JP5614631B2 - 紙幣収納装置 - Google Patents
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売上金入金機は紙幣枚数、金額を集計する集計機能を有すると共に、投入された売上金を保管するための金庫を備えている(特許文献1)。
コンビニエンスストア、スーパーマーケット等の小売店舗において、終業時、その他の集計時期に、レジスタから取り出した紙幣を集めて売上金入金機に投入することにより、集計と、集計した紙幣の金庫内への収納、保管という作業が自動的に実施される。予め紙幣枚数、金額が判明している場合には集計せずに金庫内へ収納する機能だけを利用することもある。
大規模なコンビニエンスストアやスーパーマーケットのように複数台のレジスタを設置している店舗にあっては、計数した上での集計や、本社とのデータのやりとり等を行うことができ、且つ大量の紙幣を収容できる大型、高価な売上金入金機を設置する必要が大きい。しかし、中、小規模な小売店では集計機能と保管機能を備えた小型、低廉な売上金入金機があれば十分であり、このような売上金入金機の需要が中、小の小売店で増大している。
特許文献1に開示された売上金入金機は、一時保留部を無くする一方で、リジェクト部に一時保留部の機能を持たせている。即ち、ホッパに投入された紙幣を一枚ずつ取り出して判別部で集計、識別した後で全てリジェクト部に送り、金額を確認した後でリジェクト部から手で抜き取った紙幣を再びホッパに投入すると、集計後に直接紙幣カセット(金庫)に収納される。
しかし、判別部がエラー紙幣を検知するとその紙幣をリジェクト部に送り込んだ時点で動作を停止し、リジェクト部から取り出した紙幣束からエラー紙幣だけを取り除いた後で再びホッパに投入して集計をやり直す必要がある。エラー紙幣が多い場合には、その都度人手による操作を何度も繰り返す必要があり、煩雑な作業となる。
紙幣投入前にモード選択を行って処理紙幣の搬送先を変更するので、従来のように一時保留部に電磁ロック付きのシャッタ構造を設ける必要がなくなり、コストダウンを図ることができる。
また、投入する金額が事前に確認済みであったり、正確な入金管理を行う必要がない場合には、事前の集計を省略して納金作業のみを実施すればよい。
図1(a)及び(b)は本発明に係る紙幣収納装置(売上金入金機)の構成及び動作の説明図であり、図2は納金モードにおける動作を説明するフローチャートであり、図3は集計モードにおける動作を説明するフローチャートである。
紙幣収納装置(売上金入金機)1は、例えばコンビニエンスストア、中小規模のスーパーマーケット等の小売り店に設置されてレジスタに溜められた紙幣を集計したり、収納(金庫へ納金)する機能を有する。
紙幣収納装置1は、外装体3と、処理対象となる紙幣束から紙幣を一枚ずつ分離して装置内に給送する入金取込部5と、入金取込部5から給送されてきた紙幣を装置本体内に搬送する搬送経路7と、搬送経路7に沿って紙幣を搬送するための図示しないモータ、ソレノイド、及びローラ、ベルト、ゲートから成る搬送機構9と、搬送経路7を搬送される紙幣が金庫内に受入れ可能な良紙幣かリジェクトすべき不良紙幣であるか等を識別する識別部11と、不良紙幣を所要枚数収容するリジェクト部13と、搬送されてきた紙幣を所要枚数収容し該紙幣を機外に払い出す返却部13aと、搬送されてきた紙幣を規定枚数まで収容すると共に収容した紙幣を搬送経路7に送出する機能を有した一時プール部15と、一時プール部15に収容された良紙幣を収納する回収金庫20と、一時プール部15内の紙幣が所要枚数に達した時に全ての紙幣を一括して回収金庫20に収納する収納機構25と、入金取込部5から紙幣を投入する前に納金モードと集計モードの何れかを選択する操作手段30と、紙幣の枚数を計数する計数部35と、表示部36と、入金取込部5に紙幣束がセットされているか否かを検出する紙幣検出手段37と、制御手段40と、を備える。
搬送経路7及び搬送機構9は、入金取込5から投入された紙幣のうちの良紙幣を一時プール部15へ搬送する機能と、不良紙幣をリジェクト部13へ搬送する機能を有している。制御手段40からの制御によって各ローラ、ベルト、ゲートを切り替え駆動することにより、所定のタイミングにて上記の各搬送機能を実現することができる。
識別部11は、紙幣の真贋、金種等を識別して受入れ可能か否かについての判断情報を制御手段40に送出する。
一時プール部15には直接機外へ紙幣を排出する排出部を備えておらず、収容部内に紙幣を排出する場合には搬送経路7、リジェクト部13を経由して返却部13aから排出する。このため、排出部を有した従来の一時保留部のように排出部を開閉するシャッタを設ける必要がなくなり、一時プール部に収納された紙幣をシャッタをこじ開けて不正に取り出す行為を防ぐ電磁ロックなどを設ける必要がなくなっている。
制御手段40は、計数部35からの計数値に基づき回収金庫20に収納される良紙幣の枚数を表示部36に表示する。
また、本発明の他の特徴は、入金取込部5に紙幣束を挿入する前に操作部30からの操作によって納金モードか集計モードかの機能選択を行うようにした点にある。
納金モードが選択された場合には、識別部11において回収金庫20に受入れ可能な良紙幣であると判定された紙幣を一時プール部15に搬送し、一定の少枚数が溜まった段階でこの紙幣束を回収金庫に収納する。この動作を繰り返すことにより、全ての良紙幣を回収金庫内に収納する。
納金前に納金する紙幣の枚数、金額を知りたい場合には、事前に集計モードによる集計を実施してから納金モードへ移行すればよい。
なお、納金モード中に識別部11によって不良紙幣であると判定された紙幣は、一時プール部15の手前で搬送ルートを切り換えられて、図1(a)中に太い破線矢印で示したリジェクトルートを経てリジェクト部13へ収納され、返却部13aから機外に返却される。
操作手段30にて納金モードが選択された時には制御手段40は、入金取込部5から搬送されてくる紙幣のうちの良紙幣を一時プール部15に、不良紙幣を返却部13aにそれぞれ搬送し、一時プール部15に収容された紙幣が規定枚数に達すると収納機構25を作動させて当該紙幣を一括して回収金庫20に搬送して収納する操作を繰り返す。入金取込部5にセットされた紙幣がすべて搬送し終わると、一時プール部15に収容された紙幣が規定枚数に達していなくても一括して回収金庫20に搬送し収納する操作を行う。これにより、納金モードを終了する。
次に、操作手段にて集計モードが選択された時には制御手段40は、入金取込部5から搬送されてくる紙幣のうち良紙幣を返却部13aに、不良紙幣を一時プール部15にそれぞれ搬送し、計数部35からの計数値に基づき返却部13aに搬送される良紙幣の枚数を表示部36に表示し、入金取込部にセットされた紙幣束がすべて搬送し終わると待機状態となり、待機状態に於いて返却部内に収容された良紙幣が全て除去されると、一時プール部15内の不良紙幣を全て返却部へ搬送して、集計モードを終了するよう制御する。
制御手段40は、操作部30からの操作によって納金モードが選択された時には、入金取込部5から一時プール部15に搬送されてくる良紙幣の集積枚数が全納金紙幣枚数(例えば、100枚)よりも少ない規定枚数(例えば、15枚)に達した時点で収納機構25を作動させて回収金庫20内に一括収納する操作を実施し、規定枚数が集積される毎にこの操作を繰り返す(S1〜S6)。入金取込部5にセットされた紙幣がすべて搬送し終わると(ステップ6、NO)、一時プール部内に良紙幣があるか否かを判断し(S7)、良紙幣がある場合には(S7、Yes)一時プール部15に収容された紙幣が規定枚数に達していなくても一括して回収金庫20に搬送し収納する操作を行う(S9)。全紙幣の納金、及びリジェクトが終了した時に該納金モードを終了する。
集計モードが選択された場合には、制御手段40は、入金取込部5から搬送され識別部11において良紙幣であると判定された紙幣を全てリジェクト部13に収容する一方で(図1(b)中の太線矢印のルート、S20〜23)、不良紙幣を一時プール部15に収容するように制御する(S28)。なお、ステップ22において、良紙幣と判断された紙幣の計数値を更新して計数値を表示する。ステップ24では入金取込部に紙幣があるか否かを判断し、紙幣がない場合にはリジェクト部内の良紙幣を取り出すべき旨をオペレータに表示して、リジェクト部内の良紙幣が取り出された場合には一時プール部内の不良紙幣をリジェクト部へ搬送する(S24〜27)。
大容量の一時保留部を備えた従来の紙幣収納装置は、一時保留部に良紙幣を全て収容して金額、枚数を把握してから回収金庫に一括移送する構成を採用していた。このため、一時保留部が大型化していた。
これに対して本発明では、紙幣を投入する前に納金モードと集計モードの何れかを選択し、各モードの違いに応じて処理紙幣の搬送先を変更することで、大容量の一時保留部を備えることなく、従来装置と同等の納金機能を発揮することができる。
即ち、回収金庫20へ収納する紙幣全てを一箇所に保留しないので、従来装置の一時保留部に相当する一時プール部15のスペースを大きく確保する必要がなくなり、紙幣処理装置全体の小型化を達成できる。換言すれば、従来の多枚数一括収納方式から、少数枚を小分けにして収納する方式とすることにより、装置構造の簡略化、省スペース化、低コスト化を図ることができる。
紙幣投入前にモード選択を行って処理紙幣の搬送先を変更するので、従来のように一時保留部に電磁ロック付きのシャッタ構造を設ける必要がなくなり、コストダウンを図ることができる。
また、本発明の紙幣収納装置1にあっては、投入する金額が事前に確認済みであったり、正確な入金管理を行う必要がない場合には、事前の集計を省略して納金作業のみを実施すればよい。
Claims (2)
- 処理対象となる紙幣束から紙幣を一枚ずつ分離して給送する入金取込部と、該入金取込部から給送されてきた紙幣を搬送経路に沿って装置本体内に搬送する搬送機構と、搬送される紙幣が受入れ可能な良紙幣かリジェクトすべき不良紙幣であるかを識別する識別部と、搬送されてきた紙幣を所要枚数収容し該紙幣を機外に払い出す返却部と、搬送されてきた紙幣を規定枚数まで収容する一時プール部と、前記良紙幣を収納する回収金庫と、納金モードと集計モードの何れかを選択する操作手段と、紙幣の枚数を計数する計数部と、表示部と、制御手段と、を備えた紙幣収納装置であって、
前記制御手段は、前記計数部からの計数値に基づき前記回収金庫に収納される良紙幣の枚数を前記表示部に表示すると共に、
前記制御手段は、前記操作手段にて納金モードが選択された時には、前記入金取込部から搬送されてくる紙幣のうち良紙幣を前記一時プール部に、不良紙幣を前記返却部にそれぞれ搬送し、前記一時プール部に収容された紙幣が規定枚数に達すると前記一時プール部に収容された紙幣を一括して前記回収金庫に搬送し収納する操作を繰り返し、
前記入金取込部にセットされた紙幣束がすべて搬送し終わると、前記一時プール部に収容された紙幣が規定枚数に達していなくても一括して前記回収金庫に搬送し収納する操作を行い、納金モードを終了するよう制御し、
前記操作手段にて集計モードが選択された時には、前記入金取込部から搬送されてくる紙幣のうち良紙幣を前記返却部に、不良紙幣を前記一時プール部にそれぞれ搬送し、前記計数部からの計数値に基づき前記返却部に搬送される前記良紙幣の枚数を前記表示部に表示し、前記入金取込部に載置された紙幣束がすべて搬送し終わると待機状態となり、前記待機状態に於いて前記返却部内に収容された良紙幣が全て除去されると、前記一時プール部内の不良紙幣を全て前記返却部へ搬送して、集計モードを終了するよう制御することを特徴とする紙幣収納装置。 - 前記入金取込部に紙幣束が載置されているか否かを検出する紙幣検出手段を更に備え、
前記制御手段は、前記操作手段で納金モードと集計モードの何れかが選択された状態で、前記紙幣検出手段が前記入金取込部に紙幣束が載置されたことを検出すると、選択されたモードの動作を開始するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の紙幣収納装置。
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