JP5620034B1 - 車両 - Google Patents

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Abstract

リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度を高くすることができる、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両を提供することを目的とする。傾斜可能な車体フレームと右前輪および左前輪を備えた車両1であって、リンク機構5上クロス部および下クロス部は、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む。下クロス部52を取り外して下クロス部材52を支持していた下右支持部および下左支持部に後向きの試験力を作用させた時の上右変位量X1および上左変位量X2は、上クロス部51を取り外して上クロス部材51を支持していた上右支持部および上左支持部に同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の下右変位量X3および下左変位量X4より大きい車両1。

Description

本発明は、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両に関する。
車両のコーナリング時に左右方向に傾斜する車体フレームと、その車体フレームの左右方向に並べて設けられた2つの前輪を備えた車両が知られている(例えば、特許文献1、2、および非特許文献1を参照)。
傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両は、リンク機構を備えている。リンク機構は、上クロス部と下クロス部を含んでいる。またリンク機構は、上クロス部と下クロス部の右端部を支持する右サイド部、および上クロス部と下クロス部の左端部を支持する左サイド部を含んでいる。上クロス部と下クロス部の中間部は、ステアリングシャフトの前方で車体フレームに支持される。上クロス部と下クロス部は、車体フレームのほぼ前後方向に延びる軸線回りに回転可能に車体フレームに支持されている。車体フレームの傾斜に連動して、上クロス部と下クロス部は車体フレームに対して回転し、車体フレームの上下方向における2つの前輪の相対位置は変化する。なお、上クロス部と下クロス部は、車体フレームが直立状態において、2つの前輪よりも車体フレームの上下方向の上方に設けられている。
傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両は、右前輪を車体フレームの上下方向に移動可能に支持する右緩衝装置と、左前輪を車体フレームの上下方向に移動可能に支持する左緩衝装置とを備えている。右緩衝装置は、右サイド部の軸線回りに回転可能に右サイド部に支持されている。左緩衝装置は、左サイド部の軸線回りに回転可能に左サイド部に支持されている。特許文献1および2に記載の車両は、ハンドル、ステアリングシャフト、および回転伝達機構をさらに備えている。ハンドルは、ステアリングシャフトに固定されている。ステアリングシャフトは、車体フレームに対して回転可能に支持されている。ハンドルを回転させると、ステアリングシャフトも回転する。回転伝達機構は、ステアリングシャフトの回転を右緩衝装置と左緩衝装置に伝達する。
傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両は、ステアリングシャフトの周囲に多くの車両搭載部品を備えている。車両搭載部品は、ヘッドライトなどの灯火器、ラジエータ、リザーバータンク、ホーンなどの電装部品、車両のメインスイッチ、収納ボックス、収納ポケットなどである。
日本国特許出願公開2005−313876号公報 米国意匠特許D547,242S公報 Catalogo partidi ricambio, MP3 300 ie LT Mod. ZAPM64102, Piaggio社
特許文献1および2に記載の車両において、右前輪および左前輪が受ける荷重は、右緩衝装置または左緩衝装置を介してリンク機構に伝達される。荷重は、右緩衝装置または左緩衝装置から右サイド部または左サイド部に伝達される。荷重は、右サイド部または左サイド部から上クロス部および下クロス部に伝達される。さらに荷重は、上クロス部および下クロス部からステアリングシャフトの周囲に位置する車体フレームに伝達される。リンク機構は、右サイド部または左サイド部と上クロス部および下クロス部の間に設けられる軸受と、上クロス部および下クロス部と車体フレームの間に設けられる軸受を備えている。この軸受は、右サイド部または左サイド部の上クロス部および下クロス部に対する回転、および上クロス部および下クロス部の車体フレームに対する回転を円滑にし、かつ、リンク機構が受けた荷重を車体フレームに伝達する機能を有する。また、右サイド部、左サイド部、上クロス部および下クロス部は、円滑に回転する機能と荷重を伝達する機能を高めるため、各々高剛性に形成されている。そのため、右サイド部、左サイド部、上クロス部および下クロス部は、その外形が大型化する。また、それらで構成するリンク機構も大型化する。さらに、リンク機構の可動範囲は、より大型化する。
特許文献1および2に記載の車両は、ステアリングシャフトの周囲に車体フレームの傾斜に連動して動くリンク機構を備えている。そのため、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避ける必要がある。そのため、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、リンク機構の設計自由度を高くすることが求められている。
本発明は、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度を高くすることができる、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両を提供することを目的とする。
本発明に係る車両は、
動力源からの動力によって駆動される車両であって、
車両の前方から見て左右に配置され、操舵可能な左前輪および右前輪と、
下部に前記右前輪を支持し、上部に対する前記右前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する右緩衝装置と、
下部に前記左前輪を支持し、上部に対する前記左前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する左緩衝装置と、
前記右緩衝装置の上部を前記車体フレームの上下方向に延びる右操舵軸線回りに回転可能に支持する右サイド部と、前記左緩衝装置の上部を前記右操舵軸線と平行な左操舵軸線回りに回転可能に支持する左サイド部と、前記右サイド部の上部を右端部に上右軸受を介して前記車体フレームの前後方向に延びる上右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の上部を左端部に上左軸受を介して前記上右軸線に平行な上左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに上中間軸受を介して前記上右軸線および前記上左軸線に平行な上中間軸線回りに回転可能に支持される一片の部品を含む上クロス部と、前記右サイド部の下部を右端部に下右軸受を介して前記上右軸線に平行な下右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の下部を左端部に下左軸受を介して前記上左軸線に平行な下左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに下中間軸受を介して前記上中間軸線と平行な下中間軸線回りに回転可能に支持される一片の部品を含む下クロス部とを含むリンク機構と、
前記車体フレームの左右方向における前記右サイド部と前記左サイド部の間で前記車体フレームに支持され、上端部が前記下中間軸線よりも前記車体フレームの上下方向における上方に設けられ、前記車体フレームの上下方向に延びる中間操舵軸線回りに回転可能なステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトの上端部に設けられたハンドルと、
前記ハンドルの操作に応じた前記ステアリングシャフトの回転を前記右緩衝装置と前記左緩衝装置に伝達する回転伝達機構と、
を備え、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り付けた状態で、前記下クロス部材を支持していた前記右サイド部の下右支持部に前記下右軸線方向の前向きまたは後向きの試験力を作用させた時の前記上クロス部の上右変位量と、前記下クロス部材を支持していた前記左サイド部の下左支持部に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記上クロス部の上左変位量と、が相等しく、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り付けた状態で、前記上クロス部材を支持していた前記右サイド部の上右支持部に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記下クロス部の下右変位量と、前記上クロス部材を支持していた前記左サイド部の上左支持部に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記下クロス部の下左変位量と、が相等しく、
前記上クロス部の前記上右変位量が前記下クロス部の前記下右変位量より大きく、
前記上クロス部の前記上左変位量が前記下クロス部の前記下左変位量より大きいことを特徴とする。
リンク機構を構成する右サイド部、左サイド部、上クロス部および下クロス部は、円滑に回転する機能と荷重を伝達する機能を高めるため、各々高剛性に形成されている。そのため、右サイド部、左サイド部、上クロス部および下クロス部は、その外形が大型化する。また、それらで構成するリンク機構も大型化する。さらに、リンク機構の可動範囲は、より大型化する。傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両は、ステアリングシャフトの周囲に車体フレームの傾斜に連動して動く大きなリンク機構を備えている。そのため、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品が干渉しないように車両搭載部品を設ける必要がある。そのため、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両においては、リンク機構の設計自由度を高くすることが求められている。
そこで、リンク機構の機能を詳細に分析した。リンク機構は、右サイド部または左サイド部を上クロス部および下クロス部に対して円滑に回転させる機能、および上クロス部および下クロス部を車体フレームに対して円滑に回転させる機能を有する。また、リンク機構は、右サイド部または左サイド部が受けた荷重を車体フレームに伝達する機能を有する。
この分析の中で、リンク機構が受ける荷重によって、上クロス部および下クロス部がねじられることがわかった。この上クロス部のねじりは、上クロス部材の上右軸受の上右軸線方向の中央と上左軸受の上左軸線方向の中央を通る上中央軸線回りに発生することがわかった。また、この下クロス部のねじりは、下クロス部材の下右軸受の下右軸線方向の中央と下左軸受の下左軸線方向の中央を通る下中央軸線回りに発生することがわかった。
そこで、上中央軸線回りのねじり剛性および下中央軸線回りのねじり剛性が相異なる種々のクロス部を検討した。その結果、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部と下クロス部のねじり剛性を相異なるねじり剛性としても、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部のねじり剛性を上クロス部のねじり剛性より高くすれば、リンク機構の作動の円滑性を維持しやすいことがわかった。これは、右前輪の車軸と上クロス部と右サイド部の間の上右軸受との距離と、右前輪の車軸と下クロス部と右サイド部の間の下右軸受との距離との差、および、左前輪の車軸と上クロス部と左サイド部の間の上左軸受との距離と、左前輪の車軸と下クロス部と左サイド部の間の下左軸受との距離との差、が異なることに起因すると考えられる。右前輪の車軸と下クロス部と右サイド部の間の下右軸受との距離は、右前輪の車軸と上クロス部と右サイド部の間の上右軸受との距離より短い。左前輪の車軸と下クロス部と左サイド部の間の下左軸受との距離は、左前輪の車軸と上クロス部と左サイド部の間の上左軸受との距離より短い。このことが、リンク機構の作動の円滑性に影響していると考えられる。
本発明に係る車両によれば、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部のねじり剛性を上クロス部のねじり剛性より高くするので、リンク機構の作動の円滑性を維持しやすい。しかも、上クロス部と下クロス部を右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む構成とし、かつ、上クロス部のねじり剛性と下クロス部のねじり剛性を相異なるねじり剛性とするので、リンク機構の設計自由度を高くすることができる。
従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度を高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の形状と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の形状を相異なる形状としても良い。
本発明に係る車両によれば、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部の形状を、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部の形状と相異なる形状とすることで、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から任意の形状に変えることができる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の形状が、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の形状より小さくても良い。
本発明に係る車両によれば、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部を、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部より小さい形状とすることで、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から上部が小さい形状に変えることができる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の体積と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の体積を相異なる体積としても良い。
本発明に係る車両によれば、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部の体積を、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部の体積と相異なる体積とすることで、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から任意の形状に変えることができる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の体積が、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の体積より小さくても良い。
本発明に係る車両によれば、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部を、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部より小さい体積とすることで、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から上部が小さい形状に変えることができる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の材質が同じでも良い。
本発明に係る車両によれば、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部と、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部の材質を同じにしたので、剛性と形状のバランスを調整しやすい。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の材質が相異なっていても良い。
本発明に係る車両によれば、上クロス部または下クロス部の材質を変えたため、剛性と形状のバランスの調整範囲を拡大できる。例えば、下クロス部より剛性の小さい上クロス部を、高い剛性を有する材質で形成すれば、上クロス部の形状をより小さくできる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方の前記上クロス部の前部の形状と前記リンク支持部より後方の前記上クロス部の後部の形状が相異なっていても良い。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、リンク支持部より前方の上クロス部の前部の形状と後方の後部の形状を相異ならせたので、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から任意の形状に変えることができる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記下右軸線方向で前記リンク支持部より前方の前記下クロス部の前部の形状と前記リンク支持部より後方の前記下クロス部の後部の形状が相異なっていても良い。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、リンク支持部より前方の下クロス部の前部の形状と後方の後部の形状を相異ならせたので、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から任意の形状に変えることができる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記上クロス部が、前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の上前部品と、前記リンク支持部より後方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の上後部品を含んでいても良い。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、上クロス部がリンク支持部より前方に位置する一片の上前部品とリンク支持部より後方に位置する一片の上後部品を含むので、上クロス部の剛性と形状のバランス調整が容易に行える。これにより、ステアリングシャフトの周囲下部の設計自由度をより高めることができる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記下クロス部が、前記下右軸線方向で前記リンク支持部より前方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む一片の下前部品と、前記リンク支持部より後方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む一片の下後部品を含んでいても良い。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、下クロス部がリンク支持部より前方に位置する一片の下前部品とリンク支持部より後方に位置する一片の下後部品を含むので、下クロス部の剛性と形状のバランス調整が容易に行える。これにより、ステアリングシャフトの周囲下部の設計自由度をより高めることができる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記上クロス部または前記下クロス部は、
前記リンク支持部より前方または後方のいずれか一方に設けられ、かつ、他方に設けられていなくても良い。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、リンク支持部の前方または後方のいずれか一方にのみ設けられるため、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から上部が下部より小さい凹凸のある形状に変えることができる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記上右軸線に方向において、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の前端と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の前端が、異なる位置に設けられていても良い。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、上右軸線に方向において、上クロス部の前端と下クロス部の前端が異なる位置に設けたため、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から前後方向に凹凸のある形状に変えることができる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記上右軸線に方向において、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の後端と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の後端が、異なる位置に設けられていても良い。
本発明に係る車両によれば、上右軸線に方向において、上クロス部の後端と下クロス部の後端が異なる位置に設けたため、リンク機構の可動範囲を単純な直方体に近い形状から前後方向に凹凸のある形状に変えることができる。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
上記本発明に係る車両において、
前記車体フレームは、
前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
前記リンク支持部は、前記ステアリングシャフトを回転可能に支持していても良い。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、リンク支持部は、右前輪、左前輪、右緩衝装置および左緩衝装置を支持するリンク機構を支持しており、高い剛性を備えている。そのため、リンク機構の可動範囲と車両搭載部品の干渉を避けやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
本発明に係る傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両によれば、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度を高くすることができる。
本発明の実施形態の車両の左側面図である。 車体カバーを外した状態での車両の全体正面図である。 リンク機構の斜視図である。 リンク機構の側断面図である。 車両を傾斜させた状態を示す全体正面図である。 下クロス部を外して剛性を測定する様子を示す模式図である。 上クロス部を外して剛性を測定する様子を示す模式図である。 本発明の変形例に係る車両の図4と同様の図である。 本発明の別の変形例に係る車両の正面図である。 本発明の別の変形例に係る車両の平面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る車両の一種である車両1について説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその部材についての説明は繰り返さない。
以下、図中の矢印Fは、車両1の前方向を示す。図中の矢印Rは、車両1の車体フレームの右方向を示す。図中の矢印Lは、車両1の車体フレームの左方向を示す。矢印Uは、鉛直方向の上方向を示す。車幅方向中間とは、正面視における車両の車幅方向の中心位置を意味する。車幅方向側方とは、車幅方向中間から左方又は右方に向かう方向を意味する。
〈全体構成〉
図1は、車両1の全体側面概略図である。なお、以下の説明において前後左右と方向を示す場合、車両1を運転する乗員から見た前後左右の方向を意味するものとする。
車両1は、車体本体2、前輪3及び後輪4を備えている。車体本体2は、車体フレーム21、車体カバー22、ハンドル23、シート24及びパワーユニット25とを含んでいる。
車体フレーム21は、パワーユニット25やシート24等を支持する。パワーユニット25は、エンジンあるいは電動モータ等の動力源と、ミッション装置等を含んでいる。図1では車体フレーム21は破線で示されている。
車体フレーム21は、ヘッドパイプ211、フロントフレーム212及びリアフレーム213を含んでいる。ヘッドパイプ211は、車両の前部に配置されている。ヘッドパイプ211の周囲には、リンク機構5が配置されている。
ヘッドパイプ211には、ステアリングシャフト60が回転自在に挿入されている。ステアリングシャフト60は上下方向に延びている。ステアリングシャフト60の上端には、ハンドル23が取り付けられている。フロントフレーム212は、前端から後方に向かって下方に傾斜する。フロントフレーム212は、後述する上クロス部51より後方で、ヘッドパイプ211に接続されている。リアフレーム213は、シート24及びテールランプを支持する。
車体フレーム21は、車体カバー22によって覆われている。車体カバー22は、フロントカバー221、フロントフェンダー223及びリアフェンダー224を含んでいる。
フロントカバー221は、シート24より前方に位置している。フロントカバー221は、ヘッドパイプ211及びリンク機構5を覆っている。
フロントフェンダー223は、左右1対の前輪3の上方にそれぞれ配置されている。フロントフェンダー223は、フロントカバー221の下方に配置されている。リアフェンダー224は、後輪4の上方に配置されている。
前輪3は、ヘッドパイプ211及びリンク機構5よりも下方に位置している。前輪3は、フロントカバー221の下方に配置されている。
〈車両の前部の構成〉
図2は、車体カバー22を外した状態において車両1を示す全体正面図である。図2では、フロントフレーム212等は省略している。
車両1は、ハンドル23、ステアリングシャフト60、ヘッドパイプ211、左右一対の前輪3、リンク機構5を備えている。リンク機構5は、ヘッドパイプ211の周囲に配置されている。リンク機構5は、左前輪31及び右前輪32に接続されている。また、リンク機構5はヘッドパイプ211に回転可能に取り付けられている。リンク機構5は、上クロス部51と、下クロス部52と、左サイド部53と、右サイド部54と、第一ブラケット335と、第二ブラケット336と、左緩衝器33と、右緩衝器34と、タイロッド6と、を有する。
前輪3は、車体フレーム21の左右方向に並べて配置され、操舵可能な左前輪31及び右前輪32を含んでいる。左前輪31の上方には、左フロントフェンダー223aが配置されている。右前輪32の上方には、右フロントフェンダー223bが配置されている。右前輪32は、車体フレーム21の左右方向に関して、ヘッドパイプ211に対して、左前輪31と対称に配置されている。
本明細書において「車体フレーム21の右方RF」とは、車両1の正面視でヘッドパイプ211の軸方向に直交する方向の右方を指す。また、車体フレーム21の上方UFとは、直立した車両1における車体フレーム21の上方を指す。例えば、車体フレーム21の上方は、車両1の正面視でヘッドパイプ211の軸方向と一致する。図2のように、車両1が直立した状態においては、車体フレーム21の右方RFと水平方向の右方Rが一致する。このため、図2においては水平方向の右方Rのみを表示している。図5のように、車両1が路面Gに対して傾斜した状態においては、車体フレーム21の右方RFと水平方向の右方R、および、車体フレーム21の上方UFと鉛直方向の上方Uは一致しない。
左前輪31は、左緩衝器33に接続されている。左前輪31は、左緩衝器33の下部に接続されている。左前輪31は、回転軸311を中心として回転可能である。回転軸311は、車体フレーム21の左右方向に延びている。左前輪31は、回転軸312を中心として回転可能である。左前輪31が回転軸312を中心として回転することで、車両1は、進行方向を変更する。
右前輪32は、右緩衝器34に接続されている。右前輪32は、右緩衝器34の下部に接続されている。右前輪32は、回転軸321を中心として回転可能である。回転軸321は、車体フレーム21の左右方向に延びている。右前輪32は、回転軸322を中心として回転可能である。右前輪32が回転軸322を中心として回転することで、車両1は進行方向を変更する。
左緩衝器33は、左前輪31に加えられた衝撃を吸収する。左緩衝器33は、車体フレーム21の上下方向についてリンク機構5の下方に配置されている。左緩衝器33は、後述する左サイド部53(図3参照)と左前輪31との間に設けられている。左緩衝器33は、ステアリングシャフト60及びヘッドパイプ211の延びる左操舵軸線N1に沿って延びている。左緩衝器33は、車体フレーム21の左右方向についてヘッドパイプ211より左方に配置されている。左緩衝器33は、車体フレーム21の左右方向について左前輪31の右方に配置されている。
右緩衝器34は、右前輪32に加えられた衝撃を吸収する。右緩衝器34は、車体フレーム21の上下方向についてリンク機構5の下方に配置されている。右緩衝器34は、後述する右サイド部54(図3参照)と右前輪32との間に設けられている。右緩衝器34は、ステアリングシャフト60及びヘッドパイプ211の延びる右操舵軸線N2に沿って延びている。右緩衝器34は、車体フレーム21の左右方向についてヘッドパイプ211より右方に配置されている。右緩衝器34は、車体フレーム21の左右方向について右前輪32の左方に配置されている。
タイロッド6は、ハンドル23の回転を左前輪31及び右前輪32に伝達する。これにより、左前輪31及び右前輪32をハンドル23によって操舵可能としている。タイロッド6は、ヘッドパイプ211より前方に設けられている。タイロッド6は、車体フレーム21の左右方向に延びている。タイロッド6は、車体フレーム21の上下方向について、後述する下クロス部52の下方であって、左前輪31及び右前輪32の上方に配置されている。タイロッド6は、ステアリングシャフト60の下端部に連結されている。ステアリングシャフト60を回転させると、タイロッド6は左右方向に移動する。
(サイド部)
図3は、左緩衝器33および右緩衝器34を省略して示す、リンク機構5の斜視図である。
左サイド部53は、車体フレーム21の左右方向についてヘッドパイプ211より左方に配置されている。右サイド部54は、車体フレーム21の左右方向についてヘッドパイプ211より右方に配置されている。左サイド部53および右サイド部54は、円柱状の部材である。
左サイド部53および右サイド部54は、車両が直立した状態で、上下方向に延びている。左サイド部53の下端には、左緩衝器33が取り付けられる取付片531が設けられている。左サイド部53の下部は、左操舵軸線N1回りに回転可能に左緩衝器33を支持している。
右サイド部54の下端には、右緩衝器34が取り付けられる取付片541が設けられている。右サイド部54の下部は、右操舵軸線N2回りに回転可能に右緩衝器34を支持している。
(上クロス部)
上クロス部51は、本実施形態において、車両の前方から見て左右方向に延びる一枚の板状の部品から構成されている。上クロス部51は、ヘッドパイプ211よりも車両前方に設けられている。上クロス部51は、車体フレーム21の左右方向について上クロス部51の中間部に設けられた上中間軸受511と、車体フレーム21の左右方向の左方および右方に設けられた上左軸受512および上右軸受512と、を含んでいる。上中間軸受511の回転中心である上中間軸線M1と、上左軸受512の回転中心である上左軸線M2と、上右軸受512の回転中心である上右軸線M3は、それらが互いに平行となるように、設けられている。
上クロス部51は、上中間軸受511を介してヘッドパイプ211に取り付けられている。これにより、上クロス部51は、ヘッドパイプ211に対して、上中間軸線M1回りに回転可能に支持されている。
上クロス部51は、上左軸受512および上右軸受512を介してそれぞれ左サイド部53の上部および右サイド部54の上部と連結されている。これにより、上クロス部51は、左サイド部53および右サイド部54に対して、上左軸線M2回りおよび上右軸線M3回りに回転可能である。
本実施形態では、上クロス部51は、右サイド部54の上部を右端部に上右軸受512を介して車体フレーム21の前後方向に延びる上右軸線M3回りに回転可能に支持し、左サイド部53の上部を左端部に上左軸受512を介して上右軸線M3に平行な上左軸線M2回りに回転可能に支持し、中間部が車体フレーム21に上中間軸受511を介して上右軸線M3および上左軸線M2に平行な上中間軸線M1回りに回転可能に支持される単一の部品によって構成されている。
(下クロス部)
下クロス部52は、車両の前方から見て車体フレーム21の左右方向に延びている。下クロス部52の左右方向の長さは、上クロス部51の左右方向長さと略同等とされている。下クロス部52は、上クロス部51よりも下方に設けられている。下クロス部52は、上クロス部51よりも、剛性が大きく設定されている。この剛性については、後に詳述する。
下クロス部52は、ヘッドパイプ211を車体フレーム21の前後方向に挟み込む一対の前下クロス部品52a1,後下クロス部品52a2と、前下クロス部品52a1,後下クロス部品52a2を互いにボルトにより連結する連結部52bとを備えている。連結部52bは、前下クロス部品52a1と一体的に形成された部品である。連結部52bは、後述するようにリンク機構5が作動したときでも、ヘッドパイプ211、左サイド部53および右サイド部54と干渉しない位置に設けられている。本実施形態の前下クロス部品52a1,後下クロス部品52a2はそれぞれ、その車体フレーム21の前後方向の厚みが上クロス部51の車体フレーム21の前後方向の厚みと等しく設定されている。また、上クロス部51と前下クロス部品52a1,後下クロス部品52a2は、同じ鋼で形成されている。
下クロス部52の一対の前下クロス部品52a1,後下クロス部品52a2には、車体フレーム21の左右方向の中間部に設けられた下中間軸受521と、車体フレーム21の左方および右方に設けられた下左軸受522および下右軸受522と、が設けられている。これら下中間軸受521および下左軸受522、下右軸受522は、それらの回転中心である下中間軸線M4、下左軸線M5および下右軸線M6が互いに平行となるように、設けられている。また、下中間軸線M4、下左軸線M5、下右軸線M6は、上中間軸線M1、上左軸線M2、上右軸線M3とも平行となるように設けられている。また、下左軸受522および下右軸受522の車体フレーム21の左右方向の位置はそれぞれ、車両10が直立状態において、上左軸受512および上右軸受512の車体フレーム21の左右方向の位置と同じ位置に設定されている。
下クロス部52は、車体フレーム21の上下方向について上クロス部51よりも下方において、下中間軸受521を介してヘッドパイプ211に取り付けられている。これにより、下クロス部52は、ヘッドパイプ211に対して、下中間軸線M4回りに回転可能に支持されている。
下クロス部52は、下左軸受522および下右軸受522を介してそれぞれ左サイド部53の下部および右サイド部54の下部と連結されている。これにより、下クロス部52は、左サイド部53および右サイド部54に対して、それぞれ下左軸線M5回りおよび下右軸線M6回りに回転可能である。
本実施形態では、下クロス部52は、2つの部品が組み合わされて構成されている。つまり、下クロス部52は、
右サイド部54の下部を右端部に下右軸受522を介して上右軸線M3に平行な下右軸線M6回りに回転可能に支持し、左サイド部53の下部を左端部に下左軸受522を介して上左軸線M2に平行な下左軸線M5回りに回転可能に支持し、中間部が車体フレーム21に下中間軸受521を介して上中間軸線と平行な下中間軸線回りに回転可能に支持されて、ヘッドパイプ211より後方に位置する部品52a2と、
該部品より前方に位置して、該部品と連結された、右サイド部54の下部を右端部に下右軸受522を介して上右軸線M3に平行な下右軸線M6回りに回転可能に支持し、左サイド部53の下部を左端部に下左軸受522を介して上左軸線M2に平行な下左軸線M5回りに回転可能に支持し、中間部が車体フレーム21に下中間軸受521を介して上中間軸線と平行な下中間軸線回りに回転可能に支持された部品(符号52a1および符号52bからなる部品)と、を含んでいる。
このように、上クロス部51は、車体フレーム21の上下方向について、左前輪31および右前輪32より上方に位置する上中間軸線M1を中心に回転するようにヘッドパイプ211に支持されている。下クロス部52は、車体フレーム21の上下方向について、左前輪31および右前輪32より上方に位置し、上中間軸線M1より下方に位置する下中間軸線M4回りに回転可能にヘッドパイプ211に支持されている。本実施形態では、車両の直立状態において、上クロス部51および下クロス部52の全体が、車体フレーム21の上下方向について、左前輪31および右前輪32よりも上方に配置されている。
このような構成により、リンク機構50は、左サイド部53および右サイド部54を含む平面内で作動可能である。なお、リンク機構50は、ヘッドパイプ211に取り付けられている。このため、ハンドル23の回転に伴ってステアリングシャフト60が回転しても、リンク機構50は車体フレーム21に対して回転しない。
図4は、車両の直立状態において、リンク機構50の上部を車両の側方から見た断面図である。図示したように、本実施形態においては、車体フレーム21の前後方向に関して、下クロス部52の前部である前下クロス部品52a1の上面Aと下クロス部52の後部である後下クロス部品52a2の上面Bとの間に、上クロス部51の下面Cが位置している。ヘッドパイプ211には、上中間軸受511を介して上クロス部51を上中間軸線M1回りに回転可能に支持する上前中間支持部511FSが設けられている。また、ヘッドパイプ211には、下中間軸受521を介して下クロス部52を下中間軸線M4回りに回転可能に支持する下前中間支持部521FSおよび下前中間支持部521BSが設けられている。
なお、図4では車両の直立状態でのリンク機構5を示しているが、後述するように、車体の傾斜に伴ってリンク機構5が作動した場合でも、上述した位置関係が維持される。つまり、リンク機構5が作動しても、車体フレーム21の前後方向に関して、下クロス部52の前部である前下クロス部品52a1の上面Aと下クロス部52の後部である後下クロス部品52a2の上面Bとの間に、上クロス部51の下面Cが位置している。
別の言い方をすれば、リンク機構5は、上右軸線M3方向において、上クロス部51の前端と下クロス部52の前端が異なる位置に設けられている。
(ブラケット)
図2に示したように、左サイド部53の下部には第一ブラケット335が設けられている。第一ブラケット335は、左緩衝器33と連結されている。第一ブラケット335は、左サイド部53と相対回転可能に取り付けられている。この第一ブラケット335には、タイロッド6も相対回転可能に取り付けられている。第一ブラケット335と左サイド部53との相対回転の回転軸、および、第一ブラケット335とタイロッド6との相対回転の回転軸は、左サイド部53の延在方向(左操舵軸線N1)と平行とされている。
右サイド部54の下部には第二ブラケット336が設けられている。第二ブラケット336は、右緩衝器34と連結されている。第二ブラケット336は、右サイド部54と相対回転可能に取り付けられている。この第二ブラケット336には、タイロッド6も相対回転可能に取り付けられている。第二ブラケット336と右サイド部54との相対回転の回転軸、および、第二ブラケット336とタイロッド6との相対回転の回転軸は、右サイド部54の延在方向(右操舵軸線N2)と平行とされている。
(ステアリングシャフト)
ステアリングシャフト60は、車体フレーム21の左右方向における左サイド部53と右サイド部54の間で車体フレーム21に支持されている。ステアリングシャフト60の上端部は、下中間軸線M4よりも車体フレーム21の上下方向における上方に設けられている。ステアリングシャフト60は、車体フレーム21の上下方向に延びる中間操舵軸線Zを中心に回転可能とされている。ハンドル23は、ステアリングシャフト60の上端部に設けられている。タイロッド6(回転伝達機構の一例)は、ハンドル23の操作に応じたステアリングシャフト60の回転を右緩衝器34と左緩衝器33に伝達する。
ハンドル23の回転によりステアリングシャフト60が回転すると、タイロッド6が車体フレーム21の左右方向に移動する。すると、このタイロッド6の移動に連れて、第一ブラケット335は左サイド部53との回転軸を中心に回転する。これにより、第一ブラケット335の左緩衝器33との連結部52bが車体フレーム21の左右方向に移動し、左前輪31が第二回転軸312回りに回転する。
このようにして、第一ブラケット335は、ハンドル23の回転を左前輪31に伝達する。同様に、第二ブラケット336が、ハンドル23の回転を右前輪32に伝達する。
<車体の傾斜>
図5は、図2の状態から、車体を鉛直方向に対して左方向に角度T傾斜させた車両1の正面全体図である。車両1を鉛直方向に対して傾斜させるとリンク機構5が作動する。
このとき、上クロス部51および下クロス部52は、その延在方向が路面Gと平行な状態を保ったまま、水平方向の左右方向に平行移動する。上クロス部51および下クロス部52はそれぞれ、上左軸線M2回りおよび下左軸線M5回りに、左サイド部53に対して相対回転する。また、上クロス部51および下クロス部52はそれぞれ、上右軸線M3回りおよび下右軸線M6回りに、右サイド部54に対しても相対回転する。
このように、車両を傾斜させると、車両を前方から見たとき、上クロス部51、下クロス部52、左サイド部53、右サイド部54が、車両の直立状態で長方形をなし、車両を傾斜させるにしたがって平行四辺形となるように、リンク機構5が作動する。
また、以降の説明において、このようにリンク機構5を作動させたときに、上クロス部51、下クロス部52、左サイド部53、右サイド部54が移動する領域を、リンク機構5の可動範囲と呼ぶことがある。
本実施形態においては、上クロス部51の左端が下クロス部52の左端よりも水平方向の左方に移動するように、リンク機構50が作動する。このようにリンク機構50が作動すると、左緩衝器33及び右緩衝器34が垂直方向に対して傾斜する。このようにして、車両1が垂直方向に対して左方に傾斜すると、図2に示した状態から図5に示した状態となる。
走行中に車体を左右方向に傾けることにより、本実施形態に係る車両1を旋回させることができる。なお、ハンドル23の操作によって左前輪31および右前輪32の向きを変えることもできる。
<クロス部の剛性およびその測定方法>
次に、上クロス部51および下クロス部52の剛性について説明する。なお、以下の説明において、上クロス部51および下クロス部52(以降、両者を区別することなく呼ぶ場合にはクロス部と呼ぶ)の剛性とは、クロス部に力が作用した場合の撓みにくさを意味するものとする。
車両1の左前輪31および右前輪32はそれぞれ独立して支持されている。このため、左前輪31および右前輪32にはそれぞれ異なるタイミングで異なる大きさの力が作用することがある。例えば、ブレーキング時や路面の凹凸を乗り越える時に、リンク機構5に外力が伝達される。この時、上クロス部または下クロス部に対して、大きさや向きが異なる力が入力される場合がある。また、上クロス部または下クロス部に対して、異なるタイミングで力が作用する場合がある。さらに、そのような場合、上クロス部または下クロス部にねじりが発生する場合がある。そのため、本実施形態の車両1の右サイド部54、左サイド部53、上クロス部51および下クロス部52は、リンク機構5の作動の円滑性を維持するために、高い剛性を備えている。
リンク機構5を構成する右サイド部54、左サイド部53、上クロス部51および下クロス部52は、円滑に回転する機能と荷重を伝達する機能を高めるため、各々高剛性に形成されている。そのため、右サイド部54、左サイド部53、上クロス部51および下クロス部52は、その外形が大型化する。また、それらで構成するリンク機構5も大型化する。さらに、リンク機構5の可動範囲は、より大型化する。傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両は、ステアリングシャフト60の周囲に車体フレーム21の傾斜に連動して動く大きなリンク機構5を備えている。そのため、傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両においては、リンク機構5の可動範囲と車両搭載部品が干渉しないように車両搭載部品を設ける必要がある。そのため、傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31、32を備えた車両1においては、リンク機構5の設計自由度を高くすることが求められている。
先ず、本発明者は、リンク機構5の機能を詳細に分析した。リンク機構5は、右サイド部54または左サイド部53を上クロス部51および下クロス部52に対して円滑に回転させる機能、および上クロス部51および下クロス部52を車体フレーム21に対して円滑に回転させる機能を有する。また、リンク機構5は、右サイド部54または左サイド部53が受けた荷重を車体フレーム21に伝達する機能を有する。
この分析の中で、リンク機構5が受ける荷重によって、上クロス部51および下クロス部52がねじられることがわかった。この上クロス部51のねじりは、上右軸線M3方向について上クロス部材51の上右軸受512の中央と、上左軸線M2方向について上左軸受512の中央と、を通る上中央軸線51C(図6参照)回りに発生することがわかった。また、この下クロス部52のねじりは、下右軸線M6方向について下クロス部材52の下右軸受522の中央と、下左軸線M5方向について下左軸受522の中央と、を通る下中央軸線52C(図7参照)回りに発生することがわかった。
そこで、本発明者は、上中央軸線51C回りのねじり剛性および下中央軸線52C回りのねじり剛性が相異なる種々のクロス部を検討した。その結果、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む上クロス部51と下クロス部52のねじり剛性を相異なるねじり剛性としても、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部52のねじり剛性を上クロス部51のねじり剛性より高くすれば、リンク機構の作動の円滑性を維持しやすいことがわかった。これは、右前輪32の車軸と上クロス部51と右サイド部54の間の上右軸受512との距離と、右前輪32の車軸と下クロス部52と右サイド部54の間の下右軸受522との距離との差、および、左前輪31の車軸と上クロス部51と左サイド部53の間の上左軸受512との距離と、左前輪31の車軸と下クロス部52と左サイド部53の間の下左軸受522との距離との差、が異なることに起因すると考えられる。右前輪32の車軸と下クロス部51と右サイド部54の間の下右軸受521との距離は、右前輪32の車軸と上クロス部51と右サイド部54の間の上右軸受512との距離より短い。左前輪31の車軸と下クロス部52と左サイド部53の間の下左軸受522との距離は、左前輪31の車軸と上クロス部51と左サイド部53の間の上左軸受512との距離より短い。このことが、リンク機構5の作動の円滑性に影響していると考えられる。
本実施形態に係る車両によれば、右端部および左端部がサイド部に支持され、中間部が車体フレームに支持される一片の部品を含む下クロス部52のねじり剛性を上クロス部51のねじり剛性より高くするので、リンク機構5の作動の円滑性を維持しやすい。しかも、上クロス部51と下クロス部52を右端部および左端部がサイド部53、54に支持され、中間部がヘッドパイプ211に支持される一片の部品を含む構成とし、かつ、上クロス部51のねじり剛性と下クロス部52のねじり剛性を相異なるねじり剛性とするので、リンク機構5の設計自由度を高くすることができる。
このリンク機構5のクロス部の剛性は、クロス部自体の形状や厚みや材質などに起因する剛性成分と、上中間軸受511または下中間軸受521の種類や大きさなどに起因する剛性成分などからなる。そこで、クロス部の剛性は、以下のようにして測定したクロス部の変位量を基に知ることができる。変位量が小さいほど、剛性が大きいことを示している。
図6は、下クロス部52を外して上クロス部51の剛性を測定する様子を示す模式図である。図6の(a)はリンク機構5の上部の斜視図、(b)はリンク機構5の上部の上面図である。図7は、上クロス部を外して下クロス部52の剛性を測定する様子を示す模式図である。図7の(a)はリンク機構5の上部の斜視図、図7の(b)はリンク機構5の上部の上面図である。
図6の(a)に示すように、下クロス部52をヘッドパイプ211から取り外す。この状態において、上クロス部51には、上中間軸受511、上左軸受512、上右軸受512が取り付けられたままとされている。
右端部および左端部が支持され、中間部が支持される一片の部品を含む下クロス部52を取り外した状態、かつ、右端部および左端部が支持され、中間部が支持される一片の部品を含む上クロス部51を取り付けた状態で、下前右支持部522FSに下右軸線M6方向の後向きの試験力F1を作用させた時の上クロス部51の上右変位量X1を測定する。同じ状態で、上前左支持部522FSに試験力F1と同じ大きさおよび同じ向き(下左軸線M5方向の後向き)の力を作用させた時の上クロス部51の上左変位量X2を測定する。
下前右支持部522FSに下右軸線M6方向の後向きの試験力F1を作用させると、上述したように、上クロス部51は、上中央軸線51C回りにねじれる。すると、図6の(b)に示すように、車体フレーム21の上下方向の上方から見て、上クロス部51の上面の前縁が車体フレーム21の前後方向の前方に移動する。上右変位量X1として、この上クロス部51の上面の右端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定する。 同様に、下前左支持部522FSに試験力F1と同じ大きさで下左軸線M5方向の後向きの力を作用させると、上クロス部51は、上中央軸線51C回りにねじれる。すると、車体フレーム21の上下方向の上方から見て、上クロス部51の上面の前縁が車体フレーム21の前後方向の前方に移動する。上左変位量X2として、この上クロス部51の上面の左端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定する。
次に図7に示すように、上クロス部51をヘッドパイプ211から取り外す。下クロス部52には、下中間軸受521、下左軸受522、下右軸受522が取り付けられたままとされている。右端部および左端部が支持され、中間部が支持される一片の部品を含む上クロス部51を取り外した状態、かつ、右端部および左端部が支持され、中間部が支持される一片の部品を含む下クロス部52を取り付けた状態で、上前右支持部512FSに試験力F1と同じ大きさおよび同じ向き(上右軸線M3方向の後ろ向き)の力を作用させた時の下クロス部52の下右変位量X3を測定する。同じ状態で上前左支持部512FSに試験力F1と同じ大きさおよび同じ向き(上左軸線M2方向の後向き)の力を作用させた時の下クロス部52の下左変位量X4を測定する。
上前右支持部512FSに試験力F1と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させると、上述したように、下クロス部52は、下中央軸線52C回りにねじれる。すると、図7の(b)に示すように、車体フレーム21の上下方向の上方から見て、下クロス部52の下面の前縁が車体フレーム21の前後方向の前方に移動する。下右変位量X3として、この下クロス部52の下面の右端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定する。
同様に、上前左支持部512FSに試験力F1と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させると、下クロス部52は、下中央軸線52C回りにねじれる。すると、車体フレーム21の上下方向の上方から見て、下クロス部52の下面の前縁が車体フレーム21の前後方向の前方に移動する。下左変位量X4として、この下クロス部52の下面の左端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定する。
また、下前右支持部522FSと下前左支持部522FS、または、上前右支持部512FSと上前左支持部512FSのように、上クロス部51と下クロス部52の左右の一方の軸受にのみ試験力を作用させている。これにより、ブレーキング時や路面の凹凸乗り越え時に上クロス部51と下クロス部52に作用する力を模擬している。
このようにして、上右変位量X1、上左変位量X2、下右変位量X3、下左変位量X4を測定したとき、本実施形態の車両1では、上クロス部51の上右変位量X1と上左変位量X2が相等しく、下クロス部52の下右変位量X3と下左変位量X4が相等しい。上クロス部51の上右変位量X1は、下クロス部52の下右変位量X3より大きい。上クロス部51の上左変位量X2は、下クロス部52の下左変位量X4より大きい。また、上クロス部51が下クロス部52より小さい形状とされている。また、上クロス部51が下クロス部52より小さい体積とされている。
本実施形態の車両1では、上クロス部51の前後方向および上下方向の厚みと、下クロス部52を構成する前下クロス部品52a1,後下クロス部品52a2のそれぞれが等しく、また、上中間軸受511および下中間軸受521に同一の軸受を採用している。
また、上クロス部51には、下クロス部52の連結部52bに相当する部材がない。さらに、上中間軸受511はヘッドパイプ211より前方にのみ設けられている。これに対して下中間軸受521はヘッドパイプ211の前後両側に設けられている。下クロス部52は前後方向の二箇所で下中間軸受521に支持されているため、変位量X1、X2は変位量X3、X4の2倍よりも大きくなる場合がある。
このほか、例えば次の(1)から(3)の構成を採用することにより、上クロス部51の変位量X1、X2が下クロス部52の変位量X3、X4よりも大きくなるように設計しても良い。(1)上クロス部51を下クロス部の前方の前下クロス部品52a1よりも大きくする。(2)上クロス部51の上中間軸受511を下クロス部52の下中間軸受521の軸受よりも大きくする。(3)上クロス部51の上中間軸受511を複数の軸受により構成する。
上述の説明では、下前右支持部522FS、下前左支持部522FS、上前右支持部512FSおよび上前左支持部512FSに後向きの試験力F1を作用させた。しかし、下前右支持部522FS、下前左支持部522FS、上前右支持部512FSおよび上前左支持部512FSに前向きの試験力F1を作用させても良い。上クロス部51と下クロス部52に前後方向でそれぞれ逆向きの試験力を作用させれば、ブレーキング時や路面の凹凸を乗り越えるときにクロス部にかかる前後方向の荷重を模擬することができる。
<作用・効果>
本実施形態に係る車両によれば、右サイド部54および左サイド部53を支持し、車体フレーム21に支持される一片の部品を含む上クロス部51の形状と、右サイド部54および左サイド部53を支持し、車体フレーム21に支持される一片の部品を含む下クロス部52の形状を相異ならせることで、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形状から凹凸のある形状に変えることができる。これにより、ステアリングシャフト60の周囲の設計自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化を抑制できる。しかも、一片の部品を含む上クロス部51と一片の部品を含む下クロス部52の形状を相異なる形状として、上クロス部51と下クロス部52で荷重を伝達する機能の分担割合を変えても、リンク機構5の円滑な作動を維持しやすい。
従って、傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両において、リンク機構5の機能を維持しつつ、2つの前輪31,32よりも上方のステアリングシャフト60の周囲の構造の大型化を抑制できる。
具体的には、上クロス部51を一枚の板部材により構成し、図4に示したように、リンク機構5の後方の上部にリンク機構5の部材を設けないように構成した。これにより、リンク機構5の動作する空間(リンク機構の可動範囲)の上部を、特許文献1のリンク機構の可動範囲と比べて、小さくすることができる。そこで、リンク機構5の後方の上部の空間に、車体フレームや補器類などを配置することができる。あるいは単に、該空間の分だけフロントカバー221を小さく設計し、外観意匠性を高めても良い。ここで、補器類とは、ABS(Antilock-Brake-System)の流体装置(Hydraulic Unit)、ヘッドライト、ホーン、方向指示器、ラジエータ、バッテリ、盗難防止装置、ブレーキホース、ブレーキワイヤ、ブレーキホースやブレーキワイヤの止め具、車体カバー、各種メーター、などを含む。
これにより、車両前部の空間のうちリンク機構5の後方の上部の空間において、車体フレームの部材を大きく設計したり、あるいは、追加の部材を配置するなどして、車両の剛性を高めることができる。あるいは、該空間を、スピードメーターなどの表示部や、ランプ、メインスイッチなどの補器を配置する空間、あるいは収納スペースとして利用することができる。これにより、車両前部の設備類の配置位置を自在に設計できる。また、外観デザインを向上させることもできる。
さらに別の表現をすれば、本実施形態によれば、下クロス部52がヘッドパイプ211を挟むように配置された前下クロス部品52a1,後下クロス部品52a2で形成され、上クロス部51が一枚の板部材で形成され、下クロス部52の形状は上クロス部51の形状よりも大きくされている。つまり、リンク機構5の下部の周囲の空間を使って下クロス部52は大きく形成されて、下クロス部52の剛性が上クロス部51の剛性よりも大きくされている。
このように、本実施形態では、リンク機構5の剛性について、リンク機構5の上部と下部とでアンバランスとされている。下クロス部52がリンク機構5に必要とされる剛性の大部分を負担しているので、リンク機構5に必要とされる剛性をリンク機構5の上部と下部とで均等に維持する設計思想と比べて、上クロス部51を一枚の板状部で形成するなどして、上クロス部51を下クロス部52よりも形状が小さな構成としやすい。このため、リンク機構5の上部を小さく構成できるので、リンク機構5の上部の周囲の空間を、車体フレームや補機類を配置するために使うことが容易となる。あるいは、車両の外観意匠性を高めるために使うことが容易となる。
特に、ヘッドパイプ211より後方には、表示部や車体フレームが密集して配置されることが多い。このため、ヘッドパイプ211に上クロス部51の部材を設けない本実施形態は、この空間を他の用途に有効利用できるので好ましい。例えば、フロントフレーム212をヘッドパイプ211に支持部材等を介さずに直接接続することができ、フロントフレーム212とヘッドパイプ211の剛性を高めることができる。
また、リンク機構5の上クロス部51、下クロス部52、左サイド部53、右サイド部54、は軸受によって回転可能に支持されている。このため、リンク機構の剛性が高められている。
上記本実施形態に係る車両において、上クロス部51の上右変位量X1が下クロス部52の下右変位量X3より大きく、上クロス部51の上左変位量X2が下クロス部52の下左変位量X4より大きく、上クロス部51の形状が下クロス部52の形状より小さい。
本実施形態に係る車両によれば、右サイド部54および左サイド部53を支持し、車体フレーム21に支持される一片の部品を含む上クロス部51の形状を、右サイド部54および左サイド部53を支持し、車体フレーム21に支持される一片の部品を含む下クロス部52の形状より小さくしやすい。言い換えれば、形状を変更しやすいため、リンク機構の設計自由度が高い。また、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形状から上部が小さい形状に変えることができる。これにより、ステアリングシャフト60の周囲上部の設計自由度を高めることができる。形状を小さくした上クロス部51の荷重を伝達する機能の分担割合を低くし、形状を大きくした下クロス部52の荷重を伝達する分担割合を高くしたので、剛性と形状のバランス調整が容易に行える。これにより、ステアリングシャフト60の周囲上部の設計自由度をより高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度を高くすることができる。また、傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両において、リンク機構5の機能を維持しつつ、2つの前輪31,32よりも上方のステアリングシャフト60周囲の構造の大型化をより抑制できる。
なお、ここでいう上クロス部51の形状とは上クロス部51の外形(outer shape)がなす形状を言い、下クロス部52の形状とは下クロス部52の外形(outer shape)がなす形状を言う。上クロス部51の外形とは、リンク機構5が動作したときに上クロス部51の可動範囲を構成する上クロス部51の面によって構成される領域の外縁を言う。下クロス部52の外形とは、リンク機構5が動作したときに下クロス部52の可動範囲を構成する下クロス部52の面によって構成される領域の外縁を言う。
例えば、上中間軸線M1方向から見て上クロス部51の左右の端部の輪郭をなす面は、上クロス部51の可動範囲の左右の面を構成する。このため、上中間軸線M1方向から見て上クロス部51の左右の端部の輪郭をなす面は、上クロス部51の形状に影響を及ぼす。これとは逆に、上中間軸受511や上右軸受512、上左軸受512を配置するために上クロス部51に設けた貫通穴を形作る壁部は、上クロス部の可動範囲を構成する面ではない。このため、該貫通穴を形作る壁部は、上クロス部51の形状に影響を及ぼさない。このほか、単に、上クロス部51の重量を軽減する目的で設けられ、上クロス部51の可動範囲に影響を及ぼさない凹部のなす面は、該形状に影響を及ぼすものではい。
<変形例>
以上、本発明をその実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
例えば、変位量X1と変位量X2が等しく、変位量X3と変位量X4が等しく、変位量X1が変位量X3より大きく、変位量X2が変位量X4より大きければ、上クロス部51と下クロス部52の形状を異ならせることができるこのため、変位量X1と変位量X2が等しく、変位量X3と変位量X4が等しく、変位量X1が変位量X3より大きく、変位量X2が変位量X4より大きければ、上クロス部51と下クロス52の体積が同じであっても異なっていても良い。あるいは、変位量X1と変位量X2が等しく、変位量X3と変位量X4が等しく、変位量X1が変位量X3より大きく、変位量X2が変位量X4より大きく、かつ、上クロス部51と下クロス部52の形状が異なっていれば、上クロス部51と下クロス部52の重量が同じであっても異なっていても良い。あるいは、変位量X1と変位量X2が等しく、変位量X3と変位量X4が等しく、変位量X1が変位量X3より大きく、変位量X2が変位量X4より大きく、かつ、上クロス部51と下クロス部52の形状が異なっていれば、上クロス部51と下クロス部52の材質が同じであっても異なっていても良い。
例えば、上述の実施形態では変位量X1が変位量X3より大きく、変位量X2が変位量X4より大きくするために、材質が同じで形状が異なる例を挙げて説明した。しかし、変位量X1を変位量X3より大きく、変位量X2を変位量X4より大きくする手法は、この例に限られない。例えば、下クロス部52の材質を上クロス部51よりヤング率の大きい材質としても良い。これによっても、上クロス部51の変位量X1、X2を下クロス部52の変位量X3、X4よりも大きくしやすい。これにより、ステアリングシャフト60の周囲の空間の設計自由度を高めることができる。
また、上述の実施形態では、形状を異ならせるために同一の形状の板部材を、上クロス部51は1枚、下クロス部52は2枚備えた構成を例に挙げて説明した。しかし、形状を異ならせる手法はこの例に限らない。例えば、上クロス部51として1枚の板状部材、下クロス部52として1枚の横断面形状がI字状の部材(断面積は板状部材と同じ)を採用しても良い。これによって、上クロス部51の変位量X1、X2を下クロス部52の変位量X3、X4よりも大きくすることができる。
このほか上クロス部51と下クロス部52の形状を異ならせる手法として、それぞれの断面積を異ならせる、その断面形状を異ならせる、あるいは、剛性を高めるための補強リブなどの有無を異ならせる、などの手段を採用できる。これによって、変位量X1を変位量X3より大きく、変位量X2を変位量X4より大きくすることができる。なお、ここでいう、上クロス部と下クロス部の形状が異なるとは、剛性に大きな影響を与えない程度の形状の差異は含まない意味である。上クロス部と下クロス部の形状が異なっていれば、上クロス部と下クロス部の材質、重量や体積が異なっていても同じであっても良い。
本発明において、上クロス部と下クロス部は、材質が同じで、形状が異なっていても良い。上クロス部または下クロス部の一方の剛性を維持するために、一方の部材を他方の部材よりも大きな形状で形成すると、リンク機構の設計自由度を高めやすい。
上記本発明に係る車両において、上クロス部と下クロス部は、形状が同じであっても異なっていてもよい。上クロス部と下クロス部は、材質が同じであっても異なっていても良い。上クロス部と下クロス部は、体積が同じであっても異なっていてもよい。あるいは、これらを種々組み合わせてもよい。変位量X1と変位量X2が等しく、変位量X3と変位量X4が等しく、変位量X1が変位量X3より大きく、変位量X2が変位量X4より大きくなるように、上クロス部と下クロス部は、形状、材質、体積の少なくとも1つが異なっていればよい。本発明に係る車両によれば、リンク機構の設計の自由度とリンク機構の周囲の空間の設計の自由度の双方を高められる。これにより、車両の前部の大型化が抑制される。また、車両の前部を小型化できる。
例えば、変位量の小さいクロス部に用いた材質より剛性の高い材質を変位量の大きいクロス部に使うことにより、変位量の大きいクロス部の形状をより小さくして、変位量の大きいクロス部の周囲の空間の設計自由度を更に高めることができる。これにより、車両の前部の大型化が抑制される。また、車両の前部を小型化できる。
上述の実施形態では、上クロス部51と下クロス部52の剛性を異ならせた例として、下クロス部52の剛性を上クロス部51の剛性よりも大きく設定した。これによりリンク機構5の後方上部の空間を補器類の設置空間などの他の用途に利用する例を挙げて説明したが、本発明はこの例に限られない。例えば、一枚の上クロス部51をヘッドパイプ211より後方に設け、リンク機構5の前方上部の空間を他の用途に利用できるように構成しても良い。これにより、車両の前部の大型化が抑制される。また、車両の前部を小型化できる。
また、上記実施形態とは上下を逆にして、上クロス部51としてヘッドパイプ211を前後に挟み込む二枚の前上クロス部品、後上クロス部品を有する構成を採用し、一枚の下クロス部52がヘッドパイプ211の前後のいずれか一方にのみ設けられる構成としても良い。この場合には、リンク機構5の前方下部または後方下部を他の用途に利用できる。これにより、車両の前部の大型化が抑制される。また、車両の前部を小型化できる。
また、上述の実施形態では、リンク機構5が上クロス部51と下クロス部52とを備えた構成としたが、本発明はこれに限られない。例えば、リンク機構として、上クロス部と、下クロス部、上クロス部と下クロス部との間に設けられた中間クロス部と、を備えたリンク機構など、3本以上のクロス部を有するリンク機構を採用しても良い。
また、上述の実施形態では、上クロス部51および下クロス部52を、ステアリングシャフト60を回転可能に支持するヘッドパイプ211に取り付けた例を挙げて説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、フロントフレーム212から上方前方に延びる部位、あるいは、フロントフレーム212に取り付けた上方前方に延びる部材に上クロス部51および下クロス部52を取り付けても良い。
また、下クロス部52の前後の前下クロス部品52a1,後下クロス部品52a2のそれぞれが、下左軸受522および下右軸受522を介して左サイド部53および右サイド部54に連結される構成としたが、本発明はこれに限られない。前下クロス部品52a1,後下クロス部品52a2のいずれか一方のみを、左サイド部53および右サイド部54に連結しても良い。もっとも、前後の前下クロス部品52a1、後下クロス部品52a2のそれぞれが左サイド部53および右サイド部54に連結すると、下クロス部52の剛性を高めやすいので好ましい。これにより、リンク機構の設計の自由度とリンク機構の周囲の空間の設計の自由度の双方を高められる。車両の前部の大型化が抑制される。また、車両の前部を小型化できる。
上述の実施形態では、図4に示したように、下クロス部52は車体フレーム21の前後方向にヘッドパイプ211を挟んだ状態で、ヘッドパイプ211にそれぞれ連結された前方の前下クロス部品52a1と後方の後下クロス部品52a2を備えている。また、上クロス部51は車体フレーム21の前後方向に関してヘッドパイプ211の前方にのみ設けている。これにより、リンク機構の設計の自由度とリンク機構の周囲の空間の設計の自由度の双方を高められる。車両の前部の大型化が抑制される。また、車両の前部を小型化できる。しかし、本発明はこの例に限られない。
例えば、図8に示したように、上クロス部51Aは車体フレーム21の前後方向にヘッドパイプ211を挟んだ状態で、ヘッドパイプ211にそれぞれ連結された前上クロス部品51A1と後上クロス部品51A2とを備えた構成としても良い。
ヘッドパイプ211には、上中間軸受511を介して上クロス部51を上中間軸線M1回りに回転可能に支持する上前中間支持部511FSおよび上後中間軸受511BSが設けられている。
また、ヘッドパイプ211には、下中間軸受521を介して下クロス部52を下中間軸線M4回りに回転可能に支持する下前中間支持部521FSおよび下前中間支持部521BSが設けられている。
図示されていないが、図8の実施形態では、右サイド部54には、上右軸受512を介して上クロス部51を上右軸線M3回りに回転可能に支持する上前右支持部512FSが設けられている。右サイド部54には、下右軸受522を介して下クロス部51を下右軸線M6回りに回転可能に支持する下前右支持部522FSが設けられている。
左サイド部53には、上左軸受512を介して上クロス部51を上左軸線M2回りに回転可能に支持する上前左支持部512FSが設けられている。左サイド部53には、下左軸受522を介して下クロス部51を下左軸線M5回りに回転可能に支持する下前左支持部522FSが設けられている。
右サイド部54には、上右軸受512を介して上クロス部51を上右軸線M3回りに回転可能に支持する上後右支持部512BSが設けられている。右サイド部54には、下右軸受522を介して下クロス部51を下右軸線M6回りに回転可能に支持する下後右支持部522BSが設けられている。
左サイド部53には、上左軸受512を介して上クロス部51を上左軸線M2回りに回転可能に支持する上後左支持部512BSが設けられている。左サイド部53には、下左軸受522を介して下クロス部51を下左軸線M5回りに回転可能に支持する下後左支持部522BSが設けられている。
このとき、前上クロス部品51A1が後上クロス部品51A2よりも大きく設定されている。これにより、前上クロス部品51A1と後上クロス部品51A2とを同程度の大きさで構成した場合と比べて、フロントフレーム212のヘッドパイプ211への接続箇所の設計の自由度を高めることができる。これにより、リンク機構の設計の自由度とリンク機構の周囲の空間の設計の自由度の双方を高められる。車両の前部の大型化が抑制される。また、車両の前部を小型化できる。なお、図8に示した構成においても、上右変位量X1と上左変位量X2が相等しく、下右変位量X3と下左変位量X4とが相等しく、上右変位量X1が下右変位量X3より大きく、上左変位量X2が下左変位量X4より大きく設定されている。
図8の例では、上クロス部51Aの形状が下クロス部52Aの形状より小さい。
図8に示した車両において、車体フレーム21は、上クロス部51Aおよび下クロス部52Aを回転可能に支持するヘッドパイプ211を含んでいる。上右軸線M3方向でヘッドパイプ211より前方の前上クロス部品51A1の形状と後方の後上クロス部品51A2の形状が相異なっている。具体的には、前上クロス部品51A1は後上クロス部品51A2より大きな形状とされている。
本実施形態に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両によれば、リンク支持部より前方の上クロス部51の前部の形状と後方の後部の形状を相異ならせたので、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度を高くすることができる。また、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形状から、上部の後部が他の領域より小さい凹凸のある形状に変えることができる。上クロス部51の後部の周囲の空間の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。これにより、リンク機構の設計の自由度とリンク機構の周囲の空間の設計の自由度の双方を高められる。車両の前部の大型化が抑制される。また、車両の前部を小型化できる。
上記本実施形態に係る車両において、車体フレーム21は、上クロス部51および下クロス部52を回転可能に支持するヘッドパイプ211を含む。下右軸線M6方向でヘッドパイプ211より前方の前下クロス部品52a1の形状とヘッドパイプ211より後方の後下クロス部品52a2の形状が相異なっている。具体的には、前下クロス部品52a1が後下クロス部品52a2より大きくされている。
本実施形態に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両によれば、リンク支持部より前方の下クロス部52の前部の形状と後方の後部の形状を相異ならせたので、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度を高くすることができる。また、リンク機構5の可動範囲を単純な直方体に近い形状から、下部の後部が他の領域より小さい凹凸のある形状に変えることができる。そのため、下クロス部52の後部の周囲の空間の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。これにより、リンク機構の設計の自由度とリンク機構の周囲の空間の設計の自由度の双方を高められる。車両の前部の大型化が抑制される。また、車両の前部を小型化できる。
上記本実施形態に係る車両において、上クロス部51が、上右軸線M3方向でヘッドパイプ211より前方に位置する一片の前上クロス部品51A1とヘッドパイプ211より後方に位置する一片の後上クロス部品51A2を含んでいる。
本実施形態に係る傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両によれば、上クロス部51がヘッドパイプ211より前方に位置する一片の前上クロス部品51A1とヘッドパイプ211より後方に位置する一片の後上クロス部品51A2を含むので、上クロス部51の剛性と形状のバランス調整が容易に行える。これにより、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度を高くすることができる。また、ステアリングシャフト60の周囲下部の設計自由度をより高めることができる。そのため、下クロス部52の周囲の空間の設計の自由度を高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。これにより、リンク機構の設計の自由度とリンク機構の周囲の空間の設計の自由度の双方を高められる。車両の前部の大型化が抑制される。また、車両の前部を小型化できる。
あるいは、上記本実施形態に係る車両において、上クロス部51と下クロス部52の材質が相異なっていても良い。上クロス部51または下クロス部52の材質を変えたため、剛性と形状のバランスの調整範囲を拡大できる。これにより、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度を高くすることができる。また、下クロス部52より剛性の小さい上クロス部51を、高い剛性を有する材質で形成すれば、上クロス部51の形状をより小さくできる。その結果、ステアリングシャフト60の周囲の設計自由度をより高めることができる。その結果、種々大きさが異なる車両搭載部品とリンク機構5をステアリングシャフト60の周囲に配置しても、その周囲の大型化をより抑制できる。
従って、傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両において、リンク機構5の機能を維持しつつ、2つの前輪31,32よりも上方のステアリングシャフト60周囲の構造の大型化をより抑制できる。
<別の変形例>
図9は、本発明の別の変形例に係る車両の正面図である。図10は、本発明の別の変形例に係る車両の平面図である。図中、Eは上右軸受512および締結部材(ボルト)を示し、Cは上中間軸受511および締結部材(ボルト)を示し、Dは上左軸受512および締結部材(ボルト)を示し、Hは下右軸受522および締結部材(ボルト)を示し、Fは下中間軸受521および締結部材(ボルト)を示し、Gは下左軸受522および締結部材(ボルト)を示す。
本変形例では、上クロス部51および下クロス部52は、正面から見て、中間部が右端部および左端部より上方に位置している。上クロス部51および下クロス部52は、正面から見て、湾曲している。正面から見て、上クロス部51と下クロス部52の形状は相異なる。正面から見て、上クロス部51は、下クロス部52より形状が小さい。上クロス部51と下クロス部52の体積は相異なる。上クロス部51は、下クロス部52より体積が小さい。また、変位量X1、変位量X2、変位量X3、変位量X4の関係は、図1から図7で説明した実施形態と同じである。
この別の変形例において、下クロス部の中間部は、下クロス部の右端部および左端部より、車両の前後方向の前方に位置している。下クロス部の中間部は、下クロス部の右端部および左端部より、車両の前後方向の厚さが大きい。下クロス部の右端部および下クロス部の左端部の車両の前後方向の厚さは同じである。このように、上クロス部と下クロス部の剛性と形状のバランスを調整しやすい。従って、傾斜可能な車体フレームと2つの前輪を備えた車両において、リンク機構の機能を維持しつつ、リンク機構の設計自由度をより高くすることができる。
なお、リンク支持部(ヘッドパイプ)は、一片の部品で構成されていても、複数の部品で構成されていても良い。複数の部品で構成されている場合、溶接、接着などにより結合されていても、ボルト、リベットなどの締結部材で結合されていても良い。
なお、上クロス部は、一片の部品で構成される上前クロス部材、一片の部品で構成される上後クロス部材、およびそれらの間に設けられ、複数の部品で構成される連結部材を含んでいても良い。複数の部品で構成されている場合、溶接、接着などにより結合されていても、ボルト、リベットなどの締結部材で結合されていても良い。
なお、下クロス部は、一片の部品で構成される下前クロス部材、一片の部品で構成される下後クロス部材、およびそれらの間に設けられ、複数の部品で構成される連結部材を含んでいても良い。複数の部品で構成されている場合、溶接、接着などにより結合されていても、ボルト、リベットなどの締結部材で結合されていても良い。
なお、右サイド部および左サイド部は、一片の部品で構成されていても、複数の部品で構成されていても良い。複数の部品で構成されている場合、溶接、接着などにより結合されていても、ボルト、リベットなどの締結部材で結合されていても良い。また、上クロス部または下クロス部より車体フレームの前後方向の前方に配置される部位と後方に配置される部位を含んでいても良い。右サイド部および左サイド部の前方に配置される部位と後方に配置される部位の間に上クロス部または下クロス部が配置されても良い。
なお、少なくとも支持部に軸受の回転軸線方向の後向きの力を作用させた時のクロス部の変位量X1および変位量X2が相等しく、変位量X3およびX4が相等しく、変位量X1が変位量X3より大きく、変位量X2が変位量X4より大きければよい。支持部に軸受の回転軸線方向の前向きの力を作用させた時のクロス部の変位量については、異なっていても良い。
なお、上述の説明では、上右変位量X1として、上クロス部51の上面の右端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定し、上左変位量X2として、上クロス部51の上面の左端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定し、下右変位量X3として、下クロス部52の下面の右端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定し、下左変位量X4として、下クロス部52の下面の左端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定した例を説明したが、変位量X1〜X4の測定方法はこれに限られない。
例えば、上右変位量X1として、上クロス部51の上面の右端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定し、上左変位量X2として、上クロス部51の上面の左端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定し、下右変位量X3として、下クロス部52の下面の右端部の後縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定し、下左変位量X4として、下クロス部52の下面の左端部の後縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定してもよい。
あるいは、上右変位量X1は、車体フレーム21の上下方向の上方から見て、車体フレーム21の左右方向について上右軸線M3から任意の距離Dだけ離れた位置の上クロス部51の上面の前縁の、車体フレーム21の前後方向の前方への移動量として測定してもよい。上右変位量X2は、車体フレーム21の上下方向の上方から見て、車体フレーム21の左右方向について上左軸線M2から任意の距離Dだけ離れた位置の上クロス部51の上面の前縁の、車体フレーム21の前後方向の前方への移動量として測定する。下右変位量X3は、車体フレーム21の上下方向の上方から見て、車体フレーム21の左右方向について下右軸線M6から任意の距離Dだけ離れた位置の下クロス部52の下面の前縁の、車体フレーム21の前後方向の前方への移動量として測定する。下左変位量X4は、車体フレーム21の上下方向の上方から見て、車体フレーム21の左右方向について下左軸線M5から任意の距離Dだけ離れた位置の下クロス部52の下面の前縁の、車体フレーム21の前後方向の前方への移動量として測定する。
あるいは、上右変位量X1として、上クロス部51の下面の右端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の後方への移動量を測定し、上左変位量X2として、上クロス部51の下面の左端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の後方への移動量を測定し、下右変位量X3として、下クロス部52の下面の右端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定し、下左変位量X4として、下クロス部52の下面の左端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定してもよい。
また、変位量X1〜X4は、上記の手法を種々組み合わせて測定してもよい。例えば、上右変位量X1として、上クロス部51の上面の右端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定し、上左変位量X2として、上クロス部51の下面の左端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の後方への移動量を測定し、下右変位量X3として、下クロス部52の上面の右端部の後縁の車体フレーム21の前後方向の後方への移動量を測定し、下左変位量X4として、下クロス部52の下面の左端部の前縁の車体フレーム21の前後方向の前方への移動量を測定してもよい。
あるいは、上右変位量X1および上左変位量X2は、車体フレーム21の左右方向から見て、上クロス部51の任意の点の上中央軸線51C回りの回転角度としても測定できる。下右変位量X3および下左変位量X4は、車体フレーム21の左右方向から見て、下クロス部52の任意の点の下中央軸線52C回りの回転角度としても測定できる。
例えば、上右変位量X1は、上クロス部51の上面と前面とがなす上前縁の、上中央軸線51C回りの回転角度として測定できる。上左変位量X2は、上クロス部51の上面と前面とがなす上前縁の、上中央軸線51C回りの回転角度として測定できる。下右変位量X3は、下クロス部52の上面と前面とがなす上前縁の、下中央軸線52C回りの回転角度として測定できる。下左変位量X4は、下クロス部52の上面と前面とがなす上前縁の、下中央軸線52C回りの回転角度として測定できる。
上右変位量X1は、車体フレーム21の右方から見て、上クロス部51の上前縁の上中央軸線51C回りの時計回り方向の回転角度として測定できる。上左変位量X2は、車体フレーム21の左方から見て、上クロス部51の上前縁の上中央軸線51C回りの反時計回り方向の回転角度として測定できる。下右変位量X3は、車体フレーム21の右方から見て、下クロス部52の上前縁の上中央軸線52C回りの反時計回り方向の回転角度として測定できる。下左変位量X4は、車体フレーム21の左方から見て、下クロス部52の上前縁の下中央軸線52C回りの時計回り方向の回転角度として測定できる。
あるいは、上右変位量X1は、車体フレーム21の右方から見て、上クロス部51の上前縁の上中央軸線51C回りの時計回り方向の回転角度として測定できる。上左変位量X2は、車体フレーム21の右方から見て、上クロス部51の上前縁の上中央軸線51C回りの時計回り方向の回転角度として測定できる。下右変位量X3は、車体フレーム21の右方から見て、下クロス部52の上前縁の上中央軸線52C回りの反時計回り方向の回転角度として測定できる。下左変位量X4は、車体フレーム21の右方から見て、下クロス部52の上前縁の下中央軸線52C回りの反時計回り方向の回転角度として測定できる。
変位量X1〜X4は、上記の手法を種々組み合わせて測定してもよい。例えば、上右変位量X1は、車体フレーム21の右方から見て、上クロス部51の上前縁の上中央軸線51C回りの時計回り方向の回転角度として測定できる。上左変位量X2は、車体フレーム21の左方から見て、上クロス部51の上前縁の上中央軸線51C回りの反時計回り方向の回転角度として測定できる。下右変位量X3は、車体フレーム21の左方から見て、下クロス部52の上前縁の上中央軸線52C回りの時計回り方向の回転角度として測定できる。下左変位量X4は、車体フレーム21の左方から見て、下クロス部52の上前縁の下中央軸線52C回りの時計回り方向の回転角度として測定できる。
また、回転角度を測定する対象は、クロス部の上前縁に限らない。車体フレーム21の側方から見える任意の点の回転角度を、変位量X1〜X4として測定できる。
上記各実施形態においては、車体フレーム21を側方から見て、右サイド部54、左サイド部53およびヘッドパイプ211は、重なる位置に設けられている。しかしながら、車体フレーム21を側方から見て、右サイド部54と左サイド部53に対しヘッドパイプ211が前後方向の異なる位置に設けられていても良い。また、右サイド部54と左サイド部53の車体フレーム21の上下方向に対する傾斜角度が、ヘッドパイプ211の傾斜角度と異なっていても良い。
本発明に係る車両は、傾斜可能な車体フレーム21と2つの前輪31,32を備えた車両である。後輪の数は1つに限らず2つでも良い。また、車体フレーム21を覆う車体カバーの有無は問わない。動力源については、エンジンに限らず電動モータであっても良い。
本発明において、「方向」および「部材」等に対して「沿う」は、±40°の範囲で傾斜する場合も含む。本発明において、「方向」に対して「延びる」は、±40°の範囲で傾斜する場合も含む。
なお、上中間軸線M1と下中間軸線M4を総称して、中間軸線としても良い。上クロス部51と下クロス部52を総称して、クロス部としても良い。右サイド部54および左サイド部53を総称して、サイド部としても良い。
なお、本発明では、リンク機構5は、上クロス部51と下クロス部52の他にさらにクロス部を備えていても良い。上クロス部51と下クロス部52は、相対的な上下関係で命名しているに過ぎない。上クロス部51は、リンク機構5における最も上方に位置するクロス部を示していない。上クロス部は、最も上方に位置するクロス部より下方に位置し、別のクロス部より上方にあるクロス部を意味する場合もある。下クロス部は、リンク機構における最も下方に位置するクロス部を示していない。下クロス部は、最も下方に位置するクロス部より上方に位置し、別のクロス部より下方にあるクロス部を意味する場合がある。また、クロス部は、例えば、車体フレームに支持される中間部と右サイド部を支持する右部と左サイド部を支持する左部とを有する一つの部品と、左右に分割された一対の右クロス部と左クロス部を含む3つの部品で構成されていても良い。このように、上クロス部および下クロス部は、リンク機能を有する範囲で、複数の部品で構成しても良い。リンク機構は、上クロス部および下クロス部を含んでいれば良い。
また、上述の実施形態では、下クロス部52が、平板状の後下クロス部品52a2と、平板状の前下クロス部品52a1とこの部品52a1と後下クロス部品52a2とを連結する連結部52bとを一体に有する部品の、2部品で構成した例を挙げたが、本発明はこれに限られない。例えば、平板状の後下クロス部品52a2と、平板状の前下クロス部品52a1と、2つの連結部52bをそれぞれ独立した4つ部品とし、下クロス部52を4つの部品で構成しても良い。
なお、試験力を作用させる際は、車両を直立状態にして固定した状態で行うことが好ましい。下右軸線方向の前向きとは、下右軸線に平行、かつ、車両の後部から車両の前部に向かう向きのことである。下右軸線方向の後向きとは、下右軸線に平行、かつ、車両の前部から車両の後部に向かう向きのことである。なお、上右軸線、下右軸線、上左軸線および下左軸線は、互いに平行である。そのため、上右軸線方向の前向き、下右軸線方向の前向き、上左軸線方向の前向きおよび下左軸線方向の前向きは、相等しい。上右軸線方向の後向き、下右軸線方向の後向き、上左軸線方向の後向きおよび下左軸線方向の後向きは、相等しい。
なお、サイド部の支持部に直接試験力を作用させても良い。また、支持部以外であっても、上右軸線、上左軸線、下右軸線および下左軸線上のサイド部に試験力を作用させても良い。サイド部以外の部品を介して支持部またはサイド部に試験力を作用させても良い。
なお、本発明において、「形状が相異なる」とは、車両に搭載した状態で見た場合の形状が相異なるという意味である。例えば、同じ直方体であっても、車両搭載状態で、90°回転した姿勢で搭載した場合は、回転していない直方体とは形状が異なると解釈する。
ここに用いられた用語及び表現は、説明のために用いられたものであって限定的に解釈するために用いられたものではない。ここに示され且つ述べられた特徴事項のいかなる均等物をも排除するものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されなければならない。
本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。この開示は本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。それらの実施形態は、本発明をここに記載しかつ/または図示した好ましい実施形態に限定することを意図するものではないという了解のもとで、多くの図示実施形態がここに記載されている。
本発明の図示実施形態を幾つかここに記載した。本発明は、ここに記載した各種の好ましい実施形態に限定されるものではない。本発明は、この開示に基づいて当業者によって認識され得る、均等な要素、修正、削除、組み合わせ(例えば、各種実施形態に跨る特徴の組み合わせ)、改良および/または変更を含むあらゆる実施形態をも包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。そのような実施形態は非排他的であると解釈されるべきである。例えば、この開示において、「好ましくは」や「よい」という用語は非排他的なものであって、「好ましいがこれに限定されるものではない」や「よいがこれに限定されるものではない」ということを意味するものである。
本出願は、2012年12月19日に提出された日本国特許出願2012−277219、2012年12月19日に提出された日本国特許出願2012−277220及び2013年7月1日に提出された日本国特許出願2013−138484に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1:車両(車両)
3:前輪
5:リンク機構
21:車体フレーム
23:ハンドル
31:左前輪
32:右前輪
33:左緩衝器
34:右緩衝器
51:上クロス部
52:下クロス部
53:左サイド部
54:右サイド部
511:上中間軸受
512:上左軸受、上右軸受
521:下中間軸受
522:下左軸受、下右軸受
60:ステアリングシャフト
335:第一ブラケット
336:第二ブラケット
M1:上中間軸線
M2:上左軸線
M3:上右軸線
M4:下中間軸線
M5:下左軸線
M6:下右軸線
N1:左操舵軸線
N2:右操舵軸線

Claims (15)

  1. 動力源からの動力によって駆動される車両であって、
    車体フレームと、
    車両の前方から見て左右に配置され、操舵可能な左前輪および右前輪と、
    下部に前記右前輪を支持し、上部に対する前記右前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する右緩衝装置と、
    下部に前記左前輪を支持し、上部に対する前記左前輪の前記車体フレームの上下方向における変位を緩衝する左緩衝装置と、
    前記右緩衝装置の上部を前記車体フレームの上下方向に延びる右操舵軸線回りに回転可能に支持する右サイド部と、前記左緩衝装置の上部を前記右操舵軸線と平行な左操舵軸線回りに回転可能に支持する左サイド部と、前記右サイド部の上部を右端部に上右軸受を介して前記車体フレームの前後方向に延びる上右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の上部を左端部に上左軸受を介して前記上右軸線に平行な上左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに上中間軸受を介して前記上右軸線および前記上左軸線に平行な上中間軸線回りに回転可能に支持される一片の部品を含む上クロス部と、前記右サイド部の下部を右端部に下右軸受を介して前記上右軸線に平行な下右軸線回りに回転可能に支持し、前記左サイド部の下部を左端部に下左軸受を介して前記上左軸線に平行な下左軸線回りに回転可能に支持し、中間部が前記車体フレームに下中間軸受を介して前記上中間軸線と平行な下中間軸線回りに回転可能に支持される一片の部品を含む下クロス部とを含むリンク機構と、
    前記車体フレームの左右方向における前記右サイド部と前記左サイド部の間で前記車体フレームに支持され、上端部が前記下中間軸線よりも前記車体フレームの上下方向における上方に設けられ、前記車体フレームの上下方向に延びる中間操舵軸線回りに回転可能なステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトの上端部に設けられたハンドルと、
    前記ハンドルの操作に応じた前記ステアリングシャフトの回転を前記右緩衝装置と前記左緩衝装置に伝達する回転伝達機構と、
    を備え、
    前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り付けた状態で、前記下クロス部支持していた前記右サイド部の下右支持部に前記下右軸線方向の前向きまたは後向きの試験力を作用させた時の前記上クロス部の上右変位量と、前記下クロス部支持していた前記左サイド部の下左支持部に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記上クロス部の上左変位量と、が相等しく、
    前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部を取り外した状態、かつ、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を取り付けた状態で、前記上クロス部支持していた前記右サイド部の上右支持部に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記下クロス部の下右変位量と、前記上クロス部支持していた前記左サイド部の上左支持部に前記試験力と同じ大きさおよび同じ向きの力を作用させた時の前記下クロス部の下左変位量と、が相等しく、
    前記上クロス部の前記上右変位量が前記下クロス部の前記下右変位量より大きく、
    前記上クロス部の前記上左変位量が前記下クロス部の前記下左変位量より大きいことを特徴とする車両
  2. 前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の形状と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の形状が相異なっている、請求項1に記載の車両。
  3. 前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の形状が、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の形状より小さい、請求項2に記載の車両。
  4. 前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の体積と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の体積が相異なっている、請求項1に記載の車両。
  5. 前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の体積が、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の体積より小さい、請求項4に記載の車両。
  6. 前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の材質が同じである、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両。
  7. 前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の材質が相異なっている、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両。
  8. 前記車体フレームは、
    前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
    前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方の前記上クロス部の前部の形状と前記リンク支持部より後方の前記上クロス部の後部の形状が相異なっている、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の車両。
  9. 前記車体フレームは、
    前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
    前記下右軸線方向で前記リンク支持部より前方の前記下クロス部の前部の形状と前記リンク支持部より後方の前記下クロス部の後部の形状が相異なっている、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の車両。
  10. 前記車体フレームは、
    前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
    前記上クロス部が、前記上右軸線方向で前記リンク支持部より前方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の上前部品と、前記リンク支持部より後方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の上後部品を含んでいる、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の車両。
  11. 前記車体フレームは、
    前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
    前記下クロス部が、前記下右軸線方向で前記リンク支持部より前方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む一片の下前部品と、前記リンク支持部より後方に位置し、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む一片の下後部品を含んでいる、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の車両。
  12. 前記車体フレームは、
    前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
    前記上クロス部または前記下クロス部は、
    前記リンク支持部より前方または後方のいずれか一方に設けられ、かつ、他方に設けられていない、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の車両。
  13. 前記上右軸線に方向において、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の前端と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の前端が、異なる位置に設けられている、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の車両。
  14. 前記上右軸線に方向において、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部の後端と、前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部の後端が、異なる位置に設けられている、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の車両。
  15. 前記車体フレームは、
    前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記上クロス部および前記右端部および前記左端部が支持され、前記中間部が支持される一片の部品を含む前記下クロス部を回転可能に支持するリンク支持部を含み、
    前記リンク支持部は、前記ステアリングシャフトを回転可能に支持している、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の車両。
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