力を証明している。
実施例4
ミスマッチ鋳型の過剰量の存在下での塩基修飾プライマーを用いるアレル-特異的増幅
本実施例では、実施例1と同一のマッチ(変異体)及びミスマッチ(野生型)標的を用いた。該標的は、単一の内部アルキル修飾を有するプライマーを用いて増幅した。臨床的サンプルを刺激するために、反応は、非常に低コピー数のマッチ(変異体)標的のみを、あるいは野生型(ミスマッチ)標的の大過剰量の存在下に含んだ。別の反応では、大量のミスマッチ標的がマッチ標的なしに存在した。
100 μL反応は、所定量の標的DNA、8%グリセロール、5O mMトリシン (pH 7.7)、45 mM酢酸カリウム (pH 7.5)、200 μMの各々dATP、dCTP及びdGTP、400 μM dUTP、0.1 μMのフォワードプライマー(配列番号5)、0.7 μMリバースプライマー(配列番号6)、0.2 μM 蛍光発生プローブ(配列番号9)、1% DMSO、2単位のウラシル-N-グリコシラーゼ(UNG)、60ユニットのΔZ05-ゴールドポリメラーゼ、及び3 mM酢酸マグネシウムを含んだ。実施例2の結果と同一の形式で図5に結果を示す。データは、ミスマッチ標的の存在又は相対量に関係なく、増幅は、例示的条件下で、ミスマッチ標的と特異的であることを証明している。
実施例5
内部塩基修飾を有するスコーピオンARMS-様プライマーを用いるアレル-特異的増幅
Figure 0005624044
本実施例では、鋳型配列の2つの変形体が同量で存在した、すなわち、プライマー配列に相補的なマッチ変形体、及びミスマッチ変形体。マッチ変形体は、BRAF V600E変異体配列(配列番号1)を示す挿入物を有するプラスミドDNAであったが、ミスマッチ変形体は、BRAF野生型配列(配列番号2)を有する同一のプラスミドであった。フォワードプライマー(配列番号3、5、12及び13)及びリバースプライマー(配列番号14)は表3に記載したとおりである。フォワードのASPCRプライマーは、N6-tert-ブチル-ベンジル-dA修飾を有するか又は有さないかのいずれかの3'-末端位でのSNPを用いて設計した。該ASPCRプライマーは、下流検出プローブ(配列番号15)と対をなすか、又は閉鎖スコーピオン-型形式でプローブ補体に連結される。
各50 μL反応は、いずれかの標的の105コピー、5%グリセロール、5O mMトリシン (pH 8.3)、150 mM酢酸カリウム (pH 7.5)、200 μMの各々dATP、dCTP及びdGTP、400 μM dUTP、0.4 μMのフォワードプライマー、0.4 μMリバースプライマー、1% DMSO、2単位のウラシル-N-グリコシラーゼ(UNG)、10ユニットのΔZ05-ポリメラーゼ、及び3 mM酢酸マグネシウムを含んだ。0.2μMの検出プローブは、プローブ補体がフォワードプライマーに連結されていないプライマー3及び5を含む反応に添加した。
増殖及び分析は、ロシュ・ライトサイキュラー(Roche LightCycler)480機器を用いて行った。反応は、以下の温度プロファイルに供した:50℃で5分間(UNGステップ)、次いで95℃で15秒間及び59℃で40秒間を95サイクル。蛍光データは、各59℃アニール/伸張ステップの最後に495〜525 nmで収集した。
結果を図6及び表4に示す。増幅の選択性は、マッチ標的とミスマッチ標的とのCt値(ΔCt)の差によって測定した。各実験についてのΔCtは、各グラフに示し、表4に纏めた。データは、標的のマッチ(変異体)変形体が、個々のプラマー及びプローブ、あるいは閉鎖スコーピオン-様形式で連結されたプライマー及びプローブのいずれかを用いて、ミスマッチ(野生型)変形体を超えて選択的に増幅されたことを示す。
Figure 0005624044
本発明を特定の例を参照して詳細に記載してきたが、当業者には、様々な修飾が本発明の範囲内でなされ得ることが明らかであろう。従って、本発明の範囲は、本明細書に記載された任意の例に限定されるべきではなく、以下に示すクレームによって限定されるべきである。

Claims (11)

  1. 数個の変形体配列の形態で存在する、標的配列の変形体のアレル-特異的増幅の方法であって、以下:
    (a)おそらく標的配列の少なくとも1つの変形体を含む試料を提供し;
    (b)該標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補的な第1オリゴヌクレオチドを提供し;
    (c)該標的配列の唯一の変形体の相補的な3’-末端ヌクレオチドを有する、標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補的な第2オリゴヌクレオチドを提供し;ここで、前記第2オリゴヌクレオチドは、環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する少なくとも1つのヌクレオチドを導入し、前記塩基は、N6-ベンジル-アデニン、N6-パラ-tert-ブチル-ベンジル-アデニン、N2-アルキル-グアニン及びN4-ベンジル-シトシンからなる群より選ばれる;
    (d)該標的配列の少なくとも1つの変形体への前記第1及び第2オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションに好適な条件を提供し;及び
    (e)ヌクレオチド-導入生物触媒によるオリゴヌクレオチド伸長に好適な条件を提供すること;ここで、前記生物触媒は、前記第2オリゴヌクレオチドが前記の相補的な3'-末端ヌクレオチドを有する標的配列の変形体にハイブリダイズする時に、前記第2オリゴヌクレオチドを伸長することができ、そして、前記第2オリゴヌクレオチドが非-相補的3'-末端ヌクレオチドを有する標的配列の変形体にハイブリダイズする時には実質的にほとんど伸張することができない、
    を含む、方法。
  2. 環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有するヌクレオチドが、前記第2オリゴヌクレオチドの3'-末端に対して位置-5、-4、-3、-2又は-1に位置する、請求項1記載の方法。
  3. ステップ(e)での前記ヌクレオチド-導入生物触媒が、前記オリゴヌクレオチドが前記の3'-末端ヌクレオチドを有する標的配列の変形体にハイブリダイズする時にもっぱら、前記第2オリゴヌクレオチドを伸長することができる、請求項1記載の方法。
  4. 前記のヌクレオチド-導入生物触媒が、Taq DNAポリメラーゼ、Z05 DNAポリメラーゼ、ΔZ05 DNAポリメラーゼ、及びΔZ05-ゴールドDNAポリメラーゼからなる群より選ばれる、請求項1記載の方法。
  5. 前記標的配列が、配列番号1及び/又は配列番号2である、請求項1記載の方法。
  6. 前記第1ヌクレオチドが、スコーピオン又はスコーピオン-様型を有する、請求項1記載の方法。
  7. 前記第1オリゴヌクレオチドが、配列番号6であり、及び/又は前記第2オリゴヌクレオチドが配列番号4、5、7、8、10、11及び13からなる群より選ばれる、請求項1記載の方法。
  8. 数個の変形体配列の形態で存在する、試料中の標的配列の変形体の検出方法であって、以下:
    (a)該標的配列の少なくとも1つの変形体に第1及び第2オリゴヌクレオチドをハイブリダイズし;ここで、該第1オリゴヌクレオチドは、該標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補性であり、該第2オリゴヌクレオチドは、該標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補性であり、該標的配列の唯一の変形体に相補的な3'-末端ヌクレオチドを有し、前記第2オリゴヌクレオチドは、環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する少なくとも1つのヌクレオチドを導入し、前記塩基は、N 6 -ベンジル-アデニン、N 6 -パラ-tert-ブチル-ベンジル-アデニン、N 2 -アルキル-グアニン及びN 4 -ベンジル-シトシンからなる群より選ばれる
    (b)ヌクレオチド-導入生物触媒を有する第2オリゴヌクレオチドを伸長し;ここで、前記生物触媒は、前記の相補的3'-末端ヌクレオチドを有する標的配列の変形体にハイブリダイズされた、オリゴヌクレオチドのみを検出可能な程度に伸長することができる;及び
    (c)前記第2オリゴヌクレオチド伸長の産物を検出すること、ここで、該伸長は、該オリゴヌクレオチドが相補的3'-末端オリゴヌクレオチドを有する標的配列の変形体の存在を示す、
    を含む、方法。
  9. 数個の変形体配列の形態で存在する標的配列のアレル-特異的増幅のためのキットであって、以下:
    (a)該標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補的である、第1オリゴヌクレオチド;
    (b)該標的配列の1以上の変形体に少なくとも部分的に相補的であり、及び該標的配列の唯一の変形体に相補的な3'-末端ヌクレオチドを有する、第2オリゴヌクレオチド;ここで、前記第2オリゴヌクレオチドは、環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する少なくとも1つのヌクレオチドを導入する;及び
    (c)ヌクレオチド-導入生物触媒、ヌクレオシド三リン酸、ヌクレオチド-導入生物触媒による核酸の伸長に好適なバッファ、及びアレル-特異的増幅を行うための1組の教示、
    を含む、キット。
  10. 数個の変形体配列の形態で存在する標的配列のアレル-特異的増幅を行うためのオリゴヌクレオチドであって、以下:
    -前記標的配列の1以上の変形体の一部に少なくとも部分的に相補的な配列;
    -前記標的配列の唯一の変形体に相補的な3'-末端ヌクレオチド;及び
    -環外アミノ基で共有結合的に修飾された塩基を有する少なくとも1つのヌクレオチド、ここで、前記修飾されたヌクレオチドは3'-末端ヌクレオチドに対して位置-5、-4、-3、-2又は-1に位置し、前記塩基は、N6-ベンジル-アデニン、N6-パラ-tert-ブチル-ベンジル-アデニン、N2-アルキル-グアニン及びN4-ベンジル-シトシンからなる群より選ばれる、オリゴヌクレオチド。
  11. 配列番号4、5、7、8、10、11及び13からなる群より選ばれる配列を有する、請求項10記載のオリゴヌクレオチド。
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