JP5617773B2 - ハードコートフィルム - Google Patents
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Description
本発明に係るハードコート層は、平均粒径10〜100nmの重合性不飽和基含有シリカを含有することが特徴である。
フッ素化架橋ポリマー微粒子は、摩擦係数が小さいことから、ハードコート層中に含有される他の成分との相互作用が小さく、添加しハードコート層を光硬化することでハードコート層表面に配向することが可能であり、優れた防汚性と基材との密着性の両立を図れる。
本発明においては、フッ素化架橋ポリマー微粒子の表面自由エネルギーを、次のように測定した。
本発明のハードコートフィルムはハードコート層に多官能電離放射線硬化型樹脂を含有することが、基材フィルムとの密着性、表面硬度向上の点で必要であるが、該電離放射線硬化型樹脂としては、下記多官能アクリレート化合物が好ましい。
前記ハードコート層塗布組成物は、必要に応じて、性能を損なわない範囲で、帯電防止剤、防汚剤、防眩材、顔料、充填剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、酸化防止剤、チクソトロピー化剤等を含んでもよい。これらの添加剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
また、本発明に係るハードコート層は、前記した電離放射線硬化型樹脂を溶剤などで希釈し、添加剤を加えてハードコート層塗布組成物として、以下の方法で透明基材上に塗布、乾燥、硬化して設けることが生産性の観点から好ましい。溶剤としては、アルコール類(メタノール、イソプロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノールなど)、ケトン類(メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトンなど)および/または酢酸エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)を含む溶剤が好ましい。また、塗布量はウェット膜厚として0.1〜40μmが適当で、好ましくは、0.5〜30μmである。また、ドライ膜厚としては平均膜厚0.1〜30μm、好ましくは1〜20μm、特に好ましくは6〜15μmである。
本発明のハードコートフィルムに用いられる透明基材は、透明基材フィルムであることが製造が容易であること、ハードコート層と接着し易いこと、光学的に等方性であることから好ましい。(以下、基材フィルムという)
上記性質を有した基材フィルムであれば何れでもよく、例えば、トリアセチルセルロースフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム等のセルロースエステル系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンフィルム等のポリオレフィン系フィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム、ノルボルネン樹脂系フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルムまたはアクリル系フィルム等を使用することができる。
基材フィルムとして好ましいセルロースエステルフィルムについて、より詳細に説明する。
式(II) 0≦X≦2.5
中でも1.9≦X≦2.5、0.1≦Y≦0.9であることが好ましい。セルロースエステルの数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw)は、高速液体クロマトグラフィーを用い測定できる。測定条件は以下の通りである。
カラム:Shodex K806、K805、K803G
(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ:L6000(日立製作所(株)製)
流量:1.0ml/min
校正曲線:標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
基材フィルムは、熱可塑性アクリル樹脂とセルロースエステル樹脂とを含有し、熱可塑性アクリル樹脂とセルロースエステル樹脂の含有質量比が、熱可塑性アクリル樹脂:セルロースエステル樹脂=95:5〜50:50であるフィルムを用いても良い。
本発明に係る基材フィルムには、取扱性を向上させる為、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子などのマット剤を含有させることが好ましい。中でも二酸化ケイ素がフィルムのヘイズを小さくできるので好ましく用いられる。
基材フィルムには、組成物の流動性や柔軟性を向上するために、可塑剤を併用することもできる。可塑剤としては、フタル酸エステル系、脂肪酸エステル系、トリメリット酸エステル系、リン酸エステル系、ポリエステル系、糖エステル系、アクリル系ポリマー等が挙げられる。この中では、ポリエステル系、糖エステル系及びアクリル系ポリマーの可塑剤が好ましく用いられる。
基材フィルムは、その全光線透過率が90%以上であることが好ましく、より好ましくは93%以上である。また、現実的な上限としては、99%程度である。ヘイズ値は2%以下が好ましく、より好ましくは1.5%以下である。全光線透過率、ヘイズ値はJIS K7361及びJIS K7136に準じて測定することが出来る。
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxは基材フィルム面内の遅相軸方向の屈折率、nyは基材フィルム面内で遅相軸に直交する方向の屈折率、nzは基材フィルムの厚み方向の屈折率、dは基材フィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す。)
上記リターデーションは、例えばKOBRA−21ADH(王子計測機器(株))を用いて、23℃、55%RHの環境下で、波長が590nmで求めることができる。
次に、基材フィルムの製膜方法の例を説明するが、これに限定されるものではない。基材フィルムの製膜方法としては、インフレーション法、T−ダイ法、カレンダー法、切削法、流延法、エマルジョン法、ホットプレス法等の製造法が使用できる。
基材フィルムは、溶液流延法によって製造することが出来る。溶液流延法では、樹脂および添加剤を溶剤に溶解させてドープを調製する工程、ドープをベルト状もしくはドラム状の金属支持体上に流延する工程、流延したドープをウェブとして乾燥する工程、金属支持体から剥離する工程、延伸または幅保持する工程、更に乾燥する工程、仕上がったフィルムを巻き取る工程により行われる。
なお、Mはウェブまたはフィルムを製造中または製造後の任意の時点で採取した試料の質量で、NはMを115℃で1時間の加熱後の質量である。
延伸工程では、フィルムの長手方向(MD方向)、及び幅手方向(TD方向)に対して、逐次または同時に延伸することができる。互いに直交する2軸方向の延伸倍率は、それぞれ最終的にはMD方向に1.0〜2.0倍、TD方向に1.05〜2.0倍の範囲とすることが好ましく、MD方向に1.0〜1.5倍、TD方向に1.05〜2.0倍の範囲で行うことが好ましい。例えば、複数のロールに周速差をつけ、その間でロール周速差を利用してMD方向に延伸する方法、ウェブの両端をクリップやピンで固定し、クリップやピンの間隔を進行方向に広げてMD方向に延伸する方法、同様に横方向に広げてTD方向に延伸する方法、或いはMD/TD方向同時に広げてMD/TD両方向に延伸する方法などが挙げられる。
本実施形態における基材フィルムの膜厚は、特に限定はされないが10〜250μmが用いられる。特に膜厚は10〜100μmであることが特に好ましい。更に好ましくは20〜60μmである。前記範囲とすることで、基材フィルムの取り扱い性に優れる。本発明に係る基材フィルムは、幅1〜4mのものが用いられる。特に幅1.4〜4mのものが好ましく用いられ、特に好ましくは1.6〜3mである。4mを超えると搬送が困難となる。
本発明のハードコートフィルムを用いた偏光板について述べる。偏光板は一般的な方法で作製することができる。本発明のハードコートフィルムの裏面側をアルカリ鹸化処理し、処理したハードコートフィルムを、ヨウ素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光膜の少なくとも一方の面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせることが好ましい。
本発明のハードコートフィルムを用いて作製した本発明の偏光板を表示装置に組み込むことによって、種々の視認性に優れた画像表示装置を作製することができる。
(1)表面吸着イオン除去
水分散コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、スノーテックN、平均粒子径12nm、pH9.0〜10.0)を陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、ダイヤイオンSK1B)500gを用いて3時間イオン交換を行った。次に、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、SA20A)300gを用いて3時間イオン交換を行った。その後、イオン交換水を用いて洗浄することで、固形分濃度20質量%のシリカ微粒子水分散体を得た。Na2O含有量は、5ppmであった。
上記(1)の処理を行った無機微粒子の水分散体20gに300mlのイソプロパノール、4.0gの3,6,9−トリオキサデカン酸、及び4.0gのメタクリル酸を加えて、1時間攪拌した。得られた混合液を60℃で6時間加熱しながら攪拌する事で、無機微粒子にメタクリロイル基が導入された無機微粒子分散体を得た。得られた無機微粒子分散体をロータリーエバポレーターを用いて蒸留水、及びイソプロパノール、メタクリル酸を留去させ、乾固させないようにメチルエチルケトンを加え、表面処理で使用されたメタクリル酸と同量(100%)を加えて、固形分50質量%のシリカ分散メチルエチルケトン溶液を得た。残留する水やイソプロパノールは0.1質量%以下とした。得られた重合性不飽和基含有シリカAは、粒度分析計(日機装(株)製 Microtrac)により測定し、d55=13nmであった。
(1)表面吸着イオン除去
水分散コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、スノーテックOL、平均粒子径44nm、pH2.0〜4.0)を用いて、製造例1と同様に表面吸着イオンを除去した無機微粒子の水分散液を得た。
製造例1において、メタクリル酸をジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー(株)製、SR399)に変更して、製造例1と同様の手法で表面処理を行った。後添加したジペンタエリスリトールペンタアクリレートは、50%とした。
水分散コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、スノーテックN、平均粒子径12nm、pH9.0〜10.0)を陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、ダイヤイオンSK1B)500gを用いて3時間イオン交換を行った。次に、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、SA20A)300gを用いて3時間イオン交換を行った。その後、イオン交換水を用いて洗浄することで、固形分濃度20質量%のシリカ微粒子水分散体を得た。Na2O含有量は、5ppmであった。得られたシリカ微粒子水分散体をエバポレーターを用いて、水を留去させ、乾固させないようにメチルエチルケトンを加えて、固形分50質量%のメチルエチル分散体を得た。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 70質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、35質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m2)1質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA:共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)60質量%、イルガキュア184(Irg184:BASFジャパン(株)製)4質量%、MEK 65質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカB 80質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、40質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m2)0.3質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)57質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)2.7質量%、MEK 60質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 116質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、58質量%)、FF1−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー13.2mJ/m2)3質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)34質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)5質量%、MEK 92質量%を加えて40%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 66質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、33質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m2)9質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)55質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)3質量%、MEK 67質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 52質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、26質量%)、FF1−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー13.2mJ/m2)4質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)68質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)2質量%、MEK 74質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカB 94質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、47質量%)、Microdispers−200(表中MD−00と記載:テクノケミカル(株)製:200〜300nm、表面自由エネルギー:18mJ/m2)5質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)38質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)10質量%、MEK 53質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 100質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、50質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m2)7質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)37質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)6質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカB 36質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、18質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m2)2質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)77質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)3質量%、MEK 72質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 126質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、63質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m2)3質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)27質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)7質量%、MEK 87質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカB 70質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、35質量%)、FF1−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー13.2mJ/m2)12質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)47質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)6質量%、MEK 65質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m2)4質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)92質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)4質量%、MEK 100質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカC 84質量%(全固形分100質量%に対して、42質量%)、FF1−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー13.2mJ/m2)0.5質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)52.5質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)5質量%、MEK 58質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 60質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、30質量%)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)66質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)4質量%、MEK 70質量%を加えて40%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 94質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、47質量%)、ルブロンL−2(ダイキン工業(株)製:200〜300nm、表面自由エネルギー:22.4mJ/m2)5質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)45質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)3質量%、MEK 53質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカB 110質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、55質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m2)2質量%、ポリエステルアクリレート(第一工業製薬(株)製:R−2403)38質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)5質量%、MEK 95質量%を加えて40%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 70質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、35質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m2)4質量%、ポリエステルアクリレート(第一工業製薬(株)製:R−2403)57質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)4質量%、MEK 65質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
(1)表面フッ素濃度
フィルム表面をXPS測定を行い表面フッ素濃度を求めた。測定に当たって、VGサイエンティフィックス社製ESCALAB−200Rを用いた。
(2)防汚性試験
フィルムの裏面を黒打ちし、フィルム表面に指紋を付着させた。その後、ティッシュで拭き取り、下記評価基準に従ってランク付けを行った。
△:拭き取りにくい
×:拭き取れない
(3)耐侯性密着
JIS D 0202−1988の規格に従い、実施した。碁盤目テープ剥離試験により、セロハンテープ(ニチバン株式会社製)を用いて、指の腹でフィルムに密着させた後、剥離した。判定は100マスのうち、剥離しないマス目の数で表す。初期密着性はハードコートフィルム作製、24Hr後に測定した。耐光性試験は、JIS K 6783bに準拠してサンシャインウエザオメーターを用いて(温度63℃ 湿度45%)1000時間照射した。
×:99/100未満 剥がれ有り
(4)鉛筆硬度測定
JIS K 5600の規格に従って実施した。鉛筆を45度の角度として、750gの荷重をかけて、各ハードコートフィルム試料表面の引っ掻き試験を行った。5回のうち4回以上傷の付かなかった鉛筆の硬さ記号で、ランク付けを行った。
(5)カール
ハードコートフィルムを10cm×10cmの大きさに切り出し、各端部の浮き上がり量を測定。四点の平均値をカール値とした。
×:10mm以上
(6)全光線透過率測定
JIS K7165の規格に従って実施した。サンプルをD65光源を用いてヘイズメーター(商品名NDH2000、日本電色工業株式会社製)にて測定した。
×:92%未満
(7)耐擦傷性
ハードコート層表面を500g/cm2の荷重を掛けたスチールウール(日本スチールウール(株)製、#0000)で10往復させて、傷の発生有無を目視にて観察した。
×:5本以上の傷
上記各種測定結果をまとめて表1に示す。
Claims (5)
- 透明基材上に少なくとも1層のハードコート層が形成されているハードコートフィルムであって、ハードコート層形成材料が少なくとも(1)平均粒径10〜100nmの重合性不飽和基含有シリカ(2)フッ素化架橋ポリマー微粒子(3)多官能電離放射線硬化型樹脂からなる樹脂硬化膜であり、該ハードコート層表面のフッ素原子濃度が15mol%以上であることを特徴とするハードコートフィルム。
- 前記重合性不飽和基含有シリカの配合量は、ハードコート層塗布組成物の全固形分に対して20〜60質量%であることを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
- 前記重合性不飽和基含有シリカは、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基のいずれかを含有することを特徴とする請求項1または2に記載のハードコートフィルム。
- 前記フッ素化架橋ポリマー微粒子は、表面自由エネルギーが12〜21mJ/m2であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
- 前記透明基材は、ポリエステル系、ポリオレフィン系、アクリル系、セルロース系の樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
Priority Applications (1)
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