JP5611656B2 - ロータ及びモータ - Google Patents

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Description

本発明は、コンシクエントポール型構造を採用したロータ、及びそのロータを備えるモータに関するものである。
モータに用いられるロータとしては、例えば特許文献1にて示されているように、ロータコアの周方向に一方の磁極のマグネットが複数配置され、該コアに一体形成された突極が各マグネット間に配置され、該突極を他方の磁極として機能させる所謂コンシクエントポール型構造のロータが知られている。
特開平9−327139号公報
ところで、全磁極がマグネットにて構成される通常構成のロータでは、マグネット背面側の磁束が周方向中央部から両側に均等に分離し、ロータの磁気的なバランスが良好となっている。これに対して、特許文献1のようなコンシクエントポール型構造のロータでは、突極自身に磁束の強制力(誘導)が無いために、対峙するステータのティースとのその時々の位置関係から、マグネットの背面側の磁束が周方向中央部から両側に均等に分離しないで磁気抵抗の小さい突極を通るように多く誘導される。つまり、突極部分での磁束の方向性や磁束量が成り行きとなるためにロータが磁気的にアンバランスとなり、このことがモータトルクの低下や振動の増加等の回転性能の悪化に繋がっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、磁気バランスの向上を図り、回転性能を向上することができるロータ、及びそのロータを備えたモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ロータコアの周方向に一方の磁極のマグネットが複数配置されるとともに、前記ロータコアに一体形成された突極が各マグネット間に空隙を以て配置され、前記突極を他方の磁極として機能するように構成されたロータであって、前記マグネットの背面側のロータコア部分に、前記マグネットの背面側の磁束を周方向両側に強制的に分離させる磁束分離部が設けられ、前記磁束分離部は、前記ロータコアに形成したスリットにて構成され、前記スリットのスリット幅Wsと、前記マグネットの周方向幅Wmとの比Ws/Wmが、0<Ws/Wm≦0.3の範囲内に設定されたことをその要旨とする。
この発明では、コンシクエントポール型構造のロータにおいて、マグネットの背面(ステータと対峙する面とは反対側の面)側のロータコア部分に、その背面側の磁束を周方向両側に強制的に分離させる磁束分離部が設けられる。つまり、磁束の強制力の無い突極の影響からマグネットの背面側の磁束に周方向に偏りが生じていたものを、磁束分離部を設けたことにより例えば周方向中央部から両側に均等に分離するというように分離する磁束量が好適に調整される。これにより、ロータの磁気バランスが向上し、トルク向上や振動低減といった回転性能の向上に寄与できる。
の発明では、ロータコアに形成したスリットにて磁束分離部が構成されるため、その磁束分離部の形成が容易で、また別部材も必要としない。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のロータにおいて、前記磁束分離部は、前記マグネットの背面と当接して設けられていることをその要旨とする。
この発明では、磁束分離部はマグネットの背面と当接して設けられるため、マグネット背面の磁束をより確実に好適に分離することが可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載のロータにおいて、前記磁束分離部は、前記マグネットの背面側の磁束を周方向中央部で両側に分離させるように構成されていることをその要旨とする。
この発明では、磁束分離部は、マグネットの背面側の磁束が周方向中央部で両側に分離するように構成される。これにより、ロータの磁気バランスがより確実に向上する。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータにおいて、前記突極の内部に、前記突極内を通過する磁束の向きを強制的に変更する磁束整流部が設けられていることをその要旨とする。
この発明では、突極の内部にその内部を通過する磁束の向きを強制的に変更する磁束整流部が設けられる。これにより、突極内での磁束の流れを好適とすることが可能となり、ロータの磁気バランスの向上に寄与できる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のロータを備えたモータである。
この発明では、磁気バランスの向上したロータが用いられるため、モータの高トルク化や低振動化に寄与できる。
本発明によれば、磁気バランスを向上でき、回転性能を向上することができるロータ、及びそのロータを備えたモータを提供することができる。
第1実施形態におけるモータの平面図である。 同形態におけるモータの部分拡大図である。 同形態におけるWs/Wm比とトルクとの関係を示す特性図である。 同形態におけるWs/Wm比とラジアル力との関係を示す特性図である。 第2実施形態におけるモータの平面図である。 同形態におけるモータの部分拡大図である。 同形態におけるWt/Wn比とトルクとの関係を示す特性図である。 同形態におけるWt/Wn比とラジアル力との関係を示す特性図である。 第3実施形態におけるモータの平面図である。 同形態における磁束の流れを説明するための説明図であり、(a)はマグネットの内側面を三角形状とした時の状態を示す図、(b)は同面をストレート形状とした時の状態を示す図である。 同形態における電気角度と表面磁束密度との関係を示す特性図である。 別例におけるロータの平面図である。 別例におけるロータの平面図である。 (a)(b)は、別例におけるモータの部分拡大図である。 (a)(b)は、別例におけるモータの部分拡大図である。 第4実施形態におけるモータの平面図。 同形態におけるモータの部分拡大図。 同形態における磁束の流れを説明するための説明図。 同形態におけるG/Tとラジアル脈動比との関係を示す特性図である。 同形態におけるG/Tとロータアンバランス力比との関係を示す特性図である。 同形態におけるG/Tとトルクリップル比との関係を示す特性図である。 同形態におけるG/Tと最大トルク比との関係を示す特性図である。 同形態における(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))とロータアンバランス力比との関係を示す特性図である。 同形態における(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))と最大トルク比との関係を示す特性図である。 別例におけるモータの部分拡大図。 第5実施形態におけるモータの平面図である。 同形態におけるモータの部分拡大図である。 同形態における磁束の流れを説明するための説明図であり、(a)はスリット有りの状態を示す図、(b)はスリット無しの状態を示す図である。 同形態におけるWa1/Wb1比とトルク比の関係を示す特性図である。 同形態におけるWs1/AG比とトルクリップル比の関係を示す特性図である。 別例におけるモータの部分拡大図である。 別例におけるモータの部分拡大図である。 第6実施形態におけるモータの平面図である。 同形態におけるモータの部分拡大図である。 同形態における電気角とコギングトルクの関係を示す特性図である。 同形態におけるW1/W2比とコギングトルク比の関係を示す特性図である。 同形態におけるD1/W2比とコギングトルク比の関係を示す特性図である。 別例におけるモータの部分拡大図である。 第7実施形態におけるモータの平面図である。 同形態におけるモータの部分拡大図である。 同形態における磁束の流れを説明するための説明図であり、(a)はかしめ有りの状態を示す図、(b)はかしめ無しの状態である。 同形態におけるTy/Tm比とトルク比の関係を示す特性図である。 同形態におけるTy/Tm比とトルクリップル比の関係を示す特性図である。 第8実施形態におけるモータの平面図である。 同形態における傾斜スリットの説明のためのロータの部分展開図である。 同形態におけるA°/(360°/N)比とコギングトルク比との関係を示す特性図である。 別例における傾斜スリットの説明のためのロータの部分展開図である。 別例における傾斜スリットの説明のためのロータの部分展開図である。 別例における傾斜スリットの説明のためのロータの部分展開図である。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1及び図2は、インナロータ型のブラシレスモータMを示す。本実施形態のモータMに用いるロータ10Aは、回転軸11の外周面に磁性金属材料よりなる略円環状のロータコア12が固着されており、該コア12の周方向にN極のマグネット13が7個配置されるとともに、コア12に一体形成された突極14が各マグネット13間に配置され、該突極14をS極として機能させる14磁極の所謂コンシクエントポール型にて構成されている。尚、ステータ20には、ステータコア21の12個のティース21aにコイル22が所定の巻回態様にて巻回された12磁極で構成されたものが用いられる。尚、コイル22は、各ティース部21aに集中巻にて巻回されている。また、ステータ20のコイル22は、U・V・W相の三相で構成され、時計回りにU相(正巻き)、バーU相(逆巻き)、バーV相、V相、W相、バーW相、バーU相、U相、V相、バーV相、バーW相、W相というように同相毎で正巻きと逆巻きとが隣同士で並ぶようにして三相が順に構成されている。マグネット13及び突極14は、ロータ10Aの外周部に等角度間隔で交互に設けられている。
マグネット13は、突極14よりも周方向長さが若干大きく、平坦な内側面13aと湾曲形状をなす外側面13bとを有する略四角板状に形成されている。マグネット13は、その内側面13aがロータコア12の隣接する突極14間に設けた径方向と直交する平坦面の固着面12aに対して固着され、外側面13bがステータ20(ティース21a)に直接的に対向すべく露出して設けられている(SPM構造)。
また、マグネット13を固着する各固着面12aには、周方向中央部に長方形状の1つのスリット12bがそれぞれ形成されている。スリット12bは、軸方向視でその長手方向が径方向に沿うようにロータコア12の内周縁近傍まで延びている。また、スリット12bは、ロータコア12の軸方向に貫通している。このようなスリット12bは、磁気抵抗となることから、マグネット13の背面側(S極)の磁束が周方向中央部から両側に均等に分離するための磁束分離部として機能する。
突極14は、マグネット13よりも周方向長さが若干小さく、略扇状に径方向外側に突出する形状をなしている。突極14の周方向両端面は径方向に沿った平坦面にて形成されるとともに、マグネット13の周方向両端面は周方向中央部を通る径方向直線に対してそれぞれ平行な平坦面にて形成されている。つまり、突極14とマグネット13との間に逆三角形状の空隙を形成し、互いが周方向に非当接とされている。また、突極14は、マグネット13の外側面13bと同一円周上に位置する同じく湾曲形状の外側面14aを有し、マグネット13及び突極14の各外側面13b,14aとステータ20のティース21aの径方向内側端部との間に同等の空隙が設定されている。
因みに、スリット12bのスリット幅(短手方向長さ)Wsとマグネット13のマグネット幅(同方向長さ)Wmとの比Ws/Wmを変化させるとモータトルク及び振動に繋がるラジアル力が変化するため、Ws/Wm比に対するトルク及びラジアル力を測定した。
図3では、Ws/Wmを変化させたときのモータMのトルクが示され、Ws/Wm=0、即ちスリット12bを設けない場合のモータトルクを100%とすると、そのWs/Wmが大きくなるに連れてトルクが次第に大きくなり、Ws/Wmが1.0でトルクが約102.3%で最大値となる。そこからWs/Wmが大きくなるに連れてトルクが次第に小さくなり、Ws/Wmが0.2でトルクが約101.8%、Ws/Wmが0.3でトルクが約100.5%となる。同図3より、0<Ws/Wm≦0.3の範囲では100%を越える十分なモータトルクが得られるため、この範囲内のいずれかに設定するのが望ましい。特に0.05≦Ws/Wm≦0.2の範囲ではモータトルクが特に増大するため、より望ましい。
図4では、Ws/Wmを変化させたときのラジアル力が示され、Ws/Wm=0、同じくスリット12bを設けない場合のラジアル力を100%とすると、そのWs/Wmが大きくなるに連れてラジアル力が次第に小さくなり、Ws/Wmが0.05でラジアル力が約80%、Ws/Wmが0.1で約74%、Ws/Wmが0.2で約67%、Ws/Wmが0.3で約64%となる。同図4より、0.05≦Ws/Wmの範囲ではラジアル力の低減効果(約80%以下)が得られるため、この範囲内のいずれかに設定するのが望ましい。
これらを踏まえ本実施形態では、スリット幅Wsとマグネット幅Wmとの比Ws/Wmが0<Ws/Wm≦0.3の範囲内のいずれかに設定されている。つまり、ロータコア12におけるマグネット13の背面側部分にスリット12bを設けてマグネット13の背面側、ひいては磁気回路全体の磁束の流れを良好としつつ、そのスリット12bの形状(寸法)の適正化を図ることで、トルク向上とラジアル力低減による振動低減とが図られ、モータMの回転性能の向上が図られている。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態のロータ10Aにおいて、マグネット13の背面(内側面13a)と当接するロータコア12の固着面12aに、そのマグネット13の背面側の磁束を周方向両側に強制的に分離させる磁束分離部としてスリット12bが設けられている。つまり、磁束の強制力の無い突極14の影響からマグネット13の背面側の磁束に周方向に偏りが生じていたものが、スリット12bを設けて分離する磁束量が好適に調整されている。これにより、ロータ10Aの磁気バランスが向上(本実施形態では磁束を均等に分離し確実に向上)してトルク向上や振動低減といった回転性能の向上が図られ、モータMの高トルク化や低振動化を図ることができる。また本実施形態では、スリット12bの寸法を適正化がなされ、より確実に回転性能の向上が図られている。
(2)本実施形態では、ロータコア12に形成したスリット12bにてその磁束分離部が構成されているため、その磁束分離部の形成が容易で、また別部材も必要としない。
(3)本実施形態では、磁束分離を図るスリット12bはマグネット13の背面(内側面13a)と当接して設けられているため、マグネット13の背面側の磁束をより確実に分離することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。
図5及び図6に示すように、本実施形態のロータ10Bに用いるロータコア12には、前記スリット12bに加え、各突極14部分にも1つのスリット12cが形成されている。スリット12cは、突極14の周方向中央部に位置し、長手方向が径方向に沿うように長方形状をなしている。スリット12cは、軸方向視で径方向内側端部が前記スリット12bと同様にロータコア12の内周縁近傍に設定され、径方向外側端部が突極14の突出中間位置(突極14部分の径方向中央部)に設定されている。つまり、スリット12cは、ロータコア12の内周縁近傍から突極14の基端部(根元部分)よりも径方向外側に延びるように設けられている。また、このスリット12cにおいても、ロータコア12の軸方向に貫通している。このようなスリット12cは、磁気抵抗であるため、突極14内を通過する磁束を径方向に向ける磁束整流部として機能している。
因みに、スリット12cのスリット幅(短手方向長さ)Wtと突極14の基端部における突極幅(同方向長さ)Wnとの比Wt/Wnを変化させるとモータトルク及び振動に繋がるラジアル力が変化するため、Wt/Wn比に対するトルク及びラジアル力を測定した。
図7では、Wt/Wnを変化させたときのモータMのトルクが示され、Wt/Wn=0、即ちスリット12cを設けない場合のモータトルクを100%とすると、そのWt/Wnが大きくなるに連れてトルクが次第に大きくなり、Wt/Wnが3.0でトルクが約101.2%で最大値となる。そこからWt/Wnが大きくなるに連れてトルクが次第に小さくなり、Wt/Wnが0.55でトルクが約100.1%となる。同図7より、0<Wt/Wn≦0.55の範囲では100%を越える十分なモータトルクが得られるため、この範囲内のいずれかに設定するのが望ましい。特にWt/Wnが0.3付近ではモータトルクが特に増大するため、より望ましい。
図8では、Wt/Wnを変化させたときのラジアル力が示され、Wt/Wn=0、同じくスリット12cを設けない場合のラジアル力を100%とすると、そのWt/Wnが大きくなるに連れてラジアル力が次第に小さくなり、Wt/Wnが0.1でラジアル力が約98%、Wt/Wnが0.3で約75%、Wt/Wnが0.55で約60%となる。同図8より、0.1≦Wt/Wnの範囲ではラジアル力の低減効果が得られるため、この範囲内のいずれかに設定するのが望ましい。
これらを踏まえ本実施形態では、スリット幅Wtと突極幅Wnとの比Wt/Wnが0.1≦Wt/Wn≦0.55の範囲内のいずれかに設定されている。つまり、突極14部分にもスリット12cを設けることで、前記スリット12bによるマグネット13の背面側の磁束の流れを良好にしつつ、突極14内においても磁束の流れを良好にして、磁気回路全体の磁束の流れを一層良好とし、またそのスリット12cの形状(寸法)の適正化を図ることで、トルク向上とラジアル力低減による振動低減とが図られ、モータMの回転性能の一層向上が図られている。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態のロータ10Bにおいても、前記第1実施形態の(1)〜(3)と同様の作用効果を得ることができる。
(2)本実施形態では、突極14の内部にその内部を通過する磁束の向きを強制的に変更する磁束整流部としてスリット12cが設けられている。これにより、突極14内での磁束の流れが好適となり、ロータ10Bの磁気バランスの向上、回転性能の向上に寄与できる。また本実施形態では、スリット12cの寸法を適正化がなされ、より確実に回転性能の向上が図られている。
(第3実施形態)
図9に示すように、本実施形態のロータ10Cでは、マグネット13が固着されるロータコア12の固着面12aが周方向中央部側が凹となるV字状に形成され、該固着面12aに一対の傾斜面12a1,12a2が設けられている。またこれに対応し、マグネット13の内側面13aは、周方向中央部側が凸となる三角形状に形成され、該内側面13aに一対の傾斜面13a1、13a2が設けられている。マグネット13側の各傾斜面13a1、13a2は、ロータコア12側の各傾斜面12a1,12a2に対して面接触して固着され、またその固着時の位置決めも容易となっている。
ここで、図10(a)に示すように、マグネット13の内側面13aを三角形状とすることで、マグネット13の背面側(S極)の磁束が周方向中央部から両側に均等に分離する磁束分離部として機能し、磁気回路全体の磁束の流れが良好となる。これに対し、図10(b)に示すように、マグネット13の内側面13aを一平面状(ストレート形状)とすると、マグネット13の背面側(S極)の磁束が周方向中央部で均等に分離しなくなり、振動の要因となるトルク脈動の増加を招く等の問題が生じる。従って、本実施形態のようにマグネット13の内側面13aを三角形状とする態様も可能である。
また、内側面13aを三角形状とする本実施形態のマグネット13では、周方向両端部に向かうほど一層厚みが薄くなるため、図11に示すように、マグネット13の表面(外側面13b)の周方向端部での急峻な磁束密度変化も抑制される。つまり、マグネット13の表面磁束密度変化が正弦波状に近づくため、トルク脈動の低減に寄与できる。
尚、上記では、マグネット13の外側面13bは、突極14の外側面14aと同一円周上の湾曲面にて形成されているが、図12に示すように、マグネット13の外側面13bを突極14の外側面14aの円周よりも小さく平坦面としてマグネット13の材料低減や形状の簡易化を図り、マグネット13にかかるコスト低減を図ってもよい。
また、本実施形態のロータ10Cでは、マグネット13の固定にその表面(外側面13b)が露出するSPM構造が採用されたが、図13に示すロータ10Dのように、ロータコア12に挿入孔12xを設け、該挿入孔12xにマグネット13をインサートするIPM構造を採用してもよい。因みに、使用するマグネット13は4個、コンシクエントポールとなる突極14は4個で、ロータ10Dとしては8磁極で構成されている。
また、同図13より、マグネット13の内側面13aの三角形状の頂点を周方向一方側にずらして各傾斜面13a3,13a4の面積等を調整し、ロータ10Dの構成における磁気回路の磁束の流れが最適となるように調整することもできる。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態のロータ10C,10Dにおいて、マグネットの背面(内側面13a)に形成された互いに周方向両側に向けた一対の傾斜面13a1,13a2,13a3,13a4が磁束分離部として機能する。これにより、各傾斜面13a1,13a2,13a3,13a4にて磁束の方向が変更され、マグネット13の背面側の磁束を好適に分離することができる。
(2)本実施形態では、マグネット13の背面(内側面13a)が三角形状の凸に形成され、磁束分離を図る一対の傾斜面13a1,13a2,13a3,13a4が形成されている。これにより、マグネット13の背面形状が簡易な形状となり、マグネット13の製造容易化に寄与できる。尚、マグネット13の内側面13aの凸形状を三角形状としたが、一対の傾斜面を有する例えば台形状等、その他の形状としてもよい。また、傾斜面13a1,13a2,13a3,13a4をそれぞれ平坦状としたが、湾曲状であってもよい。
尚、本発明の第1〜第3実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態についての数値範囲は、状況等に応じて適宜変更してもよい。
・上記各実施形態でのロータ10A〜10D及びステータ20の各磁極数はこれに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
・上記各実施形態では、インナロータ型のモータに用いられるロータ10A〜10Dに適用したが、アウタロータ型のモータのロータに適用してもよい。
・上記第1実施形態のスリット12bを例えば、図14(a)や図14(b)に示すような構成としてもよい。また、上記第2実施形態のスリット12b及びスリット12cの形状を例えば、図14(a)に示すような構成としてもよい。図14(a)に示す構成では、スリット12bは、その周方向に対向する一対の内側面12dがそれぞれ平面状をなすとともに、径方向内側に向かうほど互いに離間するように形成されている。即ち、スリット12bは、スリット幅(短手方向長さ)が径方向内側に向かうほど大きくなるように形成されている。尚、上記第1及び第2実施形態では、スリット12bの各内側面12dは、互いに平行をなしている。この図14(a)に示す構成のように、スリット12bを幅広形状とすれば、上記第1及び第2実施形態のようにスリット12bを平行形状にする構成に比べて、磁束を突極14に流れ易くさせることが可能となる。
また、同図14(a)に示す構成では、スリット12cにおいてもスリット12bと同様に、径方向内側に向かって幅広形状に形成されている。即ち、スリット12cの周方向に対向する一対の内側面12eがそれぞれ平面状をなすとともに、径方向内側に向かうほど互いに離間するように形成されている。このスリット12cの幅広形状によっても、上記第2実施形態のようにスリット12cを平行形状にする構成に比べて、磁束を突極14に流れ易くさせることが可能となる。尚、図14(a)は、スリットの幅広形状を上記第2実施形態の各スリット12b,12cに適用した例を示しているが、上記第1実施形態のように、スリット12cを有しない構成のスリット12bに図14(a)に示すような幅広形状を適用してもよい。
また、図14(b)に示す構成では、スリット12bが径方向内側にかけて周方向両側に湾曲しながら二股に分かれている。スリット12bをこのような形状とすれば、マグネット13の背面側(S極)の磁束を、流したい方向に(即ち、周方向両側の突極14に向けて)的確に流すことが可能となる。尚、図14(b)は、上記第1実施形態のスリット12bに湾曲二股形状を適用した例を示しているが、上記第2実施形態のスリット12bに図14(b)に示すような湾曲二股形状を適用してもよい。
・上記第3実施形態では、マグネット13の内側面13aに一対の傾斜面13a1、13a2が設けられて、その内側面13aの周方向中央部側が凸となる三角形状に形成されたが、特にこれに限定されるものではない。例えば、図15(a)に示すように、マグネット13の内側面13aの周方向中央部側が凸となる台形状に形成してもよい。この台形状の内側面13aは、周方向中間部の平坦部13a5と、その平坦部13a5の周方向両側にそれぞれ形成された傾斜部13a6,13a7とからなる。このような構成によれば、上記第3実施形態のようにマグネット13の内側面13aを三角形状とする構成に比べて、マグネット13の周方向中央部における径方向厚みを厚くしやすい形状となり、その結果、大きな磁束を発するロータを得ることが可能となる。
また、例えば、図15(b)に示すように、マグネット13の内側面13aの周方向中央部側が凸となる円弧状に形成してもよい。このような構成によれば、図15(a)に示すようなマグネット13の内側面13aを台形状とする構成に比べて、マグネット13
周方向両端部における径方向厚みを厚くしやすい形状となり、その結果、より大きな磁束を発するロータを得ることが可能となる。
(第4実施形態)
以下、本発明を具体化した第4実施形態を図面に従って説明する。
図16及び図17は、インナロータ型のブラシレスモータMを示す。本実施形態のモータMに用いるロータ10Eは、回転軸31の外周面に例えばアルミ等の非磁性体からなる円筒状の非磁性部32が固着され、その非磁性部32の外周面には、磁性金属材料よりなる略円環状のロータコア33が固着されている。
ロータコア33の外周部には、S極のマグネット34が周方向に7個配置されるとともに、該ロータコア33は、各マグネット34間において略扇状に径方向外側に突出する突極41を有する突極ブロック部35を備えている。つまり、各マグネット34及び突極41は等角度間隔に交互に配置(この場合、マグネット34と突極41とが180°反対位置に配置)され、ロータ10Eは、S極のマグネット34に対して突極41をN極として機能させる14磁極の所謂コンシクエントポール型にて構成されている。尚、ステータ36には、ステータコア37の12個のティース37aにコイル38が巻回された12磁極で構成されたものが用いられる。
ロータ10Eのマグネット34は、突極41よりも周方向長さが若干大きく、平坦な内側面34a(背面であって、ステータ36と対向する面とは反対側の面)と湾曲形状をなす外側面34bとを有する略四角柱状に形成されている。マグネット34は、その内側面34aが隣接する突極41間に設けた平坦な固着面33aに固着され、隣接の突極41との間に周方向の空隙が設けられている。各マグネット34の外側面34bは、同一円周上に位置する湾曲形状にて形成されている。
ロータコア33の各突極ブロック部35は、周方向等間隔に形成されるとともに、そのベース部42の周方向中央から前記突極41が径方向に突出するように形成されている。即ち、ベース部42は、その周方向幅が突極41の周方向幅よりも大きく形成されており、突極ブロック部35は周方向中央部から両側に対称となっている。ベース部42の周方向両端部はそれぞれ、隣り合うマグネット34の径方向内側まで延びるとともに、マグネット34の内側面34aと当接している。
各マグネット34の内側面34a側において、各突極ブロック部35のベース部42間にはそれぞれ磁束分離部としての間隙部Sが形成されており、各ベース部42の周方向端部は、隣り合う突極ブロック部35のベース部42の周方向端部と所定の距離を隔てて対向している。間隙部Sは、ロータコア33の内面に凹設されるとともに、軸方向に沿って延びるスリット状をなしている。また、間隙部Sは、その周方向中央線がマグネット34の周方向中央線と一致するように形成されるとともに、その周方向幅Waが径方向において一定となるように形成されている。尚、本実施形態では、間隙部S内は空隙となっている。各突極ブロック部35は、各間隙部Sに設けられた連結部43によって隣り合う突極ブロック部35同士でそれぞれ繋がっている。
連結部43は、突極ブロック部35と一体に形成され、該突極ブロック部35のベース部42の径方向外側端部を繋ぐように形成されている。連結部43の外側面とベース部42の外側面とは、マグネット34が固着される平坦な前記固着面33aを構成している。即ち、図16及び図17に示す例では、連結部43は、マグネット34の内側面34aと当接するように構成されている。また、連結部43は、外側面だけでなく内側面も平坦な形状をなしており、連結部43の径方向の厚みは均一となっている。
ベース部42から径方向外側に突出する突極41は、マグネット34との周方向の空隙分若干小さく、突極41の径方向外側端面には湾曲形状をなす外側面41aを有している。各突極41の外側面41aは、その周方向中央部が周方向両端部よりも径方向外側に相対的に凸となる湾曲形状、換言すれば周方向中央部から周方向端部に向かうほど曲線的に次第に径方向内側に後退する湾曲形状にて形成されている。尚、外側面41aの曲率は個々の外側面41aで一定であり、周方向中央部から両側に対称となっている。また、突極41及びマグネット34の両外側面41a,34bにおいて、突極41側の外側面41aがマグネット34側の外側面34bよりも相対的に径方向内側に位置するように構成されている。
このようなモータMでは、マグネット34の内側面34a側の磁束は、図18に示すように、間隙部Sによりマグネット34の周方向中央部から両側に均等に分離される。ここで、本実施形態の連結部43は、マグネット34の内側面34aと当接しており、マグネット34の内側面34a側の磁束により磁気飽和するようになっている。この連結部43は、マグネット34の内側面34aから若干離れた構成(図25参照)であっても、マグネット34の内側面34a側の磁束により飽和する。しかしながら、マグネット34の内側面34aから離しすぎる(例えば連結部43をベース部42の径方向内側端部に設ける)と、連結部43が磁気飽和しない。連結部43が磁気飽和しない構成では、マグネット34とティース37aとのその時々の位置関係によっては、周方向に隣り合う2つの突極ブロック部35の一方側に通過させたいマグネット34の内側面34aの磁束(マグネット34の内側面34aの周方向片側半分の磁束)が、連結部43を通って他方の突極ブロック部側に回り込んでしまう。これに対し、本実施形態では、連結部43がマグネット34の内側面34aと当接しており、連結部43が磁気飽和するように構成されているため、連結部43を通る磁束は周方向中央部から両側に均等に分離されたもののみとなり、上記のような磁束の回り込みを抑制することができるようになっている。これにより、マグネット34の内側面34a側の磁束を、ティース37aとの位置関係によらず常に周方向中央部から両側に均等に分離することが可能となり、その結果、ロータ10Eの磁気バランスが向上し、トルク向上や振動低減といった回転性能の向上に寄与できるようになっている。
ここで、マグネット34と連結部43とのギャップ距離G(図25参照)と、マグネット34の径方向厚さTとの比G/Tを変化させたときの、ラジアル脈動比を図19に、ロータアンバランス力比を図20に、トルクリップル比を図21に、最大トルク比を図22にそれぞれ示す。このラジアル脈動、ロータアンバランス力、及びトルクリップルは、それぞれロータ10Eの回転時の振動を増大させる要因である。尚、ギャップ距離Gは、マグネット34の内側面34aと連結部43との間の距離であり、図16〜図18に示す例ではギャップ距離G=0となっている。
図19では、G/Tを変化させたときのラジアル脈動比が示され、G/Tを大としたとき、即ち連結部43をマグネット34の内側面34aから十分に離したときのラジアル脈動を100(%)とすると、G/Tが0.4よりも大きい範囲では、G/Tが小さくなるに連れて(マグネット34の径方向厚さTが一定の場合、ギャップ距離Gが短くなるに連れて)、ラジアル脈動は100(%)付近で僅かに減るのみである。そして、G/Tが0.4以下の範囲では、G/Tが小さくなるに連れてラジアル脈動は顕著に減少していく。つまり、G/T≦0.4とすれば、ラジアル脈動の低減が見込め、G/T=0(連結部43がマグネット34の内側面34aに当接する状態)ではラジアル脈動が約90(%)となり、ラジアル脈動の低減効果が最も大きくなっている。
次いで図20では、G/Tを変化させたときのロータアンバランス力比が示され、上記と同様、G/Tを大としたときのロータアンバランス力を100(%)とすると、G/Tが0.4よりも大きい範囲では、G/Tが小さくなるに連れて、ロータアンバランス力は100(%)付近で僅かに減るのみである。そして、G/Tが0.4以下の範囲では、G/Tが小さくなるに連れてロータアンバランス力は顕著に減少していく。つまり、G/T≦0.4とすれば、ロータアンバランス力の低減が見込め、G/T=0ではロータアンバランス力が約40(%)となり、ロータアンバランス力の低減効果が最も大きくなっている。
次いで図21では、G/Tを変化させたときのトルクリップル比が示され、上記と同様、G/Tを大としたときのトルクリップルを100(%)とすると、G/Tが0.4よりも大きい範囲では、G/Tが小さくなるに連れて、トルクリップルは100(%)付近で僅かに減るのみである。そして、G/Tが0.4以下の範囲では、G/Tが小さくなるに連れてトルクリップルは顕著に減少していく。つまり、G/T≦0.4とすれば、トルクリップルの低減が見込め、G/T=0ではトルクリップルが約65(%)となり、トルクリップルの低減効果が最も大きくなっている。
次いで図22では、G/Tを変化させたときの最大トルク比が示され、上記と同様、G/Tを大としたときの最大トルクを100(%)とすると、G/Tが0.4よりも大きい範囲では、G/Tが小さくなるに連れて最大トルクが漸増し、G/Tが0.4以下の範囲では、G/Tが小さくなるに連れて最大トルクは顕著に増加していく。つまり、G/T≦0.4とすれば最大トルクの増加が見込め、G/T=0では最大トルクが約106(%)で最大となる。
これらを踏まえ、本実施形態のロータ10Eでは、マグネット34と連結部43とのギャップ距離Gとマグネット34の径方向厚さTとの比G/Tが、ラジアル脈動、ロータアンバランス力、及びトルクリップルの低減が可能であるとともにトルク増加が可能な0.4以下の範囲の中でも特にその効果が最大の「0」に設定されている。これにより、ロータ10Eの回転時の振動に繋がるラジアル脈動(図19)、ロータアンバランス力(図20)、及びトルクリップル(図21)の低減、及びトルクの増加が可能となり、その結果、ロータ10Eの回転時の振動に繋がる各要因の低減が図られ、ロータ10Eの回転性能の向上が図られている。
また、間隙部Sの周方向幅をWa、マグネット34の周方向幅をWm、連結部43の径方向厚さをWb、ロータコア33の占積率をρr、連結部43の占積率をρbとし、(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))を変化させたときの、ロータアンバランス力比を図23に、最大トルク比を図24にそれぞれ示す。尚、ロータコア33の占積率ρrとは、径方向(又は周方向)から見たロータコア33における連結部43以外の部分の単位断面積当たりの磁気通過量の度合いであり、連結部43の占積率ρbとは、径方向(又は周方向)から見た単位断面積当たりの連結部43の磁気通過量の度合いである。
図23では、(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))を変化させたときのロータアンバランス力比が示され、(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))=0としたときのロータアンバランス力を100(%)としている。(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))<0.25の範囲では、(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))が0から大きくなるに連れてロータアンバランス力は漸減するのみで、0.25≦(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))の範囲では、(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))が大きくなるに連れてロータアンバランス力は顕著に減少していく。つまり、0.25≦(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))とすれば、ロータアンバランス力の低減が見込める。
図24では、(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))を変化させたときの最大トルク比が示され、(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))=0としたときの最大トルクを100(%)としている。(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))≦0.6の範囲では、(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))が0から大きくなるに連れて最大トルクは漸減し、0.6<(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))の範囲では、(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))が大きくなるに連れて最大トルクは顕著に減少していく。つまり、(Wa/Wm)/(Wb×(ρb/ρr))≦0.6とすれば、トルクの急激な低下が抑えられるようになっている。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態のロータ10Eにおいて、マグネット34の内側面34a(ステータ36と対峙する面とは反対側の面)側におけるロータコア33の各突極ブロック部35間に、そのマグネット34の内側面34a側の磁束を周方向両側に強制的に分離する間隙部Sが設けられる。つまり、磁束の強制力の無い突極41の影響からマグネット34の内側面34a側の磁束に周方向に偏りが生じていたものを、間隙部Sを設けたことにより例えば周方向中央部から両側に均等に分離するというように分離する磁束量が好適に調整される。これにより、ロータ10Eの磁気バランスが向上し、トルク向上や振動低減といった回転性能の向上に寄与できる。更に、本実施形態では、各間隙部Sに設けられ周方向に隣り合う突極ブロック部35同士を繋ぐ連結部43が、マグネット34の内側面34a側の磁束により磁気飽和するように構成される。このため、隣り合う2つの突極ブロック部35の一方側に通過させたいマグネット34の内側面34aの磁束が、連結部43を通って他方の突極ブロック部35側に回り込んでしまうことが抑制され、その結果、マグネット34の周方向両側に分離する磁束量をより好適に調整することができる。
(2)本実施形態では、マグネット34と連結部43とのギャップ距離Gとマグネット34の径方向厚さTとの比G/Tが、0.4以下に設定される。これにより、ロータ10Eの回転時の振動の要因となるラジアル脈動、ロータアンバランス力、及びトルクリップルの低減が可能となり(図19〜図21参照)、ロータの回転性能の向上に寄与できる。
(3)本実施形態では、連結部43がマグネット34の内側面34aと当接する(G/T=0に設定される)ため、その内側面34aの磁束により連結部43が磁気飽和し易くなり、これにより、マグネット34の周方向両側に分離する磁束量をより調整し易くすることができる。
尚、本発明の第4実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記第4実施形態では、連結部43がマグネット34の内側面34aと当接する構成(G/T=0)としたが、特にこれに限定されるものではなく、当接しない構成(0<G/T≦0.4)としてもよい(例えば図25を参照)。このような構成でも、連結部43をマグネット34の内側面34a側の磁束により磁気飽和させることが可能となるため、上記した磁束の回り込みを抑制でき、ティース37aとの位置関係によらず常に周方向中央部から両側に均等に分離することが可能となる。また、連結部43とマグネット34の内側面34aとの間に、ロータコア33の積層鋼板間の溶接固着部を設定することが可能となり、これにより、回転特性に与える影響を抑制しつつ、ロータコア33の剛性を向上させることが可能となる。
尚、図25に示す構成では、マグネット34の内側面34aは、径方向に凸となるように形成され、その内側面34aにおけるベース部42の外側面(固着面33a)と当接する部分は傾斜部34cとなっている。そして、その傾斜部34cと当接するベース部42の外側面は、傾斜部34cに対応する傾斜形状に形成され、ベース部42の外側面とマグネット34の傾斜部34cによりマグネット34の位置決めが可能となっている。これにより、マグネット34を精度良く固定することが可能となる。また、マグネット34の傾斜部34cが、磁束を周方向中央部から両側に分離する方向に案内するため、マグネット34の内側面34a側の磁束を周方向中央部から両側に均等に分離し易くすることができる。
・上記第4実施形態では、連結部43は突極ブロック部35と一体に形成されたが、突極ブロック部35とは別体で構成してもよい。
・上記第4実施形態において、例えば、連結部43に応力をかけて形状を変化させて磁気特性を劣化させたり、連結部43の材質を変更したり、レーザ照射により連結部43の磁気特性を変化させたりすることで、連結部43の磁気抵抗を高くしてもよい。
・上記第4実施形態では、間隙部Sを空隙としたが、これ以外に例えば、非磁性部32が入り込んだ構成としてもよい。
・上記第4実施形態についての数値範囲は、状況等に応じて適宜変更してもよい。
・上記第4実施形態について、マグネット34の形状や、突極ブロック部35及び連結部43を含むロータコア33の形状を適宜変更してもよい。
・上記第4実施形態では、マグネット34をS極とし、突極41をN極として機能させるように構成したが、反対にマグネット34をN極とし、突極41をS極として機能させるように構成してもよい。
・上記第4実施形態では、7個の突極41と7個のマグネット34とで構成した14磁極のロータ10Eに適用したが、磁極数を適宜変更してもよい。これに伴い、ステータ36側の磁極数も適宜変更する。
・上記第4実施形態では、インナロータ型のモータMに用いられるロータ10Eに適用したが、アウタロータ型のモータのロータに適用してもよい。
また、本発明の上記各実施形態に、以下の第5〜第8実施形態に示すような構成を加えてもよい。
(第5実施形態)
以下、本発明を具体化した第5実施形態を図面に従って説明する。
図26及び図27は、インナロータ型のブラシレスモータMを示す。本実施形態のモータMに用いるロータ10Fは、回転軸51の外周面に磁性金属材料よりなる略円環状のロータコア52が固着されており、該コア52の周方向にN極のマグネット53が7個配置されるとともに、コア52に一体形成された突極54が各マグネット53間に配置され、該突極54をS極として機能させる14磁極の所謂コンシクエントポール型にて構成されている。尚、ステータ60には、ステータコア61の12個のティース61aにコイル62が所定の巻回態様にて巻回された12磁極で構成されたものが用いられる。マグネット53及び突極54は、ロータ10Fの外周部に等角度間隔で交互に設けられている。
マグネット53は、突極54よりも周方向長さが若干大きく、平坦な内側面53aと湾曲形状をなす外側面53bとを有する略四角板状に形成されている。マグネット53は、その内側面53aがロータコア52の隣接する突極54間に設けた径方向と直交する平坦面の固着面52aに対して固着され、外側面53bがステータ60(ティース61a)に直接的に対向すべく露出して設けられている(SPM構造)。
突極54は、マグネット53よりも周方向長さが若干小さく、略扇状に径方向外側に突出する形状をなしている。突極54の周方向両端面は径方向に沿った平坦面にて形成されるとともに、マグネット53の周方向両端面は周方向中央部を通る径方向直線に対してそれぞれ平行な平坦面にて形成されている。つまり、突極54とマグネット53との間に逆三角形状の空隙を形成し、互いが周方向に非当接とされている。また、突極54は、マグネット53の外側面53bと同一円周上に位置する同じく湾曲形状の外側面54aを有し、マグネット53及び突極54の各外側面53b,54aとステータ60のティース61aの径方向内側端部との間に同等の空隙(エアギャップ長AG)が設定されている。
また、突極54には、外側面54aから径方向内側(ロータコア52の中心方向)に向かって直線状に切り欠かれたスリット54bが形成されている。スリット54bは、突極54の周方向両端面間において等角度間隔に同形状のものが3つ設けられ、突極54の基端部まで延びる長さ(突極54の突出長さと同等)で、また所定のスリット幅(周方向幅)Ws1に設定されている。スリット幅Ws1については後述する。また、スリット54bは、ロータ10F(ロータコア52)の軸方向両端部間に連続して設けられている。そして、このようなスリット54bが設けられた突極54部分では磁束の流れが良好となる。
図28(a)に示すように、突極54にスリット54bを設けたことにより(スリット有り)、突極54内での磁束の流れが各スリット54bの両側に分かれ(擬似的にティース数が増加)、この突極54内及びティース61a内においても磁束の流れが周方向に分散する良好な流れになる(マグネット53の磁束の流れと近似する)。そのため、突極54内及びティース61a内の磁束密度が平均化されて、突極54内及びティース61a内での磁気飽和が回避される。これに対し、図28(b)に示すように、突極54のスリット54bを省略すると(スリット無し)、突極54内及びティース61a内において主流の磁束の流れがその両側に大きく二分し、磁束が部分的に集中する態様となる。そのため、突極54内及びティース61a内での磁束密度の高低の差が拡大し、部分的に磁気飽和が生じることが懸念される。従って、本実施形態のように突極54にスリット54bを設ける意義は大きい。
因みに、1つの突極54におけるスリット幅Ws1を合計したスリット合計幅Wa1とその1つの突極54の周方向長さWb1との比Wa1/Wb1を変化させるとモータトルクが変化するため、Wa1/Wb1比に対するトルク比を測定した。
図29では、Wa1/Wb1を変化させたときのモータMのトルク比が示され、Wa1/Wb1=0、即ちスリット54bを設けない場合のモータトルクを100%とすると、そのWa1/Wb1が0.2付近(約0.23)までは100%を超え、そこからWa1/Wb1が大きくなるに連れて100%より次第に小さくなる。同図29より、0<Wa1/Wb1≦0.4の範囲では十分なモータトルクが得られるため、この範囲内のいずれかに設定するのが望ましい。特に0<Wa1/Wb1≦0.23の範囲ではモータトルクが100%を超えるため、より望ましい。
また、突極54のスリット幅Ws1とエアギャップ長AG(ロータ10F及びステータ60間の空隙距離)との比Ws1/AGを変化させるとトルクリップルが変化するため、Ws1/AG比に対するトルクリップル比を測定した。
図30では、Ws1/AGを変化させたときのトルクリップル比が示され、Ws1/AG=0、即ちスリット54bを設けない場合のトルクリップルを100%とすると、そのWs1/AGが大きくなるに連れてトルクリップルが次第に小さくなり、Ws1/AGが約1.4でトルクリップルが約48%で最小値となる。そこからWs1/AGが大きくなるに連れてトルクリップルも次第に大きくなり、Ws1/AGが約2.2でトルクリップルが約88%まで大きくなる。同図30より、0.5≦Ws1/AG≦2.2の範囲内ではトルクリップルの低減効果が得られるため、この範囲内のいずれかに設定するのが望ましい。特にWs1/AGを1.4付近に設定すればトルクリップルの低減効果が十分に得られるため、より望ましい。
これらを踏まえ本実施形態では、1つの突極54でのスリット合計幅Wa1と突極54の周方向長さWb1との比Wa1/Wb1が0<Wa1/Wb1≦0.4の範囲内のいずれかに設定され、また個々のスリット幅Ws1とエアギャップ長AGとの比Ws1/AGが0.5≦Ws1/AG≦2.2の範囲内のいずれかに設定されている。つまり、ロータ10Fの突極54にスリット54bを設け、そのスリット54bの形状の適正化を図ることで、良好なモータトルクを得ながら、モータMの振動低減が図られている。
尚、上記では、突極54のスリット54bは径方向外側に開口しているが、例えば図31に示すように、突極54の径方向外側端部においてスリット54bの両側の部位同士を幅狭の橋絡部54cで連結する構成としてもよい。このようにすれば、突極54の剛性が高くなりロータ10Fの剛性が高くなるため、モータMの振動騒音の低減に寄与できる。また、例えば図32に示すように、ティース61aの径方向内側端部寄りに、突極54のスリット54bと同数及び同角度ピッチのスリット61bを形成してもよい。このようにすれば、ティース61aのスリット61bを設けることで、突極54のスリット54bに加えて、突極54内及びティース61a内の磁束の流れが良好となる。尚、図32では、ティース61aのスリット61bを径方向内側に開口させていないが、径方向内側に開口していてもよい。また、ティース61aのスリット61bの数及び角度ピッチはこの限りでない。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態のロータ10Fにおいて、図27のように突極54の外側面54a、若しくは図31及び図32の変形例のように突極54の内部にスリット54bが設けられている。つまり、突極54にスリット54bを設けることで、その突極54内及びティース61a内の磁束の流れが良好となり、マグネット53側の磁束の流れに近似させることができる。これにより、ロータ10Fの磁気的バランスを向上でき、モータ振動の低減を図ることができる。
(2)本実施形態では、スリット54bは、突極54の外側面54aから該突極54の突出長さと同等の長さにて形成されている。つまり、突極54内での磁束の流れが径方向に沿った流れとなり、マグネット53側の磁束の流れにより近似させることができる。これにより、ロータ10Fの磁気的バランスをより確実に向上でき、モータ振動の一層の低減に寄与できる。また、スリット54bの寸法を適正化することで、モータ振動の低減やモータトルクの向上といったモータ特性を調整することもできる。また、スリット54bが突極54の突出長さと同等に形成されることから、スリット54bによるロータコア52の軽量化、ひいてはロータ10Fの軽量化に寄与でき、ロータ10Fのイナーシャ低減も可能である。
(第6実施形態)
以下、本発明を具体化した第6実施形態を図面に従って説明する。
図33及び図34に示すように、本実施形態のモータMに用いるロータ10Gにおいても同様に、突極54の外側面54aに軸方向に連続する3つのスリット54dが等角度間隔に設けられている。各スリット54dは、スリット幅(周方向幅)W1及び所定のスリット深さ(径方向長さ)D1がそれぞれ所定値に設定されており、このスリット深さD1が突極54の突出長さ(径方向長さ)と比べて小さく設定されている。
図35では、突極54にスリット54dを設けた場合(スリット有り)と、スリット54dを設けない場合(スリット無し)とにおける電気角30°のコギングトルクの変化が示されている。尚、ロータ10Gの回転に伴うコギングトルクの変化は、この電気角30°での変化が繰り返される。同図35に示すように、スリット有り(本実施形態)では、前記第5実施形態でも述べたように、突極54内及びティース61a内での磁束の流れが周方向に分散する良好な流れになり、擬似的にティース数が増加するような状態となるため、スリット無しに比べてコギングトルクが小さく抑えられる。
また、突極54に設けたスリット54dのスリット幅W1と、隣接するティース61aの径方向内側端部間の距離、即ちティース間幅W2との比W1/W2を変化させるとコギングトルクが変化するため、W1/W2比に対するコギングトルク比を測定した。
図36では、W1/W2を変化させたときのコギングトルク比が示され、W1/W2=0、即ちスリット54dを設けない場合のコギングトルクを100%とすると、そのW1/W2が大きくなるに連れてコギングトルクが次第に小さくなり、W1/W2が0.5付近(約0.48)でコギングトルクが約35%で最小値となる。そこからW1/W2が大きくなるに連れてコギングトルクも次第に大きくなり、W1/W2が1.2でコギングトルクが約90%まで大きくなる。同図36より、0.2≦W1/W2≦0.9の範囲内ではコギングトルクの低減効果が得られるため、この範囲内のいずれかに設定するのが望ましい。特に0.4≦W1/W2≦0.6の範囲内ではコギングトルクの低減効果が十分に得られるため、より望ましい。
また、突極54のスリット深さD1とスリット幅W1との比D1/W1を変化させるとコギングトルクが変化するため、D1/W1比に対するコギングトルク比を測定した。
図37では、D1/W1を変化させたときのコギングトルク比が示され、D1/W1=0、即ちスリット54dを設けない場合のコギングトルクを100%とすると、そのD1/W1が大きくなるに連れてコギングトルクが次第に小さくなり、D1/W1が約0.25でコギングトルクが約43%まで小さくなる。そこからD1/W1が約0.5まで大きくなるとコギングトルクが約38%まで小さくなり、それ以降はD1/W1が大きくなっても略一定となる。同図37より、0.25≦D1/W1の範囲でコギングトルクの低減効果が得られるため、この範囲のいずれかに設定するのが望ましい。特に0.5の範囲内ではコギングトルクの低減効果がより得られるため、より望ましい。
これらを踏まえ本実施形態では、突極54のスリット幅W1とティース間幅W2との比W1/W2が0.2≦W1/W2≦0.9の範囲内のいずれかに設定され、また突極54のスリット深さD1とスリット幅W1との比D1/W1が0.25≦D1/W1の範囲のいずれかに設定されている。つまり、ロータ10Gの突極54にスリット54dを設け、そのスリット54dの形状の適正化を図ることで、モータMの振動低減が図られている。
尚、図38に示すように、ティース61aの径方向内側端面に開口するスリット61cを設けてもよい。スリット61cは周方向に2つ並んで設けられる。このようにすれば、前記第5実施形態と同様に、突極54内及びティース61a内の磁束の流れが良好となる。尚、ティース61aのスリット61cは径方向内側端面に開口しなくてもよく、またティース61aのスリット61cは突極54のスリット54dと同数及び同角度ピッチで設けてもよい。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態のロータ10Gにおいて、図34のように突極54の外側面54aにスリット54dが設けられている。つまり、突極54にスリット54dを設けることで、本実施形態においても突極54内及びティース61a内の磁束の流れが良好となり、マグネット53側の磁束の流れに近似させることができる。これにより、ロータ10Gの磁気的バランスを向上でき、モータ振動の低減を図ることができる。
(2)本実施形態では、スリット54dは、突極54の外側面54aから該突極54の突出長さよりも小さく長さにて形成されている。つまり、スリット54dによる切欠き量が小さく済み、突極54の剛性を確保できるため、モータ振動の一層の低減に寄与できる。また、スリット54dによる切欠き量が小さいため、突極54へのスリット54dの後加工も可能である。また、スリット54dの寸法を適正化することで、モータ振動の低減やモータトルクの向上といったモータ特性を調整することもできる。
(第7実施形態)
以下、本発明を具体化した第7実施形態を図面に従って説明する。
図39及び図40に示すように、本実施形態のモータMに用いるロータ10Hでは、突極54部分の所定位置にかしめ部55が設けられている。詳述すると、本実施形態のロータ10Hに用いるロータコア52は、複数枚の鋼板を軸方向に積層してなる積層型コアよりなり、各鋼板の突極54部分に形成した長方形状のスリット55a(コア52の軸方向に連続)にかしめ部材55bを軸方向に嵌挿させる構成のかしめ部55にて軸方向の鋼板同士が連結されてなる。このようなかしめ部55は、ロータコア52の各突極54に1つずつ設けられ、各突極54の周方向中央位置に位置し、また突極54の外側面54aから若干径方向内側に位置している。また、かしめ部55(スリット55a)は軸方向から見て長方形状をなし、その長辺が径方向に沿うように設けられている。
これにより、図41(a)に示すように、突極54の所定位置にかしめ部55を設けたことにより(かしめ有り)、突極54内では磁束がかしめ部55の両側に分かれ該かしめ部55の長辺に沿って流れ、この突極54内及びティース61a内においても磁束の流れが周方向に分散する良好な流れになる(マグネット53の磁束の流れと近似する)。これに対し、図41(b)に示すように、突極54のかしめ部55を省略すると(かしめ無し)、突極54内での主流の磁束の流れが周方向一方側に偏り、磁束が部分的に集中してしまう。従って、突極54部分にかしめ部55を設けて磁束の流れの改善を図り、モータMの振動低減が図られている。
因みに、このようなかしめ部55を有するロータ10Hにおいて、マグネット53の厚さ(径方向長さ)、本実施形態では周方向中央部のマグネット厚さTmと、その径方向内側部分のロータコア52の厚さ(バックヨーク厚さTy)との比Ty/Tmを変化させるとモータトルクが変化するため、Ty/Tm比に対するトルク比を測定した。
図42では、Ty/Tmを変化させたときのモータMのトルク比が示され、Ty/Tm=1、即ちマグネット厚さTmとバックヨーク厚さTyとを同じとした場合のモータトルクを100%とすると、Ty/Tm=1より大きい範囲ではTy/Tmが大きくなってもモータトルクは略100%一定となる。Ty/Tm=1より小さい範囲では、Ty/Tmが0.4付近(約0.36)まではモータトルクが100%を越え、Ty/Tmが約0.5で最大値約105%となる。Ty/Tmが0.4付近(約0.36)から小さくなるとモータトルクが100%から次第に小さくなっていき、Ty/Tmが約0.2で約85%、Ty/Tmが約0.1で約70%となる。
また、バックヨーク厚さTyとマグネット厚さTmとの比Ty/Tmに対するトルクリップル比も測定した。
図43では、Ty/Tmを変化させたときのトルクリップル比が示され、Ty/Tm=1とした場合のトルクリップルを100%とすると、Ty/Tm=1より大きい範囲ではTy/Tmが約1.2でトルクリップルが約105%まで増加し、それ以降は略一定となる。Ty/Tm=1より小さい範囲では、Ty/Tmが約0.5で最小値約95%となる。Ty/Tmが約0.5から小さくなるとトルクリップルが次第に大きくなり、Ty/Tmが約0.2で約120%、Ty/Tmが約0.1で約145%となる。
これらを踏まえ本実施形態では、バックヨーク厚さTyとマグネット厚さTmとの比Ty/Tmが0.4≦Ty/Tm≦1.2の範囲内のいずれかに設定されている。これにより、突極54部分にかしめ部55を設けて磁束の流れを良好としモータMの振動低減を図り、またバックヨーク厚さTyとマグネット厚さTmとの比を適正化して良好なモータトルク及びトルクリップルが得られる。特に0.4≦Ty/Tm≦1の範囲内に設定すれば、モータトルクが大きく、トルクリップルも低減される、より望ましい範囲といえる。
尚、上記では、積層型のロータコア52の連結にかしめ部材55bを嵌挿する手法を用いたが、その他の連結手法として例えば、ロータコア52を構成する各鋼板を軸方向に凹凸嵌合させて各鋼板を軸方向に連結させる手法を用いてもよい。このようにしても、凹凸嵌合(かしめ)による連結部分がスリット55aと同様に機能し、突極54部分の磁束の流れを改善できる。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態のロータ10Hにおいて、図40のように突極54の内部にスリット55a(かしめ部55)が設けられている。つまり、突極54にスリット55aを設けることで、本実施形態においても突極54内及びティース61a内の磁束の流れが良好となり、マグネット53側の磁束の流れに近似させることができる。これにより、ロータ10Hの磁気的バランスを向上でき、モータ振動の低減を図ることができる。
(2)本実施形態では、ロータコア52が複数枚の鋼板が軸方向に積層される積層型コアであり、スリット55aは、突極54の内部に設けられそのスリット55a内にかしめ部材55bが嵌挿されて各鋼板が連結されロータコア52が構成されている。つまり、突極54内等の磁束の流れを良好とするスリット55aにかしめ部材55bが嵌挿され、積層型とする各鋼板の連結がそのスリット55aを用いて行われるため、各鋼板を連結する連結手段を他の箇所に設ける必要がなく、ロータ10Hの軽量化等に寄与できる。
(3)本実施形態では、ロータコア52のバックヨーク厚さTyの適正化がなされることで該コア52の無用な大型化が防止され、ロータコア52の軽量化、ひいてはロータ10Hの軽量化に寄与でき、ロータ10Hのイナーシャ低減も可能である。
(第8実施形態)
以下、本発明を具体化した第8実施形態を図面に従って説明する。
図44及び図45に示すように、本実施形態のモータMに用いるロータ10Iでは、各突極54の外側面54aに径方向外側から見てロータ10Iの軸線L1に対して傾斜する1つのスリット54eが設けられている。つまり、スリット54eを設けたことにより、上記実施形態と同様に、突極54内及びティース61a内においても磁束の流れが周方向に分散する良好な流れになるのに加えて、突極54内の磁束の流れが滑らかに変化してコギングトルク波形がなまるようになる所謂スキュー効果が得られるようになり、これによりモータMの振動低減が図られている。
因みに、スリット54eの傾斜角度A°(径方向から見た軸線L1とのなす角)を変化させるとコギングトルクが変化するため、それを測定した。この場合、スリット54eの傾斜角度A°と、ステータ60におけるティース61aの数(スロット数)及びロータ10Iの磁極数(マグネット53と突極54との合計)の最小公倍数Nを用いた比A°/(360°/N)を変化させてコギングトルクを測定した。
図46では、A°/(360°/N)を変化させたときのコギングトルク比が示され、A°/(360°/N)=0、即ちスリット54eを傾斜させない場合のコギングトルクを100%とすると、A°/(360°/N)が約0.5まではコギングトルクが減少し、その約0.5で最小値約90%となる。そこからはA°/(360°/N)が大きくなるに連れてコギングトルクが次第に増加し、約1.0で約92%、そこから増加度合いも若干大きくなって約1.9で約98%、そして約2.0において約100%となる。同図46より、0<A°/(360°/N)≦2の範囲内ではコギングトルクの低減効果が得られるため、この範囲内のいずれかに設定するのが望ましい。特に0<A°/(360°/N)を0.5付近に設定すればコギングトルクの低減効果が十分に得られるため、より望ましい。本実施形態ではティース61aの数は「12」、ロータ10Iの磁極数は「14」であるため(その最小公倍数N=84)、コギングトルクを最も低減できるA°/(360°/N)=0.5となるスリット54eの傾斜角度A°は、約2.1°となる。
尚、上記では、各突極54の外側面54aに設けるスリット54eの傾斜角度A°を全て同じとしたが、図47に示すように、スリットの傾斜角度は各突極54毎に設定してもよく、例えば1つ置きに前記スリット54eと、傾斜角度の異ならせたスリット54fとを混在させてもよい。これにより、各突極54で発生したコギングトルクの波形の相殺関係を得ることができ、コギングトルクの一層の低減に寄与できる。
また、スリット54e,54fのように傾斜方向を一方に揃える態様以外に、図48に示すように、各突極54に互いに傾斜方向の異なるスリット54g,54hを例えば1つ置きに設けてもよい。これにより、傾斜方向の異なるスリット54g,54h同士でコギングトルクの波形の相殺関係を得ることができ、コギングトルクの一層の低減に寄与できる。また、軸方向の途中でスリットの傾斜方向を変えてもよい。
また、スリット54e,54fのようにロータコア52の軸方向両端部まで連続して設けたが、同図48に示すスリット54g,54hのように、例えばロータコア52の軸方向両端部まで延設せず、軸方向の一部に形成する態様としてもよい。
また、スリット54e,54f,54g,54hのように、1つの突極54に1つのスリットを設けたが、図49に示すように、1つの突極54に例えば2つの傾斜のスリット54iを設けてもよい。また、スリットは2以上の複数設けてもよい。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施形態のロータ10Iにおいて、図44のように突極54の外側面54aにスリット54eが設けられている(変形例ではスリット54f〜54h)。つまり、突極54にスリット54eを設けることで、本実施形態においても突極54内及びティース61a内の磁束の流れが良好となり、マグネット53側の磁束の流れに近似させることができる。これにより、ロータ10Iの磁気的バランスを向上でき、モータ振動の低減を図ることができる。
(2)本実施形態では、スリット54eは、突極54の外側面54aにおいてロータ10Iの軸線L1に対して傾斜するように連続して設けられている。つまり、スリット54eは、突極54内等の磁束の流れを良好とするとともに、突極54内の磁束の流れが滑らかに変化してコギングトルク波形がなまるようになる所謂スキュー効果が得られ、これによりモータ振動の一層の低減に寄与できる。
尚、上記第5〜第8実施形態は、更に以下のように変更することもできる。
・上記第5〜第8実施形態についての数値範囲は、状況等に応じて適宜変更してもよい。
・上記第5〜第8実施形態では、7個の突極54と7個のマグネット53とで構成した14磁極のロータ10F〜10Iと、12個のティース61a(12磁極)を有するステータ60とで構成されたモータMに適用したが、各磁極数はこれに限らず適宜変更してもよい。
・上記第5〜第8実施形態では、インナロータ型のモータに用いられるロータ10F〜10Iに適用したが、アウタロータ型のモータのロータに適用してもよい。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想をその効果とともに記載する。
(付記1)ロータコアの周方向に一方の磁極のマグネットが表面を露出させて複数配置されるとともに、前記ロータコアに一体形成された突極が各マグネット間に空隙を以て配置され、前記突極を他方の磁極として機能するように構成されたロータであって、前記突極の先端面、若しくは前記突極の内部にスリットが設けられていることを特徴とするロータ。
この構成によれば、表面が露出されたマグネットと、該マグネットの他方の磁極として機能するロータコアの突極とからロータが構成されており、その突極の先端面、若しくは突極の内部にスリットが設けられる。つまり、突極にスリットを設けることで、その突極内及び該突極と対向するステータでの磁束の流れが良好となり、マグネット側の磁束の流れに近似させることが可能となる。これにより、ロータの磁気的バランスが向上し、モータ振動の低減に寄与できる。
(付記2)付記1に記載のロータにおいて、前記スリットは、前記突極の先端面に設けられるものであり、前記突極の突出長さよりも小さく形成されていることを特徴とするロータ。
この構成によれば、スリットは、突極の先端面に設けられ、突極の突出長さよりも小さく形成される。つまり、スリットによる切欠き量が小さく済み、突極の剛性を確保できるため、モータ振動の一層の低減に寄与できる。また、スリットによる切欠き量が小さいため、突極へのスリットの後加工も可能である。また、スリット寸法を適正化することで、モータ振動の低減やモータトルクの向上といったモータ特性を調整することも可能である。
(付記3)付記1に記載のロータにおいて、前記スリットは、前記突極の先端面に設けられるものであり、前記突極の突出長さと同等に形成されていることを特徴とするロータ。
この構成によれば、スリットは、突極の先端面に設けられ、突極の突出長さと同等に形成される。つまり、突極内での磁束の流れが径方向に沿った流れとなり、マグネット側の磁束の流れにより近似させることが可能となる。これにより、ロータの磁気的バランスがより確実に向上し、モータ振動の一層の低減に寄与できる。また、スリット寸法を適正化することで、モータ振動の低減やモータトルクの向上といったモータ特性を調整することも可能である。
(付記4)付記1に記載のロータにおいて、前記ロータコアは、複数枚の鋼板が軸方向に積層されてなるものであり、前記スリットは、前記突極の内部に設けられ、そのスリット内にかしめ部材が嵌挿されて各鋼板が連結され前記ロータコアが構成されていることを特徴とするロータ。
この構成によれば、ロータコアは、複数枚の鋼板が軸方向に積層されてなり、スリットは、突極の内部に設けられ、そのスリット内にかしめ部材が嵌挿されて各鋼板が連結されロータコアが構成される。つまり、突極内等の磁束の流れを良好とするスリットにかしめ部材が嵌挿され、積層型とする各鋼板の連結がそのスリットを用いて行われるため、各鋼板を連結する連結手段を他の箇所に設ける必要がなく、ロータの軽量化等に寄与できる。
(付記5)付記1に記載のロータにおいて、前記スリットは、前記突極の先端面に設けられるものであり、ロータの軸線に対して傾斜するように連続して設けられていることを特徴とするロータ。
この構成によれば、スリットは、突極の先端面に設けられ、ロータの軸線に対して傾斜するように連続して設けられる。つまり、スリットは、突極内等の磁束の流れを良好とするとともに、突極内の磁束の流れが滑らかに変化してコギングトルク波形がなまるようになる所謂スキュー効果が得られ、これによりモータ振動の一層の低減に寄与できる。
(付記6)付記1〜5のいずれか1つに記載のロータを備えたことを特徴とするモータ。
この構成によれば、上記付記に記載のロータが備えられるため、低振動なモータとして提供できる。
M…ブラシレスモータ、10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10H,10I…ロータ、12,33,52…ロータコア、12b…スリット(磁束分離部)、12c…スリット(磁束整流部)、13,34,53…マグネット、13a,34a,53a…内側面(背面)、13a1,13a2,13a3,13a4…傾斜面(磁束分離部)、14,41,54…突極、35…突極ブロック部、43…連結部、G…ギャップ距離、S…磁束分離部としての間隙部、T…マグネットの径方向厚さ。

Claims (5)

  1. ロータコアの周方向に一方の磁極のマグネットが複数配置されるとともに、前記ロータコアに一体形成された突極が各マグネット間に空隙を以て配置され、前記突極を他方の磁極として機能するように構成されたロータであって、
    前記マグネットの背面側のロータコア部分に、前記マグネットの背面側の磁束を周方向両側に強制的に分離させる磁束分離部が設けられ
    前記磁束分離部は、前記ロータコアに形成したスリットにて構成され、
    前記スリットのスリット幅Wsと、前記マグネットの周方向幅Wmとの比Ws/Wmが、0<Ws/Wm≦0.3の範囲内に設定されたことを特徴とするロータ。
  2. 請求項1に記載のロータにおいて、
    前記磁束分離部は、前記マグネットの背面と当接して設けられていることを特徴とするロータ。
  3. 請求項1又は2に記載のロータにおいて、
    前記磁束分離部は、前記マグネットの背面側の磁束を周方向中央部で両側に分離させるように構成されていることを特徴とするロータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のロータにおいて、
    前記突極の内部に、前記突極内を通過する磁束の向きを強制的に変更する磁束整流部が設けられていることを特徴とするロータ。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のロータを備えたことを特徴とするモータ。
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