JP5607234B2 - 加熱可能な材料搬送装置を備えた建設機械 - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の導入部に記載の建設機械に関するものである。

そのような建設機械の例は、道路舗装機と、その道路舗装機に舗装用混合物を供給する供給装置である。この建設機械は、駆動装置によって自走が可能である。搬送される材料が、材料搬送装置と接触することで、または材料搬送装置での搬送中に、早急かつ急速に冷却されることを、加熱装置によって防いでいる。材料を高温に保つことで、搬送された材料（例えば、アスファルト舗装用混合物）を処理するのに利用できる時間が延長される。

材料搬送装置を加熱するための加熱装置としてガスヒータまたは電熱素子を使用することが、既に知られている。しかし、これらの選択肢には両方とも欠点がある。ガスヒータは、例えば建設機械上のボンベにガスを貯蔵する必要があるので、不都合である。このようなボンベは、建設機械の運転中に適時検出されることなく空になるというリスクがある。さらには、ガスボンベは、建設機械上でスペースを取る。一方、電熱素子は、その作動のためには燃焼エネルギーを電気エネルギーに変換する必要があるので、不都合である。このため、電熱素子の効率は非常に低い。

本発明の目的は、材料搬送装置のより効率的な加熱が可能となるように、できる限り簡単な設計で建設機械を改良することである。

この目的は、請求項１の特徴を有する建設機械によって実現される。本発明の効果的なさらなる展開については、従属請求項に記載されている。

本発明の建設機械では、加熱装置は、建設機械の駆動装置と同じ燃料で作動させることができる放射ヒータであるか、またはそのような放射ヒータを備えるものである。これによって、駆動装置用の第１の燃料と、加熱装置用の第２の燃料または他の作動資源とを、貯蔵する必要がなくなる。

建設機械の駆動装置は、例えば、ディーゼル燃焼機関とすることができる。その場合、加熱装置は、同じくディーゼル燃焼装置を備える放射ヒータとすることができる。これによって、ディーゼルを、駆動装置と加熱装置の両方に用いることができる。

駆動装置用と、加熱装置の燃焼装置用の両方の燃料が、共通のタンクに貯蔵されると、特に好ましい。これによって、建設機械の全運転時間にわたって加熱装置を作動させるための十分な燃料があることが保証される。そのようなタンクの中に燃料計を設けることが想定でき、これにより、建設機械の運転者にタンクの充填レベルが通知される。

建設機械のコンソールで加熱装置の操作が可能であると、建設機械の操作は特に便利である。具体的には、加熱装置のオン・オフの切り替えと加熱出力の変更をコンソールで可能とすることができる。コンベアベルト用の従来のガスヒータとは異なり、この場合、始動前のグロープラグの予熱、点火、および燃焼プロセスの制御のために、運転者がガスヒータの燃焼装置に直接アクセスする必要がなくなる。

材料搬送装置の停止時に加熱装置をオフに切り替える手段を備えていることが好ましい。これによって、材料搬送装置の損傷につながる材料搬送装置の加熱領域が過熱される危険性を回避することができる。

材料搬送装置上またはその近辺に、材料搬送装置の温度を確認するための温度センサを設けることができ、これによって、過熱状態を適時検出することが可能である。

本発明の効果的な実施形態では、コントローラが設けられていて、これは、材料搬送装置の測定温度に応じて加熱装置を制御するように構成されている。材料搬送装置が冷たすぎる場合は、加熱出力（発熱量）を増加させる。逆に、材料搬送装置またはそれで搬送される材料の高すぎる温度が測定されて、過熱の危険性がある場合には、加熱出力を低下させることができる。

特に、本発明に係る建設機械は、道路舗装機として、またはそのような道路舗装機に加熱舗装用混合物を供給するための供給車として、構成することができる。

図１は、本発明に係る建設機械の一実施形態としての、道路舗装機用の供給装置を示す概略側面図である。

以下では、図面を用いて、本発明の効果的な実施形態について、より詳細に説明する。唯一の図面によって、本発明に係る建設機械１の一実施形態としての、道路舗装機用の供給装置を概略側面図に示している。供給車は、ここではクローラ式車台である車台を備え、これは、建設機械１の駆動装置としてのディーゼル燃焼機関によって作動させることができる。建設機械１の作業方向の前端にある材料ホッパ３を用いて、この場合は舗装用混合物である材料を、受容および貯蔵する。コンベアベルトの形態の材料搬送装置４によって、材料をホッパ３から建設機械１の後端まで搬送することができる。コンベアベルト４は、そこまで上昇している。

建設機械１の駆動装置を作動させるためのディーゼルが、建設機械１のタンク５に貯蔵されている。燃料計（図示せず）によって、コンソール上にタンク５の充填レベルを運転者に表示する。

タンクに貯蔵されている燃料は、材料搬送装置４の上方に配置されて上からこれを加熱する加熱装置７に、ライン６を介して供給される。

加熱装置７は、本実施形態では、ディーゼル燃焼装置を備える直接放射ヒータとして構成されている。タンク５からの燃料は、ライン６を介して加熱装置のディーゼル燃焼装置８に供給される。ディーゼル燃焼装置８は、タンク５からのディーゼル燃料を燃焼させることによって熱を発生させる。この熱により加熱された媒体が、加熱装置７の導熱部９を通って流れる。導熱部９からの放射熱１０は、材料搬送装置４またはそれで搬送される材料に対して、下向きに放出される。

材料搬送装置４の近くに、例えば材料搬送装置４の直ぐ上に、温度センサ１１が設けられている。この温度センサ１１は、材料搬送装置４および／またはそれで搬送される材料の温度を測定する。測定された値は、同じく加熱装置７の動作の制御を行うコントローラに伝達される。過熱の危険性があるときには、加熱装置７の加熱出力を低下させる。

加熱装置のオンへの切り替えおよび燃焼プロセスの確認は、運転者が加熱装置７に直接アクセスして視認する必要がなく、建設機械のコンソールで行われる。加熱装置７の動作は、材料搬送装置４の動きと結び付けることも可能である。材料搬送装置４の停止が生じたときには、それが意図的であるか不具合によるかにかかわらず、材料搬送装置４の過熱を防ぐため、加熱装置７はオフに切り替えられる。このために、例えば、ライン６に遮断弁を設けることができる。

材料搬送装置４の温度の監視および調節は、温度センサ１１によって可能である。また、暖機プロセスの監視は、運転者が加熱装置７を視認する必要がなく、完全に自動化することが可能である。

本発明に係る建設機械１は、記載された実施形態に基づいて、様々に変更することが可能である。例えば、材料搬送装置４として、コンベアベルトの代わりに搬送スクリューを設けることができる。また、加熱装置７は、例えばコンベアベルト４の上側ベルトと下側ベルトの間など、材料搬送装置４の下方または内部に配置されてもよい。

Claims (7)

1. 建設機械を駆動するためにディーゼル燃焼機関を備えた当該建設機械であって、コンベアベルトの形態の材料搬送装置と、前記材料搬送装置によって搬送されている舗装用混合物を加熱する加熱装置と、をさらに備え、
   前記加熱装置は、前記建設機械の前記ディーゼル燃焼機関と同じ燃料によって作動させることができる放射ヒータであり、
   前記加熱装置は、前記材料搬送装置の上方、下方または内部に配置されていることを特徴とする建設機械。
2. 前記燃料は、前記ディーゼル燃焼機関用のものと前記加熱装置のディーゼル燃焼装置用のものの両方が共通のタンクに貯蔵されていることを特徴とする請求項１に記載の建設機械。
3. 前記加熱装置は、前記建設機械のコンソールで操作可能であることを特徴とする請求項１または２に記載の建設機械。
4. 前記材料搬送装置の停止時に前記加熱装置をオフに切り替える手段を備えていることを特徴とする請求項１から３のいずれか一項に記載の建設機械。
5. 前記材料搬送装置には、温度センサが設けられていることを特徴とする請求項１から４のいずれか一項に記載の建設機械。
6. コントローラは、前記材料搬送装置の測定温度に応じて前記加熱装置を制御するように構成されていることを特徴とする請求項５に記載の建設機械。
7. 当該建設機械は、道路舗装機として、または道路舗装機用の供給車として、構成されていることを特徴とする請求項１から６のいずれか一項に記載の建設機械。

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