JP5622331B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機の画面上に表示する内容を選択するための技術に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当たりと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている(例えば、特許文献1参照)。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。また、図柄等の画像にキャラクタを用いて変動表示にストーリーを持たせる演出を施したり、特別遊技への移行確率を変動させる確率変動等の特定遊技の制御によっても遊技者の期待感を高めている。
また、遊技者の大当たりに対する期待感を高める他の演出として「予告演出」や「擬似連続変動パターン」を用いた演出(以下、「擬似連」という場合もある)がある。「予告演出」は、図柄変動中にたとえば特別なキャラクタを登場させたり、期待感を高めるようなメッセージを表示させる演出である。また、「擬似連」は、1回の図柄変動中に外観上擬似的に複数回の図柄変動が行われているように見せる変動パターンを用いた演出である。この擬似連中に予告演出を表示させることも可能で、遊技者の期待感をさらに高めることができる。
特開2003−230714号公報
前述したように擬似連中に予告演出を表示させると遊技者の期待感を高めることができる。その反面、擬似連のような長い演出の場合に擬似連であることが安易に見破られてしまうと、期待感を高めるための長い演出が逆に煩わしさを与える演出になってしまう場合がある。たとえば、図柄変動が開始されて表示された予告演出を見ただけで擬似連であることが確信されてしまった場合、遊技者の興味は停止図柄が当たりであるか否かに移ってしまう。つまり、停止図柄が表示されるまでに擬似的に複数回行われる図柄変動や予告演出に対する興味が低下してしまう。また、早く結果を知りたいという欲求が強くなり長い変動表示に煩わしさを感じてしまう場合がある。したがって、擬似連であることが容易に見破られないようにしたいという要望がある。演出内容が見破られ難くなれば遊技性を向上できる。なお、制御プログラムを複雑にしたり予め準備しておく演出内容を豊富にすることで擬似連であることを見破られ難くできる可能性が向上する。しかし、遊技機の製造コストが設定されているので利用できるメモリの種類は決まってしまう。そのため制御プログラムや演出内容のデータ用として利用できる容量が制限される。そのため設計者は制御プログラムや演出内容のデータを作成する場合、節約できる部分は1バイトでも節約したいという強い認識を持ちながらデータ設計を行う。したがって、擬似連であることを見破られないようにするために上述のような安易な対策は好ましくない。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、弾球遊技機において演出内容が容易に見破られないような予告演出の選択技術を提供して遊技性向上を図ることにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を実行する当否抽選手段と、当否抽選の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否抽選の結果を示すための図柄の変動開始から停止までの態様を定めた変動パターンとして、当否抽選の1回の結果を1回の図柄変動で表示する単変動パターンと、当否抽選の1回の結果を、図柄変動中に図柄をあたかも停止したような半停止態様とすることにより擬似的な複数回の図柄変動で表示する擬似連続変動パターンとを保持するパターン記憶手段と、当否抽選の結果に応じてパターン記憶手段に記憶された複数の変動パターンからいずれかを選択する演出決定手段と、演出決定手段により選択された変動パターンにしたがって図柄表示装置に図柄を変動表示させる表示制御手段と、当否抽選が当たりであることを示す所定の停止態様にて図柄の変動が停止したときに特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、を備える。パターン記憶手段は、変動パターンの図柄変動中に当否抽選の結果が当たりである可能性を予告的に示唆する予告演出を定めた予告演出パターンであって、擬似連続変動パターンの擬似的な複数回の図柄変動中に、当該図柄変動ごとに予告演出を表示させる予告演出パターンを複数種類含む。演出決定手段は、擬似連続変動パターンを選択する場合、擬似的な複数回の図柄変動ごとに表示される予告演出に必要な複数の予告演出パターンを決定する一方、単変動パターンを選択する場合、単変動パターンによる図柄変動中に表示する予告演出パターンを決定し、表示制御手段は、予告演出が選択された場合、選択した予告演出を変動パターンの図柄変動中に表示する一方、擬似連続変動パターンによる図柄変動中の2回目以降に実行される予告演出が、単変動パターンの選択時にも選択され得る予告演出である場合に、予告演出が擬似連続変動中であることを視覚的或いは聴覚的に遊技者が区分可能となるように単変動パターンにおける予告演出に付随する付随演出とは異なる付随演出を実行する。
また、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を実行する当否抽選手段と、当否抽選の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、当否抽選の結果を示すための図柄の変動開始から停止までの態様を定めた変動パターンとして、当否抽選の1回の結果を1回の図柄変動で表示する単変動パターンと、当否抽選の1回の結果を擬似的な複数回の図柄変動で表示する擬似連続変動パターンとを保持するパターン記憶手段と、当否抽選の結果に応じて複数の変動パターンからいずれかを選択する演出決定手段と、選択された変動パターンにしたがって図柄表示装置に図柄を変動表示させる表示制御手段と、当否抽選が当たりであることを示す所定の停止態様にて図柄の変動が停止したときに特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、を備える。パターン記憶手段は、変動パターンの図柄変動中に当否抽選の結果が当たりである可能性を予告的に示唆する予告演出を定めた予告演出パターンであって、擬似連続変動パターンの擬似的な複数回の図柄変動中に、当該図柄変動ごとに予告演出を表示させる予告演出パターンを複数種類含む。演出決定手段は、擬似的な複数回の図柄変動のうち少なくとも初回の図柄変動中に予告演出を表示させる予告演出パターンを複数の予告演出パターンの中から1つ選択する第1の抽選を実行する第1抽選手段と、擬似的な複数回の図柄変動のうち残りの図柄変動ごとに予告演出を表示させる複数の予告演出パターンの組合せを予め定められた複数の組合せの中から選択する第2の抽選を実行する第2抽選手段を含み、当該演出決定手段は、擬似連続変動パターンを選択する場合、擬似的な複数回の図柄変動ごとに表示される予告演出に必要な複数の予告演出パターンを少なくとも第1の抽選と第2の抽選により決定し、表示制御手段は、予告演出が選択された場合、選択した予告演出を変動パターンの図柄変動中に表示する。
「予告演出」の表示は、図柄変動中であればいつでもよい。たとえば複数の図柄が順次停止していく図柄変動の場合、1個目の図柄が停止する前に予告演出を表示させれば遊技者の期待感を図柄変動の初期の段階から高めることができる。また、2個目の図柄が停止した結果リーチ状態になったときに表示させてもよい。また、図柄変動中継続的に表示させてもよい。擬似連続変動パターンは、当否抽選の1回の結果を擬似的な複数回の図柄変動で表示する変動パターンであり、たとえば擬似的な4回の図柄変動を表示させることができる。擬似連続変動パターンを用いた変動表示中、擬似的な最終回の図柄変動を除く各回の図柄変動は、図柄を完全に停止させるのではなくあたかも停止したような半停止態様で表示させることができる。そして、半停止態様の表示を所定時間表示させた後に擬似的な次の図柄変動を開始させる。この半停止態様の表示と変動再開を繰り返すことにより連続的な変動を模した演出が実行できる。そして、擬似的に最終回となる図柄変動で図柄を完全停止させて、当否抽選の結果を停止図柄の態様で表示させる。擬似連続変動パターンが選択された場合、第1抽選手段は擬似的な複数回の図柄変動のうち少なくとも初回の図柄変動中に予告演出を表示させるための予告演出パターンを単独で選択する。また、第2抽選手段は、擬似的な複数回の図柄変動のうち残りの図柄変動ごとに予告演出を表示させる複数の予告演出パターンの組合せを予め定められた複数の組合せの中から選択する。
ところで、擬似連続変動パターンを用いた演出を行うときに複数の予告演出パターンを1回の抽選で選択しようとする場合、複数の予告演出パターンを一纏めにした組合せを複数準備しておき、その中から1つの組合せを選択することになる。この場合、予告演出パターンの組合せを全て網羅するとその組合せの数は膨大になる。そのため、限られた数の組合せの中から選択せざるを得ない。限られた組合せから選択が行われるようになると、擬似連続変動パターンを用いた演出を行うときに最初に表示される予告演出が何であるか遊技者に認識され易くなる。つまり、初回に表示された予告演出を見ただけで擬似連続変動パターンを用いた演出か否か見破られ易くなる。
本発明の態様によると、擬似連続変動パターンが選択された場合、第1の抽選は複数の予告演出パターンの中から1つの予告演出パターンを選択し、第2の抽選は残りの予告演出パターンの組合せを選択する。したがって、第1の抽選でどのような予告演出パターンが選択されても第2の抽選で選択された予告演出パターンと組み合わせて、擬似連続変動パターンを用いた演出で必要な数の予告演出パターンを決めることができる。つまり、どのような予告演出が表示されても擬似連続変動パターンを用いた演出になる可能性があるというイメージを遊技者に与えることができる。言い換えれば、どの予告演出が表示された場合に擬似連続変動パターンの演出に移行するかを分かり難くすることができる。その結果、擬似連続変動パターンが選択されたか否かが図柄変動初期の段階で表示された予告演出の内容だけでは判断し難くなり、擬似連続変動パターンによる演出かどうかの期待感を長く提供できて遊技性向上を図ることができる。
演出決定手段は、単変動パターンを選択する場合、当該単変動パターンの図柄変動中に表示する予告演出パターンを第1の抽選で選択される予告演出パターンと同じ選択肢の中から抽選してもよい。この場合、予告演出パターンの選択肢が同じであれば、パターン記憶手段の中の単変動パターン用の選択領域から予告演出パターンを選択してもよいし、第1の抽選で使用する選択領域と同じ選択領域から選択してもよい。この態様によれば、単変動パターンが選択されても擬似連続変動パターンが選択されても、図柄変動の初期の段階で表示される予告演出の予告演出パターンは同じ選択肢の中から選択される。その結果、図柄変動の初期の段階で表示される予告演出の内容を見ても、単変動パターンが選択されているのか擬似連続変動パターンが選択されているのか判断し難くなる。判断がし難くなることで、単変動パターンが選択されているときでも単変動パターンの変動表示が終了するまで、擬似連続変動パターンが選択されたのではないかという期待感を遊技者に持たせることができて遊技性の向上に寄与できる。同様に、擬似連続変動パターンが選択されているときでも少なくとも初回の変動表示が終了するまで、擬似連続変動パターンかもしれないという期待感を持たせることができて遊技性の向上に寄与できる。
演出決定手段は、擬似連続変動パターンを選択する場合、第1の抽選の結果に応じて限定される予告演出パターンの選択肢の中から第2の抽選を実行してもよい。このような限定を設けない場合、第1の抽選により選択される予告演出と第2の抽選により選択される予告演出との間に何ら関連がない可能性が高くなる。その場合、実際は擬似連続変動パターンが4回の予告演出を表示したのに、1回の予告演出を伴う単変動パターンと3回の予告演出を伴う擬似連続変動パターンが連続して実行されたような印象を遊技者に与えてしまう可能性がある。擬似連続変動パターンは、擬似的に連続する図柄変動の回数(予告演出の回数としてもよい)が多い程大当たりへの期待感を高く示すものと解釈されるので、連続回数が少ないという印象を与えることは好ましくない。そこで、第1の抽選の結果に応じて限定される予告演出パターンの選択肢を用いて第2の抽選を実行することにより、第2の抽選の選択肢に第1の抽選の結果と何ら関連を持たない予告演出が含まれてしまう可能性を低くできる。つまり、第1の抽選と第2の抽選で選択される予告演出の間の関連を持たせることができる。この態様によれば、第1の抽選と第2の抽選を分けて実行することにより初回の予告演出で擬似連続変動パターンであることが見破られ難くするという効果を維持したまま、残りの予告演出が表示されたときには既に表示された予告演出を含めて擬似連続変動パターンが実行されたのだということを遊技者に認識させ易くできる。その結果、擬似連続変動パターンで表現したい大当たりへの期待感を正しく遊技者に認識させることができる。
パターン記憶手段は、擬似連続変動パターンとして、擬似的な複数回の図柄変動であることが外観上識別し難い変動パターンを保持していてもよい。擬似的な複数回の図柄変動であることが外観上識別し難い変動パターンとして、たとえば、半停止態様の表示を行うときに図柄の揺れを少なくするパターンや、半停止態様の表示時間を短くするパターンなどがある。擬似的な複数回の図柄変動であることを外観上識別し難い変動パターンにすることにより、図柄変動のみを見ても単変動パターンが連続して実行されているのか擬似連続変動パターンが実行されているのか識別し難くできる。その結果、複数回の予告演出を第1の抽選と第2の抽選によって選択することにより擬似連続変動パターンであることを分かり難くする効果を高めることができ、予告演出がなされた場合の期待感の向上に寄与することができる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の弾球遊技機によれば、演出の内容が容易に見破られないような予告演出の選択技術を提供して遊技性向上を図ることができる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 本実施例におけるぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 本実施例における単変動パターンが選択された場合の演出表示装置の表示内容を説明する説明図である。 本実施例における擬似連続変動パターンが選択された場合の演出表示装置の表示内容を説明する説明図である。 本実施例におけるパターン記憶手段の構成を説明する説明図である。 ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。 図7におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図8におけるS34の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。 図8におけるS36の演出表示決定処理を詳細に示すフローチャートである。 図7におけるS16を詳細に示すフローチャートである。 本実施例におけるパターン記憶手段の他の構成を説明する説明図である。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。以下、弾球遊技機として従来にいういわゆる第1種ぱちんこ遊技機を例に説明する。ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、始動入賞口(以下、「始動口」という)62、センター飾り64、大入賞口66、作動口68、一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。始動口62は、遊技球の入球を検出するための始動入賞検出装置74と、始動口62の拡開機構を拡開させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。始動口62の拡開機構が拡開されたとき、始動口62の開口幅が拡がって入球容易性が向上する。始動入賞検出装置74は、始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す始動入賞情報を生成する。一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。大入賞口66は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、大入賞口66を拡開させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、大入賞口66への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。
大入賞口66は、特別図柄192が所定の態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口66はアウト口58の上方等の位置に設けられる。大入賞口66の入賞検出装置78は、遊技球の通過を検出するセンサを備えて構成される。
遊技領域52の左方に設けられた特別図柄表示装置61および遊技領域52の略中央に設けられた演出表示装置60は、それぞれの画面に特別図柄192の変動と、特別図柄192に連動する装飾図柄190を含む演出画像の変動を表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。ここで、特別図柄192は、始動口62への遊技球の落入を契機として行われる抽選の結果に対応した図柄であり、その変動表示が停止されたときの図柄態様が当たりと定められた図柄であった場合、その停止図柄が表示されたタイミングが大当たり発生タイミングとなる。特別図柄表示装置61は、例えば7セグメントLEDで構成される表示手段である。演出表示装置60は、特別図柄192の変動表示と連動する形で装飾図柄190を変動表示する液晶ディスプレイである。装飾図柄190は、特別図柄192で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄190として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、ドラムなどの機械式回転装置やLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、特別図柄192は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の左下方の特別図柄表示装置61にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。作動口68は、遊技盤50の左側方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は始動口62の拡開機構を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。作動口68を遊技球が通過すると、開放抽選の結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は演出表示装置60の右下方に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が停止すると、通常、50%から80%程度の確率で始動口62が所定時間拡開する。
演出表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、特別図柄表示装置61および演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。特別図柄表示装置61の下方には、抽選保留ランプ20が設けられ、その対称的な位置である遊技領域52の右下部には、普通図柄表示装置59の下に作動保留ランプ22が設けられている。抽選保留ランプ20は、4個のランプからなり、その点灯個数によって当否抽選の保留数を表示する。当否抽選の保留数は、図柄変動中または特別遊技中に始動口62へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。作動保留ランプ22もまた4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。さらに演出表示装置60の上方および下方には、それぞれ遊技効果ランプ90が設けられている。操作ボタン82は、遊技者が遊技機へ所定の指示を入力するために操作するボタンである。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72や始動口62、大入賞口66の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
遊技球が始動口62に落入すると、特別図柄表示装置61および演出表示装置60において特別図柄192および装飾図柄190が変動表示される。特別図柄192および装飾図柄190の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の特別図柄192および装飾図柄190が大当たりを示す図柄である場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口66の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した装飾図柄190は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。特別遊技において、大入賞口66は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口66の開閉が所定回数、例えば15回繰り返される。
特別遊技が終了した後の通常遊技においては特定遊技の一つである変動短縮遊技(以下、適宜「時短」という)が開始される。変動短縮遊技においては、特別図柄および装飾図柄の変動時間が通常より短縮される。特別図柄および装飾図柄の変動時間は、所定の変動回数の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻される。特別遊技が発生した場合であってそのときの当たり停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである確率変動遊技(以下、適宜「確変」という)がさらに開始される。確率変動遊技においては、通常の確率状態より当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。なお、確変は、特別遊技中に実行される抽選やゲームなどで所定の条件を満たしたときに実行されるようにしてもよい。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に始動口62へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容や複数の可動役物140の動作、遊技効果ランプ90の点灯を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させ、その演出の進行に沿って可動役物140や遊技効果ランプ90の点灯を作動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、始動口62、大入賞口66、一般入賞口72、作動口68、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90、可動役物140のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や可動役物140、電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、特定遊技実行手段122、開閉制御手段124を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、演出決定手段132、演出表示制御手段134、役物制御手段136を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、始動入賞情報を受け取ると遊技球が始動口62に入賞したと判断し、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口66に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
当否抽選手段112は、始動口62への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を当否抽選値として取得する。たとえば、当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる擬似乱数でもよい。当否抽選手段112は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。当否抽選手段112は、通常時には通常確率による当否判定のための当否テーブルを参照し、確率変動時には通常確率より当たりの確率が高くなる当否テーブルを参照する。当否抽選手段112は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当たりであるか否かを判定する。当否抽選手段112による判定結果は、特別図柄表示装置61において特別図柄の形で変動表示される。また、当否抽選手段112による判定結果を演出的に示す装飾図柄が演出表示装置60において変動表示される。
図柄決定手段114は、特別図柄表示装置61に表示させる特別図柄の停止図柄と変動パターンを、当否抽選手段112による抽選の結果に応じて決定する。また、図柄決定手段114は、普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を抽選により決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。図柄決定手段114は、特別図柄や普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターン決定テーブルを保持する。
図柄決定手段114は、特別図柄を決定するための図柄決定抽選値を取得し、当否抽選手段112による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて特別図柄の停止図柄を決定する。図柄決定手段114は、当否抽選手段112による当否判定結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。図柄決定手段114は、決定した停止図柄および変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段118および演出決定手段132へ送出する。
図柄決定手段114は、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。前述したように、特別図柄の変動と装飾図柄の変動は連動する。つまり、特別図柄の変動パターンとして長い変動パターンが選択された場合、実質的に同じ長さの変動時間で変動する装飾図柄の変動パターンが選択される。したがって、後述する擬似連続変動パターンのように装飾図柄の変動時間の長い変動パターンが選択される場合には、長い変動パターンの特別図柄が選択されていることになる。
図柄決定手段114は、遊技球が作動口68を通過した場合に、普通図柄を決定するための抽選乱数を取得し、その抽選乱数に応じて普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段124が始動口62の普通電動役物を所定時間拡開する。
保留制御手段116は、当否抽選手段112により取得された当否抽選値を保留球として保持する。当否抽選値は、その保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。保留数の上限は4である。
メイン表示制御手段118は、当否抽選手段112による抽選の結果を、図柄決定手段114により決定された変動パターンにしたがって特別図柄の変動表示として特別図柄表示装置61に表示させる。メイン表示制御手段118は、特別図柄の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信することにより、メイン表示制御手段118および演出表示制御手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。メイン表示制御手段118は、普通図柄の変動を普通図柄表示装置59に表示させる。
特別遊技制御手段120は、当否抽選手段112による当否抽選結果が当たりであった場合に、特別遊技の実行処理を制御する。特別遊技は、大入賞口66の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした1回または複数回の単位遊技で構成される。単位遊技は例えば15回を上限として繰り返され、1回の単位遊技において大入賞口66を約30秒間開放させる。特別遊技制御手段120は、単位遊技の継続回数が上限回数に達していなければ、現在の単位遊技の終了後に次の単位遊技を開始させる。単位遊技の上限回数を消化した場合には、特別遊技を終了させる。
特定遊技実行手段122は、遊技状態を通常状態から特定遊技状態へ移行させる制御と、特定遊技状態から通常状態へ戻す制御を実行する。本実施例における特定遊技には、当否抽選の当選確率を通常確率の状態から高確率の状態へ切り替える確変と、図柄変動時間を通常時間より短時間へ切り替える時短とがある。
特定遊技実行手段122は、当否抽選値が確変状態へ移行すべき値であった場合に、特別遊技後の遊技状態を確変状態へ移行させる。確変状態は原則として次の大当たりが発生するまで続行され、その間は当否抽選手段112による当たり判定の確率が高い値のまま維持される。また、特定遊技実行手段122は、当否抽選値の如何に関わらず、特別遊技後に遊技状態を時短の状態へ移行させる。時短は、特別遊技後の特別図柄の変動回数が所定回数、たとえば100回に至るまで継続される。
開閉制御手段124は、始動口62の普通電動役物や大入賞口66の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の図柄で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、始動口62を開放させる。また、開閉制御手段124は、特別遊技中、大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、大入賞口66を開放させる。
パターン記憶手段130は、変動パターン記憶部200と予告演出パターン記憶部202を含む。変動パターン記憶部200は、装飾図柄を含む演出画像の変動パターンとして変動表示における変動開始から停止までの変動過程が定められた複数の変動パターンデータを保持する。変動パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。たとえば、ノーマルリーチと呼ばれるリーチパターンはリーチパターンの中でも比較的変動時間が短い。また、ロングリーチやスーパーリーチと呼ばれるリーチパターンはストーリー展開を伴う演出が行われることが多く比較的変動時間が長い。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段132は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい演出画像の変動パターンを選択する。
本実施例の変動パターン記憶部200は変動パターンの形態として、単変動パターンと擬似連続変動パターンを含む。単変動パターンは、当否抽選の1回の結果を1回の図柄変動で表示する変動パターンである。また、擬似連続変動パターンは、当否抽選の1回の結果を擬似的な複数回の図柄変動で表示する変動パターンである。単変動パターンと擬似連続変動パターンの詳細は後述する。
予告演出パターン記憶部202は、変動パターンの図柄変動中に当否抽選の結果が当たりである可能性を予告的に示唆する予告演出を定めた予告演出パターンを複数保持する。予告演出は、図柄変動中にたとえば特別なキャラクタを登場させたり期待感を高めるメッセージを表示する演出である。なお、予告演出パターンは、演出表示装置60の表示している画面が見た目で変化しているような演出を実行するパターンでもよい。たとえば、背景を変えたり背景の色を変えたりしてもよいし、通常表示されている装飾図柄やキャラクタの色や形態を変化させてもよい。なお、図3の場合、変動パターン記憶部200と予告演出パターン記憶部202はパターン記憶手段130に含まれているが、変動パターン記憶部200と予告演出パターン記憶部202は別々の記憶手段として構成されてもよい。
演出決定手段132は、装飾図柄の停止図柄の組合せとその配置および変動パターンを、当否抽選手段112による抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターンに応じて決定する。また、演出決定手段132は装飾図柄の変動中に予告演出を実行する場合、必要な数の予告演出パターンを予告演出パターン記憶部202から選択する。演出決定手段132は、予告演出パターンを選択する手段として、第1抽選手段204と第2抽選手段206を含む。第1抽選手段204は、擬似連続変動パターンが選択された場合に擬似的な複数回の図柄変動のうち少なくとも初回の図柄変動中に予告演出を表示させる予告演出パターンを複数の予告演出パターンの中から1つ選択する。また、第1抽選手段204は単変動パターンが選択され、その図柄変動中に予告演出を表示させる場合、予告演出パターンを複数の予告演出パターンの中から1つ選択する。第2抽選手段206は、擬似連続変動パターンが選択された場合に擬似的な複数回の図柄変動のうち残りの図柄変動ごとに予告演出を表示させる複数の予告演出パターンの組合せを予め定められた複数の組合せの中から選択する。演出決定手段132は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターン、予告演出パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、たとえば当否抽選手段112による判定結果が特別遊技への移行を示す場合は「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。この場合、装飾図柄として揃える数字には、特別図柄と同じ数字が選ばれるのが好ましい。たとえば、特別図柄が「3」の場合は装飾図柄が「333」となる。当否抽選手段112による判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せが選択される。ただし、当否判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、リーチ付きの外れを示す特別図柄の変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。演出決定手段132は、装飾図柄の停止図柄と演出画像の変動パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。また、装飾図柄の変動パターンが予告演出の表示を伴うパターンである場合、選択した予告演出の情報を演出表示制御手段134へ送る。
演出表示制御手段134は、当否抽選手段112による当否抽選の結果として、選択された変動パターンデータにしたがって演出表示装置60へ演出画像を変動表示させる。演出表示制御手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理をさらに制御する。
役物制御手段136は、演出表示制御手段134から受け取る指示にしたがい、演出表示装置60における演出内容や遊技効果ランプ90の点滅過程に沿って、可動役物140を演出的に動作させる。
前述した単変動パターンは、1回の当否抽選の結果に対して1回の図柄変動を表示する変動パターンであり、遊技中定常的に選択されるパターンである。図4(a)〜図4(e)は、単変動パターンが選択されたときに演出表示装置60に表示される表示内容の推移を示している。なお、本実施例では、3個の装飾図柄190が「左図柄」、「右図柄」、「中図柄」の順に停止させて当否抽選の結果が表示される例を示す。また、単変動パターンは、予告演出を表示させるか否かや、どのタイミングで表示させるかを示す情報を有している。図4(a)〜図4(e)の例は、予告演出を表示する場合を示している。まず、3個の装飾図柄190が変動し(図4(a))、その変動表示中に予告演出を示す予告演出画像194を表示する。この例の場合、通常登場しないキャラクタとメッセージの表示により当否抽選の結果が当たりである可能性を予告的に示唆している(図4(b))。そして、「左図柄」の停止(図4(c))、「右図柄」の停止及び「リーチ」表示(図4(d))が実行され、最後に「中図柄」が停止して(図4(e))図柄変動が完了する。図4(a)〜図4(d)の変動表示は、特別図柄の変動が開始されてから停止するまでの間に実行される。つまり、1回の当否抽選の結果を表示する間に図4(a)〜図4(d)の変動表示が実行される。なお、リーチ状態を経ないで停止図柄が表示される場合は、図4(d)において、「左図柄」と「右図柄」が異なる装飾図柄190となり、「リーチ」のメッセージが表示されない。また、予告演出を伴わない図柄変動の場合、図4(b)の表示が省略される。また、この例では予告演出画像194は「左図柄」の停止前に表示されているが、装飾図柄の変動中であればどのタイミングで表示されてもよい。また、ロングリーチやスーパーリーチと呼ばれる変動時間が長い変動パターンの場合、各場面を跨ぐような長い予告演出が表示されてもよい。
前述した擬似連続変動パターンは、1回の当否抽選の結果に対して擬似的にたとえば4回の図柄変動が表示される変動パターンである。擬似連続変動パターンを用いた変動表示において、擬似的な最終回の図柄変動を除き、擬似的な各回の図柄変動は完全に停止するのではなくあたかも停止したような半停止態様で表示される。擬似連続変動パターンは、予告演出の表示タイミングを示す情報を有している。図5(a)〜図5(e)は、装飾図柄190の変動開始から半停止態様が表示されるまでの演出表示装置60に表示される表示内容の推移を示している。図5(a)〜図5(d)までは、単変動パターンの変動表示と同じである。擬似連続変動パターンの場合、図5(e)に示すように、「中図柄」の装飾図柄190は表示されるが、その表示は完全停止することなくたとえば上下や左右に揺れ動くような半停止態様で表示される。そして半停止態様が所定時間表示された後に、図5(a)の変動表示状態に移行されて「左図柄」、「中図柄」、「右図柄」の変動が再開される。擬似連続変動パターンの場合、図5(a)〜図5(e)の表示が複数回繰り返し実行される。そして、最終回の変動表示では「中図柄」の完全停止が行われ、当否抽選の結果が停止図柄の態様で表示される。つまり、擬似的に4回の図柄変動を行う擬似連続変動パターンでは、特別図柄の1回の変動中に図5(a)から図5(e)の変動表示が3回実行された後、図4(a)から図4(e)に示すような変動表示が実行されることになる。この擬似連続変動パターンが実行される場合、保留制御手段116が保持する保留球数の減数は「1」である。なお、擬似連続変動パターンにおいて擬似的な複数回の図柄変動中に表示される装飾図柄190のリーチ図柄は毎回同じものでもよいし、異なるものであってもよい。また、必ずしもリーチ態様の表示を行う必要はなく、所定の意味を持つ装飾図柄190の組合せ、たとえばチャンス目などと称される組合せやオールマイティ的な図柄を含む組合せであってもよい。また、複数回表示される予告演出は、毎回同じものであってもよいし異なるものであってもよい。なお、表示回数を重ねるごとに期待感が高まるような予告内容とすることが好ましい。また、予告演出としてストーリー的に関連を持つ内容を連続させてもよい。なお、上述の説明では擬似的に複数回繰り返される図柄変動を4回として説明したが繰り返し回数は4回以外でも適宜設定可能で、たとえば2回や6回でもよい。
このような擬似連続変動パターンを用いることにより、「リーチ態様」など大当たりを期待できる図柄変動が複数回連続して発生しているように遊技者に見せることができ、大当たりに対する期待感を増大させる演出ができる。また、図5(b)のように擬似連続変動パターンの図柄変動中に予告演出画像194を表示させることにより、さらに大当たりに対する期待感を増大させることができる。
予告演出パターン記憶部202は、図柄変動中に表示する予告演出を実行させるための予告演出パターンを複数種類記憶している。具体的には、単変動パターンの図柄変動中または擬似連続変動パターンの図柄変動中に表示する予告演出パターンを決定するときに用いる第1抽選テーブル208と第2抽選テーブル210を有する。演出決定手段132は装飾図柄の変動パターンとして擬似連続変動パターンを選択した場合、予告演出に必要な複数の予告演出パターン(たとえば4個)のうち1個を第1抽選テーブル208から選択し、残りの3個を第2抽選テーブル210からまとめて選択する。また、演出決定手段132は装飾図柄の変動パターンとして単変動パターンを選択した場合で予告演出を表示する場合には、1個の予告演出パターンを第1抽選テーブル208から選択する。
図6に示すように、第1抽選テーブル208は、複数の予告演出パターンを個別に保持している。第1抽選手段204は第1抽選テーブル208の中からいずれか1個の予告演出パターンを選択して、擬似連続変動パターンの擬似的な複数回の図柄変動のうち初回の図柄変動のときに用いる予告演出パターンとする。図6は、第1抽選テーブル208が、たとえば10種類の予告演出パターン(予告演出パターン1〜予告演出パターン10)を保持している例を示している。第2抽選テーブル210は、複数の予告演出パターンで構成される予告組合せ212を複数種類保持している。図6の例の場合、予告組合せ212は3個の予告演出パターンで構成されている。第2抽選テーブル210に含まれる予告演出パターンは、予告演出パターン1〜予告演出パターン10の中から3個の予告演出パターンを選んで組み合わせている。たとえば、予告組合せ212を構成する予告演出パターンの組合せとして、(1,1,1)や(3,3,5)、(4,6,7)など適宜決定することができる。各予告組合せ212を構成する予告演出パターンの予告演出内容は、同じ予告演出パターンが含まれてもよいし、相互に関連がなくてもよい。しかし、期待感を段階的に高める効果を得たい場合は予告演出の内容に関連を持たせることが望ましい。この場合、たとえば予告演出の内容がストーリー的に連続するようにしてもよい。また、演出内容は異なっても背景など見た目に関連を持つようにしてもよい。第2抽選手段206は第2抽選テーブル210の中からいずれか1個の予告組合せ212を選択して、擬似連続変動パターンの擬似的な複数回の図柄変動のうち2回目以降の図柄変動のときに用いる予告演出パターンとする。
本実施例の場合、各予告組合せ212は、第1の抽選で選択された予告演出パターン毎にグループ分けされて、第1の抽選の結果に応じて限定される予告演出パターンの選択肢(限定された予告組合せ212)の中から第2の抽選が実行されるようになっている。このような限定を設けない場合、第1の抽選により選択される予告演出と第2の抽選により選択される予告演出との間に何ら関連がない可能性が高くなる。その場合、たとえば、擬似連続変動パターンが4回の予告演出を表示しているのに、1回の予告演出を伴う単変動パターンと3回の予告演出を伴う擬似連続変動パターンが連続して選択されたような印象を遊技者に与えてしまう可能がある。擬似連続変動パターンは、その擬似的に連続する図柄変動の回数(予告演出の回数としてもよい)が多い程大当たりへの期待感を高く示すものと解釈されるので、連続回数が少ないという印象を与えることは好ましくない。そこで、第2の抽選の選択肢に第1の抽選の結果と何ら関連を持たない予告演出が含まれてしまう可能性を低くすることにより、選択される予告演出の間に関連性を持たせる。ただし、複数の予告演出パターンを選択するときに第1抽選手段204と第2抽選手段206により別々の抽選を行うので、予告組合せ212の選択が第1の抽選の結果によって制限を受けるようにしても、第1の抽選の結果を見ただけでは単変動パターン用の予告演出であるか擬似連続変動パターン用の初回の予告演出であるか識別し難い。その結果、初回の予告演出で擬似連続変動パターンであることが見破られ難くしたまま、残りの予告演出が表示されたときには既に表示された予告演出を含めて擬似連続変動パターンが実行されているということを遊技者に認識させ易くできる。つまり、予告組合せ212の選択が第1抽選手段204の抽選結果によって制限されることにより、擬似連続変動パターンで表現したい大当たりへの期待感を正しく遊技者に認識させることができる。なお、上述の説明において、第1の抽選で予告演出パターン1が選択された場合と予告演出パターン2が選択された場合で選択可能な予告組合せ212の数が異なるようにしてもよい。また、選択可能な予告組合せ212の数は同じでも予告組合せ212の内容が異なるようにしてもよい。
本実施例では、擬似連で初回の予告演出に使用する予告演出パターンを第1抽選手段204によって選択し、2回目以降の予告演出に使用する予告演出パターンを第2抽選手段206によって選択する。その結果、擬似連における予告演出全体として4個の予告演出パターンを決める場合、予告組合せ212を構成する予告演出パターンを3個にすることができる。つまり、第1抽選手段204による選択を行わない場合(予告組合せ212を構成する予告演出パターンが4個の場合)に比べ第2抽選テーブル210で保持する予告組合せ212の総数を著しく減少させることができる。その結果、予告演出パターン記憶部202の必要容量の削減ができる。
本実施例において、演出決定手段132が、装飾図柄の変動パターンとして単変動パターンを選択してさらに予告演出を表示する場合、当該演出決定手段132は第1の抽選で選択される予告演出パターンと同じ選択肢の中から予告演出パターンを選択する。つまり、第1抽選手段204及び第1抽選テーブル208を用いて単変動パターン用の予告演出パターンを1個決める。その結果、表示されている予告演出の予告演出パターンが単変動パターン用として選択されたのか、擬似連続変動パターンの初回表示用として選択されたのか識別され難くできる。遊技者は過去の経験や情報誌などからの情報により、予告演出が表示されれば当否抽選の結果が当たりである可能性が高いことが示唆されたということを知っている場合がある。また、擬似連になれば、更に当たりである可能性が強く示唆されたということを知っている場合がある。前述したように、擬似連のときに1回の抽選により複数の予告演出を決めようとすると、その組合せの選択肢は制限せざるを得ない。その結果、擬似連のときに選択される予告演出と単変動のときに選択される予告演出とが区別され易くなる。そして、装飾図柄が変動して最初に表示された予告演出を見ただけで、擬似連か否か見破られてしまう可能性が高くなる。装飾図柄の変動表示中に予告演出が表示さたときに直ちに擬似連でないことが見破られてしまうと当たりに対する期待はその時点で減退してしまう。それに対し本実施例では、単変動パターンにおける予告演出パターンの選択と擬似連続変動パターンにおける初回の予告演出パターンの選択を同じ選択肢から行っている。その結果、装飾図柄の変動表示中に予告演出が表示されても、その予告内容を見ただけでは図柄変動が単変動で終わってしまうのか擬似連になるのかが分かり難い。つまり、少なくとも予告演出を伴う図柄変動が終了して次の図柄変動で予告演出が表示されるか確認できるまで、当たりに対する期待感を高めたまま維持させることが可能となり、遊技性向上に寄与できる。
また、本実施例においては、図5(a)〜図5(e)に示すように、擬似連続変動パターンとして、擬似的な複数回の図柄変動であることが外観上識別し難い変動パターンで構成されている。擬似的な複数回の図柄変動であることが外観上識別し難い変動パターンとして、たとえば、図5(e)に示す半停止態様の表示を行うときに図柄の揺れを少なくするパターンや、半停止態様の表示時間を短くするパターンなどがある。半停止態様の表示をこのようにすることにより、図4(a)〜図4(e)で示す単変動パターンが連続して実行された場合と、擬似連続変動パターンとして図5(a)〜図5(e)の表示が繰り返し実行された場合との識別を難しくできる。このように、擬似的な複数回の図柄変動であることを外観上識別し難い変動パターンにすることにより、図柄変動のみを見ても単変動パターンが連続して実行されているのか擬似連続変動パターンが実行されているのか識別し難くできる。その結果、複数回の予告演出を第1の抽選と第2の抽選によって選択することにより擬似連続変動パターンであることを分かり難くする効果を高めることができ、予告演出がなされた場合の期待感の向上に寄与することができる。また、予告演出を伴う図柄変動が終了して次の図柄変動で予告演出が表示されるか確認できるまで、当たりに対する期待を高めた状態で持続させることが可能となり、遊技性向上に寄与できる。
なお、単変動パターンがたまたま連続して実行されているのか、擬似連続変動パターンが実行されているのかを識別させたい場合もある。この場合、第1抽選手段204で選択される予告演出パターンと第2抽選手段206で選択される予告演出パターンとで、視覚的や聴覚的に識別できるような演出の違いを設けることができる。たとえば、擬似連続変動パターンの擬似的な複数回の図柄変動のうち初回の図柄変動で表示する予告演出画像に付随する音楽と単変動パターンの図柄変動で表示する予告演出画像に付随する音楽を同じ音楽にする。そして、擬似連続変動パターンの擬似的な複数回の図柄変動のうち2回目以降の図柄変動で表示する予告演出画像に付随する音楽を単変動パターンの図柄変動で表示する予告演出画像に付随する音楽と異なるものにする。この結果、連続する予告演出で同じ音楽が出力された場合には、単変動パターンの予告演出が連続したと判断できる。また、連続する予告演出で異なる音楽が出力された場合には、擬似連続変動パターンの予告演出であると判断できる。なお、このような識別のための演出は、予め予告演出画像と一体化された付加情報によって実行されてもよいし、予告演出画像とは別に準備された付加情報を予告演出画像の表示と同時に出力するようにして実行してもよい。
図7は、ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。まず、遊技球が始動口62、一般入賞口72、大入賞口66などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行し(S10)、特別遊技中でなければ(S12のN)、当否抽選などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、特別遊技中であれば(S12のY)、特別遊技の制御処理を実行し(S16)、S10からS16までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
図8は、図7におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。通常遊技制御処理において、当否抽選値の保留がなされている場合であって(S30のY)、図柄変動が表示中でなければ(S32のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S34)。その判定結果は、メイン表示制御手段118に送信されるとともに、演出決定手段132に送信される。そして、演出決定手段132において装飾図柄の変動パターンや予告演出の内容を決定する演出表示決定処理を実行する(S36)。メイン表示制御手段118は当否抽選手段112の判定結果に応じて特別図柄の変動表示を開始するとともに、変動開始コマンドを演出表示制御手段134へ送信する。これを受信した演出表示制御手段134が演出決定手段132の決定した変動パターンデータにしたがって演出画像の変動表示を開始する(S38)。このとき演出決定手段132において予告演出パターンが選択されている場合には、変動パターンデータによって指定されたタイミングで予告演出の表示を行う。擬似連続変動パターンによる変動表示の場合、擬似的な初回の図柄変動中に第1抽選手段204で決定した予告演出パターンに基づく予告演出を表示する。また、擬似的な2回目以降の図柄変動中では第2抽選手段206で決定した予告組合せ212中の予告演出パターンをそれぞれ対応する図柄変動中に表示する。また、単変動パターンによる変動表示の場合、第1抽選手段204で決定した予告演出パターンに基づく予告演出を表示する。S30において当否抽選値が保留されていなかった場合は(S30のN)、S32からS38までの処理がスキップされ、S32において図柄変動が表示中であった場合は(S32のY)、S34からS38の処理がスキップされる。続いて、図柄変動表示がすでに開始されていれば(S40のY)、図柄変動表示処理を実行し(S42)、図柄変動表示が開始されていないときは(S40のN)、S40をスキップする。
図9は、図8におけるS34の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。まず、当否抽選手段112が当否抽選値を読み出して(S44)、その当否抽選値に基づいて当否を判定する(S46)。図柄決定手段114は、当否判定結果に基づいて特別図柄の停止図柄を決定し(S48)、特別図柄の変動パターンを選択する(S50)。
図10は、図8におけるS36の演出表示決定処理を詳細に示すフローチャートである。まず、演出決定手段132は、当否判定結果および特別図柄の情報を読み出す(S52)。演出決定手段132は当否判定の結果及び特別図柄に基づいて装飾図柄の停止図柄組合せを決定し(S54)、特別図柄の変動パターンに応じて装飾図柄の変動パターンを選択する(S56)。そして選択した装飾図柄の変動パターンが擬似連続変動パターンの場合(S58のY)、演出決定手段132の第1抽選手段204は第1抽選テーブル208を参照して擬似的な初回の図柄変動中に表示する予告演出の予告演出パターンを選択する(S60)。続いて、第2抽選手段206は第2抽選テーブル210を参照して第1抽選手段204の抽選結果に応じた選択肢の中から予告組合せ212を抽選により選択する(S62)。この予告組合せ212によって、擬似連中に2回目以降のそれぞれの図柄変動中に表示する予告演出の予告演出パターンが決まる。
S58において、演出決定手段132が選択した変動パターンが単変動パターンの場合(S58のN)、その単変動パターンに予告演出を伴うことを示す情報があるか確認する(S64)。単変動パターンに予告演出を伴うことを示す情報がある場合(S64のY)、演出決定手段132の第1抽選手段204は、第1抽選テーブル208を参照して装飾図柄の単変動中に表示する予告演出の予告演出パターンを選択する(S66)。S64において、単変動パターンに予告演出を伴うことを示す情報がない場合(S64のN)、S66をスキップする。
図11は、図7におけるS16を詳細に示すフローチャートである。まず、大入賞口66が開放済でなければ(S70のN)、演出表示制御手段134が特別遊技の演出処理を開始し(S72)、開閉制御手段124が大入賞口66を開放する(S74)。大入賞口66が開放済であればS72およびS74をスキップする(S70のY)。大入賞口66が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、大入賞口66へ遊技球が9球以上入球した場合(S78のY)、開閉制御手段124が大入賞口66を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、大入賞口66への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS16のフローを終了する。
S80における大入賞口66の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が15に達していた場合(S82のY)、演出表示制御手段134は特別遊技の演出処理を終了させ(S84)、特別遊技制御手段120は特別遊技を終了させる(S86)。ラウンド数が15に達していなければ(S82のN)、ラウンド数に1を加算してS16のフローを終了する(S90)。
上述した実施例では、擬似連続変動パターンが選択された場合に4個の予告演出パターンを選択する例を説明した。そして、第1抽選手段204で1個選択して、第2抽選手段206で予告組合せ212として3個選択する例を示した。別の実施例において、たとえば、擬似連続変動パターンが選択されたときに選択される予告演出パターンの数が増加した場合、第1抽選手段204により単独で選択する予告演出パターンの数を増やしてもよい。たとえば、6個の予告演出パターンを選択する場合、初回及び2回目に表示する予告演出パターンを第1抽選手段204で個別に選択し、3回目から6回目に表示する予告演出パターンを第2抽選手段206で予告組合せ212(4個の予告演出パターンを一括して選択)として選択してもよい。この場合、予告演出パターンの抽選を実行するための制御プログラムの複雑化回避と予告組合せ212の総数増加に伴うパターン記憶手段130の容量増大回避をバランスよく行えるように第1抽選手段204の抽選回数を決定することが望ましい。
なお、上述した実施例では、予告演出パターンが単体の予告演出で構成される場合を示した。すなわち、予告演出パターンとして予告演出パターン1が選択された場合、たとえばキャラクタが多数画面を横切るいわゆる「群予告」のみが表示されて予告演出が終了する。また、予告演出パターン2が選択された場合、たとえば実写映像が表示されるいわゆる「ムービー予告」のみが表示されて予告演出が終了する。つまり、単変動パターンが選択された場合には、「群予告」のみが表示されたり「ムービー予告」のみが表示される。同様に、擬似連続変動パターンにおける擬似的な複数回の図柄変動のうち各図柄変動中に表示される予告演出パターンは、「群予告」や「ムービー予告」など単体で構成される予告演出が表示される場合を示した。
本実施例の変形例として、予告演出パターンを複数の予告演出で構成してもよい。図12は、変形例における予告演出パターン記憶部202の構成例を示している。
図12に示すように、第1抽選テーブル208は、複数の予告演出パターン(たとえば予告演出パターン1〜10)を個別に保持している。第1抽選手段204は第1抽選テーブル208の中から予告演出パターンを選択するとき、予告演出パターン1〜10のそれぞれに対して表示するか否かの抽選を行う。その結果、(予告演出パターン1,予告演出パターン2,予告演出パターン3,予告演出パターン4)(以下、略して(1,2,3,4)と表記する)や(1,2,5)や(1,8,9)や(7)などのような組合せ(1個の場合も含む)を決めることができる。この組合せの予告演出パターンを複予告演出パターンと呼ぶ。なお、図柄の変動時間は変動パターンによって決められているので、図柄変動中に表示できる予告演出パターンの数は制限される。したがって、複予告演出パターンに含まれる予告演出パターンを抽選するときに表示できる予告演出パターンの数を考慮することが望ましい。擬似連続変動パターンの擬似的な複数回の図柄変動のうち初回の図柄変動のときに用いる予告演出パターンを決める場合も同様な抽選を行い、擬似的な初回の図柄変動のときに表示する複数の予告演出パターンを含む複予告演出パターンを決めることができる。なお、第1抽選テーブル208に(1,2,3,4)、(1,2,5)、(1,8,9)、(7)などのような複数の複予告演出パターン予め保持させておき、その中からいずれかを選択するようにしてもよい。
第2抽選テーブル210は、複数の複予告演出パターンで構成される予告組合せ212を複数種類保持している。たとえば複予告演出パターンaとして予告演出パターン1を含むパターンがあり、(以下略して(1)と表記する)、複予告演出パターンbとして(1,2)、複予告演出パターンcとして(1,2,3)などの複数の複予告演出パターンが準備されている。そして、予告組合せ212は3個の複予告演出パターンで構成されている。たとえば、第2抽選で予告組合せ212として、予告組合せ212(a、b、c)が選択された場合、擬似的な2回目の図柄変動において、予告演出パターン1が表示され、擬似的な3回目の図柄変動において、予告演出パターン1,2が表示され、擬似的な4回目の図柄変動において、予告演出パターン1,2,3が表示されることになる。各予告組合せ212を構成する複予告演出パターンの予告演出内容は、同じ予告演出パターンが含まれてもよいし、相互に関連がなくてもよい。しかし、期待感を段階的に高める効果を得たい場合は予告演出の内容に関連を持たせることが望ましい。第2抽選手段206は第2抽選テーブル210の中からいずれか1個の予告組合せ212を選択して、擬似連続変動パターンの擬似的な複数回の図柄変動のうち2回目以降の図柄変動のときに用いる予告演出パターンとする。
なお、第1の抽選で選択される複予告演出パターンと第2の抽選で選択される予告組合せ212に含まれる複予告演出パターンの関係は、図6で説明した単体の予告演出の場合と同じにすることができる。すなわち、第1の抽選で選択される複予告演出パターンの内容に応じて、第2の抽選で選択される予告組合せ212に含まれる複予告演出パターンの内容が制限されてもよい。たとえば、第1の抽選で選択した複予告演出パターンの中に、予告演出パターン1が含まれている場合、第2の抽選では、予告組合せ212に含まれる複予告演出パターンの少なくとの最初の複予告演出パターンの中に予告演出パターン1が含まれるものが選択されるようにすることができる。この場合も前述したように、第1抽選手段204と第2抽選手段206により別々の抽選を行うので、予告組合せ212の選択が第1の抽選の結果によって制限を受けるようにしても、第1の抽選の結果を見ただけでは単変動パターン用の予告演出であるか擬似連続変動パターン用の初回の予告演出であるか識別し難い。その結果、初回の予告演出で擬似連続変動パターンであることが見破られ難くしたまま、残りの予告演出が表示されたときには既に表示された予告演出を含めて擬似連続変動パターンが実行されているということを遊技者に認識させ易くできる。つまり、予告組合せ212の選択が第1抽選手段204の抽選結果によって制限されることにより、擬似連続変動パターンで表現したい大当たりへの期待感を正しく遊技者に認識させることができる。その他の効果も単体の予告演出を予告演出パターンとした場合と同じ効果が得られる。
また、上述した実施例では、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機を例に説明したが、図柄変動中に擬似連及び予告演出が行われる遊技機であれば本実施例を適用できる。たとえば、第1種ぱちんこ遊技機を複数融合させた複合機と呼ばれる遊技機や、第1種ぱちんこ遊技機と第2種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機を複合させた遊技機にも本実施例は適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
10 ぱちんこ遊技機、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 60 演出表示装置、 61 特別図柄表示装置、 62 始動口、 100 遊技制御装置、 112 当否抽選手段、 114 図柄決定手段、 118 メイン表示制御手段、 130 パターン記憶手段、 132 演出決定手段、 134 演出表示制御手段、 202 予告演出パターン記憶部、 204 第1抽選手段、 206 第2抽選手段、 208 第1抽選テーブル、 210 第2抽選テーブル、 212 予告組合せ。

Claims (1)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、
    前記始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を実行する当否抽選手段と、
    前記当否抽選の結果を示すための図柄が変動表示される図柄表示装置と、
    前記当否抽選の結果を示すための図柄の変動開始から停止までの態様を定めた変動パターンとして、前記当否抽選の1回の結果を1回の図柄変動で表示する単変動パターンと、前記当否抽選の1回の結果を、図柄変動中に図柄をあたかも停止したような半停止態様とすることにより擬似的な複数回の図柄変動で表示する擬似連続変動パターンとを保持するパターン記憶手段と、
    前記当否抽選の結果に応じて前記パターン記憶手段に記憶された複数の変動パターンからいずれかを選択する演出決定手段と、
    前記演出決定手段により選択された変動パターンにしたがって前記図柄表示装置に前記図柄を変動表示させる表示制御手段と、
    前記当否抽選が当たりであることを示す所定の停止態様にて前記図柄の変動が停止したときに前記特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
    を備え、
    前記パターン記憶手段は、前記変動パターンの図柄変動中に当否抽選の結果が当たりである可能性を予告的に示唆する予告演出を定めた予告演出パターンであって、前記擬似連続変動パターンの擬似的な複数回の図柄変動中に、当該図柄変動ごとに前記予告演出を表示させる予告演出パターンを複数種類含み、
    前記演出決定手段は、
    前記擬似的な複数回の図柄変動のうち少なくとも初回の図柄変動中に前記予告演出を表示させる予告演出パターンを複数の予告演出パターンの中から1つ選択する第1の抽選を実行する第1抽選手段と、
    前記擬似的な複数回の図柄変動のうち残りの図柄変動ごとに前記予告演出を表示させる複数の予告演出パターンの組合せを、前記第1の抽選で選択された予告演出パターンと演出内容が異なる予告演出パターンを含む複数の組合せの中から選択する第2の抽選を実行する第2抽選手段を含み、
    前記擬似連続変動パターンを選択する場合、擬似的な複数回の図柄変動ごとに表示される予告演出に必要な複数の予告演出パターンを少なくとも前記第1の抽選と前記第2の抽選により決定する一方、前記単変動パターンを選択する場合、前記第1の抽選により前記単変動パターンによる図柄変動中に表示する予告演出パターンを決定し、
    前記第2抽選手段は、前記第1の抽選の結果に応じて、第2の抽選で選択される予告演出に関連を持たせて前記第2の抽選を実行すると共に、前記擬似連続変動パターンによる図柄変動中の2回目以降に実行される予告演出が、前記単変動パターンの選択時にも選択され得る予告演出である場合に、前記予告演出が前記擬似連続変動パターンによる図柄変動中であることを視覚的或いは聴覚的に遊技者が区分可能となるように前記第1抽選手段が選択し得る前記単変動パターンにおける予告演出に付随する付随演出とは異なる付随演出を有する予告演出を含む予告演出パターンを選択し、
    前記表示制御手段は、前記予告演出が選択された場合、選択した予告演出を変動パターンの図柄変動中に表示する弾球遊技機。
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