JP5617773B2 - ハードコートフィルム - Google Patents

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Description

本発明はハードコートフィルムに関し、より詳しくは基材フィルムとの密着性が良好であり、表面硬度を落とさずにカールが小さく、高耐久、高透明なハードコートフィルムに関する。
偏光板保護フィルムとしては透明性や偏光子との接着性からセルロース系のフィルム、特にトリアセチルセルロースフィルムが好適に用いられている。しかしながら、トリアセチルセルロースフィルムはハードコート性に乏しく傷が付きやすいため、表示装置表面に偏光板が設置される場合には、主に紫外線硬化型樹脂組成物からなるハードコート層を設けたトリアセチルセルロースフィルムを用いた偏光板を使用している。
近年、用いられる表示装置の高耐久化に伴い、偏光板も高性能化、高耐久化が望まれている。しかしながら、前記ハードコート層は高温、高湿の環境下に放置されると基板であるトリアセチルセルロースフィルムとの密着性が低下して膜剥がれを起こしたり、カールが大きくなるという問題があった。
そこで、上記問題等の解決を図る技術として、特許文献1には基材に対する密着性、耐擦傷性の向上を目的に、金属酸化物粒子、エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体を含み用いる溶剤の揮発速度差を用いて二層以上の層を形成する製造方法が提案されているが、金属酸化物粒子の分散状態が均一化し難いことでカール低減効果が小さく、エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体が膜中に分散されることから密着不良が生じやすいという問題がある。
特許文献2は、耐久性に優れ外観変化を起こし難く、基材に対する密着性が高い反射防止フィルムについて、ハードコート層、低屈折率層に各々オルガノシラン化合物やその加水分解物を添加する技術が開示されているが、オルガノシラン化合物やその加水分解物は耐熱試験によって脱水縮合が起こり、カールの劣化が生じたり、ヘイズの劣化を引き起こすという問題がある。
更に、特許文献3は、アクリレート基およびメタクリレート基の少なくとも一方の基を有する硬化型化合物、無機酸化物粒子表面が重合性不飽和基を含む有機化合物で修飾された微粒子、反応性フッ素化合物、反応性ケイ素化合物を含有する耐擦傷性や防汚性に優れるハードコートフィルムについて記載されているが、防汚成分が塗膜中に均一分散されることで、基材との密着不良を生じる不具合が発生し易く、また、反応性ケイ素化合物を用いることから耐薬品性(アルカリ処理)が弱く、白濁やクラックを生じやすいという問題があり改善が必要であった。
特開2006−231316号公報 特開2006−337663号公報 特開2010−152331号公報
従って本発明の目的は、上記問題点に鑑み、基材フィルムとの密着性が良好であり、表面硬度を落とさずにカールが小さく、高耐久、高透明な総合的に優れたハードコート層を有するハードコートフィルムを提供するものである。
本発明の上記目的は以下の構成により達成される。
1.透明基材上に少なくとも1層のハードコート層が形成されているハードコートフィルムであって、ハードコート層形成材料が少なくとも(1)平均粒径10〜100nmの重合性不飽和基含有シリカ(2)フッ素化架橋ポリマー微粒子(3)多官能電離放射線硬化型樹脂からなる樹脂硬化膜であり、該ハードコート層表面のフッ素原子濃度が15mol%以上であることを特徴とするハードコートフィルム。
2.前記重合性不飽和基含有シリカの配合量は、ハードコート層塗布組成物の全固形分に対して20〜60質量%であることを特徴とする前記1に記載のハードコートフィルム。
3.前記重合性不飽和基含有シリカは、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基のいずれかを含有することを特徴とする前記1または2に記載のハードコートフィルム。
4.前記フッ素化架橋ポリマー微粒子は、表面自由エネルギーが12〜21mJ/mであることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載載のハードコートフィルム。
5.前記透明基材は、ポリエステル系、ポリオレフィン系、アクリル系、セルロース系の樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
本発明によれば、基材フィルムとの密着性が良好であり、表面硬度を落とさずにカールが小さく、高耐久、高透明なハードコートフィルムを提供することができる。
以下本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明のハードコートフィルムは、透明基材上に少なくとも1層のハードコート層が形成されているハードコートフィルムであって、ハードコート層形成材料が少なくとも(1)平均粒径10〜100nmの重合性不飽和基含有シリカ(2)フッ素化架橋ポリマー微粒子(3)多官能電離放射線硬化型樹脂からなる樹脂硬化膜であり、該ハードコート層表面のフッ素原子濃度が15mol%以上であることを特徴とする。
従来、防汚性を向上するために、電離放射線硬化型樹脂へのフッ素化架橋ポリマー微粒子の添加量を増やすと基材との密着性が劣化するという問題があったが、重合性不飽和基含有シリカを含有する多官能電離放射線硬化型樹脂中に、該フッ素化架橋ポリマー微粒子を加える構成によって、該フッ素化架橋ポリマー微粒子が光硬化によってハードコート層表面に配向することが可能となり、優れた防汚性を維持しながら基材との密着性に優れるハードコートフィルムが得られることを見出し本発明を成すに至った次第である。
また、重合性不飽和基含有シリカを含有する多官能電離放射線硬化型樹脂によって、カール低減効果や耐擦傷性の向上が達成された。
以下本発明を詳細に説明する。
<重合性不飽和基含有シリカ>
本発明に係るハードコート層は、平均粒径10〜100nmの重合性不飽和基含有シリカを含有することが特徴である。
前記重合性不飽和基含有シリカは、シリカが重合性不飽和基を含む有機化合物と結合(表面修飾)されている。前記重合性不飽和基が後述する3官能以上の電離放射線硬化型樹脂成分と反応硬化することで、ハードコート層の硬度を向上させる。前記重合性不飽和基としては、例えば、アクリロイル基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、水酸基、プロペニル基、ブタジエニル基、カルボキシル基、スチリル基、エチニル基、シンナモイル基、マレエート基、アミノ基、エポキシ基、アクリルアミド基が好ましく、中でも(メタ)アクリロイル基、ビニル基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基のいずれかを含有することが好ましい。
合性不飽和基含有シリカの平均粒子径は10〜100nmの範囲であることが本発明の効果を得る上で必要である。10nm以下では本発明の耐擦傷性、カール改善の効果が得られず、100nmを越えると鉛筆硬度が低下する。
また、粒径の異なる2種以上の微粒子を含有しても良い。微粒子の平均粒子径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置により測定することができる。
前記重合性不飽和基含有シリカの配合量は、ハードコート層塗布組成物の全固形分に対して20〜60質量%であることがハードコートフィルムのカールおよび折れの発生や、耐擦傷性や鉛筆硬度を高いものとする観点から好ましい。
<フッ素化架橋ポリマー微粒子>
フッ素化架橋ポリマー微粒子は、摩擦係数が小さいことから、ハードコート層中に含有される他の成分との相互作用が小さく、添加しハードコート層を光硬化することでハードコート層表面に配向することが可能であり、優れた防汚性と基材との密着性の両立を図れる。
フッ素化架橋ポリマー微粒子としては、有機微粒子を部分的もしくは全フッ素化したものや、微粒子の表面をフッ素含有化合物で処理したものを使用することができる。特に(メタ)アクリル酸エステル化合物を利用したフッ素化架橋ポリマー微粒子の使用が好ましい。そのような微粒子として、具体的には特開平5−194322号公報記載の含フッ素アクリル酸エステルや、特開平9−104655号公報記載の含フッ素(メタ)アクリル化合物、特開2001−72646号公報記載の含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステル化合物で示されるフッ素モノマーを1種以上用いた化合物、または他のフッ素を含まない1分子中に少なくとも1のエチレン性不飽和結合を持った化合物と共重合を行ったモノマー共重合体、特開平6−73137号公報で示される含フッ素樹脂複合微粒子、特開平5−194668号公報で示されるフッ素含有(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。これらのフッ素化架橋ポリマー微粒子は、1種または2種以上混合して用いることが可能である。
前記フッ素化架橋ポリマー微粒子は、表面自由エネルギーが12〜21mJ/mであることが後述する電離放射線硬化型樹脂との相溶性の観点から好ましい。
具体的に市販されているフッ素化架橋ポリマー微粒子としては、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m)、FF1−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー13.2mJ/m)、Microdispers−200(テクノケミカル(株)製:200〜300nm、表面自由エネルギー:18mJ/m)等が挙げられる。
(表面自由エネルギーの測定)
本発明においては、フッ素化架橋ポリマー微粒子の表面自由エネルギーを、次のように測定した。
表面自由エネルギーの測定方法:協和界面科学株式会社製の自動・動的接触角計DCA−VZ型を用い、純水、ニトロメタン、ジヨードメタンに対する接触角を測定した後、表面自由エネルギー解析システムEG−25型を用いて、表面自由エネルギーを非極性成分、極性成分、水素結合成分の3成分に分解して求める。
これらの微粒子の平均粒子径は特に制限されないが、0.01〜5μmが好ましく、更には、0.01〜1.0μmであることが特に好ましい。また、粒径の異なる2種以上の微粒子を含有しても良い。微粒子の平均粒子径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置により測定することができる。
電離放射線硬化型樹脂と微粒子の割合は、樹脂組成物100質量部に対して、10〜400質量部となるように配合することが望ましく、更に望ましくは、50〜200質量部である。
ハードコート層表面におけるフッ素濃度は15mol%以上であることが本発明の効果を得る上で必要である。表面フッ素濃度はXPS分析で測定することができ、例えば、XPS表面分析装置としては、VGサイエンティフィックス社製ESCALAB−200Rを用いることができる。
<多官能電離放射線硬化型樹脂>
本発明のハードコートフィルムはハードコート層に多官能電離放射線硬化型樹脂を含有することが、基材フィルムとの密着性、表面硬度向上の点で必要であるが、該電離放射線硬化型樹脂としては、下記多官能アクリレート化合物が好ましい。
多官能アクリレート化合物等は、ペンタエリスリトール多官能アクリレート、ジペンタエリスリトール多官能アクリレート、ペンタエリスリトール多官能メタクリレート、及びジペンタエリスリトール多官能メタクリレートよりなる群から選ばれる化合物であることが好ましい。ここで、多官能アクリレート化合物とは、分子中に2個以上のアクリロイルオキシ基及び/またはメタクロイルオキシ基を有する化合物である。
多官能アクリレート化合物のモノマーとしては、例えばエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、グリセリントリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ペンタグリセロールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、グリセリントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートが好ましく挙げられる。これらの化合物は、それぞれ単独または2種以上を混合して用いられる。また、上記モノマーの2量体、3量体等のオリゴマーであってもよい。
これらの市販品としては、アデカオプトマーKR・BYシリーズ:KR−400、KR−410、KR−550、KR−566、KR−567、BY−320B((株)ADEKA製);コーエイハードA−101−KK、A−101−WS、C−302、C−401−N、C−501、M−101、M−102、T−102、D−102、NS−101、FT−102Q8、MAG−1−P20、AG−106、M−101−C(広栄化学(株)製);セイカビームPHC2210(S)、PHC X−9(K−3)、PHC2213、DP−10、DP−20、DP−30、P1000、P1100、P1200、P1300、P1400、P1500、P1600、SCR900(大日精化工業(株)製);KRM7033、KRM7039、KRM7130、KRM7131、UVECRYL29201、UVECRYL29202(ダイセル・ユーシービー(株)製);RC−5015、RC−5016、RC−5020、RC−5031、RC−5100、RC−5102、RC−5120、RC−5122、RC−5152、RC−5171、RC−5180、RC−5181(DIC(株)製);オーレックスNo.340クリヤ(中国塗料(株)製);サンラッドH−601、RC−750、RC−700、RC−600、RC−500、RC−611、RC−612(三洋化成工業(株)製);SP−1509、SP−1507(昭和高分子(株)製);RCC−15C(グレース・ジャパン(株)製)、アロニックスM−6100、M−8030、M−8060、アロニックスM−215、アロニックスM−315、アロニックスM−313、アロニックスM−327(東亞合成(株)製)、NK−エステルA−TMM−3L、NK−エステルAD−TMP、NK−エステルATM−35E、NKハードB−420、NKエステルA−DOG、NKエステルA−IBD−2E、A−9300、A−9300−1CL(新中村化学工業(株))、PE−3A(共栄社化学)などが挙げられる。
これら電離放射線硬化型樹脂の添加量は、ハードコート層塗布組成物の固形分中15質量%以上50質量%未満であることが好ましい。
また、本発明に係るハードコート層は単官能アクリレートをさらに含有しても良い。単官能アクリレートとしては、イソボロニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソオクチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベヘニルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、シクロヘキシルアクリレートなどが挙げられる。このような単官能アクリレートは、日本化成工業株式会社、新中村化学工業株式会社、大阪有機化学工業株式会社等から入手できる。
単官能アクリレートを用いる場合には、多官能アクリレートと単官能アクリレートの含有質量比で、多官能アクリレート:単官能アクリレート=80:20〜99:1で含有することが好ましい。
この電離放射線硬化型樹脂の硬化促進のために、光重合開始剤を含有することが好ましい。
光重合開始剤としては、具体的には、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ミヒラーケトン、α−アミロキシムエステル、チオキサントン等及びこれらの誘導体を挙げることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
このような光重合開始剤は市販品を用いてもよく、例えば、例えば、BASFジャパン(株)製のイルガキュア184、イルガキュア907、イルガキュア651などが好ましい例示として挙げられる。
<他のハードコート層構成物>
前記ハードコート層塗布組成物は、必要に応じて、性能を損なわない範囲で、帯電防止剤、防汚剤、防眩材、顔料、充填剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、酸化防止剤、チクソトロピー化剤等を含んでもよい。これらの添加剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
ハードコート層には、帯電防止性を付与するために帯電防止剤を含んでも良く、好ましい帯電防止剤としては、金属酸化物粒子またはπ共役系導電性ポリマーが挙げられる。また、イオン液体も導電性化合物として好ましく用いられる。
またハードコート層には、塗布性の観点、防汚性の観点及び微粒子の均一な分散性の観点から、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤或いはポリオキシエーテル等の非イオン性界面活性剤、アニオン界面活性剤、及びフッ素−シロキサングラフトポリマーを含有しても良い。フッ素−シロキサングラフトポリマーとは、少なくともフッ素系樹脂に、シロキサン及び/またはオルガノシロキサン単体を含むポリシロキサン及び/またはオルガノポリシロキサンをグラフト化させて得られる共重合体のポリマーをいう。市販品としては、富士化成工業株式会社製のZX−022H、ZX−007C、ZX−049、ZX−047−D等を挙げることができる。またこれら成分は、塗布液中の固形分成分に対し、0.01〜3質量%の範囲で添加することが好ましい。
前記ハードコート層塗布組成物に本発明の効果を阻害しない範囲で微粒子を添加することもできる。前記微粒子は、形成されるハードコート層表面を凹凸形状にして防眩性を付与する防眩材として用いることもできる。前記微粒子としては、例えば、無機微粒子と有機微粒子とがある。前記無機微粒子は、特に制限されず、例えば、酸化ケイ素微粒子、酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子、酸化亜鉛微粒子、酸化錫微粒子、炭酸カルシウム微粒子、硫酸バリウム微粒子、タルク微粒子、カオリン微粒子、硫酸カルシウム微粒子等があげられる。また、有機微粒子は、特に制限されず、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末(PMMA微粒子)、シリコーン樹脂粉末、ポリスチレン樹脂粉末、ポリカーボネート樹脂粉末、アクリルスチレン樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、メラミン樹脂粉末、ポリオレフィン樹脂粉末、ポリエステル樹脂粉末、ポリアミド樹脂粉末、ポリイミド樹脂粉末、ポリフッ化エチレン樹脂粉末等があげられる。これらの無機微粒子および有機微粒子は、一種類を単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。
<ハードコート層の製造方法>
また、本発明に係るハードコート層は、前記した電離放射線硬化型樹脂を溶剤などで希釈し、添加剤を加えてハードコート層塗布組成物として、以下の方法で透明基材上に塗布、乾燥、硬化して設けることが生産性の観点から好ましい。溶剤としては、アルコール類(メタノール、イソプロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノールなど)、ケトン類(メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトンなど)および/または酢酸エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)を含む溶剤が好ましい。また、塗布量はウェット膜厚として0.1〜40μmが適当で、好ましくは、0.5〜30μmである。また、ドライ膜厚としては平均膜厚0.1〜30μm、好ましくは1〜20μm、特に好ましくは6〜15μmである。
塗布としては、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、ダイ(押し出し)コーター、インクジェット法等公知の塗布方法を用いることができる。乾燥は、減率乾燥区間の温度を40℃以上の処理で行うことが希釈溶剤がハードコート層中に残存しない点から好ましく、更に好ましくは減率乾燥区間の温度は80℃以上、130℃以下である。
一般に乾燥プロセスは、乾燥が始まると、乾燥速度が一定の状態から徐々に減少する状態へと変化していくことが知られており、乾燥速度が一定の区間を恒率乾燥区間、乾燥速度が減少していく区間を減率乾燥区間と呼ぶ。恒率乾燥区間においては流入する熱量はすべて塗膜表面の溶媒蒸発に費やされており、塗膜表面の溶媒が少なくなると蒸発面が表面から内部に移動して減率乾燥区間に入る。これ以降は塗膜表面の温度が上昇し熱風温度に近づいていくため、紫外線硬化型樹脂組成物の温度が上昇し、樹脂粘度が低下して流動性が増すと考えられる。
硬化は、生産性の観点からUV硬化処理が一般的に用いられ、必要に応じて、UV硬化処理後に加熱処理を行う。UV硬化処理後の加熱処理温度としては、80℃以上が好ましく、更に好ましくは100℃以上であり、特に好ましくは120℃以上である。このような高温でUV硬化処理後の加熱処理を行うことで、ハードコート層の機械的膜強度(耐擦性、鉛筆硬度)に優れる。
UV硬化処理の光源としては、紫外線を発生する光源であれば制限なく使用できる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。
照射条件はそれぞれのランプによって異なるが、活性線の照射量は、通常50〜1000mJ/cm、好ましくは50〜300mJ/cmである。
また、活性線を照射する際には、フィルムの搬送方向に張力を付与しながら行うことが好ましく、更に好ましくは幅方向にも張力を付与しながら行うことである。付与する張力は30〜300N/mが好ましい。張力を付与する方法は特に限定されず、バックロール上で搬送方向に張力を付与してもよく、テンターにて幅方向、または2軸方向に張力を付与してもよい。これによって更に平面性の優れたフィルムを得ることができる。
ハードコート層は1層でも複数の層でもよい。ハードコート層のハードコート性、ヘイズ、算術表面粗さRaを制御し易くする為に、2層以上に分割して設けても良い。また、ハードコート層は易接着層の片面に設けてもよいし、両面に設けることもできる。
2層以上設ける場合の最上層の膜厚は、0.05〜2μmの範囲であることが好ましい。2層以上の積層は同時重層で形成しても良い。同時重層とは、乾燥工程を経ずに基材上に2層以上のハードコート層をwet on wetで塗布して、ハードコート層を形成することである。第1ハードコート層の上に乾燥工程を経ずに、第2ハードコート層をwet on wetで積層するには、押し出しコーターにより逐次重層するか、若しくは複数のスリットを有するスロットダイにて同時重層を行えばよい。
本発明のハードコートフィルムは、硬度の指標で有る鉛筆硬度が、H以上であり、より好ましくは4H以上である。4H以上であれば、液晶表示装置用の偏光板化工程で、傷が付きにくいばかりではなく、屋外用途で用いられることが多い、大型の液晶表示装置や、デジタルサイネージ用液晶表示装置の表面保護フィルムとして用いた際も優れた膜強度を示す。鉛筆硬度は、作製したハードコートフィルムを温度23℃、相対湿度55%の条件で2時間以上調湿した後、JIS S 6006が規定する試験用鉛筆を用いて、JISK5400が規定する鉛筆硬度評価方法に従い測定した値である。
<透明基材>
本発明のハードコートフィルムに用いられる透明基材は、透明基材フィルムであることが製造が容易であること、ハードコート層と接着し易いこと、光学的に等方性であることから好ましい。(以下、基材フィルムという)
上記性質を有した基材フィルムであれば何れでもよく、例えば、トリアセチルセルロースフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム等のセルロースエステル系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系フィルム、ポリエチレンフィルム等のポリオレフィン系フィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、シンジオタクティックポリスチレン系フィルム、ノルボルネン樹脂系フィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリエーテルケトンイミドフィルム、ポリアミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ナイロンフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルムまたはアクリル系フィルム等を使用することができる。
中でもポリエステル系、ポリオレフィン系、アクリル系、セルロース系の樹脂から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、より好ましくはセルロース系樹脂フィルムであることが、製造性、コスト面から好ましい。
基材フィルムの屈折率は、1.30〜1.70であることが好ましく、1.40〜1.65であることがより好ましい。屈折率は、屈折率は、アタゴ社製 アッペ屈折率計2Tを用いてJIS K7142の方法で測定する。
セルロース系樹脂フィルムは市販のセルロースエステルフィルムでもよく、例えば、コニカミノルタタックKC8UX、KC4UX、KC5UX、KC8UCR3、KC8UCR4、KC8UCR5、KC8UY、KC4UY、KC4UE、およびKC12UR(以上、コニカミノルタオプト(株)製)等が好ましく用いられる。
(セルロースエステルフィルム)
基材フィルムとして好ましいセルロースエステルフィルムについて、より詳細に説明する。
セルロースエステルフィルムは上記特性を有するものであれば特に限定はされないが、セルロースエステル系樹脂(以下、セルロースエステルともいう)は、セルロースの低級脂肪酸エステルであることが好ましい。セルロースの低級脂肪酸エステルにおける低級脂肪酸とは炭素原子数が6以下の脂肪酸を意味し、例えば、セルロースアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート等や、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等の混合脂肪酸エステルを用いることができる。
上記記載の中でも、特に好ましく用いられるセルロースの低級脂肪酸エステルはセルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネートである。これらのセルロースエステルは単独或いは混合して用いることができる。
セルロースジアセテートは、平均酢化度(結合酢酸量)51.0%〜56.0%が好ましく用いられる。また、市販品としては、ダイセル社L20、L30、L40、L50、イーストマンケミカル社のCa398−3、Ca398−6、Ca398−10、Ca398−30、Ca394−60Sが挙げられる。
セルローストリアセテートは、平均酢化度(結合酢酸量)54.0〜62.5%のものが好ましく用いられ、更に好ましいのは、平均酢化度が58.0〜62.5%のセルローストリアセテートである。
セルローストリアセテートとしては、アセチル基置換度が、2.80〜2.95であって数平均分子量(Mn)が125000以上、180000未満、重量平均分子量(Mw)は、265000以上、360000未満、Mw/Mnが1.8〜2.1であるセルローストリアセテートが好ましい。
セルロースアセテートプロピオネートは、炭素原子数2〜4のアシル基を置換基として有し、アセチル基の置換度をXとし、プロピオニル基又はブチリル基の置換度をYとした時、下記式(I)および(II)を同時に満たすものが好ましい。
式(I) 2.6≦X+Y≦3.0
式(II) 0≦X≦2.5
中でも1.9≦X≦2.5、0.1≦Y≦0.9であることが好ましい。セルロースエステルの数平均分子量(Mn)および分子量分布(Mw)は、高速液体クロマトグラフィーを用い測定できる。測定条件は以下の通りである。
溶媒:メチレンクロライド
カラム:Shodex K806、K805、K803G
(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ:L6000(日立製作所(株)製)
流量:1.0ml/min
校正曲線:標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
(セルロースエステル樹脂・熱可塑性アクリル樹脂含有フィルム)
基材フィルムは、熱可塑性アクリル樹脂とセルロースエステル樹脂とを含有し、熱可塑性アクリル樹脂とセルロースエステル樹脂の含有質量比が、熱可塑性アクリル樹脂:セルロースエステル樹脂=95:5〜50:50であるフィルムを用いても良い。
アクリル樹脂には、メタクリル樹脂も含まれる。アクリル樹脂としては、特に制限されるものではないが、メチルメタクリレート単位50〜99質量%、およびこれと共重合可能な他の単量体単位1〜50質量%からなるものが好ましい。共重合可能な他の単量体としては、アルキル数の炭素数が2〜18のアルキルメタクリレート、アルキル数の炭素数が1〜18のアルキルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和基含有二価カルボン酸、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のα,β−不飽和ニトリル、無水マレイン酸、マレイミド、N−置換マレイミド、グルタル酸無水物等が挙げられ、これらは単独で、あるいは2種以上の単量体を併用して用いることができる。
これらの中でも、共重合体の耐熱分解性や流動性の観点から、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が好ましく、メチルアクリレートやn−ブチルアクリレートが特に好ましく用いられる。また、重量平均分子量(Mw)は80000〜500000であることが好ましく、更に好ましくは、110000〜500000の範囲内である。
アクリル樹脂は市販品も使用することができる。例えば、デルペット60N、80N(旭化成ケミカルズ(株)製)、ダイヤナールBR52、BR80,BR83,BR85,BR88(三菱レイヨン(株)製)、KT75(電気化学工業(株)製)等が挙げられる。
基材フィルムは脆性の改善に優れる点から、アクリル粒子を含有しても良い。アクリル粒子とは、前記熱可塑性アクリル樹脂及びセルロースエステル樹脂を相溶状態で含有する基材フィルム中に粒子の状態(非相溶状態ともいう)で存在するアクリル成分を表す。
アクリル粒子は特に限定されるものではないが、多層構造アクリル系粒状複合体であることが好ましい。多層構造重合体であるアクリル系粒状複合体の市販品の例としては、例えば、三菱レイヨン社製“メタブレン”、鐘淵化学工業社製“カネエース”、呉羽化学工業社製“パラロイド”、ロームアンドハース社製“アクリロイド”、ガンツ化成工業社製“スタフィロイド”およびクラレ社製“パラペットSA”などが挙げられ、これらは、単独ないし2種以上を用いることができる。
(微粒子)
本発明に係る基材フィルムには、取扱性を向上させる為、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子などのマット剤を含有させることが好ましい。中でも二酸化ケイ素がフィルムのヘイズを小さくできるので好ましく用いられる。
微粒子の1次平均粒子径としては、20nm以下が好ましく、更に好ましくは、5〜16nmであり、特に好ましくは、5〜12nmである。
(その他の添加剤)
基材フィルムには、組成物の流動性や柔軟性を向上するために、可塑剤を併用することもできる。可塑剤としては、フタル酸エステル系、脂肪酸エステル系、トリメリット酸エステル系、リン酸エステル系、ポリエステル系、糖エステル系、アクリル系ポリマー等が挙げられる。この中では、ポリエステル系、糖エステル系及びアクリル系ポリマーの可塑剤が好ましく用いられる。
基材フィルムは、紫外線吸収剤を含有することも好ましく、用いられる紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、2−ヒドロキシベンゾフェノン系またはサリチル酸フェニルエステル系のもの等が挙げられる。例えば、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類を例示することができる。
これらは、市販品を用いてもよく、例えば、BASFジャパン社製のチヌビン109、チヌビン171、チヌビン234、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン328、チヌビン928等のチヌビン類を好ましく使用できる。
さらに、基材フィルムには、成形加工時の熱分解性や熱着色性を改良するために各種の酸化防止剤を添加することもできる。また帯電防止剤を加えて、基材フィルムに帯電防止性能を与えることも可能である。
(光学特性)
基材フィルムは、その全光線透過率が90%以上であることが好ましく、より好ましくは93%以上である。また、現実的な上限としては、99%程度である。ヘイズ値は2%以下が好ましく、より好ましくは1.5%以下である。全光線透過率、ヘイズ値はJIS K7361及びJIS K7136に準じて測定することが出来る。
また、基材フィルムの波長590nmにおける、面内リターデーションRoが0〜10nm、厚み方向のリターデーションRthが−50〜50nmの範囲である基材フィルムが好ましい。更にRthは−10〜10nmの範囲であることがより好ましい。
Ro及びRthは下記式(I)及び(II)で定義された値である。
式(I) Ro=(nx−ny)×d
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
(式中、nxは基材フィルム面内の遅相軸方向の屈折率、nyは基材フィルム面内で遅相軸に直交する方向の屈折率、nzは基材フィルムの厚み方向の屈折率、dは基材フィルムの厚み(nm)をそれぞれ表す。)
上記リターデーションは、例えばKOBRA−21ADH(王子計測機器(株))を用いて、23℃、55%RHの環境下で、波長が590nmで求めることができる。
(基材フィルムの製膜)
次に、基材フィルムの製膜方法の例を説明するが、これに限定されるものではない。基材フィルムの製膜方法としては、インフレーション法、T−ダイ法、カレンダー法、切削法、流延法、エマルジョン法、ホットプレス法等の製造法が使用できる。
製膜は、溶融流延製膜法、溶液流延法のどちらでも制限はないが、着色抑制、異物欠点の抑制、ダイラインなどの光学欠点の抑制などの観点からは溶液流延法による製膜が好ましい。
基材フィルムを溶液流延法で製造する場合のドープを形成するのに有用な有機溶媒は、セルロースエステル樹脂、アクリル樹脂、その他の添加剤を同時に溶解するものであれば制限なく用いることが出来る。例えば、塩素系有機溶媒としては、塩化メチレン、非塩素系有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン等を挙げることが出来、塩化メチレン、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトンを好ましく使用し得る。ドープには、上記有機溶媒の他に、1〜40質量%の炭素原子数1〜4の直鎖または分岐鎖状の脂肪族アルコールを含有させることが好ましい。ドープ中のアルコールの比率が高くなるとウェブがゲル化し、金属支持体からの剥離が容易になり、また、アルコールの割合が少ない時は非塩素系有機溶媒系でのアクリル樹脂、セルロースエステル樹脂の溶解を促進する役割もある。
特に、メチレンクロライド、及び炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖状の脂肪族アルコールを含有する溶媒に、アクリル樹脂と、セルロースエステル樹脂と、アクリル粒子の3種を、少なくとも計15〜45質量%溶解させたドープ組成物であることが好ましい。
炭素原子数1〜4の直鎖または分岐鎖状の脂肪族アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールを挙げることが出来る。これらの内ドープの安定性、沸点も比較的低く、乾燥性もよいこと等からエタノールが好ましい。
〔溶液流延法〕
基材フィルムは、溶液流延法によって製造することが出来る。溶液流延法では、樹脂および添加剤を溶剤に溶解させてドープを調製する工程、ドープをベルト状もしくはドラム状の金属支持体上に流延する工程、流延したドープをウェブとして乾燥する工程、金属支持体から剥離する工程、延伸または幅保持する工程、更に乾燥する工程、仕上がったフィルムを巻き取る工程により行われる。
ドープ中のセルロースエステル、およびセルロースエステル樹脂・アクリル樹脂の濃度は、濃度が高い方が金属支持体に流延した後の乾燥負荷が低減できて好ましいが、セルロースエステルの濃度が高過ぎると濾過時の負荷が増えて、濾過精度が悪くなる。これらを両立する濃度としては、10〜35質量%が好ましく、更に好ましくは、15〜25質量%である。流延(キャスト)工程における金属支持体は、表面を鏡面仕上げしたものが好ましく、金属支持体としては、ステンレススティールベルト若しくは鋳物で表面をメッキ仕上げしたドラムが好ましく用いられる。
キャストの幅は1〜4mとすることができる。流延工程の金属支持体の表面温度は−50℃〜溶剤が沸騰して発泡しない温度以下に設定される。温度が高い方がウェブの乾燥速度が速くできるので好ましいが、余り高すぎるとウェブが発泡したり、平面性が劣化する場合がある。
好ましい支持体温度としては0〜100℃で適宜決定され、5〜30℃が更に好ましい。または、冷却することによってウェブをゲル化させて残留溶媒を多く含んだ状態でドラムから剥離することも好ましい方法である。金属支持体の温度を制御する方法は特に制限されないが、温風または冷風を吹きかける方法や、温水を金属支持体の裏側に接触させる方法がある。温水を用いる方が熱の伝達が効率的に行われるため、金属支持体の温度が一定になるまでの時間が短く好ましい。
温風を用いる場合は溶媒の蒸発潜熱によるウェブの温度低下を考慮して、溶媒の沸点以上の温風を使用しつつ、発泡も防ぎながら目的の温度よりも高い温度の風を使う場合がある。
特に、流延から剥離するまでの間で支持体の温度および乾燥風の温度を変更し、効率的に乾燥を行うことが好ましい。
セルロースエステルフィルムが良好な平面性を示すためには、金属支持体からウェブを剥離する際の残留溶媒量は10〜150質量%が好ましく、更に好ましくは20〜40質量%または60〜130質量%であり、特に好ましくは、20〜30質量%または70〜120質量%である。
残留溶媒量は下記式で定義される。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
なお、Mはウェブまたはフィルムを製造中または製造後の任意の時点で採取した試料の質量で、NはMを115℃で1時間の加熱後の質量である。
また、セルロースエステルフィルム或いはセルロースエステル樹脂・アクリル樹脂フィルムの乾燥工程においては、ウェブを金属支持体より剥離し、更に乾燥し、残留溶媒量を1質量%以下にすることが好ましく、更に好ましくは0.1質量%以下であり、特に好ましくは0〜0.01質量%以下である。
フィルム乾燥工程では一般にロール乾燥方式(上下に配置した多数のロールにウェブを交互に通し乾燥させる方式)やテンター方式でウェブを搬送させながら乾燥する方式が採られる。
〔延伸工程〕
延伸工程では、フィルムの長手方向(MD方向)、及び幅手方向(TD方向)に対して、逐次または同時に延伸することができる。互いに直交する2軸方向の延伸倍率は、それぞれ最終的にはMD方向に1.0〜2.0倍、TD方向に1.05〜2.0倍の範囲とすることが好ましく、MD方向に1.0〜1.5倍、TD方向に1.05〜2.0倍の範囲で行うことが好ましい。例えば、複数のロールに周速差をつけ、その間でロール周速差を利用してMD方向に延伸する方法、ウェブの両端をクリップやピンで固定し、クリップやピンの間隔を進行方向に広げてMD方向に延伸する方法、同様に横方向に広げてTD方向に延伸する方法、或いはMD/TD方向同時に広げてMD/TD両方向に延伸する方法などが挙げられる。
製膜工程のこれらの幅保持或いは幅手方向の延伸はテンターによって行うことが好ましく、ピンテンターでもクリップテンターでもよい。
テンター内などの製膜工程でのフィルム搬送張力は温度にもよるが、120N/m〜200N/mが好ましく、140N/m〜200N/mがさらに好ましい。140N/m〜160N/mが最も好ましい。
延伸する際は、基材フィルムのガラス転移温度をTgとすると(Tg−30)〜(Tg+100)℃、より好ましくは(Tg−20)〜(Tg+80)℃、さらに好ましく(Tg−5)〜(Tg+20)℃である。
基材フィルムのTgは、フィルムを構成する材料種及び構成する材料の比率によって制御することができる。本発明の用途においてはフィルムの乾燥時のTgは110℃以上が好ましく、さらに120℃以上が好ましい。特に好ましくは150℃以上である。
従ってガラス転移温度は190℃以下、より好ましくは170℃以下であることが好ましい。このとき、フィルムのTgはJIS K7121に記載の方法などによって求めることができる。
延伸する際の温度は150℃以上、延伸倍率は1.15倍以上にすると、表面が適度に粗れる為好ましい。フィルム表面を粗らすことは、滑り性を向上させるのみでなく、表面加工性、特に防眩層の密着性が向上するため好ましい。
[基材フィルムの物性]
本実施形態における基材フィルムの膜厚は、特に限定はされないが10〜250μmが用いられる。特に膜厚は10〜100μmであることが特に好ましい。更に好ましくは20〜60μmである。前記範囲とすることで、基材フィルムの取り扱い性に優れる。本発明に係る基材フィルムは、幅1〜4mのものが用いられる。特に幅1.4〜4mのものが好ましく用いられ、特に好ましくは1.6〜3mである。4mを超えると搬送が困難となる。
また、基材フィルムの長さは、1000〜10000mが好ましく、より好ましくは3000m〜8000mである。前記長さの範囲とすることで、機能性層等の塗布における加工適正や基材フィルム自体のハンドリング性に優れる。
また、基材フィルムの算術平均粗さRaは、好ましくは2.0nm〜4.0nm、より好ましくは2.5nm〜3.5nmである。算術平均粗さRaは、JIS B0601:1994に準じて測定できる。
<偏光板>
本発明のハードコートフィルムを用いた偏光板について述べる。偏光板は一般的な方法で作製することができる。本発明のハードコートフィルムの裏面側をアルカリ鹸化処理し、処理したハードコートフィルムを、ヨウ素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光膜の少なくとも一方の面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせることが好ましい。
もう一方の面に該ハードコートフィルムを用いても、前記した保護フィルムを用いてもよい。
また、他に面内リターデーションRoが590nmで、20〜70nm、Rtが70〜400nmの位相差を有する光学補償フィルム(位相差フィルム)を用いて、視野角拡大可能な偏光板とすることもできる。これらは例えば、特開2002−71957号の方法で作製することができる。または、更にディスコチック液晶等の液晶化合物を配向させて形成した光学異方層を有している光学補償フィルムを用いることが好ましい。例えば、特開2003−98348号記載の方法で光学異方性層を形成することができる。
また、好ましく用いられる市販の偏光板保護フィルムとしては、KC8UX2MW、KC4UX、KC5UX、KC4UY、KC8UY、KC12UR、KC4UEW、KC8UCR−3、KC8UCR−4、KC8UCR−5、KC4FR−1、KC4FR−2、KC8UE、KC4UE(コニカミノルタオプト(株)製)等が挙げられる。
偏光板の主たる構成要素である偏光膜とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光膜は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムで、これはポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものがあるがこれのみに限定されるものではない。
偏光膜は、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものが用いられている。偏光膜の膜厚は5〜30μm、好ましくは8〜15μmの偏光膜が好ましく用いられる。
該偏光膜の面上に、本発明に係るハードコートフィルムの片面を貼り合わせて偏光板を形成する。好ましくは完全鹸化ポリビニルアルコール等を主成分とする水系の接着剤によって貼り合わせる。
偏光板を液晶セルの基板と貼り合わせるために保護フィルムの片面に用いられる粘着剤層は、光学的に透明であることはもとより、適度な粘弾性や粘着特性を示すものが好ましい。
具体的な粘着層としては、例えばアクリル系共重合体やエポキシ系樹脂、ポリウレタン、シリコーン系ポリマー、ポリエーテル、ブチラール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、合成ゴムなどの接着剤もしくは粘着剤等のポリマーを用いて、乾燥法、化学硬化法、熱硬化法、熱熔融法、光硬化法等により膜形成させ、硬化せしめることができる。なかでも、アクリル系共重合体は、最も粘着物性を制御しやすく、かつ透明性や耐候性、耐久性などに優れていて好ましく用いることができる。
<液晶表示装置>
本発明のハードコートフィルムを用いて作製した本発明の偏光板を表示装置に組み込むことによって、種々の視認性に優れた画像表示装置を作製することができる。
本発明のハードコートフィルムは偏光板に組み込まれ、反射型、透過型、半透過型液晶表示装置またはTN型、STN型、OCB型、HAN型、VA型(PVA型、MVA型)、IPS型、OCB型等の各種駆動方式の液晶表示装置で好ましく用いられる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(製造例1:重合性不飽和基含有シリカAの調製)
(1)表面吸着イオン除去
水分散コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、スノーテックN、平均粒子径12nm、pH9.0〜10.0)を陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、ダイヤイオンSK1B)500gを用いて3時間イオン交換を行った。次に、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、SA20A)300gを用いて3時間イオン交換を行った。その後、イオン交換水を用いて洗浄することで、固形分濃度20質量%のシリカ微粒子水分散体を得た。NaO含有量は、5ppmであった。
(2)表面処理(モノマーの導入)
上記(1)の処理を行った無機微粒子の水分散体20gに300mlのイソプロパノール、4.0gの3,6,9−トリオキサデカン酸、及び4.0gのメタクリル酸を加えて、1時間攪拌した。得られた混合液を60℃で6時間加熱しながら攪拌する事で、無機微粒子にメタクリロイル基が導入された無機微粒子分散体を得た。得られた無機微粒子分散体をロータリーエバポレーターを用いて蒸留水、及びイソプロパノール、メタクリル酸を留去させ、乾固させないようにメチルエチルケトンを加え、表面処理で使用されたメタクリル酸と同量(100%)を加えて、固形分50質量%のシリカ分散メチルエチルケトン溶液を得た。残留する水やイソプロパノールは0.1質量%以下とした。得られた重合性不飽和基含有シリカAは、粒度分析計(日機装(株)製 Microtrac)により測定し、d55=13nmであった。
(製造例2:重合性不飽和基含有シリカBの調製)
(1)表面吸着イオン除去
水分散コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、スノーテックOL、平均粒子径44nm、pH2.0〜4.0)を用いて、製造例1と同様に表面吸着イオンを除去した無機微粒子の水分散液を得た。
(2)表面処理(モノマーの導入)
製造例1において、メタクリル酸をジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー(株)製、SR399)に変更して、製造例1と同様の手法で表面処理を行った。後添加したジペンタエリスリトールペンタアクリレートは、50%とした。
得られた重合性不飽和基含有シリカBは、上記粒度分析計により測定した結果、d55=46nmの平均粒子径であった。
(製造例3:重合性不飽和基を含有しない比較シリカCの調製)
水分散コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、スノーテックN、平均粒子径12nm、pH9.0〜10.0)を陽イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、ダイヤイオンSK1B)500gを用いて3時間イオン交換を行った。次に、陰イオン交換樹脂(三菱化学(株)製、SA20A)300gを用いて3時間イオン交換を行った。その後、イオン交換水を用いて洗浄することで、固形分濃度20質量%のシリカ微粒子水分散体を得た。NaO含有量は、5ppmであった。得られたシリカ微粒子水分散体をエバポレーターを用いて、水を留去させ、乾固させないようにメチルエチルケトンを加えて、固形分50質量%のメチルエチル分散体を得た。
得られた重合性不飽和基を含有しない比較シリカCは、上記粒度分析計により測定した結果、d55=12nmの平均粒子径であった。
〔実施例1〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 70質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、35質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m)1質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA:共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)60質量%、イルガキュア184(Irg184:BASFジャパン(株)製)4質量%、MEK 65質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔実施例2〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカB 80質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、40質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m)0.3質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)57質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)2.7質量%、MEK 60質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔実施例3〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 116質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、58質量%)、FF1−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー13.2mJ/m)3質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)34質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)5質量%、MEK 92質量%を加えて40%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔実施例4〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 66質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、33質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m)9質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)55質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)3質量%、MEK 67質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔実施例5〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 52質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、26質量%)、FF1−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー13.2mJ/m)4質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)68質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)2質量%、MEK 74質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔実施例6〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカB 94質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、47質量%)、Microdispers−200(表中MD−00と記載:テクノケミカル(株)製:200〜300nm、表面自由エネルギー:18mJ/m)5質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)38質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)10質量%、MEK 53質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔実施例7〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 100質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、50質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m)7質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)37質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)6質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔実施例8〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカB 36質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、18質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m)2質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)77質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)3質量%、MEK 72質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔実施例9〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 126質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、63質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m)3質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)27質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)7質量%、MEK 87質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔実施例10〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカB 70質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、35質量%)、FF1−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー13.2mJ/m)12質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)47質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)6質量%、MEK 65質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔比較例1〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m)4質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)92質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)4質量%、MEK 100質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔比較例2〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカC 84質量%(全固形分100質量%に対して、42質量%)、FF1−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー13.2mJ/m)0.5質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)52.5質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)5質量%、MEK 58質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔比較例3〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 60質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、30質量%)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)66質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)4質量%、MEK 70質量%を加えて40%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔比較例4〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 94質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、47質量%)、ルブロンL−2(ダイキン工業(株)製:200〜300nm、表面自由エネルギー:22.4mJ/m)5質量%、ペンタエリスリトールトリアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE−3A)45質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)3質量%、MEK 53質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
〔比較例5〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカB 110質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、55質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m)2質量%、ポリエステルアクリレート(第一工業製薬(株)製:R−2403)38質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)5質量%、MEK 95質量%を加えて40%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
尚、ポリエステルアクリレート(:R−2403)は本発明に係る多官能電離放射線硬化型樹脂ではない。
〔比較例6〕
基材として、80μmトリアセチルセルロースフィルムを用いた。塗液は、シリカA 70質量%(ハードコート層塗布組成物全固形分に対して、35質量%)、FA−200(日産化学工業(株)製:表面自由エネルギー19.9mJ/m)4質量%、ポリエステルアクリレート(第一工業製薬(株)製:R−2403)57質量%、イルガキュア184(BASFジャパン(株)製)4質量%、MEK 65質量%を加えて50%溶液となるようにして攪拌した。混合溶液をグラビアコーティング法により乾燥後のDRY膜厚10μmになるように塗布、乾燥させて、高圧水銀灯により200mJの紫外線を照射させてハードコートフィルムとした。
つぎに、上記実施例1〜10、および比較例1〜6のハードコートフィルムの性能をテストするために、下記の方法により試験を行い、得られた結果を下記の表1、表2に示した。
[評価]
(1)表面フッ素濃度
フィルム表面をXPS測定を行い表面フッ素濃度を求めた。測定に当たって、VGサイエンティフィックス社製ESCALAB−200Rを用いた。
(2)防汚性試験
フィルムの裏面を黒打ちし、フィルム表面に指紋を付着させた。その後、ティッシュで拭き取り、下記評価基準に従ってランク付けを行った。
○:拭き取れる
△:拭き取りにくい
×:拭き取れない
(3)耐侯性密着
JIS D 0202−1988の規格に従い、実施した。碁盤目テープ剥離試験により、セロハンテープ(ニチバン株式会社製)を用いて、指の腹でフィルムに密着させた後、剥離した。判定は100マスのうち、剥離しないマス目の数で表す。初期密着性はハードコートフィルム作製、24Hr後に測定した。耐光性試験は、JIS K 6783bに準拠してサンシャインウエザオメーターを用いて(温度63℃ 湿度45%)1000時間照射した。
○:100/100 剥がれ無し
×:99/100未満 剥がれ有り
(4)鉛筆硬度測定
JIS K 5600の規格に従って実施した。鉛筆を45度の角度として、750gの荷重をかけて、各ハードコートフィルム試料表面の引っ掻き試験を行った。5回のうち4回以上傷の付かなかった鉛筆の硬さ記号で、ランク付けを行った。
(5)カール
ハードコートフィルムを10cm×10cmの大きさに切り出し、各端部の浮き上がり量を測定。四点の平均値をカール値とした。
○:10mm未満
×:10mm以上
(6)全光線透過率測定
JIS K7165の規格に従って実施した。サンプルをD65光源を用いてヘイズメーター(商品名NDH2000、日本電色工業株式会社製)にて測定した。
屋外暴露促進試験実施前及び実施後のサンプルについて、ヘイズメーターで測定を行った。
○:92%以上
×:92%未満
(7)耐擦傷性
ハードコート層表面を500g/cmの荷重を掛けたスチールウール(日本スチールウール(株)製、#0000)で10往復させて、傷の発生有無を目視にて観察した。
○:5本未満の傷
×:5本以上の傷
上記各種測定結果をまとめて表1に示す。
Figure 0005617773
Figure 0005617773
表1、表2に示した測定結果から明らかなように、本発明のハードコートフィルムは、比較例に対し、防汚性、基材フィルムとの密着性が良好であり、表面硬度を落とさずにカールが小さく、耐擦傷性に優れた高透明なハードコートフィルムであることが分かる。

Claims (5)

  1. 透明基材上に少なくとも1層のハードコート層が形成されているハードコートフィルムであって、ハードコート層形成材料が少なくとも(1)平均粒径10〜100nmの重合性不飽和基含有シリカ(2)フッ素化架橋ポリマー微粒子(3)多官能電離放射線硬化型樹脂からなる樹脂硬化膜であり、該ハードコート層表面のフッ素原子濃度が15mol%以上であることを特徴とするハードコートフィルム。
  2. 前記重合性不飽和基含有シリカの配合量は、ハードコート層塗布組成物の全固形分に対して20〜60質量%であることを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
  3. 前記重合性不飽和基含有シリカは、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基のいずれかを含有することを特徴とする請求項1または2に記載のハードコートフィルム。
  4. 前記フッ素化架橋ポリマー微粒子は、表面自由エネルギーが12〜21mJ/mであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
  5. 前記透明基材は、ポリエステル系、ポリオレフィン系、アクリル系、セルロース系の樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
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