JP5622432B2 - 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、農業用ハウス、農業用トンネル等の農業用施設に用いられる農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムおよびその製造方法に関する。
ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料からなる単層または積層の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムが知られている。
農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムには、用途によって様々な形態のものがあり、例えば、開花時期の調整や夏季の太陽光の遮断等に用いられる遮光性農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム等がある(特許文献1、2)。
ところで、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムには、冬季において農業用施設内の暖房の熱が施設外に逃げないようにする保温性や、夏季において外気の熱が農業用施設内に伝わらないようにする断熱性が要求されることがある。
しかしながら、遮光性農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムであっても、フィルム自体を伝わる熱を遮断することまでは考慮されておらず、従来の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムでは、保温性や断熱性が不十分であった。
また、農業用ハウスや農業用トンネルにおいても、昼間に太陽光を浴びて上昇した屋内の気温および地温が夜間に低下しすぎないよう、被覆材である透明な農業用フィルムに保温性が求められている。従来、農業用フィルムにハイドロタルサイト類等の保温剤を配合すること(特許文献3)が行われており、また、断熱性のよいキャップフィルムを積層した気泡シート(特許文献4)が提案されている。
しかし、保温剤を配合するだけでは保温性が不十分であるし、キャップフィルムと積層してしまうと嵩張るため、大きなハウスに展張する場合、気泡シートの製造、運搬等の作業が困難となってしまう。
特開2002−209453号公報 特開2002−247922号公報 特開2007−125001号公報 特開2009−045060号公報
本発明は、保温性、断熱性に優れた農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムおよびその製造方法を提供する。
本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムは、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(a)からなる最表層(A)と、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(b)からなる最表層(B)と、前記最表層(A)と前記最表層(B)との間に設けられた、1層以上の、ポリオレフィン系樹脂および遮光性顔料を含む樹脂材料(c)からなる中間層(C)とを有し、前記中間層(C)の少なくとも1層が、前記樹脂材料(c)を発泡させてなる層であり、前記最表層(A)および前記最表層(B)が、光透過性を有する非発泡の層であることを特徴とする。
前記樹脂材料(c)を発泡させてなる層が、前記樹脂材料(c)を発泡剤で発泡させてなる層であり、前記発泡剤の配合量が、前記ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して0.05〜5質量部であることが好ましい。
前記農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムは、遮光率が99.9%以上であることが好ましい。
前記中間層(C)の全部が、前記樹脂材料(c)を発泡させてなる層であることが好ましい。
本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムは、前記中間層(C)として、最表層(A)側から順に、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(c1)を発泡させてなる中間層(C1)と、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(c2)を発泡させてなる中間層(C2)と、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(c3)を発泡させてなる中間層(C3)とを有することが好ましい。
本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムは、いずれか1層以上に保温剤を含むのが好ましい。
記樹脂材料(c1)は、さらに酸化チタン顔料を含み、前記樹脂材料(c2)が、さらに酸化チタン顔料およびカーボンブラック顔料を含み、前記樹脂材料(c3)が、さらにアルミニウム顔料または酸化チタン顔料を含むことが好ましい
本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムの製造方法は、溶融状態の前記樹脂材料(a)、溶融状態の前記樹脂材料(b)および1層以上の溶融状態の前記樹脂材料(c)をダイからチューブ状に共押出し、空気の圧力によって内側から膨張させた後、冷却することによって、本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造する方法であって、前記溶融状態の樹脂材料(c)の少なくとも1層が、あらかじめ発泡剤を含むことを特徴とする。
前記発泡剤の配合量は、前記ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して0.05〜5質量部であることが好ましい。
本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムは、保温性、断熱性に優れる。
本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムの製造方法によれば、保温性、断熱性に優れる農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造できる。
本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムの一例を示す断面図である。 本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムの他の例を示す断面図である。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムの一例を示す断面図である。
農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10は、最表層(A)12と、最表層(B)14と、最表層(A)12と最表層(B)14との間に設けられた3層構造の中間層(C)16とを有する5層構造の遮光性農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムである。
農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10の厚さは、強度と取扱性の点から、50〜400μmが好ましい。
農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10の遮光率は、99.9%以上が好ましい。
農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10を構成する各層のうち少なくとも1層の樹脂材料は、保温性を高めるために、保温剤(遠赤外線吸収剤)を含んでいてもよい。
保温剤としては、ハイドロタルサイト類化合物、無機酸化物、無機水酸化物等が挙げられる。
保温剤の配合量は、各層に含まれるポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して、1〜20質量部が好ましく、3〜10質量部がより好ましい。
(最表層(A))
最表層(A)12は、農業用施設に展設された際には、施設の外側に面する最外層となる。
最表層(A)12は、各種顔料が多量に配合され、かつ樹脂材料を発泡させているために強度が不足している中間層(C)16を補強する層であり、かつインフレーション法にて農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10を製造する際に、チューブ状の溶融樹脂を膨張させるための空気が内側から抜けないようにする層であることから、非発泡の層にする。また、最表層(A)12は、中間層(C)16の機能(反射、遮光等)を妨げることなく、中間層(C)16の各種顔料が劣化しないように保護する層であることから、光透過性を有する層にする。
最表層(A)12は、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(a)からなる層である。
ポリオレフィン系樹脂としては、強度の点から、メタロセン系触媒またはチグラー触媒を用いて製造された線状低密度ポリエチレンが好ましい。
樹脂材料(a)は、強度および光透過性を損なわない範囲で、他のポリオレフィン系樹脂、公知の添加剤等を含んでいてもよい。
(最表層(B))
最表層(B)14は、農業用施設に展設された際には、施設の内側に面する最内層となる。
最表層(B)14は、各種顔料が多量に配合され、かつ樹脂材料を発泡させているために強度が不足している中間層(C)16を補強する層であり、かつインフレーション法にて農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10を製造する際に、チューブ状の溶融樹脂を膨張させるための空気が内側から抜けないようにする層であることから、非発泡の層にする。また、最表層(B)14は、中間層(C)16の機能(反射、遮光等)を妨げることなく、中間層(C)16の各種顔料が劣化しないように保護する層であることから、光透過性を有する層にする。
最表層(B)14は、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(b)からなる層である。
ポリオレフィン系樹脂としては、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10に柔軟性を付与して展張作業を容易にする点、および安定した防曇性を付与する点から、酢酸ビニル単位の割合が3〜15質量%であるオレフィン−酢酸ビニル共重合体が好ましく、エチレン−酢酸ビニル共重合体がより好ましい。
樹脂材料(b)は、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10に防曇性を付与するために、防曇剤を含んでいてもよい。
防曇剤としては、多価アルコール(ソルビタン系、グリセリン系、ジグリセリン系等)と脂肪酸との部分エステル、またはこれらとアルキレングリコールとの縮合物等が挙げられる。
防曇剤の配合量は、ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して、1〜5質量部が好ましく、1.2〜3質量部がより好ましい。
樹脂材料(b)は、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10に防霧性を付与するために、防曇剤とともに、フッ素系界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤を含んでいてもよい。
樹脂材料(b)は、柔軟性、防曇性を損なわない範囲で、他のポリオレフィン系樹脂(低密度ポリエチレン等)、他の公知の添加剤等を含んでいてもよい。
(中間層(C))
中間層(C)16は、最表層(A)側から順に、中間層(C1)18と、中間層(C2)20と、中間層(C3)22とを有する。
中間層(C1)18、中間層(C2)20および中間層(C3)22のうち少なくとも1層の樹脂材料(c)は、多量に配合される顔料による農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10の強度の低下を抑える点から、ポリオレフィン系樹脂としてリアクターTPOを含んでいてもよい。
リアクターTPOは、重合段階でポリオレフィン系樹脂にエチレンプロピレンゴムをアロイ化させた樹脂であって、反応器中で製造するTPOということから、リアクターTPOと呼ばれている。リアクターTPOとしては、モンテル社の「キャタロイ」、徳山曹達社の「P.E.R」等が挙げられる。
リアクターTPOの割合は、ポリオレフィン系樹脂(100質量%)のうち、1〜35質量%が好ましく、4〜20質量%がより好ましい。リアクターTPOの割合が35質量%を超えると、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10の製造時のモータ負荷が大きくなり、製膜が困難となる場合がある。
(中間層(C1))
中間層(C1)18は、農業用施設に展設された際には、施設の外側からの太陽光を反射する層となる。
中間層(C1)18は、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10に保温性、断熱性を付与する層であることから、発泡層にする。
中間層(C1)18は、ポリオレフィン系樹脂および酸化チタン顔料を含む樹脂材料(c1)を発泡剤で発泡させてなる層である。
ポリオレフィン系樹脂としては、強度の点から、メタロセン系触媒またはチグラー触媒を用いて製造された線状低密度ポリエチレンが好ましい。
酸化チタン顔料の配合量は、ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して、25〜80質量部が好ましく、30〜50質量部がより好ましい。
樹脂材料(c1)は、強度および光透過性を損なわない範囲で、他のポリオレフィン系樹脂、公知の他の添加剤等を含んでいてもよい。
(中間層(C2))
中間層(C2)20は、農業用施設に展設された際には、施設の外側からの太陽光を遮蔽する層となる。
中間層(C2)20は、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10に保温性、断熱性を付与する層であることから、発泡層にする。
中間層(C2)20は、ポリオレフィン系樹脂、酸化チタン顔料およびカーボンブラック顔料を含む樹脂材料(c2)を発泡剤で発泡させてなる層である。
ポリオレフィン系樹脂としては、強度の点から、メタロセン系触媒またはチグラー触媒を用いて製造された線状低密度ポリエチレンが好ましい。
酸化チタン顔料の配合量は、ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して、3〜30質量部が好ましく、4〜15質量部がより好ましい。
カーボンブラック顔料の配合量は、ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して、3〜30質量部が好ましく、4〜15質量部がより好ましい。
樹脂材料(c2)は、強度および光透過性を損なわない範囲で、他のポリオレフィン系樹脂、公知の他の添加剤等を含んでいてもよい。
(中間層(C3))
中間層(C3)22は、農業用施設に展設された際には、施設の内側からの照明光を反射する層となる。
中間層(C3)22は、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10に保温性、断熱性を付与する層であることから、発泡層にする。
中間層(C3)22は、ポリオレフィン系樹脂と、アルミニウム顔料または酸化チタン顔料とを含む樹脂材料(c3)を発泡剤で発泡させてなる層である。
ポリオレフィン系樹脂としては、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10に柔軟性を付与して展張作業を容易にする点、安定した防曇性を付与する点、および顔料の分散が良好である点から、酢酸ビニル単位の割合が5〜28質量%であるオレフィン−酢酸ビニル共重合体が好ましく、エチレン−酢酸ビニル共重合体がより好ましい。
アルミニウム顔料の配合量は、ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して、3〜20質量部が好ましく、4〜15質量部がより好ましい。
酸化チタン顔料の配合量は、ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して、25〜80質量部が好ましく、30〜50質量部がより好ましい。
樹脂材料(c3)は、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10に防曇性を付与するために、防曇剤を含んでいてもよい。
防曇剤としては、多価アルコール(ソルビタン系、グリセリン系、ジグリセリン系等)と脂肪酸との部分エステル、またはこれらとアルキレングリコールとの縮合物等が挙げられる。
防曇剤の配合量は、ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して、1〜5質量部が好ましく、1.2〜3質量部がより好ましい。
樹脂材料(c3)は、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10に防霧性を付与するために、防曇剤とともに、フッ素系界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤を含んでいてもよい。
樹脂材料(c3)は、柔軟性、防曇性を損なわない範囲で、他のポリオレフィン系樹脂(低密度ポリエチレン等)、公知の他の添加剤等を含んでいてもよい。
以上説明した農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10にあっては、中間層(C)16を構成する中間層(C1)18、中間層(C2)20および中間層(C3)22が、発泡層であるため、中間層(C)16を熱が伝わりにくい。そのため、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム10は、保温性、断熱性に優れる。
<第2の実施形態>
本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムは、遮光性が必要とされない場合等においては、最表層(A)/中間層(C)/最表層(B)からなる3層構造のフィルムであってもよい。
図2は、本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムの他の例を示す断面図である。
農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム11は、最表層(A)12と、最表層(B)14と、最表層(A)と最表層(B)との間に設けられた中間層(C)17とを有する3層構造のフィルムである。
第2の実施形態において、第1の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム11の厚さは、強度と取扱性の点から、50〜400μmが好ましい。
(中間層(C))
中間層(C)17は、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム11に保温性、断熱性を付与する層であることから、発泡層にする。
中間層(C)17は、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(c)を発泡剤で発泡させてなる層である。
ポリオレフィン系樹脂としては、強度の点から、メタロセン系触媒またはチグラー触媒を用いて製造された線状低密度ポリエチレンが好ましい。
樹脂材料(c)は、強度等を損なわない範囲で、他のポリオレフィン系樹脂、公知の添加剤等を含んでいてもよい。
以上説明した農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム11にあっては、中間層(C)17が発泡層であるため、中間層(C)17を熱が伝わりにくい。そのため、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム11は、保温性、断熱性に優れる。
<他の形態>
本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムは、図示例のものに限定はされず、最表層(A)と、最表層(B)と、最表層(A)と最表層(B)との間に設けられた、1層以上の中間層(C)とを有し、中間層(C)の少なくとも1層が、樹脂材料(c)を発泡させてなる層であればよい。
例えば、中間層(C)は1層以上であればよく、2層であってもよいし、4層以上であってもよい。
また、中間層(C)が2層以上の場合、少なくとも1層が発泡層であればよい。なお、保温性、断熱性の点からは、中間層(C)の全部が発泡層であることが好ましい。
また、中間層(C)は、遮光性が必要な場合は各種顔料を含むことが好ましいが、遮光性が必要とされない場合は各種顔料を含まなくてもよい。
また、最表層(A)、最表層(B)は、光透過性を有する層でなくてもよい。
<製造方法>
本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムは、インフレーション法によって製造することが好ましい。
具体的には、溶融状態の前記樹脂材料(a)、溶融状態の前記樹脂材料(b)および1層以上の溶融状態の前記樹脂材料(c)をダイからチューブ状に共押出し、空気の圧力によって内側から膨張させた後、冷却することによって、本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造できる。この際、溶融状態の樹脂材料(c)の少なくとも1層が、あらかじめ発泡剤を含む必要がある。
各層を構成する溶融樹脂の共押出の方法としては、各溶融樹脂をダイの手前で接触させるダイ前積層法、ダイの内部で接触させるダイ内積層法、ダイの同心円状の複数のリップから吐出した後に接触させるダイ外積層法が挙げられる。
発泡剤としては、ポリオレフィン系樹脂用の発泡剤として公知のものを用いればよく、例えば、炭酸水素ナトリウム、アゾジカルボンアミド、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、ヒドラゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等が挙げられる。これらは、例えば三協化成製、商品名「セルマイクA」、「セルマイクC−1」、「セルマイクS」、永和化成工業製、商品名「ビンホールAC#K3」、「セルラーD」、「セルボン」として市販されている。
発泡剤の配合量は、ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して、0.05〜5質量部が好ましく、0.3〜3質量部がより好ましい。
以上説明した本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムの製造方法にあっては、中間層(C)を構成する溶融状態の樹脂材料(c)の少なくとも1層があらかじめ発泡剤を含むため、中間層(C)の少なくとも1層が発泡層となる。そのため、保温性、断熱性に優れる農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造できる。
(熱伝導率)
迅速熱伝導率計(京都電子工業社製、商品名「QTM−500」)と薄膜測定用ソフトウェアとを用い、3種のリファレンスプレートと比較して、フィルムの熱伝導率を測定した。
リファレンスプレート1:発泡ポリエチレン(λ=0.0358)、
リファレンスプレート2:シリコンゴム(λ=0.234)、
リファレンスプレート3:石英ガラス(λ=1.419)。
(保温指数)
得られた各フィルムを赤外線分光光度計で、各波長の吸収を求め、ブランクの放射法則で得られる輻射エネルギーを重みづけした値と、元の値との比をフィルムの保温指数として求め、良否を判定した。
(暖房負荷係数)
妻面幅(W)=1.8m、軒高(He)=1.8m、屋根勾配(I)=10°、奥行(D)=1.8mの片屋根型温室を作り、標準フィルム(農業用ポリオレフィンフィルム、シーアイ化成社製、商品名「スカイコート防霧」、厚さ0.1mm)および各実施例・比較例で得られたフィルムをそれぞれ別個の温室に展張した。さらに、屋根以外からの熱移動の影響を最小限にするため、温室の壁面および床面を10cm厚さの発泡スチロール製断熱材にて被覆した。さらに暖房のため800Wの電熱ヒータを1台屋内に設置し、温度センサを屋内2箇所、屋外1箇所、断熱材の内面および外面に各1箇所設置し、それぞれの場所の温度を測定するとともに、平均内気温が20℃を超えたときに電熱ヒータの電源を切って温度調整可能とし、所要電力量を読み取るための電力計と、各測定値をリアルタイムで収集し、計算させるためにコンピュータを屋外に設置した。測定は1日間行い、日没から日の出までのデータを用い、下記式1〜3により標準フィルムの熱貫流率Uおよび各実施例・比較例のフィルムの熱貫流率Uを計算した。さらに、標準フィルムの熱貫流率Uに対する各フィルムの熱貫流率Uの値を百分率で表し、暖房負荷係数とした。
Figure 0005622432
ここで、U:熱貫流率(kcal/m・h・℃)、Qh:ヒータの発熱量(kcal/h)、Qi:断熱材面および床面伝熱量(kcal/h)、Qven:換気伝熱量(kcal/h)、Aw:温室屋根部面積(m)、θin、θou:温室内外気温(℃)である。
Figure 0005622432
ここで、Qi:断熱材面および床面伝熱量(kcal/h)、λ:断熱材の熱伝導率(kcal/m・h・℃)、d:断熱材の厚さ(m)、θ1、θ2:断熱材内外面の温度(℃)、Ai:断熱材の設置面積(m)である。
Figure 0005622432
ここで、Qven:換気伝熱量(kcal/h)、iin、iou:温室内外のエンタルピー(kcal/kg’)、V:温室容積(m)、N:換気回数(回/h)、v:温室内外空気の比容積の平均値(m/kg’)である。
(遮光率)
キセノンランプの照度を照度計で測定し、基準値を決めた後、キセノンランプをフィルムで遮蔽し、キセノンラップの漏れた光の照度を測定し、遮光率を計算で求めた。
◎:99.95%以上。
○:99.9%以上99.95%未満。
△:99.0%以上99.9%未満。
×:99.0%未満。
〔実施例1〕
下記の各樹脂材料を用意した。
(樹脂材料(a))
線状低密度ポリエチレン(出光石油化学社製、「モアテック0138」)の100質量部に、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部を配合したもの。
(樹脂材料(c1))
線状低密度ポリエチレン(出光石油化学社製、「モアテック0138」)の91.25質量に、酸化チタン顔料マスターバッチ(日弘ビックス社製、「PO−0107ホワイト」、低密度ポリエチレン:20質量%、顔料:80質量%)の43.75質量部、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部、発泡剤(三協化成社製、商品名「セルマイクC−1」、アゾジカルボンアミド)の0.4質量部を配合したもの。
(樹脂材料(c2))
線状低密度ポリエチレン樹脂(出光石油化学社製、「モアテック0138」)の86質量部に、酸化チタン顔料マスターバッチ(日弘ビックス社製、「PO−0107ホワイト」)の10質量部、カーボンブラック顔料マスターバッチ(東洋インキ製造社製、「TET−01337ブラック」、低密度ポリエチレン:60質量%、顔料:40質量%)の20質量部、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部、発泡剤(三協化成社製、商品名「セルマイクC−1」、アゾジカルボンアミド)の0.4質量部を配合したもの。
(樹脂材料(c3))
酢酸ビニル単位の割合が10質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体の89.5質量部に、アルミニウム顔料マスターバッチ(住友カラー社製、「SPEM−8K445シルバー」、低密度ポリエチレン:60質量%、顔料:40質量%)の17.5質量部、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部、発泡剤(三協化成社製、商品名「セルマイクC−1」、アゾジカルボンアミド)の0.4質量部を配合したもの。
(樹脂材料(b))
酢酸ビニル単位の割合が10質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体の100質量部に、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部を配合したもの。
(フィルムの製造)
5種5層のインフレーション装置を用いて、外側から、樹脂材料(a)、樹脂材料(c1)、樹脂材料(c2)、樹脂材料(c3)、樹脂材料(b)となるように、ダイの同心円状の複数のリップから各樹脂材料を溶融状態にて共押出し、空気の圧力によって内側から膨張させた後、冷却し、巻き取ることによって、最表層(A)および(B)の厚さ:各15μm、中間層(C1)、(C2)および(C3)の厚さ:各40μm、合計の厚さ:150μmの5種5層の遮光性農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。このフィルムの評価結果を表1に示す。
〔実施例2〕
実施例1の樹脂材料(c1)、樹脂材料(c2)および樹脂材料(c3)を下記のものに変更した。
(樹脂材料(c1))
線状低密度ポリエチレン(出光石油化学社製、「モアテック0138」)の75質量部に、酸化チタン顔料マスターバッチ(日弘ビックス社製、「PO−0107ホワイト」)の50質量部、リアクターTPO(モンテル社製、「キャタロイ」)の10質量部、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部、発泡剤(永和化成社製、「セルボンSC−K」、重曹)の0.9質量部を配合したもの。
(樹脂材料(c2))
線状低密度ポリエチレン(出光石油化学社製、「モアテック0138」)の84.25質量部に、酸化チタン顔料マスターバッチ(日弘ビックス社製、「PO−0107ホワイト」)の11.25質量部、カーボンブラック顔料マスターバッチ(東洋インキ製造社製、「TET−01337ブラック」)の22.5質量部、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部、発泡剤(永和化成社製、「セルボンSC−K」、重曹)の0.9質量部を配合したもの。
(樹脂材料(c3))
酢酸ビニル単位の割合が10質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体の86.5質量部に、アルミニウム顔料マスターバッチ(住友カラー社製、「SPEM−8K445シルバー」)の22.5質量部、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部、発泡剤(永和化成社製、「セルボンSC−K」、重曹)の0.9質量部を配合したもの。
(フィルムの製造)
実施例1と同様にして5種5層の遮光性農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。このフィルムの評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
実施例1の樹脂材料(c3)を下記のものに変更した。
(樹脂材料(c3))
酢酸ビニル単位の割合が10質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体の89.5質量部に、酸化チタン顔料マスターバッチ(日弘ビックス社製、「PO−0107ホワイト」)の17.5質量部、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部、発泡剤(三協化成社製、商品名「セルマイクC−1」、アゾジカルボンアミド)の0.4質量部を配合したもの。
(フィルムの製造)
実施例1と同様にして5種5層の遮光性農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。このフィルムの評価結果を表1に示す。
〔実施例4〕
実施例1の樹脂材料(c2)を下記のものに変更した。
(樹脂材料(c2))
線状低密度ポリエチレン(出光石油化学社製、「モアテック0138」)の100質量部に、カーボンブラック顔料マスターバッチ(東洋インキ製造社製、「TET−01337ブラック」)の30質量部、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部、発泡剤(三協化成社製、商品名「セルマイクC−1」、アゾジカルボンアミド)の0.4質量部を配合したもの。
(フィルムの製造)
実施例1と同様にして5種5層の遮光性農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。このフィルムの評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
発泡剤を含まないこと以外は実施例1と同じ組成の樹脂材料(c1)、樹脂材料(c2)および樹脂材料(c3)を用意した。
実施例1と同様にして、発泡層を有さない5種5層(最表層(A)および(B)の厚さ:各15μm、中間層(C1)、(C2)および(C3)の厚さ:各40μm、合計の厚さ:150μm)の遮光性農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。このフィルムの評価結果を表1に示す。
〔比較例2〕
発泡剤を含まないこと以外は実施例4と同じ組成の樹脂材料(c1)、樹脂材料(c2)および樹脂材料(c3)を用意した。
実施例1と同様にして、発泡層を有さない5種5層(最表層(A)および(B)の厚さ:各15μm、中間層(C1)、(C2)および(C3)の厚さ:各40μm、合計の厚さ:150μm)の遮光性農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。このフィルムの評価結果を表1に示す。
Figure 0005622432
〔実施例5〕
下記の各樹脂材料を用意した。
(樹脂材料(a))
線状低密度ポリエチレン(出光石油化学社製、「モアテック0138」)の100質量部に、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部を配合したもの。
(樹脂材料(c1))
線状低密度ポリエチレン(出光石油化学社製、「モアテック0138」)の75質量部に、酸化チタン顔料マスターバッチ(日弘ビックス社製、「PO−0107ホワイト」)の50質量部、アルミニウム顔料マスターバッチ(住友カラー社製、「SPEM−8K445シルバー」、低密度ポリエチレン:60質量%、顔料:40質量%)の20質量部、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部、発泡剤(三協化成社製、商品名「セルマイクC−1」、アゾジカルボンアミド)の0.4質量部を配合したもの。
(樹脂材料(c2))
酢酸ビニル単位の割合が10質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体の89.5質量部に、アルミニウム顔料マスターバッチ(住友カラー社製、「SPEM−8K445シルバー」、低密度ポリエチレン:60質量%、顔料:40質量%)の17.5質量部、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部、発泡剤(三協化成社製、商品名「セルマイクC−1」、アゾジカルボンアミド)の0.4質量部を配合したもの。
(樹脂材料(b))
酢酸ビニル単位の割合が10質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体の100質量部に、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部を配合したもの。
(フィルムの製造)
5種5層のインフレーション装置を用いて、外側から、樹脂材料(a)、樹脂材料(c1)、樹脂材料(c1)、樹脂材料(c2)、樹脂材料(b)となるように、ダイの同心円状の複数のリップから各樹脂材料を溶融状態にて共押出し、空気の圧力によって内側から膨張させた後、冷却し、巻き取ることによって、最表層(A)および(B)の厚さ:各15μm、中間層(C1)の厚さ:80μm、(C2)の厚さ:40μm、合計の厚さ:150μmの4種4層の遮光性農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。このフィルムの評価結果を表2に示す。
〔比較例3〕
発泡剤を含まないこと以外は実施例5と同じ組成の樹脂材料(c1)および樹脂材料(c2)を用意した。
実施例5と同様にして、発泡層を有さない4種4層の遮光性農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。このフィルムの評価結果を表2に示す。
Figure 0005622432
〔実施例6〕
下記の各樹脂材料を用意した。
(樹脂材料(a))
線状低密度ポリエチレン(出光石油化学社製、「モアテック0138」)の100質量部に、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部を配合したもの。
(樹脂材料(c))
線状低密度ポリエチレン(出光石油化学社製、「モアテック0138」)の80質量部に、アルミニウム顔料マスターバッチ(住友カラー社製、「SPEM−8K445シルバー」)の30質量部、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部、発泡剤(三協化成社製、「セルマイク266」、重曹)の0.9質量部を配合したもの。
(樹脂材料(b))
酢酸ビニル単位の割合が10質量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体の100質量部に、ヒンダードアミン系光安定剤の0.3質量部を配合したもの。
(フィルムの製造)
3種3層のインフレーション装置を用いて、外側から、樹脂材料(a)、樹脂材料(c)、樹脂材料(b)となるように、ダイの同心円状の複数のリップから各樹脂材料を溶融状態にて共押出し、空気の圧力によって内側から膨張させた後、冷却し、巻き取ることによって、最表層(A)および(B)の厚さ:15μm、中間層(C)の厚さ:120μm、合計の厚さ:150μmの3種3層の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。このフィルムの評価結果を表3に示す。
〔比較例4〕
発泡剤を含まないこと以外は実施例6と同じ組成の樹脂材料(c)を用意した。
実施例6と同様にして、発泡層を有さない3種3層の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。このフィルムの評価結果を表3に示す。
Figure 0005622432
参考例7〕
線状低密度ポリエチレンを100質量部とし、アルミニウム顔料マスターバッチを含まないこと以外は実施例6と同じ組成の樹脂材料(c)を用意した。
実施例6と同様にして、3種3層の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。
このフィルムの評価結果を表3に示す。
〔比較例5〕
発泡剤を含まないこと以外は参考例7と同じ組成の樹脂材料(c)を用意した。
参考例7と同様にして、発泡層を有さない3種3層の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造した。このフィルムの評価結果を表3に示す。
Figure 0005622432
本発明の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムは、保温性、断熱性が要求される用途に有用である。
10 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
11 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
12 最表層(A)
14 最表層(B)
16 中間層(C)
17 中間層(C)
18 中間層(C1)
20 中間層(C2)
22 中間層(C3)

Claims (9)

  1. ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(a)からなる最表層(A)と、
    ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(b)からなる最表層(B)と、
    前記最表層(A)と前記最表層(B)との間に設けられた、1層以上の、ポリオレフィン系樹脂および遮光性顔料を含む樹脂材料(c)からなる中間層(C)とを有し、
    前記中間層(C)の少なくとも1層が、前記樹脂材料(c)を発泡させてなる層であり、
    前記最表層(A)および前記最表層(B)が、光透過性を有する非発泡の層である、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム。
  2. 前記樹脂材料(c)を発泡させてなる層が、前記樹脂材料(c)を発泡剤で発泡させてなる層であり、
    前記発泡剤の配合量が、前記ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して0.05〜5質量部である、請求項1に記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム。
  3. 遮光率が99.9%以上である、請求項1または2に記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム。
  4. 前記中間層(C)の全部が、前記樹脂材料(c)を発泡させてなる層である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム。
  5. 前記中間層(C)として、前記最表層(A)側から順に、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(c1)を発泡させてなる中間層(C1)と、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(c2)を発泡させてなる中間層(C2)と、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂材料(c3)を発泡させてなる中間層(C3)とを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム。
  6. いずれか1層以上に保温剤を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム。
  7. 前記樹脂材料(c1)が、さらに酸化チタン顔料を含み、
    前記樹脂材料(c2)が、さらに酸化チタン顔料およびカーボンブラック顔料を含み、
    前記樹脂材料(c3)が、さらにアルミニウム顔料または酸化チタン顔料を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム。
  8. 溶融状態の前記樹脂材料(a)、溶融状態の前記樹脂材料(b)および1層以上の溶融状態の前記樹脂材料(c)をダイからチューブ状に共押出し、空気の圧力によって内側から膨張させた後、冷却することによって、請求項1に記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを製造する方法であって、
    前記溶融状態の樹脂材料(c)の少なくとも1層が、あらかじめ発泡剤を含む、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムの製造方法。
  9. 前記発泡剤の配合量が、前記ポリオレフィン系樹脂の100質量部に対して0.05〜5質量部である、請求項8に記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムの製造方法。
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