JP3026522B2 - 農業用フイルム - Google Patents
農業用フイルムInfo
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- JP3026522B2 JP3026522B2 JP3232549A JP23254991A JP3026522B2 JP 3026522 B2 JP3026522 B2 JP 3026522B2 JP 3232549 A JP3232549 A JP 3232549A JP 23254991 A JP23254991 A JP 23254991A JP 3026522 B2 JP3026522 B2 JP 3026522B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
- Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Protection Of Plants (AREA)
- Greenhouses (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は農業用フイルムに関す
る。さらに詳しくは本発明はエチレン−ビニルアルコー
ル樹脂（以下、ＥＶＯＨという。）と疎水性樹脂よりな
る保温性と耐候性に優れ、さらには長期間にわたり結露
防止性を有する農業用フイルムに関する。
る。さらに詳しくは本発明はエチレン−ビニルアルコー
ル樹脂（以下、ＥＶＯＨという。）と疎水性樹脂よりな
る保温性と耐候性に優れ、さらには長期間にわたり結露
防止性を有する農業用フイルムに関する。
【０００２】
【従来の技術】農業用フイルム、例えば温室被覆用フイ
ルムには、作物を温度の変化から守るために保温性を有
することが要求される。
ルムには、作物を温度の変化から守るために保温性を有
することが要求される。
【０００３】ＥＶＯＨは、可視光線に対しては透明であ
り、赤外線に対しては不透過性を示し、熱線放射に対す
る断熱保温性に優れており、優れた保温性を示すため、
ＥＶＯＨを用いた農業用フイルムが種々提案されてい
る。
り、赤外線に対しては不透過性を示し、熱線放射に対す
る断熱保温性に優れており、優れた保温性を示すため、
ＥＶＯＨを用いた農業用フイルムが種々提案されてい
る。
【０００４】例えば、特公昭５６−３９８１１号公報、
特公昭５６−１５８２３号公報、特公昭６２−４３６４
２号公報等には、保温性の低いポリエチレン（以下、Ｐ
Ｅという。）あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂（以下、ＥＶＡという。）にＥＶＯＨを混合し、保温
性を改善することが提案されている。この方法ではＥＶ
ＯＨを混合することにより透明性の低下が避けられず、
透明性を低下させないためにはＥＶＯＨの混合比率を低
く押さえる必要があり、十分な保温性の確保が達成でき
ない。また混合比率を高くするために混合する樹脂の相
溶性を改善することが行われ、相溶化樹脂を混合使用す
るとか、特殊なＥＶＯＨを使用するとかなどの工夫がな
されているが、熱安定性が低下するなどの新たな問題が
生じる。
特公昭５６−１５８２３号公報、特公昭６２−４３６４
２号公報等には、保温性の低いポリエチレン（以下、Ｐ
Ｅという。）あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂（以下、ＥＶＡという。）にＥＶＯＨを混合し、保温
性を改善することが提案されている。この方法ではＥＶ
ＯＨを混合することにより透明性の低下が避けられず、
透明性を低下させないためにはＥＶＯＨの混合比率を低
く押さえる必要があり、十分な保温性の確保が達成でき
ない。また混合比率を高くするために混合する樹脂の相
溶性を改善することが行われ、相溶化樹脂を混合使用す
るとか、特殊なＥＶＯＨを使用するとかなどの工夫がな
されているが、熱安定性が低下するなどの新たな問題が
生じる。
【０００５】ＥＶＯＨを単層で使用する例が、特公昭６
１−４０７１２号公報に記載されている。ＥＶＯＨを単
層で使用した場合、透明性、保温性および熱安定性は優
れているが、耐候性が不十分で、農業用フイルムが必要
とする最低１年間の連続使用に耐えられない。
１−４０７１２号公報に記載されている。ＥＶＯＨを単
層で使用した場合、透明性、保温性および熱安定性は優
れているが、耐候性が不十分で、農業用フイルムが必要
とする最低１年間の連続使用に耐えられない。
【０００６】また、ＥＶＯＨを他樹脂と複層で使用する
ことも提案されている。例えば特公昭６０−６９６８号
公報には、ポリエチレン系フイルム、塩化ビニル系フイ
ルム等の疎水性樹脂フイルムの保温性を改善するため
に、疎水性樹脂フイルムにビニルアルコール単位を３０
モル％以上含有するポリビニルアルコール系樹脂よりな
るフイルムを積層することが記載されている。該公報に
記載の積層フイルムは透明性を有し、保温性にも優れ、
耐水性を有しているが、該公報に開示されているフイル
ムも、前記ＥＶＯＨを単層で使用したフイルムと同様に
耐候性が不十分で、農業用フイルムが必要とする最低１
年間の連続使用に耐えられないという問題があることが
本発明者の検討で明らかになった。また、フイルムに結
露が生じると日光をさえぎり、農作物に十分な光を与え
ることができなくなり、また、温度の上昇も妨げるの
で、農業用フイルムとして使用するためにはフイルム表
面に結露を生じないことが好ましい。そこで、上記積層
フイルムの表面層の疎水性フイルムに流滴性改良剤を含
有させたところ、結露防止効果は得られたが、該結露防
止効果は持続せず、農業用フイルムとして使用するため
には結露防止効果を更に長期間にわたり持続させるよう
に改善することが必要であった。
ことも提案されている。例えば特公昭６０−６９６８号
公報には、ポリエチレン系フイルム、塩化ビニル系フイ
ルム等の疎水性樹脂フイルムの保温性を改善するため
に、疎水性樹脂フイルムにビニルアルコール単位を３０
モル％以上含有するポリビニルアルコール系樹脂よりな
るフイルムを積層することが記載されている。該公報に
記載の積層フイルムは透明性を有し、保温性にも優れ、
耐水性を有しているが、該公報に開示されているフイル
ムも、前記ＥＶＯＨを単層で使用したフイルムと同様に
耐候性が不十分で、農業用フイルムが必要とする最低１
年間の連続使用に耐えられないという問題があることが
本発明者の検討で明らかになった。また、フイルムに結
露が生じると日光をさえぎり、農作物に十分な光を与え
ることができなくなり、また、温度の上昇も妨げるの
で、農業用フイルムとして使用するためにはフイルム表
面に結露を生じないことが好ましい。そこで、上記積層
フイルムの表面層の疎水性フイルムに流滴性改良剤を含
有させたところ、結露防止効果は得られたが、該結露防
止効果は持続せず、農業用フイルムとして使用するため
には結露防止効果を更に長期間にわたり持続させるよう
に改善することが必要であった。
【０００７】
【発明の目的】従って、本発明の目的は、保温性、透明
性、熱安定性を有すると共に、十分な耐候性を有する農
業用フイルムを提供することにある。本発明のさらなる
目的は、結露防止効果が持続する農業用フイルムを提供
することにある。
性、熱安定性を有すると共に、十分な耐候性を有する農
業用フイルムを提供することにある。本発明のさらなる
目的は、結露防止効果が持続する農業用フイルムを提供
することにある。
【０００８】
【本発明の構成】本発明者はＥＶＯＨと疎水性樹脂の複
合フイルムについて鋭意検討を行い、従来の技術で問題
であった農業用フイルムとして必要であるＥＶＯＨの耐
候性の改良を極めて簡単な方法で達成できることを見だ
し、またさらに、結露防止効果の持続性を極めて簡単な
方法で達成できることを見だし、本発明を完成させるに
至った。
合フイルムについて鋭意検討を行い、従来の技術で問題
であった農業用フイルムとして必要であるＥＶＯＨの耐
候性の改良を極めて簡単な方法で達成できることを見だ
し、またさらに、結露防止効果の持続性を極めて簡単な
方法で達成できることを見だし、本発明を完成させるに
至った。
【０００９】本発明の上記目的は、下記構成により解決
される。 （１）エチレン含有量２０〜７０モル％、ケン化度８０
モル％以上のエチレン−ビニルアルコール樹脂からなる
層とその両側に疎水性樹脂からなる層を配した全層厚み
が３０〜２００μｍの積層フイルムにおいて、エチレン
−ビニルアルコール樹脂からなる層の厚みが全層厚みの
１０％〜２５％であることを特徴とする農業用フイル
ム。 （２）エチレン−ビニルアルコール樹脂が、エチレン含
有率２０〜４０モル％の樹脂５０〜９０重量％とエチレ
ン含有率５０〜７０モル％の樹脂５０〜１０重量％との
混合樹脂であることを特徴とする上記（１）に記載の農
業用フイルム。 （３）積層フイルムが、疎水性樹脂層／接着性樹脂層／
エチレン−ビニルアルコール樹脂層／接着性樹脂層／疎
水性樹脂層の層構成を有する共押出フイルムであること
を特徴とする上記（１）または（２）に記載の農業用フ
イルム。 （４）エチレン−ビニルアルコール樹脂からなる層およ
び疎水性樹脂からなる層に流滴性改良剤を含有する上記
（１）または（２）に記載の農業用フイルム。 （５）エチレン−ビニルアルコール樹脂層および接着性
樹脂層の少なくとも一層および疎水性樹脂層に流滴性改
良剤を含有する上記（３）に記載の農業用フイルム。
される。 （１）エチレン含有量２０〜７０モル％、ケン化度８０
モル％以上のエチレン−ビニルアルコール樹脂からなる
層とその両側に疎水性樹脂からなる層を配した全層厚み
が３０〜２００μｍの積層フイルムにおいて、エチレン
−ビニルアルコール樹脂からなる層の厚みが全層厚みの
１０％〜２５％であることを特徴とする農業用フイル
ム。 （２）エチレン−ビニルアルコール樹脂が、エチレン含
有率２０〜４０モル％の樹脂５０〜９０重量％とエチレ
ン含有率５０〜７０モル％の樹脂５０〜１０重量％との
混合樹脂であることを特徴とする上記（１）に記載の農
業用フイルム。 （３）積層フイルムが、疎水性樹脂層／接着性樹脂層／
エチレン−ビニルアルコール樹脂層／接着性樹脂層／疎
水性樹脂層の層構成を有する共押出フイルムであること
を特徴とする上記（１）または（２）に記載の農業用フ
イルム。 （４）エチレン−ビニルアルコール樹脂からなる層およ
び疎水性樹脂からなる層に流滴性改良剤を含有する上記
（１）または（２）に記載の農業用フイルム。 （５）エチレン−ビニルアルコール樹脂層および接着性
樹脂層の少なくとも一層および疎水性樹脂層に流滴性改
良剤を含有する上記（３）に記載の農業用フイルム。
【００１０】以下、本発明について詳細に説明する。
【００１１】本発明においては、ＥＶＯＨとしてエチレ
ン含有率２０モル％〜７０モル％、ケン化度８０％以上
のものが用いられる。ＥＶＯＨとしてはケン化度が９５
％以上であるものが本発明の効果をさらに高める上で好
適である。
ン含有率２０モル％〜７０モル％、ケン化度８０％以上
のものが用いられる。ＥＶＯＨとしてはケン化度が９５
％以上であるものが本発明の効果をさらに高める上で好
適である。
【００１２】エチレン含有率が２０％未満では溶融押出
フイルム成形が困難であり、一方７０モル％を越えると
保温性が低下する。ケン化度が８０％未満では熱安定性
が悪く、これまたフイルム形成に支障が生じる。
フイルム成形が困難であり、一方７０モル％を越えると
保温性が低下する。ケン化度が８０％未満では熱安定性
が悪く、これまたフイルム形成に支障が生じる。
【００１３】本発明においては、ＥＶＯＨからなる層の
両側に疎水性樹脂からなる層が配置され、ＥＶＯＨから
なる層の厚みが全層厚みの１０％〜２５％であることが
必要である。
両側に疎水性樹脂からなる層が配置され、ＥＶＯＨから
なる層の厚みが全層厚みの１０％〜２５％であることが
必要である。
【００１４】本発明者はＥＶＯＨを使用したフイルムに
ついて種々の検討を行った。ＥＶＯＨを単層で使用した
フイルムは、屋外暴露試験による物性低下が激しく、こ
れはＥＶＯＨを外層に使用したフイルムにおいても同様
であり、農業用フイルムとして必要な最低１年以上の使
用可能期間を得ることができなかった。これらフイルム
を塩ビハウス内に展張し暴露試験をした所、塩化ビニル
樹脂は紫外線を吸収するので塩ビハウス内では紫外線の
影響が大幅に減少しているはずであるのに、屋外暴露と
同等の耐候性を示すだけであった。この結果から、本発
明者はＥＶＯＨの耐候性劣化の原因として紫外線以外
に、ＥＶＯＨの水分の吸収・放出が関与していると推定
して、特公昭６０−６９６８号公報に記載されているポ
リビニルアルコール系フイルムを中間層とし、両面に疎
水性樹脂をラミネートした三層サンドイッチフイルムに
ついて検討したところ、ＥＶＯＨを単層で使用したフイ
ルム及び外層に使用したフイルムに比較して、ＥＶＯＨ
の物性低下が防止できることが見だされた。しかし、未
だ農業用フイルムが必要とする最低１年間の連続使用に
耐えられず十分な耐候性を有しているとはいえなかっ
た。そこで、更に検討したところ、エチレ含有量２０〜
７０モル％、ケン化度８０モル％以上のエチレン−ビニ
ルアルコール樹脂からなる層とその両側に疎水性樹脂か
らなる層を配した全層厚みが３０〜２００μｍの積層フ
イルムにおいて、エチレン−ビニルアルコール樹脂から
なる層の厚みを、フイルム全体の厚みの１０％〜２５％
にすることにより、農業用フイルムとして使用するのに
十分な耐候性を得ることができることを見出した。
ついて種々の検討を行った。ＥＶＯＨを単層で使用した
フイルムは、屋外暴露試験による物性低下が激しく、こ
れはＥＶＯＨを外層に使用したフイルムにおいても同様
であり、農業用フイルムとして必要な最低１年以上の使
用可能期間を得ることができなかった。これらフイルム
を塩ビハウス内に展張し暴露試験をした所、塩化ビニル
樹脂は紫外線を吸収するので塩ビハウス内では紫外線の
影響が大幅に減少しているはずであるのに、屋外暴露と
同等の耐候性を示すだけであった。この結果から、本発
明者はＥＶＯＨの耐候性劣化の原因として紫外線以外
に、ＥＶＯＨの水分の吸収・放出が関与していると推定
して、特公昭６０−６９６８号公報に記載されているポ
リビニルアルコール系フイルムを中間層とし、両面に疎
水性樹脂をラミネートした三層サンドイッチフイルムに
ついて検討したところ、ＥＶＯＨを単層で使用したフイ
ルム及び外層に使用したフイルムに比較して、ＥＶＯＨ
の物性低下が防止できることが見だされた。しかし、未
だ農業用フイルムが必要とする最低１年間の連続使用に
耐えられず十分な耐候性を有しているとはいえなかっ
た。そこで、更に検討したところ、エチレ含有量２０〜
７０モル％、ケン化度８０モル％以上のエチレン−ビニ
ルアルコール樹脂からなる層とその両側に疎水性樹脂か
らなる層を配した全層厚みが３０〜２００μｍの積層フ
イルムにおいて、エチレン−ビニルアルコール樹脂から
なる層の厚みを、フイルム全体の厚みの１０％〜２５％
にすることにより、農業用フイルムとして使用するのに
十分な耐候性を得ることができることを見出した。
【００１５】農業用フイルムとして使用するのに十分な
耐候性を得るためには、エチレン−ビニルアルコール樹
脂からなる層の厚みを、フイルム全体の厚みの２５％以
下にすることが必要である。厚み比率が２５％を越える
と、十分な耐候性を得ることができないのは、両外層の
ＰＥ、ＥＶＡなどの疎水性樹脂フイルムが、外気湿度変
化に対するＥＶＯＨの伸張・収縮を十分に押さえること
ができず、ＥＶＯＨの物性低下を起こすものと考えられ
る。
耐候性を得るためには、エチレン−ビニルアルコール樹
脂からなる層の厚みを、フイルム全体の厚みの２５％以
下にすることが必要である。厚み比率が２５％を越える
と、十分な耐候性を得ることができないのは、両外層の
ＰＥ、ＥＶＡなどの疎水性樹脂フイルムが、外気湿度変
化に対するＥＶＯＨの伸張・収縮を十分に押さえること
ができず、ＥＶＯＨの物性低下を起こすものと考えられ
る。
【００１６】また、ＥＶＯＨからなる層の厚みが全層厚
みの１０％以下では必要な保温性が確保できない。より
好適な厚み比率は１５〜２５％である。またＥＶＯＨか
らなる層の厚みは１０〜５０μｍの範囲から選ばれるの
が好ましく、更に好適には１０〜３０μｍの範囲から選
ばれる。
みの１０％以下では必要な保温性が確保できない。より
好適な厚み比率は１５〜２５％である。またＥＶＯＨか
らなる層の厚みは１０〜５０μｍの範囲から選ばれるの
が好ましく、更に好適には１０〜３０μｍの範囲から選
ばれる。
【００１７】ＥＶＯＨからなる層と疎水性樹脂からなる
層は使用時に剥離しないように接着されていることが必
要である。ＥＶＯＨからなる層と疎水性樹脂からなる層
とが接着されず単に重なっているだけではＥＶＯＨから
なる層の物性劣化は防止できない。
層は使用時に剥離しないように接着されていることが必
要である。ＥＶＯＨからなる層と疎水性樹脂からなる層
とが接着されず単に重なっているだけではＥＶＯＨから
なる層の物性劣化は防止できない。
【００１８】本発明の積層フイルムを製造する方法とし
ては、共押出製膜法、共押出ラミネート法、単層押出ラ
ミネート法、およびドライラミネート法が単独あるいは
組み合わせて利用できるが、広幅フイルムが容易に製造
できる共押出製膜法が好ましい。共押出製膜法において
は疎水性樹脂からなる層とＥＶＯＨからなる層の層間接
着力の確保のために疎水性樹脂からなる層とＥＶＯＨか
らなる層の間に接着性樹脂層を設けることができる。疎
水性樹脂としてＰＥ、ＥＶＡあるいは／およびポリエス
テルを使用する場合には接着性樹脂の使用が好ましい。
接着性樹脂としては、不飽和カルボン酸またはその無水
物（例えば無水マレイン酸）を共重合させることによ
り、あるいは、グラフト重合させることにより変性した
熱可塑性樹脂｛ポリオレフィン（例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体）、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体など｝、あるいはアイオノ
マーなどが挙げられる。
ては、共押出製膜法、共押出ラミネート法、単層押出ラ
ミネート法、およびドライラミネート法が単独あるいは
組み合わせて利用できるが、広幅フイルムが容易に製造
できる共押出製膜法が好ましい。共押出製膜法において
は疎水性樹脂からなる層とＥＶＯＨからなる層の層間接
着力の確保のために疎水性樹脂からなる層とＥＶＯＨか
らなる層の間に接着性樹脂層を設けることができる。疎
水性樹脂としてＰＥ、ＥＶＡあるいは／およびポリエス
テルを使用する場合には接着性樹脂の使用が好ましい。
接着性樹脂としては、不飽和カルボン酸またはその無水
物（例えば無水マレイン酸）を共重合させることによ
り、あるいは、グラフト重合させることにより変性した
熱可塑性樹脂｛ポリオレフィン（例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体）、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体など｝、あるいはアイオノ
マーなどが挙げられる。
【００１９】本発明の積層フイルムの層構成は、疎水性
樹脂層／ＥＶＯＨ層／疎水性樹脂層、疎水性樹脂層／Ｅ
ＶＯＨ層／接着性樹脂層／疎水性樹脂層、あるいは疎水
性樹脂層／接着性樹脂層／ＥＶＯＨ層／接着性樹脂層／
疎水性樹脂層などがあるが、共押出製膜法では疎水性樹
脂層／接着性樹脂層／ＥＶＯＨ層／接着性樹脂層／疎水
性樹脂層からなる層構成が製膜安定性の面から好まし
い。両外面に用いる疎水性樹脂は同一であってもよい
し、異なっていてもよい。
樹脂層／ＥＶＯＨ層／疎水性樹脂層、疎水性樹脂層／Ｅ
ＶＯＨ層／接着性樹脂層／疎水性樹脂層、あるいは疎水
性樹脂層／接着性樹脂層／ＥＶＯＨ層／接着性樹脂層／
疎水性樹脂層などがあるが、共押出製膜法では疎水性樹
脂層／接着性樹脂層／ＥＶＯＨ層／接着性樹脂層／疎水
性樹脂層からなる層構成が製膜安定性の面から好まし
い。両外面に用いる疎水性樹脂は同一であってもよい
し、異なっていてもよい。
【００２０】本発明に使用する疎水性樹脂としては、ポ
リエチレン、ＥＶＡ、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアミド、ポリエステルなどの外気の湿度変化に
対してほとんど寸法変化を生じないフイルムであればあ
らゆるフイルムが使用できる。中でも柔軟性を要求する
所謂ビニールハウス用途にはポリエチレン、ＥＶＡが好
適であり、温室用ガラスの代替用途にはポリエステルが
好適である。
リエチレン、ＥＶＡ、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアミド、ポリエステルなどの外気の湿度変化に
対してほとんど寸法変化を生じないフイルムであればあ
らゆるフイルムが使用できる。中でも柔軟性を要求する
所謂ビニールハウス用途にはポリエチレン、ＥＶＡが好
適であり、温室用ガラスの代替用途にはポリエステルが
好適である。
【００２１】また、疎水性樹脂からなる層の厚みは、中
間層の厚みが１０〜２５％となるように適宜決定される
が、疎水性樹脂からなる層の両層の厚みは同一でもよい
し、異なっていてもよい。積層フイルムの全厚みは３０
〜２００μｍであることが必要である。
間層の厚みが１０〜２５％となるように適宜決定される
が、疎水性樹脂からなる層の両層の厚みは同一でもよい
し、異なっていてもよい。積層フイルムの全厚みは３０
〜２００μｍであることが必要である。
【００２２】本発明に用いるＥＶＯＨは単独銘柄で用い
ても有効であるが、エチレン含有率の異なる２種以上の
ＥＶＯＨの混合物を使用すると、高い保温性を維持しな
がら、インフレーション方式で製膜する際のブローアッ
プレシオ（＝製品フイルムの直径／ダイリップの直径）
を大きくすることができて、小径のダイで広幅のフイル
ムの採取が可能となり生産性が向上する。なかでも、エ
チレン含有率２０〜４０モル％のＥＶＯＨ５０〜９０重
量％とエチレン含有率５０〜７０モル％のＥＶＯＨ５０
〜１０重量％との混合樹脂を使用するのが、保温性とブ
ローアップレシオの双方を高く保つ観点から好適であ
る。
ても有効であるが、エチレン含有率の異なる２種以上の
ＥＶＯＨの混合物を使用すると、高い保温性を維持しな
がら、インフレーション方式で製膜する際のブローアッ
プレシオ（＝製品フイルムの直径／ダイリップの直径）
を大きくすることができて、小径のダイで広幅のフイル
ムの採取が可能となり生産性が向上する。なかでも、エ
チレン含有率２０〜４０モル％のＥＶＯＨ５０〜９０重
量％とエチレン含有率５０〜７０モル％のＥＶＯＨ５０
〜１０重量％との混合樹脂を使用するのが、保温性とブ
ローアップレシオの双方を高く保つ観点から好適であ
る。
【００２３】さらに、本発明においては、ＥＶＯＨから
なる層および疎水性樹脂からなる層の両層に流滴性改良
剤を含有させることによって露の付着しない、しかも長
期にわたって付着しない農業用フイルムを得ることがで
きる。
なる層および疎水性樹脂からなる層の両層に流滴性改良
剤を含有させることによって露の付着しない、しかも長
期にわたって付着しない農業用フイルムを得ることがで
きる。
【００２４】流滴性改良剤はＥＶＯＨからなる層および
疎水性樹脂からなる層の両層に含有させることが必要で
ある。結露するかどうかはフイルム表面の性質によるも
のであるから、流滴性改良剤を表面層である疎水性樹脂
からなる層に加えれば十分であると考え、流滴性改良剤
を疎水性樹脂からなる層のみに含有させてみたところ、
一応結露防止効果を得ることができたが結露防止効果を
長期間にわたって持続させることはできなかった。そこ
でさらに検討したところ、流滴性改良剤を表面層である
疎水性樹脂層に含有させるだけではなく、さらに中間層
にも含有させることにより結露防止効果を長期間にわた
り持続させることができることを見出した。流滴性改良
剤を疎水性樹脂からなる層のみに含有させただけでは結
露防止効果を長期間にわたって持続させることができな
いのは、中間層が疎水性樹脂からなる層中の流滴性改良
剤を吸収してしまうため、疎水性樹脂からなる層の表面
の流滴性改良剤が喪失するためであると考えられる。
疎水性樹脂からなる層の両層に含有させることが必要で
ある。結露するかどうかはフイルム表面の性質によるも
のであるから、流滴性改良剤を表面層である疎水性樹脂
からなる層に加えれば十分であると考え、流滴性改良剤
を疎水性樹脂からなる層のみに含有させてみたところ、
一応結露防止効果を得ることができたが結露防止効果を
長期間にわたって持続させることはできなかった。そこ
でさらに検討したところ、流滴性改良剤を表面層である
疎水性樹脂層に含有させるだけではなく、さらに中間層
にも含有させることにより結露防止効果を長期間にわた
り持続させることができることを見出した。流滴性改良
剤を疎水性樹脂からなる層のみに含有させただけでは結
露防止効果を長期間にわたって持続させることができな
いのは、中間層が疎水性樹脂からなる層中の流滴性改良
剤を吸収してしまうため、疎水性樹脂からなる層の表面
の流滴性改良剤が喪失するためであると考えられる。
【００２５】本発明においては、ＥＶＯＨ層の厚みが全
層厚みの１０〜２５％と薄いため、このＥＶＯＨ層に添
加する流滴性改良剤は少量であっても結露防止効果を長
期間にわたって持続させることができる。ＥＶＯＨ層の
全層厚みに対する割合が大きい場合には、このＥＶＯＨ
層に少量の流滴性改良剤を配合したのでは効果は薄く、
多量の流滴性改良剤を必要とする。
層厚みの１０〜２５％と薄いため、このＥＶＯＨ層に添
加する流滴性改良剤は少量であっても結露防止効果を長
期間にわたって持続させることができる。ＥＶＯＨ層の
全層厚みに対する割合が大きい場合には、このＥＶＯＨ
層に少量の流滴性改良剤を配合したのでは効果は薄く、
多量の流滴性改良剤を必要とする。
【００２６】また本発明においては、接着性樹脂層を用
いる場合は、ＥＶＯＨ層と接着性樹脂層のいずれかの層
または両層に流滴性改良剤を配合してもよい。接着性樹
脂層が複層ある場合は、流滴性改良剤をその単層にのみ
配合してもよいが、複層にわたって配合するのが好適で
ある。また疎水性樹脂層に配合する場合は、両側の疎水
性樹脂層に配合するのが最良であるが、片側の疎水性樹
脂層にのみ配合することも可能である。
いる場合は、ＥＶＯＨ層と接着性樹脂層のいずれかの層
または両層に流滴性改良剤を配合してもよい。接着性樹
脂層が複層ある場合は、流滴性改良剤をその単層にのみ
配合してもよいが、複層にわたって配合するのが好適で
ある。また疎水性樹脂層に配合する場合は、両側の疎水
性樹脂層に配合するのが最良であるが、片側の疎水性樹
脂層にのみ配合することも可能である。
【００２７】本発明おいて流滴性改良剤としては、各種
脂肪酸のグリセリンエステルあるいはポリグリセリンエ
ステルあるいはソルビタンエステルが単独または混合し
て使用できるが、このなかではグリセリンモノオレー
ト、グリセリンモノリノレート、グリセリンモノベヘネ
ート、グリセリンモノ・ジオレート、グリセリンモノ・
ジベヘネート、ソルビタンラウレート、ソルビタンパル
ミテート、ソルビタンステアレート、ソリビタントリス
テアレート、ソルビタンオレート、ソルビタントリオレ
ート、ソルビタンベヘネート、ソルビタントリベヘネー
トなどが好適である。
脂肪酸のグリセリンエステルあるいはポリグリセリンエ
ステルあるいはソルビタンエステルが単独または混合し
て使用できるが、このなかではグリセリンモノオレー
ト、グリセリンモノリノレート、グリセリンモノベヘネ
ート、グリセリンモノ・ジオレート、グリセリンモノ・
ジベヘネート、ソルビタンラウレート、ソルビタンパル
ミテート、ソルビタンステアレート、ソリビタントリス
テアレート、ソルビタンオレート、ソルビタントリオレ
ート、ソルビタンベヘネート、ソルビタントリベヘネー
トなどが好適である。
【００２８】流滴性改良剤の配合比率は、各層の重量に
対して０．１〜５重量％、好適には０．５〜２重量％で
ある。
対して０．１〜５重量％、好適には０．５〜２重量％で
ある。
【００２９】またＥＶＯＨ層および接着性樹脂層に対す
る流滴性改良剤の配合比率（Ａ）、疎水性樹脂層に対す
る流滴性改良剤の配合比率（Ｂ）との比、（Ａ）／
（Ｂ）は０．５以上であることが流滴性の持続にとくに
好適で、さらに好適な該比は０．８〜２．０である。
る流滴性改良剤の配合比率（Ａ）、疎水性樹脂層に対す
る流滴性改良剤の配合比率（Ｂ）との比、（Ａ）／
（Ｂ）は０．５以上であることが流滴性の持続にとくに
好適で、さらに好適な該比は０．８〜２．０である。
【００３０】本発明の農業用フイルムにおいて、疎水性
樹脂あるいは／および接着性樹脂あるいは／およびＥＶ
ＯＨに対して必要に応じて保湿性改良剤、耐候性改良
剤、紫外線吸収剤、スリップ性改良剤等を添加すること
ができる。
樹脂あるいは／および接着性樹脂あるいは／およびＥＶ
ＯＨに対して必要に応じて保湿性改良剤、耐候性改良
剤、紫外線吸収剤、スリップ性改良剤等を添加すること
ができる。
【００３１】
【実施例】実施例１ スクリュー直径６０ｍｍ、４０ｍｍおよび４０ｍｍの３
台の押出機、ダイリップ幅５５０ｍｍの３種５層用Ｔダ
イ、引取り機からなる製膜装置を用いて、両外層にＬＬ
ＤＰＥ（線状低密度ポリエチレン）を、中央層にエチレ
ン含有率３２モル％、ケン化度９９．５モル％のＥＶＯ
Ｈを、そして、外層と中央層の両中間層にＥＶＡ系接着
性樹脂（三井石油化学工業株式会社製、アドマーＶＦ５
００）を配してなる３種５層構成（ＬＬＤＰＥ／接着性
樹脂／ＥＶＯＨ／接着性樹脂／ＬＬＤＰＥ構成）の共押
出フイルムを作成した。作成したフイルムについて厚み
構成、透明性の評価としてヘイズ、保温性の評価として
波長６〜１５μｍの赤外線透過率平均値、耐候性の評価
としてサンシャインウェザーメータによる物性劣化促進
試験及び屋外暴露による物性劣化試験を行った。この結
果を表１に示す。 実施例２ 実施例１と同じ製膜装置を用い、両外層にＥＶＡを使用
した以外は、中央層および両中間層に実施例１と同じ樹
脂を使用して３種５層構成の共押出フイルムを作成し
た。作成したフイルムについて、実施例１と同様に、厚
み構成、および透明性、保温性および耐候性の評価を行
った。この結果を表１に示す。 比較例１ 実施例１と同じ製膜装置を用い、両外層に実施例１と同
じＥＶＯＨを、中央層に実施例１と同じＬＬＤＰＥを、
両中間層に実施例１と同じ接着性樹脂を使用して３種５
層構成の共押出フイルムを作成した。作成したフイルム
について実施例１と同様に、厚み構成、および透明性、
保温性および耐候性の評価を行った。この結果を表１に
示す。 比較例２ 実施例１と同じ製膜装置を用い、両外層に実施例１と同
じＥＶＯＨを、中央層に実施例２と同じＥＶＡを、両中
間層に実施例２と同じ接着性樹脂を使用して３種５層構
成の共押出フイルムを作成した。作成したフイルムにつ
いて実施例１と同様に、厚み構成、および透明性、保温
性および耐候性の評価を行った。この結果を表２に示
す。 比較例３ 両外層と中央層の厚み構成が実施例１とは異なる様にな
るように調整した実施例１と同じ製膜装置を用い、各層
に実施例１と同じ樹脂を使用して、両外層と中央層の厚
み構成が実施例１のものとは異なる３種５層構成の共押
出フイルムを作成した。このフイルムについて実施例１
と同様に、厚み構成、および透明性、保温性および耐候
性の評価を行った。この結果を表２に示す。 実施例３ 実施例１と同じ製膜装置を用い、中央層にエチレン含有
率４４モル％、ケン化度９９．５モル％のＥＶＯＨを用
いた以外は、両外層および両中間層に実施例１と同じ樹
脂を使用して３種５層構成の共押出フイルムを作成し
た。作成したフイルムについて実施例１と同様に、厚み
構成、および透明性、保温性および耐候性の評価を行っ
た。この結果を表２に示す。 実施例４ 実施例１と同じ製膜装置を用い、中央層にエチレン含有
率４４モル％、ケン化度９９．５モル％のＥＶＯＨを用
いた以外は、両外層および両中間層に実施例２と同じ樹
脂を使用して３種５層構成の共押出フイルムを作成し
た。作成したフイルムについて実施例１と同様に、厚み
構成、および透明性、保温性および耐候性の評価を行っ
た。この結果を表３に示す。 実施例５ スクリュー直径が４０ｍｍの３台の押出機、ダイリップ
直径３０ｍｍの３種５層用円形ダイ、および引取り機か
らなるインフレーション法製膜装置を用いて、外層およ
び内層に実施例１と同じＬＬＤＰＥ、中央層に実施例１
と同じＥＶＯＨ、両中間層に実施例１と同じ接着性樹脂
を使用して、３種５層構成の共押出フイルムを作成し
た。この構成において実用的に均一な厚み分布を有する
フイルムを採取できるブローアップレシオは１．５であ
った。作成したフイルムについて実施例１と同様に、厚
み構成、および透明性、保温性および耐候性の評価を行
った。この結果を表４に示す。 実施例６ 実施例５と同じ製膜装置を用い、中央層にエチレン含有
率３２モル％、ケン化度９９．５モル％のＥＶＯＨ７０
重量部とエチレン含有率６０モル％、ケン化度９９．５
モル％のＥＶＯＨ３０重量部との混合物を使用した以外
は、外層および内層、および両中間層に実施例５と同じ
樹脂を使用して、３種５層構成の共押出フイルムを作成
した。この構成において実用的に均一な厚み分布を有す
るフイルムを採取できるブローアップレシオは２．０で
あった。作成したフイルムについて実施例５と同様に、
厚み構成、および透明性、保温性および耐候性の評価を
行った。この結果を表４に示す。 実施例７ 実施例１と同じ製膜装置を用いて、両外層にグリセリン
モノオレート１重量％を含む実施例１と同じＬＬＤＰＥ
を使用し、中央層にグリセリンモノオレート１．５重量
％を含む実施例１と同じＥＶＯＨ、両中間層にグリセリ
ンモノオレート１．５重量％を含む実施例１と同じ接着
剤樹脂を使用して、実施例１と同じ厚み構成のフイルム
を作成した。このフイルムを用いて８月上旬より、地上
に小型のトンネルを作り耐候性と結露防止性のテストを
行った。この結果、耐候性については実施例１と同様に
１ヶ年の経過後も十分な引張破断強力および引張破断伸
度を保持しており、結露防止性についても１ヶ年間当初
の性能を保持していて、劣化は見られなかった。 比較例４ 実施例１と同じ製膜装置を用いて、両外層にグリセリン
モノオレート１重量％を含む実施例１と同じＬＬＤＰＥ
を使用し、中央層および両中間層には実施例１と同じ樹
脂を使用して、実施例１と同じ厚み構成のフイルムを作
成した。このフイルムを用いて実施例７と同様に、同時
期に、耐候性と結露防止性のテストを行った。この結
果、１ヶ年の経過後も引張破断強力および引張破断伸度
は十分な値を保持していたが、結露防止性については１
ヶ月後からトンネル頂上部で結露が生じ始め、その後急
速に結露部位が増加した。 比較例５ 比較例３において、中央層の厚み４０μｍを厚み３０μ
ｍと変更した以外は比較例と３同様にして、共押出フイ
ルムを作成した。このフイルムの評価結果を表３に示
す。
台の押出機、ダイリップ幅５５０ｍｍの３種５層用Ｔダ
イ、引取り機からなる製膜装置を用いて、両外層にＬＬ
ＤＰＥ（線状低密度ポリエチレン）を、中央層にエチレ
ン含有率３２モル％、ケン化度９９．５モル％のＥＶＯ
Ｈを、そして、外層と中央層の両中間層にＥＶＡ系接着
性樹脂（三井石油化学工業株式会社製、アドマーＶＦ５
００）を配してなる３種５層構成（ＬＬＤＰＥ／接着性
樹脂／ＥＶＯＨ／接着性樹脂／ＬＬＤＰＥ構成）の共押
出フイルムを作成した。作成したフイルムについて厚み
構成、透明性の評価としてヘイズ、保温性の評価として
波長６〜１５μｍの赤外線透過率平均値、耐候性の評価
としてサンシャインウェザーメータによる物性劣化促進
試験及び屋外暴露による物性劣化試験を行った。この結
果を表１に示す。 実施例２ 実施例１と同じ製膜装置を用い、両外層にＥＶＡを使用
した以外は、中央層および両中間層に実施例１と同じ樹
脂を使用して３種５層構成の共押出フイルムを作成し
た。作成したフイルムについて、実施例１と同様に、厚
み構成、および透明性、保温性および耐候性の評価を行
った。この結果を表１に示す。 比較例１ 実施例１と同じ製膜装置を用い、両外層に実施例１と同
じＥＶＯＨを、中央層に実施例１と同じＬＬＤＰＥを、
両中間層に実施例１と同じ接着性樹脂を使用して３種５
層構成の共押出フイルムを作成した。作成したフイルム
について実施例１と同様に、厚み構成、および透明性、
保温性および耐候性の評価を行った。この結果を表１に
示す。 比較例２ 実施例１と同じ製膜装置を用い、両外層に実施例１と同
じＥＶＯＨを、中央層に実施例２と同じＥＶＡを、両中
間層に実施例２と同じ接着性樹脂を使用して３種５層構
成の共押出フイルムを作成した。作成したフイルムにつ
いて実施例１と同様に、厚み構成、および透明性、保温
性および耐候性の評価を行った。この結果を表２に示
す。 比較例３ 両外層と中央層の厚み構成が実施例１とは異なる様にな
るように調整した実施例１と同じ製膜装置を用い、各層
に実施例１と同じ樹脂を使用して、両外層と中央層の厚
み構成が実施例１のものとは異なる３種５層構成の共押
出フイルムを作成した。このフイルムについて実施例１
と同様に、厚み構成、および透明性、保温性および耐候
性の評価を行った。この結果を表２に示す。 実施例３ 実施例１と同じ製膜装置を用い、中央層にエチレン含有
率４４モル％、ケン化度９９．５モル％のＥＶＯＨを用
いた以外は、両外層および両中間層に実施例１と同じ樹
脂を使用して３種５層構成の共押出フイルムを作成し
た。作成したフイルムについて実施例１と同様に、厚み
構成、および透明性、保温性および耐候性の評価を行っ
た。この結果を表２に示す。 実施例４ 実施例１と同じ製膜装置を用い、中央層にエチレン含有
率４４モル％、ケン化度９９．５モル％のＥＶＯＨを用
いた以外は、両外層および両中間層に実施例２と同じ樹
脂を使用して３種５層構成の共押出フイルムを作成し
た。作成したフイルムについて実施例１と同様に、厚み
構成、および透明性、保温性および耐候性の評価を行っ
た。この結果を表３に示す。 実施例５ スクリュー直径が４０ｍｍの３台の押出機、ダイリップ
直径３０ｍｍの３種５層用円形ダイ、および引取り機か
らなるインフレーション法製膜装置を用いて、外層およ
び内層に実施例１と同じＬＬＤＰＥ、中央層に実施例１
と同じＥＶＯＨ、両中間層に実施例１と同じ接着性樹脂
を使用して、３種５層構成の共押出フイルムを作成し
た。この構成において実用的に均一な厚み分布を有する
フイルムを採取できるブローアップレシオは１．５であ
った。作成したフイルムについて実施例１と同様に、厚
み構成、および透明性、保温性および耐候性の評価を行
った。この結果を表４に示す。 実施例６ 実施例５と同じ製膜装置を用い、中央層にエチレン含有
率３２モル％、ケン化度９９．５モル％のＥＶＯＨ７０
重量部とエチレン含有率６０モル％、ケン化度９９．５
モル％のＥＶＯＨ３０重量部との混合物を使用した以外
は、外層および内層、および両中間層に実施例５と同じ
樹脂を使用して、３種５層構成の共押出フイルムを作成
した。この構成において実用的に均一な厚み分布を有す
るフイルムを採取できるブローアップレシオは２．０で
あった。作成したフイルムについて実施例５と同様に、
厚み構成、および透明性、保温性および耐候性の評価を
行った。この結果を表４に示す。 実施例７ 実施例１と同じ製膜装置を用いて、両外層にグリセリン
モノオレート１重量％を含む実施例１と同じＬＬＤＰＥ
を使用し、中央層にグリセリンモノオレート１．５重量
％を含む実施例１と同じＥＶＯＨ、両中間層にグリセリ
ンモノオレート１．５重量％を含む実施例１と同じ接着
剤樹脂を使用して、実施例１と同じ厚み構成のフイルム
を作成した。このフイルムを用いて８月上旬より、地上
に小型のトンネルを作り耐候性と結露防止性のテストを
行った。この結果、耐候性については実施例１と同様に
１ヶ年の経過後も十分な引張破断強力および引張破断伸
度を保持しており、結露防止性についても１ヶ年間当初
の性能を保持していて、劣化は見られなかった。 比較例４ 実施例１と同じ製膜装置を用いて、両外層にグリセリン
モノオレート１重量％を含む実施例１と同じＬＬＤＰＥ
を使用し、中央層および両中間層には実施例１と同じ樹
脂を使用して、実施例１と同じ厚み構成のフイルムを作
成した。このフイルムを用いて実施例７と同様に、同時
期に、耐候性と結露防止性のテストを行った。この結
果、１ヶ年の経過後も引張破断強力および引張破断伸度
は十分な値を保持していたが、結露防止性については１
ヶ月後からトンネル頂上部で結露が生じ始め、その後急
速に結露部位が増加した。 比較例５ 比較例３において、中央層の厚み４０μｍを厚み３０μ
ｍと変更した以外は比較例と３同様にして、共押出フイ
ルムを作成した。このフイルムの評価結果を表３に示
す。
【００３２】
【表１】
【００３３】
【表２】
【００３４】
【表３】
【００３５】
【表４】
【００３６】
【発明の効果】ＥＶＯＨを使用したことによってもたら
される保温性、透明性、熱安定性をそのまま保持して、
更に耐候性が改良された農業用フイルムを提供すること
が可能となった。また、流滴性改良剤を配合することに
よって、前記効果に加えて、長期間にわたり結露を防止
できる農業用フイルムを提供することが可能となった。
される保温性、透明性、熱安定性をそのまま保持して、
更に耐候性が改良された農業用フイルムを提供すること
が可能となった。また、流滴性改良剤を配合することに
よって、前記効果に加えて、長期間にわたり結露を防止
できる農業用フイルムを提供することが可能となった。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B32B 1/00 - 35/00 A01G 9/14 - 9/26 A01G 13/02
Claims (5)
- 【請求項１】 エチレン含有量２０〜７０モル％、ケン
化度８０モル％以上のエチレン−ビニルアルコール樹脂
からなる層とその両側に疎水性樹脂からなる層を配した
全層厚みが３０〜２００μｍの積層フイルムにおいて、
エチレン−ビニルアルコール樹脂からなる層の厚みが全
層厚みの１０％〜２５％であることを特徴とする農業用
フイルム。 - 【請求項２】 エチレン−ビニルアルコール樹脂が、エ
チレン含有率２０〜４０モル％の樹脂５０〜９０重量％
とエチレン含有率５０〜７０モル％の樹脂５０〜１０重
量％との混合樹脂であることを特徴とする請求項１に記
載の農業用フイルム。 - 【請求項３】 積層フイルムが、疎水性樹脂層／接着性
樹脂層／エチレン−ビニルアルコール樹脂層／接着性樹
脂層／疎水性樹脂層の層構成を有する共押出フイルムで
あることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の
農業用フイルム。 - 【請求項４】 エチレン−ビニルアルコール樹脂からな
る層および疎水性樹脂からなる層に流滴性改良剤を含有
する請求項１または請求項２に記載の農業用フイルム。 - 【請求項５】 エチレン−ビニルアルコール樹脂層およ
び接着性樹脂層の少なくとも一層および疎水性樹脂層に
流滴性改良剤を含有する請求項３に記載の農業用フイル
ム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3232549A JP3026522B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 農業用フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3232549A JP3026522B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 農業用フイルム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05116258A JPH05116258A (ja) | 1993-05-14 |
| JP3026522B2 true JP3026522B2 (ja) | 2000-03-27 |
Family
ID=16941068
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3232549A Expired - Fee Related JP3026522B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 農業用フイルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3026522B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5528010A (en) * | 1994-05-20 | 1996-06-18 | The Miller Group, Ltd. | Method and apparatus for initiating electric arc spraying |
| KR20000053013A (ko) * | 1996-11-05 | 2000-08-25 | 야스이 쇼사꾸 | 그린하우스용 유리적층체 |
-
1991
- 1991-08-21 JP JP3232549A patent/JP3026522B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05116258A (ja) | 1993-05-14 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |