JP5606366B2 - 医療検査用カセット - Google Patents

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Description

本発明は、医療検査用顕微鏡標本の作製に使用する医療検査用カセットに関し、更に詳しくは、薬液の透過性に優れるとともに、薬液処理する検体が細長い場合でも、この検体を直線状に保ったまま、均一な薬液処理ができる医療検査用カセットに関する。
従来のこの種のカセットは、図13および図14に示すように、耐薬品性合成樹脂からなるカセット本体C1と蓋体C2とを具備してなる。カセット本体C1は、上面を開放した方形の容器で、底面部に多数の透孔C4を有し、短辺側の一側壁の外側に底面部に向かって末広がり状に傾斜した板状の記録部C1bを設けている。蓋体C2は、着脱可能な板状体で、板面に多数の透孔C4を有している。
上記カセットCを使用して顕微鏡標本を作製するには、まず、図14に示すように、採取した検体Sをカセット本体C1の検体収容部C1a内に収容して蓋体C2を取り付け、記録部C1bに被検者の氏名等を記録しておく。
続いて、透孔C4を通じて、検体Sを水洗し、アルコールにより検体Sの水分を除去し、キシレンにより後述する液状パラフィンPとの親和性を付与する。
次に、図15に示すようなステンレス製の包埋トレイT内に液状パラフィンPを入れ、検体Sをカセット本体C1から取り出して液状パラフィンP中に置いて検体Sに液状パラフィンを浸透させる。続いて、トレイTの段部にカセット本体C1を載せ、カセット本体C1の底面部が液状パラフィンPに浸るまで、液状パラフィンPを検体S上に注ぎ足す(図16参照)。
液状パラフィンPが固化した後トレイTを取り去ることにより、検体Sを包埋したパラフィンPがカセット本体C1の底面部に付着してなるカセットブロックを得る。
次に、図示しないが、ミクロトーム上にカセットブロックを裏返して載せて固定する。続いて、パラフィンPの検体Sを包埋した部分をスライスし、得られた薄片に染色、その他の所定の処理を施すことにより顕微鏡標本を得るのである。
一方、検体Sの形状はそれぞれの病状や組織によって異なり、検体Sの大きさや形状に応じて様々なカセットCが用意されているが、細長い検体Sに適するカセットCとしては、カセット本体を有効範囲の長さ方向又は幅方向の全長に亘って延びる複数の細長い検体収容部に分画されたものがある(特許文献1参照)。
なお、本明細書において、有効範囲とは、検体を収容できない外壁部や係止部等の部分を除いた部分、即ち、検体を収容するのに適した部分の範囲を意味する。
意匠登録第1024073−9号公報
しかし乍ら、細長い検体Sを薬液処理する場合に、当該検体Sが丸まったり絡まったりして十分な薬液処理されない部分が生じることがある。即ち、例え細長い検体Sが真っ直ぐに伸びた状態で薬液処理を開始したとしても、薬液処理の際の液流によって揺動するうちに側壁と衝突して折れ曲がったり、乱流により絡まったりして、検体Sの一部分が他の部分と接触し、当該接触部分で薬液に十分接触させることができず、薬液処理が不均一になったり、不十分になったり、また処理時間が長くなることがある。
また、上記図13及び図14に示したカセットCや、特許文献1の医療検査用細胞容器において、透孔C4は底面部及び蓋のみに設けられ、側壁には設けられていないため、薬液の流れが一方向になりやすく、薬液の流れが当たる部分と当たらない部分の間で薬液処理の程度に差ができ、均一な処理が困難になるという問題がある。
このような問題は、特許文献1の医療検査用細胞容器のように、カセット本体C1の内部が壁により区画されている場合においては、区画の数が増加すればする程、深刻なものとなる。
本発明は、上記の如き問題を解消し、細長い検体を処理する場合においても薬液処理中に検体Sが丸まったり絡まったりせず直線状に保たれ、均一な薬液処理が短時間で可能な医療検査用カセットを提供するものである。
上記目的を達成するための本発明の特徴の第1は、カセット本体及び蓋体からなる医療検査用カセットであり、前記カセット本体は上向きに開口した方形の容器で、有効範囲の長さ方向又は幅方向の全長に亘って延びる複数個の検体収容部を有し、該検体収容部の長辺側の両側壁は開口側に拡大する斜面状に形成されると共に多数の透孔を有し、前記蓋体は前記カセット本体に取り付けられ、多数の透孔を有しており、蓋体の下面には検体収容部の開口部と嵌合する断面視台形状の突条部が突設されている医療検査用カセットを内容とする。
本発明の特徴の第2は、検体収容部が斜面状に形成された両側壁と水平状の底部からなる上記の医療検査用カセットを内容とする。
本発明の特徴の第3は、更に、検体収容部の底部に多数の透孔を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の医療検査用カセットを内容とする。
本発明の特徴の第は、蓋体に設けられた略U字状の係止部がカセット本体に設けられた係止溝に着脱自在に係合されている上記の医療検査用カセットを内容とする。
本発明の特徴の第は、カセット本体が短辺側の一の側壁の外側に底部に向かって末広がり状に傾斜した板状の記録部を備え、その内側に係止溝Aを有すると共に、他の側壁に係止溝Bを有し、蓋体が短辺側の一方側には前記係止溝Aに前記記録部裏面に沿って嵌合する傾斜状係止片を有するとともに、他方側には前記係止溝Bと係合する略U字状の係止部を有する上記の医療検査用カセットを内容とする。
本発明の医療検査用カセットは、検体収容部が有効範囲の長さ方向又は幅方向の全長に亘って延びており、且つ複数個に分割されているので、当該検体収容部は細長くなり、また、検体収容部の長辺側の両側壁は開口側に拡大する斜面状に形成されている。従って、長細い検体を検体収容部の底部の長さ方向に伸ばして載置し、その状態で蓋体を取り付けて薬液処理を施せば、蓋体の透孔及び検体収容部の両側壁の透孔から流入した薬液の勢いで一時的に検体が浮き上がって位置がずれた場合でも、検体が検体収容部の両側壁の斜面により下方に誘導されるので、底部付近で検体は直線状に保たれる。従って、検体が細長い場合であっても薬液処理が不十分になる部分が生じず、均一な薬液処理が可能である。また、薬液処理時間も短縮される。
また、透孔がカセット本体の両側壁及び蓋体に設けられているから、薬液の流れが一方向にならず、三方向から検体に薬液が接触するので、薬液処理が短時間で均一に行われる。
蓋体の下面に断面視台形状の突条部を突設し、当該突条部を検体収容部の開口部と嵌合するように構成すれば、検体は突条部の下端に押えられて上下動が抑制され、丸まったり絡まったりするのが一層防止される。
図1は本発明の医療検査用カセットの実施例1を示すもので、(a)は平面図であり、(b)は底面図である。 図2は実施例1におけるカセット本体の平面図である。 図3は実施例1における蓋体を示すもので、(a)は底面図、(b)は右側面図である。 図4(a)は図1(a)のA−A断面図であり、(b)は検体収容部に検体を収容した状態を示す説明断面図である。 図5(a)は図1(a)のB−B断面図であり、(b)は検体収容部に検体を収容した状態を示す説明断面図である。 図6(a)は図5における蓋体を示す断面図であり、(b)は図5におけるカセット本体を示す断面図である。 図7は図5における検体収容部を示す部分拡大断面図である。 図8は別の医療検査用カセットにおける検体収容部を示す部分拡大断面図である。 図9はさらに別の医療検査用カセットにおける検体収容部を示す部分拡大断面図である。 図10は図1(a)のC−C断面図である。 図11は図10における略U字状の係止部及び係止溝Bを示す部分拡大断面図である。 図12は別の医療検査用カセットにおけるカセット本体と蓋体の係止構造を示す部分拡大断面図である。 図13は従来のカセットを示す斜視図である。 図14は従来のカセットに検体を入れた状態を示す説明断面図である。 図15は従来のカセットと共に用いる包埋トレイの斜視図である。 図16はカセットブロックの作成方法を示す説明断面図である。
本発明の医療検査用カセットは、図1乃至図7に示すとおり、カセット本体2及び蓋体4からなる医療検査用カセットであって、前記カセット本体2は上向きに開口した方形の容器で、有効範囲の長さ方向又は幅方向の全長に亘って延びる複数個の検体収容部3を有し、該検体収容部3の長辺側の両側壁3b、3bは開口側に拡大する斜面状に形成されると共に多数の透孔5を有し、前記蓋体4は前記カセット本体2に取り付けられ、多数の透孔5を有しており、蓋体4の下面には検体収容部の開口部3aと嵌合する断面視台形状の突条部4dが突設されていることを特徴とする。
本発明の医療検査用カセットは、カセット本体2及び蓋体4からなるが、これらカセット本体2及び蓋体4は、いずれも耐薬品性の樹脂からなる。本発明で使用できる樹脂の例としては、ポリアセタール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド(ナイロン)樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。また、生分解性プラスチックやバイオマスプラスチックも使用可能で、例えば、ポリ乳酸樹脂、ポリブチレンサクシネート、ポリアミド11、ポリヒドロキシ酪酸等が挙げられる。
本発明において、カセット本体2は上向きに開口する方形の容器であり、図2に示したように、検体収容部3を複数個(図示した例では6個)有する。なお、図2においては、検体収容部3の形状を明らかにするために、検体収容部3のうちの1つにハッチングが施されている。
本発明における検体収容部3は、図2に示したように、有効範囲の長さ方向又は幅方向(図示した例では長さ方向)の全長に亘って延びるように形成され、検体収容部3の延伸方向と直交する方向に分画されているので、全体として細長い形状に形成されている。従って、細長い形状の検体Sを収容して薬液処理するのに適している。
検体収容部3の個数は特に限定されないが、2個以下では検体の数が少なく、またカセット本体2の有効範囲の形状によっては底部3cが細長くなりにくいことがあり、9個よりも多くなると、カセット本体2を過度に大きくする必要が生じるか、又は個々の検体収容部3のサイズが小さくなり過ぎ、収容する検体Sのサイズが限定されるとともに、ピンセットでの作業性等が低下するので、3〜9個程度が好ましい。
本発明における検体収容部3は、図5に示すように、長辺側の両側壁3b、3bが開口側に拡大する斜面状に形成されており、従って、検体収容部3の底部3cは開口部3aの形状よりもさらに細長くなっている。このような検体収容部3を有する医療検査用カセット1で長細い検体Sを薬液処理するには、図4(b)及び図5(b)に示すように、長細い検体Sを検体収容部3の底部3cの長さ方向に伸ばして載置し、その状態で蓋体4を取り付けて薬液処理を施せばよい。このようにすれば、蓋体2の透孔5及びカセット本体2の検体収容部2の両側壁3b、3bの透孔5、5から流入した薬液の勢いで一時的に検体Sが浮き上がったような場合でも、検体Sが検体収容部3の長辺側の両側壁3b、3bの斜面により誘導されて底部に至り、検体Sは直線状に保たれるので、長細い検体Sが丸まったり絡まったりすることがない。従って、検体Sが細長い場合であっても薬液処理が不十分になる部分が生じず、均一な薬液処理が短時間で可能である。
上記の通り、本発明では、たとえ検体Sが薬液に押し流されて配置がずれたとしても、検体Sが検体収容部3の長辺側の両側壁3b、3bの斜面によって誘導されることにより、当該検体Sが下方の底部に誘導されるように構成される。検体収容部3の長辺側の両側壁3b、3bの傾斜角は、45〜80度程度とするのが好ましく、50〜70度程度とするのがさらに好ましい。傾斜角が45度より小さくなると、検体Sが斜面を誘導されにくくなる傾向があり、また、80度より大きくなると、検体収容部3の容積が小さくなり、収容される検体Sのサイズが制限される傾向がある。
本発明において、検体収容部3の底部3cの形状が検体Sの形状と近いほうが、検体Sが丸まったり絡まったりすることなく、好適に薬液処理しやすくなるが、一般的な試料Sの形状を考慮すれば、短辺側と長辺側の比率が1:2〜30が好ましく、1:5〜20程度が更に好ましい。この比率が1:2未満であると細長い検体Sを直線状に保つ効果が小さくなる傾向があり、また、1:30を超えると、医療検査用カセット1全体が大きくなりすぎて薬液処理が困難となったり、或いは検体収容部3の幅が狭すぎて検体Sを収容しにくくなったりして、作業性が悪くなる傾向がある。
また、一般的な試料Sの大きさを考慮すれば、底部3cの幅は0.3〜5mmが好ましく、0.8〜3mmがさらに好ましくい。同様に底部3cの長さは5〜70mmが好ましく、10〜40mmがさらに好ましい。
なお、底部3cは、図7に示したような平面状が好ましいが、図8に示したような曲面状であってもよい。或いは、開口部3aの大きさや長辺側の側壁3bの角度によっては、図9に示したように、底部の幅が殆ど0mmに近くなるようにすることもできる。
本発明において、検体収容部3の開口部3aを覆うために、カセット本体2には蓋体4が取り付けられる。蓋体4の下面には、検体Sがカセット本体2と蓋体4の間からはみ出さないように、検体収容部3の側壁の上端部に沿う形状のリブ4d’を設けることもできるが(例えば図9参照)、検体収容部3の開口部3aと嵌合する断面視台形状の突条部4dを突設するのが好ましい(例えば、図7、図8参照)。なお、図3には、裏面に断面視台形状の突条部4dが突設された蓋体4が記載されているが、突条部4dの範囲を明確にするため、1つの突条部にハッチングを施している。
蓋体4の下面に検体収容部3の開口部と嵌合する断面視台形状の突条部4dを突設する場合、当該突条部4dの厚さの分だけ検体収容部3が狭くなり、薬液処理の際に検体Sが揺動しにくくなる。従って、細長い検体Sが丸まったり絡まったりするのが一層効果的に抑制される。
本発明では、図4(a)及び図5(a)に示されるように、検体収容部3の長辺側の両側壁3b、3b及び蓋体4に透孔5が設けられる。この透孔5は検体収容部3の内部と連通しており、薬液処理の際にはこの透孔5から薬液が検体収容部3の内部に流入する。
本発明においては、この透孔5が検体収容部3の長辺側の両側壁3b、3b及び蓋体4に設けられているので、薬液は検体収容部3の内部を一方向に流れるのではなく、検体Sの上側及び両側の三方向から流れ込むので、薬液処理を短時間で且つ均一に施すことができる。また、両側壁3b、3bの角度や検体Sのサイズによっては、検体Sと底部との間に隙間が形成されるので検体Sの下面にも薬液が接触することになり、その結果、検体Sの全面に薬液が接触することになり、薬液処理を更に短時間で且つ均一に行うことができる。
尚、必要に応じ、検体収容部の底部にも透孔を設けることもできる。この場合は、検体収容部3の検体Sの下側からも薬液が導入され検体Sに接触することになり、検体Sの全面に満遍なく薬液を接触させることができる。
本発明の医療検査用カセット1には、被験者の氏名等を記入するための記録部2dを設けることができる。記録部2dの位置は記載事項を確認しやすい位置ならば特に限定されないが、図1に示されるように、カセット本体2の短辺側の一側壁に底部に向かって末広がり状に傾斜した板状部材を設け、これを記録部2dとすれば、検体収容部3に検体Sを収容する際にも、記録部2dの記載内容を確認しながら作業をすることができ、作業性が向上する。
本発明においては、蓋体4が不意にカセット本体2から外れるのを防ぐために、係止機構が設けられる。係止機構は蓋体4をカセット本体2に着脱自在に係止できるものであれば特に限定されないが、例えば、図10及び図11に示すように、蓋体4に略U字状の係止部4bを設けるとともに、カセット本体2に前記略U字状の係止部4bと係合可能な係止溝(係止溝B:2b)を設ける方法が例示できる。また、短辺側の一側壁の外側に底部に向かって末広がり状に傾斜した板状の記録部2dを備えるカセット本体2において、図10に示されるように、記録部2dの内側に係止溝A:2aを設けると共に、他の側壁に係止溝B:2bを設け、蓋体4には短辺側の一方側に前記係止溝A:2aに嵌合する傾斜状係止片4aを設けるとともに、他方側には前記係止溝B:2bと係合する略U字状の係止部4bを設けてもよい。
略U字状の係止部4bは、図3(a)、(b)に示すように、端縁部4b1の下方の外側両端に係合凹部4b2が設けられ、また、浮力の低減とU字状係止部の剛性を低下させ撓み変形力を大きくし、小さな力で端縁部を押してU字状部を変形できるように透孔部4b3が形成され、カセット本体2の係止溝B:2bに挿入すると、図2に示すように、係止溝B:2bに設けた係合凸部2b1と、上記U字状係止部4bの係合凹部4b2とが係合する。一方、係合を解くには、U字状係止部4bの端縁部4b1を押すことにより、U字状部が弾性変形して係合凹部4b2が係合凸部2b1から容易に離脱する。
このような係止機構を用いれば、該係合部の略U字状の部分の形状変形を利用するので、ワンタッチで、片手で且つ小さな力で蓋体4を簡単に且つ安定的にカセット本体2に被着させ又は離脱させることができる。その結果、長時間作業しても、手指が疲労することもなく、開蓋した際の勢いで検体が外へ飛び出し、台無しになるといったトラブルも防止され、標本作成の生産性が飛躍的に高められる。尚、上記の係止機構は特許第4183983号公報に詳記されている。
さらに、図12に示すように、蓋体4から垂設された鉤付き係止片4cとカセット本体2に設けられた係止部2cからなり、鉤付き係止片4cと係止部2cとを係脱させる係止機構を例示することができる。
本発明においては、図1、図5に示したように、蓋体4の上面に間隔保持用の突起4eを突設してもよい。このようにすれば、検体処理用の薬液は、積み重ねられた上下のカセット1を通して流入するだけでなく、積み重ねられたカセット1の隙間からも流入するので、検体Sの処理効率が向上する。
この場合、積み重ねたカセット1の隙間から流入した薬液は、そのままでは上下のカセット1の間を真っ直ぐ流れて透孔5の表面を素通りしやすく、別の隙間から流出してしまう傾向があるので、図1に示すように、向きが異なる(図では直角方向)間隔保持用の突起4e(図1では略U字状の係止部4bの近くにある縦向きの突起4e)を設けて薬液の流れを変えて乱流とし、検体収容部3の内部に薬液が流入しやすくするのが好ましい。
なお、蓋体4の上面に間隔保持用の突起4eを突設する場合、カセット本体2の底面に突起受け2eを設けて、間隔保持用の突起4eと突起受け2eを係合させるようにすれば、薬液処理の際に積み重ねた医療検査用カセット1が崩落することが防止され、薬液処理を効果的に行うことができる(図5、図6)。
叙上のとおり、本発明の医療検査用カセットは、細長い検体を処理する場合においても薬液処理中に検体Sが丸まったり絡まったりせず、直線状を保ったままで薬液処理を均一且つ短時間に施すことができ、極めて有用性が高いものである。
1 医療検査用カセット
2 カセット本体
2a 係止溝A
2b 係止溝B
2b1 係合凸部
2c 係止部
2d 記録部
2e 突起受け
3 検体収容部
3a 開口部
3b 長辺側の側壁
3c 底部
4 蓋体
4a 傾斜状係止片
4b 略U字状の係止部
4b1 端縁部
4b2 係合凹部
4b3 透孔部
4c 鉤付き係止片
4d 突条部
4d’ リブ
4e 間隔保持用の突起
5 透孔
S 検体
C 従来の医療検査用カセット
C1 カセット本体
C1a 検体収容部
C1b 記録部
C2 蓋
C2a 膨出部
C3 空間部
C4 透孔
T 包埋トレイ
P パラフィン

Claims (5)

  1. カセット本体及び蓋体からなる医療検査用カセットであり、
    前記カセット本体は上向きに開口した方形の容器で、有効範囲の長さ方向又は幅方向の全長に亘って延びる複数個の検体収容部を有し、
    該検体収容部の長辺側の両側壁は開口側に拡大する斜面状に形成されると共に多数の透孔を有し、
    前記蓋体は前記カセット本体に取り付けられ、多数の透孔を有しており、
    蓋体の下面には検体収容部の開口部と嵌合する断面視台形状の突条部が突設されていることを特徴とする医療検査用カセット。
  2. 検体収容部が斜面状に形成された両側壁と水平状の底部からなることを特徴とする請求項1に記載の医療検査用カセット。
  3. 更に、検体収容部の底部に多数の透孔を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の医療検査用カセット。
  4. 蓋体に設けられた略U字状の係止部がカセット本体に設けられた係止溝に着脱自在に係合されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の医療検査用カセット。
  5. カセット本体が短辺側の一の側壁の外側に底部に向かって末広がり状に傾斜した板状の記録部を備え、その内側に係止溝Aを有すると共に、他の側壁に係止溝Bを有し、
    蓋体が短辺側の一方側には前記係止溝Aに前記記録部裏面に沿って嵌合する傾斜状係止片を有するとともに、他方側には前記係止溝Bと係合する略U字状の係止部を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の医療検査用カセット。
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