JP3526075B2 - 多層シルバーフィルム - Google Patents
多層シルバーフィルムInfo
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Description
に関し、更に詳しくは高い光線反射特性に加えて優れた
遮光性を兼備する、農業用マルチフィルムや各種包装用
フィルム、ショッピングバッグ用フィルム等として有用
な多層シルバーフィルム及び該フィルムを製造するため
のマスターバッチに関するものである。
つある中、熱可塑性樹脂にアルミニウム粉末を添加して
製膜した、所謂シルバーマルチフィルムは、地温上昇を
抑制したり害虫忌避等の効果を有するために、レタス、
大根、人参、茄子などの有用作物の促成栽培用被覆資材
として多用されているほか、最近ではりんご、みかん、
桃、カーネーション等の果樹、花き類における色付き、
糖度アップのための反射フィルム等としてもその利用が
拡がっている。
ついては、光線反射率が高いほど地温上昇の抑制や害虫
忌避効果等に優れるため、光線反射率をより高くしよう
とする取組みが古くから検討され、その一環としてこれ
まで熱可塑性樹脂に特定粒径の鱗片状アルミニウム粉末
を配合して押出し、延伸加工する方法(特公昭37−7
142号公報、特開昭54−145775号公報)や、
熱可塑性樹脂とアルミニウム粉末よりなる系に更にパー
ル顔料やマイカ粉を添加する方法(特開平4−1528
33号公報、特開平4−190733号公報)などが提
案されている。
径のアルミニウム粉末を使用する方法では、平均粒径が
7μm以上という比較的大粒径のアルミニウム粉末を用
いることで高反射率のフィルムを得ようとするものであ
るが、本発明者等の実験によると単に粒径の大きいアル
ミニウム粉末を用いただけでは必ずしも光線反射率の高
いフィルムは得られず、就中この場合は遮光性に劣ると
いう問題を有していた。一方、後者のパール顔料やマイ
カ粉を添加する方法では、コスト高の問題もさることな
がら、通常でもアルミニウム粉末の添加によってフィル
ム強度が大きく低下するこの種のフィルムにおいて、更
にこうした無機物の添加はフィルム物性の悪化を助長す
ることとなり、決して好ましい方法とは言えないもので
ある。
鑑みなされたものであり、光線反射率が高く(高輝
度)、しかも遮光性と耐久性に優れた多層シルバーフィ
ルム及び該フィルムを製造するためのマスターバッチを
提供することを目的とする。
樹脂とアルミニウム粉末とよりなるシルバーフィルムに
関して、その光線反射特性と遮光性の関係をアルミニウ
ム粉末の性状や添加量、フィルム構成等あらゆる角度か
ら鋭意検討した結果、これまで主としてアルミニウム粉
末の粒径に依存すると考えられてきた光線反射率と遮光
性が、必ずしも粒径だけで決まるものでなく、むしろ使
用するアルミニウム粉末の表面平滑性や厚さに大きく影
響されることを確認し、かかる観点から更に検討を進め
たところ、特定の反射係数と形状係数を満足する2種類
のアルミニウム粉末を所定の比率と濃度でフィルム中に
混在させたフィルムが優れた光線反射率と遮光性を極め
てバランスよく兼備しうることを見出し、本発明を完成
するに至った。
くとも片面に透明樹脂層が共押出し積層されてなるシル
バーフィルムにおいて、該シルバー層が、熱可塑性樹脂
に反射係数(β)が75以上のアルミニウム粉末
(A1)と形状係数(α)が2.5以上のアルミニウム
粉末(A2)との2種類のアルミニウム粉末を、両者の
比率(A1/A2)が重量比で1乃至7、総アルミニウム
粉末含有量が0.5乃至1.5g/m2になるように配
合した組成物から形成したものであり、かつ該シルバー
層の厚さがフィルム全厚さの10乃至40%であること
を特徴とする多層シルバーフィルムが提供される。殊
に、前記熱可塑性樹脂が、高圧ラジカル重合により得ら
れたポリエチレン、或いは配位イオン重合により得られ
たエチレンとα−オレフィンとの共重合体であることを
特徴とする前記多層シルバーフィルムが提供される。ま
た、該多層シルバーフィルムのシルバー層形成用組成物
を製造するためのマスターバッチにおいて、前記アルミ
ニウム粉末(A1)および(A2)を、支持基体中に該ア
ルミニウム粉末(A1)および(A2)の合計量として1
0〜70重量%配合させたものであることを特徴とする
マスターバッチが提供される。
明においてシルバー層を構成する熱可塑性樹脂とは、高
圧ラジカル重合により得られたポリエチレン、エチレン
と不飽和カルボン酸誘導体との共重合体、エチレンとカ
ルボン酸のビニルエステルとの共重合体などのほか、配
位イオン重合により得られたエチレン、プロピレン、1
−ブテン等のエチレン系単量体の単独重合体もしくはそ
れらの共重合体などが挙げられる。
られたポリエチレン系重合体および配位イオン重合によ
り得られたエチレンと1−ブテン、1−ヘキセン等炭素
数3以上のα−オレフィンとの共重合体が、成形性や経
済性の点で好ましく、特に配位イオン重合により得られ
たエチレンとα−オレフィンとの共重合体がとりわけ好
適である。
いられるアルミニウム粉末としては、反射係数(β)が
75以上のアルミニウム粉末(A1)と形状係数(α)
が2.5以上のアルミニウム粉末(A2)である。
系ウレタン樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製、ク
リスボン7367SL)を固形分が20%になるようメ
チルエチルケトンで希釈し、この溶液100gに対して
アルミニウム粉末10gを均一に分散させ、離型紙に1
0milとなるようアプリケーターを用いて塗布した
後、60〜70℃の温度で溶剤を蒸発させ膜化した試料
を分光光度計(米国マクベス社製COLOR−EYE
CE−3000)にて測定した、光線の波長550nm
における反射率(%)を言う。
「基準加工法」によってフィルムを加工し、その光学特
性から算出されるものである。 「基準加工法」の説明 高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチレン(MI=
2g/10分、密度=0.92g/cm3)に、形状係
数(α)を決めようとするアルミニウム粉末を6重量%
分散させ、これを以下の方法によりフィルム加工する。
なお、ここで規定しない加工条件についてはポリオレフ
ィンフィルム加工に携わっている技術者の一般知識に従
い、該ポリエチレンのみをフィルム加工したときそのフ
ィルムの全可視光線透過率が0.9以上となる条件を選
ぶものとする。
層フィルム加工法 フィルム加工押出機:口径40mmφ、L/D=25、
ダルメージスクリュー フィルム加工ダイス:ダイス径100mmφ フィルム加工条件 :押出量 約7kg/h、樹脂押出
温度 170℃ BUR 2、フィルム引取速度 10m/分 フィルム厚さ 20μm
過率(T)を測定し、下記の式によりαを求める。尚、
T(光線透過率=透過光/入射光)は、東京電色製ヘー
ズメーター(モデル TC−H3DPK)を使用して測
定した値である。また、lnは自然対数を表わす。
するために用いた上記反射係数(β)及び形状係数
(α)は、各々得られるフィルムの光線反射率と遮光性
の良否に直接影響する重要な要件である。即ち、本発明
で言う反射係数(β)は、使用するアルミニウム粉末の
表面平滑性に基づく反射特性を定量的に表わす指標とな
るもので、この反射係数(β)が高いほど得られるフィ
ルムの光線反射率は高くなる。一方、形状係数(α)
は、使用するアルミニウム粉末の厚さや粒径等に基づく
影響因子を光線透過率の関数として求めた固有の値であ
り、この形状係数(α)が高くなるほど遮光性に優れる
ものである。
おいて反射係数(β)が75以上のアルミニウム粉末
(A1)と形状係数(α)が2.5以上のアルミニウム
粉末(A2)を用いるという要件は、得られるフィルム
の光線反射率と遮光性をバランスよく兼備させる点で重
要である。一般的に市販されているアルミニウム粉末で
は反射係数が高いものは遮光性が小さく、一方形状係数
が大きいものは光線反射率が低い。そこで反射係数が高
く(例えばβ≧75)、かつ形状係数が大きい(例えば
α≧2.5)アルミニウム粉末を用いればよく、このよ
うなアルミニウム粉末を得ることも可能であるが、生産
効率が低く経済的に不利である。
ム粉末(A1)とアルミニウム粉末(A2)は、両者の比
率(A1/A2)が重量比で1乃至7、好ましくは2乃至
5であり、かつフィルムに加工した際の単位面積当たり
の両アルミニウム粉末の総含有量を0.5乃至1.5g
/m2、好ましくは0.7乃至1.2g/m2である。
(A1/A2)の値が1未満の場合は光線反射率の高いフ
ィルムが得られないのに対し、(A1/A2)が7より大
きいと遮光性が悪くなる。一方、アルミニウム粉末の総
含有量が0.5g/m2未満の場合はアルミニウム粉末
の量が少なく、高反射率、遮光性のフィルムが得られな
いのに対し、総含有量が1.5g/m2より多くなると
それに見合うだけの効果が得られないばかりか、強度、
耐候性等の耐久性や経済性の点で不利となる。
粉末は、平均粒径2乃至30μmの薄片状であり、その
製造法については特に規定されるものでないが、粉砕
法、圧延法等により製造される。また製造に際しては粉
砕助剤であるステアリン酸、オレイン酸等の有機脂肪酸
でその表面がコートされていることが多く、この場合得
られるアルミニウム粉末フレークは表面の酸化が少ない
という利点がある。尚、アルミニウム粉末表面にカップ
リング剤を特殊加工したもの、特殊な高分子化合物を吸
着コーティング処理したものも使用される。
たシルバー層の少なくとも片面に透明樹脂層が共押出し
積層されたものであり、その際該シルバー層の厚さはフ
ィルム全厚さの10乃至40%、好ましくは15乃至3
5%である。
その中に含有されるアルミニウム粉末の表面平滑性や厚
さ、粒径等の性状因子のみならず、アルミニウム粉末の
フィルム面に対して平行な方向の配向性によっても大き
く影響され、該方向の配向性を高くする程光線反射率を
高くすることができるため、かかるアルミニウム粉末の
配向性を高くするには共押出し多層フィルム中でのシル
バー層の厚さをフィルム全厚さの40%以下とする。シ
ルバー層の厚さが40%を越えるとシルバー層中でのア
ルミニウム粉末の配向性が低下して光線反射率の高いフ
ィルムが得られない。一方シルバー層の厚さがフィルム
全厚さの10%未満の場合は、該シルバー層中のアルミ
ニウム濃度を極端に高くしなければ優れた光線反射率と
遮光性が得られないため、分散不良や気泡が生じやすく
外観不良を呈するので好ましくない。
バー層の少なくとも片面に積層される透明樹脂とは、前
記シルバー層で用いた熱可塑性樹脂と共押出し可能な樹
脂であれば特に制限するものでなく、例えば前記シルバ
ー層で用いたと同じポリエチレン系樹脂やエチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリプロピレン等が挙げられる。
ウム粉末以外に、更に必要に応じて通常公知の酸化防止
剤、ブロッキング防止剤、滑剤、防曇剤、着色剤、充填
剤、金属酸化物系消泡剤等の各種添加剤を適宜配合して
もさしつかえない。
に際して、該アルミニウム粉末(A1)および(A2)を
予め支持基体中に該(A1)および該(A2)の合計量と
して10〜70重量%で配合したマスターバッチを用い
ることが、該アルミニウム粉末(A1)および(A2)を
熱可塑性樹脂中に均一に分散させ得る等の点で好まし
い。マスターバッチの支持基体は本発明多層シルバーフ
ィルムの性能を低下させないものを選ぶことが必要であ
り、本発明のシルバーフィルム層の構造に使用される熱
可塑性樹脂を用いることができることはもちろんである
が、更にポリオレフィンワックス類、蝋類、石油樹脂
類、ビニル芳香族化合物とジエン類との共重合体および
その水素添加物等も用いることができる。更にこのマス
ターバッチの均一混合性、流動性等を望ましい状態に保
ための各種添加剤を加えてもよい。
も、マスターバッチの形状を保つのに十分な強度を持ち
本発明のシルバー層形成用組成物の性能を低下させない
限り、特に制限されるものでないが、アルミニウム金属
の含有量は一般的には10〜70重量%である。アルミ
ニウム金属の含有量が10重量%未満では、含有量が低
すぎいわゆるマスターバッチとしての意味がなくなる。
またアルミニウム金属の含有量が70重量%より多くな
るとマスターバッチの生産効率が落ちまたマスターバッ
チの形状を保つことが困難となる。アルミニウム金属の
含有量が30〜70重量%の範囲が使用しやすい。
述べた熱可塑性樹脂とアルミニウム粉末よりなるシルバ
ー層を形成するための組成物と、その少なくとも片面に
積層される透明樹脂組成物とを、各々別の押出機に供給
して溶融混練した後、同一環状ダイスあるいはTダイス
内で合流させる、所謂共押出し成形法によって多層チュ
ーブ又は多層シート状物となし、これを更にインフレー
ション成形等によりフィルム状に加工して製造されるも
のである。その際、フィルムの厚さは10乃至200μ
mとするのが一般的で、中でも農業用マルチフィルムと
して使用する場合は作業性、耐久性の点から15乃至5
0μm程度が好ましい。
いてシルバー層の片面にのみ透明樹脂層を配する場合
は、シルバー層のもう一方の面に黒色、白色、乳白色、
緑色等の着色樹脂層を積層してもよく、かかる着色層の
積層によって遮光性や反射特性を更に向上させることが
できる。
的作物の成育や果実の着色、害虫忌避効果等のためには
500nmでの光線反射率は45%以上、好ましくは5
0%以上であることが必要であり、また雑草の成育防止
等のためには光線遮光性は透過率で15%以下、好まし
くは10%以下であることが必要である。本発明の多層
シルバーフィルムは、多層フィルムを構成するシルバー
層が特定の性能をもった2種類のアルミニウム粉末を特
定量含有し、しかも該アルミニウム粉末が配向に近い形
で分散されているため、得られる多層フィルムは500
nmでの光線反射率が50%以上で、かつ全光線透過率
が10%以下という、光線反射特性と遮光性のバランス
のとれた優れたシルバーフィルムである。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、本発明において行なった物性の測定法及び評価方法
は次の通りである。 (1)光線反射率(単位;%) 日立分光光度計U−3500を用いて、波長500nm
の光線における反射率を測定した。 (2)全光線透過率(単位;%) JIS−K6714に準拠する方法により測定した。
尚、この全光線透過率は遮光性の良否の目安となるもの
で、値が低いほど遮光性に優れるものである。 (3)強度(kg/cm) JIS−Z1702に準拠する方法により測定した。
間シルバー層として配位イオン重合により得られたエチ
レンと1−ブテンとの共重合体である線状低密度ポリエ
チレンに、反射係数(β)が79、形状係数(α)が
1.7のアルミニウム粉末(A1)と、反射係数(β)
が68、形状係数(α)が3.1のアルミニウム粉末
(A2)を、両者の比率(A1/A2)が4.0、総アル
ミニウム粉末含有量が1g/m2になるよう配合した組
成物を第2の押出機に、また内外層を構成する透明樹脂
として上記シルバー層で用いたと同じ線状低密度ポリエ
チレンを第1及び第3の押出機にそれぞれ供給し、各押
出機の押出量を調整することにより、外層/中間層/内
層の厚さ比率が1/1/2(中間シルバー層のフィルム
の全厚さに占める割合は25%)になるよう共押出しし
た後、インフレーション成形することによりフィルム厚
さ20μmの多層シルバーフィルムを作製した。得られ
た多層シルバーフィルムは、光線反射率が54%、全光
線透過率が4.5%、強度が0.61kg/cmであ
り、光線反射特性及び遮光性共に優れたものであると同
時に強度の面でも実用上支障のないものであった。
ニウム粉末(A2)の比率(A1/A2)を0.8、1.
0、4.5、6.0、8.0と種々変える以外は前記実
施例1と同様の方法により、フィルム厚さ20μmの多
層シルバーフィルムを作製した。得られた多層シルバー
フィルムの光学特性並びに強度を表1に示した。
0、1.4、1.7g/m2と種々変える以外は前記実
施例1と同様の方法により、フィルム厚さ20μmの多
層シルバーフィルムを作製した。得られた多層シルバー
フィルムの光学特性並びに強度を表2に示した。
間シルバー層として高圧法低密度ポリエチレンに反射係
数(β)が77、形状係数(α)が1.9のアルミニウ
ム粉末(A1)と、反射係数(β)が68、形状係数
(α)が3.1のアルミニウム粉末(A2)を、両者の
比率(A1/A2)が5.0、総アルミニウム粉末含有量
が0.8g/m2になるよう配合した組成物を第2の押
出機に、また内外層を構成する透明樹脂として上記シル
バー層で用いたと同じ高圧法低密度ポリエチレンを第1
及び第3の押出機にそれぞれ供給し、各押出機の押出量
を調整して共押出しインフレーション成形することによ
り、外層/中間層/内層の厚さ比率が1/1/2、3/
4/3、1/2/1で、フィルム全厚さ30μmの多層
シルバーフィルムを作製した。得られた多層シルバーフ
ィルムの光学特性を表3に示した。
(A1)のみを1.0g/m2配合したものである以外は
実施例1と同様の方法により、厚さ20μmの多層シル
バーフィルムを作製した。得られたフィルムの光線反射
率は56%と良好であったが、全光線透過率が23.1
%と高く遮光性に劣るものであった。
(β)が74、形状係数(α)が2.7のアルミニウム
粉末(A3)を単独で用いる以外は実施例1と同様の方
法により、厚さ20μmの多層シルバーフィルムを作製
した。得られたフィルムの光線反射率は48%、全光線
透過率は6.2%であり、反射特性に劣るものであっ
た。
らも明らかなように、本発明の多層シルバーフィルム
は、性状の異なる2種類のアルミニウム粉末が特定量フ
ィルム中に分散されているため、光線反射特性と遮光性
が共に高いレベルでバランスよく兼備され、しかもシル
バー層の少なくとも片面には透明樹脂層が共押出し積層
されているために、アルミニウム粉末の添加によって性
能低下を余儀なくされるフィルム強度や耐候性、耐農薬
性等の耐久性も改善されるという優れた利点を有するも
のである。
業用マルチフィルムとして使用した場合は、その優れた
光線反射特性と遮光性によって地温上昇の抑制効果や害
虫忌避、雑草の繁茂防止等の効果が同時に発揮されるほ
か、ショッピングバッグ用フィルムとして用いた場合は
意匠性と内容物の保護効果が期待されるなど、その実益
性は極めて多大である。
Claims (4)
- 【請求項1】 シルバー層の少なくとも片面に透明樹脂
層が共押出し積層されてなるシルバーフィルムにおい
て、該シルバー層が、熱可塑性樹脂に反射係数(β)が
75以上のアルミニウム粉末(A1)と形状係数(α)
が2.5以上のアルミニウム粉末(A2)との2種類の
アルミニウム粉末を、両者の比率(A1/A2)が重量比
で1乃至7、総アルミニウム粉末含有量が0.5乃至
1.5g/m2になるように配合した組成物から形成し
たものであり、かつ該シルバー層の厚さがフィルム全厚
さの10乃至40%であることを特徴とする多層シルバ
ーフィルム。 - 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂が、高圧ラジカル重合
により得られたポリエチレンであることを特徴とする請
求項1記載の多層シルバーフィルム。 - 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂が、配位イオン重合に
より得られたエチレンとα−オレフィンとの共重合体で
あることを特徴とする請求項1記載の多層シルバーフィ
ルム。 - 【請求項4】 請求項1、2又は3の多層シルバーフィ
ルムのシルバー層形成用組成物を製造するためのマスタ
ーバッチにおいて、前記アルミニウム粉末(A1)およ
び(A2)を、支持基体中に該アルミニウム粉末(A1)
および(A2)の合計量として10〜70重量%配合さ
せたものであることを特徴とするマスターバッチ。
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---|---|---|---|
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