JP5621310B2 - 溶液製膜用コーティングダイおよび溶液製膜方法 - Google Patents
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Description
さらに、流延ダイの反引取り側リップ(樹脂流れ方向に対して上流側リップ)の先端を、中心線平均粗さ(Ra)にて規定することにより、スジ状欠陥を生じさせないようにした押し出しダイが提案されている(特許文献4、参照)。
また、特許文献4は、主にセルロースエステルフィルムの溶液製膜方法に関し、全ての溶液製膜に対応するものとは言えず、また、請求している表面粗さ(Ra)の測定方法も記載されていないため、実施可能とは言いがたい。さらに、本発明に用いている樹脂は、特許文献4記載の樹脂に比べ、高粘度であり、特許文献4に記載されている方法では、十分に樹脂だまりを抑制することができず、スジ状欠陥を生じさせてしまうことがわかった。
1 芳香族テトラカルボン酸類と芳香族ジアミン類とを反応させて得られるポリアミド酸溶液からなるドープを吐出する溶液製膜用コーティングダイにおいて、コーティングダイの引き取り側のリップ先端部の表面粗さがダイ全幅において、十点平均粗さ(Rz)でRz=1.0μm以下となることを特徴とするポリアミド酸溶液製膜用コーティングダイ。
2 1に記載の溶液製膜用コーティングダイを用いて、支持体に前記ドープを吐出し、前記支持体上で固化した前記ドープをフィルム状として剥ぎ取り、次いで乾燥することを特徴とする溶液製膜方法。
3 芳香族ジアミン類が、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類である2記載の溶液製膜方法。
4 使用するドープの還元粘度が、3.0dl/g以上5.0dl/g以下であることを特徴とする2または3記載の溶液製膜方法。
酸類を重縮合して得られるポリイミド酸溶液であれば、特に限定されるものではないが、好ましくは下記の芳香族ジアミン類と芳香族テトラカルボン酸(無水物)類との組み合わせが好ましい例として挙げられる。
A.ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
B.ジアミノジフェニルエーテル骨格を有する芳香族ジアミン類とピロメリット酸骨格を有する芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
C.フェニレンジアミン骨格を有する芳香族ジアミン類とビフェニルテトラカルボン酸骨格を有する芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
D.上記のABCの一種以上の組み合わせ。
本発明で特に好ましく使用できるベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類とを反応させて得られるポリイミドベンゾオキサゾールを主成分とするポリイミドベンゾオキサゾールに使用される、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類として、下記の化合物が例示できる。
本発明においては、前記ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミンを全芳香族ジアミン類の70モル%以上使用することが好ましい。
そのようなジアミン類としては、例えば、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン。
本発明においては、全芳香族テトラカルボン酸類の30モル%未満であれば下記に例示される非芳香族のテトラカルボン酸二無水物類を一種または二種以上、併用しても構わない。そのようなテトラカルボン酸無水物としては、例えば、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ペンタン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサ−1−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−エチルシクロヘキサ−1−エン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−メチル−3−エチルシクロヘキサン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−メチル−3−エチルシクロヘキサ−1−エン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−エチルシクロヘキサン−1−(1,2),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1−プロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジプロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3−(2,3)−テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物。
重合反応中に真空脱泡することは、良質なポリアミド酸の溶液を製造するのに有効である。さらに、以下述べるポリアミド酸の溶液を支持体上に流延・塗布するに際して予め減圧などの処理によって該溶液中の気泡や溶存気体を除去しておくことも、本発明の溶液製膜方法に有効な処理である。
本発明の課題であるスジ状欠陥は、特許文献4等で評価されているRaでは、全体のうねりを確認することはできても、微細な凹凸差を確認することができず、先端部の微細な凹凸差が要因となるスジ状欠陥を評価するには向いていない。
熱閉環法の熱処理温度は、150〜500℃が好ましく、熱処理温度がこの範囲より低いと充分に閉環されづらくなり、またこの範囲より高いと劣化が進行し、フィルムが脆くなりやすくなる。より好ましい態様としては、150〜250℃で3〜20分間処理した後に350〜500℃で3〜20分間熱処理するところの初期段階熱処理と後段階熱処理とを有する2段階熱処理工程が挙げられる。
閉環触媒をポリアミド酸溶液に加えるタイミングは特に限定はなく、ポリアミド酸を得るための重合反応を行う前に予め加えておいてもよい。閉環触媒の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどといった脂肪族第3級アミンや、イソキノリン、ピリジン、ベータピコリンなどといった複素環式第3級アミンなどが挙げられ、中でも、複素環式第3級アミンから選ばれる少なくとも一種のアミンが好ましい。ポリアミド酸1モルに対する閉環触媒の使用量は特に限定はないが、好ましくは0.5〜8モルである。
脱水剤をポリアミド酸溶液に加えるタイミングも特に限定はなく、ポリアミド酸を得るための重合反応を行う前に予め加えておいてもよい。脱水剤の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などといった脂肪族カルボン酸無水物や、無水安息香酸などといった芳香族カルボン酸無水物などが挙げられ、中でも、無水酢酸、無水安息香酸あるいはそれらの混合物が好ましい。また、ポリアミド酸1モルに対する脱水剤の使用量は特に限定はないが、好ましくは0.1〜4モルである。脱水剤を用いる場合には、アセチルアセトンなどといったゲル化遅延剤を併用してもよい。熱閉環反応であっても、化学閉環法であっても、支持体に形成されたポリイミドフィルムの前駆体(グリーンシート、フィルム)を完全にイミド化する前に支持体から剥離してもよいし、イミド化後に剥離してもよい。
ポリイミドフィルムの長尺フィルムを工業的に安定的に製造することが困難であり、また得られたこれらのポリイミドフィルムはその厚さ斑が極端に大きく、例えば市販の7.5μmのポリイミドフィルムの厚さ斑は25%程度のものであり、寸法精度の要求される電子部品などにおいては品質上問題があった、本発明はこれらの課題を解決せんとするものである。
このポリイミドフィルムの厚さはポリアミド酸溶液を支持体に塗布する際の塗布量や、ポリアミド酸溶液の濃度によって容易に制御し得るが、その変動または制御不良が最終的ポリイミドフィルムの厚さ斑に影響し、特にフィルム厚さが薄くなるほどその斑が大きくなる傾向を有している。
本発明のポリイミドフィルムには、滑剤をポリイミド中に添加含有せしめるなどしてフィルム表面に微細な凹凸を付与しフィルムの滑り性を改善することが好ましい。
滑剤としては、無機や有機の0.03μm〜1μm程度の平均粒子径を有する微粒子が使用でき、具体例として、酸化チタン、アルミナ、シリカ、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、燐酸水素カルシウム、ピロ燐酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、粘土鉱物などが挙げられる。
ポリマー濃度が0.2g/dlとなるようにN−メチル−2−ピロリドン(又は、N,N−ジメチルアセトアミド)に溶解した溶液をウベローデ型の粘度管により30℃で測定した。(ポリアミド酸溶液の調製に使用した溶媒がN,N−ジメチルアセトアミドの場合は、N,N−ジメチルアセトアミドを使用してポリマーを溶解し、測定した。)
2.ダイ先端部の表面粗さ(Rz)
粗さの測定については、ミツトヨ製小型表面粗さ測定機(サーフテスト)を用いて、先端部の粗さを計測した。先端部が上向きになるように、安定な専用台の上にダイを固定し、先端部幅方向に上記粗さ計を用いて測定した。
Rzの算出方法としては、ダイ先端全幅から基準長さだけを抜き取った部分において、最高から5番目までの山頂の標高の平均値と、最深から5番目までの谷底の標高の平均値との差をマイクロメートル(μm)で表した。
全幅については、KEYENCE製マイクロスコープ(VW-6000)を用いてキズや欠陥を確認し、全幅にて、同様形態を有していることを確認した。
3.樹脂だまりの評価については、以下のように評価した。
○・・・樹脂だまりが幅方向全幅で見られない。
×・・・樹脂だまりが幅方向で一箇所でも見られる。
4.塗工状態の評価については、以下のように評価した。
○・・・スジ欠陥が見られず、良好な塗膜を有する。
×・・・スジ欠陥が見られ、塗工スジを目視にて確認できる。
(無機粒子の予備分散)
アモルファスシリカの球状粒子シーホスターKE−P10(日本触媒株式会社製)を1.22質量部、N−メチル−2−ピロリドン420質量部を、容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである容器に入れホモジナイザーT−25ベイシック(IKA Labor technik社製)にて、回転数1000回転/分で1分間攪拌し予備分散液を得た。予備分散液中の平均粒子径は0.11μmであった。
(ポリアミド酸溶液の調製)
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備えた容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである反応容器内を窒素置換した後、223質量部の5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾールを入れた。次いで、4000質量部のN−メチル−2−ピロリドンを加えて完全に溶解させてから、先に得た予備分散液を420質量部と217質量部のピロメリット酸二無水物を加えて、25℃にて24時間攪拌すると、褐色の粘調なポリアミド酸溶液Aが得られた。この還元粘度(ηsp/C)は3.8dl/gであった。
ポリアミド酸溶液Aを用いて、リップ先端面の表面粗さが、Rz=0.38であるコーティングダイを用いて単層流延した以外は、実施例1と同様にして流延膜を形成した。結果として、樹脂だまりは見られず、塗布品位良好な塗膜を形成することが可能であった。結果を表1に示す。
ポリアミド酸溶液Aを用いて、リップ先端面の表面粗さが、Rz=0.85であるコーティングダイを用いて単層流延した以外は、実施例1と同様にして流延膜を形成した。結果として、樹脂だまりは見られず、塗布品位良好な塗膜を形成することが可能であった。結果を表1に示す。
(無機粒子の予備分散)
アモルファスシリカの球状粒子シーホスターKE−P10(日本触媒株式会社製)を7.6質量部、N−メチル−2−ピロリドン390質量部を容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである容器に入れホモジナイザーT−25ベイシック(IKA Labor technik社製)にて、回転数1000回転/分で1分間攪拌し予備分散液を得た。
(ポリアミド酸溶液の調製)
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備えた容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである反応容器内を窒素置換した後、200質量部の4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを入れた。次いで、3800質量部のN−メチル−2−ピロリドンを加えて完全に溶解させてから、先に得た予備分散液を390質量部と217質量部のピロメリット酸二無水物を加えて、25℃にて5時間攪拌すると、褐色の粘調なポリアミド酸溶液Bが得られた。この還元粘度(ηsp/C)は3.7dl/gであった。
(無機粒子の予備分散)
アモルファスシリカの球状粒子シーホスターKE−P10(日本触媒株式会社製)を3.7質量部、N−メチル−2−ピロリドン420質量部を容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである容器に入れホモジナイザーT−25ベイシック(IKA Labor technik社製)にて、回転数1000回転/分で1分間攪拌し予備分散液を得た。
(ポリアミド酸溶液の調製)
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備えた容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである反応容器内を窒素置換した後、108質量部のp−フェニレンジアミンを入れた。次いで、3600質量部のN−メチル−2−ピロリドンを加えて完全に溶解させてから、先に得た予備分散液を420質量部と292.5質量部の3,3’、4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物を加えて、25℃にて12時間攪拌すると、褐色の粘調なポリアミド酸溶液Cが得られた。この還元粘度(ηsp/C)は4.5dl/gであった。
ポリアミド酸溶液Aを用いて、リップ先端面の表面粗さが、Rz=4.20であるコーティングダイを用いて単層流延したこと以外は、実施例1と同様にして流延膜を形成した。結果として、樹脂だまりはリップ全体に見られ、塗工スジが多数発生する塗布品位悪い塗膜を形成することがわかった。結果を表1に示す。
ポリアミド酸溶液Bを用いて、リップ先端面の表面粗さが、Rz=4.20であるコーティングダイを用いて単層流延したこと以外は、実施例1と同様にして流延膜を形成した。結果として、樹脂だまりはリップ全体に見られ、塗工スジが多数発生する塗布品位悪い塗膜を形成することがわかった。結果を表1に示す。
ポリアミド酸溶液Cを用いて、リップ先端面の表面粗さが、Rz=4.20であるコーティングダイを用いて単層流延したこと以外は、実施例1と同様にして流延膜を形成した。結果として、樹脂だまりはリップ全体に見られ、塗工スジが多数発生する塗布品位悪い塗膜を形成することがわかった。結果を表1に示す。
1.ポリイミドフィルムの厚さおよび厚さ斑
マイクロメーター(ファインリューフ社製、ミリトロン1254D)を用いて流れ方向(MD方向)および幅方向(TD方向)の厚さを測定した。MD方向は50mm間隔で1000mm、TD方向は10mm間隔で全幅評価実施した。
本発明における厚さ斑の測定は、下記式による。
厚さ斑(%)=((最大値−最小値)/平均厚み)×100
測定対象のポリイミドフィルムを、MD方向およびTD方向にそれぞれ100mm×10mmの短冊状に切り出したものを試験片とした。引張試験機(島津製作所製、オートグラフ(登録商標)、機種名AG−5000A)を用い、引張速度50mm/分、チャック間距離40mmの条件で、MD方向、TD方向それぞれについて、引張弾性率、引張破断強度および引張破断伸度を測定した。
下記条件で伸縮率を測定し、30〜300℃までを15℃間隔で分割し、各分割範囲の伸縮率/温度の平均値より求めた。MD方向、TD方向の意味は上記と同様である。
装置名 ; MACサイエンス社製TMA4000S
試料長さ ; 20mm
試料幅 ; 2mm
昇温開始温度 ; 25℃
昇温終了温度 ; 400℃
昇温速度 ; 5℃/min
雰囲気 ; アルゴン
測定荷重 ; (フィルム厚み(μm))/25.1×1.73 g
実施例1で実施した流延条件で得られた流延膜を、90℃にて60分間乾燥した。乾燥後に自己支持性となったポリアミド酸フィルムを支持体から剥離して両端をカットし、厚さ18μm、幅1200mmのグリーンフィルムを得た。ピンシートやブラシロール、押さえロール、支え治具の条件でピンテンターにて両端を把持し熱処理を行った。ピンは、ピンシートが並んだ際にピン間隔が一定となるように配置されており、ピン台座からのピン高さは8mm、ピンシート間隔は1140mmであり、ピンシートの長手方向の長さは95mm、幅方向の長さは35mmで、ピンシートの幅方向外側に設定した該台の長手方向の長さは95mm、幅方向の長さは15mmであり、該台の周囲は面取り加工を施した。また、ブラシロールは幅方向に2種類の素材を用いた2層構造を用い、内側にはコーネックス製で素線径φ0.3mmを配置し、外側には素線径φ0.5mmの金属素線を配置した。
(ピンシートの形状は平板形状、押さえロールとフィルム把持開始部との距離は150mm、支え治具はテフロン(登録商標)製バーを使用、支え治具とフィルム把持開始部との距離は170mm)
テンターの熱処理設定は以下の通りである。第1段が180℃で5分、昇温速度4℃/秒で昇温して第2段として460℃で5分の条件で2段階の加熱を施して、イミド化反応を進行させた。その後、5分間で室温にまで冷却し、フィルムの両側端部をスリッターにて切り落とし、ロール状に巻き上げ、褐色を呈するポリイミドフィルムAを得た。熱処理中の搬送状態、得られたポリイミドフィルムの特性などの測定結果を表2に記載する。
実施例2で実施した流延条件で得られた流延膜を用いたこと以外は、実施例5と同様にしてポリイミドフィルムBを得た。
同様にしてその評価をした。結果を表2に示す
実施例3で実施した流延条件で得られた流延膜を用いたこと以外は、実施例5と同様にしてポリイミドフィルムCを得た。
同様にしてその評価をした。結果を表2に示す
Claims (4)
- 芳香族テトラカルボン酸類と芳香族ジアミン類とを反応させて得られるポリアミド酸溶液からなるドープを吐出する溶液製膜用コーティングダイにおいて、コーティングダイの引き取り側のリップ先端部の表面粗さがダイ全幅において、十点平均粗さ(Rz)でRz=1.0μm以下となることを特徴とするポリアミド酸溶液製膜用コーティングダイ。
- 請求項1に記載の溶液製膜用コーティングダイを用いて、支持体に前記ドープを吐出し、前記支持体上で固化した前記ドープをフィルム状として剥ぎ取り、次いで乾燥することを特徴とする溶液製膜方法。
- 芳香族ジアミン類が、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類である請求項2記載の溶液製膜方法。
- 使用するドープの還元粘度が、3.0dl/g以上5.0dl/g以下であることを特徴とする請求項2または3記載の溶液製膜方法。
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