JP2013147881A - 寒冷地仕様の作業機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業機械の予熱を過不足なく行うことができる予熱制御装置を備えた寒冷地仕様の作業機械を提供する。
【解決手段】予熱制御装置を、外気温センサ24及び潤滑油温度検出センサ30と、入力手段41と、予熱ヒータ39と、電源装置42と、電源スイッチ43と、該電源スイッチ43をオンオフ制御するコントローラ44とから構成する。コントローラ44は、作業前日の外気温と最後の作業終了時の潤滑油温度を考慮して、入力手段41に入力された作業当日の作業開始予定時刻におけるオイルパン29内の潤滑油温度を推定すると共に、潤滑油をエンジン21の始動が可能になる温度まで昇温するに要する予熱時間を算出し、作業開始予定時刻よりも予熱時間だけ早い時刻に予熱開始信号を出力する。
【選択図】図3

Description

本発明は、極低温地域で使用される寒冷地仕様の作業機械に係り、特に、始業前にエンジン、動力伝達機構及び油圧ポンプ等を予熱する予熱制御装置の構成に関する。
油圧ショベル、ホイールローダ、ダンプカー等の建設機械や作業機械(本明細書においては、これらを総称して「作業機械」という。)であって、最低気温が−30℃以下にも達する極低温地域で使用される寒冷地仕様の作業機械は、潤滑油や作動油が冷えてフリクションが増加するため、始業時にエンジンの始動や油圧ポンプの稼動を円滑に行うことができない。このため、寒冷地仕様の作業機械については、予定の始業時間に円滑に作業を開始できるように、エンジン、動力伝達機構及び油圧ポンプ等を始業前に予熱する予熱装置が備えられている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の技術は、予熱装置としてダクトを備えた熱風発生機を用い、この熱風発生機に備えられたダクトを作業機械の車体後部に設けられたダクト連結部に着脱自在に連結し、熱風発生機から噴射される熱風によりエンジンのオイルパンを予熱する。なお、特許文献1には開示されていないが、予熱装置にタイマを備え、作業機械のオペレータによりタイマに設定された時刻に予熱装置を起動して、作業機械の予熱を自動的に行うようにしたものも知られている。予熱装置にタイマを備えると、作業機械の予熱を自動的に行うことができるので、作業機械のオペレータが手動でオイルパンの予熱作業を行う必要がなく、オペレータの負担を軽減することができる。
特許第4544822号公報
しかしながら、予熱に必要な時間は、例えば作業日前日の気温や、前回の作業終了時刻から作業当日の作業開始時間までの時間等によって変動するので、単にオペレータが経験的に知り得た予熱時間から算出される予熱開始時刻をタイマに設定する構成であると、作業機械の予熱に過不足が生じやすい。予熱が不足すると、作業機械の始業を円滑に行うことができないことから作業性が低下するし、予熱が過剰である場合には、熱風発生機で燃焼する燃料が無駄になる。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、作業機械の予熱を過不足なく行うことができる予熱制御装置を備えた寒冷地仕様の作業機械を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するため、エンジンと、該エンジンにより駆動される油圧ポンプと、該油圧ポンプに接続された油圧回路と、前記エンジン、前記油圧ポンプ及び前記油圧回路の所要部分を前記エンジンの始動前に予熱する予熱ヒータと、外気温データ又は吸気温データ及び車体各部の温度データを検出する温度センサと、作業当日の作業開始予定時刻を入力する入力手段と、前記温度センサが検出した温度データ及び前記入力手段に入力された時刻データを取り込み、前記入力手段に入力された時刻に先立つ所要の時刻に前記予熱ヒータの起動開始信号を出力するコントローラを備えた作業機械において、前記コントローラは、前記温度センサが検出した最後のエンジン停止時の車体各部の温度データと、作業前日の外気温データ又は吸気温データと、最後のエンジン停止時刻から前記入力手段に入力された作業当日の作業開始予定時刻までの時間とから、前記予熱ヒータを用いて前記エンジンを始動可能な温度まで昇温するに必要な予熱時間を算出し、作業当日の前記エンジンを始動させる時刻よりも前記予熱時間だけ早い時刻に前記予熱ヒータに前記起動開始信号を出力することを特徴とする。
車体各部の温度は、エンジン停止からの時間の経過に伴って徐々に低下し、その温度低下の度合いは外気温又は吸気温が低いほど大きくなる。また、時間の経過に伴う温度低下の度合いの変化は、実験又はシミュレーションにより求めることができる。したがって、エンジン停止時における車体各部の温度、エンジン停止からの経過時間及び作業前日の外気温又は吸気温を総合すれば、作業当日の作業開始予定時刻における車体各部の温度を正確に予測することができる。一方、車体各部の温度は、予熱ヒータを起動してからの時間の経過に伴って徐々に上昇し、当該車体各部の温度がエンジンを始動可能な所定の温度に達するまでに要する時間は、作業当日の作業開始予定時刻における車体各部の温度の予測値が低いほど、及び作業前日の外気温又は吸気温が低いほど長くなる。また、車体各部の温度がエンジンを始動可能な所定の温度に達するまでの予熱ヒータによる予熱時間は、実験又はシミュレーションにより求めることができる。したがって、作業当日のエンジン始動予定時刻における車体各部の温度の予測値、及び作業前日の外気温又は吸気温を総合すれば、車体各部の温度がエンジンを始動可能な所定の温度に達するまでの予熱ヒータによる予熱時間を正確に算出することができる。このように、エンジン停止時における車体各部の温度、エンジン停止からの経過時間及び作業前日の外気温又は吸気温に基づいて作業当日の作業開始予定時刻における車体各部の温度を予測すると、この予測された作業当日の作業開始予定時刻における車体各部の温度と作業前日の外気温又は吸気温に基づいて、車体各部の温度がエンジンを始動可能な所定の温度に達するまでの予熱ヒータによる予熱時間を正確に算出できるので、作業機械の予熱を過不足なく行うことができる。
また本発明は、前記構成の寒冷地仕様の作業機械において、前記コントローラは、前記温度センサが検出した最後のエンジン停止時の車体各部の温度データと、作業前日の外気温データ又は吸気温データと、最後のエンジン停止時刻からの経過時間とに応じた車体各部の温度低下データを記憶部に記憶しており、前記温度センサから取り込まれた前記車体各部の温度データ、作業前日の外気温データ又は吸気温データ、及び最後のエンジン停止時刻から前記入力手段に入力された作業当日の作業開始予定時刻までの時間に基づいて、前記記憶部に記憶された温度低下データより、作業当日の作業開始予定時刻における車体各部の温度を予測すると共に、前記予測された車体各部の温度と、前記温度センサが検出した作業前日の外気温データ又は吸気温データと、前記予熱ヒータの稼働時間とに応じた車体各部の温度上昇データを記憶部に記憶しており、前記予測された車体各部の温度、前記温度センサが検出した作業前日の外気温データ又は吸気温データ、及び前記予測された車体各部の温度と前記エンジンを始動可能な車体各部の温度との差分に基づいて、前記記憶部に記憶された前記温度上昇データより、前記エンジンを始動可能な温度まで昇温するに必要な前記予熱ヒータの予熱時間を算出することを特徴とする。
上述したように、温度センサが検出した最後のエンジン停止時の車体各部の温度データと、作業前日の外気温データ又は吸気温データと、最後のエンジン停止時刻からの経過時間とに応じた車体各部の温度低下データは、実験又はシミュレーションにより求めることができる。また、予測された車体各部の温度と、温度センサが検出した作業前日の外気温データ又は吸気温データと、予熱ヒータの稼働時間とに応じた車体各部の温度上昇データも、実験又はシミュレーションにより求めることができる。これらの温度低下データ及び温度上昇データを記憶部に記憶しておくと、温度センサが検出した最後のエンジン停止時の車体各部の温度データと、作業前日の外気温データ又は吸気温データと、最後のエンジン停止時刻から作業当日の作業開始予定時刻までの時間とから、記憶部に記憶された温度低下データに基づいて、容易に作業当日の作業開始予定時刻における車体各部の温度を予測することができる。また、予測された車体各部の温度と、温度センサが検出した作業前日の外気温データ又は吸気温データと、エンジンを始動可能な車体各部の温度とから、記憶部に記憶された温度上昇データに基づいて、容易にエンジンを始動可能な温度まで昇温するに必要な予熱ヒータの予熱時間を算出することができる。よって、コントローラの負担を軽減することができ、予熱ヒータの起動開始を容易かつ正確に行うことができる。
また本発明は、前記構成の寒冷地仕様の作業機械において、前記温度センサを用いて、前記エンジンを冷却する冷却水の温度データ、前記エンジンで燃焼される燃料の温度データ、前記エンジンを潤滑する潤滑油の温度データ、及び前記油圧配管を循環する作動油の温度データから選択される少なくとも1つの温度データを検出すると共に、前記予熱ヒータを用いて、前記温度データが検出される前記冷却水、前記燃料、前記潤滑油、及び作動油のうちの少なくとも1つを予熱することを特徴とする。
エンジン冷却水の温度データ、エンジン燃料の温度データ、及びエンジン潤滑油の温度データは、エンジンを始動可能か否かの指標となり、作動油の温度データは、油圧ポンプを稼動可能か否かの指標となる。即ち、これらの各温度データが所定値よりも低い場合には、エンジンの始動及び油圧ポンプの稼動を円滑に行うことができない。そこで、これらの温度データが所定値よりも低い場合に予熱ヒータを用いて所要の部位を予熱すれば、作業当日の作業開始予定時刻にエンジンの始動及び/又は油圧ポンプの稼動を円滑に行うことができる。
また本発明は、前記構成の寒冷地仕様の作業機械において、前記温度センサを用いて、前記エンジンを冷却する冷却水、前記エンジンで燃焼される燃料、前記エンジンを潤滑する潤滑油、及び前記油圧配管を循環する作動油のうちから、前記エンジンの始動性に最も大きな影響を与える部位の温度データを検出すると共に、前記予熱ヒータを用いて、前記エンジンの始動性に最も大きな影響を与える部位を予熱することを特徴とする。
エンジンの始動性に最も大きな影響を与える部位は、エンジンの機種等により異なる。したがって、エンジンの始動性に最も大きな影響を与える部位の温度データを温度センサにて検出し、当該部位の温度データに基づいて、当該部位を予熱ヒータにて優先的に予熱すると、最も効率的にエンジンを始動しやすくすることができる。なお、エンジンの始動性に最も大きな影響を与える部位は、実験やシミュレーションにより知ることができる。
本発明は、最後のエンジン停止時の車体各部の温度データと、前日の外気温データ又は吸気温データと、最後のエンジン停止時刻から作業当日の作業開始予定時刻までの時間とから作業当日の作業開始予定時刻における車体各部の温度を予測すると共に、予測された車体各部の温度と、作業前日の外気温データ又は吸気温データとから、予熱ヒータを用いてエンジンを始動可能な温度まで昇温するに必要な予熱時間を算出するので、車体各部の温度がエンジンを始動可能な所定の温度に達するまでの予熱ヒータによる予熱時間を正確に算出でき、作業機械の予熱を過不足なく行うことができる。
実施形態に係る油圧ショベルの側面図である。 図1のA−A断面図である。 実施形態に係る予熱制御装置の構成図である。 コントローラに記憶される温度低下データを示すグラフ図である。 コントローラに記憶される温度上昇データを示すグラフ図である。 実施形態に係る予熱制御装置の動作を示す流れ図である。
以下、本発明に係る寒冷地仕様の作業機械の実施形態を、図を参照しながら説明する。本発明は、油圧ショベル、ホイールローダ、ダンプトラック、ブルドーザなど、エンジンにより駆動される油圧ポンプを備え、油圧ポンプから吐出される圧油により油圧アクチュエータを駆動する全ての寒冷地仕様の作業機械に適用できるが、以下においては、油圧ショベルを例にとって説明する。
図1に示すように、実施形態に係る油圧ショベルは、図示しない走行用油圧モータにより走行駆動される下部走行体1と、下部走行体1の上部に旋回装置2aを介して旋回可能に設けられ、図示しない旋回用油圧モータにより旋回駆動される上部旋回体2と、上部旋回体2に備えられたフロント作業機構3とから主に構成されている。なお、図1の例では、下部走行体1としてクローラが用いられているが、これに代えてタイヤを用いることもできる。
上部旋回体2には、その前方側に運転席4を内包するキャブ5が設けられており、キャブ5内における運転席4の周囲には、所要の操作装置が備えられている。また、上部旋回体2の後端部には、カウンタウエイト6が設けられ、カウンタウエイト6の前方部位には、エンジン及び油圧ポンプ等が収容される機械室7が設けられている。
フロント作業機構3は、上部旋回体2に一端が回動可能に連結されたブーム11と、ブーム11を俯仰駆動するブーム用油圧シリンダ12と、ブーム11に一端が回動可能に連結されたアーム13と、アーム13を俯仰駆動するアーム用油圧シリンダ14と、アーム13に一端が回動可能に連結されたバケット15と、バケット15を俯仰駆動するバケット用油圧シリンダ16とからなる。なお、バケット15に代えて、破砕機又はグラップラー等の他のアタッチメントを取り付けることもできる。
図2に示すように、機械室7内には、エンジン21と、エンジン21を冷却するためのラジエータ22と、エンジン21により駆動される油圧ポンプ23とが収容されている。また、機械室7の外面には、外気温を検出するための外気温検出センサ24が備えられており、エンジン21の吸気口25には、吸気温度を検出するための吸気温検出センサ26が備えられている。なお、外気温検出センサ24及び吸気温検出センサ26のうち、いずれか一方については省略することもできる。
エンジン21とラジエータ22とは、冷却水ホース27を介して接続されており、これらエンジン21、ラジエータ22及び冷却水ホース27をもって構成される冷却水循環経路の一部には、エンジン冷却水の温度を検出する冷却水温度検出センサ28が備えられている。エンジン21の下部には、エンジン21の潤滑油を溜めるオイルパン29が備えられており、該オイルパン29には、エンジン潤滑油の温度を検出する潤滑油温度検出センサ30が備えられている。エンジン21に備えられた燃料噴射装置31には、燃料配管32を介して燃料タンク33が接続されており、燃料タンク33から燃料噴射装置31に至る燃料供給経路の一部には、エンジン燃料の温度を検出する燃料温度検出センサ34が備えられている。さらに、油圧ポンプ23の吸入ポートには吸入配管35を介して作動油タンク36が接続され、油圧ポンプ23の吐出ポートには吐出配管37を介して前出の走行用油圧モータ、旋回用油圧モータ、ブーム用油圧シリンダ12、アーム用油圧シリンダ14及びバケット用油圧シリンダ16が接続されていて、作動油タンク36から前出の各油圧アクチュエータに至る作動油循環経路の一部には、作動油の温度を検出する作動油温度検出センサ38が備えられている。なお、使用する温度センサは前出のものに限定されるわけではなく、必要に応じて適宜取捨することもできるし、追加することもできる。
また、機械室7内には、エンジン21、ラジエータ22、油圧ポンプ23、冷却水ホース27、オイルパン29、燃料噴射装置31、燃料配管32、燃料タンク33、吸入配管35、作動油タンク36及び吐出配管37から選択される所要の部分を予熱する予熱ヒータ39が備えられている。予熱ヒータ39としては、電気予熱ヒータのほか、燃焼バーナと送風機との組み合わせからなるものを用いることもでき、低コスト化のため、ベバスト予熱ヒータなどの汎用品を用いることが望ましい。なお、図2においては、予熱ヒータ39が1つのみ備えられているが、必要に応じて複数の予熱ヒータ39を備えることもできる。
図3に、予熱ヒータ39の起動開始を制御する予熱制御装置の構成を示す。この図から明らかなように、本例の予熱制御装置は、上述した各温度センサ24,26,28,30,34,38と、作業当日の作業開始予定時刻を入力するテンキーなどの入力手段41と、予熱ヒータ39と、予熱ヒータ39に電力を供給するバッテリなどの電源装置42と、予熱ヒータ39と電源装置42とを接続する電気回路の設けられた電源スイッチ43と、前記各温度センサ24,26,28,30,34,38の検出データと前記入力手段41に入力された時刻データとを取り込み、所定のタイミングで起動開始信号を出力して電源スイッチ43を導通状態に切り換え、予熱ヒータ39に電源装置42の電力を供給するコントローラ44をもって構成されている。
以下、説明を容易なものにするため、オイルパン29内に貯えられたエンジン潤滑油の温度を潤滑油温度検出センサ30によって検出し、オイルパン20を加熱可能であるように配置された予熱ヒータ39を用いてオイルパン29を予熱する場合を例にとって、実施形態に係る予熱制御装置の構成及び動作を説明する。
コントローラ44の記憶部には、図4に示すように、潤滑油温度検出センサ30が検出した最後のエンジン停止時のオイルパン29の温度T、外気温検出センサ24により検出された作業前日の外気温データ又は吸気温検出センサ26により検出された作業前日の吸気温T、及び最後のエンジン停止時刻tからの経過時間に応じたオイルパン29の温度低下データT(t)と、入力手段41に入力された作業当日の作業開示予定時刻tとが記憶されている。図4の温度低下データT(t)は、実験又はシミュレーションにより求めることができる。また、コントローラ44の記憶部には、図5に示すように、図4の温度低下データT(t)を用いることにより予測される作業当日の作業開示予定時刻tにおけるオイルパン29の温度T、外気温検出センサ24により検出された作業前日の外気温データ又は吸気温検出センサ26により検出された作業前日の吸気温T、及び予熱ヒータ39の稼働時間に応じたオイルパン29の温度上昇データT(t)と、エンジン21が始動可能となるオイルパン29の温度Tsとが記憶されている。図5に示す温度上昇データT(t)も、実験又はシミュレーションにより求めることができる。
作業機械のオペレータは、通常、予め定められた作業開始時刻tから作業終了時刻tまで作業機械を用いて所要の作業を行い(ステップS11)、予め定められた作業終了時刻tが来ると作業を終了する(ステップS12)。予め定められた作業開始時刻tから作業終了時刻tまでの間には、作業の都合や休憩時間によりエンジン21を停止することがあるが、最後にエンジン21を停止するのは、作業終了時刻tが来て、実際に作業を終了するとき(t=t)である。コントローラ44は、潤滑油温度検出センサ30により検出された実際の作業終了時刻tにおけるオイルパン29内の潤滑油の温度Tと、外気温検出センサ24により検出された外気温又は吸気温検出センサ26により検出された吸気温Tを記憶する。
作業終了後、オペレータは、入力手段41を操作して、翌日又は次の作業日の作業開始予定時刻tを入力する(ステップS1)。コントローラ44は、翌日又は次の作業日の作業開始予定時刻tが入力されると、記憶部に記憶された外気温又は吸気温Tと、実際の作業終了時刻tにおけるオイルパン29内の潤滑油の温度Tとを参照し(ステップS2)、図4に示した温度低下データに基づいて、翌日又は次の作業日の作業開始予定時刻tにおけるエンジン潤滑油の温度Tを予測する(ステップS3)。次に、コントローラ44は、図5に示した温度上昇データに基づいて、オイルパン29内の潤滑油の温度Tがエンジン21を始動可能な所定の温度Tsに達するに必要な、記憶部に記憶された外気温又は吸気温Tに応じた予熱時間tを算出する(ステップS4)。そして、コントローラ44は、作業開始予定時刻tより予熱時間tだけ前の時刻(t=t−t)を予熱開始時刻を設定し、当該予熱開始時刻に電源スイッチ43に予熱開始信号を出力する。これにより、電源スイッチ43が導通状態に切り換えられて予熱ヒータ39に電源装置42の電力が供給され、オイルパン29内の潤滑油が昇温される(ステップS5)。予熱の開始後、作業開始予定時刻tに至ると、コントローラ44から電源スイッチ43に予熱停止信号が出力され、予熱ヒータ39が停止する(ステップS6)。
本実施形態に係る作業機械は、最後のエンジン停止時のオイルパン29内の潤滑油の温度データと、作業前日の外気温データ又は吸気温データと、最後のエンジン停止時刻から作業当日の作業開始予定時刻までの時間とから作業当日の作業開始予定時刻における車体各部の温度を予測すると共に、予測された作業当日の作業開示予定時刻におけるオイルパン29内の潤滑油の温度と、作業前日の外気温データ又は吸気温データとから、予熱ヒータ39を用いてエンジン21を始動可能な温度まで昇温するに必要な予熱時間を算出するので、オイルパン29内の潤滑油の温度がエンジン21を始動可能な所定の温度に達するまでの予熱ヒータ39による予熱時間を正確に算出でき、作業機械の予熱を過不足なく行うことができる。よって、予熱不足による作業効率の低下や予熱過剰による電力の無駄を回避することができる。
なお、前記実施形態においては、オイルパン29内の潤滑油の温度を検出し、予熱ヒータ39を用いてオイルパン29を予熱する構成としたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、エンジン21を冷却する冷却水の温度データ、エンジン21で燃焼される燃料の温度データ、又は油圧配管35,37を循環する作動油の温度データのいずれかを検出すると共に、予熱ヒータ39を用いて冷却水、燃料、潤滑油作動油のいずれかを予熱する構成とすることもできる。また、上述の各温度データから選択される複数の温度データを検出し、複数の予熱ヒータ39を用いて車体各部の複数の部位を予熱する構成とすることもできる。これにより、作業開始予定時刻にエンジンの始動及び/又は油圧ポンプの稼動を円滑に行うことができる。
また、エンジン21を冷却する冷却水、エンジン21で燃焼される燃料、21エンジンを潤滑する潤滑油、及び油圧配管35,37を循環する作動油のうち、エンジン21の始動性に最も影響を与える部位の温度データを検出し、予熱ヒータ39を用いて、当該エンジン21の始動性に最も影響を与える部位を予熱するという構成にすることもできる。エンジン21の始動性に最も影響を与える部位は、実験やシミュレーションにより求めることができ、予熱ヒータ39を用いて当該部位を優先的に予熱することにより、最も効率的にエンジン21を始動することができる。
本発明は、油圧ショベル、ホイールローダ及びダンプトラック等の作業機械であって、最低気温が−30℃以下にも達する極低温地域で使用される寒冷地仕様の作業機械に利用できる。
1 下部走行体
2 上部旋回体
2a 旋回装置
3 フロント作業機構
4 運転席
5 キャブ
6 カウンタウエイト
7 機械室
11 ブーム
12 ブーム用油圧シリンダ
13 アーム
14 アーム用油圧シリンダ
15 バケット
16 バケット用油圧シリンダ
21 エンジン
22 ラジエータ
23 油圧ポンプ
24 外気温検出センサ
25 エンジンの吸気口
26 吸気温検出センサ
27 冷却水ホース
28 冷却水温度検出センサ
29 オイルパン
30 潤滑油温度検出センサ
31 燃料噴射装置
32 燃料配管
33 燃料タンク
34 燃料温度検出センサ
35 吸入配管
36 作動油タンク
37 吐出配管
38 作動油温度検出センサ
39 予熱ヒータ
41 入力手段
42 電源装置
43 電源スイッチ
44 コントローラ

Claims (4)

  1. エンジンと、該エンジンにより駆動される油圧ポンプと、該油圧ポンプに接続された油圧回路と、前記エンジン、前記油圧ポンプ及び前記油圧回路の所要部分を前記エンジンの始動前に予熱する予熱ヒータと、外気温データ又は吸気温データ及び車体各部の温度データを検出する温度センサと、作業当日の作業開始予定時刻を入力する入力手段と、前記温度センサが検出した温度データ及び前記入力手段に入力された時刻データを取り込み、前記入力手段に入力された時刻に先立つ所要の時刻に前記予熱ヒータの起動開始信号を出力するコントローラを備えた作業機械において、
    前記コントローラは、前記温度センサが検出した最後のエンジン停止時の車体各部の温度データと、作業前日の外気温データ又は吸気温データと、最後のエンジン停止時刻から前記入力手段に入力された作業当日の作業開始予定時刻までの時間とから、前記予熱ヒータを用いて前記エンジンを始動可能な温度まで昇温するに必要な予熱時間を算出し、作業当日の前記エンジンを始動させる時刻よりも前記予熱時間だけ早い時刻に前記予熱ヒータに前記起動開始信号を出力することを特徴とする寒冷地仕様の作業機械。
  2. 前記コントローラは、前記温度センサが検出した最後のエンジン停止時の車体各部の温度データと、作業前日の外気温データ又は吸気温データと、最後のエンジン停止時刻からの経過時間とに応じた車体各部の温度低下データを記憶部に記憶しており、前記温度センサから取り込まれた前記車体各部の温度データ、作業前日の外気温データ又は吸気温データ、及び最後のエンジン停止時刻から前記入力手段に入力された作業当日の作業開始予定時刻までの時間に基づいて、前記記憶部に記憶された温度低下データより、作業当日の作業開始予定時刻における車体各部の温度を予測すると共に、
    前記予測された車体各部の温度と、前記温度センサが検出した作業前日の外気温データ又は吸気温データと、前記予熱ヒータの稼働時間とに応じた車体各部の温度上昇データを記憶部に記憶しており、前記予測された車体各部の温度、前記温度センサが検出した作業前日の外気温データ又は吸気温データ、及び前記予測された車体各部の温度と前記エンジンを始動可能な車体各部の温度との差分に基づいて、前記記憶部に記憶された前記温度上昇データより、前記エンジンを始動可能な温度まで昇温するに必要な前記予熱ヒータの予熱時間を算出することを特徴とする請求項1に記載の寒冷地仕様の作業機械。
  3. 前記温度センサを用いて、前記エンジンを冷却する冷却水の温度データ、前記エンジンで燃焼される燃料の温度データ、前記エンジンを潤滑する潤滑油の温度データ、及び前記油圧配管を循環する作動油の温度データから選択される少なくとも1つの温度データを検出すると共に、前記予熱ヒータを用いて、前記温度データが検出される前記冷却水、前記燃料、前記潤滑油、及び作動油のうちの少なくとも1つを予熱することを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載の寒冷地仕様の作業機械。
  4. 前記温度センサを用いて、前記エンジンを冷却する冷却水、前記エンジンで燃焼される燃料、前記エンジンを潤滑する潤滑油、及び前記油圧配管を循環する作動油のうちから、前記エンジンの始動性に最も大きな影響を与える部位の温度データを検出すると共に、前記予熱ヒータを用いて、前記エンジンの始動性に最も大きな影響を与える部位を予熱することを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載の寒冷地仕様の作業機械。
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