JP5608115B2 - ガスシールドアーク溶接方法および溶接装置 - Google Patents
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Description
本発明は、先行電極および後行電極を用いたガスシールドアーク溶接方法および溶接装置に関する。
造船や橋梁の分野におけるすみ肉溶接ビードの脚長は、板厚に応じて設計される場合が多い。造船の分野においては、共通構造規制(CSR)の適用により、板厚が大きくなる傾向にあり、板厚が大きい部材を溶接する技術の向上および高効率化が求められている。
一般的に、板厚が大きくなるに従って、溶接ビードの脚長が大きくなる。大脚長の溶接ビードを形成する溶接方法としては、溶接用のワイヤを先行電極および後行電極として使用し、両電極を並行して移動させ、先行電極および後行電極によって一つの溶融プールを形成する1プール方式のガスシールドアーク溶接方法がある(例えば、特許文献1参照)。このような1プール方式の溶接方法によって、大脚長の溶接ビードを形成するためには、溶融プールを大きく形成する必要があるが、溶融プールが大きくなると、重力等の影響によって溶融プールが崩れ易くなるため、大脚長の溶接ビードを良好に形成することが困難である。
一般的に、板厚が大きくなるに従って、溶接ビードの脚長が大きくなる。大脚長の溶接ビードを形成する溶接方法としては、溶接用のワイヤを先行電極および後行電極として使用し、両電極を並行して移動させ、先行電極および後行電極によって一つの溶融プールを形成する1プール方式のガスシールドアーク溶接方法がある(例えば、特許文献1参照)。このような1プール方式の溶接方法によって、大脚長の溶接ビードを形成するためには、溶融プールを大きく形成する必要があるが、溶融プールが大きくなると、重力等の影響によって溶融プールが崩れ易くなるため、大脚長の溶接ビードを良好に形成することが困難である。
そこで、大脚長の溶接ビードを形成する場合には、先行電極による溶融プールと、後行電極による溶融プールとを形成する2プール方式のガスシールドアーク溶接方法が用いられる(例えば、特許文献2参照)。2プール方式の溶接方法においても、脚長が大きくなるに従って、溶接ビードにアンダーカットやオーバーラップなどの形状不良が生じ易くなる。
そこで、例えば特許文献3のように、先行電極と後行電極との電極間距離や各電極のワイヤ狙い位置などを規定した2プール方式の溶接方法がある。
そこで、例えば特許文献3のように、先行電極と後行電極との電極間距離や各電極のワイヤ狙い位置などを規定した2プール方式の溶接方法がある。
溶接作業をより高効率化させるためには、溶接速度を高める必要がある。しかしながら、各電極の電極間距離やワイヤ狙い位置などを規定した特許文献3のような従来の溶接方法で、溶接速度を高めるために溶接電流を大きくすると、入熱量が大きくなりすぎて、溶融プールが崩れ易くなるため、溶接ビードにアンダーカットやオーバーラップなどの形状不良が生じ易く、疲労強度が低下するとともに、防錆塗料の塗装性が低下する等の要因となり、手直しが多くなり、生産性を向上させることが難しいという問題がある。
本発明では、前記した問題を解決し、溶接速度を高めた場合であっても、大脚長の溶接ビードを良好かつ効率良く形成することができる2プール方式のガスシールドアーク溶接方法および溶接装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、溶接用ワイヤを先行電極および後行電極として使用し、前記先行電極による第一溶融プールと前記後行電極による第二溶融プールとを形成して溶接するガスシールドアーク溶接方法であって、前記先行電極と前記後行電極との電極間距離を50〜150mmに設定し、前記第一溶融プールにフィラーワイヤを挿入して溶接することを特徴としている。
また、本発明の他の構成としては、ガスシールドアーク溶接装置であって、溶接用のワイヤを用いた先行電極および後行電極と、前記先行電極と前記後行電極との間に配置されたフィラーワイヤと、前記先行電極および前記後行電極に電流を供給する給電装置と、を備えている。そして、前記先行電極と前記後行電極とは、前記先行電極による第一溶融プールと前記後行電極による第二溶融プールとが形成されるように、電極間距離が設定されている。また、前記フィラーワイヤは、前記第一溶融プールに挿入されるように、前記先行電極に対して所定の距離を空けて配置されている。
これらの構成では、先行電極による第一溶融プールにフィラーワイヤが挿入されることで、第一溶融プールの温度が低下して凝固が促進される。したがって、第一溶融プールが適切に形成され、アンダーカットやオーバーラップが生じない良好な溶接ビードを形成することができる。これにより、先行電極による溶接ビードの上に、後行電極による第二溶融プールが適切な形状に形成される。したがって、溶接速度を高めるために溶接電流を大きくしても、大脚長(例えば8mm以上)の溶接ビードを良好に形成することができ、かつ、手直しする作業が不要になるため、大脚長の溶接ビードを形成するときの作業効率を高めることができる。
また、両電極の電極間距離を50mm以上に設定することで、第一溶融プールが十分に凝固された後に、先行電極による溶接部位に後行電極を到達させることができる。
また、溶接部位に生じたスラグは通電し難いため、凝固したスラグ上ではアークが消弧し易くなるが、両電極の電極間距離を150mm以下に設定することで、先行電極による溶接部位に生じたスラグが凝固する前に、先行電極による溶接部位に後行電極が到達するため、後行電極のアークを安定して発生させることができる。
また、溶接部位に生じたスラグは通電し難いため、凝固したスラグ上ではアークが消弧し易くなるが、両電極の電極間距離を150mm以下に設定することで、先行電極による溶接部位に生じたスラグが凝固する前に、先行電極による溶接部位に後行電極が到達するため、後行電極のアークを安定して発生させることができる。
前記した溶接方法において、前記フィラーワイヤは、前記先行電極に対して10〜50mm後方に配置されることが好ましい。
このように、先行電極とフィラーワイヤとの距離を10mm以上に設定することで、フィラーワイヤが先行電極のアーク熱によって溶融されるのを防ぐことができ、フィラーワイヤによって第一溶融プールの温度を効果的に下げることができる。
また、先行電極とフィラーワイヤの距離を50mm以下に設定することで、フィラーワイヤの挿入位置よりも前で、第一溶融プールの凝固が完了するのを防ぐことができ、フィラーワイヤを第一溶融プールに確実に挿入することができる。
このように、先行電極とフィラーワイヤとの距離を10mm以上に設定することで、フィラーワイヤが先行電極のアーク熱によって溶融されるのを防ぐことができ、フィラーワイヤによって第一溶融プールの温度を効果的に下げることができる。
また、先行電極とフィラーワイヤの距離を50mm以下に設定することで、フィラーワイヤの挿入位置よりも前で、第一溶融プールの凝固が完了するのを防ぐことができ、フィラーワイヤを第一溶融プールに確実に挿入することができる。
前記した溶接方法において、前記フィラーワイヤは、前記後行電極に対して10mm以上前方に配置されていることが好ましい。
このように、フィラーワイヤと後行電極との距離を10mm以上に設定することで、フィラーワイヤが後行電極のアーク熱によって溶融されるのを防ぐことができ、フィラーワイヤによって第一溶融プールの温度を効果的に下げることができる。
このように、フィラーワイヤと後行電極との距離を10mm以上に設定することで、フィラーワイヤが後行電極のアーク熱によって溶融されるのを防ぐことができ、フィラーワイヤによって第一溶融プールの温度を効果的に下げることができる。
前記した溶接方法において、前記フィラーワイヤに電流を流して第一溶融プールの凝固速度を制御することが好ましい。
具体的には、大脚長の溶接ビードを形成する場合には、溶接入熱が大きくなるため、フィラーワイヤに流す電流値を小さくして、フィラーワイヤの温度を低くすることで、第一溶融プールの凝固を促進させることができる。
また、脚長が小さい溶接ビードを形成する場合には、溶接入熱が小さくなり、溶接ビードが凸形状になり易いため、フィラーワイヤに流す電流を大きくして、フィラーワイヤの温度を高くすることで、第一溶融プールの凝固を遅らせて、溶接ビードを平滑に形成することができる。
具体的には、大脚長の溶接ビードを形成する場合には、溶接入熱が大きくなるため、フィラーワイヤに流す電流値を小さくして、フィラーワイヤの温度を低くすることで、第一溶融プールの凝固を促進させることができる。
また、脚長が小さい溶接ビードを形成する場合には、溶接入熱が小さくなり、溶接ビードが凸形状になり易いため、フィラーワイヤに流す電流を大きくして、フィラーワイヤの温度を高くすることで、第一溶融プールの凝固を遅らせて、溶接ビードを平滑に形成することができる。
前記した溶接方法において、前記フィラーワイヤに流す電流を200A以下に設定するとともに、前記先行電極に流す電流を300〜550A、前記後行電極に流す電流を200〜400Aに設定することが好ましい。
この構成では、フィラーワイヤによって第一溶融プールの凝固をより効果的に促進させることができる。また、両電極の入熱量を制限することで、アンダーカットやオーバーラップの発生をより抑制することができる。
この構成では、フィラーワイヤによって第一溶融プールの凝固をより効果的に促進させることができる。また、両電極の入熱量を制限することで、アンダーカットやオーバーラップの発生をより抑制することができる。
前記した溶接方法において、前記先行電極の前方に、溶接用のワイヤを用いた追加電極を少なくとも一つ配置し、前記先行電極および前記追加電極によって前記第一溶融プールを形成したり、前記後行電極の後方に、溶接用のワイヤを用いた追加電極を少なくとも一つ配置し、前記後行電極および前記追加電極によって前記第二溶融プールを形成したりしてもよい。このように、電極を追加することで、溶着量が増加するため、溶接速度を高めるとともに、より大きな脚長の溶接ビードを形成することができる。
また、第一溶融プールに挿入されるフィラーワイヤの本数を増やした場合には、第一溶融プールの冷却効果を高めることができる。
本発明によれば、先行電極と後行電極とを用いた2プール方式のガスシールドアーク溶接において、先行電極による第一溶融プールにフィラーワイヤを挿入することで、良好な溶接ビードを形成し、この先行電極による溶接ビードの上に、後行電極による第二溶融プールを適切な形状に形成することができるため、大脚長の溶接ビードを良好かつ効率良く形成することができ、生産性を向上させることができる。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、図1に示すように、水平に設置された下板2と、下板2の上面に垂直に配置された立板3との隅部をすみ肉溶接するための溶接装置1および溶接方法を例として説明する。
本実施形態では、図1に示すように、水平に設置された下板2と、下板2の上面に垂直に配置された立板3との隅部をすみ肉溶接するための溶接装置1および溶接方法を例として説明する。
本実施形態の溶接装置1は、図1および図2に示すように、トーチ10,20,30と、トーチ10,20,30を支持する支持体40と、トーチ10,20,30に電流を供給する給電装置50と、を備えている。各トーチ10,20,30には、図示しない供給装置から先行電極11、後行電極21およびフィラーワイヤ31が送り込まれるように構成されている。
この溶接装置1は、ガスシールドアーク溶接を行うものであり、トーチ10,20,30に電流を供給する構成や、不活性のガスを噴射する構成などは、公知のガスシールドアーク溶接装置の各構成を用いているため、その詳細な説明は省略する。
この溶接装置1は、ガスシールドアーク溶接を行うものであり、トーチ10,20,30に電流を供給する構成や、不活性のガスを噴射する構成などは、公知のガスシールドアーク溶接装置の各構成を用いているため、その詳細な説明は省略する。
支持体40は、図1に示すように、鉛直に立ち上げられた鉛直部材41と、鉛直部材41の下端部の左右角部から、水平前方に延出された二つのアーム部材42,42と、を備えている。
アーム部材42には、図2(a)に示すように、後記する位置調整機構60を介して、三つ一組のトーチ10,20,30が取り付けられている。
各トーチ10,20,30は、アーム部材42の先端側から基端側に並設されており、両アーム部材42,42の各トーチ10,20,30は左右に対峙している。
アーム部材42には、図2(a)に示すように、後記する位置調整機構60を介して、三つ一組のトーチ10,20,30が取り付けられている。
各トーチ10,20,30は、アーム部材42の先端側から基端側に並設されており、両アーム部材42,42の各トーチ10,20,30は左右に対峙している。
両アーム部材42,42の間は、下板2および立板3が配置される領域である。このように、溶接装置1では、下板2と立板3の左右両隅部に沿って、各トーチ10,20,30が配置される。
さらに、支持体40は、図示しない駆動機構によって、下板2および立板3の長手方向に移動可能となっている。したがって、支持体40を移動させることで、各トーチ10,20,30を下板2と立板3の隅部に沿って移動させることができる。
さらに、支持体40は、図示しない駆動機構によって、下板2および立板3の長手方向に移動可能となっている。したがって、支持体40を移動させることで、各トーチ10,20,30を下板2と立板3の隅部に沿って移動させることができる。
トーチ10,20,30は、先行電極11、後行電極21、フィラーワイヤ31が送り込まれる筒状の部材であり、アーム部材42の先端側から順に先行トーチ10、中間トーチ30、後行トーチ20が並設されている。
なお、先行電極11、後行電極21およびフィラーワイヤ31は、溶接用のソリッドワイヤまたはフラックス入りワイヤを用いている。
先行トーチ10には先行電極11が送り込まれ、後行トーチ20には後行電極21が送り込まれ、中間トーチ30にはフィラーワイヤ31が送り込まれる。
なお、先行電極11、後行電極21およびフィラーワイヤ31は、溶接用のソリッドワイヤまたはフラックス入りワイヤを用いている。
先行トーチ10には先行電極11が送り込まれ、後行トーチ20には後行電極21が送り込まれ、中間トーチ30にはフィラーワイヤ31が送り込まれる。
トーチ10,20,30には、筒状のコンタクトチップ(図示せず)が設けられている。そして、各トーチ10,20,30に送り込まれた両電極11,21やフィラーワイヤ31は、コンタクトチップに挿通され、各トーチ10,20,30の先端部(下端部)から突出している。
給電装置50は、図1に示すように、鉛直部材41の前面に取り付けられた配電盤51と、配電盤51と各トーチ10,20,30(図2(a)参照)とを接続する給電ケーブル52と、を備えている。給電ケーブル52は、トーチ10,20,30の基端部(上端部)に連結されている。
そして、図示しない電源から配電盤51に供給された電流は、配電盤51内で所定の電流値に変換された後に、給電ケーブル52を通じて各トーチ10,20,30に供給され、コンタクトチップを介して両電極11,21やフィラーワイヤ31に供給される。
なお、各トーチ10,20,30に電流を供給する構成としては、電源に付属されたリモートコントローラによって電流値を制御することもできる。
そして、図示しない電源から配電盤51に供給された電流は、配電盤51内で所定の電流値に変換された後に、給電ケーブル52を通じて各トーチ10,20,30に供給され、コンタクトチップを介して両電極11,21やフィラーワイヤ31に供給される。
なお、各トーチ10,20,30に電流を供給する構成としては、電源に付属されたリモートコントローラによって電流値を制御することもできる。
図4に示すように、本実施形態では、先行電極11には300〜550Aの電流を流すとともに、後行電極21には200〜400Aの電流を流すように構成されている。また、フィラーワイヤ31には、電流を流さない、または200A以下の電流を流すように構成されている。なお、フィラーワイヤ31の極性は直流正極性または直流逆極性のいずれでもよい。
位置調整機構60は、図2(a)に示すように、アーム部材42の上面に設けられており、給電ケーブル52を保持することで、各トーチ10,20,30を支持している。
この位置調整機構60は、二つの上下ガイド部材61,61と、二つの左右ガイド部材62,62と、保持部材63と、を備えている。
この位置調整機構60は、二つの上下ガイド部材61,61と、二つの左右ガイド部材62,62と、保持部材63と、を備えている。
各上下ガイド部材61,61は、図2(b)に示すように、各トーチ10,20,30の前後両側でアーム部材42の上面に立設されている。上下ガイド部材61には、鉛直に配置された回転軸61aが設けられている。回転軸61aの外周面にはねじ溝が形成されており、図示しないダイヤルを回転させることで、回転軸61aを回転させることができる。
各左右ガイド部材62,62には、各上下ガイド部材61,61の回転軸61a,61aが螺合されるねじ孔が形成されている。つまり、各上下ガイド部材61,61の回転軸61a,61aを回転させることで、左右ガイド部材62を上下に移動させる送りねじ機構が構成されている。
また、左右ガイド部材62には、図2(a)に示すように、左右水平に配置された回転軸62aが設けられている。回転軸62aの外周面にはねじ溝が形成されており、図示しないダイヤルを回転させることで、回転軸62aを回転させることができる。
また、左右ガイド部材62には、図2(a)に示すように、左右水平に配置された回転軸62aが設けられている。回転軸62aの外周面にはねじ溝が形成されており、図示しないダイヤルを回転させることで、回転軸62aを回転させることができる。
保持部材63の前後両端部には、各左右ガイド部材62,62の回転軸62a,62aが螺合されるねじ孔が形成されている。つまり、各左右ガイド部材62,62の回転軸62a,62aを回転させることで、保持部材63を左右に移動させる送りねじ機構が構成されている。
また、保持部材63には、給電ケーブル52の下部が挿通される三つの保持孔が、前後方向に並設されている。そして、給電ケーブル52が保持孔に固定されることで、各トーチ10,20,30が保持部材63に支持されている。
各トーチ10,20,30は鉛直方向に対して傾斜しており、両電極11,21およびフィラーワイヤ31の先端部が下板2と立板3の隅部に向けられている。
各トーチ10,20,30は鉛直方向に対して傾斜しており、両電極11,21およびフィラーワイヤ31の先端部が下板2と立板3の隅部に向けられている。
このような溶接装置1では、図2(a)および(b)に示すように、位置調整機構60の左右ガイド部材62および保持部材63を上下左右に移動させて、各トーチ10,20,30の位置を調整することで、下板2と立板3の隅部と、両電極11,21およびフィラーワイヤ31の先端部との間隔を調整することができる。
次に、本実施形態の溶接装置1における先行電極11、後行電極21およびフィラーワイヤ31の位置関係について詳細に説明する。
溶接装置1では、図4に示すように、先行電極11と後行電極21との電極間距離が50〜150mmに設定されている。また、フィラーワイヤ31は、先行電極11に対して10〜50mm後方に配置されている。
また、図3に示すように、先行電極11のワイヤ狙い位置は、下板2と立板3の隅部に対して下板2側に設定され、後行電極21のワイヤ狙い位置は、隅部に対して立板3側に設定されている。
溶接装置1では、図4に示すように、先行電極11と後行電極21との電極間距離が50〜150mmに設定されている。また、フィラーワイヤ31は、先行電極11に対して10〜50mm後方に配置されている。
また、図3に示すように、先行電極11のワイヤ狙い位置は、下板2と立板3の隅部に対して下板2側に設定され、後行電極21のワイヤ狙い位置は、隅部に対して立板3側に設定されている。
次に、前記した溶接装置1を用いた溶接方法について説明する。なお、以下の説明では、図6に示すフローチャートを適宜に参照する。
まず、図4に示すように、先行電極11と後行電極21との電極間距離を50〜150mmに設定する。さらに、フィラーワイヤ31を先行電極11に対して10〜50mm後方に配置するとともに、フィラーワイヤ31を後行電極21に対して10mm以上前方に配置する(ステップS1)。
まず、図4に示すように、先行電極11と後行電極21との電極間距離を50〜150mmに設定する。さらに、フィラーワイヤ31を先行電極11に対して10〜50mm後方に配置するとともに、フィラーワイヤ31を後行電極21に対して10mm以上前方に配置する(ステップS1)。
また、図2(a)に示す位置調整機構60によって、両電極11,21およびフィラーワイヤ31の各先端部と、下板2と立板3の隅部との間隔を調整する(ステップS2)。
給電装置50(図1参照)から先行電極11に300〜550Aの電流を流すとともに、後行電極21に200〜400Aの電流を流して、両電極11,21でアークを発生させる。さらに、フィラーワイヤ31には、電流を流さない、または200A以下の電流を流す(ステップS3)。
このようにして、先行電極11による第一溶融プール15と、後行電極21による第二溶融プール25とを形成し、両電極11,21およびフィラーワイヤ31の間隔を保ちながら、両電極11,21およびフィラーワイヤ31を隅部に沿って移動させる(ステップS4)
このとき、両電極11,21の電極間距離が50mm以上であるため、第一溶融プール15が十分に凝固された後に、先行電極11による溶接部位に後行電極21が到達する。
したがって、溶接装置1では、先行電極11による第一溶融プール15と、後行電極21による第二溶融プール25とが離れて形成される2プール方式のガスシールドアーク溶接が行われる。
したがって、溶接装置1では、先行電極11による第一溶融プール15と、後行電極21による第二溶融プール25とが離れて形成される2プール方式のガスシールドアーク溶接が行われる。
また、先行電極11とフィラーワイヤ31との間隔は50mm以下に設定されており、先行電極11による第一溶融プール15の凝固が完了する位置よりも前に、フィラーワイヤ31が配置されているため、フィラーワイヤ31は第一溶融プール15に挿入された状態となる。
両電極11,21およびフィラーワイヤ31を一定の間隔を保ちながら移動させることで、先行電極11による溶接ビードの上に、後行電極による第二溶融プール25を形成する。このとき、第一溶融プール15と第二溶融プール25は、下板2側と立板3側とにずれた位置に形成される。そして、図5に示すように、先行電極11による溶接ビード16に後行電極21による溶接ビード26が重なることで、大脚長の溶接ビードが形成される。
このようにして、大脚長の溶接ビードを形成しながら、図3に示すように、両電極11,21およびフィラーワイヤ31を隅部の所定の位置まで移動させて溶接を完了する(ステップS5)。
前記した溶接装置1および溶接方法では、以下のような作用効果を奏する。
図3に示すように、先行電極11および後行電極21に電流を流してアークを発生させ、両電極11,21を並行して移動させると、先行電極11による第一溶融プール15と後行電極21による第二溶融プール25とが形成される。
図3に示すように、先行電極11および後行電極21に電流を流してアークを発生させ、両電極11,21を並行して移動させると、先行電極11による第一溶融プール15と後行電極21による第二溶融プール25とが形成される。
このとき、第一溶融プール15にフィラーワイヤ31が挿入されることで、第一溶融プール15の温度が低下して凝固が促進される。したがって、第一溶融プール15が適切に形成され、アンダーカットやオーバーラップが生じない良好な溶接ビード16を形成することができる。
これにより、先行電極11による溶接ビード16の上に、第二溶融プール25が適切な形状に形成される。したがって、溶接速度を高くするために溶接電流を大きくしても、大脚長の溶接ビードを良好に形成することができ、かつ、手直しする作業が不要になるため、大脚長の溶接ビードを形成するときの作業効率を高めることができる。
なお、本実施形態の溶接装置1および溶接方法では、脚長が5mm以上の溶接ビードを形成することを想定しているが、特に、脚長が8mm以上の大脚長の溶接ビードを形成する場合に適している。
これにより、先行電極11による溶接ビード16の上に、第二溶融プール25が適切な形状に形成される。したがって、溶接速度を高くするために溶接電流を大きくしても、大脚長の溶接ビードを良好に形成することができ、かつ、手直しする作業が不要になるため、大脚長の溶接ビードを形成するときの作業効率を高めることができる。
なお、本実施形態の溶接装置1および溶接方法では、脚長が5mm以上の溶接ビードを形成することを想定しているが、特に、脚長が8mm以上の大脚長の溶接ビードを形成する場合に適している。
また、フィラーワイヤ31に電流を流すことで、第一溶融プール15の凝固速度を制御することができる。
具体的には、溶接入熱が大きい場合には、フィラーワイヤ31に流す電流値を小さくして、フィラーワイヤ31の温度を低くすることで、第一溶融プール15の凝固を促進させることができる。また、溶接入熱が小さい場合には、フィラーワイヤ31に流す電流を大きくして、フィラーワイヤ31の温度を高くすることで、第一溶融プール15の凝固を遅らせて、溶接ビードを平滑に形成することができる。
なお、本実施形態のように、フィラーワイヤ31に電流を流さない、または200A以下の電流を流した場合には、フィラーワイヤ31によって第一溶融プール15の凝固を効果的に促進させることができる。
具体的には、溶接入熱が大きい場合には、フィラーワイヤ31に流す電流値を小さくして、フィラーワイヤ31の温度を低くすることで、第一溶融プール15の凝固を促進させることができる。また、溶接入熱が小さい場合には、フィラーワイヤ31に流す電流を大きくして、フィラーワイヤ31の温度を高くすることで、第一溶融プール15の凝固を遅らせて、溶接ビードを平滑に形成することができる。
なお、本実施形態のように、フィラーワイヤ31に電流を流さない、または200A以下の電流を流した場合には、フィラーワイヤ31によって第一溶融プール15の凝固を効果的に促進させることができる。
また、先行電極11とフィラーワイヤ31との距離が10mm以上に設定されるとともに、フィラーワイヤ31と後行電極21との距離が10mm以上に設定されているため、フィラーワイヤ31が先行電極11または後行電極21のアーク熱によって溶融されるのを防ぐことができ、第一溶融プール15の温度を効果的に低下させることができる。
また、先行電極11に流す電流が300〜550A、後行電極21に流す電流が200〜400Aに設定されており、両電極11,21の入熱量が制限されているため、溶接ビードにアンダーカットやオーバーラップが発生するのを防ぐことができる。
また、溶接部位に生じたスラグは通電し難いため、凝固したスラグ上ではアークが消弧し易くなるが、先行電極11と後行電極21との電極間距離は150mm以下に設定されているため、先行電極11による溶接部位に発生したスラグが凝固する前に、溶接部位に後行電極21が到達する。したがって、先行電極11による溶接部位において、後行電極21のアークを安定して発生させることができる。
以上のように、本実施形態の溶接装置1および溶接方法によれば、先行電極11と後行電極21とを用いた2プール方式のガスシールドアーク溶接によって、大脚長の溶接ビードを良好かつ効率良く形成することができ、生産性を向上させることができる。
例えば、本実施形態の溶接装置1は、ロンジやリブをパネルに接合するためのラインウェルダーなどの自動すみ肉溶接設備や、すみ肉溶接用簡易走行台車に適用するのが望ましい。
例えば、本実施形態の溶接装置1は、ロンジやリブをパネルに接合するためのラインウェルダーなどの自動すみ肉溶接設備や、すみ肉溶接用簡易走行台車に適用するのが望ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
例えば、図3に示す先行電極11の前方に、溶接用のワイヤを用いた追加電極を配置し、先行電極11および追加電極によって、第一溶融プール15を形成してもよい。また、後行電極21の後方に、追加電極を配置し、後行電極21および追加電極によって、第二溶融プール25を形成してもよい。さらには、先行電極11の前方および後行電極21の後方の両方に追加電極を配置してもよい。
例えば、図3に示す先行電極11の前方に、溶接用のワイヤを用いた追加電極を配置し、先行電極11および追加電極によって、第一溶融プール15を形成してもよい。また、後行電極21の後方に、追加電極を配置し、後行電極21および追加電極によって、第二溶融プール25を形成してもよい。さらには、先行電極11の前方および後行電極21の後方の両方に追加電極を配置してもよい。
このように、電極の本数を追加した場合には、溶着量が増加するため、溶接速度を高めるとともに、より大きな脚長の溶接ビードを形成することができる。
なお、追加電極の本数は限定されるものではなく、溶接速度や溶接ビードの脚長に応じて、適宜に設定することができる。
なお、追加電極の本数は限定されるものではなく、溶接速度や溶接ビードの脚長に応じて、適宜に設定することができる。
また、第一溶融プール15に挿入されるフィラーワイヤ31の本数は限定されるものではなく、フィラーワイヤ31の本数を増やした場合には、第一溶融プール15の冷却効果を高めることができる。
次に、本発明の効果を確認した実施例について説明する。先行電極と後行電極との間にフィラーワイヤを配置した溶接装置を用いたガスシールドアーク溶接において、先行電極と後行電極との電極間距離を50〜150mmに設定した場合と、50〜150mmの範囲外に設定した場合とにおける溶接ビードの形状を比較した。
この実施例に用いられる各構成要素について説明する。
(下板および立板)
厚さ16mm、幅100mm、長さ1000mmの鋼板。
表面に膜厚が40μmのプライマーを塗布。
(シールドガス)
先行電極および後行電極には、100%の二酸化炭素ガスを25L/分の流量で供給。
フィラーワイヤには供給していない。
(下板および立板)
厚さ16mm、幅100mm、長さ1000mmの鋼板。
表面に膜厚が40μmのプライマーを塗布。
(シールドガス)
先行電極および後行電極には、100%の二酸化炭素ガスを25L/分の流量で供給。
フィラーワイヤには供給していない。
(先行電極および後行電極)
フラックス入りワイヤを使用。
ワイヤ径は1.6mm、ワイヤ突き出し量は25mm。
トーチ角度は50°。
前後角度は垂直(0°)。
先行電極のワイヤ狙い位置は、隅部から下板側に5mm、立板側に0mm。
後行電極のワイヤ狙い位置は、隅部から下板側に0mm、立板側に0mm。
(フィラーワイヤ)
ソリッドワイヤまたはフラックス入りワイヤを使用。
ワイヤ径は1.2mm、ワイヤ突き出し量は25mm。
トーチ角度は50°。
ワイヤ狙い位置は、隅部から下板側に0mm、立板側に0mm。
フラックス入りワイヤを使用。
ワイヤ径は1.6mm、ワイヤ突き出し量は25mm。
トーチ角度は50°。
前後角度は垂直(0°)。
先行電極のワイヤ狙い位置は、隅部から下板側に5mm、立板側に0mm。
後行電極のワイヤ狙い位置は、隅部から下板側に0mm、立板側に0mm。
(フィラーワイヤ)
ソリッドワイヤまたはフラックス入りワイヤを使用。
ワイヤ径は1.2mm、ワイヤ突き出し量は25mm。
トーチ角度は50°。
ワイヤ狙い位置は、隅部から下板側に0mm、立板側に0mm。
両電極の電源特性は、直流逆極性であり、フィラーワイヤの電源特性は、直流正極性または逆極性である(表1から表4参照)。
そして、表1および表2に示した実施例1から実施例13は、先行電極と後行電極との電極間距離を50〜150mmに設定したものであり、この実施例1から実施例13では、溶接ビードにアンダーカットやオーバーラップなどの形状不良が生じることなく、大脚長の溶接ビードを良好に形成するとともに、アークも良好に発生させることができた。
これに対して、表3および表4に示した比較例1から比較例3のように、先行電極と後行電極との電極間距離が50mmよりも小さい場合には、溶接ビードにアンダーカットおよびオーバーラップが生じた。また、比較例4から比較例8のように、先行電極と後行電極との電極間距離が150mmよりも大きい場合には、溶接ビードにオーバーラップが生じた。
以上のような実施例により、本発明のガスシールドアーク溶接方法および溶接装置によれば、大脚長の溶接ビードが良好に形成されることがわかった。
1 溶接装置
2 下板
3 立板
10 先行トーチ
11 先行電極
15 第一溶融プール
16 溶接ビード(先行電極)
20 後行トーチ
21 後行電極
25 第二溶融プール
26 溶接ビード(後行電極)
30 中間トーチ
31 フィラーワイヤ
40 支持体
50 給電装置
60 位置調整機構
2 下板
3 立板
10 先行トーチ
11 先行電極
15 第一溶融プール
16 溶接ビード(先行電極)
20 後行トーチ
21 後行電極
25 第二溶融プール
26 溶接ビード(後行電極)
30 中間トーチ
31 フィラーワイヤ
40 支持体
50 給電装置
60 位置調整機構
Claims (7)
- 溶接用のワイヤを先行電極および後行電極として使用し、前記先行電極による第一溶融プールと前記後行電極による第二溶融プールとを形成して溶接するガスシールドアーク溶接方法であって、
前記先行電極と前記後行電極との電極間距離を50〜150mmに設定し、
前記第一溶融プールにフィラーワイヤを挿入して溶接することを特徴とするガスシールドアーク溶接方法。 - 前記フィラーワイヤは、前記先行電極に対して10〜50mm後方に配置されるとともに、前記後行電極に対して10mm以上前方に配置されることを特徴とする請求項1に記載のガスシールドアーク溶接方法。
- 前記フィラーワイヤに電流を流すことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスシールドアーク溶接方法。
- 前記フィラーワイヤに流す電流は200A以下であるとともに、
前記先行電極に流す電流は300〜550A、前記後行電極に流す電流は200〜400Aであることを特徴とする請求項3に記載のガスシールドアーク溶接方法。 - 前記先行電極の前方に、溶接用のワイヤを用いた追加電極を少なくとも一つ配置し、前記先行電極および前記追加電極によって前記第一溶融プールを形成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガスシールドアーク溶接方法。
- 前記後行電極の後方に、溶接用のワイヤを用いた追加電極を少なくとも一つ配置し、前記後行電極および前記追加電極によって前記第二溶融プールを形成することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガスシールドアーク溶接方法。
- 溶接用のワイヤを用いた先行電極および後行電極と、
前記先行電極と前記後行電極との間に配置されたフィラーワイヤと、
前記先行電極および前記後行電極に電流を供給する給電装置と、を備え、
前記先行電極と前記後行電極とは、前記先行電極による第一溶融プールと前記後行電極による第二溶融プールとが形成されるように、電極間距離が設定され、
前記フィラーワイヤは、前記第一溶融プールに挿入されるように、前記先行電極に対して所定の距離を空けて配置されていることを特徴とするガスシールドアーク溶接装置。
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