JP4468915B2 - アスファルト運搬車 - Google Patents
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Description
しかし、このグースアスファルト混合物は、流動性を確保するために高温に維持する必要があるため、アスファルトプラントから施工現場までクッカ釜(加熱容器)内で加熱、攪拌されながら、アスファルト運搬車としてのアスファルトクッカ車で運搬される。
なお、クッカ釜内のグースアスファルト混合物は、クッカ釜の下側に配置したガスバーナでLPガスを燃焼させることにより、加熱される(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
また、クッカ釜は、直火による局所加熱となるため、グースアスファルト混合物の品質を劣化させる恐れがある。
(1) アスファルト、または、アスファルトおよび骨材を主成分とする道路舗装材料を加熱する加熱容器を備えたアスファルト運搬車において、発電設備と、この発電設備からの電力によって作動し、前記加熱容器を加熱するヒータとを設け、前記発電設備を、車両走行時の変速状態にかかわらず、常時走行用エンジンから動力を断続的に取り出す動力取り出し装置と、この動力取り出し装置の出力によって駆動される可変容量型油圧ポンプからなる定回転出力油圧ユニットまたは回転出力油圧ユニットと、この定回転出力油圧ユニットまたは回転出力油圧ユニットによって駆動される油圧モータと、この油圧モータによって駆動され、前記ヒータへ電力を供給する発電機とで構成し、前記走行用エンジンの回転数の変動にかかわらず、一定回転で発電機を駆動することを特徴とするアスファルト運搬車。
(2) (1)に記載のアスファルト運搬車において、前記発電設備を、車両走行時の変速状態にかかわらず、常時走行用エンジンから動力を断続的に取り出す動力取り出し装置と、この動力取り出し装置の出力によって駆動され、前記ヒータへ電力を供給する発電機とで構成したことを特徴とするアスファルト運搬車。
(3) (1)または(2)に記載のアスファルト運搬車において、前記加熱容器内の前記道路舗装材料を攪拌する攪拌機構を設けたことを特徴とするアスファルト運搬車。
(4) (1)から(3)のいずれか1項に記載のアスファルト運搬車において、前記ヒータを、発熱式ヒータ、誘電加熱ヒータ、誘導加熱ヒータの少なくとも1つにしたことを特徴とするアスファルト運搬車。
そして、発電設備を、発電機にしたので、安価な構成で道路舗装材料を加熱することができる。
また、発電設備を、走行用エンジンから動力を取り出す動力取り出し装置と、この動力取り出し装置の出力によって駆動される定回転出力油圧ユニットまたは回転出力油圧ユニットと、この定回転出力油圧ユニットまたは回転出力油圧ユニットによって駆動され、ヒータへ電力を供給する発電機とで構成したので、または、発電設備を、走行用エンジンから動力を取り出す動力取り出し装置と、この動力取り出し装置の出力によって駆動され、ヒータへ電力を供給する発電機とで構成したので、走行用エンジンの走行抵抗以外の余分な動力を有効に利用して道路舗装材料を加熱することができる。
なお、発電設備に定回転出力油圧ユニットを用いる場合は、発電機の出力する電力が安定するので、道路舗装材料を一定温度に加熱することができる。
また、発電設備を、二次電池または燃料電池にしたので、環境を汚染することなく道路舗装材料を加熱することができる。
さらに、加熱容器内の道路舗装材料を攪拌する攪拌機構を設けたので、または、加熱容器内の道路舗装材料を循環させる循環機構を設けたので、加熱容器内の道路舗装材料を均一に加熱することができる。
そして、ヒータを覆うカバーを設けたので、ヒータからの熱を加熱容器へ向かわせることができるとともに、保温機能を付加することができ、効率よく加熱容器内の道路舗装材料を加熱することができる。
さらに、ヒータを、発熱式ヒータ、誘電加熱ヒータ、誘導加熱ヒータの少なくとも1つにしたので、ヒータとして発熱式ヒータを用いた場合は安価になり、また、ヒータとして誘電加熱ヒータ、誘導加熱ヒータを用いた場合は、道路舗装材料を効率よく加熱することができる。
なお、配線などの図示は、省略されている。
上記した第1ヒータ10Aは、例えば、発熱式ヒータとされ、クッカ釜3の下側に渦巻状、同心円状に、または、多角形型セグメントが配置されている。
そして、クッカ釜3の、第1ヒータ10Aの設けられていない部分、例えば、側面(周面)、上面は、保温機能を有するカバーで覆われている。
まず、投入口3aからクッカ釜3内へグースアスファルト混合物を投入する前に、制御装置12の操作部を操作してグースアスファルト混合物を加熱する温度を設定した後、操作部に設けられている制御開始釦を操作して制御を開始させると、二次電池5から電動モータ4aへ電力が供給されることによって攪拌機構4が作動し、また、二次電池5から第1ヒータ10Aへ電力が供給されることによってクッカ釜3が設定温度となるように加熱される。
この状態で、アスファルトプラントにおいて投入口3aからクッカ釜3内へグースアスファルト混合物を投入すると、クッカ釜3内へ投入されたグースアスファルト混合物は第1ヒータ10Aからの熱によって加熱されるとともに、攪拌機構4によって攪拌される。
そして、施工現場に着き、グースアスファルト混合物が所定の温度(設定温度)に達するとともに、グースアスファルト混合物が所定の品質に達したしたならば、制御装置12の操作部を操作してクッカ釜3内のグースアスファルト混合物を排出口3bから排出させる。
なお、グースアスファルト混合物の排出が終了したならば、制御装置12の操作部に設けられている制御終了釦を操作して制御を終了させると、電動モータ4aおよび第1ヒータ10Aへの電力の供給が停止されることにより、攪拌機構4が停止し、第1ヒータ10Aの作動が停止してクッカ釜3の加熱が停止する。
そして、発電設備を二次電池5にしたので、環境を汚染することなくグースアスファルト混合物を加熱することができる。
さらに、二次電池5からの電力によって作動し、クッカ釜3内のグースアスファルト混合物を攪拌する攪拌機構4を設けたので、クッカ釜3内のグースアスファルト混合物を均一に加熱することができる。
また、第1ヒータ10Aを覆う第1カバー11Aを設けたので、第1ヒータ10Aからの熱をクッカ釜3へ向かわせることができるとともに、保温機能を付加することができ、効率よくクッカ釜3内のグースアスファルト混合物を加熱することができる。
なお、配線、配管などの図示は、省略されている。
そして、発電機9からの電力によって第1、第2ヒータ10A,10Bおよび制御装置12を作動させる。
ここで、定回転出力油圧ユニットについて簡単に説明する。
例えば、動力取り出し装置に発電機を直接接続した場合、走行用エンジンが走行中低回転域から高回転域まで大きく変動すると、発電機の入力回転数が変動し、発電する電力も大きく変動することになり、発電機から安定した電力が得られなくなることが考えられる。
また、通常の油圧ポンプ(定容量型ポンプ:1回転当たりの吐出作動油量が決まっている。)は、入力回転数によって吐出作動油量が変化し、その吐出作動油量によって油圧モータの出力回転数が決まる。
しかし、可変容量型油圧ポンプ(1回転当たりの吐出作動油量が変えられる。)は、吐出作動油量を入力回転数の影響を受けることなく一定にする付属装置を装備することにより、入力回転数が変化しても吐出作動油量が一定になり、その吐出作動油量によって作動する油圧モータの出力回転数も一定になる。
したがって、定回転出力油圧ユニットを、可変容量型油圧ポンプ、油圧モータを備えた構成とすることにより、走行用エンジンが走行中低回転域から高回転域まで大きく変動しても、発電機から安定した電力が得られる。
上記した第1ヒータ10Aは、例えば、発熱式ヒータとされ、クッカ釜3の下側に渦巻状、同心円状に、または、多角形型セグメントが配置されている。
そして、クッカ釜3の、第1、第2ヒータ10A,10Bの設けられていない部分、例えば、側面(周面)、上面は、保温機能を有するカバーで覆われている。
まず、投入口3aからクッカ釜3内へグースアスファルト混合物を投入する前に、図示を省略した走行用エンジンを始動させ、例えば、運転席で所定の操作を行うことによって動力取り出し装置7を走行用エンジンに接続し、制御装置12の操作部を操作してグースアスファルト混合物を加熱する温度を設定した後、操作部に設けられている制御開始釦を操作して制御を開始させる。
また、動力取り出し装置7からの動力によって定回転出力油圧ユニット8が駆動されることにより、発電機9が駆動され、発電機9から第1、第2ヒータ10A,10Bへ電力が供給されることによってクッカ釜3が設定温度となるように加熱される。
そして、クッカ釜3内へのグースアスファルト混合物の投入が終了したならば、アスファルトクッカ車1を走行させ、グースアスファルト混合物を加熱、攪拌しながらアスファルトプラントから施工現場まで運搬する。
なお、グースアスファルト混合物の排出が終了したならば、制御装置12の操作部に設けられている制御終了釦を操作して制御を終了させると、油圧モータ4bへの動力の供給が停止され、第1、第2ヒータ10A,10Bへの電力の供給が停止されることにより、攪拌機構4が停止し、第1、第2ヒータ10A,10Bの作動が停止してクッカ釜3の加熱が停止する。
さらに、運転席で所定の操作を行うことによって動力取り出し装置7を走行用エンジンに対して非接続状態にし、発電設備6を停止させる。
そして、発電設備6を、走行用エンジンから動力を取り出す動力取り出し装置7と、この動力取り出し装置7の出力によって駆動される定回転出力油圧ユニット8と、この定回転出力油圧ユニット8によって駆動され、第1、第2ヒータ10A,10Bへ電力を供給する発電機9とで構成したので、アスファルトクッカ車1における走行用エンジンの走行抵抗以外の余分な動力を有効に利用してグースアスファルト混合物を加熱することができ、また、発電機9の出力する電力が安定することより、グースアスファルト混合物を一定温度に加熱することができる。
さらに、動力取り出し装置7の出力によって駆動される油圧ユニットの出力によって作動し、クッカ釜3内のグースアスファルト混合物を攪拌する攪拌機構4を設けたので、クッカ釜3内のグースアスファルト混合物を均一に加熱することができる。
そして、定回転出力油圧ユニット8の安定した出力で発電機9を駆動するので、発電機9の出力が安定することより、グースアスファルト混合物を一定温度に加熱することができる。
また、第1、第2ヒータ10A,10Bを覆う第1、第2カバー11A,11Bを設けたので、第1、第2ヒータ10A,10Bからの熱をクッカ釜3へ向かわせることができるとともに、保温機能を付加することができ、効率よくクッカ釜3内のグースアスファルト混合物を加熱することができる。
なお、配線、配管などの図示は、省略されている。
上記したヒータ30は、例えば、発熱式ヒータとされている。
そして、タンク23の、ヒータ30の設けられていない部分、例えば、両側面、上側面は、保温機能を有するカバーで覆われている。
まず、投入口23aからタンク23内へアスファルト乳剤を投入する前に、制御装置32の操作部を操作してアスファルト乳剤を加熱する温度を設定する場合があり、その場合は操作部を操作して加熱する温度を設定した後、操作部に設けられている制御開始釦を操作して制御を開始させると、二次電池25からポンプ24へ電力が供給されることによってポンプ24が作動し、また、二次電池25からヒータ30へ電力が供給されることによってタンク23が設定温度となるように加熱される。
この状態で、乳剤製造プラントにおいて投入口23aからタンク23内へアスファルト乳剤を投入すると、タンク23内へ投入されたアスファルト乳剤はヒータ30からの熱によって加熱されるとともに、ポンプ24によって循環させられる。
そして、施工現場に着いたならば、例えば、制御装置32の操作部を操作して散布装置23bを作動させた後、アスファルトディストリビュータ車21を走行させることにより、タンク23内のアスファルト乳剤を散布装置23bから散布する。
なお、アスファルト乳剤の散布が終了したならば、制御装置32の操作部に設けられている制御終了釦を操作して制御を終了させると、ポンプ24およびヒータ30への電力の供給が停止されることにより、ポンプ24が停止し、ヒータ30の作動が停止してタンク23の加熱が停止し、散布装置23bも停止する。
そして、発電設備を二次電池25にしたので、環境を汚染することなくアスファルト乳剤を加熱することができる。
さらに、二次電池25からの電力によって作動し、タンク23内のアスファルト乳剤を循環させるポンプ24を設けたので、タンク23内のアスファルト乳剤を均一に加熱することができる。
また、ヒータ30を覆うカバー31を設けたので、ヒータ30からの熱をタンク23へ向かわせることができるとともに、保温機能を付加することができ、効率よくタンク23内のアスファルト乳剤を加熱することができる。
なお、配線、配管などの図示は、省略されている。
上記した第1ヒータ50Aは、例えば、発熱式ヒータとされている。
そして、タンク43の、第1ヒータ50Aの設けられていない部分、例えば、両側面、上側面は、保温機能を有するカバーで覆われている。
まず、投入口43aからタンク43内へアスファルトを投入する前に、制御装置52の操作部を操作してアスファルトを加熱する温度を設定する場合があり、その場合は操作部を操作して加熱する温度を設定した後、操作部に設けられている制御開始釦を操作して制御を開始させると、二次電池45から第1ヒータ50Aへ電力が供給されることによってタンク43が設定温度となるように加熱される。
この状態で、アスファルト製造プラントにおいて投入口43aからタンク43内へアスファルトを投入すると、タンク43内へ投入されたアスファルトは第1ヒータ50Aからの熱によって加熱される。
そして、目的地に着いたならば、例えば、図示を省略した排出パイプにホースの一端を接続するとともに、ホースの他端を貯留タンク内へ挿入、または、貯留タンクに接続した後、投入口43a内へ加圧空気を供給することにより、タンク43内のアスファルトを貯留タンク内へ供給する。
なお、アスファルトの貯留タンク内への供給が終了したならば、制御装置52の操作部に設けられている制御終了釦を操作して制御を終了させると、第1ヒータ50Aへの電力の供給が停止されることにより、第1ヒータ50Aの作動が停止してタンク43の加熱が停止する。
そして、発電設備を二次電池45にしたので、環境を汚染することなくアスファルトを加熱することができる。
また、第1ヒータ50Aを覆うカバー51を設けたので、第1ヒータ50Aからの熱をタンク43へ向かわせることができるとともに、保温機能を付加することができ、効率よくタンク43内のアスファルトを加熱することができる。
なお、配線、配管などの図示は、省略されている。
なお、操作、動作および効果は、先の第4実施例と同様になるので、その説明を省略する。
また、ポンプを電力で駆動する例を示したが、油圧ユニットの動力で駆動したり、動力取り出し装置の動力で駆動したり、定回転出力油圧ユニットの動力で駆動したり、回転出力油圧ユニットの動力で駆動してもよい。
また、各ヒータを発熱式ヒータにすると、安価になり、また、各ヒータを誘電加熱ヒータ、誘導加熱ヒータにすると、道路舗装材料を効率よく加熱することができる。
そして、発電設備は、単一のもの以外にも、二次電池と燃料電池とを組み合わせたり、二次電池または燃料電池と、発電機とを組み合わせた構成としたり、二次電池または燃料電池と、動力取り出し装置、定回転出力油圧ユニットまたは回転出力油圧ユニット、発電機で構成される発電設備、または、動力取り出し装置、発電機で構成される発電設備とを組み合わせた構成にしてもよい。
さらに、道路舗装材料は、グースアスファルト混合物、アスファルト乳剤、アスファルトの他、舗装用石油アスファルト、セミブローンアスファルト、改質アスファルト、石油アスファルト乳剤、高浸透性乳剤、改質アスファルト乳剤を主成分とするものであってもよい。
2 車体
2a 運転台
3 クッカ釜(加熱容器)
3a 投入口
3b 排出口
4 攪拌機構
4a 電動モータ
4b 油圧モータ
5 二次電池(発電設備)
6 発電設備
7 動力取り出し装置
8 定回転出力油圧ユニット
9 発電機
10A 第1ヒータ
10B 第2ヒータ
11A 第1カバー
11B 第2カバー
12 制御装置
21 アスファルトディストリビュータ車(アスファルト運搬車、アスファルト系乳剤散布車)
22 車体
22a 運転台
23 タンク(加熱容器)
23a 投入口
23b 散布装置
24 ポンプ(循環機構)
25 二次電池(発電設備)
30 ヒータ
31 カバー
32 制御装置
41 アスファルトローリ車(アスファルト運搬車)
42 車体
42a 運転台
43 タンク(加熱容器)
43a 投入口
45 二次電池(発電設備)
50A 第1ヒータ
50B 第2ヒータ
51 カバー
52 制御装置
Claims (4)
- アスファルト、または、アスファルトおよび骨材を主成分とする道路舗装材料を加熱する加熱容器を備えたアスファルト運搬車において、
発電設備と、この発電設備からの電力によって作動し、前記加熱容器を加熱するヒータとを設け、
前記発電設備を、車両走行時の変速状態にかかわらず、常時走行用エンジンから動力を断続的に取り出す動力取り出し装置と、
この動力取り出し装置の出力によって駆動される可変容量型油圧ポンプからなる定回転出力油圧ユニットまたは回転出力油圧ユニットと、この定回転出力油圧ユニットまたは回転出力油圧ユニットによって駆動される油圧モータと、この油圧モータによって駆動され、前記ヒータへ電力を供給する発電機とで構成し、
前記走行用エンジンの回転数の変動にかかわらず、一定回転で発電機を駆動することを特徴とするアスファルト運搬車。 - 請求項1に記載のアスファルト運搬車において、
前記発電設備を、車両走行時の変速状態にかかわらず、常時走行用エンジンから動力を断続的に取り出す動力取り出し装置と、この動力取り出し装置の出力によって駆動され、前記ヒータへ電力を供給する発電機とで構成したことを特徴とするアスファルト運搬車。 - 請求項1または2に記載のアスファルト運搬車において、
前記加熱容器内の前記道路舗装材料を攪拌する攪拌機構を設けたことを特徴とするアスファルト運搬車。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアスファルト運搬車において、
前記ヒータを、発熱式ヒータ、誘電加熱ヒータ、誘導加熱ヒータの少なくとも1つにしたことを特徴とするアスファルト運搬車。
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