JP2017065528A - 車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】傾斜可能な車体フレームと二つの前輪を備えた車両の大型化を抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保する。【解決手段】車体フレーム21の直立状態から左方または右方への最大傾斜状態に至る間の少なくとも一時点において、車両1を下中間連結軸線CDIに沿う前方から見て、上クロス部材51の一部と下クロス部材52の一部が接触することなく重なっている。【選択図】図9

Description

本発明は、傾斜可能な車体フレームと二つの前輪を備えた車両に関する。
例えば特許文献1に記載されている車両は、車体フレームと、当該車体フレームの左右方向に並ぶように配置された二つの前輪を備えている。
上記の車両は、リンク機構を備えている。リンク機構は、二つの前輪よりも上方に配置されている。リンク機構は、車体フレームに対する二つの前輪の相対位置を変更して当該車体フレームを車両の左方または右方に傾斜させるように構成されている。
リンク機構は、上クロス部材、下クロス部材、左サイド部材、および右サイド部材を備えている。上クロス部材は、上中間連結軸線を中心として回動可能に車体フレームに連結されている。下クロス部材は、下中間連結軸線を中心として回動可能に車体フレームに連結されている。上クロス部材の左部は、上左連結軸線を中心として回動可能に左サイド部材の上部に連結されている。上クロス部材の右部は、上右連結軸線を中心として回動可能に右サイド部材の上部に連結されている。下クロス部材の左部は、下左連結軸線を中心として回動可能に左サイド部材の下部に連結されている。下クロス部材の右部は、下右連結軸線を中心として回動可能に右サイド部材の下部に連結されている。
国際公開2012/007819号公報
車両の左方または右方への車体フレームの傾斜角(いわゆるバンク角)を大きくしたいというニーズがある。しかしながら、特許文献1に記載された車両の場合、上クロス部材の一部と下クロス部材の一部を当接させることにより、バンク角が所定値を超えないように規制する構成を採用している。したがって、バンク角を大きくするためには、上クロス部材と下クロス部材の距離(上中間連結軸線と下中間連結軸線の距離)を大きくする必要がある。
しかしながら、上下方向に変位する各前輪との干渉を避ける必要性、下クロス部材と各前輪との間に操舵力伝達機構を配置する必要性などを考慮すると、下クロス部材の位置をより下方へ変更するのは難しい。他方、上クロス部材の位置をより上方へ変更すると、車両の大型化が避けられない。このような理由から、比較的大きなバンク角を確保するには困難が伴う。
本発明は、傾斜可能な車体フレームと二つの前輪を備えた車両の大型化を抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保することを目的とする。
発明者は、車両の左右方向への車体フレームの傾斜時における上クロス部材の可動範囲と下クロス部材の可動範囲を検討した。その結果、車体フレームの傾斜時において上クロス部材と下クロス部材が接触しないように、上クロス部材の可動範囲を下クロス部材の可動範囲の後方に配置するという着想を得た。具体的には、車体フレームの傾斜角がゼロから最大角までの少なくとも一部の区間において、車両を下中間連結軸線に沿う方向における前方から見て、上クロス部材の一部と下クロス部材の一部が接触することなく重なるように、上クロス部材と下クロス部材の可動範囲が設定される。
したがって、上記の目的を達成するために本発明がとりうる一態様は、車両であって、
車体フレームと、
前記車体フレームの左右方向に並ぶように配置されている左前輪および右前輪と、
前記左前輪および前記右前輪よりも上方、かつ前記左前輪の前端と前記右前輪の前端よりも後方に配置されており、前記車体フレームに対する前記左前輪および前記右前輪の相対位置を変更して前記車体フレームを前記車両の左方または右方に傾斜させるように構成されているリンク機構と、
を備えており、
前記リンク機構は、上クロス部材、下クロス部材、左サイド部材、および右サイド部材を備えており、
前記上クロス部材は、上中間連結軸線を中心として回動可能に前記車体フレームに連結されており、
前記下クロス部材は、下中間連結軸線を中心として回動可能に前記車体フレームに連結されており、
前記上クロス部材の左部は、上左連結軸線を中心として回動可能に前記左サイド部材の上部に連結されており、
前記上クロス部材の右部は、上右連結軸線を中心として回動可能に前記右サイド部材の上部に連結されており、
前記下クロス部材の左部は、下左連結軸線を中心として回動可能に前記左サイド部材の下部に連結されており、
前記下クロス部材の右部は、下右連結軸線を中心として回動可能に前記右サイド部材の下部に連結されており、
前記車体フレームの直立状態から左方または右方への最大傾斜状態に至る間の少なくとも一時点において、前記車両を前記下中間連結軸線に沿う方向における前方から見て、前記上クロス部材の一部と前記下クロス部材の一部が接触することなく重なっている。
このような構成によれば、車体フレームの傾斜角に応じて上クロス部材と下クロス部材を接触させる必要がないため、上中間連結軸線と下中間連結軸線の距離を出来るだけ小さくしつつ、車体フレームの傾斜角を大きく確保できる。したがって、車体フレームの上下方向におけるリンク機構の大型化を顕著に抑制できる。
上記の車両においては、リンク機構が左前輪の前端と右前輪の前端よりも後方に配置されている。換言すると、リンク機構よりも前方には前輪の少なくとも一部が存在している。よって、上クロス部材の可動範囲と下クロス部材の可動範囲が前方から見て一部重なるように配置することで車体フレームの前後方向の寸法が増しても、当該方向における車両の大型化への影響は比較的小さい。
したがって、傾斜可能な車体フレームと二つの前輪を備えた車両の大型化を抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保できる。
上記の車両は、以下のように構成されうる。
前記車体フレームの左方または右方への最大傾斜状態において、前記車両を前記下中間連結軸線に沿う方向における前方から見て、前記上クロス部材の一部と前記下クロス部材の一部が重なっている。
前後方向における上クロス部材の可動範囲と下クロス部材の重なり具合を上記のように設定することにより、リンク機構の大型化をより抑制しつつ、より大きなバンク角を確保できる。したがって、傾斜可能な車体フレームと二つの前輪を備えた車両の大型化をより抑制しつつ、比較的大きなバンク角をより容易に確保できる。
上記の車両は、以下のように構成されうる。
前記車体フレームの左方または右方への最大傾斜状態における前記車両を前記下中間連結軸線に沿う方向における前方から見て、前記下クロス部材における前記下中間連結軸線の上方に位置する部分が、前記上クロス部材と重なっている。
前後方向における下クロス部材の可動範囲と上クロス部材の重なり具合を上記のように設定することにより、車体フレームの上下方向における下クロス部材の寸法を大きくできる。これにより、下クロス部材の剛性、特に下中間連結軸線付近における下クロス部材の剛性が高まる。したがって、傾斜可能な車体フレームと二つの前輪を備えた車両の大型化を抑制しつつも、比較的大きなバンク角を確保し、リンク機構の動作の安定性も向上できる。
上記の車両は、以下のように構成されうる。
前記上クロス部材の一部と前記下クロス部材の一部が重なる時点において、前記上クロス部材の前面の一部は、前記下クロス部材の背面の一部に対向している。
このような構成によれば、上中間連結軸線と下中間連結軸線の距離をさらに小さくできるため、車体フレームの上下方向におけるリンク機構の大型化をより抑制できる。前述のように、上クロス部材の前面の一部が下クロス部材の背面の一部と対向可能に配置することで車体フレームの前後方向の寸法が増しても、当該方向における車両の大型化への影響は比較的小さい。
したがって、傾斜可能な車体フレームと二つの前輪を備えた車両の大型化をより抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保できる。
この場合、上記の車両は、以下のように構成されうる。
前記下クロス部材の前面は、前記背面の一部に対応する第一部分と前記背面の一部に対応しない第二部分を含んでおり、
前記第一部分は、前記第二部分よりも前記下中間連結軸線に沿う方向における方向における前方に位置している。
ここで「背面の一部に対応」とは、背面の当該一部を車体フレームの前後方向における前方に平行移動させたときに通過することを意味する。すなわち、第一部分は、背面の当該一部を車体フレームの前後方向における前方に平行移動させたときに通過する下クロス部材の前面の一部である。第二部分は、背面の当該一部を車体フレームの前後方向における前方に平行移動させたときに通過しない下クロス部材の前面の一部である。
このような構成によれば、下中間連結軸線の延びる方向における下クロス部材の第一部分の厚さ寸法を、当該方向における第二部分の厚さ寸法よりも大きくできる。よって、下クロス部材の後方に位置する空間の一部を上クロス部材の可動範囲として効率的に利用しつつ、下クロス部材の剛性を高めることができる。したがって、傾斜可能な車体フレームと二つの前輪を備えた車両の大型化を抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保し、負荷に対するリンク機構の剛性も向上できる。
上記の車両は、以下のように構成されうる。
前記上クロス部材の前記車体フレームの上下方向における最大幅寸法は、前記下クロス部材の前記車体フレームの上下方向における最大幅寸法よりも小さい。
車体フレームの上下方向における上クロス部材の最大幅寸法を上記のように設定することにより、上クロス部材の可動範囲の大型化を抑制しやすい。したがって、傾斜可能な車体フレームと二つの前輪を備えた車両の大型化をより抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保できる。
上記の車両は、以下のように構成されうる。
前記左前輪は、前記左サイド部材に沿って延びる左操舵軸線を中心として回動可能であり、
前記右前輪は、前記右サイド部材に沿って延びる右操舵軸線を中心として回動可能であり、
前記上クロス部材の左部は、上左連結部を介して前記左サイド部材の上部に連結されており、
前記上クロス部材の右部は、上右連結部を介して前記右サイド部材の上部に連結されており、
前記下クロス部材の左部は、下左連結部を介して前記左サイド部材の下部に連結されており、
前記下クロス部材の右部は、下右連結部を介して前記右サイド部材の下部に連結されており、
前記左操舵軸線から最も遠い前記下左連結部の端部と前記左操舵軸線の前記下左連結軸線に沿う方向の距離は、前記左操舵軸線から最も遠い前記上左連結部の端部と前記左操舵軸線の前記上左連結軸線に沿う方向の距離よりも長く、
前記右操舵軸線から最も遠い前記下右連結部の端部と前記右操舵軸線の前記下右連結軸線に沿う方向の距離は、前記右操舵軸線から最も遠い前記上右連結部の端部と前記右操舵軸線の前記上右連結軸線に沿う方向の距離よりも長い。
すなわち、上左連結軸線と下左連結軸線が延びる方向における左サイド部材の上部の寸法は、同方向における左サイド部材の下部の寸法よりも小さい。よって、リンク機構の左上部における構造の大型化を抑制できる。換言すると、上左連結軸線と下左連結軸線が延びる方向における左サイド部材の下部の寸法は、同方向における左サイド部材の上部の寸法よりも大きい。したがって、路面より左前輪を通じて入力される負荷に対するリンク機構の剛性を向上できる。
すなわち、上右連結軸線と下右連結軸線が延びる方向における右サイド部材の上部の寸法は、同方向における右サイド部材の下部の寸法よりも小さい。よって、リンク機構の右上部における構造の大型化を抑制できる。換言すると、上右連結軸線と下右連結軸線が延びる方向における右サイド部材の下部の寸法は、同方向における右サイド部材の上部の寸法よりも大きい。したがって、路面より右前輪を通じて入力される負荷に対するリンク機構の剛性を向上できる。
結果として、傾斜可能な車体フレームと二つの前輪を備えた車両の大型化をより抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保し、負荷に対するリンク機構の剛性も向上できる。
上記の車両は、以下のように構成されうる。
前記左前輪を支持するとともに、前記左サイド部材に対して回動可能に支持されている左懸架装置と、
前記右前輪を支持するとともに、前記右サイド部材に対して回動可能に支持されている右懸架装置と、
前記左サイド部材の上部において前記左懸架装置を保持している上左サイド軸受と、
前記左サイド部材の下部において前記左懸架装置を保持している下左サイド軸受と、
前記右サイド部材の上部において前記右懸架装置を保持している上右サイド軸受と、
前記右サイド部材の下部において前記右懸架装置を保持している下右サイド軸受と、
を備えており、
前記車体フレームの直立状態において、前記下左サイド軸受の最下端と前記下右サイド軸受の最下端は、前記下クロス部材の下端よりも下方に配置されている。
このような構成によれば、左懸架装置を保持する上左サイド軸受と下左サイド軸受間の距離を大きく確保しやすい。これにより、左懸架装置を通じて路面から入力される振動に対するリンク機構の剛性が向上する。また、下クロス部材の下端よりも下方に位置する左サイド部材の肉厚を確保しやすい。当該事実によっても、左懸架装置を通じて路面から入力される振動に対するリンク機構の剛性が向上する。
同様に、右懸架装置を保持する上右サイド軸受と下右サイド軸受間の距離を大きく確保しやすい。これにより、右懸架装置を通じて路面から入力される振動に対するリンク機構の剛性が向上する。また、下クロス部材の下端よりも下方に位置する右サイド部材の肉厚を確保しやすい。当該事実によっても、右懸架装置を通じて路面から入力される振動に対するリンク機構の剛性が向上する。
結果として、傾斜可能な車体フレームと二つの前輪を備えた車両の大型化を抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保し、負荷に対するリンク機構の剛性も向上できる。
一実施形態に係る車両の全体を左方から見た左側面図である。 図1の車両の前部を拡大して示す左側面図である。 図1の車両の前部を示す正面図である。 図1の車両の前部を示す平面図である。 転舵時における図1の車両の前部を示す平面図である。 傾斜時における図1の車両の前部を示す正面図である。 傾斜および転舵時における図1の車両の前部を示す正面図である。 直立時におけるリンク機構を拡大して示す図である。 傾斜時におけるリンク機構を拡大して示す図である。 上記リンク機構における左サイド部材を示す断面図である。 図1の車両における左懸架装置を示す左側面図である。
添付の図面を参照しつつ、本発明に係る実施形態の例について、以下詳細に説明する。
添付の図面において、矢印Fは、車両の前方向を示している。矢印Bは、車両の後方向を示している。矢印Uは、車両の上方向を示している。矢印Dは、車両の下方向を示している。矢印Rは、車両の右方向を示している。矢印Lは、車両の左方向を示している。
車両は、車体フレームを鉛直方向に対して車両の左右方向に傾斜させて旋回する。そこで車両を基準とした方向に加え、車体フレームを基準とした方向が定められる。添付の図面において、矢印FFは、車体フレームの前方向を示している。矢印FBは、車体フレームの後方向を示している。矢印FUは、車体フレームの上方向を示している。矢印FDは、車体フレームの下方向を示している。矢印FRは、車体フレームの右方向を示している。矢印FLは、車体フレームの左方向を示している。
本明細書において、「車体フレームの前後方向」、「車体フレームの左右方向」、および「車体フレームの上下方向」とは、車両を運転する運転者から見たとき、車体フレームを基準とした前後方向、左右方向、および上下方向を意味する。「車体フレームの側方」とは、車体フレームの左右方向における右方あるいは左方を意味している。
本明細書において、「車体フレームの前後方向に延びる」とは、車体フレームの前後方向に対して傾いて延びることを含み、車体フレームの左右方向および上下方向と比較して、車体フレームの前後方向に近い傾きで延びることを意味する。
本明細書において、「車体フレームの左右方向に延びる」とは、車体フレームの左右方向に対して傾いて延びることを含み、車体フレームの前後方向および上下方向と比較して、車体フレームの左右方向に近い傾きで延びることを意味する。
本明細書において、「車体フレームの上下方向に延びる」とは、車体フレームの上下方向に対して傾いて延びることを含み、車体フレームの前後方向および左右方向と比較して、車体フレームの上下方向に近い傾きで延びることを意味する。
本明細書において、「車両の直立状態」あるいは「車体フレームの直立状態」とは、無転舵状態かつ車体フレームの上下方向が鉛直方向と一致している状態を意味する。この状態においては、車両を基準にした方向と車体フレームを基準にした方向は一致する。車体フレームを鉛直方向に対して左右方向に傾斜させて旋回しているときは、車両の左右方向と車体フレームの左右方向は一致しない。また車両の上下方向と車体フレームの上下方向も一致しない。しかしながら、車両の前後方向と車体フレームの前後方向は一致する。
本明細書において、「車体フレームの左右方向における部材Aの左方」とは、車体フレームの左右方向における左方へ部材Aを平行移動させたときに当該部材Aが通過する空間を指す。部材Aの右方についても同様に定義される。
本明細書において、「部材Aよりも車体フレームの左右方向における左方」とは、車体フレームの左右方向における左方へ部材Aを平行移動させたときに当該部材Aが通過する空間に加え、当該空間から車体フレームの左右方向に直交する向きに広がる空間を含む。部材Aよりも右方についても同様に定義される。
本明細書において、「車体フレームの上下方向における部材Aの上方」とは、車体フレームの上下方向における上方へ部材Aを平行移動させたときに当該部材Aが通過する空間を指す。部材Aの下方についても同様に定義される。
本明細書において、「部材Aよりも車体フレームの上下方向における上方」とは、車体フレームの上下方向における上方へ部材Aを平行移動させたときに当該部材Aが通過する空間に加え、当該空間から車体フレームの上下方向に直交する向きに広がる空間を含む。部材Aよりも下方についても同様に定義される。
本明細書において、「車体フレームの前後方向における部材Aの前方」とは、車体フレームの前後方向における前方へ部材Aを平行移動させたときに当該部材Aが通過する空間を指す。部材Aの後方についても同様に定義される。
本明細書において、「部材Aよりも車体フレームの前後方向における前方」とは、車体フレームの前後方向における前方へ部材Aを平行移動させたときに当該部材Aが通過する空間に加え、当該空間から車体フレームの前後方向に直交する向きに広がる空間を含む。部材Aよりも後方についても同様に定義される。
本明細書において、「回転」とは、部材が軸線を中心として360度以上の角度に変位することを指す。本明細書において、「回動」とは、部材が軸線を中心として360度未満の角度で変位することを指す。
図1から図11を参照しつつ、一実施形態に係る車両1について説明する。図1に示されるように、車両1は、車両本体部2、二つの前輪3、後輪4、リンク機構5、および操舵部材6を備えている。車両1は、傾斜可能な車体フレームと、その車体フレームの左右方向に並ぶように配置されている二つの前輪3を備える車両である。
車両本体部2は、車体フレーム21、車体カバー22、シート23、エンジンユニット24、およびリアアーム25を含んでいる。
図1において、車体フレーム21は直立状態にある。図1を参照する以降の説明は、車体フレーム21の直立状態を前提にしている。図1は、車両1の全体を車体フレーム21の左右方向における左方から見た左側面図である。
図2は、車両1の前部を車体フレーム21の左右方向における左方から見た側面図である。図2において、車体フレーム21は直立状態にある。図2を参照する以降の説明は、車体フレーム21の直立状態を前提にしている。
車体フレーム21は、ヘッドパイプ211、リンク支持部212、およびメインフレーム213を含んでいる。ヘッドパイプ211は、操舵部材6を支持している。リンク支持部212は、リンク機構5を支持している。メインフレーム213は、シート23、エンジンユニット24、およびリアアーム25を支持している。
リアアーム25は、メインフレーム213よりも車体フレーム21の前後方向における後方に配置されている。リアアーム25は、車体フレーム21の前後方向に延びている。リアアーム25の前端部は、メインフレーム213とエンジンユニット24に支持され、車体フレーム21の左右方向に延びる軸線を中心として回動可能とされている。リアアーム25の後端部は、後輪4を支持している。
車体カバー22は、車両1を構成する部品群の少なくとも一部を覆う車体部品である。車体カバー22は、フロントカバー221、左右一対のフロントフェンダ222、およびリアフェンダ223を含んでいる。
図1に示されるように、フロントカバー221は、シート23よりも車体フレーム21の前後方向における前方に配置されている。フロントカバー221は、リンク機構5、操舵部材6、および操舵力伝達機構9の少なくとも一部を覆っている。フロントカバー221は、車体フレーム21に対して変位不能に配置されている。図2においては、フロントカバー221の図示は省略されている。
左右一対のフロントフェンダ222の少なくとも一部は、フロントカバー221の下方にそれぞれ配置されている。左右一対のフロントフェンダ222の少なくとも一部は、左右一対の前輪3の上方にそれぞれ配置されている。
後輪4の少なくとも一部は、シート23よりも車体フレーム21の上下方向における下方に配置されている。後輪4の少なくとも一部は、車体フレーム21の上下方向におけるリアフェンダ223の下方に配置されている。
本実施形態に係る車両1は、運転者が車体フレーム21に跨った姿勢で乗車する車両である。すなわち、運転時において、運転者の着座するシート23よりも車体フレーム21の前後方向における前方に配置される車体フレーム21の一部は、運転者の両脚の間に配置される。運転者は、シート23よりも車体フレーム21の前後方向における前方に位置するメインフレーム213またはフロントカバー221を両脚で挟んだ姿勢で車両1を運転する。
エンジンユニット24は、車体フレーム21の左右方向から車両1を見たとき、後輪4の前端よりも車体フレーム21の前後方向における前方に配置されている。エンジンユニット24は、車体フレーム21に対して変位不能に配置されている。エンジンユニット24は、メインフレーム213に対して変位不能に配置されている。エンジンユニット24は、車両1を駆動する力を生成する。生成された駆動力は、後輪4に伝達される。
ヘッドパイプ211は、車両1の前部に配置されている。車体フレーム21の左右方向における左方から車両1を見たとき、ヘッドパイプ211の上部は、ヘッドパイプ211の下部よりも車体フレーム21の前後方向における後方に配置されている。
操舵部材6は、ハンドルバー61と上流側ステアリングシャフト62を含んでいる。上流側ステアリングシャフト62は、ハンドルバー61の左右方向中央部より、下方に向かって延びている。上流側ステアリングシャフト62は、後中間操舵軸線SIBを中心として回動可能にヘッドパイプ211に支持されている。
リンク支持部212は、車体フレーム21の前後方向におけるヘッドパイプ211の前方に配置されている。車体フレーム21の左右方向における左方から車両1を見たとき、リンク支持部212の上部は、リンク支持部212の下部よりも車体フレーム21の前後方向における後方に配置されている。
図3は、車両1の前部を車体フレーム21の前後方向における前方から見た正面図である。図3において、車体フレーム21は直立状態にある。図3を参照する以降の説明は、車体フレーム21の直立状態を前提にしている。図3においては、フロントカバー221の図示が省略されている。
二つの前輪3は、左前輪31と右前輪32を含んでいる。左前輪31は、車体フレーム21の一部であるヘッドパイプ211およびリンク支持部212よりも車体フレーム21の左右方向における左方に配置されている。右前輪32は、ヘッドパイプ211およびリンク支持部212よりも車体フレーム21の左右方向における右方に配置されている。左前輪31と右前輪32は、車体フレーム21の左右方向に並ぶように配置されている。
本実施形態に係る車両1においては、平行四節リンク(パラレログラムリンクとも呼ばれる)方式のリンク機構5を採用している。
リンク機構5は、左前輪31と右前輪32よりも車体フレーム21の上下方向における上方に配置されている。リンク機構5は、上クロス部材51、下クロス部材52、左サイド部材53、および右サイド部材54を含んでいる。リンク機構5は、ハンドルバー61の操作に伴う上流側ステアリングシャフト62の後中間操舵軸線SIBを中心とする回動に連動しない。すなわち、リンク機構5は、当該後中間操舵軸線SIBを中心として、車体フレーム21に対して回動しない。
リンク支持部212は、上中間連結部212aを有している。上クロス部材51の中間部は、上中間連結部212aを介してリンク支持部212に支持されている。上クロス部材51は、上中間連結部212aを通り車体フレーム21の前後方向に延びる上中間連結軸線CUIを中心として、リンク支持部212に対して回動可能である。
リンク支持部212は、下中間連結部212bを有している。下クロス部材52の中間部は、下中間連結部212bを介してリンク支持部212に支持されている。下クロス部材52は、下中間連結部212bを通り車体フレーム21の前後方向に延びる下中間連結軸線CDIを中心として、リンク支持部212に対して回動可能である。
左サイド部材53は、上左連結部53aを有している。上クロス部材51の左端部は、上左連結部53aを介して左サイド部材53に連結されている。上クロス部材51は、上左連結部53aを通り車体フレーム21の前後方向に延びる上左連結軸線CULを中心として、左サイド部材53に対して回動可能である。
右サイド部材54は、上右連結部54aを有している。上クロス部材51の右端部は、上右連結部54aを介して右サイド部材54に連結されている。上クロス部材51は、上右連結部54aを通り車体フレーム21の前後方向に延びる上右連結軸線CURを中心として、右サイド部材54に対して回動可能である。
左サイド部材53は、下左連結部53bを有している。下クロス部材52の左端部は、下左連結部53bを介して左サイド部材53に連結されている。下クロス部材52は、下左連結部53bを通り車体フレーム21の前後方向に延びる下左連結軸線CDLを中心として、左サイド部材53に対して回動可能である。
右サイド部材54は、下右連結部54bを有している。下クロス部材52の右端部は、下右連結部54bを介して右サイド部材54に連結されている。下クロス部材52は、下右連結部54bを通り車体フレーム21の前後方向に延びる下右連結軸線CDRを中心として、右サイド部材54に対して回動可能である。
図4は、車両1の前部を車体フレーム21の上下方向における上方から見た平面図である。図4において、車体フレーム21は直立状態にある。図4を参照する以降の説明は、車体フレーム21の直立状態を前提にしている。図4においては、フロントカバー221の図示が省略されている。
上クロス部材51は、リンク支持部212よりも車体フレーム21の前後方向における前方に配置されている。上クロス部材51は、車体フレーム21の前後方向には湾曲することなく、車体フレーム21の左右方向に延びている板状部材である。
図2と図4に示されるように、下クロス部材52は、上クロス部材51よりも車体フレーム21の上下方向における下方に配置されている。下クロス部材52は、前要素521と後要素522を含んでいる。前要素521は、リンク支持部212、左サイド部材53、および右サイド部材54よりも車体フレーム21の前後方向における前方に配置されている。後要素522は、リンク支持部212、左サイド部材53、および右サイド部材54よりも車体フレーム21の前後方向における後方に配置されている。前要素521と後要素522は、車体フレーム21の前後方向には湾曲することなく、車体フレーム21の左右方向に延びている。
図4に示されるように、下クロス部材52は、左連結部材523と右連結部材524を含んでいる。左連結部材523は、前要素521の左端部と後要素522の左端部を連結している。右連結部材524は、前要素521の右端部と後要素522の右端部を連結している。
図3と図4に示されるように、左サイド部材53は、車体フレーム21の左右方向におけるリンク支持部212の左方に配置されている。左サイド部材53は、左前輪31よりも車体フレーム21の上下方向における上方に配置されている。左サイド部材53は、リンク支持部212が延びる方向に延びている。左サイド部材53の上部は、その下部よりも車体フレーム21の前後方向における後方に配置されている。
図3と図4に示されるように、右サイド部材54は、車体フレーム21の左右方向におけるリンク支持部212の右方に配置されている。右サイド部材54は、右前輪32よりも車体フレーム21の上下方向における上方に配置されている。右サイド部材54は、リンク支持部212が延びる方向に延びている。右サイド部材54の上部は、その下部よりも車体フレーム21の前後方向における後方に配置されている。
上クロス部材51、下クロス部材52、左サイド部材53、および右サイド部材54は、上クロス部材51と下クロス部材52が相互に平行な姿勢を保ち、左サイド部材53と右サイド部材54が相互に平行な姿勢を保つように、リンク支持部212に支持されている。
図2から図4に示されるように、車両1は、左懸架装置7を備えている。左懸架装置7は、左ブラケット71と左緩衝装置72を含んでいる。
左ブラケット71は、その上部に図示しない左回動部材を備えている。左回動部材は、左サイド部材53の内部に配置され、左サイド部材53が延びる方向と同じ向きに延びている。左回動部材は、左サイド部材53に対して、左操舵軸線SLを中心として回動可能である。すなわち、左ブラケット71は、左サイド部材53に対して、左操舵軸線SLを中心として回動可能に連結されている。左操舵軸線SLは、左サイド部材53が延びる方向に延びている。図3に示されるように、左操舵軸線SLは、上流側ステアリングシャフト62の後中間操舵軸線SIBと平行に、車体フレーム21の上下方向に延びている。図4に示されるように、左操舵軸線SLは、上流側ステアリングシャフト62の後中間操舵軸線SIBと平行に、車体フレーム21の上下方向に延びている。
左緩衝装置72は、いわゆるテレスコピック式の緩衝機構である。左緩衝装置72は、リンク機構5に対する左前輪31の車体フレーム21の上下方向への変位を緩衝するように構成されている。図2に示されるように、左緩衝装置72は、左前テレスコピック要素721、左後テレスコピック要素722、左上連結部材723、左下連結部材724、および左車軸725を含んでいる。
左前テレスコピック要素721は、左前アウタチューブ721aと左前インナチューブ721bを含んでいる。左前アウタチューブ721aの外径は、左前インナチューブ721bの外径より大きい。左前アウタチューブ721aは、左ブラケット71に支持されている。左前インナチューブ721bは、左前アウタチューブ721aに対して左伸縮軸線ELに沿って摺動可能に連結されている。
左後テレスコピック要素722は、左後アウタチューブ722aと左後インナチューブ722bを含んでいる。左後アウタチューブ722aの外径は、左後インナチューブ722bの外径よりも大きい。左後アウタチューブ722aは、車体フレーム21の前後方向における左前アウタチューブ721aの後方に配置されている。左後アウタチューブ722aは、左ブラケット71に支持されている。左後インナチューブ722bは、車体フレーム21の前後方向における左前インナチューブ721bの後方に配置されている。左後インナチューブ722bは、左後アウタチューブ722aに連結されており、左後アウタチューブ722aの内部を左伸縮軸線ELに沿って摺動可能とされている。
左上連結部材723は、左前アウタチューブ721aと左後アウタチューブ722aを連結している。
左下連結部材724は、左前インナチューブ721bと左後インナチューブ722bを連結している。
左車軸725の一端(左端)は、左下連結部材724を介して左前インナチューブ721bと左後インナチューブ722bに支持されている。左車軸725の他端(右端)は、左前輪31を支持している。
左緩衝装置72は、リンク機構5に対する左前輪31の車体フレーム21の上下方向への変位を緩衝するように構成されている。特に、左後テレスコピック要素722は、図示しない周知の緩衝機構が作動することにより、左ショックアブソーバとして機能するように構成されている。左前テレスコピック要素721、左上連結部材723、および左下連結部材724は、左回転規制部として機能し、左後アウタチューブ722aと左後インナチューブ722bの相対回転を規制している。
図2から図4に示されるように、車両1は、右懸架装置8を備えている。右懸架装置8は、右ブラケット81と右緩衝装置82を含んでいる。なお、右懸架装置8の構成は、車両1を車体フレーム21の左右方向における左方から見た左懸架装置7の構成と前後対称である。よって別途の図示は省略し、参照符号のみを図2に示す。
右ブラケット81は、その上部に図示しない右回動部材を備えている。右回動部材は、右サイド部材54の内部に配置され、右サイド部材54が延びる方向と同じ向きに延びている。右回動部材は、右サイド部材54に対して、右操舵軸線SRを中心として回動可能である。すなわち、右ブラケット81は、右サイド部材54に対して、右操舵軸線SRを中心として回動可能に連結されている。右操舵軸線SRは、右サイド部材54が延びる方向に延びている。図3に示されるように、右操舵軸線SRは、上流側ステアリングシャフト62の後中間操舵軸線SIBと平行に、車体フレーム21の上下方向に延びている。図4に示されるように、右操舵軸線SRは、上流側ステアリングシャフト62の後中間操舵軸線SIBと平行に、車体フレーム21の上下方向に延びている。
右緩衝装置82は、いわゆるテレスコピック式の緩衝機構である。図2に示されるように、右緩衝装置82は、右前テレスコピック要素821、右後テレスコピック要素822、右上連結部材823、右下連結部材824、および右車軸825を含んでいる。
右前テレスコピック要素821は、右前アウタチューブ821aと右前インナチューブ821bを含んでいる。右前アウタチューブ821aの外径は、右前インナチューブ821bの外径より大きい。右前アウタチューブ821aは、右ブラケット81に支持されている。右前インナチューブ821bは、右前アウタチューブ821aに連結されており、右前アウタチューブ821aの内部を右伸縮軸線ERに沿って摺動可能とされている。
右後テレスコピック要素822は、右後アウタチューブ822aと右後インナチューブ822bを含んでいる。右後アウタチューブ822aの外径は、右後インナチューブ822bの外径よりも大きい。右後アウタチューブ822aは、車体フレーム21の前後方向における右前アウタチューブ821aの後方に配置されている。右後アウタチューブ822aは、右ブラケット81に支持されている。右後インナチューブ822bは、車体フレーム21の前後方向における右前インナチューブ821bの後方に配置されている。右後インナチューブ822bは、右後アウタチューブ822aに対して右伸縮軸線ERに沿って摺動可能に連結されている。
右上連結部材823は、右前アウタチューブ821aと右後アウタチューブ822aを連結している。
右下連結部材824は、右前インナチューブ821bと右後インナチューブ822bを連結している。
右車軸825の一端(右端)は、右下連結部材824を介して右前インナチューブ821bと右後インナチューブ822bに支持されている。右車軸825の他端(左端)は、右前輪32を支持している。
右緩衝装置82は、リンク機構5に対する右前輪32の車体フレーム21の上下方向への変位を緩衝するように構成されている。特に、右後テレスコピック要素822は、図示しない周知の緩衝機構が作動することにより、右ショックアブソーバとして機能するように構成されている。右前テレスコピック要素821、右上連結部材823、および右下連結部材824は、右回転規制部として機能し、右後アウタチューブ822aと右後インナチューブ822bの相対回転を規制している。
図2から図4に示されるように、車両1は、操舵力伝達機構9を備えている。操舵力伝達機構9は、下流側ステアリングシャフト91、連結装置92、中間伝達プレート93、左伝達プレート94、右伝達プレート95、中間ジョイント96、左ジョイント97、右ジョイント98、およびタイロッド99を含んでいる。
下流側ステアリングシャフト91は、前中間操舵軸線SIFを中心として回動可能にリンク支持部212に支持されている。前中間操舵軸線SIFは、上流側ステアリングシャフト62の回動中心としての後中間操舵軸線SIBと平行に延びている。
連結装置92は、上流側ステアリングシャフト62と下流側ステアリングシャフト91を連結している。連結装置92は、上流側ステアリングシャフト62の回動に伴って変位するように構成されている。下流側ステアリングシャフト91は、連結装置92の変位に伴って回動するように構成されている。すなわち、連結装置92は、上流側ステアリングシャフト62の回動動作を下流側ステアリングシャフト91に伝達するように構成されている。
中間伝達プレート93は、下流側ステアリングシャフト91の下部に接続されている。中間伝達プレート93は、下流側ステアリングシャフト91に対して相対回動不能である。中間伝達プレート93は、リンク支持部212に対して、前中間操舵軸線SIFを中心として回動可能である。
左伝達プレート94は、車体フレーム21の左右方向における中間伝達プレート93の左方に配置されている。左伝達プレート94は、左ブラケット71の下部に接続されている。左伝達プレート94は、左ブラケット71に対して相対回動不能である。左伝達プレート94は、左サイド部材53に対して、左操舵軸線SLを中心として回動可能である。
右伝達プレート95は、車体フレーム21の左右方向における中間伝達プレート93の右方に配置されている。右伝達プレート95は、右ブラケット81の下部に接続されている。右伝達プレート95は、右ブラケット81に対して相対回動不能である。右伝達プレート95は、右サイド部材54に対して、右操舵軸線SRを中心として回動可能である。
図4に示されるように、中間ジョイント96は、車体フレーム21の上下方向に延びる軸線部を介して中間伝達プレート93の前部に連結されている。中間伝達プレート93と中間ジョイント96は、当該軸線部を中心として相対回動可能とされている。
左ジョイント97は、中間ジョイント96よりも車体フレーム21の左右方向における左方に配置されている。左ジョイント97は、車体フレーム21の上下方向に延びる軸線部を介して左伝達プレート94の前部に連結されている。左伝達プレート94と左ジョイント97は、当該軸線部を中心として相対回動可能とされている。
右ジョイント98は、中間ジョイント96よりも車体フレーム21の左右方向における右方に配置されている。右ジョイント98は、車体フレームの上下方向に延びる軸線部を介して右伝達プレート95の前部に連結されている。右伝達プレート95と右ジョイント98は、当該軸線部を中心として相対回動可能とされている。
中間ジョイント96の前部には、車体フレーム21の前後方向に延びる軸線部が設けられている。左ジョイント97の前部には、車体フレーム21の前後方向に延びる軸線部が設けられている。右ジョイント98の前部には、車体フレーム21の前後方向に延びる軸線部が設けられている。
タイロッド99は、車体フレーム21の左右方向に延びている。タイロッド99は、これらの軸線部を介して、中間ジョイント96、左ジョイント97、および右ジョイント98に連結されている。タイロッド99と中間ジョイント96は、中間ジョイント96の前部に設けられた軸線部を中心として相対回動可能とされている。タイロッド99と左ジョイント97は、左ジョイント97の前部に設けられた軸線部を中心として相対回動可能とされている。タイロッド99と右ジョイント98は、右ジョイント98の前部に設けられた軸線部を中心として相対回動可能とされている。
左伝達プレート94は、左ジョイント97、タイロッド99、および中間ジョイント96を介して、中間伝達プレート93と連結されている。右伝達プレート95は、右ジョイント98、タイロッド99、および中間ジョイント96を介して、中間伝達プレート93と連結されている。左伝達プレート94と右伝達プレート95は、左ジョイント97、タイロッド99、および右ジョイント98を介して、相互に連結されている。換言すると、タイロッド99は、中間伝達プレート93を左伝達プレート94と右伝達プレート95に連結している。
次に、図4と図5を参照しつつ、車両1の操舵動作について説明する。図5は、左前輪31と右前輪32を左転舵させた状態における車両1の前部を、車体フレーム21の上下方向における上方から見た平面図である。図5においては、フロントカバー221の図示が省略されている。
運転者がハンドルバー61を操作すると、上流側ステアリングシャフト62は、後中間操舵軸線SIBを中心としてヘッドパイプ211に対して回動する。上流側ステアリングシャフト62の回動動作は、連結装置92を介して下流側ステアリングシャフト91に伝達される。これにより、下流側ステアリングシャフト91は、前中間操舵軸線SIFを中心としてリンク支持部212に対して回動する。図5に示される左転舵の場合、下流側ステアリングシャフト91は、矢印Tの方向に回動する。下流側ステアリングシャフト91の回動に伴って、中間伝達プレート93は、リンク支持部212に対して、前中間操舵軸線SIFを中心として矢印Tの方向へ回動する。
中間伝達プレート93の矢印Tの方向への回動に伴って、中間ジョイント96は、中間伝達プレート93に対して矢印S方向に回動する。これにより、タイロッド99は、その姿勢を維持したまま、車体フレーム21の左右方向における左方かつ車体フレーム21の前後方向における後方へ移動する。
上記のタイロッド99の移動に伴って、左ジョイント97と右ジョイント98は、それぞれ左伝達プレート94と右伝達プレート95に対して矢印S方向に回動する。これにより、タイロッド99はその姿勢を維持したまま、左伝達プレート94と右伝達プレート95が、矢印Tの方向に回動する。
左伝達プレート94が矢印Tの方向に回動すると、左伝達プレート94に対して相対回動不能である左ブラケット71が、左サイド部材53に対して、左操舵軸線SLを中心として、矢印Tの方向に回動する。
右伝達プレート95が矢印Tの方向に回動すると、右伝達プレート95に対して相対回動不能である右ブラケット81が、右サイド部材54に対して、右操舵軸線SRを中心として、矢印Tの方向に回動する。
左ブラケット71が矢印Tの方向に回動すると、左ブラケット71に支持されている左緩衝装置72が、左サイド部材53に対して、左操舵軸線SLを中心として、矢印Tの方向に回動する。左緩衝装置72が矢印Tの方向に回動すると、左緩衝装置72に支持されている左前輪31が、左サイド部材53に対して、左操舵軸線SLを中心として、矢印Tの方向に回動する。
右ブラケット81が矢印Tの方向に回動すると、右ブラケット81に支持されている右緩衝装置82が、右サイド部材54に対して、右操舵軸線SRを中心として、矢印Tの方向に回動する。右緩衝装置82が矢印Tの方向に回動すると、右緩衝装置82に支持されている右前輪32が、右サイド部材54に対して、右操舵軸線SRを中心として、矢印Tの方向に回動する。
右転舵するように運転者がハンドルバー61を操作すると、上述した各要素は、左転舵時とは逆方向に回動する。各要素の動きは左右が逆になるのみであるため、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、操舵部材6は、運転者によるハンドルバー61の操作に応じて、操舵力を左前輪31と右前輪32に伝達する。左前輪31と右前輪32は、それぞれ左操舵軸線SLと右操舵軸線SRを中心として、運転者によるハンドルバー61の操作方向に応じた方向に回動する。
次に、図3と図6を参照しつつ、車両1の傾斜動作について説明する。図6は、車体フレーム21が車両1の左方に傾斜した状態における車両1の前部を、車体フレーム21の前後方向における前方から見た正面図である。図6においては、フロントカバー221の図示が省略されている。
図3に示されるように、直立状態における車体フレーム21の前方から車両1を見たとき、リンク機構5は長方形状をなしている。図6に示されるように、傾斜状態における車体フレーム21の前方から車両1を見たとき、リンク機構5は平行四辺形状をなしている。リンク機構5の作動と車体フレーム21の左右方向への傾斜は連動する。リンク機構5の作動とは、上クロス部材51と下クロス部材52が、それぞれ上中間連結軸線CUIと下中間連結軸線CDIを中心としてリンク支持部212に対して回動し、上クロス部材51、下クロス部材52、左サイド部材53、および右サイド部材54が、それぞれ上左連結軸線CUL、上右連結軸線CUR、下左連結軸線CDL、および下右連結軸線CDRを中心として相対回動することにより、リンク機構5の形状が変化することを意味する。
例えば、図6に示されるように、運転者が車両1を左方に傾斜させると、ヘッドパイプ211とリンク支持部212が鉛直方向に対して左方に傾斜する。ヘッドパイプ211とリンク支持部212が傾斜すると、上クロス部材51は、上中間連結部212aを通る上中間連結軸線CUIを中心として、リンク支持部212に対して、車両1の前方から見て反時計回りに回動する。同様に、下クロス部材52は、下中間連結部212bを通る下中間連結軸線CDIを中心として、ヘッドパイプ211に対して、車両1の前方から見て反時計回りに回動する。これにより、上クロス部材51は、下クロス部材52に対して、車体フレーム21の左右方向における左方に移動する。
この移動により、上クロス部材51は、上左連結部53aを通る上左連結軸線CULと上右連結部54aを通る上右連結軸線CURを中心として、それぞれ左サイド部材53と右サイド部材54に対して、車両1の前方から見て反時計回りに回動する。同様に、下クロス部材52は、下左連結部53bを通る下左連結軸線CDLと下右連結部54bを通る下右連結軸線CDRを中心として、それぞれ左サイド部材53と右サイド部材54に対して、車両1の前方から見て反時計回りに回動する。これにより、左サイド部材53と右サイド部材54は、ヘッドパイプ211およびリンク支持部212と平行な姿勢を保ったまま、鉛直方向に対して車両1の左方に傾斜する。
このとき、下クロス部材52は、タイロッド99に対して、車体フレーム21の左右方向における左方に移動する。この移動により、中間ジョイント96、左ジョイント97、および右ジョイント98の各前部に設けられた軸線部がタイロッド99に対して回動する。これにより、タイロッド99は、上クロス部材51および下クロス部材52と平行な姿勢を保つ。
車両1の左方への左サイド部材53の傾斜に伴い、左回動部材を介して左サイド部材53に支持されている左ブラケット71は、車両1の左方に傾斜する。この傾斜に伴い、左ブラケット71に支持されている左緩衝装置72も、車両1の左方に傾斜する。これにより、左緩衝装置72に支持されている左前輪31が、ヘッドパイプ211およびリンク支持部212と平行な姿勢を保ったまま、車両1の左方に傾斜する。
車両1の左方への右サイド部材54の傾斜に伴い、右回動部材を介して右サイド部材54に支持されている右ブラケット81は、車両1の左方に傾斜する。この傾斜に伴い、右ブラケット81に支持されている右緩衝装置82も、車両1の左方に傾斜する。これにより、右緩衝装置82に支持されている右前輪32が、ヘッドパイプ211およびリンク支持部212と平行な姿勢を保ったまま、車両1の左方に傾斜する。
上記の左前輪31と右前輪32の傾斜動作に係る説明は、鉛直方向を基準としている。しかしながら、車両1の傾斜動作時(リンク機構5の作動時)においては、車体フレーム21の上下方向と鉛直上下方向は一致しない。車体フレーム21の上下方向を基準とした場合、リンク機構5の作動時において、左前輪31と右前輪32は、車体フレーム21の上下方向における相対位置が変化している。換言すると、リンク機構5は、車体フレーム21の上下方向における左前輪31と右前輪32の相対位置を変更することにより、鉛直方向から車両1の左方または右方に車体フレーム21を傾斜させる。
運転者が車両1を右方に傾斜させると、各要素は右方に傾斜する。各要素の動きは左右が逆になるのみであるため、詳細な説明は省略する。
図7は、車両1を傾斜させ、かつ転舵させた状態における車両1の前部を車体フレーム21の前後方向における前方から見た正面図である。車両1が左方に傾斜した状態で左方に転舵した状態を示している。図7においては、フロントカバー221の図示が省略されている。
操舵動作により、左前輪31は左操舵軸線SLを中心として反時計回りに回動され、右前輪32は右操舵軸線SRを中心として反時計回りに回動されている。傾斜動作により、左前輪31と右前輪32は、車体フレーム21とともに車両1の左方に傾斜している。すなわち、この状態においては、リンク機構5は平行四辺形状を呈している。タイロッド99は、車体フレーム21の直立状態における位置から、車体フレーム21の左右方向における左方、かつ車体フレーム21の前後方向における後方に移動している。
図8の(A)は、車両1の直立状態におけるリンク機構5を拡大して示す左側面図である。同図においては、説明の便宜のために左サイド部材53の図示が省略されている。図8の(B)は、同状態におけるリンク機構5を拡大して示す正面図である。図9の(A)は、車両1の左方への傾斜角が最大である状態におけるリンク機構5を車両1の左右方向における左方から見た左側面図である。同図においても、説明の便宜のために左サイド部材53の図示が省略されている。図9の(B)は、同状態におけるリンク機構5を拡大して示す正面図である。
前述のように、車両1の左方または右方への車体フレーム21の傾斜角(いわゆるバンク角)を大きくしたいというニーズがある。発明者は、車両1の左右方向への車体フレーム21の傾斜時における上クロス部材51の可動範囲と下クロス部材52の可動範囲を検討した。その結果、車体フレーム21の傾斜時において上クロス部材51と下クロス部材52が接触しないように、上クロス部材51の可動範囲を下クロス部材52の可動範囲の後方に配置するという着想を得た。具体的には、図8と図9に示されるように、車体フレーム21の傾斜角がゼロから最大角までの少なくとも一部の区間において、車両1を下中間連結軸線CDIに沿う前方から見て、上クロス部材51の一部と下クロス部材52の一部が接触することなく重なるように、上クロス部材51と下クロス部材52の可動範囲が設定される。
このようにすれば、車体フレーム21の傾斜角に応じて上クロス部材51と下クロス部材52を接触させる必要がないため、上中間連結軸線CUIと下中間連結軸線CDIの距離を出来るだけ小さくしつつ、車体フレーム21の傾斜角を大きく確保できる。したがって、車体フレーム21の上下方向におけるリンク機構5の大型化を顕著に抑制できる。
本実施形態に係る車両1においては、図2に示されるように、リンク機構5が左前輪31の前端と右前輪32の前端よりも後方に配置されている。換言すると、リンク機構5よりも前方には前輪3の少なくとも一部が存在している。よって、上クロス部材51の可動範囲と下クロス部材52の可動範囲が前方から見て一部重なるように配置することで車体フレーム21の前後方向の寸法が増しても、当該方向における車両1の大型化への影響は比較的小さい。
したがって、傾斜可能な車体フレーム21と二つの前輪3を備えた車両1の大型化を抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保できる。
特に本実施形態に係る車両1においては、図9の(B)に示されるように、車体フレーム21の左方への最大傾斜状態において、車両1を下中間連結軸線CDIに沿う前方から見て、上クロス部材51の一部と下クロス部材52の一部が重なっている。前述のように、車体フレーム21の右方への最大傾斜状態においても同様である。
前後方向における上クロス部材51の可動範囲と下クロス部材52の重なり具合を上記のように設定することにより、リンク機構5の大型化をより抑制しつつ、より大きなバンク角を確保できる。したがって、傾斜可能な車体フレーム21と二つの前輪3を備えた車両1の大型化をより抑制しつつ、比較的大きなバンク角をより容易に確保できる。
本実施形態に係る車両1においては、図6に示されるように、車体フレーム21の左方への最大傾斜状態における車両1を下中間連結軸線CDIに沿う前方から見て、下クロス部材52における下中間連結軸線CDIの上方に位置する部分が、上クロス部材51と重なっている。
前後方向における下クロス部材52の可動範囲と上クロス部材51の重なり具合を上記のように設定することにより、車体フレーム21の上下方向における下クロス部材52の寸法を大きくできる。これにより、下クロス部材52の剛性、特に下中間連結軸線CDI付近における下クロス部材52の剛性が高まる。したがって、傾斜可能な車体フレーム21と二つの前輪3を備えた車両1の大型化を抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保し、リンク機構5の動作の安定性も向上できる。
本実施形態に係る車両1においては、図6に示されるように、上クロス部材51の一部と下クロス部材52の一部が重なる時点において、上クロス部材51の前面の一部は、下クロス部材52の背面の一部に対向している。
図8の(A)に示されるように、本明細書において、下クロス部材52の背面52aは、下クロス部材52の後端面(すなわち図4に示される後要素522の背面)に限られず、下クロス部材52を下中間連結軸線CDIに沿う後方から見たときに視認できる面を含む。
このような構成によれば、上中間連結軸線CUIと下中間連結軸線CDIの距離をさらに小さくできるため、車体フレーム21の上下方向におけるリンク機構5の大型化をより抑制できる。前述のように、上クロス部材51の前面の一部が下クロス部材52の背面52aの一部と対向可能に配置することで車体フレーム21の前後方向の寸法が増しても、当該方向における車両1の大型化への影響は比較的小さい。
したがって、傾斜可能な車体フレーム21と二つの前輪3を備えた車両1の大型化をより抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保できる。
図8の(B)に示されるように、下クロス部材52の前面は、第一部分52bと第二部分52cを含んでいる。第一部分52bは、下クロス部材52の上縁に沿って車体フレーム21の左右方向に延びている。第一部分52bは、上クロス部材51の前面の一部が対向する背面52aの一部に対応している。第二部分52cは、上クロス部材51の前面の一部が対向する背面52aの一部に対応しない部分を含んでいる。図8の(A)に示されるように、第一部分52bは、第二部分52cよりも下中間連結軸線CDIに沿う方向における前方に位置している。
ここで「背面52aの一部に対応」とは、背面52aの当該一部を車体フレーム21の前後方向における前方に平行移動させたときに通過することを意味する。すなわち、第一部分52bは、背面52aの当該一部を車体フレーム21の前後方向における前方に平行移動させたときに通過する下クロス部材52の前面の一部である。第二部分52cは、背面52aの当該一部を車体フレーム21の前後方向における前方に平行移動させたときに通過しない下クロス部材52の前面の一部である。
このような構成によれば、下中間連結軸線CDIの延びる方向における下クロス部材52の第一部分52bの厚さ寸法を、当該方向における第二部分52cの厚さ寸法よりも大きくできる。よって、下クロス部材52の後方に位置する空間の一部を上クロス部材51の可動範囲として効率的に利用しつつ、下クロス部材52の剛性を高めることができる。したがって、傾斜可能な車体フレーム21と二つの前輪3を備えた車両1の大型化を抑制しつつも、比較的大きなバンク角を確保し、負荷に対するリンク機構5の剛性も向上できる。
図8の(B)に示されるように、上クロス部材51の車体フレーム21の上下方向における最大幅寸法L1は、下クロス部材52の車体フレームの上下方向における最大幅寸法L2よりも小さい。
車体フレーム21の上下方向における上クロス部材51の最大幅寸法L1を上記のように設定することにより、上クロス部材51の可動範囲の大型化を抑制しやすい。したがって、傾斜可能な車体フレーム21と二つの前輪3を備えた車両の大型化をより抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保できる。
図3を参照して説明したように、上クロス部材51の左部は、上左連結部53aを介して左サイド部材53の上部に連結されている。上クロス部材51の右部は、上右連結部54aを介して右サイド部材54の上部に連結されている。下クロス部材52の左部は、下左連結部53bを介して左サイド部材53の下部に連結されている。下クロス部材52の右部は、下右連結部54bを介して右サイド部材54の下部に連結されている。左前輪31は、左サイド部材53に沿って延びる左操舵軸線SLを中心として回動可能である。右前輪32は、右サイド部材54に沿って延びる右操舵軸線SRを中心として回動可能である。
図10は、図8の(B)における線IX−IX(左操舵軸線SLに相当)に沿って矢印方向(車体フレーム21の左右方向における左方)から見た左サイド部材53の断面を示している。本実施形態に係る車両1においては、左操舵軸線SLから最も遠い下左連結部53bの端部53b1と左操舵軸線SLの下左連結軸線CDLに沿う方向の距離L3は、左操舵軸線SLから最も遠い上左連結部53aの端部53a1と左操舵軸線SLの上左連結軸線CULに沿う方向の距離L4よりも長い。
すなわち、上左連結軸線CULと下左連結軸線CDLが延びる方向における左サイド部材53の上部の寸法は、同方向における左サイド部材53の下部の寸法よりも小さい。よって、リンク機構5の左上部における構造の大型化を抑制できる。換言すると、上左連結軸線CULと下左連結軸線CDLが延びる方向における左サイド部材53の下部の寸法は、同方向における左サイド部材53の上部の寸法よりも大きい。したがって、路面より左前輪31を通じて入力される負荷に対するリンク機構5の剛性を向上できる。
右操舵軸線SRに沿って車体フレームの左右方向における右方から見た右サイド部材54の断面は、図10に示した左サイド部材53の構成と前後対称である。よって別途の図示は省略し、参照符号のみを図10に示す。本実施形態に係る車両1においては、右操舵軸線SRから最も遠い下右連結部54bの端部54b1と右操舵軸線SRの下右連結軸線CDRに沿う方向の距離L5は、右操舵軸線SRから最も遠い上右連結部54aの端部54a1と右操舵軸線SRの上右連結軸線CURに沿う方向の距離L6よりも長い。
すなわち、上右連結軸線CURと下右連結軸線CDRが延びる方向における右サイド部材54の上部の寸法は、同方向における右サイド部材54の下部の寸法よりも小さい。よって、リンク機構5の右上部における構造の大型化を抑制できる。換言すると、上右連結軸線CURと下右連結軸線CDRが延びる方向における右サイド部材54の下部の寸法は、同方向における右サイド部材54の上部の寸法よりも大きい。したがって、路面より右前輪32を通じて入力される負荷に対するリンク機構5の剛性を向上できる。
結果として、傾斜可能な車体フレーム21と二つの前輪3を備えた車両1の大型化をより抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保し、負荷に対するリンク機構5の剛性も向上できる。
図11は、車両1の左方から見た左懸架装置7を示している。同図においては、説明の便宜のために左ブラケット71の形状が簡略化されている。前述のように、左前輪31は、左緩衝装置72の左車軸725に支持される。
左懸架装置7は、左軸部材73を備えている。左軸部材73は、左ブラケット71の上部に設けられている。左軸部材73は、図10に示される左サイド部材53の内部を左操舵軸線SLに沿って延びる軸穴53c内に挿入される。
図10に示されるように、左サイド部材53は、下左サイド軸受53dと上左サイド軸受53eを備えている。下左サイド軸受53dは、左サイド部材53の下部において左軸部材73を保持するように構成されている。上左サイド軸受53eは、左サイド部材53の上部において左軸部材73を保持するように構成されている。これにより、左懸架装置7は、左操舵軸線SLを中心として回動可能に左サイド部材53に支持される。
本実施形態に係る車両1においては、車体フレーム21の直立状態において、下左サイド軸受53dの最下端53d1は、下クロス部材52の下端52dよりも下方に配置されている。
このような構成によれば、左懸架装置7を保持する下左サイド軸受53dと上左サイド軸受53e間の距離を大きく確保しやすい。これにより、左懸架装置7を通じて路面から入力される振動に対するリンク機構5の剛性が向上する。また、下クロス部材52の下端52dよりも下方に位置する左サイド部材53の肉厚を確保しやすい。当該事実によっても、左懸架装置7を通じて路面から入力される振動に対するリンク機構5の剛性が向上する。
車両1の右方から見た右懸架装置8の構成は、図11に示した左懸架装置7の構成と前後対称である。よって別途の図示は省略し、参照符号のみを図11に示す。同図においては、説明の便宜のために右ブラケット81の形状が簡略化されている。前述のように、右前輪32は、右緩衝装置82の右車軸825に支持される。
右懸架装置8は、右軸部材83を備えている。右軸部材83は、右ブラケット81の上部に設けられている。右軸部材83は、図10に示される右サイド部材54の内部を右操舵軸線SRに沿って延びる軸穴54c内に挿入される。
図10に示されるように、右サイド部材54は、下右サイド軸受54dと上右サイド軸受54eを備えている。下右サイド軸受54dは、右サイド部材54の下部において右軸部材83を保持するように構成されている。上右サイド軸受54eは、右サイド部材54の上部において右軸部材83を保持するように構成されている。これにより、右懸架装置8は、右操舵軸線SRを中心として回動可能に右サイド部材54に支持される。
本実施形態に係る車両1においては、車体フレーム21の直立状態において、下右サイド軸受54dの最下端54d1は、下クロス部材52の下端52dよりも下方に配置されている。
このような構成によれば、右懸架装置8を保持する下右サイド軸受54dと上右サイド軸受54e間の距離を大きく確保しやすい。これにより、右懸架装置8を通じて路面から入力される振動に対するリンク機構5の剛性が向上する。また、下クロス部材52の下端52dよりも下方に位置する右サイド部材54の肉厚を確保しやすい。当該事実によっても、右懸架装置8を通じて路面から入力される振動に対するリンク機構5の剛性が向上する。
結果として、傾斜可能な車体フレーム21と二つの前輪3を備えた車両1の大型化を抑制しつつ、比較的大きなバンク角を確保し、負荷に対するリンク機構5の剛性も向上できる。
上記の実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであって、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更・改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは明らかである。
上記の実施形態においては、車両1は、一つの後輪4を備えている。しかしながら、後輪の数は、複数でもよい。
上記の実施形態においては、上クロス部材51が単一の板状部材であり、下クロス部材52が前要素521と後要素522を含んでいる。しかしながら、上クロス部材51も前要素と後要素を含んでいる構成が採用されうる。上クロス部材51と下クロス部材52の少なくとも一方は、リンク支持部212と左サイド部材53に支持される左板状部材、およびリンク支持部212と右サイド部材54に支持される右板状部材を含んでいる構成が採用されうる。
上記の実施形態において、ハンドルバー61は、車体フレームの左右方向に延びる単一の部材で構成されている。しかしながら、ハンドルバー61は、左前輪31および右前輪32を回動させる操舵力の入力が可能であれば、運転者の左手により操作される左ハンドル部と運転者の右手により操作される右ハンドル部が別体として設けられている構成が採用されうる。
上記の実施形態においては、操舵力伝達機構9は、中間伝達プレート93、左伝達プレート94、右伝達プレート95、中間ジョイント96、左ジョイント97、右ジョイント98、およびタイロッド99を含んでいる。しかしながら、ハンドルバー61から入力された操舵力がタイロッド69を経由して左懸架装置7と右懸架装置8に伝達可能であれば、中間伝達プレート93、左伝達プレート94、右伝達プレート95、中間ジョイント96、左ジョイント97、および右ジョイント98は、ユニバーサルジョイントなどの適宜の機構で置き換えられうる。
本明細書で用いられた用語および表現は、説明のために用いられたものであって、限定的に解釈するために用いられたものではない。本明細書に示され、かつ述べられた特徴事項のいかなる均等物をも排除するものではなく、本発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されねばならない。
本明細書で用いられている「平行」という語は、±40°の範囲で傾斜するが、部材としては交わらない2つの直線も含む意味である。本明細書において方向や部材に関して用いられている「沿う」という語は、±40°の範囲で傾斜する場合も含む意味である。本明細書で用いられている「方向に延びる」という語は、当該方向に対して±40°の範囲で傾斜する場合も含む意味である。
本明細書において、ある部品あるいは部材が、「車体フレーム21に対して変位不能に配置されている」と説明されている場合、車体フレーム21が車両1の左右方向に傾斜したときに、当該部品あるいは部材が車体フレーム21とともに車両1の左右方向に傾斜することを意味する。本明細書において用いられている「車体フレーム21に対して変位不能に配置されている」という表現は、ある部品あるいは部材が車体フレーム21に直接固定されているものだけでなく、車体フレーム21に固定された車両部品(燃料タンク、ブラケット、エンジンユニット24など)に固定されるものを含む。ここで、「固定」とは、防振部材などを介して固定することを含む。
本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。本明細書は、本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。本明細書において記載と図示の少なくとも一方がなされた好ましい実施形態は、当該実施形態に本発明が限定されることを意図するものではないという了解に基づいている。
本発明は、本明細書に開示された実施形態例に基づいて当業者によって認識されうる、均等な要素、修正、削除、組み合わせ(例えば、各種実施形態に跨る特徴の組み合わせ)、改良、変更を含むあらゆる実施形態も包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。そのような実施形態は非排他的であると解釈されるべきである。例えば、本明細書において、「好ましくは」、「よい」という用語は非排他的なものであって、「好ましいがこれに限定されるものではない」「よいがこれに限定されるものではない」ということを意味する。
1:車両、21:車体フレーム、31:左前輪、32:右前輪、5:リンク機構、51:上クロス部材、52:下クロス部材、52a:下クロス部材の背面、52b:下クロス部材の前面の第一部分、52c:下クロス部材の前面の第二部分、52d:下クロス部材の下端、53:左サイド部材、53a:上左連結部、53a1:左操舵軸線から最も遠い上左連結部の端部、53b:下左連結部、53b1:左操舵軸線から最も遠い下左連結部の端部、53d:下左サイド軸受、53d1:下左サイド軸受の最下端、53e:上左サイド軸受、54:右サイド部材、54a:上右連結部、54a1:右操舵軸線から最も遠い上右連結部の端部、54b:下右連結部、54b1:右操舵軸線から最も遠い下右連結部の端部、54d:下右サイド軸受、54d1:下右サイド軸受の最下端、54e:上右サイド軸受、7:左懸架装置、8:右懸架装置、CUI:上中間連結軸線、CUL:上左連結軸線、CUR:上右連結軸線、CDI:下中間連結軸線、CDL:下左連結軸線、CDR:下右連結軸線、SL:左操舵軸線、SR:右操舵軸線、L1:上クロス部材の車体フレームの上下方向における最大幅寸法、L2:下クロス部材の車体フレームの上下方向における最大幅寸法、L3:左操舵軸線から最も遠い下左連結部の端部と左操舵軸線の下左連結軸線に沿う方向の距離、L4:左操舵軸線から最も遠い上左連結部の端部と左操舵軸線の上左連結軸線に沿う方向の距離、L5:右操舵軸線から最も遠い下右連結部の端部と右操舵軸線の下右連結軸線に沿う方向の距離、L6:右操舵軸線から最も遠い上右連結部の端部と右操舵軸線の上右連結軸線に沿う方向の距離

Claims (8)

  1. 車両であって、
    車体フレームと、
    前記車体フレームの左右方向に並ぶように配置されている左前輪および右前輪と、
    前記左前輪および前記右前輪よりも上方、かつ前記左前輪の前端と前記右前輪の前端よりも後方に配置されており、前記車体フレームに対する前記左前輪および前記右前輪の相対位置を変更して前記車体フレームを前記車両の左方または右方に傾斜させるように構成されているリンク機構と、
    を備えており、
    前記リンク機構は、上クロス部材、下クロス部材、左サイド部材、および右サイド部材を備えており、
    前記上クロス部材は、上中間連結軸線を中心として回動可能に前記車体フレームに連結されており、
    前記下クロス部材は、下中間連結軸線を中心として回動可能に前記車体フレームに連結されており、
    前記上クロス部材の左部は、上左連結軸線を中心として回動可能に前記左サイド部材の上部に連結されており、
    前記上クロス部材の右部は、上右連結軸線を中心として回動可能に前記右サイド部材の上部に連結されており、
    前記下クロス部材の左部は、下左連結軸線を中心として回動可能に前記左サイド部材の下部に連結されており、
    前記下クロス部材の右部は、下右連結軸線を中心として回動可能に前記右サイド部材の下部に連結されており、
    前記車体フレームの直立状態から左方または右方への最大傾斜状態に至る間の少なくとも一時点において、前記車両を前記下中間連結軸線に沿う方向における前方から見て、前記上クロス部材の一部と前記下クロス部材の一部が接触することなく重なっている、
    車両。
  2. 前記車体フレームの左方または右方への最大傾斜状態において、前記車両を前記下中間連結軸線に沿う方向における前方から見て、前記上クロス部材の一部と前記下クロス部材の一部が重なっている、
    請求項1に記載の車両。
  3. 前記車体フレームの左方または右方への最大傾斜状態における前記車両を前記下中間連結軸線に沿う方向における前方から見て、前記下クロス部材における前記下中間連結軸線の上方に位置する部分が、前記上クロス部材と重なっている、
    請求項1または2に記載の車両。
  4. 前記上クロス部材の一部と前記下クロス部材の一部が重なる時点において、前記上クロス部材の前面の一部は、前記下クロス部材の背面の一部に対向している、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の車両。
  5. 前記下クロス部材の前面は、前記背面の一部に対応する第一部分と前記背面の一部に対応しない第二部分を含んでおり、
    前記第一部分は、前記第二部分よりも前記下中間連結軸線に沿う方向における前方に位置している、
    請求項4に記載の車両。
  6. 前記上クロス部材の前記車体フレームの上下方向における最大幅寸法は、前記下クロス部材の前記車体フレームの上下方向における最大幅寸法よりも小さい、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の車両。
  7. 前記左前輪は、前記左サイド部材に沿って延びる左操舵軸線を中心として回動可能であり、
    前記右前輪は、前記右サイド部材に沿って延びる右操舵軸線を中心として回動可能であり、
    前記上クロス部材の左部は、上左連結部を介して前記左サイド部材の上部に連結されており、
    前記上クロス部材の右部は、上右連結部を介して前記右サイド部材の上部に連結されており、
    前記下クロス部材の左部は、下左連結部を介して前記左サイド部材の下部に連結されており、
    前記下クロス部材の右部は、下右連結部を介して前記右サイド部材の下部に連結されており、
    前記左操舵軸線から最も遠い前記下左連結部の端部と前記左操舵軸線の前記下左連結軸線に沿う方向の距離は、前記左操舵軸線から最も遠い前記上左連結部の端部と前記左操舵軸線の前記上左連結軸線に沿う方向の距離よりも長く、
    前記右操舵軸線から最も遠い前記下右連結部の端部と前記右操舵軸線の前記下右連結軸線に沿う方向の距離は、前記右操舵軸線から最も遠い前記上右連結部の端部と前記右操舵軸線の前記上右連結軸線に沿う方向の距離よりも長い、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の車両。
  8. 前記左前輪を支持するとともに、前記左サイド部材に対して回動可能に支持されている左懸架装置と、
    前記右前輪を支持するとともに、前記右サイド部材に対して回動可能に支持されている右懸架装置と、
    前記左サイド部材の上部において前記左懸架装置を保持している上左サイド軸受と、
    前記左サイド部材の下部において前記左懸架装置を保持している下左サイド軸受と、
    前記右サイド部材の上部において前記右懸架装置を保持している上右サイド軸受と、
    前記右サイド部材の下部において前記右懸架装置を保持している下右サイド軸受と、
    を備えており、
    前記車体フレームの直立状態において、前記下左サイド軸受の最下端と前記下右サイド軸受の最下端は、前記下クロス部材の下端よりも下方に配置されている、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の車両。
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