JP5615469B1 - 車両 - Google Patents
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Abstract
Description
リンク機構は、右サイド部または左サイド部と上クロス部および下クロス部の間に設けられる軸受と、上クロス部および下クロス部と車体フレームの間に設けられる軸受を備えている。この軸受は、右サイド部または左サイド部の上クロス部および下クロス部に対する回転、および上クロス部および下クロス部の車体フレームに対する回転を円滑にし、かつ、リンク機構が受けた荷重を車体フレームに伝達する機能を有する。
また、右サイド部、左サイド部、上クロス部および下クロス部は、円滑に回転する機能と荷重を伝達する機能を高めるため、各々高剛性に形成されている。そのため、右サイド部、左サイド部、上クロス部および下クロス部は、その外形が大型化する。また、それらで構成するリンク機構も大型化する。さらに、リンク機構の可動範囲は、より大型化する。
動力源からの動力によって駆動される車両であって、
車両の前方から見て左右に配置され、操舵可能な左前輪および右前輪と、
下部に前記右前輪を支持し、上部に対する前記右前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する右緩衝装置と、
下部に前記左前輪を支持し、上部に対する前記左前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する左緩衝装置と、
前記右緩衝装置の上部を前記車体フレームの上下方向に延びる右操舵軸線回りに回転可能に支持する右サイド部と、前記左緩衝装置の上部を前記右操舵軸線と平行な左操舵軸線回りに回転可能に支持する左サイド部と、前記右サイド部の上部を右端部に上右軸受を介して前記車体フレームの前後方向に延びる上右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の上部を左端部に上左軸受を介して前記上右軸線に平行な上左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに上中間軸受を介して前記上右軸線および前記上左軸線に平行な上中間軸線回りに回転可能に支持される一片の部品を含む上クロス部と、前記右サイド部の下部を右端部に下右軸受を介して前記上右軸線に平行な下右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の下部を左端部に下左軸受を介して前記上左軸線に平行な下左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに下中間軸受を介して前記上中間軸線と平行な下中間軸線回りに回転可能に支持される一片の部品を含む下クロス部とを含むリンク機構と、
前記車体フレームの左右方向における前記右サイド部と前記左サイド部の間で前記車体フレームに支持され、上端部が前記下中間軸線よりも前記車体フレームの上下方向における上方に設けられ、前記車体フレームの上下方向に延びる中間操舵軸線回りに回転可能なステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトの上端部に設けられたハンドルと、
前記ハンドルの操作に応じた前記ステアリングシャフトの回転を前記右緩衝装置と前記左緩衝装置に伝達する回転伝達機構と、
を備え、
前記リンク機構は、
前記上クロス部と前記下クロス部の体積が相異なり、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り付けた状態で、前記上右軸受に前記上右軸線方向の前向きまたは後向きの試験力を作用させた時の前記上クロス部の変位量と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り付けた状態で、前記上左軸受に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記上クロス部の変位量と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り付けた状態で、前記下右軸受に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記下クロス部の変位量と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り付けた状態で、前記下左軸受に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記下クロス部の変位量が相等しいことを特徴とする。
そこで、本発明者は、リンク機構の機能を詳細に分析した。リンク機構は、右サイド部または左サイド部を上クロス部および下クロス部に対して円滑に回転させる機能、および上クロス部および下クロス部を車体フレームに対して円滑に回転させる機能を有する。また、リンク機構は、右サイド部または左サイド部が受けた荷重を車体フレームに伝達する機能を有する。この分析の中で、リンク機構が受ける荷重は、上クロス部、下クロス部および左サイド部、右サイド部の回転軸線方向の荷重と、車体フレームの上下方向に延び、その回転軸線方向に垂直な方向の荷重とが含まれることがわかった。さらに、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部の回転軸線方向の荷重に対する剛性および右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部の回転軸線方向の荷重に対する剛性を相等しくすることで、リンク機構の作動の円滑性を維持しやすいことがわかった。
本発明に係る車両によれば、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部の体積と、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部の体積を相異ならせることで、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から凹凸のある形状に変えることができる。これにより、ステアリングシャフトの周囲の設計自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。しかも、一片の部品を含む上クロス部と一片の部品を含む下クロス部の体積を相異ならせても、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部の回転軸線方向の荷重に対する剛性および右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部の回転軸線方向の荷重に対する剛性を相等しくしたので、リンク機構の円滑な作動を維持しやすい。
従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、2つの前輪よりも上方のステアリングシャフト周囲の構造の大型化を抑制できる。
前記リンク機構は、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部と前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の材質が異なっていてもよい。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、下クロス部の材質より剛性の高い材質で上クロス部を形成すれば、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部と右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部の回転軸線方向の荷重に対する剛性を等しくしながら、上クロス部の体積を下クロス部の体積より小さくできる。上クロス部の材質より剛性の高い材質で下クロス部を形成すれば、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部と右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部の回転軸線方向の荷重に対する剛性を等しくしながら、下クロス部の形状を上クロス部より小さくできる。それにより、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から凹凸のある形状に変えることができる。これにより、ステアリングシャフトの周囲の設計自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
前記リンク機構は、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部と前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の材質が同じであってもよい。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、材質が同じであっても、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部および右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部の体積を異ならせることで、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から凹凸のある形状に変えることができる。これにより、ステアリングシャフトの周囲の設計自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記リンク機構は、
前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方の前記上クロス部の前部の体積と後方の前記上クロス部の後部の体積が相異なっていてもよい。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、リンク支持部より前方の上クロス部の前部の体積と後方の後部の体積を相異ならせたので、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から凹凸のある形状に変えることができる。そのため、上クロス部の後部の周囲の空間の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記リンク機構は、
前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方の前記下クロス部の前部の体積と前記リンク支持部より後方の前記下クロス部の後部の体積が相異なっていてもよい。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、リンク支持部より前方の下クロス部の前部の体積と後方の後部の体積を相異ならせたので、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から凹凸のある形状に変えることができる。そのため、上クロス部の後部の周囲の空間の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
前記リンク機構は、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部が前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部より体積が小さくてもよい。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部が右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部より体積が小さいので、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から上部が下部より小さい凹凸のある形状に変えることができる。そのため、上クロス部の周囲の車両前部の空間の設計自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記リンク機構は、
前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方の前記上クロス部の前部が、
前記リンク支持部より前方の前記下クロス部の前部よりも体積が小さくてもよい。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、リンク支持部より前方の上クロス部の前部の体積をリンク支持部より前方の下クロス部の前部の体積よりも小さくしたので、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から前上部が前下部より小さい凹凸のある形状に変えることができる。上クロス部の前部の周囲の空間の設計自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記上クロス部または前記下クロス部は、
前記リンク支持部より前方または後方のいずれか一方に設けられ、かつ、他方に設けられていなくていてもよい。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、リンク支持部の前方または後方のいずれか一方にのみ設けられるため、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から上部が下部より小さい凹凸のある形状に変えることができる。ステアリングシャフトの周囲の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
前記リンク機構は、
前記上右軸線方向において、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の前端と前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の前端が異なる位置に設けられていてもよい。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、上右軸線方向において、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部の前端と右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部の前端が異なる位置に設けたため、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から前後方向に凹凸のある形状に変えることができる。ステアリングシャフトの周囲の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
前記リンク機構は、
前記上右軸線方向において、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の後端と前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の後端が異なる位置に設けられていてもよい。
本発明に係る車両によれば、上右軸線方向において、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部の後端と右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部の後端が異なる位置に設けたため、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から前後方向に凹凸のある形状に変えることができる。ステアリングシャフトの周囲の設計の自由度が高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
前記車体フレームは、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記リンク支持部は、前記ステアリングシャフトを回転可能に支持していてもよい。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、リンク支持部は、右前輪、左前輪、右緩衝装置および左緩衝装置を支持するリンク機構を支持しており、高い剛性を備えている。そのため、その剛性の高さを利用して、ステアリングシャフトを支持することで、ステアリングシャフトを支持する構成を簡素化できる。その結果、ステアリングシャフト周囲の構造の大型化を抑制できる。
前記車体フレームは、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記上クロス部が、前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の上前部品と、前記上右軸線方向で前記リンク支持部より後方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の上後部品を含んでいてもよい。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、上クロス部がリンク支持部より前方に位置する一片の上前部品とリンク支持部より後方に位置する一片の上後部品を含むので、上クロス部の剛性と体積のバランス調整が行いやすい。これにより、ステアリングシャフトの周囲の下部の設計自由度をより高めることができる。そのため、下クロス部の周囲の空間の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。
上前部品のみをヘッドパイプの前方に配置しヘッドパイプの後方に部品を配置しなかったり、あるいは、上後部品のみをヘッドパイプの後方に配置しヘッドパイプの前方に部品を配置しない場合と比べて、上前部品と上後部品がヘッドパイプの前方および後方に配置されるので、一片の部品の車体フレームの前後方向の寸法を大型化させずに、上クロス部の剛性を高めやすい。これにより、上クロス部の剛性を高めつつ、上クロス部の体積が大型化することが抑制される。これにより、リンク機構の上部の周囲の空間の設計自由度が高まる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。
前記車体フレームは、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記下クロス部が、前記下右軸線方向で前記リンク支持部より前方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の下前部品と、前記下右軸線方向で前記リンク支持部より後方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の下後部品を含んでいてもよい。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、下クロス部がリンク支持部より前方に位置する一片の下前部品とリンク支持部より後方に位置する一片の下後部品を含むので、下クロス部の剛性と体積のバランス調整が行いやすい。これにより、ステアリングシャフトの周囲の下部の設計自由度をより高めることができる。そのため、下クロス部の後部の周囲の空間の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。
下前部品のみをヘッドパイプの前方に配置しヘッドパイプの後方に部品を配置しなかったり、あるいは、下後部品のみをヘッドパイプの後方に配置しヘッドパイプの前方に部品を配置しない場合と比べて、下前部品と下後部品がヘッドパイプの前方および後方に配置されるので、一片の部品の車体フレームの前後方向の寸法を大型化させずに、下クロス部の剛性を高めやすい。これにより、下クロス部の剛性を高めつつ、下クロス部の体積が大型化することが抑制される。これにより、リンク機構の下部の周囲の空間の設計自由度が高まる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構をステアリングシャフトの周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。
図1は、車両1の全体側面概略図である。なお、以下の説明において前後左右と方向を示す場合、車両1を運転する乗員から見た前後左右の方向を意味するものとする。
図2は、車体カバー22を外した状態において車両1を示す全体正面図である。図2では、フロントフレーム212等は省略している。
図3は、左緩衝器33および右緩衝器34を省略して示す、リンク機構5の斜視図である。
左サイド部53は、車体フレーム21の左右方向についてヘッドパイプ211より左方に配置されている。右サイド部54は、車体フレーム21の左右方向についてヘッドパイプ211より右方に配置されている。左サイド部53および右サイド部54は、円柱状の部材である。
右サイド部54の下端には、右緩衝器34が取り付けられる取付片541が設けられている。右サイド部54の下部は、右操舵軸線N2回りに回転可能に右緩衝器34を支持している。
上クロス部51は、本実施形態において、車両の前方から見て左右方向に延びる一枚の板状の部品から構成されている。上クロス部51は、ヘッドパイプ211よりも車両前方に設けられている。上クロス部51は、車体フレーム21の左右方向について上クロス部51の中間部に設けられた上中間軸受511と、車体フレーム21の左右方向の右方および左方に設けられた左右一対の上右軸受512および上左軸受512と、を含んでいる。上中間軸受511の回転中心である上中間軸線M1、上左軸受512の回転中心である上左軸線M2、上右軸受512の回転中心であるおよび上右軸線M3は、それらの回転軸が互いに平行となるように、設けられている。
下クロス部52は、上述した上クロス部51とは異なる体積をしている。下クロス部52は、車両の前方から見て車体フレーム21の左右方向に延びている。下クロス部52の左右方向の長さは、上クロス部51の左右方向長さと略同等とされている。下クロス部52は、上クロス部51よりも車体フレーム21の上下方向の下方に設けられている。下クロス部52は、上クロス部51に対して剛性が等しくなるように設定されている。この剛性については、後に詳述する。
右サイド部54の下部を右端部に下右軸受522を介して上右軸線M3に平行な下右軸線M6回りに回転可能に支持し、左サイド部53の下部を左端部に下左軸受522を介して上左軸線M2に平行な下左軸線M5回りに回転可能に支持し、中間部が車体フレーム21に下中間軸受521を介して上中間軸線と平行な下中間軸線回りに回転可能に支持されて、ヘッドパイプ211より後方に位置する部品52a2と、
該部品より前方に位置して、該部品と連結された、右サイド部54の下部を右端部に下右軸受522を介して上右軸線M3に平行な下右軸線M6回りに回転可能に支持し、左サイド部53の下部を左端部に下左軸受522を介して上左軸線M2に平行な下左軸線M5回りに回転可能に支持し、中間部が車体フレーム21に下中間軸受521を介して上中間軸線と平行な下中間軸線回りに回転可能に支持された部品(符号52a1および符号52bからなる部品)と、を含んでいる。
別の言い方をすれば、リンク機構5は、上右軸線M3方向において、上クロス部51の前端と下クロス部52の前端が異なる位置に設けられている。
図2に示したように、左サイド部53の下部には第一ブラケット335が設けられている。第一ブラケット335は、左緩衝器33と連結されている。第一ブラケット335は、左サイド部53と相対回転可能に取り付けられている。この第一ブラケット335には、タイロッド6も相対回転可能に取り付けられている。第一ブラケット335と左サイド部53との相対回転の回転軸、および、第一ブラケット335とタイロッド6との相対回転の回転軸は、左サイド部53の延在方向(左操舵軸線N1)と平行とされている。
ステアリングシャフト60は、車体フレーム21の左右方向における左部材53と右サイド部54の間で車体フレーム21に支持されている。ステアリングシャフト60の上端部は、下中間軸線M4よりも車体フレーム21の上下方向における上方に設けられている。ステアリングシャフト60は、車体フレーム21の上下方向に延びる中間操舵軸線Zを中心に回転可能とされている。ハンドル23は、ステアリングシャフト60の上端部に設けられている。タイロッド6(回転伝達機構の一例)は、ハンドル23の操作に応じたステアリングシャフト60の回転を右緩衝器34と左緩衝器33に伝達する。
図5は、図2の状態から、車体を鉛直方向に対して左右方向に角度T傾斜させた車両1の正面全体図である。車両1を鉛直方向に対して傾斜させるとリンク機構5が作動する。
また、以降の説明において、このようにリンク機構を動作させたときに、上クロス部51、下クロス部52、左サイド部53、右サイド部54が移動する領域を、リンク機構5の可動範囲と呼ぶことがある。
次に、上クロス部51および下クロス部52の剛性について説明する。なお、以下の説明において、上クロス部51および下クロス部52(以降、両者を区別することなく呼ぶ場合にはクロス部と呼ぶ)の剛性とは、クロス部に車体フレームの前後方向の力が作用した場合の撓みにくさを意味するものとする。なお、以降の説明において、上クロス部51および下クロス部52をまとめてクロス部と呼ぶことがある。
そこで、本発明者は、リンク機構5の機能を詳細に分析した。リンク機構5は、右サイド部54または左サイド部53を上クロス部51および下クロス部52に対して円滑に回転させる機能、および上クロス部51および下クロス部52を車体フレーム21に対して円滑に回転させる機能を有する。また、リンク機構5は、右サイド部54または左サイド部53が受けた荷重を車体フレーム21に伝達する機能を有する。この分析の中で、リンク機構5が受ける荷重は、上クロス部51、下クロス部52および左サイド部53、右サイド部54の回転軸線(上中間軸線M1、上左軸線M2、上右軸線M3、下中間軸線M4、下左軸線M5、下右軸線M6)方向の荷重と、車体フレーム21の上下方向に延び、その回転軸線方向に垂直な方向の荷重とが含まれることがわかった。さらに、回転軸線方向の荷重に対する上クロス部51および下クロス部52の剛性を相等しくすることで、リンク機構5の作動の円滑性を維持しやすいことがわかった。
同様に、下クロス部52を取り外した状態で上左軸受512に試験力F1と同じ大きさおよび同じ向き(上左軸線M2方向の後向き)の力を作用させた時の上クロス部51の変位量X2を測定する。
同様に、上クロス部51を取り外した状態で下左軸受522に試験力F1と同じ大きさおよび同じ向き(下左軸線M5方向の後向き)の力F2を作用させた時の下クロス部52の変位量X4を測定する。
さらに、上中間軸受511はヘッドパイプ211より前方に設けられ、ヘッドパイプ211より後方には設けられていない。これに対して下中間軸受521はヘッドパイプ211の前後両側に設けられている。上中間軸受511および下中間軸受521に同一の軸受を採用している。
本実施形態に係る車両1によれば、右サイド部54および左サイド部53を支持し、車体フレーム21に支持される一片の部品を含む上クロス部51と、右サイド部54および左サイド部53を支持し、車体フレーム21に支持される一片の部品を含む下クロス部52の体積を相異なる体積とすることで、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形状から凹凸のある形状に変えることができる。
しかし、本発明者は、上クロス部と下クロス部を同じに設定しては、ステアリングシャフト60の周囲の空間の利用効率を高められないことに気が付いた。そこで、本発明者は、ステアリングシャフト60の周囲の空間の利用効率を高めるために、上クロス部51と下クロス部52の剛性を同じにしつつ、上クロス部51と下クロス部52の体積を異ならせることを思いついた。上クロス部51と下クロス部52の体積を異ならせれば、上クロス部51と下クロス部52の形状を異ならせることができる。上クロス部51と下クロス部の形状が異なることを利用して、リンク機構5の可動範囲のなす形状を凹凸形状とすることができ、ステアリングシャフト60の周囲の空間を有効に利用することができる。さらに、上クロス部51と下クロス部52の剛性を同じに設定しているので、リンク機構5の動作の円滑性が維持しやすい。
しかも、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形形状から凹凸のある形状に変えるために、一片の部品を含む上クロス部51と一片の部品を含む下クロス部52の体積を相異なる体積としても、上クロス部51と下クロス部52の回転軸線方向の荷重に対する剛性が等しくされている。このため、リンク機構5の円滑な作動を維持しやすい。
従って、傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両1において、リンク機構5の機能を維持しつつ、2つの前輪31,32よりも上方のステアリングシャフト60の周囲の構造の大型化が抑制されている。
また、リンク機構5の上クロス部51、下クロス部52、左サイド部53、右サイド部54、は軸受511,512,521,522によって回転可能に支持されている。このため、リンク機構5の剛性が高められている。
あるいは、これとは逆に、上クロス部51の材質より剛性の高い材質で下クロス部52を形成すれば、上クロス部51と下クロス部52の回転軸線方向の荷重に対する剛性を等しくしながら、下クロス部52の体積を上クロス部51より小さくできる。
本実施形態に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両によれば、上クロス部51がヘッドパイプ211の前方にのみ設けられるため、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形状から上部が下部より小さい凹凸のある形状に変えることができる。ステアリングシャフト60の周囲の設計の自由度が高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
なお、上述の実施形態と異なり、上クロス部51をヘッドパイプ211より後方に設け、かつ、ヘッドパイプ211より前方に設けなくてもよい。このような構成によっても、上述と同様にリンク機構5の可動範囲を、上部が下部より小さい凹凸の形状とすることができる。
あるいは、下クロス部52を、ヘッドパイプ211より前方または後方のいずれか一方に設け、かつ、他方に設けなくてもよい。このような構成により、リンク機構5の可動範囲を、下部が上部より小さい凹凸の形状とすることができる。
本実施形態に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両によれば、上右軸線M3方向において、上クロス部51の前端と下クロス部52の前端が異なる位置に設けたため、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形状から前後方向に凹凸のある形状に変えることができる。ステアリングシャフト60の周囲の設計の自由度が高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
上記本実施形態に係る車両において、リンク機構5は、上右軸線に方向において、上クロス部51の後端と下クロス部52の後端が異なる位置に設けられていてもよい。
本実施形態に係る車両によれば、上右軸線M3方向において、上クロス部51の後端と下クロス部52の後端が異なる位置に設けたため、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形状から前後方向に凹凸のある形状に変えることができる。ステアリングシャフト60の周囲の設計の自由度が高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
本実施形態に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両1によれば、ヘッドパイプ211は、右前輪32、左前輪31、右緩衝器34および左緩衝器33を支持するリンク機構5を支持しており、高い剛性を備えている。そのため、その剛性の高さを利用して、ステアリングシャフト60を支持することで、ステアリングシャフト60を支持する構成を簡素化できる。その結果、ステアリングシャフト60周囲の構造の大型化を抑制できる。
以上、本発明をその実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
本変形例に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両によれば、ヘッドパイプ211より前方の上クロス部51Aの前上クロス部品51A1の体積をヘッドパイプ211より前方の下クロス部52の前下クロス部品52a1の体積よりも小さくしたので、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形状から前上部が前下部より小さい凹凸のある形状に変えることができる。前上クロス部品51A1の周囲の空間の設計自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
本実施形態に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両によれば、ヘッドパイプ211より前方の前上クロス部品51A1の体積とヘッドパイプ211の後方の後上クロス部品51A2の体積を相異ならせたので、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形状から凹凸のある形状に変えることができる。そのため、上クロス部51Aの後部の周囲の空間の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
本実施形態に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両によれば、ヘッドパイプ211より前方の前下クロス部品52a1の体積とヘッドパイプ211より後方の後下クロス部品52a2の体積を相異ならせたので、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形状から凹凸のある形状に変えることができる。そのため、下クロス部52Aの後部の周囲の空間の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。
本実施形態に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両1によれば、上クロス部51Aがヘッドパイプ211より前方に位置する一片の前上クロス部品51A1と、ヘッドパイプ211より後方に位置する一片の後上クロス部品51A2を含むので、上クロス部51Aの剛性と体積のバランス調整が行いやすい。これにより、ステアリングシャフト60の周囲下部の設計自由度をより高めることができる。そのため、上クロス部51の周囲の空間の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。
本実施形態によれば、上前部品のみをヘッドパイプの前方に配置しヘッドパイプの後方に部品を配置しなかったたり、あるいは、上後部品のみをヘッドパイプの後方に配置しヘッドパイプの前方に部品を配置しない場合と比べて、上前部品51A1と上後部品51A2がヘッドパイプ211を挟むので、一片の部品の車体フレーム21の前後方向の寸法を大型化させずに、上クロス部51Aの剛性を高めやすい。これにより、上クロス部51Aの剛性を高めつつ、上クロス部51Aの体積が大型化することが抑制される。これにより、リンク機構の上部の周囲の空間の設計自由度が高まる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。
本発明に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両1によれば、下クロス部52Aがヘッドパイプ211より前方に位置する一片の下前部品52a1とヘッドパイプ211より後方に位置する一片の下後部品52a2を含むので、下クロス部52Aの剛性と体積のバランス調整が行いやすい。これにより、ステアリングシャフト60の周囲下部の設計自由度をより高めることができる。そのため、下クロス部52Aの後部の周囲の空間の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。
下前部品のみをヘッドパイプの前方に配置しヘッドパイプの後方に部品を配置しなかったり、あるいは、下後部品のみをヘッドパイプの後方に配置しヘッドパイプの前方に部品を配置しない場合と比べて、下前部品52a1と下後部品52a2がヘッドパイプ211を挟むので、一片の部品の車体フレーム21の前後方向の寸法を大型化させずに、下クロス部52Aの剛性を高めやすい。これにより、下クロス部52Aの剛性を高めつつ、体積が大型化することが抑制される。これにより、リンク機構5の下部の周囲の空間の設計自由度が高まる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。
また、上述の実施形態では、下クロス部52が、平板状の後下クロス部品52a2と、平板状の前下クロス部品52a1とこの部品52a1と後下クロス部品52a2とを連結する連結部52bとを一体に有する部品の、2部品で構成した例を挙げたが、本発明はこれに限られない。例えば、平板状の後下クロス部品52a2と、平板状の前下クロス部品52a1と、2つの連結部52bをそれぞれ独立した4つ部品とし、下クロス部52を4つの部品で構成してもよい。
3:前輪
5:リンク機構
21:車体フレーム
23:ハンドル
31:左前輪
32:右前輪
33:左緩衝器
34:右緩衝器
51:上クロス部
52:下クロス部
53:左サイド部
54:右サイド部
511:上中間軸受
512:上左軸受、上右軸受
521:下中間軸受
522:下左軸受、下右軸受
60:ステアリングシャフト
335:第一ブラケット
336:第二ブラケット
M1:上中間軸線
M2:上左軸線
M3:上右軸線
M4:下中間軸線
M5:下左軸線
M6:下右軸線
N1:左操舵軸線
N2:右操舵軸線
Claims (13)
- 動力源からの動力によって駆動される車両であって、
車体フレームと、
車両の前方から見て左右に配置され、操舵可能な左前輪および右前輪と、
下部に前記右前輪を支持し、上部に対する前記右前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する右緩衝装置と、
下部に前記左前輪を支持し、上部に対する前記左前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する左緩衝装置と、
前記右緩衝装置の上部を前記車体フレームの上下方向に延びる右操舵軸線回りに回転可能に支持する右サイド部と、前記左緩衝装置の上部を前記右操舵軸線と平行な左操舵軸線回りに回転可能に支持する左サイド部と、前記右サイド部の上部を右端部に上右軸受を介して前記車体フレームの前後方向に延びる上右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の上部を左端部に上左軸受を介して前記上右軸線に平行な上左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに上中間軸受を介して前記上右軸線および前記上左軸線に平行な上中間軸線回りに回転可能に支持される一片の部品を含む上クロス部と、前記右サイド部の下部を右端部に下右軸受を介して前記上右軸線に平行な下右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の下部を左端部に下左軸受を介して前記上左軸線に平行な下左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに下中間軸受を介して前記上中間軸線と平行な下中間軸線回りに回転可能に支持される一片の部品を含む下クロス部と、を含むリンク機構と、
前記車体フレームの左右方向における前記右サイド部と前記左サイド部の間で前記車体フレームに支持され、上端部が前記下中間軸線よりも前記車体フレームの上下方向における上方に設けられ、前記車体フレームの上下方向に延びる中間操舵軸線回りに回転可能なステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトの上端部に設けられたハンドルと、
前記ハンドルの操作に応じた前記ステアリングシャフトの回転を前記右緩衝装置と前記左緩衝装置に伝達する回転伝達機構と、
を備え、
前記リンク機構は、
前記上クロス部と前記下クロス部の体積が相異なり、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り付けた状態で、前記上右軸受に前記上右軸線方向の前向きまたは後向きの試験力を作用させた時の前記上クロス部の変位量と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り付けた状態で、前記上左軸受に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記上クロス部の変位量と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り付けた状態で、前記下右軸受に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記下クロス部の変位量と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り付けた状態で、前記下左軸受に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記下クロス部の変位量が相等しいことを特徴とする車両。 - 前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部と前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の材質が異なっている、請求項1に記載の車両。
- 前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部と前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の材質が同じである、請求項1に記載の車両。
- 前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方の前記上クロス部の前部の体積と後方の前記上クロス部の後部の体積が相異なっている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両。 - 前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方の前記下クロス部の前部の体積と前記リンク支持部より後方の前記下クロス部の後部の体積が相異なっている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車両。 - 前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部が前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部より体積が小さい、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両。
- 前記車体フレームは、
前記上クロス部および前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方の前記上クロス部の前部が、前記リンク支持部より前方の前記下クロス部の前部よりも体積が小さい、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両。 - 前記車体フレームは、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記上クロス部または前記下クロス部は、前記リンク支持部より前方または後方のいずれか一方に設けられ、かつ、他方に設けられていない、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の車両。 - 前記上右軸線方向において、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の前端と前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の前端が異なる位置に設けられている、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の車両。
- 前記上右軸線方向において、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の後端と前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の後端が異なる位置に設けられている、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の車両。
- 前記車体フレームは、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記リンク支持部は、前記ステアリングシャフトを回転可能に支持している、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の車両。 - 前記車体フレームは、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記上クロス部が、前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の上前部品と、前記上右軸線方向で前記リンク支持部より後方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の上後部品を含んでいる、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の車両。 - 前記車体フレームは、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記下クロス部が、前記下右軸線方向で前記リンク支持部より前方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の下前部品と、前記下右軸線方向で前記リンク支持部より後方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の下後部品を含んでいる、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の車両。
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