JP5613154B2 - 食後血糖上昇抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、食後の血糖上昇を抑える食後血糖上昇抑制剤に関する。
食後過血糖症状は、食後の血液中のブトウ糖が正常域を超えて上昇している状態(例えば食後2時間血糖値として140mg以上)をいい、糖尿病でない健常人や境界型糖尿病患者においても糖質摂取後の血糖値が高くなることを意味し、糖尿病によって空腹時血糖値が常に正常値域より高い随時過血糖とは区別される概念である。
通常、食後、特に糖質を含む食事を摂取した後は、血糖値が上昇することによりインスリン分泌が促進される。インスリンは筋肉、肝臓、脂肪組織などに作用し、食後の急激な血糖値上昇を抑制する。しかし、高血糖状態が維持され、インスリンの分泌が続くと、インスリンの標的臓器である筋肉などでのインスリン感受性の低下(インスリン抵抗性)が生じ、さらに膵臓からインスリンがより多く分泌されるようになる。そして、最終的に膵臓が疲弊し、膵β細胞からのインスリンの分泌が低下するが、各標的臓器のインスリン抵抗性は増大したままの状態となる。斯くしてインスリン作用機構が正常に機能しなくなると、肥満やII型糖尿病(高血糖症)などになることが知られている。
また近年、食後過血糖が心血管イベントの独立した危険因子であることが報告され(非特許文献1、2)、空腹時高血糖と循環器疾患が原因で死亡する確率の相関は低いが、糖負荷試験(OGTT)2時間値が200mg/dL以上の高血糖者は循環器疾患が原因で死亡する確率の相関が高いことが報告されている(非特許文献2)。さらに、血管内皮細胞を高血糖の状態で培養した場合、継続的に高血糖の状態にした場合よりも断続的に高血糖の状態にした場合に細胞のアポトーシスが高頻度に起こること(非特許文献3)も報告されている。
従って、食後過血糖症状は、II型糖尿病や肥満の誘因となるだけでなく、動脈硬化、さらには高脂血症など各種疾患の原因や増悪因子となるため、該食後過血糖症状を防止することはこれらの疾患の予防及び治療に有用である。
食後過血糖の治療薬として、αグルコシダーゼ阻害剤や速効型インスリン分泌促進剤などが知られ、これは主として医療機関において、重症の患者に使用されている。それに対して、食事療法、運動療法、飲酒・喫煙の制限などの生活習慣改善の総称である非薬物療法は、健常者の予防から重症者の治療まで過血糖症状を呈する患者に広く適用することができる。
しかしながら、現状において食後過血糖対策の目的で使用される医薬品は、有効性に関しては満足できるものが多い反面、腹部膨満、鼓腸、放屁増加、軟便、下痢、腹痛、肝機能障害などの副作用が発生するなど、長期的な服用に対する懸念が指摘されている。また、食事療法や運動療法などの一般療法は長期的に実行するには非常な困難を伴う。そのため、副作用が少なく、日常的に摂取可能な天然物由来の食後血糖上昇抑制素材が求められている。
このような観点から、食後の急激な血糖上昇を抑制することを目的とした食品由来素材の探索が盛んに行われ、血糖上昇抑制作用を有する有効成分の分離・同定が数多くなされてきた。しかし、これまでに見出されてきた血糖上昇抑制作用を有するといわれる食品あるいはその有効成分に関しても、その有効性には必ずしも満足できるものではない。
一方、シクロアルテノールは、植物ステロールの生合成前駆体で、トウダイグサ科の植物の乳液、米糠、菜種種子などに分布しているトリテルペンアルコールである。
シクロアルテノールの作用として、発ガンプロモーション抑制、抗炎症作用、抗コレステロール作用、アディポネクチン分泌促進作用などが報告されている(特許文献1、非特許文献4〜6)。また、シクロアルテノールのフェルラ酸エステルに、脳機能改善作用、自律神経調整作用などがあることが報告されている(特許文献2、3)。
しかしながら、シクロアルテノールと食後過血糖との関係については何ら報告されていない。
特開2005−68132号公報 特開昭62−277326号公報 特開昭61−106512号公報
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本発明は、シクロアルテノール又はその誘導体を有効成分とする食後血糖上昇抑制剤を提供するものである。
また、本発明は、シクロアルテノール又はその誘導体、並びに薬学的に許容される担体を含有してなる食後血糖上昇抑制用医薬組成物を提供するものである。
また、本発明は、シクロアルテノール又はその誘導体を投与又は摂取する食後血糖上昇抑制方法を提供するものである。
また、本発明は、シクロアルテノール又はその誘導体の食後血糖上昇抑制のための非治療的な使用を提供するものである。
また、本発明は、食後の過血糖に起因する疾患の予防及び/又は改善のためのシクロアルテノール又はその誘導体を提供するものである。
本発明は、安全性が高く、食後の血糖上昇抑制効果に優れる食後血糖上昇抑制剤を提供することに関する。
本発明者等は、食後の過血糖をコントロールできる素材について検討したところ、シクロアルテノールに優れた食後血糖上昇抑制作用があることを見出した。
本発明の食後血糖上昇抑制剤によれば、食後に上昇する血糖値を良好な範囲内に抑制できることから、これを用いることにより糖尿病(高血糖症)や動脈硬化、肥満、これらの予備軍の予防や体質改善を行うことができる。
本発明において、食後の血糖上昇を抑制する、すなわち「食後血糖上昇抑制」とは、糖質摂取後の血糖値が高くなる症状、すなわち食後過血糖症状を抑えることを意味し、糖尿病によって空腹時血糖値が常に正常値域より高い患者が、長期摂取により徐々に血糖値を調節する「高血糖改善」とは区別される概念である。
また、本発明において、「非治療的」とは、医療行為、すなわち治療による人体又は動物の体への処置行為を含まない概念である。
本発明において、シクロアルテノールとは、下記一般式(1)に示される、米糠、えん麦、ココヤシ、大豆、オリーブ、菜種、胡麻、ココアなどに含まれるトリテルペンアルコールである。
Figure 0005613154
シクロアルテノール誘導体としては、例えば、シクロアルテノールの脂肪酸エステル、フェルラ酸エステル、桂皮酸エステルなどのエステル体、サポニンなどの配糖体が挙げられる。これらのうち、好ましくはシクロアルテノールフェルラ酸エステルである。
斯かるシクロアルテノール又はその誘導体は、公知の有機化学合成法により、また当該シクロアルテノール又はその誘導体、或いはこれらの前駆体を含有する天然物やカルスなどからの抽出、さらに、必要に応じて有機化学合成法、或いは加水分解法を組み合わせることにより得ることができる。
シクロアルテノール又はその誘導体、或いはこれらの前駆体を含有する天然物若しくはカルスとしては、例えば、米糠、えん麦、ココヤシ、大豆、オリーブ、菜種、胡麻、ココアなどが挙げられる。本発明においては、特に米糠から抽出したものを用いるのが好ましい。なお、米糠は、玄米を精白する際に取り除かれる胚乳以外の部分(種皮、果皮、澱粉層及び胚芽)であり、これらの混合物であってもよく、いずれかを分離したものであってもよい。
上記合成や抽出により得られるシクロアルテノール又はその誘導体は、医薬品上又は食品上許容し得る規格に適合し、本発明の効果を発揮するものであれば、粗精製物であってもよく、さらに得られた合成物や抽出物を公知の分離精製方法を適宜組み合わせてこれらの純度を高めてもよい。
抽出は、室温又は加熱した状態で溶剤に含浸させるか又はソックスレー抽出器等の抽出器具を用いて行われる溶剤抽出の他に、水蒸気蒸留等の蒸留法を用いて抽出する方法、炭酸ガスを超臨界状態にして行う超臨界抽出法、あるいは圧搾して抽出物を得る圧搾法等を用いることができる。
溶剤抽出に用いられる抽出溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ピリジン類;超臨界二酸化炭素;油脂、ワックス、その他オイル等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、溶剤を変えて繰り返し行うことも可能である。このうち、炭化水素類などの脂溶性溶剤を用いるのが好ましく、特にヘキサンを用いるのが好ましい。
抽出は、例えば米糠の凍結乾燥物1質量部に対して1〜50質量部の溶剤を用い、3〜100℃で数時間〜数週間浸漬又は加熱還流するのが好ましい。
また、抽出物の精製手段としては、有機溶剤沈殿、遠心分離、限界濾過膜、高速液体クロマトグラフやカラムクロマトグラフなどが挙げられる。
本発明においては、シクロアルテノール又はその誘導体として、これを含有する抽出物をそのまま用いてもよく、例えば、米糠抽出物を用いることができる。抽出物は、抽出液を適宜な溶媒で希釈した希釈液として用いてもよく、或いは濃縮エキスや乾燥粉末としたり、ペースト状に調製したものでもよい。具体的には、米糠油、さらにこれを酵素処理した後、蒸留脱酸して得られる成分濃縮油などが挙げられる。或いは、市販のシクロアルテノール又はその誘導体の含有製剤を用いてもよい。
後記実施例で示すとおり、シクロアルテノールは、食後の過剰な血糖上昇を有意に抑制する作用を有する。従って、シクロアルテノール又はその誘導体は、食後血糖上昇抑制剤として、また、食後の過血糖やそれに起因する疾患、例えば生体内酸化ストレス増大が惹起するインスリン抵抗性、肥満症、動脈硬化症、糖尿病、高脂血症などの各種生活習慣病発症リスクの低下、予防、改善又は治療剤(以下、「食後血糖上昇抑制剤など」)として使用することができ、さらにこれらの剤を製造するために使用することができる。このとき、当該食後血糖上昇抑制剤などには、当該シクロアルテノール又はその誘導体を単独で、又はこれ以外に、必要に応じて適宜選択した担体等の、配合すべき後述の対象物において許容されるものを使用してもよい。なお、当該製剤は配合すべき対象物に応じて常法により製造することができる。
当該食後血糖上昇抑制剤などのシクロアルテノール又はその誘導体の含有量は、一般的に0.1〜100質量%、1〜100質量%が好ましく、更に好ましくは10〜100重量%とするのが好ましい。
当該食後血糖上昇抑制剤などは、食後の過血糖やそれに起因する疾患、例えば生体内酸化ストレス増大が惹起するインスリン抵抗性、肥満症、動脈硬化症、糖尿病、高脂血症などの各種生活習慣病の発症リスクの低下、予防、改善又は治療の各効果を発揮する、ヒト若しくは動物用の医薬品、医薬部外品、食品、又は飼料の有効成分として配合して使用することができる。
そして、食後血糖上昇抑制剤などは、食後の過血糖やそれに起因する疾患、例えば生体内酸化ストレス増大が惹起するインスリン抵抗性、肥満症、動脈硬化症、糖尿病、高脂血症などの各種生活習慣病の発症リスクの低下、予防、治療や改善を促進する生理機能をコンセプトとして、必要に応じて、血糖上昇抑制作用を呈し、食後過血糖の予防や改善のために用いるなどの旨を表示した食品、機能性食品、病者用食品、特定保健用食品などに応用できる。
本発明の食後血糖上昇抑制剤などを医薬品の有効成分として用いる場合、投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与又は注射剤、坐剤、吸入薬、経皮吸収剤、外用剤等による非経口投与が挙げられる。
このような種々の剤型の医薬製剤を調製するには、本発明の食後血糖上昇抑制剤などを単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤等を適宜組み合わせて用いることができる。
これらの投与形態のうち、好ましい形態は経口投与であり、食後血糖上昇抑制剤などを含む経口投与用製剤中のシクロアルテノール又はその誘導体の含有量は、一般的に0.01〜100質量%、特に0.1〜100質量%が好ましく、更に好ましくは1〜100重量%とするのが好ましい。
本発明の食後血糖上昇抑制剤などを食品の有効成分として用いる場合、当該食品の形態は、パン類、ケーキ類、麺類、菓子類、ゼリー類、冷凍食品、アイスクリーム類、乳製品、飲料などの各種食品の他、上述した経口投与製剤と同様の形態(錠剤、カプセル剤、シロップ等)が挙げられる。
種々の形態の食品を調製するには、食後血糖上昇抑制剤などを単独で、又は他の食品材料や溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤等を適宜組み合わせて用いることができる。本発明の食後血糖上昇抑制剤などを含む食品中のシクロアルテノール又はその誘導体の含有量は、0.01〜100質量%、特に0.1〜100質量%とするのがより好ましく、更に好ましくは1〜100重量%とするのが好ましい。
上記製剤の投与量又は摂取量は、患者の状態、体重、性別、年齢又はその他の要因に従って変動し得るが、経口投与又は摂取の場合成人1人当たり、シクロアルテノールとして、1日あたり50μg〜500mgとすることが好ましく、特に75μg〜100mg、さらに100μg〜20mgとするのが好ましく、よりさらに150μg〜5mgとするのが好ましい。
また、本発明の食後血糖上昇抑制などは、摂食・摂餌時或いは摂食・摂餌前に投与又は摂取するのが好ましく、特に摂食・摂餌前5分から30分以内に投与又は摂取するのが好ましい。
投与対象者としては、一般的な健常者のほか、境界型糖尿病患者及び糖尿病患者が考えられる。前者に対しては糖尿病予防効果、後者に対しては改善効果が期待できる。
実施例1[シクロアルテノールの調製]
「オリザトリテルペノイド−P」(オリザ油化(株)製)を分離精製し、シクロアルテノール精製品及び24−メチレンシクロアルタノール精製品を得た。なお、本品は、イネ科イネ(Oryza sativa Linne)の種子から生ずる米糠及び米胚芽から加水分解して得られたトリテルペノイドを粉末化したものである。
具体的には、「オリザトリテルペノイド−P」5gを、シリカゲルカラムクロマト(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1)によって分画し、シクロアルテノール、24−メチレンシクロアルタノール含有画分3.93gを得た。その後、本画分1.4gをODSカラム(Inertsil ODS−3:GLサイエンス)を用いたHPLC(展開溶媒:メタノール/アセトニトリル/テトラヒドロフラン/水=15/2/2/1)にて分画し、シクロアルテノール精製品480mg及び24−メチレンシクロアルタノール精製品764mgを得た。
試験例1
(1)試料の調製
白米(栃木産コシヒカリ)に1.5倍量の水を添加して30分吸水後、炊飯器(象印マイコン炊飯ジャーNS−KG05、象印マホービン株式会社製)にて炊飯した。炊飯米に水とトリオレイン(シグマアルドリッチ製)を添加した後、十分に均一化するまでホモジナイズして投与試料とした。投与試料を白米2mg/g体重+トリオレイン1.5μg/g体重になるようにゾンデにより経口投与したものを対照群とした。投与試料に、前記実施例1で製造したシクロアルテノール精製品をそれぞれ添加(トリオレインに溶解)して、白米2mg/g体重+トリオレイン1.5μg/g体重、シクロアルテノールとして0.075μg/g体重、又は0.15μg/g体重になるようにゾンデにより経口投与したものをそれぞれ試験群1、試験群2とした。また、24−メチレンシクロアルタノール精製品を添加(トリオレインに溶解)して、白米2mg/g体重+トリオレイン1.5μg/g体重、24−メチレンシクロアルタノールとして0.15μg/g体重になるようにゾンデにより経口投与したものを比較群とした。
15時間絶食した8週齢雄性Wistarラット(日本SLC株式会社より購入)を、1群10匹として体重がほぼ同一になるように群分けした後、各群に投与直後、経時的に尾静脈から採血した。採取した血液の血糖値をアキュチェックアビバ(ロシュ・ダイアグノスティクス製)にて測定し、最大血糖上昇を算出した。
(2)試験結果
本試験の結果は表1に示すとおりである。結果は平均±標準誤差で示し、群間の統計学的有意差については、対照群に対するDunnettの多重比較検定を行った(*p<0.05)。
Figure 0005613154
表1の通り、食後の血糖上昇は0.075μg/g体重のシクロアルテノール添加で低下傾向が認められ、0.15μg/g体重の添加で有意に抑制されたことから、シクロアルテノールには食後血糖上昇抑制効果があることがわかった。また、その効果は24−メチレンシクロアルタノールに比べて強いことがわかった。

Claims (12)

  1. シクロアルテノール、そのエステル又はその配糖体を有効成分とする食後血糖上昇抑制剤。
  2. シクロアルテノールを有効成分とする食後血糖上昇抑制剤。
  3. シクロアルテノールのエステルがシクロアルテノールの脂肪酸エステル又はシクロアルテノールのフェルラ酸エステルである請求項1記載の食後血糖上昇抑制剤。
  4. シクロアルテノールとして、成人1人あたり、1日に50μg〜500mg経口投与又は摂取するものである請求項1〜3のいずれか1項記載の食後血糖上昇抑制剤。
  5. 摂食時又は摂食前に投与又は摂取するものである、請求項4記載の食後血糖上昇抑制剤。
  6. 摂食前5分から30分以内に投与又は摂取するものである、請求項4又は5記載の食後血糖上昇抑制剤。
  7. シクロアルテノール、そのエステル又はその配糖体を有効成分とする食後の過血糖に起因する疾患の発症リスクの低下、予防、改善又は治療剤。
  8. シクロアルテノールを有効成分とする食後の過血糖に起因する疾患の発症リスクの低下、予防、改善又は治療剤。
  9. シクロアルテノールのエステルがシクロアルテノールの脂肪酸エステル又はシクロアルテノールのフェルラ酸エステルである請求項7記載の食後の過血糖に起因する疾患の発症リスクの低下、予防、改善又は治療剤。
  10. シクロアルテノールとして、成人1人あたり、1日あたり50μg〜500mg経口投与又は摂取するものである、請求項7〜9のいずれか1項記載の食後の過血糖に起因する疾患の発症リスクの低下、予防、改善又は治療剤。
  11. 摂食時又は摂食前に投与又は摂取するものである、請求項10記載の食後の過血糖に起因する疾患の発症リスクの低下、予防、改善又は治療剤。
  12. 摂食前5分から30分以内に投与又は摂取するものである、請求項10又は11記載の食後の過血糖に起因する疾患の発症リスクの低下、予防、改善又は治療剤。
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