JP5620915B2 - 分子分離用構造体 - Google Patents

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Description

関連出願への相互参照
[0001]本出願は、2008年10月30日付で出願された米国特許出願第12/262,164号の利益を主張する。
[0002]分子分離に使用するための多くの異なった構造体が知られている。こうした構造体の細孔のサイズによって、構造体を通過できる分子サイズの上限値が決まる。例えば、ゼオライトとマイクロポーラスシリカ膜は9オングストローム以下の細孔径を有する。メソポーラス膜は20オングストローム以上の細孔径を有する。したがって、現在の技術によって十分には対処されていない隙間が9〜20オングストローム間に残っている。多くの重要な有機分子と生体分子がこのサイズ範囲に該当する。この範囲内の細孔径を有する適切な構造体の作製に利用可能な合成法が不足しているために、このような分子を分離する上でのこれら構造体の使用が限定されている。
[0003]分子分離用構造体の製造方法は、複数のテンプレート材料(template material)を供給することを含む。テンプレート材料は、生体分子、バイオポリマー、ポリマー、またはこれらの組み合わせから選択される。分子分離用構造体を製造するのに適しているふるい材料(sieve material)を、テンプレート材料のまわりに供給する。テンプレート材料を、分子分離に適した細孔(pores)を残すような配列状態にて配置する。テンプレート材料を、ふるい材料中に細孔を残すように、そして分子分離に適した構造体を作製するように除去する。
[0004]分子分離用構造体を製造するための集合体は、基材と基材上の複数のテンプレート材料を含む。テンプレート材料は、生体分子、バイオポリマー、ポリマー、またはこれらの組み合わせから選択される。テンプレート材料を、テンプレート材料が除去されたときに分子分離に適した細孔を残すような配列状態にて配置する。ふるい材料を、基材上にてテンプレート材料のまわりに配置する。ふるい材料は、ある組成を有していて、テンプレート材料の除去後に分子分離用構造体を作製するように成形されている。
[0005]分子分離用の膜は、適切なふるい材料から製造された膜を含み、対向する主表面を有する。分子分離用の膜は、主表面の少なくとも一方に細孔を有する。これらの細孔は、10オングストローム〜19オングストロームの直径を有する。
[0006]触媒の製造方法は、触媒物質をテンプレート材料に付着させることを含む。触媒担体材料をテンプレート材料のまわりに配置する。触媒物質が細孔に付着している状態で、触媒担体材料中に細孔を残すようにテンプレート材料を除去する。
これらに限定されるものではないが、本発明は以下の態様の発明を包含する。
[1]生体分子、バイオポリマー、ポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される複数のテンプレート材料を供給すること;
分子分離用構造体をテンプレート材料のまわりに生成させるのに適したふるい材料を供給すること;
テンプレート材料を、分子分離に適した細孔を残すような配列状態にて配置すること;及び、
ふるい材料中に細孔を残すように、そして分子分離に適した構造体を生成するようにテンプレート材料を除去すること;
を含む、分子分離用構造体の製造方法。
[2]テンプレート材料が、DNA、RNA、核酸ループ、核酸ヘアピン、核酸ダンベル、アルキル化ホスホネート、非標準核酸塩基、ポリヒドロキシアルカノエート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、[1]に記載の製造方法。
[3]テンプレート材料のまわりにふるい材料を供給する前に、テンプレート材料を配置する、[1]に記載の製造方法。
[4]テンプレート材料のまわりにふるい材料を供給した後に、テンプレート材料を配置する、[1]に記載の製造方法。
[5]ふるい材料を膜に形成し、テンプレート材料を、膜の表面に対して通常垂直な細孔を残すように配置する、[1]に記載の製造方法。
[6]テンプレート材料を表面に付着させ、ふるい材料を、該表面上に、且つテンプレート材料のまわりに、膜を形成するように施す、[5]に記載の製造方法。
[7]テンプレート材料が、DNAである、[1]に記載の製造方法。
[8]ふるい材料からセラミック構造体を作製する、[1]に記載の製造方法。
[9]細孔を残すようにテンプレート材料を除去した後に、細孔径を制御された方法で小さくするという追加工程を含む、[1]に記載の製造方法。
[10]ふるい材料をテンプレート材料のまわりに供給する前に、触媒物質をテンプレート材料に付着させるという追加工程、及びテンプレート材料を除去するときに、細孔に付着している触媒物質を残すという追加工程を含む、[1]に記載の製造方法。
[11]基材;
基材上の複数のテンプレート材料、ここで、該テンプレート材料は、生体分子、バイオポリマー、ポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され、該テンプレート材料は、除去されたときに分子分離に適した細孔を残すようにある配列状態で配置される;及び、
テンプレート材料のまわりの基材上に配置されたふるい材料、ここで、該ふるい材料は、ある組成を有し、テンプレート材料の除去後に分子分離用構造体が作製されるように成形されている;
を含む、分子分離用構造体を製造するための集合体。
[12]テンプレート材料が、DNA、RNA、核酸ループ、核酸ヘアピン、核酸ダンベル、アルキル化ホスホネート、非標準核酸塩基、ポリヒドロキシアルカノエート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、[11]に記載の集合体。
[13]基材が表面を有し、ふるい材料がその上に成形されて分子分離用の膜を作製する、[11]に記載の集合体。
[14]作製される膜が第1の膜であって、基材が第2の膜である、[11]に記載の集合体。
[15]テンプレート材料に付着している触媒物質をさらに含む、[11]に記載の集合体。
[16]ふるい材料から作られた膜を含む、分子分離用の膜であって、
該膜が対向する主表面を有し;
該膜が主表面の少なくとも一方において細孔を有し、該細孔が10オングストローム〜19オングストロームの直径を有する;
上記膜。
[17]ふるい材料が、セラミック材料である、[16]に記載の膜。
[18]膜が、約0.1ミクロン〜約100ミクロンの範囲内の厚さを有する、[17]に記載の膜。
[19]細孔が、実質的に均一である、[17]に記載の膜。
[20]細孔が、主表面に対して通常垂直に延びている、[19]に記載の膜。
[21]細孔が、ランダムに配向している、[17]に記載の膜。
[22]細孔に付着している触媒物質をさらに含む、[16]に記載の膜。
[23]細孔が、主表面間の膜を通って延びている、[16]に記載の膜。
[24]遷移金属等の触媒物質をテンプレート材料に付着させること;
テンプレート材料のまわりに触媒担体物質を配置すること;及び、
触媒物質が細孔に付着している状態で細孔を触媒担体物質中に残すようにテンプレート材料を除去すること;
を含む触媒の製造方法。
[25]テンプレート材料が、表面上に配置され、触媒担体物質が、該表面上にてテンプレート材料のまわりに施される、[24]に記載の製造方法。
[26]テンプレート材料を除去したときに、触媒物質が細孔上の対応する位置に付着するように、触媒物質をテンプレート材料上の位置に付着させる、[24]に記載の製造方法。
[27]テンプレート材料を除去したときに、2種以上の触媒物質が細孔に付着するように、2種以上の異なる触媒物質を各テンプレート材料に付着させる、[24]に記載の製造方法。
[28]テンプレート材料が、DNAであって、触媒物質が、金属原子、金属イオン、又は金属酸化物である、[24]に記載の製造方法。
[29]触媒がモレキュラーシーブとしても機能するように、細孔が配置される、[24]に記載の製造方法。
[0007]添付の図面と照らし合わせて読めば、好ましい実施態様についての下記の詳細な説明から、本発明の種々の態様が当業者にとって明らかとなろう。
[0008]図1Aは、分子分離用セラミック膜を製造するための集合体の側面図であり、該集合体は、表面に対して結合もしくは非結合のDNA分子、および膜を形成するよう表面上且つDNAのまわりに施されるセラミック材料を含む。 [0009]図1Bは集合体の上面図である。 [0010]図1Cは、セラミック膜を通して延びた細孔を残すようにDNA分子が除去された後の、表面上のセラミック膜の側面図である。 [0011]図1Dはセラミック膜の上面図である。 [0012]図2は、DNA−ゾル・ゲルが堆積する前と後の、セラミック膜の断面図である。 [0013]図3は、表面に対して垂直に自己整列および自己配向したDNAを示している、焼成前の膜材料の詳細な図である。 [0014]図4は、焼成後の膜材料の詳細な図である。 [0015]図5は、電界を使用して制御されるDNAテンプレート化膜の細孔を配向させるのにLCD光学素子を使用すること示している。
[0016] 本発明は、分子分離用の無機構造体を製造する方法に関する。本発明の製造方法は、複数のテンプレート材料を供給することを含む。テンプレート材料は、生体分子、バイオポリマー、ポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される。特定の実施態様では、テンプレート材料は、DNA、RNA、ループ型核酸、ヘアピン型核酸、ダンベル型核酸、アルキルホスホネート、ポリヒドロキシアルカノエート(例えばポリヒドロキシブチレート)、非標準核酸塩基、およびこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。一本鎖DNA、二本鎖DNA、三本鎖DNA、四本鎖DNA、一本鎖RNA、および二本鎖RNAを含む、任意の型のDNAとRNAを使用することができる。使用できる生体分子の幾つかの例としては、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、チューブリン、セルロース、キチン、澱粉などがある。使用できる合成ポリマーの幾つかの例としては、ポリ(アリルアミン)、および液晶ポリマーと呼ばれる化合物の全種類などがある。液晶ポリマーは、液晶相を形成できるという望ましい特徴を有する。液晶ポリマーは、例えば、Finkelmannによる「Liquid Crystalline Polymers」、Angew.Chem.Int.Ed.Engl.26(1987)816−824と題する出版物中に説明されている。
[0017] 二本鎖DNA分子は、本発明の方法において使用するのに特に適した物理的・化学的特性を有する。二本鎖DNA分子は、後述の方法によって無機構造体中に細孔を作るのに適した直径を有し、酵素による化学合成や化学処理等の手段によって制御することができる長さを有する。DNAは、外部場(external fields)によって、あるいは液晶形成のような内部力(internal forces)によって、あるいは種々の化学的・物理的方法を使用して表面に付着させることによって処理することができる。
[0018] テンプレート材料は、後述するように、分子分離に効果的な構造体中に細孔を残すに足る数にて供給される。セラミック材料の気孔率は、個々の構造やその用途に応じて広い範囲で変わってよい(例えば1%〜80%)。
[0019] 本発明の方法はさらに、テンプレート材料のまわりにふるい材料を供給することを含む。ふるい材料は、本明細書に記載の分子分離用構造体を製造するのに適した任意の材料、例えば、モレキュラーシーブにおいて一般的に使用される材料のうちの多くの材料であってよい。本発明のふるい材料は、熱的及び化学的に安定である。幾つかの実施態様では、ふるい材料は、モレキュラーシーブを製造するのに適したポリマーであっても、あるいは他のいかなる無機及び/又は有機材料であってもよい。
[0020] 特定の実施態様では、ふるい材料は、セラミック構造体を作製する材料である。セラミックとは、イオン結合と共有結合によって結合された金属元素と非金属元素の錯化合物及び固溶体を表わしている。セラミック材料は、無機元素の組み合わせであることが最も多い。場合によっては、セラミック材料は炭素を含有してもよい。セラミック材料の例としては、金属酸化物;金属酸化物、金属炭化物、及び金属窒化物の化合物;ならびに炭酸塩;などがあるが、これらに限定されない。より具体的に挙げれば、セラミック材料としては例えば、シリカ、チタニア、アルミナ、ケイ酸チタニウム、チタン酸バリウム、炭化チタン、窒化チタン、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、及び窒化ケイ素などがあるが、これらに限定されない。
[0021] セラミック構造体の製造方法はよく知られている。例えば、ゾル−ゲル法では、セラミック前駆体を溶解して使用する。前駆体ゾルを堆積させてフィルムまたは他の構造体を形成させることもできるし、あるいは所望の形状を有する適切な金型中に前駆体ゾルを注入することもでき、これによりゲルが形成される。このゲルに熱処理及び/又は重合を施して固体セラミック構造体を形成させる。
[0022] 特定の例においては、ゾル−ゲル合成を律するパラメーターが調べられている。DNAテンプレート化膜を開発する上での基準は、ゾル−ゲル重合の速度を制御することである。1つの実施態様では、整列する機会が与えられたDNA/ゾル−ゲル複合物は、磁場(もしくは電場)に置かれるまで、流体状態のままである。いったん整列が完了すると、ゾル−ゲルを速やかに重合させることができる。pH、温度、および溶媒等の条件が、重合速度に影響を及ぼすことがある。DNAはゾル−ゲル中にカプセル封入されており、ゾル−ゲルは、短くて10秒以上で、そして長くて4日で重合する。
[0023] ふるい材料を、分子分離用構造体の所望する形状に形成する。例えば、この構造体は、固体あるいは中空のいずれかの任意の所望形状を有する膜もしくは他の構造体であってよい。1つの実施態様では、任意の適切な方法(例えば、流し込みや噴霧)によってふるい材料を表面上に施すことにより、ふるい材料を膜に形成する。
[0024] ふるい材料をテンプレート材料のまわりに配置する。この配置は、テンプレート材料をふるい材料で、部分的もしくは完全に取り囲むことを含んでよい。例えば、1つの実施態様では、テンプレート材料の側部をふるい材料で取り囲むが、テンプレート材料の端部はふるい材料で取り囲まない。図1Aと1Bは、分子分離用セラミック膜12を製造するための集合体10の例を示す。複数のDNA分子14を基材16の表面に付着させる。表面に対するDNA分子の付着は、さまざまな公知の付着性質(attachment chemistry)を使用して果たすことができる。付着性質の選択は、形成しようとする所望の分子分離膜の状態と仕様に依存する。他の実施態様では、DNA分子を表面に付着させない。ゾル−ゲル18が、基材16上およびDNA分子14のまわりに施されており、ゾル−ゲルが、DNA分子の側部を取り囲んでいるが、DNA分子の端部は取り囲んでいない。
[0025] 他の例では、テンプレート材料を、1つの端部を除いてふるい材料で取り囲むこともできるし、あるいはふるい材料によってカプセル封入することもできる。これは、例えば、DNA分子がゾル−ゲル中に混合し、次いでゾル−ゲルを所望の分子分離用構造体に形成させるときに起こることがある。
[0026] 本発明の方法はさらに、後述するような細孔を残すようにテンプレート材料をふるい材料から除去した後に、分子分離に適した細孔を残すような配列状態にてテンプレート材料を配置することを含む。こうした配列は、互いに対する、及び分子分離用構造体に対するテンプレート材料の任意の適切な配列、並びにテンプレート材料の任意の適切な配向もしくは整列を含んでよい。図1Aと1Bに示す例では、DNA分子14が規則的なパターンで配列され、互いに対して等しい間隔をおいて配置されている。DNA分子14はさらに、基材16の表面に対して通常垂直に、且つ互いに対して通常平行に延びるように配向されている。これとは別に、DNA分子は、非垂直及び/又は非平行の配向にて配置することもできる。
[0027] テンプレート材料の配向は、任意の適切な方法によって果たすことができる。配向は、例えば、DNA分子に加えられる磁場もしくは電場を使用することによって、機械的な手段によって、または他の物理的条件(濃度や施し方等)によって達成することができる。表面の存在と組成、及び他のさまざまな条件も、テンプレート材料の配向に影響を及ぼすことがある。テンプレート材料は、特定の条件下では、外部手段を使用しなくても自己配向することがある。所望の配列でのテンプレート材料のポジショニングは、ふるい材料がテンプレート材料のまわりに配置される前でも、配置された後でも行うことができる。幾つかの実施態様では、ポジショニングの結果、テンプレート材料の高度に配向した単分子層が表面上に得られる。
[0028] 本発明の方法はさらに、ふるい材料中に細孔を残すように、そして分子分離に適した構造体が得られるようにテンプレート材料を除去することを含む。例えば、図1Cと1Dに示すように、ゾル−ゲル18が、セラミック材料を形成するようにバイオポリマーのまわりで硬化した後、セラミック材料中に細孔20を残すようにDNA分子14を除去する。テンプレート材料は、任意の適切な方法によって除去することができる。例えば、テンプレート材料は、カ焼することによって、または他の任意の既知方法によって除去することができる。
[0029] 図2〜4は、本発明の方法の特定の実施態様を示す。図2に示すように、市販のセラミック膜21は、基材層22と中間層24を含む。中間層は、基材層より小さなサイズのアルミナ粒子である。中間層は、ゾル−ゲル層をその上に加えることができるより均一な表面を作製する。これらの層は、任意の適切な厚さを有することができ、例えば、基材層22は1〜5mmの厚さを有してよく、中間層は、合わせて40〜50μmの厚さを有してよい。セラミック膜を液晶DNA−ゾルゲル中に浸漬して浸漬被覆する。DNA−ゾルゲルが、セラミック膜21上に、膜26の形態でコーティングを形成する。
[0030] 図3は、セラミック膜21とDNA−ゾルゲル膜26の断面、及びDNA−ゾルゲル膜26の上面図を示す。DNAは自己整列していて、表面に対して垂直に配向している。図4は、DNAがカ焼によって除去された後の膜26を示す(膜中に細孔が残る)。
[0031] 1つの実施態様では、本発明の方法は、細孔を残すようテンプレート材料を除去した後に、制御された方法で細孔の直径を減少させるという追加の工程を含む。制御された方法で細孔の直径を減少できることにより、あらゆる範囲の所望する細孔径が利用可能となる。細孔径は、任意の適切な方法によって、例えば、原子層堆積法や他の公知の方法によって減少させることができる。この工程はさらに、所望の物理的・化学的特性をもたらすように、細孔の表面を修飾できる可能性も提供する。
[0032] 他の実施態様では、本発明の方法は、触媒物質をテンプレート材料に付着させてから、テンプレート材料のまわりにふるい材料を供給し、そしてテンプレート材料が除去されるときに、触媒物質を細孔に付着させた状態で残す、という追加工程を含む。触媒物質の使用の詳細については後述する。
[0033] 本発明はさらに、分子分離用構造体を製造するための集合体に関する。この集合体は、基材と複数のテンプレート材料(例えば、基材に関して先述したもの)を含む。テンプレート材料は、テンプレート材料が除去されたときに分子分離に適した細孔を残すような配列状態にて配置される。集合体はさらに、テンプレート材料のまわりにて基材上に配置されたふるい材料を含み、このふるい材料はある組成を有していて、テンプレート材料を除去した後に分子分離用構造体が得られるように成形されている。
[0034] 基材は、分子分離用構造体を製造できる任意の適切なプラットフォームであってよい。例えば、基材はアルミナ基材であってよい。図1に示す例では、集合体10は、分子分離用の膜12が得られるように、ふるい材料18がその上に成形されている表面を有する基材16を含む。
[0035] 他の実施態様(図示せず)では、基材は、分子分離膜とは異なる第2の膜である。例えば後述の実施例に記載のように、基材は、種々の濾過膜(例えば、管状のナノ濾過膜)であってもよいし、あるいは種々の機能及び/又は構造を有する他の任意の適切な膜であってもよい。種々の分離及び/又は機能をもたらす組み合わせ膜が得られるよう、必要に応じてこの第2の膜を、分子分離膜と組み合わせることもできる。
[0036] 他の実施態様では、集合体はさらに、バイオポリマーに付着している触媒物質を含む。このような触媒物質については詳細に後述する。
[0037] 本発明はさらに、分子分離用の膜に関する。この膜は、ふるい材料から製造され、対向する主表面を有する。膜は、主表面の少なくとも一方において細孔を有し、これらの細孔は、主表面に対して通常垂直に延びている。幾つかの実施態様では、細孔は、主表面間にて膜を完全に貫通して延びている。これまでに知られている分子分離膜のほとんどは、相互に連結したランダム配向の細孔を有しており、このため分子は、膜を通過する経路を最終的には見出すことができる。したがって本発明の膜は、最新の技術を凌ぐ利点をもたらす。背圧すなわち膜前後の圧力低下は極めて小さく、分子は膜を容易に通過する。
[0038] 膜中の細孔は、分子分離に適した任意の直径を有してよい。「直径」とは、断面が円形である場合は細孔の直径を、あるいは円形ではなく、従ってさまざまな直径を有する場合は細孔の最小直径を意味する。幾つかの実施態様では、細孔は、5オングストローム〜30オングストロームの直径を有する。特定の実施態様では、細孔は、10オングストローム〜19オングストロームの直径を有し、さらに特定の実施態様では、12オングストローム〜17オングストロームの直径を有する。
[0039] 幾つかの実施態様では、細孔は、サイズや断面、配向において、及び/又は、他の特性や構造において実質的に均一もしくは均等である。細孔は、任意の適切な断面(例えば、先述したような実質的に円形の断面)を有してよい。
[0040] 細孔は、膜の主表面に対して垂直に配向させることもできるし、非垂直に配向させることもできる。細孔はさらに、互いに平行に配向させることもできるし、非平行に配向させることもできる。細孔整列の程度は、用途の種類に従って必要に応じて調整することができる。整列の程度がより高いと、膜の気孔率が増大し、非整列の程度がより高いと、膜に対してより高い安定性がもたらされるが、気孔率が減少する。この特徴は、特定の用途に対する膜の特性を調整するのに使用することができる。
[0041] 細孔は、任意の適切な総数にて、及び膜の単位面積当たり任意の適切な数にて組み込むことができる。膜の気孔率は、テンプレート材料の濃度及び/又は表面密度を制御することによって調節することができる。幾つかの実施態様では、細孔は、規則的なパターンで組み込まれる。幾つかの実施態様では、細孔は、膜の表面上に実質的に均一に配置される。細孔密度が、膜の堅牢さに影響を及ぼすことがある。細孔密度がより低いと、細孔間の平均間隔がより大きくなる。このスペースは膜材料で占有され、これにより膜の堅牢さが増大する。
[0042] 膜は、分子分離に適した任意の厚さを有することができる。幾つかの実施態様では、膜は約0.1ミクロン〜約100ミクロンの範囲の厚さを有する。高い処理量を得るためには、極薄の膜が有用である。
[0043] 幾つかの実施態様では、膜はさらに、細孔に付着している触媒物質を含む。
[0044] 膜は、混合物からのガスの分子分離、および液体からの化学物質の分子分離を含めた、多くのさまざまなタイプの分子分離に対して有用である。有望な需要先は、木質バイオマスを糖類、有機酸、およびアルコールに転換するバイオリファイナリーである。最新の膜技術によれば、糖類を酢酸やフルフラールから分離することができる。しかしながら、フルフラール化合物を酢酸から分離する新たな膜技術が求められている。蒸留ではなく膜による分子分離の大きな利点は、主としてエネルギー節約の面でコストがより低いことである。こうした膜を使用することができる他の工業としては、石油産業、石油化学工業、石炭ガス化工業、紙・パルプ工業、及び天然ガス製造業などがある。
[0045] 本発明はさらに、触媒の製造方法に関する。この方法は、触媒物質をテンプレート材料に付着させること;触媒担体物質をテンプレート材料のまわりに配置すること;及び、触媒物質を細孔に付着させた状態で触媒担体物質中に細孔を残すようにテンプレート材料を除去すること;を含む。
[0046] 任意の適切な触媒物質(例えば、金属原子、金属イオン、又は金属酸化物)を使用することができる。適切な触媒金属はよく知られており、例えば、白金、ベリリウム、及びロジウム等がある。2種以上の触媒物質の組み合わせも使用することができる。さらに、任意の適切なテンプレート材料(例えば、前述した全てのテンプレート材料や他のテンプレート材料)も使用することができる。さらに、任意の適切な触媒担体物質も使用することができる。触媒担体物質はセラミック材料(例えば、前述したセラミック材料、又は触媒担体としての使用が知られている他の全てのセラミック材料)であってよい。
[0047] 幾つかの実施態様では、テンプレート材料を表面上に配置し、触媒担体物質を、該表面上にて且つテンプレート材料のまわりに施す。これにより通常は、触媒が膜の形態に成形される。しかしながら、他の実施態様は表面を使用せず、及び/又は、種々の形状の触媒を作製しない。
[0048] 触媒物質は、テンプレート材料上のあらかじめ設定できる位置に、あるいはランダムな位置に付着する。一般には、テンプレート材料を触媒担体物質から除去すると、触媒物質が、担体の細孔上の対応する位置に付着する。幾つかの実施態様では、2種以上の異なる触媒物質が各テンプレート材料に付着し、したがってテンプレート材料が除去されると、2種以上の触媒物質が細孔に付着する。
[0049] 幾つかの実施態様では、細孔は、触媒がモレキュラーシーブとしても機能するように配置されるが、他の実施態様では、細孔は、触媒が単に触媒として機能するように配置される。
[0050] 金属イオンは、ホスホジエステル主鎖もしくは芳香環とのイオン結合相互作用及び/又は共有結合相互作用により核酸と結合する。この性質を、先述した革新的な膜テンプレーティング法とともに使用して、金属原子や金属イオンで装飾された表面を有する細孔構造をもった膜を形成することができる。膜をテンプレートする前に、テンプレート材料に結合した金属に基づいて、さまざまな物理的・化学的特性(例えば、選択的な分子結合や触媒活性等)を選択することができる、と考えられる。
[0051] 特定の実施態様では、DNAを、膜の細孔中に金属を分散させるための手段として使用することができる。幾つかの遷移金属(白金、ロジウム、レニウム等)化合物がDNAに結合する。膜をテンプレートする際にDNAが使用されるときに、これらの金属化合物がDNAに結合すれば、組成(触媒クラスターのサイズや分散)が高度に制御された新たな種類の触媒をつくり出すことが可能となる。利点は、改良された触媒分散、及び極めてユニークな特性を有する明確な二元(例えばPt−Rh)もしくは三元(例えばPt−Rh−Re)もしくはより高複雑度の触媒を作製できることである。他の利点は、触媒だけでなく、分離と触媒作用を同時に果たすことができる物質も作製できることである。
[0052] 他の特定の例では、層やフィルムに制約されない触媒を製造することができる。金属−DNA複合体がカプセル封入されたバルクゾルゲル材料が製造される。DNAを高温(カ焼)によって除去すると、ランダムもしくは整列した細孔配向であるが、装飾された金属触媒部位(金属原子、金属イオン、又は金属酸化物)を有するセラミック材料が残る。次いでこの材料をさらに処理し、触媒として使用することができる。
実施例1
[0053] 分子分離用セラミック膜(以下これを「分子分離膜」と呼ぶ)は下記のように製造される。管状のセラミックナノ濾過膜(以下これを「ナノ濾過膜」と呼ぶ)を、分子分離膜を形成するための基材として使用する。DNA分子を含有するゾル−ゲル中にナノ濾過膜を浸漬することで、ナノ濾過膜上にコーティングが形成される。次いで、ゾル−ゲルで被覆されたナノ濾過膜を強い磁場の中に置く。この磁場により、DNA分子がナノ濾過膜の表面に対して垂直に整列する一方で、ゾルゲルが重合してセラミック膜を形成する。ゾル−ゲルが凝固した後に、DNA分子をカ焼によって除去すると、セラミック膜中に細孔が残り、これによって分子分離膜が得られる。
[0054] このようにして、分子分離膜で被覆された管状ナノ濾過膜を含む組み合わせセラミック膜が得られる。この組み合わせ膜は、分子分離膜の高い選択性とナノ濾過膜の有用性とを有する。分子分離膜は、極めて小さな分子(1nm〜2nm)のより大きな分子からの分離を可能にする。
[0055] 組み合わせセラミック膜は、種々の異なる用途において使用することができる。例えば組み合わせセラミック膜は、供給材料ストリームが濾過膜の表面に対して平行に移動するというクロスフロー濾過プロセスにおいて使用することができる。分子分離膜の細孔径より大きな分子は、管状ナノ濾過膜の長いチャネルを通過する。小さい分子は、分子分離膜を透過物の一部として通過する。この技術を応用した1つの例が、バイオリファイナリー汎用化学品の分離という分野においてみられる。
実施例2
[0056] タスク1−ゾル−ゲル中での液晶DNAの形成:
[0057] i.基本原理: 液晶状態は、結晶固体のように整えられているが、液体のように流動する物質相である。DNAのようなポリアニオンを高密度で充填することは、ホスフェート基の電荷−電荷反発が、対イオンを加えることによって最小限に抑えられる場合にのみ達成することができる。二本鎖DNAの150塩基対長さを有するヘキサゴナル液晶相の構造は、小角中性子散乱(Dai2007)によって研究されている。この研究では、ヘキサゴナル液晶相に対し、一価のテトラメチルアンモニウム(TMA)イオンが、液晶状態の形成を容易にするための対イオンとして使用された。この状態におけるDNAの長軸間の間隔は4nmと測定された。最大で100持続長(〜5μm)のDNAのセグメントは、局所的なヘキサゴナル構造を表わすことが示された。
[0058] ii.実験計画法と実験方法: 150塩基対〜2000塩基対の範囲の幾つかのDNA長は、仔ウシ胸腺DNAのヌクレアーゼ分解を行い、引き続きサイズ排除クロマトグラフィーによる分離を行うことによって得ることができる。DNAがゾル−ゲルの存在下で液晶状態を形成する最適の実験条件を解明するのに実験計画法(DoE)が使用されている。合成してスクリーニングしようとする28サンプルの表が作成されている。
[0059] この研究のための入力因子としては、DNA濃度、ゾル−ゲル反応物、温度、及びpHなどがある。実験マトリックスは、D−最適設計(NIST/SEMATECH,2006)に基づいて作成した。可能な条件が多数あるので、完全実施要因計画(Full Factorial Design)を実施することは実践的ではなかった。D−最適設計オプションは、実験スペースにおけるポイントを広げて、重複しない有益な結果を得るための効果的な方法である。上限と下限により、ゾル−ゲル液晶DNA複合材料を形成するための最適条件を包含する範囲が画定された。この合成はさらに、TMAに類似しているが、液晶DNAの形成を容易にすることが知られているカチオン性分子(例えば、スペルミン、スペルミジン、及びプトレシン)も使用することができる。ゾル−ゲル形成化合物の存在下でのDNAの液晶状態の形成は困難であることが明らかになっている。この工程に記載される最適パラメーターを選択するための実験計画法(DoE)は、最適の合成条件を確立するのに役立つ。
[0060] iii.データの分析と解釈: DNAテンプレート材料が形成されたら、種々の方法を使用してこれを特性決定する。DNAは、260nmにおいて6600M−1cm−1の吸光係数を有する紫外線を極めて強く吸収する。もしDNAが多孔性材料中にカプセル封入されていれば、広範な洗浄の後に、該材料に強い紫外線吸収度がみられるであろう。長い範囲の整列がもしあればその存在を確認するために、表面科学・技術研究所(Laboratory for Surface Science and Technology)において走査電子顕微鏡法が施される。最大で約7μm長さのチャネルのヘキサゴナル相整列が観察されることにより、合成が適切であることが確認される。物質の整列状態を調べるのには、X線回折(XRD)とAFMが利用される。長い範囲で整列した高度に均一な細孔を有する材料の従来のXRD結果を、タスク1(ii)に対して得られた結果と比較する(Kim2001)。タスク1の最終工程はDNAを除去することである。この工程はカ焼することによって行われ、これは、空気の存在下にて高温に加熱することによるゼオライト合成において使用される、テンプレート破壊のための一般的なプロセスである。DNAを除去するために、DNA/ゾル−ゲル複合物のサンプルを空気の存在下で加熱する。最適温度は、DNAを完全に除去するのに必要な最低温度である。多孔性材料の特性決定は、先述のようにXRDによって行った。FT−IRを使用して多孔性シリカの表面積を推定するための新たな方法が使用される(McCool2006)。
[0061] iv.潜在的問題/代替アプローチ: カ焼によるDNAの除去には、細孔欠陥が取り込まれることがある。サンプルの加熱・冷却速度が、テンプレートの除去と膜中の欠陥の防止に影響を及ぼす可能性がある。さまざまな温度上昇プロトコルを検討することができる。カ焼プロセスが膜チャネルに対して有害である場合は、DNAの化学的な脱離もしくは分解の検討は任意である。
[0062] v.結果: データ分析により、DNAがシリカ中に適切にカプセル封入されたことがわかった。DNA−シリカ複合物は、DNAの長軸に沿って整列した。DNA−シリカ複合物からDNAを除去するための最適条件がいったん決まれば、高度に多孔質のセラミック材料が得られる。この新規材料の平行細孔構造は、電子顕微鏡法によって視覚化することができる。
実施例3
[0063] DNAテンプレート化膜の合成
[0064] DNAをテンプレートとして使用する新しい手法の特徴は、DNAを巧みに処理して、膜表面に対して垂直な細孔をつくり出せる可能性にある。膜細孔の整列は、カ焼前のDNAの整列状態に依存する。DNA整列のための幾つかの方法が検討されている。最適の方法は、技術のスケールアップに対し、コスト効率の良い方法で実施する上で最も簡単な方法である。整列方法が水性環境にていったん確立されたら、該整列方法を、ゾル−ゲル出発物質の存在下で確認する。成功は、これはクロス偏光顕微鏡(cross−polarized microscopy)によって確認される、ゾル−ゲル中での配向液晶DNAの凝固によって決定される。
[0065] 実験計画と実験法
[0066] 非多孔性基材上に最適の細孔配向を得るために、以下のパラメーターを調整する:
[0067] DNAの濃度 液晶相はDNAの濃度に依存する。DNAの長距離秩序は、液晶相によって決定づけられる。従ってゾル−ゲル中のDNA濃度の巧みな操作が、適切な整列を引き起こすために調整すべき第1のパラメーターである。
[0068] 溶媒条件 DNAの溶解に対する上限は溶媒条件に依存する。
[0069] DNAが溶解されるゾル−ゲルは溶媒として作用する。巧みに操作できる溶媒のパラメーターは、pH、塩の濃度、エタノールの濃度、及び水の濃度である。
[0070] 表面修飾 DNAは負の電荷をもつポリマーである。DNA鎖が、種々の液晶相を形成するために整列させる力に打ち勝ち、基材の表面上に横たわる、ということは起こりうることである。これは、膜の両端間の分子移動を可能にする細孔を、DNAが形成する能力を阻害する。従って、DNAと表面との相互作用を阻害する方法が求められることがある。シリカの極性を減少させる(疎水性を増大させる)ために有機シラン化学が使用されている(Alami−Younssi 1998,Sah 2004)。これによりDNAは、表面との直接的な相互作用が減少する。この結果、種々の液晶相での整列促進力により、DNAが表面に対してより垂直に配向することが可能となる。
[0071] 電場 DNAテンプレート化膜の細孔配向は、電場を使用して制御することができる。周知のように、DNAの配向は電場によって巧みに操作することができる(Germishuizen 2003,Borejdo 1989,Suzuki 1998)。電場配向法は、液晶ディスプレー(LCD)技術に基づいている。DNAの溶液を、図5に示す概念に類似した2枚のITO被覆(インジウム・スズ酸化物)スライドガラス間にサンドイッチ状にはさむ。DNA分子の配向は、ITO電極間に生じる電場によって制御される。DNAの液晶配向の変化をクロス偏光顕微鏡によってモニターする。
[0072] 図5は、LCD構成部品の使用状態を示す。LCDディスプレーの多層組成は、液晶DNAに対する電場配向試験をつくり出すためのモデルとして使用される。
DNAは、図の層Cにおける薄膜を占有する。層BとDは、導電性のITO被膜を有するガラス基板である。偏光フィルムを有する層AとEは、光学顕微鏡のクロス偏光レンズを表わしている。
[0073] 特に、図5の層Aは、光が入射するときに光を偏光させるための垂直フィルターフィルムである。層Bは、インジウム・スズ酸化物電極を有するガラス基板体である。これら電極の形状により、LCDの電源を入れたときに現れるダーク形状(dark shape)が決まる。液晶が偏光と整列するように、垂直リッジを表面上にエッチングする。層CはTN型液晶である。層Dは、水平フィルターとぴったり合わせるための水平リッジを含む、一般的な電極フィルム(ITO)を有するガラス基板である。層Eは、光が通過するのを阻止する/可能にするための水平フィルターフィルムである。層Fは、光をビューアーに送り返すための反射面である。
[0074] 説明した最初の3つの方法では、スライドガラスとカバースリップとの間にDNAの溶液をサンドイッチ状にはさむ。電場整列法を試みる場合は、2枚のITO被覆(インジウム・スズ酸化物)スライドガラスの間にDNAの溶液をサンドイッチ状にはさむ。
[0075] データの分析と解釈
[0076] 種々の方法のいずれもが、マトリックス中にカプセル封入されたDNAを含む、重合シリカゾル・ゲルの層を作製する。液晶状態のような長距離秩序は、整列材料を偏光が通過するときに複屈折を示す。DNAの液晶状態は、ユニークな複屈折パターンを示す。DNAの濃度、溶媒条件、表面修飾、及び電極間の電位を変えることによって得られるパターンのデジタル画像を、デジタルカメラを装備したゼオマトリックス偏光顕微鏡に連結されているコンピュータに保存する。
[0077] 液晶DNA−ゾルゲル複合物の種々の相を確認するには、2つの異なる画像検査法〔光学顕微鏡法(LM)と走査電子顕微鏡法(SEM)〕を使用する。プレコレステリック相とコレステリック相とスメクチック相の結果が、ゼオマトリックスによって得られるフェーズIの結果に類似していることを確認するには、種々の条件の関数としてのDNAの液晶状態から得られるLM画像を、DNAの既知液晶相の公表画像(Strzelecka 1998)と比較する。DNAの整列構造を評価するには、NIHイメージJソフトウェア(NIH)を使用して処理したSEM画像を使用する。空間的配置、面積、平均、質量中心、及び周辺長は全て、このソフトウェアパッケージを使用して測定することができる。細孔の整列状態を調べるには、SEM断面画像を使用する。NIHイメージソフトウェア内のツールを使用してSEM画像データを分析すれば、基材表面に対するDNAの平均配向を測定できるはずである。
[0078] iv.潜在的問題/代替アプローチ
[0079] 潜在的問題: 電場が、ゾル−ゲル溶液中での細孔整列を起こさせるのに充分ではない: 別の整列手順を試みる:
[0080] 細孔整列の代替法としては、最初は一本鎖DNAをアルミナに付着させるために開発された方法によって、魚の精子の二本鎖DNAの末端を表面に化学的に結合するという方法がある(Saprigin 2004)。アミノシランN−(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(AEAPS)を使用して、アルミナ基材の表面をシラン化することができる。AEAPSの末端第一アミンは、カルボジイミド架橋メカニズムによってDNAの末端ホスフェートに共有結合する。結果として、約100塩基対の長さを有する魚の精子の二本鎖DNA(一端が表面に結合している)の単一層が得られる。中性pHにおいて第一アミンは正に帯電し、DNAは負に帯電するので、DNAは表面(第一アミンを含有する)上に横たわりやすい。この影響は、DNAを正に帯電したアミノシランで前処理することによって最小限に抑えることができる。さらに、アミノシランアミノプロピルトリエトキシシラン(APTES)も、DNA分子に近接してゾル−ゲルの形成を容易にする。DNAの結合単分子層は、薄すぎるために効果的な分離膜として機能することができないが、その代わり、後続する液晶DNAテンプレート化材料の層を整列させるための指向剤として作用する。
[0081] v.予想される結果
[0082] 本出願人は、表面上でのDNAの長距離秩序を予想している。DNAは、90°未満の角度で配向しやすい。表面に対する平均角度が40°より大きければ、DNAの除去により生じる細孔が効率的な分子移動を可能にするはずである。本出願人は、タスク1が8ヶ月を要するものと予想している。ゼオマトリックスのスタッフであるSusan MacKay、Karl Bishop、及びTyler Kirkmannが関与している。
[0083] タスク2−多孔性基材上のテンプレート化Z−SEP(商標)膜を浸漬被覆・特性決定する
[0084] i.基本原理
[0085] フェーズI/IBプロジェクトにより、DNAテンプレート化膜を形成するのに必要なテンプレート法と浸漬被覆法が開発された。この開発作業は、スライドガラスを膜用基材として使用して行われた。このプロトタイプ膜は、平面状であり;セラミック材料で構成され;並びにマクロポーラスゾーン、メソポーラスゾーン、およびマイクロポーラスゾーンで多層化されている;という特徴を有する多孔性材料によって支持される。プロトタイプの開発に対し、ゼオマトリックスは、Inocermic GmbHから供給されるγ−アルミナ基材、及びフェーズI/IBプロジェクト時に開発された被覆法を使用する。基材が多孔性であることにより、細孔配列と流量の測定が可能となる。単一ガスのパーミアンス、細孔のサイズ分布、気孔率、及び選択的な層厚さ等の膜特性も調べる。多孔性基材を浸漬被覆するための条件は、表面接着特性が異なることから非多孔性基材と同じではないことがある、ということが考えられる。多孔性基材は、Inocermic GmbHから購入することができる。複合アルミナ基材は、直径が2cm、厚さが3mmで、10nmの平均細孔径を有する。これらの基材は、10nmの多孔性γ−アルミナがより高多孔性のα−アルミナ層上に存在する形で構成される。Z−SEP(商標)プロトタイプ膜は、カプセル封入DNAゾル−ゲル前駆体溶液(フェーズI/IBに関して開発された方法に従って調製されている)中に多孔性基材を浸漬して浸漬被覆することによって形成される。これらの膜を乾燥し、次いでフェーズI/IBに関して開発された方法に従ってカ焼する。下側の基材に応じたZ−SEP(商標)層の焼結を含む最終プロセスのために、さらなる他の方法を開発する必要がある。こうした方法の開発は、別のタスク(タスク3)に分類される。
[0086] ii.実験計画と実験法
[0087] 工程1 浸漬被覆
[0088] この研究フェーズにおいて、ゼオマトリックスは、コンサルタントであるWilliam DeSisto教授とともに作業する。DeSisto教授は、支持テンプレート化膜の浸漬被覆と特性決定において9年の経験を有する(Higgins 2006,Kennard 2008)。ゼオマトリックスが使用する方法は、教授が自分の研究において使用している手順を基にして適合させた方法であり、液晶DNAゾル−ゲル材料の溶液中に基材を浸漬することからなる。フェーズI/IB時の初期浸漬被覆作業は、メーヌ大学のDeSisto研究室の装置を使用して行った。フェーズIIの作業は、ゾル−ゲル溶液を通しての、より正確でより再現性の高い基材の「引き出し(draw)」を可能にする特注装置を使用して、ゼオマトリックスの設備で行う。基材が数秒間にわたって材料中に置かれ、これにより表面に対するゾル−ゲルの結合が可能となる。次いで基材を所定の一定速度で引き出すと、均一な厚さの膜層が得られる。厚さは、ゾル−ゲルの粘度だけでなく引き出し速度にも影響される(Brinke and Hurd 1994)。乾燥工程時に、膜の欠陥が取り込まれることがある。したがって、温度と湿度が制御されたチャンバー〔エレクトロ−テックシステムズ社から購入〕内にて浸漬被覆プロセスを行うことによって蒸発速度を調整する。浸漬被覆の速度と角度に対する正確で且つ再現性のある制御を可能にするために、環境チャンバー内に被遠隔制御モーターを据え付ける。
[0089] 工程2 カ焼: カ焼は、フェーズI/IBにおいて確立された方法を使用して、ゼオマトリックスにて行う。この工程の後、膜の特性決定を行って、平均細孔径、細孔径分布、細孔整列、欠陥の程度、及び膜厚を求める。
[0090] iii.データの分析と解釈
[0091] 膜厚は、SEMを使用して得られる断面画像によって測定する。分岐ヘキサンの吸着ポロシメトリーまたは吸着パームポロメトリー(Clark 2003,CaO 1993,Cuperus 1992)を使用して、欠陥を定量化し、平均細孔径と細孔径分布を測定する。この方法は、凝縮性蒸気による制御された細孔ブロッキングを測定することによって、そして膜を通過する別の非凝縮性ガスのフラックスを測定することによってアクティブな細孔(膜を横切っている細孔)を測定する。ブロッキング剤として作用するよう、ヘキサンの蒸気分圧は広い範囲にわたって変動する。ヘリウムガスの流量を、ヘキサンの活動度(hexane activity)の関数として測定する(ヘキサンの蒸気圧をヘキサンの飽和圧力に応じて標準化する)。ヘキサンの活動度は、ケルビン式(式中、σはヘキサンの表面張力であり、Vはヘキサンのモル体積であり、Rはガス定数であり、Tは温度であり、aはヘキサンの活動度であり、tは吸着された単分子層の厚さである)を使用して細孔径Rに関係づけることができる(Cuperus 1992)。
Figure 0005620915
[0092] ケルビン式は、ヘキサン蒸気が膜にさらされたときに、より大きな細孔において凝縮がどのように起こるかを決定する。細孔径分布f(R)は、下記の関係式(式中、lは膜の厚さであり、Mは透過物の分子量であり、Fはクヌーセン輸送式に基づいた不活性ガスのパーミアンスである)を使用して算出することができる(CaO 1993)。
Figure 0005620915
[0093] 単一ガスのパーミアンス測定値により膜のパーミアンスが決まる。単一ガスのパーミアンスはさらに、膜を通過する粘性流のフラクションを測定することによって欠陥流量を定量化するのにも使用することができる(Kumar 2008,Xu 2004)。膜の品質は、パーミアンスを膜の両端間の平均圧力低下に対してプロットすることによって求められる。選択層において亀裂やピンホールによる欠陥が明らかであり、パーミアンスが平均圧力低下に依存していることが明確にわかる。粘性流が選択的な細孔をバイパスし、欠陥を通過する。これらの測定は、セラミック膜を特性決定するのに使用される標準的な手法である。分岐ヘキサン吸着ポロシメトリー、ガスパーミアンスの測定、及びSEMを行うための装置は、Bill DeSisto研究所の化学・生物工学部門から、及びメーヌ大学の表面科学・技術研究所(LaSST)から、ゼオマトリックス・ファシリティクスとユース・アグリーメントに従って入手可能である。
[0094] iv.潜在的問題/代替アプローチ
[0095] 多孔性基材に対する浸漬被覆法は、非多孔性基材の場合とは著しく変えなければならない場合がある。1〜5ミクロンの所望の厚さ(SEMにより測定)の比較的均一な層に適用する方法を見出すために、浸漬被覆法(引き出し速度と湿度)の系統的な変化を試みることができる。
[0096] もし我々が使用するLaSSTのSEMが最も高い解像度において機能を果たすことができなければ、ゼオマトリックスは、SEM画像解析に対して外部の分析研究室を利用する。
[0097] v.予想される結果
[0098] 予想される結果は、1〜3ナノメートル範囲の細孔径を有する多孔性基材上への1〜5ミクロン厚さの膜の堆積;10−6モルm−2−1Pa−1のオーダーのNガスパーミアンス;及び欠陥による流量パーセント値が10%未満;である。
[0099] タスク2は、プロジェクトの全体にわたって実施する必要のある持続的な膜の特性決定を含む。タスク2は18ヶ月を要する。ゼオマトリックスのスタッフであるSusan MacKay、Tyler Kirkmann、及びKarl BishopのほかにWilliam DeSisto教授も関与している。
[00100] タスク3−Z−SEP(商標)膜プロトタイプ中の欠陥をできるだけ抑える
[00101] i.基本原理 亀裂や基材からの層間剥離などのZ−SEP(商標)膜中の欠陥は、プロジェクトの次の段階を始める前に解決しておかなければならない。欠陥の形成は、浸漬被覆/乾燥工程またはカ焼/焼結工程時に起こりうる。パーベーパレーション試験(タスク4)時にZ−SEP膜を評価するために、欠陥は最小限でなければならない。より高い流量とより良好な分離係数との組み合わせは、分子流が主として、膜の細孔を通って、そしてより大きくてより選択性の低い欠陥を通らないで起こるときに達成される。
[00102] ii.実験計画と実験法
[00103] 選択的シリカ膜層を基材に結合させなければならない。焼結はこの結合を達成するための一般的な方法であるが、細孔サイズを維持しようとすると、焼結温度が限定される。多孔性シリカ膜中の細孔の構造が変わり始める温度は約600℃からである(Tatsu 2005)。細孔の崩壊を避けるために、DNAの除去は可能な最も低い温度で行わなければならない。熱重量分析(TGA)により、加熱したときのサンプルの塊の変化をモニタリングすることが可能である。いったんDNAが完全に除去されたら、DNAを除去するのに必要な最低温度を設定する。減衰全反射フーリエ変換赤外分光法(ATR−FTIR)により、表面上の固体物質の化学組成の分析が可能であり、ATR−FTIRは膜の組成をモニターするのに使用される。膜を焼結するにはより高い温度が使用される。膜の細孔特性は、焼結温度の関数としてモニターされる。これらの実験は、メーヌ大学のDeSisto教授の研究室において行うことができる。これらの温度により、我々には、Z−SEP(商標)生成物に対する最適焼結温度を決定するための操作範囲がわかる。欠陥の除去がこの工程の目的である。選択層の亀裂、浮き、及び離層は実際に起こりうることである。
[00104] 膜中の欠陥は、選択層の複数被覆を施すことによって最小限に抑えることができる(Higgins 2006)。各浸漬被覆後に膜をカ焼し、このプロセスを繰り返す。しかしながら、選択層がより厚くなると、膜性能の特性(例えばフラックス)が制約されることがある。さらに、層が厚くなりすぎると、膜は、乾燥またはカ焼すると亀裂を形成する傾向がある。これら2つの両極端の間に最適の厚さを見出すことができる。浸漬被覆法によって層を施して、これを乾燥させた後、同じプロセスを繰り返すことによってその後の層を施す。膜を慎重に乾燥し、カ焼し、そして先述のように特性決定する。浸漬被膜と欠陥の数、パーミアンス、および細孔径分布の間の関係を明確にする。この手順は、欠陥と欠陥による膜性能限界との間の最良の折り合いを決定するが、この手順はさらに、選択層の厚さを増大させることで膜のパーミアンスを低下させる。膜の厚さとガスパーミアンスとの間の関係の分析では、さまざまな膜厚範囲にわたって単一ガスのパーミアンスを測定することによって試験する。
[00105] 浸漬被覆プロセスからの欠陥形成は、膜の厚さ(引き出し速度)、乾燥速度(湿度の制御)、及びゾルゲル化学によって影響を受けることがある。欠陥数の減少は、ヘキサンポロシメトリーのベースラインの低下によって確認される。こうした浸漬被覆手順のパラメーターは、それらが堆積膜における欠陥形成に関係するときに検討される。浸漬被覆プロセスの改良を明らかにするために、浸漬被覆実験の前とカ焼の後に、欠陥を通過するガス流量をヘキサンポロシメトリーによって調べる。欠陥の測定は、フェーズIBにおいて開発した手順に従ってカ焼した一組の膜に対して行い、これによってカ焼温度と加熱速度が欠陥の形成に及ぼす影響が明らかになる。膜欠陥により細孔構造をバイパスする分子流が可能となり、この結果、圧力の増大とともに流量が増大する。この影響は、膜の両端間の圧力低下とパーミアンスとの間の関係をモニターすることによって観察する。□P.A.右上がり勾配は、欠陥が存在していることを示す。その後、カ焼と焼結を同じ工程にて行う。炉温をカ焼温度にまで上げ、カ焼を完了させるために所定時間保持する。焼結工程を完了させるために温度をさらに上げる。プログラム可能な炉中にて焼結された一連の同一膜に対して一組の実験を行い、カ焼温度、焼結温度、及び加熱速度の影響を調べる。欠陥を通過するガス流量のパーセント値を得るために、LaSSTでのヘキサンポロシメトリーによって膜を分析する。これらの結果から我々は、カ焼工程時と焼結工程時の欠陥形成を最小限に抑えるべく、加熱パラメーターを最適化することができる。
[00106] 膜の性能に及ぼすDNA整列の有効性を明らかにする。欠陥、パーミアンス、及び細孔径分布を明らかにするために、整列状態と非整列状態のテンプレート化膜を作製し、評価する。
[00107] iii.データの分析と解釈
[00108] ATR−FTIRスペクトルは、DNAテンプレート材料の存在もしくは除去に対する証拠を与える。タスク2において略述した細孔特性、パーミアンス、及び欠陥に関するデータの分析と解釈がそのままタスク3に当てはまる。このタスクにおける異なったアプローチは、欠陥を最小限に抑えるべく手順を系統的に適用することである。圧力が増大するにつれてパーミアンスの増大が観察されることがあるが、これは欠陥を通過するガス流量によるものである。パーミアンスは、膜の両端間の圧力低下(ΔP)の関数としてグラフ化される。右上がり勾配は欠陥が存在していることを示す。パーミアンスvs.ΔPの勾配がゼロということは欠陥が存在していないこと示す。欠陥の数と程度が低下すると、パーミアンスvs.ΔP線の勾配が減少する。
[00109] iv.潜在的問題/代替アプローチ
[00110] 問題: 欠陥の除去は、膜のパーミアンスの大幅な減少を引き起こす。これは、多くの要素からなる浸漬被覆法によるものと考えられる。DNAテンプレートを除去するために膜層をカ焼した後に、残された細孔が次のゾル−ゲル浸漬で詰まってしまう、ということが起こりうる。
[00111] 溶液: 複数回の浸漬被覆が完了した後にカ焼を行う。
[00112] v.予想される結果
[00113] 我々の目標は、軽質ガスのポロシメトリーによって測定して、5%未満の欠陥流量を有する膜である。
10 集合体
12 セラミック膜
14 DNA分子
16 基材
18 ゾル−ゲル、ふるい材料
20 細孔
21 セラミック膜
22 基材層
24 中間層
26 DNA−ゾルゲル膜
30 細孔

Claims (16)

  1. 数のテンプレート材料としてのDNA分子を供給すること;
    分子分離用の膜をテンプレート材料のまわりに生成させるのに適したふるい材料を供給すること、ここで、該膜が対向する主表面を有し
    ふるい材料中のテンプレート材料を、分子分離に適した細孔を残すような配列状態にて配置すること;及び、
    5オングストローム〜30オングストロームの直径を有する細孔であって、互いに対して通常平行に延び、かつ主表面間の膜を通って実質的に垂直に延びている細孔をふるい材料中に残すように、そして分子分離に適したを生成するようにテンプレート材料を除去すること;
    を含む、分子分離用の膜の製造方法。
  2. テンプレート材料のまわりにふるい材料を供給した後に、テンプレート材料を配置する、請求項1に記載の製造方法。
  3. ンプレート材料を、膜の表面に対して通常垂直な細孔を残すように配置する、請求項1に記載の製造方法。
  4. テンプレート材料を表面に付着させ、ふるい材料を、該表面上に、且つテンプレート材料のまわりに、膜を形成するように施す、請求項に記載の製造方法。
  5. 細孔を残すようにテンプレート材料を除去した後に、細孔径を制御された方法で小さくするという追加工程を含む、請求項1に記載の製造方法。
  6. ふるい材料をテンプレート材料のまわりに供給する前に、触媒物質をテンプレート材料に付着させるという追加工程、及びテンプレート材料を除去するときに、細孔に付着している触媒物質を残すという追加工程を含む、請求項1に記載の製造方法。
  7. 基材;
    基材上の複数のテンプレート材料としてのDNA分子、ここで、該テンプレート材料が除去されたときに分子分離に適した細孔を残すような配列状態でテンプレート材料が配置され、該細孔が、5オングストローム〜30オングストロームの直径を有し、互いに対して通常平行に延び、かつ膜の対向する主表面間の膜を通って実質的に垂直に延びている;及び、
    テンプレート材料のまわりの基材上に配置されたふるい材料、ここで、該ふるい材料は、ある組成を有し、テンプレート材料の除去後に分子分離の膜が作製されるように成形されている;
    を含む、分子分離用の膜を製造するための集合体。
  8. 基材が表面を有し、ふるい材料がその上に成形されて分子分離用の膜を作製する、請求項に記載の集合体。
  9. テンプレート材料に付着している触媒物質をさらに含む、請求項に記載の集合体。
  10. ふるい材料から作られた膜を含む、分子分離用の膜であって、
    該膜が対向する主表面を有し;
    該膜が、主表面間に延び、かつ膜を通って延びている細孔を有し、該細孔が、DNA分子であるテンプレート材料で形成された、5オングストローム〜30オングストロームまたは10オングストローム〜19オングストロームの直径を有し、該細孔が、互いに対して通常平行であり、主表面に対して実質的に垂直である
    上記膜。
  11. 細孔が、実質的に均一である、請求項10に記載の膜。
  12. 細孔に付着している触媒物質をさらに含む、請求項10に記載の膜。
  13. テンプレート材料を除去したときに、触媒物質が細孔上の対応する位置に付着するように、触媒物質をテンプレート材料上の位置に付着させる、請求項に記載の製造方法。
  14. テンプレート材料を除去したときに、2種以上の触媒物質が細孔に付着するように、2種以上の異なる触媒物質を各テンプレート材料に付着させる、請求項に記載の製造方法。
  15. 媒物質が、金属原子、金属イオン、又は金属酸化物である、請求項に記載の製造方法。
  16. 触媒物質がモレキュラーシーブとしても機能するように、細孔が配置される、請求項に記載の製造方法。
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