JP2014011837A - ワイヤーハーネス支持部材及び支持部材付ワイヤーハーネス - Google Patents
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Abstract
【課題】ワイヤーハーネスの配索に係る部品数を低減すること。
【解決手段】ワイヤーハーネス支持部材20は、ワイヤーハーネス12を配索経路周辺の棒状周辺部材50に対して支持する部材である。このワイヤーハーネス支持部材20は、棒状周辺部材50の外周部に対して嵌合可能な周方向一部分で開口した部分筒状に形成された嵌合部22と、ワイヤーハーネス12の外周部を覆う形状に形成され、ワイヤーハーネス12を棒状周辺部材50に沿って延在させる形態で嵌合部22と一体に形成された保護部32とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】ワイヤーハーネス支持部材20は、ワイヤーハーネス12を配索経路周辺の棒状周辺部材50に対して支持する部材である。このワイヤーハーネス支持部材20は、棒状周辺部材50の外周部に対して嵌合可能な周方向一部分で開口した部分筒状に形成された嵌合部22と、ワイヤーハーネス12の外周部を覆う形状に形成され、ワイヤーハーネス12を棒状周辺部材50に沿って延在させる形態で嵌合部22と一体に形成された保護部32とを備える。
【選択図】図1
Description
この発明は、ワイヤーハーネスを配索経路の周辺部材に支持する技術に関する。
自動車に配索されるワイヤーハーネスは、配索経路によっては棒状の周辺部材に沿って配索される部分を有する。例えば、棒状の周辺部材としては、自動車のリインフォースメント等がある。そして、このような配索経路に配索されるワイヤーハーネスは、棒状の周辺部材に対して支持されることがある。棒状の周辺部材に対するワイヤーハーネスの支持態様としては、クランプ部材又はバンド等で支持する例が挙げられる。
ところで、ワイヤーハーネスには、外部から構成電線を保護するために該電線の外周部を覆う形態で保護部材が設けられることがある。このような場合、上記のようにワイヤーハーネスをリインフォースメント等の棒状の周辺部材に支持するための支持用部材に加えて保護部材も要し、ワイヤーハーネスの配索に係る部品数が増加する傾向にあった。
そこで、本発明は、ワイヤーハーネスの配索に係る部品数を低減することを目的とする。
第1の態様は、ワイヤーハーネスを配索経路周辺の棒状周辺部材に対して支持するワイヤーハーネス支持部材であって、前記棒状周辺部材の外周部に対して嵌合可能な周方向一部分で開口した部分筒状に形成された嵌合部と、前記ワイヤーハーネスの外周部を覆う形状に形成され、前記ワイヤーハーネスを前記棒状周辺部材に沿って延在させる形態で前記嵌合部と一体に形成された保護部とを備える。
第2の態様は、第1の態様に係るワイヤーハーネス支持部材であって、前記嵌合部は、円柱周面を有する前記棒状周辺部材に対して周方向一部分で開口して周方向において半分より大きい延在寸法の部分円筒状に形成されている。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るワイヤーハーネス支持部材であって、前記保護部は、前記嵌合部の一側部に1つ設けられている。
第4の態様は、第1又は第2の態様に係るワイヤーハーネス支持部材であって、前記保護部は、複数設けられている。
第5の態様は、第4の態様に係るワイヤーハーネス支持部材であって、前記保護部は、前記嵌合部を挟んだ両側に一対設けられている。
第6の態様は、第1から第5のいずれか一態様に係るワイヤーハーネス支持部材であって、前記嵌合部及び前記保護部は、不織材料が前記ワイヤーハーネスの外周部を覆う形態で加熱及び加圧されて一体形成されている。
第7の態様は、第1から第5のいずれか一態様に係るワイヤーハーネス支持部材であって、前記嵌合部及び前記保護部は、合成樹脂材料を成型することにより一体形成され、前記保護部は、前記ワイヤーハーネスを内側に配設可能に周方向一部分で開口した筒状に形成されている。
第8の態様は、支持部材付ワイヤーハーネスであって、第1から第7のいずれか一態様に係るワイヤーハーネス支持部材と、少なくとも1本の電線を含み、前記ワイヤーハーネス支持部材の前記保護部の内側に挿通形態で配設されたワイヤーハーネスとを備える。
第1の態様に係るワイヤーハーネス支持部材によると、棒状周辺部材の外周部に対して嵌合可能な周方向一部分で開口した部分筒状に形成された嵌合部と、ワイヤーハーネスの外周部を覆う形状に形成され、ワイヤーハーネスを棒状周辺部材に沿って延在させる形態で嵌合部と一体に形成された保護部とを備える。このため、ワイヤーハーネス保護用の部材とワイヤーハーネスを棒状周辺部材に支持するための部材とを別々に設けずに、ワイヤーハーネスの配索に係る部品数を低減することができる。
第2の態様に係るワイヤーハーネス支持部材によると、嵌合部が、円柱周面を有する棒状周辺部材に対して周方向一部分で開口して周方向において半分より大きい延在寸法の部分円筒状に形成されている。このため、嵌合部を一方から棒状周辺部材に近接させて嵌合させるだけで容易に棒状周辺部材にワイヤーハーネスを支持することができる。
第3の態様に係るワイヤーハーネス支持部材によると、保護部が嵌合部の一側部に1つ設けられているため、棒状周辺部材の一方側にまとめてワイヤーハーネスを配索することができる。
第4の態様に係るワイヤーハーネス支持部材によると、保護部が複数設けられているため、一束のワイヤーハーネスの線径を小さくし、棒状周辺部材の外周側への張り出しを抑制することができる。
第5の態様に係るワイヤーハーネス支持部材によると、保護部が嵌合部を挟んだ両側に一対設けられているため、一束のワイヤーハーネスの線径を小さくして棒状周辺部材の外周側への張り出しを抑制しつつ、一方向における寸法を極力小さくすることができる。
第6の態様に係るワイヤーハーネス支持部材によると、嵌合部及び保護部が、不織材料がワイヤーハーネスの外周部を覆う形態で加熱及び加圧されて一体形成されている。すなわち、保護部は、不織材料がワイヤーハーネスの外周部に対して押しつけられた状態で成型されるため、ワイヤーハーネスがより確実に保護部によって保持されて、ワイヤーハーネスのがたつきを抑制することができる。
第7の態様に係るワイヤーハーネス支持部材によると、嵌合部及び保護部が、合成樹脂材料を成型することにより一体形成され、保護部がワイヤーハーネスを内側に配設可能に周方向一部分で開口した筒状に形成されている。このように、ワイヤーハーネスを開口部分を通じて保護部の内部に配設することができるため、ワイヤーハーネスの組立工程又は車両への配索工程において簡単に支持部材付ワイヤーハーネスを構成することができる。
第8の態様に係る支持部材付ワイヤーハーネスによると、棒状周辺部材の外周部に対して嵌合可能な嵌合部とワイヤーハーネスを棒状周辺部材に沿って延在させる形態で嵌合部と一体に形成された保護部とを備えるワイヤーハーネス支持部材において、保護部の内側に挿通形態でワイヤーハーネスが配設されている。このため、ワイヤーハーネス保護用の部材とワイヤーハーネスを棒状周辺部材に支持するための部材とを別々に設けずに、ワイヤーハーネスの配索に係る部品数を低減することができる。
<第1実施形態>
以下、第1実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材20及び支持部材付ワイヤーハーネス10について説明する(図1〜図3参照)。ワイヤーハーネス支持部材20は、ワイヤーハーネス12を外部から保護しつつ、配索経路周辺に配設されている棒状周辺部材50に支持するための部材である。
以下、第1実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材20及び支持部材付ワイヤーハーネス10について説明する(図1〜図3参照)。ワイヤーハーネス支持部材20は、ワイヤーハーネス12を外部から保護しつつ、配索経路周辺に配設されている棒状周辺部材50に支持するための部材である。
ワイヤーハーネス12は、少なくとも1本の電線を含む線材である。ここでは、自動車に配索されるワイヤーハーネス12を例に挙げて説明する。このワイヤーハーネス12は、自動車に配索される電源供給用及び信号伝達用等の複数の電線が結束(撚られていることもある)されて形成されている。ここでは、ワイヤーハーネス12について、複数の電線が断面視略円形に結束されている例で説明する。そして、ワイヤーハーネス12は、各種電気機器等を結ぶ所定の配索経路に沿って配索される。
ここでは、ワイヤーハーネス12のうち、配索経路の周辺に配設される棒状周辺部材50に沿って配索される部分を支持対象としている。棒状周辺部材50とは、例えば、リインフォースメント、車体のフレーム等が挙げられる。ここでは、円柱周面を有する棒状周辺部材50としてのリインフォースメントに対してワイヤーハーネス12を支持する例で説明する。
ワイヤーハーネス支持部材20は、嵌合部22と、保護部32とを備える。
嵌合部22は、棒状周辺部材50の外周部に対して嵌合可能に形成された部分である。より具体的には、嵌合部22は、周方向一部分で開口した部分筒状に形成されている。ここでは、嵌合部22は、周方向一部分で開口して周方向において半分より大きい延在寸法の部分円筒状(断面視略C字状)に形成されている。換言すると、嵌合部22は、180度より大きい角度範囲で棒状周辺部材50の外周部の曲率半径と略同じ曲率半径を有する内周部を有する形状に形成されている。
嵌合部22の内周形状は、棒状周辺部材50の外周形状と同じかそれより小さく(ここでは僅かに小さく)形成されている。また、嵌合部22の開口部分は、棒状周辺部材50の直径より小さく設定されている。また、嵌合部22は、開口部分を拡げるように弾性変形可能に形成されている。より好ましくは、嵌合部22は、棒状周辺部材50が内側に配設された状態で、棒状周辺部材50を挟んで、ワイヤーハーネス12及び自重により脱落不能且つ棒状周辺部材50の中心軸周りに回転不能な程度に小さい内周形状に設定されているとよい。そして、棒状周辺部材50を開口部分を通じて嵌合部22の内側に挿入すると、開口部分が弾性変形して拡がり、棒状周辺部材50が奥側に配設されると、嵌合部22は元の形状に弾性復帰する力によって棒状周辺部材50の外周部を挟んだ状態となる。
保護部32は、ワイヤーハーネス12を保護及び保持する部分である。この保護部32は、ワイヤーハーネス12の外周部を覆う形状に形成され、ワイヤーハーネス12を棒状周辺部材に沿って延在させる形態で保持可能で、嵌合部22と一体形成されている。
この保護部32は、複数設けられている。ここでは、保護部32は、嵌合部22を挟んだ両側に一対設けられている。より具体的には、一対の保護部32は、嵌合部22の周方向両端部に連なって設けられている。すなわち、ワイヤーハーネス12は、2束に分けられて配索され、一対の保護部32は、各ワイヤーハーネス12をそれぞれ保持する。
ここでは、嵌合部22及び保護部32は、不織材料がワイヤーハーネス12の外周部を覆う形態で加熱及び加圧(ホットプレス)されて一体形成されている。ここで、不織材料とホットプレスについて説明しておく。
不織材料としては、加熱工程を経ることにより硬くなることが可能なものを用いることができる。このような不織材料として、基本繊維と、これと絡み合う接着樹脂(バインダとも呼ばれる)とを含むものを用いることができる。接着樹脂は、基本繊維の融点よりも低い融点(例えば、110℃〜115℃)を有する樹脂である。不織材料を基本繊維の融点よりも低くかつ接着樹脂の融点よりも高い加工温度に加熱すると、接着樹脂が溶融して基本繊維間に染み込む。その後、不織材料が接着樹脂の融点よりも低い温度になると、基本繊維同士を結合した状態で接着樹脂が固化する。これより、不織材料が加熱前の状態よりも硬くなり、加熱時の成形形状に維持される。また、不織材料同士が接触している部分では、当該接触部分にも溶融した接着樹脂が染み込んで固化する。これにより、不織材料の形状が維持される。
ただし、基本繊維は、接着樹脂の融点で繊維状態を保ち得る繊維であればよく、樹脂繊維の他、ガラス繊維等の各種繊維を用いることができる。また、接着樹脂としては、基本繊維の融点よりも低い融点を持つ熱可塑性樹脂繊維を用いることができる。接着樹脂は、粒状であっても繊維状であってもよい。また、芯繊維の外周に接着樹脂層を形成してバインダ繊維を構成し、これを基本繊維と絡み合わせるようにしてもよい。この場合の芯繊維としては、上記基本繊維と同材料のものを用いることができる。
基本繊維と接着樹脂の組み合わせとしては、基本繊維をPET(ポリエチレンテレフタレート)の樹脂繊維とし、接着樹脂をPETとPEI(ポリエチレンイソフタレート)の共重合樹脂とした例が挙げられる。この場合、基本繊維の融点はおよそ250℃であり、接着樹脂の融点は110℃〜150℃である。このため、不織材料を110℃〜250℃の温度に加熱すると、接着樹脂が溶融し、溶融せずに繊維状を保つ基本繊維間に染み込む。そして、不織材料が接着樹脂の融点よりも低い温度になると、基本繊維同士を結合した状態で接着樹脂が固化し、上記成形形状を維持する。
また、ホットプレスとは、金型で所定の形態に維持した状態で加熱することにより、該所定の形態に維持する処理である。ここでは、例えば、シート状の不織材料を、両端部が一対のワイヤーハーネス12の外周部に巻き付けられた状態で一対の金型により挟んで、嵌合部22と一対の保護部32とが一体になったワイヤーハーネス支持部材20を成型するとよい。
これにより、ワイヤーハーネス12がワイヤーハーネス支持部材20の保護部32の内側に挿通形態で配設された支持部材付ワイヤーハーネス10が形成される。ここでは、保護部32は、不織材料がワイヤーハーネス12の外周部に押し付けられた状態でホットプレスして形成されているため、ワイヤーハーネス12の外周部に沿った内周形状を有する筒状(ここでは略円筒状)を成している。なお、嵌合部22及び保護部32は、棒状周辺部材50に対して嵌合可能且つワイヤーハーネス12を保持可能な程度に硬く形成されていればよく、全体として硬く形成されていなくとも(一部分で軟らかくとも)構わない。
そして、支持部材付ワイヤーハーネス10の嵌合部22を棒状周辺部材50の外周部に対して外嵌めすることにより、一対の保護部32に保持された各ワイヤーハーネス12が棒状周辺部材50に沿って延在する形態で支持される。なお、図2、図3に示すように、ワイヤーハーネス支持部材20及び支持部材付ワイヤーハーネス10は、棒状周辺部材50に対して側方から嵌合されてもよいし、上下方向から嵌合されてもよい(もちろんその他の方向から嵌合されても構わない)。すなわち、ワイヤーハーネス支持部材20及び支持部材付ワイヤーハーネス10は、棒状周辺部材50に対して嵌合させ易い方向から嵌合させ、ワイヤーハーネス12を配索するスペースを確保可能な位置に保護部32が位置するような姿勢に維持されるとよい。
第1実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材20及び支持部材付ワイヤーハーネス10によると、棒状周辺部材50の外周部に対して嵌合可能な周方向一部分で開口した部分筒状に形成された嵌合部22と、ワイヤーハーネス12の外周部を覆う形状に形成され、ワイヤーハーネス12を棒状周辺部材50に沿って延在させる形態で嵌合部22と一体に形成された保護部32とを備える。そして、保護部32の内側に挿通形態でワイヤーハーネス12が配設されている。このため、ワイヤーハーネス12を保護するための部材とワイヤーハーネス12を棒状周辺部材50に支持するための部材(クランプ、バンド等)とを別々に設けずに、ワイヤーハーネス12の配索に係る部品数を低減することができる。これにより、コストの低減にも寄与し得る。
また、嵌合部22が、円柱周面を有する棒状周辺部材50に対して周方向一部分で開口して周方向において半分より大きい延在寸法の部分円筒状に形成されている。このため、嵌合部22を一方から棒状周辺部材50に近接させて嵌合させるだけで容易に(ワンタッチで)棒状周辺部材50にワイヤーハーネス12を支持することができる。しかも、嵌合部22を棒状周辺部材50の中心軸周りに回転させることにより、ワイヤーハーネス12配索のための周辺スペースに応じた姿勢に調節することができる。
また、保護部32が複数設けられているため、一束のワイヤーハーネス12の線径を小さくし、棒状周辺部材50の外周側への張り出しを抑制することができる。ここでは、保護部32が嵌合部22を挟んだ両側に一対設けられているため、一束のワイヤーハーネス12の線径を小さくして棒状周辺部材50の外周側への張り出しを抑制しつつ、一方向における寸法を極力小さくすることができる。
また、嵌合部22及び保護部32が、不織材料がワイヤーハーネス12の外周部を覆う形態で加熱及び加圧されて一体形成されている。すなわち、保護部32は、不織材料がワイヤーハーネス12の外周部に対して押しつけられた状態で成型されるため、ワイヤーハーネス12がより確実に保護部32によって保持されて、ワイヤーハーネス12のがたつきを抑制することができる。
これまで、ワイヤーハーネス12の支持先である棒状周辺部材50が円柱周面を有するリインフォースメントである例で説明してきたが、楕円柱周面若しくは多角柱周面を有する棒状周辺部材又は車体のフレーム等の棒状周辺部材を支持先としてもよい。この場合も、ワイヤーハーネス支持部材の嵌合部は、楕円柱周面、多角柱周面等の棒状周辺部材の外周部に対して嵌合して固定可能な形状に形成されていればよい。
また、ワイヤーハーネス12について、複数の電線が断面視略円形に結束されている例で説明してきたが、これに限られるものではなく、断面視楕円形、扁平形状等に結束されていてもよい。例えば、ワイヤーハーネスが扁平形状に結束されている場合、保護部が、ワイヤーハーネスを嵌合部22の外周部に沿わせて断面視弧状に保持する形態に形成されていてもよい。
また、保護部32が複数設けられている例として、嵌合部22を挟んだ両側に一対設けられている構成について説明してきた。もっとも、保護部32は、3以上の複数設けられていてもよい。この場合、棒状周辺部材50の外周側への張り出しをより効果的に抑制することができる。
また、嵌合部22が周方向一部分で開口した部分筒状で且つ保護部32が筒状に形成されている例で説明してきたが、これに限られるものではない。例えば、嵌合部22及び保護部32は、棒状周辺部材50の長手方向において布複数箇所で嵌合するように、断続的に複数設けられた部分環状部分又は環状部分を有する構成であってもよい。もっとも、この嵌合部と保護部とは、全体として一体に形成されているものとする。また、保護部32は、周方向一部分で開口する部分筒状に形成されていてもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材120及び支持部材付ワイヤーハーネス110について説明する(図4〜図6参照)。本ワイヤーハーネス支持部材120と第1実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材20との相違点は、保護部32の数だけである。支持部材付ワイヤーハーネス110のうち、第1実施形態に係る支持部材付ワイヤーハーネス10と同様の構成については同符号を付し、同様の構成、これに関する効果及び変形例については説明を省略する。
次に、第2実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材120及び支持部材付ワイヤーハーネス110について説明する(図4〜図6参照)。本ワイヤーハーネス支持部材120と第1実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材20との相違点は、保護部32の数だけである。支持部材付ワイヤーハーネス110のうち、第1実施形態に係る支持部材付ワイヤーハーネス10と同様の構成については同符号を付し、同様の構成、これに関する効果及び変形例については説明を省略する。
このワイヤーハーネス支持部材120では、保護部32が嵌合部22の一側部に1つ設けられている。より具体的には、1つの保護部32は、嵌合部22の一端部に設けられている。もっとも、保護部32は、嵌合部22の外周部のうちの周方向中途部分に設けられていてもよい。そして、支持部材付ワイヤーハーネス110は、1束に結束されたワイヤーハーネス12が、1つの保護部32の内側に挿通形態で配設されることにより構成されている。
そして、支持部材付ワイヤーハーネス110の嵌合部22を棒状周辺部材50の外周部に対して外嵌めすることにより、1つの保護部32に保持された1本のワイヤーハーネス12が棒状周辺部材50に沿って延在する形態で支持される。なお、図5、図6に示すように、ワイヤーハーネス支持部材120及び支持部材付ワイヤーハーネス110は、棒状周辺部材50に対して各方向から嵌合させることができる。すなわち、ワイヤーハーネス支持部材20及び支持部材付ワイヤーハーネス10は、棒状周辺部材50に対して嵌合させ易い方向から嵌合させ、ワイヤーハーネス12を配索するスペースを確保可能な位置に保護部32が位置するような姿勢に維持されるとよい。
第2実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材120及び支持部材付ワイヤーハーネス110によると、棒状周辺部材50の一方側にまとめてワイヤーハーネス12を配索することができ、配索スペースが棒状周辺部材50の一方側のみに限られる場合等に有効である。また、ワイヤーハーネス12が1束にまとめられているため、ワイヤーハーネス12を内側に配設して保護部32を形成する際の作業性もよい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材220及び支持部材付ワイヤーハーネス210について説明する(図7〜図9参照)。本ワイヤーハーネス支持部材220と第1実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材20とは、材質(形成方法)及び保護部232の形状が相違している。支持部材付ワイヤーハーネス210のうち、第1実施形態に係る支持部材付ワイヤーハーネス10と同様の構成については同符号を付し、同様の構成、これに関する効果及び変形例については説明を省略する。
次に、第3実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材220及び支持部材付ワイヤーハーネス210について説明する(図7〜図9参照)。本ワイヤーハーネス支持部材220と第1実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材20とは、材質(形成方法)及び保護部232の形状が相違している。支持部材付ワイヤーハーネス210のうち、第1実施形態に係る支持部材付ワイヤーハーネス10と同様の構成については同符号を付し、同様の構成、これに関する効果及び変形例については説明を省略する。
このワイヤーハーネス支持部材220では、嵌合部222及び保護部232が、合成樹脂材料を成型することにより一体形成されている。ここでは、ワイヤーハーネス支持部材220は、PP(ポリプロピレン)により形成されている。また、ワイヤーハーネス支持部材220は、合成樹脂材料であるPP(ポリプロピレン)を射出成型又は押出成型することにより形成することができる。
嵌合部222は、第1実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材20の嵌合部22と形状は同一である。この嵌合部222も、開口部分を通じて内側に棒状周辺部材50を配設可能に形成されている。より具体的には、棒状周辺部材50が通過可能な程度に開口部分が拡がるように弾性変形可能に形成されている。
ここでは、保護部232は、嵌合部222を挟んだ両側部に一対設けられている。保護部232は、ワイヤーハーネス12を内側に配設可能に周方向一部分で開口した筒状(ここでは円筒状)に形成されている。この保護部232は、開口部分233を通じてワイヤーハーネス12を内側に配設可能に形成されている。より具体的には、開口部分233は、ワイヤーハーネス12の直径(又は最小幅寸法)より小さい間隔に設定されている。また、保護部232は、ワイヤーハーネス12が通過可能な程度に開口部分233が拡がるように弾性変形可能に形成されている。
なお、ワイヤーハーネス12のうち、保護部232の内側に配設される部分の外周部には、結束用のテープ14等が巻き付けられているとよい。すなわち、ワイヤーハーネス12のうちの保護部232との接触部分を保護することができる。
また、保護部232の内周形状は、ワイヤーハーネス12(テープ14巻きされた状態)の直径と略同じサイズに設定されてるとよい。この内周形状は、ワイヤーハーネス12をしっかり挟んで固定したい(小さく形成する)か、余裕をもってなるべくワイヤーハーネス12に負荷を掛けないようにする(大きく形成する)か等を考慮して決定されるとよい。
図7、図8には、開口部分233が、一対の保護部232が離間する向きに開口したワイヤーハーネス支持部材220を示している。また、図9には、開口部分233が嵌合部222の開口方向と反対向きに開口したワイヤーハーネス支持部材220を示している。なお、開口部分233の方向は、これらの方向に対して傾斜する方向であってもよい。そして、開口部分233の方向は、ワイヤーハーネス12を保護部232の内側に配設する際に作業スペース又は力の加え易さ等の作業性を考慮して決定されるとよい。
そして、支持部材付ワイヤーハーネス10の嵌合部22を棒状周辺部材50の外周部に対して外嵌めすることにより、一対の保護部32に保持された各ワイヤーハーネス12が棒状周辺部材50に沿って延在する形態で支持される。なお、図8、図9に示すように、ワイヤーハーネス支持部材220及び支持部材付ワイヤーハーネス210は、棒状周辺部材50に対して嵌合させ易い方向から嵌合させ、ワイヤーハーネス12を配索するスペースを確保可能な位置に保護部232が位置するような姿勢に維持されるとよい。
第3の実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材220によると、嵌合部222及び保護部232が、合成樹脂材料を成型することにより一体形成され、保護部232がワイヤーハーネス12を内側に配設可能に周方向一部分で開口した筒状に形成されている。このように、ワイヤーハーネス12を開口部分を通じて保護部232の内部に配設することができるため、ワイヤーハーネス12の組立工程又は車両への配索工程において簡単に支持部材付ワイヤーハーネス210を構成することができる。すなわち、事前に準備したワイヤーハーネス支持部材220を用いれば、ワイヤーハーネス12の組立工程等において不織材料をワイヤーハーネス12を覆った形態でホットプレスするような作業工程に比べて、より簡単でスムーズにワイヤーハーネス12の組立等を行うことができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材320及び支持部材付ワイヤーハーネス310について説明する(図10〜図12参照)。本ワイヤーハーネス支持部材320と第3実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材220との相違点は、保護部232の数だけである。ワイヤーハーネス支持部材320のうち、第3実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材220と同様の構成については同符号を付し、同様の構成、これに関する効果及び変形例については説明を省略する。
次に、第4実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材320及び支持部材付ワイヤーハーネス310について説明する(図10〜図12参照)。本ワイヤーハーネス支持部材320と第3実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材220との相違点は、保護部232の数だけである。ワイヤーハーネス支持部材320のうち、第3実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材220と同様の構成については同符号を付し、同様の構成、これに関する効果及び変形例については説明を省略する。
このワイヤーハーネス支持部材320では、保護部232が嵌合部222の一側部に1つ設けられている。より具体的には、1つの保護部232は、嵌合部222の一端部に設けられている。もっとも、保護部232は、嵌合部222の外周部のうちの周方向中途部分に設けられていてもよい。そして、支持部材付ワイヤーハーネス110は、1束に結束されたワイヤーハーネス12が、1つの保護部232の内側に挿通形態で配設されることにより構成されている。なお、ワイヤーハーネス12のうち、保護部232の内側に配設される部分の外周部には、結束用のテープ14等が巻き付けられているとよい。
図10、図11には、開口部分233が、嵌合部222の両端部が離間する向きに開口したワイヤーハーネス支持部材220を示している。また、図12には、開口部分233が嵌合部222の開口方向と反対向きに開口したワイヤーハーネス支持部材220を示している。
そして、支持部材付ワイヤーハーネス310の嵌合部222を棒状周辺部材50の外周部に対して外嵌めすることにより、1つの保護部232に保持された1本のワイヤーハーネス12が棒状周辺部材50に沿って延在する形態で支持される。なお、図11、図12に示すように、ワイヤーハーネス支持部材320及び支持部材付ワイヤーハーネス310は、棒状周辺部材50に対して各方向から嵌合させることができる。すなわち、ワイヤーハーネス支持部材320及び支持部材付ワイヤーハーネス310は、棒状周辺部材50に対して嵌合させ易い方向から嵌合させ、ワイヤーハーネス12を配索するスペースを確保可能な位置に保護部232が位置するような姿勢に維持されるとよい。
第4実施形態に係るワイヤーハーネス支持部材320及び支持部材付ワイヤーハーネス310によると、棒状周辺部材50の一方側にまとめてワイヤーハーネス12を配索することができ、配索スペースが棒状周辺部材50の一方側のみに限られる場合等に有効である。
以上のように、ワイヤーハーネス支持部材20、120、220、320及び支持部材付ワイヤーハーネス10、110、210、310は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10、110、210、310 支持部材付ワイヤーハーネス
12 ワイヤーハーネス
20、120、220、320 ワイヤーハーネス支持部材
22、222 嵌合部
32、232 保護部
233 開口部分
50 棒状周辺部材
12 ワイヤーハーネス
20、120、220、320 ワイヤーハーネス支持部材
22、222 嵌合部
32、232 保護部
233 開口部分
50 棒状周辺部材
Claims (8)
- ワイヤーハーネスを配索経路周辺の棒状周辺部材に対して支持するワイヤーハーネス支持部材であって、
前記棒状周辺部材の外周部に対して嵌合可能な周方向一部分で開口した部分筒状に形成された嵌合部と、
前記ワイヤーハーネスの外周部を覆う形状に形成され、前記ワイヤーハーネスを前記棒状周辺部材に沿って延在させる形態で前記嵌合部と一体に形成された保護部と、
を備えるワイヤーハーネス支持部材。 - 請求項1に記載のワイヤーハーネス支持部材であって、
前記嵌合部は、円柱周面を有する前記棒状周辺部材に対して周方向一部分で開口して周方向において半分より大きい延在寸法の部分円筒状に形成されている、ワイヤーハーネス支持部材。 - 請求項1又は請求項2に記載のワイヤーハーネス支持部材であって、
前記保護部は、前記嵌合部の一側部に1つ設けられている、ワイヤーハーネス支持部材。 - 請求項1又は請求項2に記載のワイヤーハーネス支持部材であって、
前記保護部は、複数設けられている、ワイヤーハーネス支持部材。 - 請求項4に記載のワイヤーハーネス支持部材であって、
前記保護部は、前記嵌合部を挟んだ両側に一対設けられている、ワイヤーハーネス支持部材。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のワイヤーハーネス支持部材であって、
前記嵌合部及び前記保護部は、不織材料が前記ワイヤーハーネスの外周部を覆う形態で加熱及び加圧されて一体形成されている、ワイヤーハーネス支持部材。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のワイヤーハーネス支持部材であって、
前記嵌合部及び前記保護部は、合成樹脂材料を成型することにより一体形成され、
前記保護部は、前記ワイヤーハーネスを内側に配設可能に周方向一部分で開口した筒状に形成されている、ワイヤーハーネス支持部材。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のワイヤーハーネス支持部材と、
少なくとも1本の電線を含み、前記ワイヤーハーネス支持部材の前記保護部の内側に挿通形態で配設されたワイヤーハーネスと、
を備える、支持部材付ワイヤーハーネス。
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