JP5613038B2 - ワイヤハーネスの止水部形成方法、該止水部形成方法に用いる止水材及びワイヤハーネス - Google Patents

ワイヤハーネスの止水部形成方法、該止水部形成方法に用いる止水材及びワイヤハーネス Download PDF

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本発明は、例えば、自動車に搭載される電子・電気機器間に配索されるワイヤハーネスの止水部形成方法、該止水部形成方法に用いる止水材及びワイヤハーネスに関する。
従来より、自動車のエンジンルームから車室内へワイヤハーネスを配索するためにグロメットが使用されている。このグロメットは、エンジンルームと車室内を仕切るパネルにワイヤハーネスを貫通させるもので、このグロメットのワイヤハーネス貫通部は、通常、止水処理が施される。
この種のワイヤハーネスの止水部形成方法として、図11に示す特開2005−71790号公報に開示されたものがある(特許文献1参照。)。
このワイヤハーネスの止水部形成方法では、図11に示すように、まず、複数の電線1が束ねられた電線束2の所定位置の両側を、止水部形成治具7のU字部が大きめの一対の支持具8,8で支持し、それらの内側の電線束2をU字部が小さめの一対の支持具9,9で保持することで、上下方向にほぐして展開させる。
次に、このほぐされて広げられた各電線1間に止水材としての液体状のシリコン3を塗布した後で、図12(a)に示すように、各電線1を収束させると共に、シリコン3を塗布した部分が乾いた後で該部分に止水シート4を巻き付けて覆う。次に、この止水シート4の両端にテープ5を巻き付けることにより、ワイヤハーネスW/Hの所定位置に止水部6が形成される。この止水部6を、グロメットのワイヤハーネス貫通部に嵌合することで、該ワイヤハーネス貫通部は止水処理される。
また、特許文献2(特開2003−59359号公報)には、貼り合わせた止水剤塗布シートのシート部材上から電線に振動を与えたり、電線に対して止水剤塗布シートを摺動させて、止水剤塗布シートに塗布されている止水剤を電線に転写して浸透させるワイヤハーネスの防水処理方法が開示されている。
さらに、特許文献3(特開平11−7842号公報)には、複数の電線をブチルゴムシート内に埋め込ませた後で、ブチルゴムシートを略円柱状に丸めて止水部を構成する電線間の止水方法が開示されている。
特開2005−71790号公報 特開2003−59359号公報 特開平11−7842号公報
しかしながら、前記従来の特許文献1に記載のワイヤハーネスの止水部形成方法では、止水材として粘度を持った液体状のシリコン3を使用しているので、シリコン3の塗布作業中にシリコン3が作業者の手等に付着し易く、止水材の取り扱いが難かった。これに対処するために、前記従来の特許文献3に記載の電線間の止水方法では、固体状の止水材を使用して、作業者の手等に付着し難くなっているが、大量の止水材が必要不可欠となり、その分コスト高になった。
さらに、前記従来の特許文献2に記載のワイヤハーネスの防水処理方法では、電線に振動や摺動を与えて電線を動かすので、電線が撓んだり、電線が損傷するおそれがあった。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、止水材の取り扱い性を向上させることができ、複数の電線間に止水材を確実にかつ効率良く含浸させることができるワイヤハーネスの止水部形成方法、該止水部形成方法に用いる止水材及びワイヤハーネスを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、複数の電線が束ねられた電線束の所定位置の各電線をばらして展開させ、このばらした各電線間に止水材を充填した後で、該各電線を収束させると共に止水シートを巻き付けて止水部を形成するワイヤハーネスの止水部形成方法において、前記止水部に位置する複数の電線を上下方向に細長くばらして配索し、次に、この上下方向細長くばらされた各電線をシート状に成形された固体状の止水材で被覆し、次に、このシート状で固体状の止水材を加熱加圧手段で外側から加熱しながら加圧して前記上下方向細長くばらされた各電線間に止水材をそれぞれ含浸させ、次に、この止水材を含浸させた前記各電線を収束させると共に前記止水シートを巻き付けて前記止水部を形成することを特徴とする。
請求項2の発明は、複数の電線が束ねられた電線束の所定位置の各電線をばらして展開させ、このばらした各電線間に止水材を充填した後で、該各電線を収束させると共に止水シートを巻き付けて止水部を形成するワイヤハーネスの止水部形成方法において、前記止水部に位置する複数の電線を複数列にそれぞれ振り分け、この各列に振り分けられた複数の電線を上下方向に細長くばらして配索し、次に、この各列に振り分けられて上下方向細長くばらされた各電線をシート状に成形された固体状の止水材で被覆し、次に、このシート状で固体状の止水材を加熱加圧手段で外側から加熱しながら加圧して前記各列に振り分けられて上下方向細長くばらされた各電線間に止水材をそれぞれ含浸させ、次に、この止水材を含浸させた前記各列の各電線を収束させると共に前記止水シートを巻き付けて前記止水部を形成することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のワイヤハーネスの止水部形成方法であって、前記シート状で固体状の止水材の一方の面を剥離紙で覆ったものを用い、このシート状で固体状の止水材の他方の面を前記各列の上下方向細長くばらされた各電線に貼り合わせた後で、前記剥離紙を貼り付けたままの状態で前記加熱加圧手段で外側から加熱しながら加圧して前記各列の各電線間に前記固体状の止水材を溶融させて含浸させることを特徴とする。
請求項4の発明は、複数の電線が束ねられた電線束の所定位置の各電線をばらして展開させ、このばらした各電線間に止水材を充填した後で、該各電線を収束させると共に止水シートを巻き付けて止水部を形成するワイヤハーネスの止水部形成方法に用いる止水材において、シート状に成形されると共に常温でも粘性はあるが流れて垂れることは無い固体状に成形され、かつ、前記シート状常温でも粘性はあるが流れて垂れることは無いで固体状の一方の面を剥離紙で被覆して成り、このシート状で常温でも粘性はあるが流れて垂れることは無い固体状の他方の面を前記ばらした各電線に貼り合わせた後で、前記剥離紙を介して加熱加圧手段で加熱しながら加圧して固体状から液体状に変化させて前記ばらされた各電線間に含浸させるようにしたことを特徴とする。
請求項5の発明は、ワイヤハーネスであって、前記請求項1乃至3のいずれか一項に記載のワイヤハーネスの止水部形成方法で形成された止水部を電線束の所定位置に備えたことを特徴とする。
以上説明したように、請求項1の発明によれば、ワイヤハーネスの止水部に位置する複数の電線を上下方向に細長くばらして配索し、次に、この上下方向細長くばらされた各電線をシート状に成形された固体状の止水材で被覆し、次に、このシート状で固体状の止水材を加熱加圧手段で外側から加熱しながら加圧して上下方向細長くばらされた各電線間に止水材をそれぞれ含浸させ、次に、この止水材を含浸させた各電線を収束させると共に止水シートを巻き付けて止水部を形成することにより、止水材の取り扱い性を向上させることができ、複数の電線間に止水材を確実にかつ効率良く含浸させることができる。
請求項2の発明によれば、ワイヤハーネスの止水部に位置する複数の電線を複数列にそれぞれ振り分け、この各列に振り分けられた複数の電線を上下方向に細長くばらして配索し、次に、この各列に振り分けられて上下方向細長くばらされた各電線をシート状に成形された固体状の止水材で被覆し、次に、このシート状で固体状の止水材を加熱加圧手段で外側から加熱しながら加圧して各列に振り分けられて上下方向細長くばらされた各電線間に止水材をそれぞれ含浸させ、次に、この止水材を含浸させた該各列の各電線を収束させると共に止水シートを巻き付けて止水部を形成することにより、止水材の取り扱い性を向上させることができ、複数の電線間に止水材を確実にかつ効率良く含浸させることができる。また、複数の電線を複数列にそれぞれ振り分けて止水処理を施すことにより、電線の本数が多い大径の電線束でも止水部を簡単かつ確実に形成することができる。
請求項3の発明によれば、シート状で固体状の止水材の一方の面を剥離紙で覆ったものを用い、このシート状で固体状の止水材の他方の面を各列の上下方向細長くばらされた各電線に貼り合わせた後で、剥離紙を貼り付けたままの状態で加熱加圧手段で外側から加熱しながら加圧して各列の各電線間に固体状の止水材を溶融させて含浸させることにより、溶けた止水材が加熱加圧手段に付着することはなく、作業性を向上させることができる。
請求項4の発明によれば、止水材がシート状に成形されると共に常温でも粘性はあるが流れて垂れることは無い固体状に成形され、かつ、シート状で常温でも粘性はあるが流れて垂れることは無い固体状の一方の面を剥離紙で被覆して成り、このシート状で常温でも粘性はあるが流れて垂れることは無い固体状の他方の面をばらした各電線に貼り合わせた後で、剥離紙を介して加熱加圧手段で加熱しながら加圧して固体状から液体状に変化させてばらされた各電線間に含浸させるようにしたことにより、作業時に作業者の手や他の部位に止水材が付き難く、作業性をより一段と向上させることができる。
請求項5の発明によれば、電線束の複数の電線間に止水材が安定して浸透されているので、グロメットが装着されたパネルの貫通孔から車室内への浸水を確実に防止することができる信頼性の高いワイヤハーネスを得ることができる。
本発明の一実施形態のワイヤハーネスの止水部を形成する際に電線束を成す複数の電線を左右2列に振り分けて上下にばらして展開させた状態を示す斜視図である。 上記左右2列に振り分けて上下にばらした各電線に剥離紙付きの止水材を貼り合わせた状態を示す斜視図である。 上記上下にばらした各電線に剥離紙付きの止水材を貼り合わせた状態を示すの断面図である。 上記左右2列に振り分けて上下にばらした各電線に貼り合わせた止水材を剥離紙を介して加熱加圧手段で加熱して加圧する状態を示す斜視図である。 上記左右2列に振り分けて上下にばらした各電線間に止水材を含浸させた後で各列の各電線をそれぞれ収束させた状態を示す平面図である。 上記左右2列の収束させた各電線を更に一つに収束させて止水材を含浸させた部分を示す平面図である。 上記止水材を含浸させた部分に止水シートを巻き付けた状態を示す平面図である。 上記止水シートの両端にテープを巻き付けて止水部を形成させた状態を示す平面図である。 上記止水材を加熱して加圧する際に用いる加熱加圧手段の正面図である。 上記ワイヤハーネスの止水部をグロメットのワイヤハーネス貫通部に嵌合した状態を示す断面図である。 従来のワイヤハーネスの止水部を形成する際に電線束を成す複数の電線を上下にばらして展開させた状態を示す斜視図である。 (a)は上記従来の電線束の各電線に止水材を含浸させた部分に止水シートを巻き付ける状態を示す斜視図、(b)は同止水シートの両端にテープを巻き付ける状態を示す斜視図、(c)は同ワイヤハーネスの止水部を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態のワイヤハーネスの止水部を形成する際に電線束を成す複数の電線を左右2列に振り分けて上下にばらして展開させた状態を示す斜視図、図2は同左右2列に振り分けて上下にばらした各電線に剥離紙付きの止水材を貼り合わせた状態を示す斜視図、図3は同上下にばらした各電線に剥離紙付きの止水材を貼り合わせた状態を示すの断面図、図4は同左右2列に振り分けて上下にばらした各電線に貼り合わせた止水材を剥離紙を介して加熱加圧手段で加熱して加圧する状態を示す斜視図、図5は同左右2列に振り分けて上下にばらした各電線間に止水材を含浸させた後で各列の各電線をそれぞれ収束させた状態を示す平面図、図6は同左右2列の収束させた各電線を更に一つに収束させて止水材を含浸させた部分を示す平面図、図7は同止水材を含浸させた部分に止水シートを巻き付けた状態を示す平面図、図8は同止水シートの両端にテープを巻き付けて止水部を形成させた状態を示す平面図、図9は同止水材を加熱して加圧する際に用いる加熱加圧手段の正面図、図10は同ワイヤハーネスの止水部をグロメットのワイヤハーネス貫通部に嵌合した状態を示す断面図である。
図10に示すように、自動車のエンジンルームと車室内を仕切るパネル(いずれも図示省略)にワイヤハーネスW/Hを貫通させるグロメット50のワイヤハーネス貫通部51には、ワイヤハーネスW/Hの所定位置に形成された止水部14が嵌合されて止水処理されるようになっている。このワイヤハーネスW/Hに止水部14を形成する際には、図2及び図3に示す止水材20と、図1と図2及び図4に示す止水部形成治具30と、図4及び図9に示す加熱加圧手段40をそれぞれ使用する。
図2及び図3に示すように、止水材20は、加熱溶融性を有するホットメルト等を使用して矩形薄板状のシート状に成形され、常温でも粘性はあるが流れて垂れることは無い固体状に成形されている。このシート状で固体状の止水材20の一方の面20aは、剥離紙21で被覆されている。そして、シート状で固体状の止水材20は、その粘性で後述する縦にばらした各電線11に貼り合わされた後で、剥離紙21を介して加熱加圧手段40で加熱されながら加圧されて固体状から液体状に変化して縦にばらされた各電線11間に含浸させるようになっている。
図1と図2及び図4に示すように、止水部形成治具30は、ワイヤハーネスW/Hを構成する電線束10の両側を保持する間隔が大きめなU字状保持部31aを有した一対の保持具31,31と、この一対の保持具31,31間の電線束10の複数の電線11を左右2列に振り分けて上下(縦)方向に細長くばらしながら展開させる細長く間隔が小さめなU字状保持部32aを有した左右2組で前後各一対の保持具32,32とを備えている。これら各保持具31,32は高さ方向の位置が調整できるようになっている。
図4及び図9に示すように、加熱加圧手段40は、一対のホルダー41,42と、これら各ホルダー41,42の相対向する面に取り付けられた加熱加圧プレート43とを備えている。この各加熱加圧プレート43は、例えば90℃に温められて止水材20を溶融することができるようになっている。
次に、ワイヤハーネスW/Hの所定位置に止水部14を形成する工程を、図1〜図8に沿って順に説明する。
まず、図1に示すように、これから形成しようとする止水部14の位置の近傍に位置する電線束10の両側を一対の保持具31,31で保持すると共に、電線束10の複数の電線11を左右2列にそれぞれ均等に振り分け、この左右2列に均等に振り分けられた各電線小束10L,10Rの複数の電線11を前後各一対の保持具32,32で縦にばらして1本ずつ一列にそれぞれ配索する。
次に、図2及び図3に示すように、左右2列に均等に振り分けられて縦に1本ずつ並ぶようにばらされた各電線小束10R,10Lの各電線11の左右両側に、シート状に成形された固体状の一対の止水材20,20の各一方の面20aをその粘性で各電線11に対してを左右から挟むようにしてそれぞれ貼り合わせる。この際に、各止水材20の他方の面20bには剥離紙21を剥がすことなく、貼り付けたままの状態にしておく。
次に、図4に示すように、右列(10R)の縦に1本ずつ並ぶようにばらされた各電線11の両面に貼り付けられたシート状で固体状の一対の止水材20,20を、加熱加圧手段40の一対のホルダー41,42の各加熱加圧プレート43で各止水材20の他方の面20bに貼り付けられた剥離紙21の上から加熱しながら加圧し、右列(10R)の縦に1本ずつ並ぶようにばらされた各電線11間に溶けた止水材20を含浸させる。この右列(10R)の縦に1本ずつ並ぶようにばらされた各電線11間に溶けた止水材20を含浸させた後は、左列(10L)の縦に1本ずつ並ぶようにばらされた各電線11間にも同様に加熱加圧手段40で溶かした止水材20を含浸させる。
次に、図5に示すように、止水材20から剥離紙21を剥がした後で、止水材20を含浸させた左右2列の各電線11を折り畳み積層して左右の電線小束10L,10Rに収束させる。次に、図6に示すように、左右の電線小束10L,10Rを更に収束させて一つの電線束10にする。止水材20は、常温でも粘性があるため、加熱後に左右の電線小束10L,10Rを収束させて一つにしても止水材20同士に隙間は生じない。この状態より、図7に示すように、電線束10の止水材20を含浸させた部分の周りにエチレン・プロピレンゴム製の止水シート12を巻き付け、この後で、図8に示すように、この止水シート12の両端にテープ13をそれぞれ巻き付けることにより、ワイヤハーネスW/Hの所定位置に止水部14が形成される。このワイヤハーネスW/Hの止水部14を、図10に示すように、ゴム製のグロメット50のワイヤハーネス貫通部51に密接状態で嵌合することで、ワイヤハーネス貫通部51は止水処理される。
このように、シート状で固体状の止水材20の他方の面20bをその粘性で左右2列の縦にばらされた各電線11に貼り合わせた後で、剥離紙21を貼り付けたままの状態で加熱加圧手段40で外側から加熱しながら加圧して左右2列の各電線11間に固体状の止水材20を溶融させて含浸させることにより、各電線11間に止水材20を確実にかつ効率良く含浸することができる。また、剥離紙21を貼り付けたままの状態で加熱加圧手段40で外側から加熱しながら加圧するため、加熱加圧手段40の加熱加圧プレート43に溶けた止水材20が付着することはなく、作業性を向上させることができる。さらに、複数の電線11を左右2列にそれぞれ振り分けて止水処理を施すことにより、電線11の本数が従来に比べて多い大径の電線束でも止水部14を簡単かつ確実に形成することができる。
さらに、従来のように、電線11を動かさないため、電線11が損傷することはない。また、シート状で固体状の止水材20を用い、かつ、止水材20の一方の面20aに剥離紙21を貼り付けたものを用いるため、従来のように、液体状のものと比べ、作業中に作業者の手に溶けた止水材20が付着し難く、止水材20の取り扱い性を向上させることができる。
また、従来のもの(例えば、特開平11−7842号公報)と比較して、加熱加圧手段40の加圧に加え、加熱も行うため、止水材20の量が少なくて済む。即ち、止水材20の材料が少なくても加熱により流動性が上がり、各電線11間に止水材20を確実に含浸することができる。さらに、各電線11をきれいに整列させなくても(電線同士が近接していたり、多少交差していても)、各電線11間に止水材20を確実にかつ効率良く含浸することができる。さらに、止水材20がシート状に成形されると共に常温でも粘性はあるが流れて垂れることは無い固体状に成形されているため、常温時に、多少硬く(粘性はあるが、流動性は低い)できるので、作業時に作業者の手や作業着等の他の部位に止水材20が付き難く、作業が非常に良い。
さらに、電線束10の所定位置に止水部14を備えたワイヤハーネスW/Hによれば、電線束10の複数の電線11間に止水材20が安定して浸透されているので、グロメット50が装着されたパネルの貫通孔から車室内への浸水を確実に防止することができる信頼性の極めて高いワイヤハーネスW/Hを得ることができる。
尚、前記実施形態によれば、縦にばらされた各電線の両側に、シート状に成形された固体状の止水材をその粘性により該各電線を挟むようにして二つ貼り合わせたが、縦にばらされた各電線の周囲を一巡するように一つの止水材を貼り合わせたり、縦にばらされた各電線の上側の部分と下側の部分を二つの止水材を逆U字状とU字状に折り曲げて貼り合わせるようにしても良い。また、電線束の複数の電線を縦にばらす際に、左右2列均等に振り分けたが、均等でなくても良く、さらに、1列でも3列以上に振り分けても良い。
10 電線束
11 電線
11R,11L 各列の電線小束
12 止水シート
14 止水部
20 シート状で固体状の止水材
20a 一方の面
20b 他方の面
40 加熱加圧手段
W/H ワイヤハーネス

Claims (5)

  1. 複数の電線が束ねられた電線束の所定位置の各電線をばらして展開させ、このばらした各電線間に止水材を充填した後で、該各電線を収束させると共に止水シートを巻き付けて止水部を形成するワイヤハーネスの止水部形成方法において、
    前記止水部に位置する複数の電線を上下方向に細長くばらして配索し、次に、この上下方向細長くばらされた各電線をシート状に成形された固体状の止水材で被覆し、次に、このシート状で固体状の止水材を加熱加圧手段で外側から加熱しながら加圧して前記上下方向細長くばらされた各電線間に止水材をそれぞれ含浸させ、次に、この止水材を含浸させた前記各電線を収束させると共に前記止水シートを巻き付けて前記止水部を形成することを特徴とするワイヤハーネスの止水部形成方法。
  2. 複数の電線が束ねられた電線束の所定位置の各電線をばらして展開させ、このばらした各電線間に止水材を充填した後で、該各電線を収束させると共に止水シートを巻き付けて止水部を形成するワイヤハーネスの止水部形成方法において、
    前記止水部に位置する複数の電線を複数列にそれぞれ振り分け、この各列に振り分けられた複数の電線を上下方向に細長くばらして配索し、次に、この各列に振り分けられて上下方向細長くばらされた各電線をシート状に成形された固体状の止水材で被覆し、次に、このシート状で固体状の止水材を加熱加圧手段で外側から加熱しながら加圧して前記各列に振り分けられて上下方向細長くばらされた各電線間に止水材をそれぞれ含浸させ、次に、この止水材を含浸させた前記各列の各電線を収束させると共に前記止水シートを巻き付けて前記止水部を形成することを特徴とするワイヤハーネスの止水部形成方法。
  3. 請求項1又は2記載のワイヤハーネスの止水部形成方法であって、
    前記シート状で固体状の止水材の一方の面を剥離紙で覆ったものを用い、このシート状で固体状の止水材の他方の面を前記各列の上下方向細長くばらされた各電線に貼り合わせた後で、前記剥離紙を貼り付けたままの状態で前記加熱加圧手段で外側から加熱しながら加圧して前記各列の各電線間に前記固体状の止水材を溶融させて含浸させることを特徴とするワイヤハーネスの止水部形成方法。
  4. 複数の電線が束ねられた電線束の所定位置の各電線をばらして展開させ、このばらした各電線間に止水材を充填した後で、該各電線を収束させると共に止水シートを巻き付けて止水部を形成するワイヤハーネスの止水部形成方法に用いる止水材において、
    シート状に成形されると共に常温でも粘性はあるが流れて垂れることは無い固体状に成形され、かつ、前記シート状で常温でも粘性はあるが流れて垂れることは無い固体状の一方の面を剥離紙で被覆して成り、このシート状で常温でも粘性はあるが流れて垂れることは無い固体状の他方の面を前記ばらした各電線に貼り合わせた後で、前記剥離紙を介して加熱加圧手段で加熱しながら加圧して固体状から液体状に変化させて前記ばらされた各電線間に含浸させるようにしたことを特徴とする止水材。
  5. 前記請求項1乃至3のいずれか一項に記載のワイヤハーネスの止水部形成方法で形成された止水部を電線束の所定位置に備えたことを特徴とするワイヤハーネス。
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