JP2004333135A - 医療検査用カセット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】耐薬品性樹脂からなるカセット本体1と蓋2とを具備してなり、カセット本体1が上面を開放し、検体を収容し得る方形の容器で、多数の透孔3を有し、蓋2がその裏面に垂設した舌片状係止部11によりカセット本体1に着脱自在に取り付けられ、多数の透孔7を有してなる医療検査用カセットにおいて、前記蓋2の舌片状係止部11の外側根元付近に補強用肉盛部11aが設けられるとともに、その表面の外側の少なくとも四隅付近に空間部形成用突起14を設け、内側に少なくとも1個の空間部形成用突起15を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図10
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療検査用顕微鏡標本の作製に使用する医療検査用カセットに関し、更に詳しくは、舌片状係止部が繰り返し使用中に破損するのを防止して耐久性を改善した医療検査用カセット、及び、更に蓋の表面に空間部形成用突起を設け、カセットを積み重ねて、又は並接して薬液処理を施す際の薬液の透過性を改良した医療検査用カセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のカセットは、例えば、図25に示すように、耐薬品性樹脂からなるカセット本体1と蓋2とを具備してなる。カセット本体1は、上面を開放した方形の容器で、底部に多数の透孔3を有し、短辺側の一側壁の外側に底部に向かって末広がり状に傾斜した板状の記録部4を設け、その内側に係止溝5を有し、他の側壁の外側に係止部6を有する。
【0003】
蓋2は、着脱可能な板状体で、板面に多数の透孔7を有し、裏面の外周面に沿ってカセット本体内に嵌合するリブ8を有し、短辺側の一方側には前記係止溝5の記録部4の裏面に沿って嵌入係合する傾斜状係止片9を有し、短辺側の他方側にはカセット本体1よりも僅かに大き目の突縁部10を有し、係止部6と係脱自在に係合する舌片状係止部11を有している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記カセットを使用して顕微鏡標本を作製するには、まず、採取した検体12をカセット本体1内に収容して蓋2を取り付け、記録部4に被検者の氏名等を記録しておく。蓋2の傾斜状係止片9は、カセット本体1の係止溝5に係合し、また舌片状係止部11はカセット本体1の係止部6に係合して蓋2を固定する。
【0005】
続いて、透孔7、3を通じて、検体12を水洗し、次いでアルコールにより検体12の水分を除去し、キシレンにより後述する液状パラフィンとの親和性を付与する。
【0006】
次に、図示しないが、検体12を包埋したパラフィンがカセット本体1の底部に付着してなるカセットブロックを得、ミクロトームでパラフィンの検体12を包埋した部分をスライスし、スライスした薄片に染色、その他の所定の処理を施すことにより顕微鏡標本を得るのである。
【0007】
しかしながら、上記の如きカセットは、舌片状係止部11の可撓性による変形を利用して係止部6と係脱することにより蓋2を開閉するものであるが、図26に示すように、繰り返し使用しているうちに、舌片状係止部11の内側根元部に亀裂26が入り破損するという問題を含んでいる。
【0008】
また、カセットは、通常、複数個を積み重ねたり並接して上記した薬液処理がなされる。しかし、上記したような従来のカセットの場合は、上部又は隣のカセットの底面と下部又は隣のカセットの蓋の表面とが密着するため、上部又は隣のカセットの蓋2の透孔7及びカセット本体1の透孔3を透過した薬液がそのまま下部又は隣のカセットの蓋2の透孔7からカセット本体1内に流入して検体12を処理した後、カセット本体1の透孔3から更に下部又は隣のカセットの蓋2の透孔7よりカセット本体1内に流入するという操作を繰り返すことになり、薬液の透過は略一方方向のみとなり、薬液処理は必ずしも十分に効率的であるとは云い難い。
【0009】
上記問題を解決するために、図27に示すように、蓋の表面の外側(図27では四隅)に識別表示13を突設し、カセットを積み重ねた場合や並接した場合に、該識別表示13によりカセット間に空間部を形成させ、この空間部からも薬液をカセット内に流入させることにより、薬液の透過性を改善したカセットが報告されている(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
しかしながら、上記の如く、蓋2の外側のみに識別表示13のような突起を設けた場合は、図28〜30に示すように、積み重ねたカセットが少しずれただけで、上位カセットの上下又は左右のいずれかの側が下位カセットの突起上から脱落し、空間部形成の機能を果たすことができず、従って、薬液透過性は低下することが避けられない。また、脱落している側と脱落していない側とで空間部Sの大きさが異なるために薬液透過量に不均一が生じ、その結果、均一な薬液処理が不可能となるという問題をはらんでいる。これらの問題は、カセットを並接して薬液処理を施す場合にも生じる。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−5800号公報(図29、図1参照)
【0012】
本発明は、上記の如き欠点を解消し、舌片状係止部の破損を防止しカセットの耐久性を高め、更には、積み重ねたカセットや並接したカセットがずれてもカセットとカセットとの間に空間部が形成され、一方方向からのみならず、積み重ねた又は並接したカセットとカセットとの間からも薬液を流入させることにより、薬液処理が均一で且つ処理効率が改善された医療検査用カセットを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、耐薬品性樹脂からなるカセット本体と蓋とを具備してなり、前記カセット本体が上面を開放し、検体を収容し得る方形の容器で、多数の透孔を有するとともに、少なくとも1個の係止部を備え、前記蓋が多数の透孔を有するとともに、その裏面に前記係止部に係脱自在に係合する舌片状係止部を垂設してなる医療検査用カセットにおいて、前記舌片状係止部の外側に補強用肉盛部を設けたことを特徴とする医療検査用カセットを内容とする。
【0014】
本発明の請求項2に係る発明は、蓋の表面の外側の少なくとも四隅付近に空間部形成用突起を設けるとともに、内側に少なくとも1個の空間部形成用突起を設けたことを特徴とする請求項1記載の医療検査用カセットである。
【0015】
本発明の請求項3に係る発明は、蓋の内側に設けられる少なくとも1個の空間部形成用突起が、蓋の内側の略中央に設けられた空間部形成用突起を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の医療検査用カセットである。
【0016】
本発明の請求項4に係る発明は、カセット本体が仕切壁により複数個の小室に区画されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療検査用カセットである。
【0017】
本発明の請求項5に係る発明は、蓋及び/又はカセット本体が耐薬品性の透明樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療検査用カセットである。
【0018】
本発明の請求項6に係る発明は、透明樹脂がポリプロピレン樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療検査用カセットである。
【0019】
本発明の請求項7に係る発明は、透明樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療検査用カセットである。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、耐薬品性樹脂からなるカセット本体と蓋とを具備してなり、前記カセット本体が上面を開放し、検体を収容し得る方形の容器で、多数の透孔を有するとともに、少なくとも1個の係止部を備え、前記蓋が多数の透孔を有するとともに、その裏面に前記係止部に係脱自在に係合する舌片状係止部を垂設してなる医療検査用カセットにおいて、前記舌片状係止部の外側に補強用肉盛部を設けたことを特徴とする医療検査用カセット、及び、更に蓋の表面の外側の少なくとも四隅付近に空間部形成用突起を設けるとともに、内側に少なくとも1個の空間部形成用突起を設けたことを特徴とする。
【0021】
本発明における舌片状係止部の補強用肉盛部は舌片状係止部の外側に設けられる。補強用肉盛部は舌片状係止部の全幅に亘って設けてもよいし、また部分的に設けてもよい。更に、全幅に亘って設ける場合は、連続的であっても間欠的であってもよい。舌片状係止部と補強用肉盛部との境目は、なだらかなテーパー状又は曲面状とすることが、亀裂が入りにくく、且つ弾性変形させ易くなる点で好ましい。
【0022】
本発明における空間部形成用突起は、カセットを積み重ねたり並接した場合において、カセットとカセットとの間に薬液を透過させるための空間部(スペース)を形成させるためのものである。
本発明における空間部形成用突起は、蓋の表面の外側の少なくとも四つの隅の付近に設けられるとともに、内側にも少なくとも1個が設けられる。本発明において、蓋の外側とは、透孔の外側及びその近辺の部分を指し、残りの部分を内側と称する。
【0023】
蓋の表面外側には、少なくとも四隅に各1個ずつの計4個の空間部形成用突起が設けられる。上限は特に制限されず、空間部形成用突起は多い程良いが、金型が複雑となり、樹脂量が増加する等の不利益面を考慮すると、各辺に5個(計16個)程度が好ましい。
【0024】
蓋の表面内側には少なくとも1個の空間部形成用突起が設けられる。この場合、略中央に設けられた空間部形成用突起を含むように設けるのがよい。内側に設けられる空間部形成用突起の上限も特に制限されず、この場合も空間部形成用突起は多い程良いが、金型コスト、樹脂量増大によるコスト等を考慮すると20個程度が好ましい。また、空間部形成用突起を設ける位置も、上記外側に設ける空間部形成用突起の位置を勘案して、カセットを積み重ねた場合や並接した場合において、カセットの位置にズレが生じても薬液透過のためのスペースが十分に確保されるように決定すればよい。
【0025】
空間部形成用突起は、好ましくは、少なくとも0.3mmの高さ、より好ましくは、少なくとも0.5mmの高さで設けられる。空間部形成用突起が0.3mmよりも低くなると、カセットとカセットとの間に形成される空間部が小さくなり薬液の透過性の改善効果が不十分となる。尚、空間部形成用突起の高さの上限は、カセットの大きさにより一概には規定できないが、余り高くなると積み重ねたり並接した場合に場所をとり、処理効率が低下するとともに、取り扱い性も悪くなる。従って、10mm程度が好ましい。
【0026】
また、本発明のカセットは、標本作成に使用する化学薬品に対して耐性を有する合成樹脂からなり、例えば、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリプロピレン等が挙げられる。
【0027】
また、カセット本体、蓋のいずれかが、又はその両方が透明樹脂で作成されるのが好ましい。即ち、蓋のみが透明樹脂からなる場合は蓋の外側から、また、カセット本体のみが透明樹脂からなる場合はカセット本体(側壁又は底部)の外側から、更に、カセット本体と蓋の両方が透明樹脂からなる場合は、カセット本体及び蓋の両方の外側から、内部の検体の状況を視認することができる。即ち、カセット内部に収容した検体の状況(大きさ、個数、形状、色、カセット本体内での存在位置、濾紙とともに検体を収容した場合は、濾紙の位置、濾紙上の検体の方向等)を明確に視認することができ、顕微鏡標本作成の効率化、確実化を図るとともに、精度の高い検査結果を得ることができる。
【0028】
透明樹脂としては、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル(特にPET)樹脂が好適であり、とりわけ耐薬品性に優れ低コストという点からポリプロピレン樹脂が好適である。
【0029】
また、カセット本体を仕切壁で区画して複数個の小室にすることにより、同時に複数個の検体が処理されるので極めて効率的である。しかし、前記したように、既存のミクロトーム等の装置を使用する場合には、カセットの大きさに自ら制約があり、従って、複数個の小室を設ける場合は、2〜9個程度が好ましい。9個を越えると、小室のサイズが小さくなり過ぎ、収容、処理する検体のサイズも制限され不都合な場合がある。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施例を示す図面に基づいて詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されないことは云うまでもない。
【0031】
実施例1
本実施例の医療検査用カセットは、図1〜図3に示すように、耐薬品性樹脂からなるカセット本体1と蓋2とを具備してなり、カセット本体1が、上面を開放した、検体を収容し得る方形の容器で、多数の透孔3を有し、短辺側の一側壁の外側に底部に向かって末広がり状に傾斜した板状の記録部4を備えるとともに、その内側に係止溝5を有し、他の側壁の外側に係止部6を有してなる。
【0032】
一方、蓋2が多数の透孔を有し、裏面の外周面に沿ってカセット本体1内に嵌合するリブ8を有し、短辺側の一方側には前記係止溝5に記録部4の裏面に沿って嵌入係合する傾斜状係止片9を、他方側にはカセット本体1よりも僅かに大き目の突縁部10を有し、前記係止部6と係合する舌片状係止部11を有してなり、該舌片状係止部11の外側根元付近に、補強用肉盛部11aが設けられている。
【0033】
このように、舌片状係止部11の外側根元付近に補強用肉盛部11aを設けることにより、蓋の開閉時に舌片状係止部11に亀裂が入ったり、破損するといったトラブルが防止され、カセットの耐久性は飛躍的に向上する。
【0034】
実施例2
本実施例の医療検査用カセットは、図4〜図6に示すように、舌片状係止部11の外側根元付近に、補強用肉盛部11aが設けられるとともに、カセット本体1に立設した仕切壁16が蓋2の裏面に立設した2条の仕切壁17により挟着されて9個の小室に区画されている他は実施例1と同様の構成からなる。
本実施例の補強用肉盛部11aは、舌片状係止部11との境目がなだらかに且つ曲面状に形成されているので、舌片状係止部11の弾性変形がスムーズで且つ亀裂が入りにくい利点がある。
【0035】
実施例3
本実施例の医療検査用カセットは、図7〜図8に示すように、カセット本体1は上面を開放した方形の容器で、底部に多数の透孔3を有し、相対向する1対の側壁には1個の係止部18、及び2個の係止部19、20(図示せず)を設けている。
【0036】
蓋2は、多数の透孔7を有する板状体で、一端に突縁部10を突設し、更に両端部に前記係止部18、19、20に係脱可能に係合する舌片状係止部21及び22、23をそれぞれ裏面に垂設している。また蓋2の裏面にはカセット本体1と嵌合するためのリブ8が立設されている。
また、カセット本体1に立設した仕切壁24と蓋2の裏面に立設した仕切壁25とが対接することにより2個の小室が区画されている。
【0037】
上記舌片状係止部21、22、23には、それらの外側根元付近に、各舌片状係止部との境目がなだらかで且つ曲面状に補強用肉盛部21a、22a、23aがそれぞれ設けられている。この補強用肉盛部の効果は実施例2の場合と同様で、舌片状係止部21、22、23の弾性変形がスムーズで且つ亀裂が入りにくい特徴がある。
【0038】
実施例4
本実施例の医療検査用カセットは、図9〜図10に示すように、図1〜図3に示した実施例1のカセットにおいて、蓋2の表面の外側には四隅付近に空間部形成用突起(計4個)14が設けられるとともに、内側には4個の空間部形成用突起15が設けられている。内側の4個の空間部形成用突起15は、蓋2の短辺方向及び長辺方向の中央の2分割する線を1/2線A1、B1、この2分割された部分を更に中央で2分割して4分割する線を1/4線A2、B2とすると、1/4線A2、B2同士が交差する位置の近辺に設けられている。
【0039】
このように空間部形成用突起14及び15を設けることにより、図11〜図13に示すように、積み重ねた又は並接したカセットが長辺方向、短辺方向にずれたとしても、カセットとカセットとの間には空間部形成用突起14、15の高さに相当する均一な空間部Sが形成されるため、従来のカセットのように縦方向からのみの一方方向や不均一なものではなく、横方向からの均一な薬液の流入・透過が可能となり、検体の薬液処理効果は均一且つ効率的となる。
【0040】
実施例5
本実施例の医療検査用カセットは、図14〜図16に示すように、図4〜図6に示した実施例2のカセットにおいて、蓋2の表面の外側には、四隅(4個)と長辺側の中間に2個の計6個の空間部形成用突起14を設けるとともに、内側には略中央に1個の空間部形成用突起15を設けた他は実施例2と同様の構成からなる。
【0041】
このように空間部形成用突起14及び15を設けることにより、図17〜図19に示すように、積み重ねた又は並接したカセットが長辺方向、短辺方向にずれたとしても、カセットとカセットとの間には空間部形成用突起14、15の高さに相当する均一な空間部Sが形成されるため、従来のカセットのように縦方向からのみの一方方向や不均一なものではなく、横方向からの均一な薬液の流入・透過が可能となり、検体の薬液処理効果は均一且つ効率的となる。
【0042】
実施例6
本実施例の医療検査用カセットは、図20〜図21に示すように、図7〜図8に示した実施例3のカセットにおいて、蓋2の表面の外側には四隅(4個)と長辺側の中間2個のに計6個の空間部形成用突起14が設けられるとともに、内側には短辺方向を2分割する中央の線A1を長辺方向に2分割する線を1/2線B1、この2分割された部分を更に中央で略2分割して4分割する線を1/4線B2とすると、この1/4線B2と前記短辺方向を2分割する中央の線A1と交差する位置の近辺に2個の空間部形成用突起15が設けられている。
【0043】
このように空間部形成用突起14及び15を設けることにより、図22〜図24に示すように、積み重ねた又は並接したカセットが長辺方向、短辺方向にずれたとしても、カセットとカセットとの間には空間部形成用突起14、15の高さに相当する均一な空間部Sが形成されるため、従来のカセットのように縦方向からのみの一方方向や不均一なものではなく、横方向からの均一な薬液の流入・透過が可能となり、検体の薬液処理効果は均一且つ効率的となる。
【0044】
本発明は上記実施例で示した如き形状のカセットに限られず、裏面に舌片状係止部を垂設した蓋とカセット本体とからなる全てのカセットに適用可能であることは言うまでもない。
【0045】
【発明の効果】
叙上のとおり、本発明の医療検査用カセットは、舌片状係止部に補強用肉盛部を設けたので繰り返し使用中に舌片状係止部に亀裂が入ったり破損することが防止され、耐久性が大巾に向上する。また、蓋の表面の特定の位置に空間部形成用突起を設けることにより、積み重ねた場合や並接した場合において、上下のカセットにずれが生じても、蓋に設けた空間部形成用突起によりカセットとカセットとの間に均一な空間部が形成されるので、薬液処理の際の薬液の透過性、拡散性、及び検体との接触性が飛躍的に高められ、均一且つ効率的な薬液処理が可能なカセットが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカセットの実施例を示す斜視図である。
【図2】図1のカセットの長さ方向の概略断面図である。
【図3】図1の舌片状係止部付近の要部拡大図である。
【図4】本発明のカセットの他の実施例を示す長さ方向の概略断面図である。
【図5】図4のカセットの巾方向の概略断面図である。
【図6】図4の舌片状係止部付近の要部拡大図である。
【図7】本発明の別の実施例を示す斜視図である。
【図8】図7のカセットの長さ方向の断面図である。
【図9】本発明のカセットの別の実施例を示す斜視図である。
【図10】図9のカセットの長さ方向の概略断面図である。
【図11】図9のカセットが長さ方向にずれた状態を示す概略図である。
【図12】図9のカセットが長さ方向にずれた状態を示す概略図である。
【図13】図9のカセットが巾方向にずれた状態を示す概略図である。
【図14】本発明のカセットの更に他の実施例を示す斜視図である。
【図15】図14のカセットの長さ方向の概略断面図である。
【図16】図14のカセットの巾方向の概略断面図である。
【図17】図14のカセットが長さ方向にずれた状態を示す概略図である。
【図18】図14のカセットが長さ方向にずれた状態を示す概略図である。
【図19】図14のカセットが巾方向にずれた状態を示す概略図である。
【図20】本発明の更に別の実施例を示す斜視図である。
【図21】図20のカセットの長さ方向の断面図である。
【図22】図20のカセットが長さ方向にずれた状態を示す概略図である。
【図23】図10のカセットが長さ方向にずれた状態を示す概略図である。
【図24】図20のカセットが巾方向にずれた状態を示す概略図である。
【図25】従来のカセットの一例を示す概略断面図である。
【図26】従来のカセットの舌片状係止部に亀裂が入った状態を示す概略図である。
【図27】従来のカセットの他の例を示す斜視図である。
【図28】図27のカセットが長さ方向にずれた状態を示す概略図である。
【図29】図27のカセットが長さ方向にずれた状態を示す概略図である。
【図30】図27のカセットが巾方向にずれた状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 カセット本体
2 蓋
3 透孔
4 記録部
5 係止溝
6 係止部
7 透孔
8 リブ
9 傾斜状係止片
10 突縁部
11 舌片状係止部
11a 補強用肉盛部
12 検体
13 識別表示
14 空間部形成用突起
15 空間部形成用突起
16、17 仕切壁
18、19、20 係止部
21、22、23 舌片状係止部
21a、22a、23a 補強用肉盛部
24、25 仕切壁
26 亀裂
Claims (7)
- 耐薬品性樹脂からなるカセット本体と蓋とを具備してなり、前記カセット本体が上面を開放し、検体を収容し得る方形の容器で、多数の透孔を有するとともに、少なくとも1個の係止部を備え、前記蓋が多数の透孔を有するとともに、その裏面に前記係止部に係脱自在に係合する舌片状係止部を垂設してなる医療検査用カセットにおいて、前記舌片状係止部の外側に補強用肉盛部を設けたことを特徴とする医療検査用カセット。
- 蓋の表面の外側の少なくとも四隅付近に空間部形成用突起を設けるとともに、内側に少なくとも1個の空間部形成用突起を設けたことを特徴とする請求項1記載の医療検査用カセット。
- 蓋の内側に設けられる少なくとも1個の空間部形成用突起が、蓋の内側の略中央に設けられた空間部形成用突起を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の医療検査用カセット。
- カセット本体が仕切壁により複数個の小室に区画されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療検査用カセット。
- 蓋及び/又はカセット本体が耐薬品性の透明樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療検査用カセット。
- 透明樹脂がポリプロピレン樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療検査用カセット。
- 透明樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療検査用カセット。
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Cited By (2)
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JP2008032509A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-02-14 | Murazumi Kogyo Kk | 医療検査用カセット |
JP2009126551A (ja) * | 2007-11-22 | 2009-06-11 | Asia Kizai Kk | 収容容器 |
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A02 | Decision of refusal |
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