JP5602198B2 - 放射線撮影装置、およびこれに用いられる放射線画像検出装置並びにその作動方法 - Google Patents

放射線撮影装置、およびこれに用いられる放射線画像検出装置並びにその作動方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射線画像を撮影する放射線撮影装置、およびこれに用いられる放射線画像検出装置並びにその作動方法に関する。
医療分野において、放射線、例えばX線を利用したX線撮影システムが知られている。X線撮影システムは、X線を発生するX線発生装置と、被写体(患者)を透過したX線で形成されるX線画像を撮影するX線撮影装置とからなる。X線発生装置は、X線を被写体に向けて照射するX線源、X線源の駆動を制御する線源制御装置、およびX線の照射開始指示を線源制御装置に入力するための照射スイッチを有している。X線撮影装置は、被写体の各部を透過したX線を電気信号に変換することによってX線画像を検出するX線画像検出装置、およびX線画像検出装置の駆動制御、X線画像の保存や表示を行うコンソールを有している。
X線画像検出装置として、フラットパネルディテクタ(FPD;flat panel detector)を用いたものが普及している。FPDは、X線の入射量に応じた信号電荷を蓄積する画素が行列状に配置された撮像領域を有する。FPDは、画素毎に信号電荷を蓄積し、蓄積した信号電荷をTFT等のスイッチング素子を介して信号処理回路に読み出し、信号処理回路で電圧信号に変換することでX線画像を電気的に検出する。
扁平な箱型をした可搬型の筐体内にFPDを内蔵した電子カセッテも実用化されている。電子カセッテは、専用の撮影台のホルダにセットされる他に、フイルムカセッテやIPカセッテ(CRカセッテ)用の既存の撮影台のホルダに取り付けて使用される。さらには、据え置き型では撮影困難な部位を撮影するためにベッド上に置いたり被写体自身に持たせたりして使用される。また、自宅療養中の高齢者や、事故、災害等による急病人を撮影するため、撮影台の設備がない病院外で使用されることもある。
X線撮影システムでは、被写体への被曝量を抑えつつ適正な画質の放射線画像を得るために、X線の撮影中(照射中)にX線の線量の積算値(累積線量)を線量検出センサで測定して、累積線量が目標線量に達した時点でX線源によるX線の照射を停止させるAEC(Automatic Exposure Control、自動露出制御)が行われる場合がある。X線源が照射する線量は、X線の照射時間(単位;s)とX線源が単位時間当たりに照射する線量を規定する管電流(単位;mA)との積である管電流時間積(mAs値)によって決まる。照射時間や管電流といった撮影条件は、被写体の撮影部位(胸部や頭部)、性別、年齢等によっておおよその推奨値はあるものの、被写体の体格等の個人差によってX線の透過率が変わるため、被写体に応じたより適切な画質を得るためにAECが行われる。
AECの方法としては、例えば、特許文献1に記載されているように、1回のX線撮影をプレ撮影と本撮影のセットで行い、プレ撮影の結果を踏まえて本撮影の撮影条件、例えばX線の照射時間や管電流時間積を決定する方法がある。プレ撮影の撮影条件は、例えば、撮影部位と、年齢や性別等の患者情報に基づいて決定され、その撮影条件でプレ撮影が行われる。
特許文献1に記載のX線撮影装置は、本撮影において画像を検出するFPDとは別に、プレ撮影において線量を検出する線量検出センサを有しており、プレ撮影では線量検出センサのみを作動させて線量を検出して本撮影の撮影条件を決定している。そして、本撮影においてはFPDを作動させてX線画像を検出している。
特開2008−086358号公報
特許文献1では、プレ撮影ではFPDを作動させておらず、プレ撮影で照射されるX線は本撮影の撮影条件の決定のみに用いられ、本撮影で得られるX線画像には反映されていなかった。プレ撮影は本撮影の適正な撮影条件を決定するために有用ではあるが、プレ撮影によって、X線画像に反映されないという意味で無駄な被曝を被写体が蒙ることになる。プレ撮影におけるX線の照射量は本撮影と比較して僅かであるが、被写体の被曝量はできるだけ少ないほうが好ましい。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、プレ撮影で被写体に照射した放射線を無駄にすることなく診断に供する放射線画像に反映させることができる放射線撮影装置、およびこれに用いられる放射線画像検出装置並びにその作動方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、診断に供する被写体の放射線画像を撮影する本撮影と、本撮影に先立って本撮影の撮影条件を決定するためのプレ撮影とを行う放射線撮影装置において、放射線発生装置から照射されて被写体を透過した放射線の到達線量に応じた電荷を蓄積する画素が行列状に配置された撮像領域をもつFPDと、プレ撮影の開始から本撮影の終了まで画素に電荷を蓄積する蓄積動作をFPDに継続して行わせ、本撮影後、画素から蓄積電荷を読み出して診断に供する放射線画像を出力する読み出し動作をFPDに行わせる制御部とを有する放射線画像検出装置を備えることを特徴とする。
撮像領域への放射線の到達線量を検出する線量検出センサと、線量検出センサの出力に基づき撮像領域への放射線の累積線量が目標線量に達したか否かを判定し、累積線量が目標線量に達したと判定したときに、放射発生装置による放射線の照射を停止させる照射停止信号を出力するAEC部と、プレ撮影の開始から照射停止信号が出力されるまでのプレ撮影時の放射線の照射時間を計時する計時部と、計時部で計時したプレ撮影時の放射線の照射時間と、予め設定された本撮影で必要な累積線量に基づいて、本撮影の撮影条件を決定する本撮影条件決定部と、本撮影条件決定部で決定した本撮影の撮影条件および照射停止信号を放射線発生装置に送信する通信部とを備える。
本撮影の撮影条件は、本撮影時の放射線の照射時間、あるいは本撮影時の管電流と放射線の照射時間の積である管電流時間積である。本撮影条件決定部は、プレ撮影時の線量検出センサの出力の積算値をプレ撮影時の照射時間あるいは管電流時間積で除算して単位時間あるいは単位管電流時間積当たりの線量を求め、必要な累積線量からプレ撮影時の線量検出センサの出力の積算値を減算した結果を単位時間あるいは単位管電流時間積当たりの線量で除算することで本撮影の照射時間あるいは管電流時間積を算出する。
放射線画像検出装置は、読み出し動作で読み出された画素の蓄積電荷に対応した電圧信号を設定されたゲインで増幅する増幅器と、増幅器のゲインの設定を変更するゲイン設定部とを有する。
増幅器は、線量検出センサの出力も増幅する。この場合、ゲイン設定部は、プレ撮影時の線量検出センサの出力に掛けるゲインを、読み出し動作時より高い値に設定する。
また、ゲイン設定部は、プレ撮影と本撮影を合わせた1回の放射線撮影の放射線の累積線量に相当するプレ撮影時と本撮影時の線量検出センサの出力の積算値と必要な累積線量との比較結果に基づいて、読み出し動作時のゲインを設定する。より具体的には、プレ撮影時と本撮影時の線量検出センサの出力の積算値が必要な累積線量よりも非常に大きい場合はゲインを下げ、プレ撮影時と本撮影時の線量検出センサの出力の積算値が必要な累積線量以下の場合はゲインを上げる。
ゲイン設定部はさらに、プレ撮影時または本撮影時の少なくとも一方において、線量検出センサの出力の積算値を算出する機能を有し、積算値に基づいて、読み出し動作時のゲインを設定する。
本撮影条件決定部は、計時部で計時したプレ撮影時の放射線の照射時間と予め設定された閾値との比較結果に基づいて、本撮影時に放射線発生装置に設定される管電圧を決定する。本撮影条件決定部によって本撮影時の管電圧がプレ撮影時から変更された場合、本撮影時にも線量検出センサおよびAEC部による露出制御を行う。
線量検出センサは、撮像領域内に分散して複数個配置されている。この場合、複数の線量検出センサの出力のうちのいずれを利用するかを選択する採光野選択部を備えることが好ましい。さらに、複数の線量検出センサの出力のうちのいずれを利用するかを撮影部位毎に記憶する記憶部と、撮影部位を指定する操作入力部とを備え、採光野選択部は、操作入力部で指定された撮影部位に応じた線量検出センサの出力を選択する。あるいは、採光野選択部は、複数の線量検出センサの出力から、診断時に最も注目すべき関心領域、または放射線が被写体を透過せずに直接照射される素抜け領域のうちの少なくともいずれかに存在する線量検出センサの出力を選択する。
画素には、放射線を受けて信号電荷を蓄積し、スイッチング素子の駆動に応じて信号電荷を信号線に出力する通常画素と、信号線にスイッチング素子を介さず直接接続された検出画素とがあり、検出画素を線量検出センサとして用いる。通常画素とは別に駆動するスイッチング素子が設けられた検出画素を線量検出センサとして用いてもよい。
制御部は、プレ撮影において、検出画素に対して到達線量を検出する線量検出動作を行わせ、本撮影においては、検出画素に対して、通常画素と同様に蓄積動作を行わせ、蓄積動作終了後、通常画素と同様に読み出し動作を行わせる。
読み出し動作で読み出された検出画素の出力値を、プレ撮影から蓄積動作を開始している通常画素の蓄積時間Taと、本撮影から蓄積動作を開始した検出画素の蓄積時間Tbとの比Ta/Tbに応じて補正する補正部を備え、制御部は、補正部で補正された検出画素の出力値と、通常画素の出力値とに基づき放射線画像を生成する。
プレ撮影時の線量検出センサの出力を元にプレビュー画像を作成するプレビュー画像作成部を備えることが好ましい。この場合、プレビュー画像作成部からプレビュー画像を受信してこれを表示するコンソールを備え、プレビュー画像作成部は、FPDが読み出し動作を行う前にプレビュー画像をコンソールに送信する。より具体的には、本撮影中におけるFPDの蓄積動作中に送信する。
プレビュー画像作成部は、プレ撮影時だけでなく本撮影時の線量検出センサの出力を元にプレビュー画像を作成する。この場合、プレビュー画像作成部でプレ撮影時に作成したプレビュー画像と本撮影時に作成したプレビュー画像の比較結果に基づき、プレ撮影時と本撮影時の被写体の体動の有無を検知する体動検知部を備えることが好ましい。さらに、体動検知部で被写体の体動が検知された場合にその旨を表示する警告部を備えることが好ましい。また、体動検知部は、被写体の体動を検知した場合に放射線発生装置による放射線の照射を停止させる照射停止信号を出力することが好ましい。
本撮影条件決定部で決定された本撮影の撮影条件が通信部から送信された後、直ちに放射線発生装置による本撮影の放射線の照射が開始されることが好ましい。また、通信部は無線方式であることが好ましい。
放射線画像検出装置は、FPDが可搬型の筐体に収納された電子カセッテであることが好ましい。
本発明は、診断に供する被写体の放射線画像を撮影する本撮影と、本撮影に先立って本撮影の撮影条件を決定するためのプレ撮影とを行う放射線撮影装置に用いられる放射線画像検出装置であって、放射線発生装置から照射されて被写体を透過した放射線の到達線量に応じた電荷を蓄積する画素が行列状に配置された撮像領域をもつFPDと、プレ撮影の開始から本撮影の終了まで画素に電荷を蓄積する蓄積動作をFPDに継続して行わせ、本撮影後、画素から蓄積電荷を読み出して診断に供する放射線画像を出力する読み出し動作をFPDに行わせる制御部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、診断に供する被写体の放射線画像を撮影する本撮影と、本撮影に先立って本撮影の撮影条件を決定するためのプレ撮影とを行う放射線撮影装置に用いられる放射線画像検出装置の作動方法であって、放射線発生装置から照射されて被写体を透過した放射線の到達線量に応じた電荷を蓄積する画素が行列状に配置された撮像領域をもつFPDに、プレ撮影の開始から本撮影の終了まで画素に電荷を蓄積する蓄積動作を継続して行わせ、本撮影後、画素から蓄積電荷を読み出して診断に供する放射線画像を出力する読み出し動作を行わせることを特徴とする。
本発明によれば、プレ撮影の開始から本撮影の終了まで画素に電荷を蓄積する蓄積動作をFPDに継続して行わせ、本撮影後、画素から蓄積電荷を読み出して診断に供する放射線画像を出力する読み出し動作をFPDに行わせるので、プレ撮影で被写体に照射した放射線を無駄にすることなく診断に供する放射線画像に反映させることができる。
X線撮影システムの概略図である。 線源制御装置の内部構成を示す図である。 X線の到達線量と時間の関係を表すグラフである。 電子カセッテを示す外観斜視図である。 電子カセッテの内部構成を示すブロック図である。 検出画素の配置例を示す図である。 AEC部の内部構成を示すブロック図である。 コンソールで設定される撮影条件を示す図である。 コンソールの内部構成を示すブロック図である。 コンソールの機能および情報の流れを示すブロック図である。 X線撮影の手順を示すタイミングチャートである。 X線撮影の手順を示すフローチャートである。 増幅器のゲインを設定するゲイン設定部を設けた例を示す図である。 本撮影時の管電圧を変更する場合のX線撮影の手順を示すフローチャートである。 通常画素とは別に駆動するTFTを設けた検出画素を有するFPDのブロック図である。 AEC部で累積線量が目標線量に達したと判定した時点で、検出画素に蓄積動作を行わせる場合のX線撮影の手順を示すフローチャートである。 検出画素の出力電圧信号の補正方法を説明するための図である。 プレビュー画像作成部を有するFPDのブロック図である。 プレビュー画像を示す図である。 体動検知回路を有するFPDのブロック図である。 体動検知回路で被写体の体動が検知された場合にコンソールのディスプレイに表示される警告ウィンドウを示す図である。
図1において、X線撮影システム2は、X線を放射するX線管を内蔵したX線源10と、X線源10の動作を制御する線源制御装置11と、X線源10へのウォームアップ開始とX線の照射開始を指示するための照射スイッチ12と、被写体(患者)を透過したX線を検出してX線画像を出力する電子カセッテ13と、電子カセッテ13の動作制御やX線画像の表示処理を担うコンソール14と、被写体を立位姿勢で撮影するための立位撮影台15と、臥位姿勢で撮影するための臥位撮影台16とを有する。X線源10、線源制御装置11、および照射スイッチ12はX線発生装置2a、電子カセッテ13、およびコンソール14はX線撮影装置2bをそれぞれ構成する。この他にもX線源10を所望の方向および位置にセットするための線源移動装置(図示せず)が設けられており、X線源10は立位撮影台15および臥位撮影台16で共用される。
X線源10は、X線管と、X線管が放射するX線の照射野を限定する照射野限定器(コリメータ)とを有する。X線管は、熱電子を放出するフィラメントである陰極と、陰極から放出された熱電子が衝突してX線を放射する陽極(ターゲット)とを有している。照射野限定器は、例えば、X線を遮蔽する4枚の鉛板を四角形の各辺上に配置し、X線を透過させる四角形の照射開口が中央に形成されたものであり、鉛板の位置を移動することで照射開口の大きさを変化させて、照射野を限定する。
コンソール14は、有線方式や無線方式により電子カセッテ13と通信可能に接続されており、キーボード等の入力デバイス14aを介した放射線技師等のオペレータからの入力操作に応じて電子カセッテ13の動作を制御する。電子カセッテ13からのX線画像はコンソール14のディスプレイ14bに表示される他、そのデータがコンソール14内のストレージデバイス14cやメモリ76(図9参照)、あるいはコンソール14とネットワーク接続された画像蓄積サーバ等のデータストレージに記憶される。
コンソール14は、被写体の性別、年齢、撮影部位、撮影目的等の情報が含まれる検査オーダの入力を受け付けて、検査オーダをディスプレイ14bに表示する。検査オーダは、HIS(病院情報システム)やRIS(放射線情報システム)等の患者情報や放射線検査に係る検査情報を管理する外部システムから入力されるか、放射線技師等のオペレータにより手動入力される。検査オーダには、頭部、胸部、腹部、手、指等の撮影部位の項目がある。撮影部位には、正面、側面、斜位、PA(X線を被写体の背面から照射)、AP(X線を被写体の正面から照射)等の撮影方向も含まれる。オペレータは、検査オーダの内容をディスプレイ14bで確認し、その内容に応じた撮影条件をディスプレイ14bに映された操作画面を通じて入力デバイス14aで入力する。
X線撮影システム2では、診断に供する1枚分のX線画像を取得する1回のX線撮影をプレ撮影と本撮影のセットで行う。プレ撮影では、所望のX線画像を得るために必要な本撮影の撮影条件を決めるため、本撮影よりも少ない線量のX線を被写体に照射する。本撮影では、プレ撮影によって決定された撮影条件にて被写体にX線を照射する。
図2に示すように、線源制御装置11は、トランスによって入力電圧を昇圧して高圧の管電圧を発生し、高電圧ケーブルを通じてX線源10に供給する高電圧発生器20と、X線源10が照射するX線の線質(エネルギースペクトル)を決める管電圧、単位時間当たりの照射量を決める管電流、およびX線の照射時間を制御する制御部21と、コンソール14との主要な情報、信号の送受信を媒介する通信I/F22とを備える。
制御部21には照射スイッチ12とメモリ23とタッチパネル24が接続されている。照射スイッチ12は、プレ撮影開始時にオペレータによって操作される2段階押しスイッチであり、半押しでX線源10にウォームアップを開始させるためのウォームアップ開始信号を発生し、全押しでX線源10にプレ撮影の照射を開始させるための照射開始信号を発生する。これらの信号は信号ケーブルを通じて制御部21に入力される。
本撮影は、本撮影の撮影条件が決定されたら直ちに自動的に開始される。本撮影中に照射スイッチ12の全押しが解除された場合は、X線の照射が緊急停止される。
メモリ23は、管電圧、管電流、照射時間等の撮影条件を予め数種類格納している。撮影条件はタッチパネル24を通じてオペレータにより手動で設定される。管電圧、管電流はプレ撮影、本撮影ともに同じ値が設定される。プレ撮影のX線の照射時間は、目標線量に達して電子カセッテ13のAEC部60(図5参照)による照射停止の判定がされる前にX線の照射が終了して線量不足に陥ることを防ぐため、最大値が設定される。一方、本撮影の照射時間はプレ撮影を踏まえて決定された値が設定される。制御部21は、設定された照射時間となったらX線の照射を停止させるためのカウントダウンタイマー(タイマー)25を内蔵している。
プレ撮影時、線源制御装置11は、設定された撮影条件の管電圧や管電流、照射時間でX線の照射制御を行う。AEC部60はこれに対してX線の累積線量が必要十分な目標線量に到達したと判定すると、線源制御装置11で設定されている照射時間以下であってもX線の照射を停止するように機能する。なお、プレ撮影で設定される照射時間の最大値は、撮影部位に応じた値とすることが好ましい。
照射信号I/F26は、検出画素41b(図5参照)の出力を元にAEC部60を機能させてX線の照射停止タイミングを規定する場合に電子カセッテ13と有線または無線接続される。この場合、制御部21は、照射スイッチ12が半押しされて照射スイッチ12からウォームアップ開始信号を受けたときに、X線源10にウォームアップを開始させるとともに、照射信号I/F26を介して、X線の照射を開始してよいかを問い合わせる照射開始要求信号を電子カセッテ13に送信する。
電子カセッテ13は照射開始要求信号を受信すると自身が撮影可能な状態かどうかチェックを行い、撮影可能な状態である場合は照射許可信号を送信する。制御部21は、照射開始信号を照射スイッチ12から受け、かつ照射許可信号を照射信号I/F26で受けたときに、プレ撮影の照射を行うためのX線源10への電力供給を高電圧発生器20に開始させる。さらに、制御部21は、プレ撮影時に電子カセッテ13から発せられる照射停止信号が照射信号I/F26で受信されたときと、本撮影時に設定された照射時間がタイマー25で計時されたときに、高電圧発生器20からX線源10への電力供給を停止させ、X線の照射を停止させる。
プレ撮影で必要な累積線量は本撮影と比べて極めて低いため、線源制御装置11では照射時間に最大値が設定されるものの、実際には照射時間が最大値になるまでX線照射は継続されず、その前にAEC部60によってX線照射が停止される。同じ管電圧、管電流でX線を照射した場合、例えば被写体厚が比較的厚い場合は被写体を透過してFPD30(図4および図5参照)の撮像領域40(図5参照)に到達する単位時間当たりのX線の到達線量が少なくなるため、図3に実線で示すように必要な累積線量に到達するための照射時間T1は長くなり、逆に被写体厚が薄い場合は点線で示すように短くなる(照射時間T2)。また、体内組織の密度が比較的高い場合もX線の透過率が低下するため照射時間が長くなり、低い場合は短くなる。ただし照射時間は異なるがいずれの場合も累積線量(台形で囲まれる部分の面積)がプレ撮影で必要な累積線量と等しくなるようAEC部60により露出制御される。
図4において、電子カセッテ13は、FPD30とこれを収容する扁平な箱型をした可搬型の筐体31とで構成される。筐体31は例えば導電性樹脂で形成されている。X線が入射する筐体31の前面31aには矩形状の開口が形成されており、開口には天板として透過板32が取り付けられている。透過板32は、軽量で剛性が高く、かつX線透過性が高いカーボン材料で形成されている。筐体31は、電子カセッテ13への電磁ノイズの侵入、および電子カセッテ13から外部への電磁ノイズの放射を防止する電磁シールドとしても機能する。なお、筐体31には、電子カセッテ13の各部に所定の電圧の電力を供給するためのバッテリ(二次電池)や、コンソール14とX線画像等のデータの無線通信を行うためのアンテナがFPD30の他に内蔵されている。
筐体31は、フイルムカセッテやIPカセッテと略同様の国際規格ISO4090:2001に準拠した大きさである。電子カセッテ13は、筐体31の前面31aがX線源10と対向する姿勢で保持されるよう、立位、臥位の各撮影台15、16のホルダ15a、16a(図1参照)に着脱自在にセットされる。そして、使用する撮影台に応じて、線源移動装置によりX線源10が移動される。また、電子カセッテ13は、各撮影台15、16にセットされる他に、被写体が仰臥するベッド上に置いたり被写体自身に持たせたりして単体で使用されることもある。なお、電子カセッテ13は、サイズがフイルムカセッテやIPカセッテと略同様の大きさであるため、フイルムカセッテやIPカセッテ用の既存の撮影台にも取り付け可能である。
図5において、FPD30は、TFTアクティブマトリクス基板を有し、この基板上に撮像領域40が形成されている。撮像領域40には、X線の到達線量に応じた電荷を蓄積する複数の画素41が、所定のピッチでn行(x方向)×m列(y方向)の行列状に配置されている。なお、n、mは2以上の整数である。
FPD30は、X線を可視光に変換するシンチレータ(蛍光体、図示せず)を有し、シンチレータによって変換された可視光を画素41で光電変換する間接変換型である。シンチレータは、CsI:Tl(タリウム賦活ヨウ化セシウム)やGOS(GdS:Tb、テルビウム賦活ガドリウムオキシサルファイド)等からなり、画素41が配列された撮像領域40の全面と対向するように配置されている。なお、シンチレータとTFTアクティブマトリクス基板は、X線の入射する側からみてシンチレータ、基板の順に配置されるPSS(Penetration Side Sampling)方式でもよいし、逆に基板、シンチレータの順に配置されるISS(Irradiation Side sampling)方式でもよい。また、シンチレータを用いず、X線を直接電荷に変換する変換層(アモルファスセレン等)を用いた直接変換型のFPDを用いてもよい。
画素41は、周知のように、可視光の入射によって電荷(電子−正孔対)を発生する光電変換部42、光電変換部42が発生した電荷を蓄積するキャパシタ(図示せず)、およびスイッチング素子であるTFT43を備える。
光電変換部42は、電荷を発生する半導体層(例えばPIN型)とその上下に上部電極および下部電極を配した構造を有している。光電変換部42は、下部電極にTFT43が接続され、上部電極にはバイアス線が接続されている。バイアス線は画素41の行数分(n行分)設けられて1本の母線に接続されている。母線はバイアス電源に繋がれている。母線とその子線のバイアス線を通じて、バイアス電源から光電変換部42の上部電極にバイアス電圧が印加される。バイアス電圧の印加により半導体層内に電界が生じ、光電変換により半導体層内で発生した電荷(電子−正孔対)は、一方がプラス、他方がマイナスの極性をもつ上部電極と下部電極に移動し、キャパシタに電荷が蓄積される。
TFT43は、ゲート電極が走査線44に、ソース電極が信号線45に、ドレイン電極が光電変換部42にそれぞれ接続される。走査線44と信号線45は格子状に配線されており、走査線44は1行分の画素41に対して共通に1本ずつ、画素41の行数分(n行分)設けられている。また信号線45は1列分の画素41に対して共通に1本ずつ、画素41の列数分(m列分)設けられている。走査線44はゲートドライバ46に接続され、信号線45は信号処理回路47に接続される。
ゲートドライバ46は、制御部48の制御の下にTFT43を駆動することにより、X線の到達線量に応じた信号電荷を画素41に蓄積する蓄積動作と、画素41から蓄積された信号電荷を読み出す読み出し動作と、リセット動作とをFPD30に行わせる。蓄積動作ではTFT43がオフ状態にされ、その間に画素41に信号電荷が蓄積される。読み出し動作では、ゲートドライバ46から同じ行のTFT43を一斉に駆動するゲートパルスG1〜Gnを所定の間隔で順次発生して、走査線44を1行ずつ順に活性化し、走査線44に接続されたTFT43を1行分ずつオン状態とする。画素41のキャパシタに蓄積された電荷は、TFT43がオン状態になると信号線45に読み出されて、信号処理回路47に入力される。
光電変換部42の半導体層には、X線の入射の有無に関わらず暗電荷が発生する。この暗電荷はバイアス電圧が印加されているために画素41のキャパシタに蓄積される。画素41において発生する暗電荷は、画像データに対してはノイズ成分となるので、これを除去するためにX線の照射前には所定時間間隔でリセット動作が行われる。リセット動作は、画素41に発生する暗電荷を、信号線45を通じて掃き出す動作である。
リセット動作は、例えば、1行ずつ画素41をリセットする順次リセット方式で行われる。順次リセット方式では、信号電荷の読み出し動作と同様、ゲートドライバ46から走査線44に対してゲートパルスG1〜Gnを所定の間隔で順次発生して、TFT43を1行ずつオン状態にする。
順次リセット方式に代えて、配列画素の複数行を1グループとしてグループ内で順次リセットを行い、グループ数分の行の暗電荷を同時に掃き出す並列リセット方式や、全行にゲートパルスを入れて全画素の暗電荷を同時に掃き出す全画素リセット方式を用いてもよい。並列リセット方式や全画素リセット方式によりリセット動作を高速化することができる。
信号処理回路47は、積分アンプ49、CDS回路(CDS)50、マルチプレクサ(MUX)51、およびA/D変換器(A/D)52等を備える。積分アンプ49は、各信号線45に対して個別に接続される。積分アンプ49は、オペアンプ49aとオペアンプ49aの入出力端子間に接続されたキャパシタ49bとからなり、信号線45はオペアンプ49aの一方の入力端子に接続される。オペアンプ49aのもう一方の入力端子はグランド(GND)に接続される。キャパシタ49bにはリセットスイッチ49cが並列に接続されている。積分アンプ49は、信号線45から入力される電荷を積算し、アナログ電圧信号V1〜Vmに変換して出力する。各列のオペアンプ49aの出力端子には、増幅器53、CDS50を介してMUX51が接続される。MUX51の出力側には、A/D52が接続される。
CDS50はサンプルホールド回路を有し、積分アンプ49の出力電圧信号に対して相関二重サンプリングを施してノイズを除去するとともに、サンプルホールド回路で積分アンプ49の出力電圧信号を所定期間保持(サンプルホールド)する。MUX51は、シフトレジスタ(図示せず)からの動作制御信号に基づき、パラレルに接続される各列のCDS50から順に1つのCDS50を電子スイッチで選択し、選択したCDS50から出力される電圧信号V1〜VmをシリアルにA/D52に入力する。なお、MUX51とA/D52の間に増幅器を接続してもよい。
A/D52は、入力された1行分のアナログの電圧信号V1〜Vmをデジタル値に変換して、電子カセッテ13に内蔵されるメモリ54に出力する。メモリ54には、1行分のデジタル値が、それぞれの画素41の座標に対応付けられて、1行分のX線画像を表す画像データとして記録される。こうして1行分の読み出しが完了する。
MUX51によって積分アンプ49からの1行分の電圧信号V1〜Vmが読み出されると、制御部48は、積分アンプ49に対してリセットパルスRSTを出力し、リセットスイッチ49cをオンする。これにより、キャパシタ49bに蓄積された1行分の信号電荷が放電されてリセットされる。積分アンプ49をリセットした後、再度リセットスイッチ49cをオフして所定時間経過後にCDS50のサンプルホールド回路の1つをホールドし、積分アンプ49のkTCノイズ成分をサンプリングする。その後、ゲートドライバ46から次の行のゲートパルスが出力され、次の行の画素41の信号電荷の読み出しを開始させる。さらにゲートパルスが出力されて所定時間経過後に次の行の画素41の信号電荷をCDS50のもう1つのサンプルホールド回路でホールドする。これらの動作を順次繰り返して全行の画素41の信号電荷を読み出す。
全行の読み出しが完了すると、1枚分のX線画像を表す画像データがメモリ54に記録される。この画像データはメモリ54から読み出されて制御部48で各種画像処理を施された後、通信I/F55を通じてコンソール14に出力される。こうして被写体のX線画像が検出される。
なお、リセット動作では、TFT43がオン状態になっている間、画素41から暗電荷が信号線45を通じて積分アンプ49のキャパシタ49bに流れる。読み出し動作と異なり、MUX51によるキャパシタ49bに蓄積された電荷の読み出しは行われず、各ゲートパルスG1〜Gnの発生と同期して、制御部48からリセットパルスRSTが出力されてリセットスイッチ49cがオンされ、キャパシタ49bに蓄積された電荷が放電されて積分アンプ49がリセットされる。
制御部48には、メモリ54のX線画像データに対してオフセット補正、感度補正、および欠陥補正の各種画像処理を施す回路(図示せず)が設けられている。オフセット補正回路は、X線を照射せずにFPD30から取得したオフセット補正画像をX線画像から画素単位で差し引くことで、信号処理回路47の個体差や撮影環境に起因する固定パターンノイズを除去する。感度補正回路はゲイン補正回路とも呼ばれ、各画素41の光電変換部42の感度のばらつきや信号処理回路47の出力特性のばらつき等を補正する。欠陥補正回路は、出荷時や定期点検時に生成される欠陥画素情報に基づき、欠陥画素の画素値を周囲の正常な画素の画素値で線形補間する。また、AECに用いられる検出画素41bの画素値も同様に補間する。なお、上記の各種画像処理回路をコンソール14に設け、各種画像処理をコンソール14で行ってもよい。
画素41には通常画素41aと検出画素41bがある。通常画素41aは従来の役割通りX線画像を生成するために用いられる。一方検出画素41bは撮像領域40へのX線の到達線量を検出する線量検出センサとして機能し、AECのために用いられる。なお、図では検出画素41bにハッチングを施し通常画素41aと区別している。
通常画素41aと検出画素41bは光電変換部42等の基本的な構成は全く同じである。したがってほぼ同様の製造プロセスで形成することができる。検出画素41bにはTFT43が接続されておらず信号線45に直接接続されている。このため、検出画素41bで発生した電荷は、直ちに信号線45に読み出される。同じ行の通常画素41aがTFT43をオフ状態とされ、信号電荷を蓄積する蓄積動作中であっても、検出画素41bの電荷を読み出すことが可能である。検出画素41bの光電変換部42で発生した電荷は、TFT43のオン/オフに関わらず信号線45を介して積分アンプ49のキャパシタ49bに流入する。通常画素41aの蓄積動作中、積分アンプ49に蓄積された検出画素41bからの電荷はA/D52に出力され、A/D52でデジタル電圧信号(以下、線量検出信号という)に変換される。
図6(A)に示すように、検出画素41bは、撮像領域40内で局所的に偏ることなく撮像領域40内に満遍なく散らばるよう、撮像領域40の中心に関して左右対称な点線で示す波形の軌跡65に沿って設けられている。全画素41に対して検出画素41bの占める割合は約0.01%程度であることが好ましい。検出画素41bは、例えば同じ信号線45が接続された画素41の列に一個ずつ設けられ、検出画素41bが設けられた列は、検出画素41bが設けられない列を例えば二〜三列挟んで設けられる。検出画素41bの位置はFPD30の製造時に既知であり、FPD30は全検出画素41bの位置(座標)を不揮発性のメモリ(図示せず)に予め記憶している。なお、本実施形態とは逆に検出画素41bを局所に集中して配置してもよく、検出画素41bの配置は適宜変更可能である。例えば乳房を撮影対象とするマンモグラフィ装置では図6(B)に示すように胸壁側に集中して検出画素41bを配置するとよい。
プレ撮影と本撮影は連続的に行われるため、プレ撮影で照射されたX線を、本撮影終了後に読み出されるX線画像に反映させるために、FPD30は、プレ撮影が開始されるときに通常画素41aの蓄積動作を開始して、以後本撮影が終了するまでの間、蓄積動作を継続する。一方、プレ撮影においては、FPD30は、AECのために検出画素41bを用いた線量検出動作を実行する。このように、プレ撮影においては、FPD30は蓄積動作と線量検出動作を並行して行う。
プレ撮影時に実行される線量検出動作において、検出画素41bの光電変換部42で発生した電荷は、TFT43のオン/オフに関わらず、信号線45を介して積分アンプ49のキャパシタ49bに流入する。積分アンプ49に蓄積された検出画素41bからの電荷はA/D52に出力され、A/D52でデジタル電圧信号(以下、線量検出信号という)に変換される。線量検出信号はメモリ54に出力される。
検出画素41bは、1本の信号線45に対して1個設けられているが、図6に示したように、検出画素41bが設けられた各信号線45において、検出画素41bの行方向の位置は信号線45毎に異なっている。制御部48は、各検出画素41bが設けられている信号線45の列番号と、行方向の位置を表す行番号とからなる座標情報を検出画素41b毎に予め記憶している。メモリ54には、検出画素41bの線量検出信号が、撮像領域40内の各検出画素41bの座標情報と対応付けて記録される。制御部48は、こうした線量検出動作を、所定のサンプリングレートで複数回繰り返す。
AEC部60は、制御部48により駆動制御される。AEC部60は、プレ撮影において、所定のサンプリングレートで複数回取得される線量検出信号をメモリ54から読み出して、読み出した線量検出信号に基づいてAECを行う。
AEC部60は、複数回の線量検出動作によってメモリ54から読み出される線量検出信号を、座標毎に順次加算することにより、撮像領域40に到達するX線の累積線量を測定する。より具体的には図7に示すように、AEC部60は、採光野選択回路70、積分回路71、比較回路72、および閾値発生回路73を有する。採光野選択回路70は、コンソール14からの採光野の情報に基づき、撮像領域40内に散らばった複数の検出画素41bのうち、どの検出画素41bの線量検出信号をX線の累積線量が目標線量に達したか否かの判定に用いるかを選択する。積分回路71は、採光野選択回路70で選択された採光野内の複数の検出画素41bそれぞれからの線量検出信号の積算値を求め、各検出画素41bの積算値を加算して検出画素41bの個数で除算して平均値(採光野の累積線量)を求める。比較回路72は、平均値と閾値発生回路73から与えられる照射停止閾値(目標線量)とを適宜のタイミングで比較する。比較回路72は、平均値が照射停止閾値を上回り、X線の累積線量が目標線量に達したと判定したときに照射停止信号を出力する。
なお、採光野領域の決め方は一例であり、撮像領域40を予め所定の大きさの領域に等分割した分割領域毎に累積線量を求め、各分割領域のうちの例えば累積線量が最も低い分割領域を採光野領域に定めてもよいし、ユーザ設定により任意の領域を採光野領域として指定できるようにしてもよい。また、採光野の累積線量として求める値は平均値でなくてもよく、採光野内の各検出画素41bの線量検出信号の積算値の中の最大値、最頻値、または合計値でもよい。
照射停止信号は、制御部48を介して照射信号I/F61(図5参照)に出力される。照射信号I/F61には線源制御装置11の照射信号I/F26が有線または無線接続される。照射信号I/F61は、照射開始要求信号の受信、照射開始要求信号に対する照射許可信号の送信の他、AEC部60の比較回路72から出力される照射停止信号の送信を行う。なお、被写体に埋め込まれたインプラントの影響で明らかにプレ撮影時の検出画素41bの出力が低い場合は、AEC部60で異常と判断して照射停止信号を出力し、X線の照射を中断してもよい。
後述するように、本撮影では、線源制御装置11のタイマー25でX線の照射時間を計測して、照射時間が経過したらX線の照射を終了する。FPD30では、X線の照射が終了しているのに蓄積動作を続けていると画像情報に重畳する暗電荷のノイズが増加するため、ノイズ軽減のためにはX線の照射終了をできるだけ早く検知して読み出し動作に移行することが好ましい。そこで、本実施形態ではAEC部60を本撮影のX線の照射終了検出に利用する。この場合、採光野選択回路70は、被写体を透過せずに直接撮像領域40にX線が照射される素抜け領域にあたる部分を採光野として選択する。また積分回路71は線量検出信号の積算は行わず、採光野選択回路70から入力された線量検出信号をそのまま比較回路72に出力する。比較回路72は、線量検出信号と予め設定された照射終了閾値を比較し、線量検出信号が照射終了閾値を下回った場合にX線の照射が終了されたと判定する。
なお、AEC部60に照射終了検出機能をもたせる代わりに、X線の照射を終了したことを示す照射終了信号を線源制御装置11との間で送受信してもよいし、画像情報に重畳されるノイズが許容範囲であるならば、制御部48において、FPD30が蓄積動作を開始する前に本撮影の照射時間に相当する時間を予め設定し、設定した時間が経過した後、読み出し動作に移行させてもよい。
制御部48には計時回路62が設けられている。計時回路62は、プレ撮影時に照射信号I/F61で照射許可信号を送信してから照射停止信号を送信するまでの時間、すなわちプレ撮影のX線の照射時間を計時する。計時回路62の計時結果は通信I/F55経由でコンソール14のカセッテ制御部88(図10参照)に送られる。また、照射停止信号を送信したときの線量検出信号の積算値も同様にカセッテ制御部88に送られる。なお、線源制御装置11側でプレ撮影のX線の照射時間を計時し、これを通信I/F22経由でカセッテ制御部88に送ってもよい。
図8に示すように、コンソール14には撮影部位毎に予め撮影条件が記憶されている。撮影条件には、管電圧(単位:kV)、管電流(単位:mA)、検出画素41bの採光野、プレ撮影時に検出画素41bの線量検出信号の積算値と比較してX線の照射停止を判定するための照射停止閾値、およびプレ撮影と本撮影を合わせた1回のX線撮影で必要なX線の累積線量である必要線量等が記憶されている。撮影条件の情報はストレージデバイス14cに格納されており、入力デバイス14aで指定された撮影部位に対応する撮影条件がストレージデバイス14cから読み出されて通信I/F55経由で電子カセッテ13に提供される。線源制御装置11の撮影条件は、オペレータがこのコンソール14の撮影条件を参照して同様の撮影条件を手動設定する。
採光野はAECに用いる検出画素41bの領域を示し、撮影部位毎に診断時に最も注目すべき関心領域にあたり、かつ線量検出信号を安定して得られる部分が設定されている。例えば撮影部位が胸部の場合は、図6(A)に点線で囲んだa、bで示すように肺野の部分が採光野として設定されている。採光野はxy座標で表されており、本例のように採光野が矩形の場合は例えば対角線で結ぶ二点のxy座標が記憶されている。xy座標は、電子カセッテ13の画素41(検出画素41bも含む)の撮像領域40内における位置と対応しており、走査線44に平行な方向をx軸、信号線45に平行な方向をy軸とし、左上の画素41の座標を原点(0、0)において表現する。
線量検出信号にノイズが乗ってS/N比が悪い場合は、これを元に決定する本撮影の撮影条件の信頼性が低くなるため、信頼性を確保するためにはプレ撮影の線量は高くしたほうがよい。しかし、一方では被写体への無駄な被曝を低減するためにプレ撮影の線量はできるだけ低くすることが必要である。したがってプレ撮影に必要な累積線量である照射停止閾値は、線量検出信号に乗る様々なノイズの影響を受けずに確度の高い本撮影の撮影条件を決定することができる最小の値に設定されている。必要線量は、本撮影で得られるX線画像が診断に供する良好な画質となる値である。
図9において、コンソール14を構成するコンピュータは、前述の入力デバイス14a、ディスプレイ14b、ストレージデバイス14cと、CPU75、メモリ76、通信I/F77とを備えている。これらはデータバス78を介して相互接続されている。
ストレージデバイス14cは、例えばHDD(Hard Disk Drive)である。ストレージデバイス14cには、制御プログラムやアプリケーションプログラム(以下、APという)79が記憶される。AP79は、検査オーダやX線画像の表示処理、X線画像に対する画像処理、撮影条件の設定等、X線撮影に関する様々な機能をコンソール14に実行させるためのプログラムである。
メモリ76は、CPU75が処理を実行するためのワークメモリである。CPU75は、ストレージデバイス14cに記憶された制御プログラムをメモリ76へロードして、プログラムに従った処理を実行することにより、コンピュータの各部を統括的に制御する。通信I/F77は、RIS、HIS、画像蓄積サーバ、線源制御装置11、電子カセッテ13等の外部装置との無線または有線による伝送制御を行うネットワークインターフェースである。
図10において、コンソール14のCPU75は、AP79を起動すると、格納・検索処理部85、入出力制御部86、および主制御部87として機能する。格納・検索処理部85は、各種データのストレージデバイス14cへの格納処理、およびストレージデバイス14cに記憶された各種データの検索処理を実行する。入出力制御部86は、入力デバイス14aの操作に応じた描画データをストレージデバイス14cから読み出し、読み出した描画データに基づいたGUIによる各種操作画面をディスプレイ14bに出力する。また、入出力制御部86は、操作画面を通じて入力デバイス14aからの操作指示の入力を受け付ける。主制御部87は、電子カセッテ13の動作制御を担うカセッテ制御部88と本撮影の撮影条件を決定する本撮影条件決定部89とを有し、コンソール14の各部の動作を統括的に制御する。なお、本例のように各部の機能をソフトウェアで実現するのではなく、各部を専用のハードウェアで構成してもよい。
カセッテ制御部88は、入力デバイス14aを介して入力された撮影部位に対応する撮影条件の情報を格納・検索処理部85から受け取り、これを通信I/F77を介して電子カセッテ13に提供する。また、カセッテ制御部88は、計時回路62によるプレ撮影のX線の照射時間と、プレ撮影のX線の累積線量に相当する、照射停止信号を送信したときの線量検出信号の積算値とを通信I/F77を介して電子カセッテ13から受け取る。
本撮影条件決定部89は、設定された撮影条件に応じた必要線量の情報を格納・検索処理部85から受け取る。また、本撮影条件決定部89は、計時回路62によるプレ撮影のX線の照射時間と、照射停止信号を送信したときの線量検出信号の積算値とをカセッテ制御部88から得る。
本撮影条件決定部89は、これら必要線量、照射時間、および線量検出信号の積算値から本撮影の撮影条件である照射時間を決定する。具体的には、線量検出信号の積算値を照射時間で除算してプレ撮影の単位時間当たりの到達線量を求める。プレ撮影によって既に積算値分のX線が照射されているため、必要線量から積算値を減算する。そして、この減算結果を単位時間当たりの到達線量で除算して本撮影の照射時間を求める。本撮影条件決定部89は、こうして求めた本撮影の照射時間の情報を通信I/F77を介して線源制御装置11に送信する。この際、本撮影の照射時間そのものを送信してもよいし、本撮影の照射時間をプレ撮影の照射時間で除算した結果(プレ撮影の照射時間に対する倍率)を送信してもよい。
本撮影の撮影条件として照射時間の代わりに管電流時間積を決定してもよい。この場合も照射時間を決定する際と同様に、線量検出信号の積算値をプレ撮影の管電流時間積で除算してプレ撮影の単位管電流時間積当たりの到達線量を求める。そして必要線量から積算値を減算し、この減算結果を単位管電流時間積当たりの到達線量で除算して本撮影の管電流時間積を求め、その情報を線源制御装置11に送信する。この場合も管電流時間積そのもの、またはプレ撮影の管電流時間積に対する倍率のいずれを送信してもよい。
次に、図11のタイミングチャートおよび図12のフローチャートを参照して、X線撮影システム2においてプレ撮影と本撮影をセットとする1回のX線撮影を行う場合の手順を説明する。
X線撮影システム2においてX線撮影を行う場合は、まず、被写体を立位、臥位の各撮影台15、16のいずれかの所定の撮影位置にセットし、電子カセッテ13の高さや水平位置を調節して、被写体の撮影部位と位置を合わせる。そして、電子カセッテ13の位置および撮影部位の大きさに応じて、X線源10の高さや水平位置、照射野の大きさを調整する。次いで線源制御装置11とコンソール14に撮影条件を設定する。コンソール14で設定された撮影条件は電子カセッテ13に提供される。
撮影準備が完了すると、オペレータによって照射スイッチ12が半押しされる。これにより線源制御装置11の制御部21にウォームアップ開始信号が発せられる(図11、図12のS10)。そして、制御部21によりX線源10のウォームアップが開始される。また、照射開始要求信号が線源制御装置11の照射信号I/F26と電子カセッテ13の照射信号I/F61間で送受信される(S11)。オペレータは、照射スイッチ12を半押しした後、ウォームアップに要する時間を見計らって、照射スイッチ12を全押しする。これにより制御部21に照射開始信号が発せられる(S12)。
X線撮影前の待機モードでは、制御部48はFPD30にリセット動作を繰り返し行わせている。また、照射信号I/F26からの照射開始要求信号を照射信号I/F61で待ち受けている。照射スイッチ12が半押しされて照射信号I/F26から照射開始要求信号が送信され、これが照射信号I/F61で受信されると、状態チェックが行われた後照射信号I/F61から照射信号I/F26に向けて照射許可信号が送信される。FPD30はリセット動作を終えて蓄積動作と線量検出動作を開始し、待機モードから撮影モードに切り替わる。また、計時回路62によるプレ撮影のX線の照射時間の計時が開始される(S13)。
照射信号I/F26で照射許可信号が受信されたとき、制御部21はプレ撮影の照射を行うためのX線源10への電力供給を高電圧発生器20に開始させる。これによりプレ撮影の照射が開始される(S14)。
線量検出動作では、検出画素41bで発生した電荷が所定のサンプリングレートで複数回読み出され、A/D52により線量検出信号に変換される。線量検出信号はAEC部60に送られる。AEC部60では、コンソール14から与えられた採光野の情報に基づき、A/D52から入力される複数の検出画素41bの線量検出信号のうち、採光野に存在する検出画素41bからの線量検出信号が採光野選択回路70で選択され、選択された線量検出信号の積算値(平均値)が積分回路71で計算される(S15)。そして、比較回路72で積算値と閾値発生回路73からの照射停止閾値とが比較される(S16)。
積算値が照射停止閾値に到達すると(S17でYES)、AEC部60はX線の累積線量が目標線量に達したと判定し照射停止信号を出力する。この照射停止信号が照射信号I/F61から照射信号I/F26に向けて送信される。これと同時に計時回路62によるプレ撮影のX線の照射時間の計時が停止される(S18)。線源制御装置11では照射停止信号を受けてX線源10によるX線の照射が停止される(S19)。FPD30では蓄積動作が続行される。
照射停止信号を送信した後、計時回路62によるプレ撮影のX線の照射時間の計時結果および照射停止信号を送信したときの線量検出信号の積算値が電子カセッテ13からコンソール14のカセッテ制御部88に送信される(S20)。本撮影条件決定部89は、格納・検索処理部85から受け取った必要線量、カセッテ制御部88から得たプレ撮影のX線の照射時間、照射停止信号を送信したときの線量検出信号の積算値に基づき、本撮影のX線の照射時間を決定する。決定された照射時間の情報はコンソール14の通信I/F77と線源制御装置11の通信I/F22間で送受信される(S21)。
制御部21は、本撮影条件決定部89で決定した照射時間の情報を通信I/F22を介して受け取ると、直ちにタイマー25の時間を本撮影条件決定部89で決定した値に設定して、本撮影の照射を行うためのX線源10への電力供給を高電圧発生器20に開始させる。これにより本撮影の照射が開始される(S22)。そして、照射時間が本撮影条件決定部89で決定した値となった時点(S23でYES)でX線の照射が停止される(S24)。
FPD30ではプレ撮影から引き続いて蓄積動作が行われている。また、AEC部60で線量検出動作も行われ、本撮影のX線照射停止を検出している。本撮影のX線の照射停止をAEC部60の照射終了検出機能で検出したとき、FPD30は蓄積動作から読み出し動作に移行する(S24)。これにより1枚分のX線画像を表す画像データがメモリ54に出力される。読み出し動作後、FPD30はリセット動作を行う待機モードに戻る。
制御部48の各種画像処理回路により、読み出し動作でメモリ54に出力されたX線画像に対して各種画像処理が行われる。画像処理後のX線画像は通信I/F55を介してコンソール14に有線または無線送信され、ディスプレイ14bに表示されて診断に供される(S25)。これにて1回の撮影が終了する。
プレ撮影で読み出し動作を行わずプレ撮影開始から本撮影終了まで蓄積動作を続行し、画像出力なしで検出画素41bの線量検出信号のみに基づき本撮影の撮影条件を決定するので、プレ撮影で照射したX線が無駄にならずに済む。結果として従来よりも被写体への被曝量を低減することができる。
また、このようにプレ撮影の照射を診断に供するX線画像に反映させた場合、プレ撮影と本撮影の照射の間の被写体の体動の影響でX線画像の画質が劣化するおそれがあるが、本発明では本撮影条件決定部89で決定した照射時間を線源制御装置11とコンソール14間で送受信後直ちに本撮影の照射に移り、間を空けずにプレ撮影と本撮影の照射を行うので、X線画像への体動の影響を低減することができる。
本撮影の撮影条件を決定するために必要な累積線量が照射されるまでプレ撮影を行い、このプレ撮影で検出画素41bにより検出した線量検出信号の積算値、計時回路62で計時したプレ撮影の照射時間、および必要線量に基づいて本撮影の撮影条件である照射時間を決定するので、被写体の体型や体内組織の密度等の個体差によらず常に適正な撮影条件で本撮影を行うことができる。
また、AECはプレ撮影時のみ行うので、本撮影で照射停止信号が遅延して撮影時間が適正な時間よりも長くなるという問題は起こらない。従って濃度が高すぎてX線画像の画質が劣化したり、患者が必要以上の被曝を受けることが少ない。特に照射停止信号を無線で送受信する場合は、照射停止信号の遅延は深刻な問題であり、電波状況によっては照射停止信号の送受信自体ができずにX線の照射停止が大幅に遅れることもあるが、本撮影ではAECを行わないのでこうした懸念はない。もちろん、本実施形態ではプレ撮影時はAECを行うので、プレ撮影時に照射停止信号の遅延が生じる可能性はある。しかし、プレ撮影の目標線量である照射停止閾値は低く設定されるので、照射停止信号の遅延が生じても、本撮影でAECを行う場合と比べれば影響は少ない。
なお、プレ撮影での線量検出動作時の増幅器のゲインは、読み出し動作時より高い値に設定することが好ましい。この場合は図13に示すように、ゲイン可変型の増幅器100を用いる。増幅器100は、オペアンプの出力を入力側に帰還させて入力電圧を増幅して出力するものであり、オペアンプの入力端子に接続する入力抵抗(図示せず)と、オペアンプの入力端子と出力端子の間に接続される帰還抵抗(図示せず)との抵抗値の比を変化させることにより、ゲインの変更が可能である。ゲイン設定部101は、ゲイン制御信号GNにより増幅器100の入力抵抗や帰還抵抗の抵抗値を変化させることで増幅器100のゲインの設定を変更する。
プレ撮影では本撮影と比べて極めて低い線量でX線を照射するため、線量検出信号も比較的小さい値となるが、プレ撮影での線量検出動作時の増幅器100のゲインを読み出し動作時より高い値に設定して線量検出信号を大きい値に増幅すれば、AEC部60に入力される線量検出信号のS/N比がよくなり、AEC部60による露出制御の精度も向上させることができる。
また、線量検出信号に基づき読み出し動作時の増幅器のゲインを切り替えてもよい。この場合ゲイン設定部101の構成および動作はAEC部60とほぼ同じとし、ゲイン設定部101はFPDが蓄積動作を開始したときに線量検出動作を開始する。ただし、ゲイン設定部101は、プレ撮影の照射がAEC部60により停止されても線量検出動作を続行し、本撮影のX線の照射停止をAEC部60の照射終了検出機能で検出したときに線量検出動作を終了する点でAEC部60と異なる。
ゲイン設定部101は、採光野に存在する検出画素41bからの線量検出信号の積算値をプレ撮影の照射開始から本撮影の照射停止まで積算する。この積算値は、プレ撮影と本撮影で採光野に照射されたX線の総累積線量に相当し、採光野に存在する通常画素41aから出力されるであろう電圧信号Vとほぼ等しい。このためこの積算値に基づき読み出し動作時の増幅器100のゲインを微調整すれば、X線の総累積線量のばらつきに依らず常に高画質なX線画像を得ることができる。
ゲイン設定部101は、プレ撮影と本撮影で採光野に照射されたX線の総累積線量に相当する上記の積算値と必要線量とを比較する。積算値が必要線量よりも非常に大きい場合、ゲイン設定部101は、増幅器100のゲインを下げるゲイン制御信号GNを発する。一方、採光野への到達線量が低く積算値が必要線量以下であった場合は、増幅器100のゲインを上げるゲイン制御信号GNを発する。このとき、採光野の通常画素41aの出力電圧信号の最大値および最小値がA/D変換のレンジの最大値および最小値に合うゲインとする。ゲインの設定後、FPD30は読み出し動作に移行する。
X線の累積線量が低くなる撮影条件を設定した場合は電圧信号Vの最大値と最小値の幅がA/D変換のレンジに対して狭く、こうした場合に得られるX線画像はノイズが目立つ不鮮明なものとなってしまうが、上記のように採光野への累積線量が少ないときに増幅器100のゲインを上げれば、ノイズが目立たない良好な画質のX線画像を得ることができる。このため必要線量を抑制することができ、結果として患者の被曝線量を少なくすることができるという効果が得られる。
ゲイン設定部101は、プレ撮影の照射が開始されてから本撮影の照射が停止されるまで線量検出動作を行い、プレ撮影と本撮影で採光野に照射されたX線の総累積線量に相当する線量検出信号の積算値に基づき読み出し動作時の増幅器のゲインを切り替えているが、プレ撮影時だけ線量検出動作を行い、そのとき計算した積算値と本撮影条件決定部89で決定した本撮影のX線の照射時間または管電流時間積に基づき増幅器のゲインを設定してもよい。
この場合はプレ撮影で採光野に照射されたX線の累積線量は実測値である積算値となるが、本撮影で採光野に照射されたX線の累積線量は本撮影条件決定部89で決定した本撮影のX線の照射時間または管電流時間積から導出する予測値となる。本撮影条件決定部89で決定した本撮影のX線の照射時間または管電流時間積から本撮影で採光野に照射されたX線の累積線量を予測する方法としては、X線の照射時間または管電流時間積をパラメータとし本撮影で採光野に照射されたX線の累積線量を求めるための計算式、あるいはX線の照射時間または管電流時間積に対する本撮影で採光野に照射されたX線の累積線量のデータテーブルをコンソール14のストレージデバイス14cに予め記憶しておき、本撮影条件決定部89で決定した本撮影のX線の照射時間または管電流時間積を計算式に代入して求めるか、本撮影のX線の照射時間または管電流時間に対応する累積線量をデータテーブルから読み出す。このようにして導出した本撮影で採光野に照射されたX線の累積線量の予測値と上記積算値の和がプレ撮影と本撮影で採光野に照射されたX線の総累積線量に相当する。その後の処理はプレ撮影の照射が開始されてから本撮影の照射が停止されるまで線量検出動作を行って本撮影で採光野に照射されたX線の総累積線量を実測する場合と同様である。
プレ撮影でのAEC部60の線量検出動作時の増幅器のゲインを読み出し動作時より高い値に設定し、かつ線量検出信号に基づき読み出し動作時の増幅器のゲインを切り替える場合は、プレ撮影と本撮影での線量検出動作時の増幅器100のゲインが異なるため、ゲイン設定部101で計算する線量検出信号の積算値がプレ撮影と本撮影で採光野に照射されたX線の総累積線量を正確に表すとはいえなくなる。そこでこうした場合には、積算値を計算するときに、本撮影での線量検出動作時の設定ゲインを掛けたときと同じになるように、プレ撮影での線量検出動作で得られた線量検出信号を補正することが好ましい。なお、増幅器の代わりに積分アンプをゲイン可変型とし、積分アンプでゲイン調整を行ってもよい。
上記実施形態では、プレ撮影と本撮影とで管電圧を同じ値とし、X線の線質を変更していないが、被写体のX線透過率が低くプレ撮影が長時間にわたった場合は本撮影時の管電圧を変更してX線の線質を硬くし(X線のエネルギーを高め)、本撮影のX線の照射時間を短縮化してもよい。X線の線質を硬くすると、被写体を透過する線量が多くなるため、その分FPD30への到達線量が多くなり、X線の照射時間を短縮化することができる。本撮影のX線の照射時間が長いと、体動の影響によるX線画像の画質劣化が起こりやすくなるので、体動の影響を考慮すると本撮影のX線の照射時間は短いほうがよい。
具体的には、図14に示すように、まず、本撮影条件決定部89で計時回路62によるプレ撮影のX線の照射時間と予め設定された閾値とを比較する(S30)。照射時間が閾値よりも大きい場合(S31でYES)、本撮影時の管電圧をプレ撮影時の管電圧よりも高い値に変更し、変更した管電圧の情報を通信I/F77を介して通信I/F22に向けて送信する(S32)。なお、閾値は、プレ撮影の照射時間がその値以上であると、その値から計算される本撮影の照射時間が体動の影響が許容される限界を超える値に設定される。閾値は、例えば撮影部位、被写体の性別、年齢等の条件に応じた値がストレージデバイス14cに予め記憶されている。閾値を撮影部位、被写体の年齢等の条件で変えるのは、胸部は心拍や呼吸による体動が大きいと考えられるのに対し、手や指はそうした懸念がないこと、大人と比較して子供はじっとしていられる時間が短いと考えられるためである。
制御部21は、本撮影条件決定部89で変更した管電圧の情報を通信I/F22を介して受け取ると、直ちに高電圧発生器20の電圧を本撮影条件決定部89で変更した値に設定して、本撮影の照射を行うためのX線源10への電力供給を高電圧発生器20に開始させ、本撮影の照射を開始させる(S33)。
管電圧を変更した場合には、上記実施形態で示したようにプレ撮影と本撮影が同じ管電圧であることを前提とする計算方法では、プレ撮影の照射時間に基づいて本撮影の照射時間を求めることはできない。そのため、電子カセッテ13ではプレ撮影時(図12のS15〜S18)と同様にAEC部60で露出制御を行う(S34〜S37)。ただし、S35では、線量検出信号の積算値と、必要線量から照射停止閾値を減算した、本撮影で必要なX線の累積線量とを比較する。このように本撮影時の管電圧をプレ撮影時よりも高い値に変更することで、本撮影の照射時間を短縮化することができ、体動によるX線画像の劣化を防止することができる。なお、プレ撮影のX線の照射時間が閾値以下の場合(S31でNO)は、上記実施形態のS21以降の処理と同じであるため説明を省略する。
また、本撮影のX線の照射停止をAEC部の照射終了検出機能で検出する場合や、線量検出信号に基づき読み出し動作時の増幅器のゲインを切り替える場合、あるいは図14の例で示すように本撮影時に露出制御を行う場合等の採光野を全検出画素41bからの線量検出信号の解析結果に基づき設定してもよい。
プレ撮影時に露出制御を行う場合、線量検出信号に基づき読み出し動作時の増幅器のゲインを切り替える場合、あるいは本撮影時に露出制御を行う場合、AEC部60の採光野選択回路70は、全検出画素41bの線量検出信号のうちの最小値を積分回路71に提供する。すなわち、線量検出信号が最小値となる検出画素41bの存在する領域が採光野となる。一方、本撮影のX線の照射停止をAEC部の照射終了検出機能で検出する場合は、全検出画素41bの線量検出信号のうちの最大値を積分回路71に提供する。すなわち、線量検出信号が最大値となる検出画素41bの存在する領域が採光野となる。
線量検出信号が最小値となる検出画素41bの存在する領域は、被写体の体厚が最も分厚い部分に相当する領域であり、診断時に最も注目すべき関心領域である確率が高い。このため露出制御やゲイン設定をする場合は線量検出信号が最小値となる検出画素41bの存在する領域を採光野として選択する。一方、線量検出信号が最大値となる検出画素41bの存在する領域は、被写体を透過せずにX線が直接撮像領域40に照射されるいわゆる素抜け領域である確率が高い。したがって本撮影のX線の照射停止をAEC部の照射終了検出機能で検出する場合は線量検出信号が最大値となる検出画素41bの存在する領域を採光野として選択する。
このようにX線照射中の線量検出信号に基づき用途に応じて採光野を自動的に切り替えることで、露出制御やゲイン設定、照射終了検出の精度を向上させることができる。また、採光野を選択せずに全検出画素41bからの線量検出信号に基づき露出制御やゲイン設定、照射終了検出を行う場合と比べて、採光野をある領域に絞ることで処理時間を短縮することができ、結果的に露出制御によるX線の照射停止や、照射終了検出に伴うFPD30の蓄積動作から読み出し動作への移行をスムーズに行うことができる。
上記実施形態では、TFT43がなく光電変換部42が直接信号線45に接続された画素を検出画素としているが、TFT43のソース電極とドレイン電極が短絡された画素、あるいはTFT43とは別に駆動されるTFTを設けた画素を検出画素としてもよい。
また、上記実施形態では、検出画素を1個の通常画素とほぼ同じ大きさで形成し、通常画素の一部に代えて配置することで、画素の一部を利用する形態で説明したが、検出画素の大きさは任意であり、1個の通常画素よりも小さくしてもよいし、通常画素の複数個分の大きさにしてもよい。また、検出画素の配置については、隣接する通常画素の間に配置してもよい。検出画素の形状についても、略正方形状ではなく、長方形状にしてもよい。
また、各画素にバイアス電圧を供給するバイアス線に画素で発生する電荷に基づく電流が流れることを利用して、ある特定の画素に繋がるバイアス線の電流値をモニタリングして線量を検出してもよい。この場合は電流値をモニタリングする画素が検出画素となる。
さらに、線量検出センサとして、通常画素とほぼ同様の製造プロセスで形成可能な検出画素を例に説明したが、構造や材料等が通常画素と異なり、製造プロセスも異なる線量検出センサを用いてもよい。ただし、通常画素とは構成が異なる線量検出センサを撮像領域に形成する場合は、通常画素の製造プロセスと異なるため製造が難しい。製造の容易性を考慮すれば、上記実施形態で示した通常画素とほぼ同様の製造プロセスで形成可能な検出画素を線量検出センサとして利用することが好ましい。また、線量検出センサはFPDの撮像領域に形成されているものに限らず、従来の特許文献1に記載されているような、FPDとは別体の線量検出センサを利用してもよい。ただ、FPDとは別体の線量検出センサを設けると、サイズが大型化する上、製造コストも上昇する。そのため、上記実施形態で示したように、線量検出センサは、FPDの撮像領域に形成される検出画素の形態であることが好ましい。
図15に上記実施形態とは別の検出画素の例を示す。上記実施形態と同じ部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
FPD110は、通常画素41aのTFT43を駆動する走査線44およびゲートドライバ46とは別の走査線111およびゲートドライバ112により駆動されるTFT113が接続された検出画素41cを有する。検出画素41cは3×3=9個の画素41に対して1個設けられている。検出画素41cはTFT113が接続されているので、同じ行の通常画素41aがTFT43をオフ状態とされ蓄積動作中であっても電荷を読み出すことが可能である。
線量検出動作において、ゲートドライバ112は、制御部48の制御の下、照射許可信号を線源制御装置11に送信してFPD30がリセット動作を繰り返す待機モードから蓄積動作を開始する撮影モードに切り替わったときに、同じ行のTFT113を一斉に駆動するゲートパルスg1、g4、g7、・・・、gk(k=1+3(n−1))を所定の間隔で順次発生して、走査線111を1行ずつ順に活性化し、走査線111に接続されたTFT113を1行分ずつ順次オン状態とし、これを所定のサンプリングレートで複数回繰り返す。あるいは採光野にあたる領域の検出画素41cのTFT113を選択的にオンさせる。検出画素41cの光電変換部42で発生した電荷は、TFT43のオン/オフに関わらずTFT113のオンにより信号線45を介して積分アンプ49のキャパシタ49bに流入する。その後の処理は上記実施形態と同様であるため説明を省略する。
上記実施形態のTFT43がなく光電変換部42が直接信号線45に接続された検出画素41bやTFT43のソース電極とドレイン電極が短絡された検出画素では光電変換部42で発生した電荷を蓄積することができず、検出画素の画素値は欠陥補正回路で補正するしかないが、通常画素41aとは独立して検出画素41cの蓄積電荷を読み出すことが可能な構成としたFPD110を用いる場合は、両TFT43、113をオフ状態とすれば検出画素41cに電荷を蓄積することが可能なので、欠陥画素の画素値を周囲の正常な画素の画素値で線形補間する欠陥補正に全面的に頼ることなく検出画素の画素値を得ることができる。
そこでFPD110を用いる場合は、AEC部60で累積線量が目標線量に達したと判定されたら、図16のS40に示すように、それまで線量検出信号を出力させていた検出画素41cのTFT113をオフ状態とし通常画素41aと同様に検出画素41cに蓄積動作を行わせ、続く本撮影の照射で発生する電荷を検出画素41cに蓄積させる。そして、読み出し動作時は通常画素41aと同様に検出画素41cの蓄積電荷も電圧信号として読み出す(S24)。
ただしこうすると、図17に一点鎖線で示すように、読み出し動作で検出画素41cから出力される電圧信号には、本撮影時に発生した電荷しか反映されず、プレ撮影時に発生した電荷はAECに用いられるため反映されない。したがって通常画素41aの電圧信号よりもプレ撮影時に発生した電荷の分だけ値が減少する。そこで、補正回路114(図15参照)により、読み出し動作で検出画素41cから出力される電圧信号に、本撮影条件決定部89で決定された本撮影の照射時間、すなわち検出画素41cの電荷蓄積時間Tbと、プレ撮影の照射時間と本撮影の照射時間の和、すなわち通常画素41aの電荷蓄積時間Taの比Ta/Tbを乗算して補正する(図16のS41)。この場合の補正は、欠陥画素の画素値を周囲の正常な画素の画素値で線形補間して、欠損した画素値を0から作り出す欠陥補正と比べて、実際に検出画素41cから出力される電圧信号がベースになっているので、補正の信頼度が高い。検出画素41cの出力をX線画像の生成に役立てることができ、検出画素41cを配したことによる画質劣化を最小限に抑えることができる。なお、採光野にあたる領域の検出画素41cのTFT113を選択的にオンさせる場合は、採光野以外の検出画素41cは通常画素41aと同様にプレ撮影が開始されたら蓄積動作に移行する。なお、補正回路114をコンソール14に設け、コンソール14で検出画素41cから出力される電圧信号に補正を施してもよい。
上記実施形態では、線量検出信号の積算値が照射停止閾値に達したら累積線量が目標線量に達したと判定して照射停止信号を出力しているが、線量検出信号の積算値に基づきX線の累積線量が目標線量に達すると予測される時間を算出し、算出した予測時間に達したときに照射停止信号を線源制御装置に送信する、あるいは予測時間の情報そのものを線源制御装置に送信してもよい。後者の場合、線源制御装置は予測時間を計時し、予測時間に達したらX線の照射を停止させる。図15のFPD110を用いる場合は、X線の累積線量が目標線量に達すると予測される時間を算出した時点で、それまで線量検出信号を出力させていた検出画素41cのTFT113をオフ状態とし検出画素41cに蓄積動作を行わせるようにすれば、プレ撮影時に発生した電荷をほとんど無駄にすることなくX線画像の生成に役立てることができる。
上記実施形態では、制御部48で各種画像処理を施された診断に供するX線画像を本撮影後にコンソール14に出力し、コンソール14のディスプレイ14bに表示しているが、以下に説明するように診断に供するX線画像を表示する前にプレビュー画像を表示してもよい。
上記例においては、検出画素41bは、撮像領域40内の全領域に満遍なく分散配置されており、各検出画素41bからの線量検出信号は、メモリ54内において各検出画素41bの座標と対応付けて記録される。そのため、メモリ54に記録された画像情報は、解像度が低く診断には供せないものの、被写体の位置や撮影部位の確認には利用することができる。したがって、線量検出信号に基づく画像情報をプレビュー表示すれば、プレ撮影時に被写体が動いたりして被写体の位置や撮影部位が適正でないことをオペレータが確認することができる。
図18において、FPD120は、プレビュー画像作成部121を有する。その他の基本的な構成は図15のFPD110と同じである。プレビュー画像作成部121は、プレ撮影時の線量検出動作で検出画素41cから出力される線量検出信号を元に、図19に示すプレビュー画像125を作成する。
図19において、プレビュー画像125は、撮像領域40で受けたX線の線量の大きさを、撮像領域40を等分割した分割領域126毎に表したものである。分割領域126には複数の通常画素41aと少なくとも1個の検出画素41cが存在する。プレビュー画像作成部121は、分割領域126内に存在する検出画素41bからの線量検出信号の積算値(平均値、最大値、最頻値、または合計値)を分割領域126毎に導出する。さらに複数回のサンプリングで得られた各分割領域126の線量検出信号の積算値を積算する。プレビュー画像作成部121は、分割領域126を画素に見立て、各分割領域126の線量検出信号の積算値を画素値に見立ててプレビュー画像125を作成する。
X線が被写体を透過せずに直接照射される素抜け領域にあたる分割領域126は濃いハッチングで示すように積算値が大きくなり、比較的被写体の体厚が厚い部分を透過したX線が照射される領域にあたる分割領域126は白抜きで示すように積算値が小さくなる。素抜け領域と被写体の境界や比較的被写体の体厚が薄い領域にあたる分割領域126は薄いハッチングで示すように中間の積算値をとる。
プレビュー画像作成部121は、作成したプレビュー画像125を通信I/F55を介してコンソール14に送信する。本撮影条件決定部89で本撮影の撮影条件を決定して本撮影を開始する前にプレビュー画像125を送信すると、その分本撮影を開始するタイミングが遅れるので、プレビュー画像125をコンソール14に送信するタイミングは、本撮影の撮影条件の決定と本撮影の開始を優先させて本撮影の開始後とする。また、本撮影後のFPD120の読み出し動作中にプレビュー画像125を送信すると送信ノイズがX線画像に乗って画質が劣化するおそれがあるため、本撮影後のFPD120の読み出し動作前とする。例えば本撮影の最中でFPD120が蓄積動作中のときに送信する。
コンソール14は、診断に供するX線画像がFPD120から送信されるまでプレビュー画像125をディスプレイ14bに表示させる。オペレータは、プレビュー画像125を観ることで被写体のポジショニングを確認することができる。また、プレビュー画像125はプレ撮影時の線量検出動作で検出画素41cから出力される線量検出信号を元に作成され、診断に供するX線画像が送信される前の本撮影の最中にコンソール14に送信されてディスプレイ14bに表示されるので、本撮影後に読み出した画像処理前のX線画像をプレビュー画像として送信、表示する場合よりもプレビュー画像125の表示が速くなる。オペレータは、本撮影終了前にプレビュー画像125を観て撮影が失敗であったことが分かったら、照射スイッチ12の全押しを解除してX線の照射を停止させることができる。
なお、プレビュー画像125の解像度は分割領域126の個数が多ければ多いほど高くなるが、被写体のポジショニングを確認するという目的を満足する解像度であればよく、診断に供するX線画像ほどの高い解像度は必要ない。また、プレ撮影の開始から終了までの複数回のサンプリングで得られた線量検出信号の積算値ではなく、ある特定の回(例えば1回目)のサンプリングで得られた線量検出信号の平均値、最大値、最頻値、または合計値、あるいは最初の数回のサンプリングで得られた線量検出信号の積算値に基づきプレビュー画像125を作成してもよい。プレ撮影が終了する前にプレビュー画像125を作成することができ、プレビュー画像125の表示をさらに速めることができる。
プレ撮影時だけでなく、本撮影時の線量検出動作で検出画素41cから出力される線量検出信号を元にプレビュー画像を作成してもよい。
また、以下に説明するように、プレ撮影時と本撮影時の線量検出動作で検出画素41cから出力される線量検出信号を元に作成したプレビュー画像から被写体の体動を検知してもよい。
図20において、FPD130は、制御部48に体動検知回路131が設けられている。その他は図18のFPD120と同じ構成である。プレビュー画像作成部121は、プレ撮影時と本撮影時の線量検出動作で検出画素41cから出力される線量検出信号を元にプレビュー画像を作成する。体動検知回路131は、本撮影後、プレビュー画像作成部121で作成されたプレ撮影時と本撮影時の双方のプレビュー画像を比較し、被写体の輪郭抽出や動きベクトル等を用いた周知の動き検出技術を用いて、プレ撮影時のポジションから本撮影時に被写体がどれだけ動いたかを定量的に検知する。体動検知回路131は、検知した被写体の体動量が予め設定された閾値よりも大きい場合、通信I/F55を介して体動検知信号をコンソール14に送信する。体動検知回路131は、被写体の体動量が予め設定された閾値以下であった場合は何もしない。
体動検知信号を受信した場合、コンソール14は、図21に示すように、X線画像が体動の影響を受けて診断に適さない画質であるおそれがある旨のメッセージが記された警告ウィンドウ135をディスプレイ14bに表示させる。警告ウィンドウ135によってオペレータに再撮影の必要性を認識させることができる。また、診断に適さない画質のX線画像を元に診断を行ってしまうことを防ぐことができる。
なお、本撮影後ではなく本撮影の最中に体動検知回路131で被写体の体動を検知してもよい。この場合、プレビュー画像作成部121は、本撮影時の線量検出動作で1回〜数回線量検出信号をサンプリングする毎にプレビュー画像を作成する。体動検知回路131は、本撮影中にプレビュー画像作成部121から送られてくるプレビュー画像と、プレ撮影時に作成されたプレビュー画像とを比較して、上記同様に被写体の体動の有無を検知する。被写体の体動ありと検知した場合、体動検知回路131は、上記同様に体動検知信号をコンソール14に送信するとともに、照射信号I/F61を介して照射停止信号を線源制御装置11に送信する。
体動検知信号が受信された場合、コンソール14は警告ウィンドウ135をディスプレイ14bに表示させる。また、体動検知回路131からの照射停止信号が照射信号I/F26で受信された場合、線源制御装置11の制御部21は、上記実施形態でAEC部60からの照射停止信号が受信されたときと同様に、高電圧発生器20からX線源10への電力供給を停止させ、X線の照射を停止させる。被写体の体動の有無を本撮影中にリアルタイムで検知し、体動があった場合は本撮影のX線の照射を停止させるので、被写体が無用な被曝に晒されることを防止することができる。
体動検知回路131で被写体の体動が検知された場合、FPD130に読み出し動作を行わせない、あるいは読み出し動作後メモリ54のデータを破棄する等して、X線画像をコンソール14に出力しないようにしてもよい。しかし、体動検知回路131で被写体の体動が検知されて本撮影のX線の照射が停止されたときに、停止された時間が本撮影条件決定部89で決定された照射時間と近い場合は、体動が検知されずに本撮影条件決定部89で決定された照射時間で本撮影を行った場合と遜色のない画質のX線画像を得られる可能性がある。また、体動検知回路131で被写体の体動が検知されたときにX線の照射が停止されるので、X線画像が体動の影響をさほど受けずに済む可能性もある。そこで、体動検知回路131で被写体の体動が検知されてもFPD130は読み出し動作を実行し、一応はX線画像を出力することが好ましい。X線画像の画質が診断に耐え得るものであるか否かはオペレータの判断に委ねればよい。
なお、プレビュー画像の作成や体動検知の態様を図5のTFT43がなく光電変換部42が直接信号線45に接続された検出画素41bを有するFPD30に適用してもよい。ただし、プレビュー画像はy方向に短冊状に延びた分割領域の集合となる。
被写体の体動を検知したときの警告表示の方法としては、上記のようにディスプレイ14bに警告ウィンドウ135を表示する方法に限らない。例えば電子カセッテ13からビープ音等の音声を発したり、電子カセッテ13にLEDランプを設けて光らせたりして報せてもよい。
上記実施形態では、コンソール14と電子カセッテ13が別体である例で説明したが、コンソール14は独立した装置である必要はなく、電子カセッテ13にコンソール14の機能を搭載してもよい。例えば上記実施形態のカセッテ制御部88や本撮影条件決定部89の機能を電子カセッテ13にもたせ、電子カセッテ13で本撮影の撮影条件を決定してもよい。同様に線源制御装置11とコンソール14を一体化した装置としてもよい。逆にカセッテ制御部88等の機能をもつ専用の撮影制御装置を電子カセッテとコンソールの間に接続し、コンソールでは撮影条件の入力とX線画像の表示といった簡易的な作業を行うのみとしてもよい。
可搬型のX線画像検出装置である電子カセッテに限らず、撮影台に据え付けるタイプのX線画像検出装置に適用してもよい。さらに、本発明は、X線に限らず、γ線等の他の放射線を撮影対象とした場合にも適用することができる。
2 X線撮影システム
2b X線撮影装置
10 X線源
11 線源制御装置
13 電子カセッテ
14 コンソール
14a 入力デバイス
14b ディスプレイ
14c ストレージデバイス
21 制御部
26 照射信号I/F
30、110、120、130 FPD
31 筐体
40 撮像領域
41 画素
41a 通常画素
41b、41c 検出画素
43、113 TFT
44、111 走査線
46、112 ゲートドライバ
48 制御部
60 AEC部
61 照射信号I/F
62 計時回路
75 CPU
89 本撮影条件決定部
100 増幅器
101 ゲイン設定部
114 補正回路
121 プレビュー画像作成部
125 プレビュー画像
131 体動検知回路
135 警告ウィンドウ

Claims (28)

  1. 診断に供する被写体の放射線画像を撮影する本撮影と、前記本撮影に先立って前記本撮影の撮影条件を決定するためのプレ撮影とを行う放射線撮影装置において、
    放射線発生装置から照射されて被写体を透過した放射線の到達線量に応じた電荷を蓄積する画素が行列状に配置された撮像領域をもつFPDと、
    前記プレ撮影の開始から前記本撮影の終了まで前記画素に電荷を蓄積する蓄積動作を前記FPDに継続して行わせ、前記本撮影後、前記画素から蓄積電荷を読み出して診断に供する放射線画像を出力する読み出し動作を前記FPDに行わせる制御部とを有する放射線画像検出装置と、
    前記撮像領域への放射線の到達線量を検出する線量検出センサと、
    前記線量検出センサの出力に基づき、前記プレ撮影時の前記撮像領域への放射線の累積線量が目標線量に達したか否かを判定し、前記プレ撮影時の前記累積線量が前記目標線量に達したと判定したときに、前記放射線発生装置による放射線の照射を停止させる照射停止信号を出力するAEC部と、
    前記プレ撮影の開始から前記照射停止信号が出力されるまでの前記プレ撮影時の放射線の照射時間を計時する計時部と、
    前記計時部で計時した前記プレ撮影時の放射線の照射時間と、予め設定された前記本撮影で必要な累積線量に基づいて、前記本撮影の撮影条件を決定する本撮影条件決定部と、
    前記本撮影条件決定部で決定した前記本撮影の撮影条件および前記照射停止信号を前記放射線発生装置に送信する通信部とを備えることを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 前記本撮影の撮影条件は、前記本撮影時の放射線の照射時間、あるいは前記本撮影時の管電流と放射線の照射時間の積である管電流時間積であり、
    前記本撮影条件決定部は、前記プレ撮影時の前記線量検出センサの出力の積算値を前記プレ撮影時の照射時間あるいは管電流時間積で除算して単位時間あるいは単位管電流時間積当たりの線量を求め、前記必要な累積線量から前記プレ撮影時の前記線量検出センサの出力の積算値を減算した結果を前記単位時間あるいは単位管電流時間積当たりの線量で除算することで前記本撮影の照射時間あるいは管電流時間積を算出することを特徴とする請求項に記載の放射線撮影装置。
  3. 前記放射線画像検出装置は、前記読み出し動作で読み出された前記画素の蓄積電荷に対応した電圧信号を設定されたゲインで増幅する増幅器と、
    前記増幅器のゲインの設定を変更するゲイン設定部とを有することを特徴とする請求項またはに記載の放射線撮影装置。
  4. 前記増幅器は、前記線量検出センサの出力も増幅することを特徴とする請求項に記載の放射線撮影装置。
  5. 前記ゲイン設定部は、前記プレ撮影時の前記線量検出センサの出力に掛けるゲインを、前記読み出し動作時より高い値に設定することを特徴とする請求項に記載の放射線撮影装置。
  6. 前記ゲイン設定部は、前記プレ撮影と前記本撮影を合わせた1回の放射線撮影の放射線の累積線量に相当する前記プレ撮影時と前記本撮影時の前記線量検出センサの出力の積算値と前記必要な累積線量との比較結果に基づいて、前記読み出し動作時のゲインを設定することを特徴とする請求項またはに記載の放射線撮影装置。
  7. 前記ゲイン設定部はさらに、前記プレ撮影時または前記本撮影時の少なくとも一方において、前記線量検出センサの出力の積算値を算出する機能を有し、
    前記積算値に基づいて、前記読み出し動作時のゲインを設定することを特徴とする請求項ないしのいずれか一項に記載の放射線撮影装置。
  8. 前記本撮影条件決定部は、前記計時部で計時した前記プレ撮影時の放射線の照射時間と予め設定された閾値との比較結果に基づいて、前記本撮影時に前記放射線発生装置に設定される管電圧を決定することを特徴とする請求項ないしのいずれか一項に記載の放射線撮影装置。
  9. 前記本撮影条件決定部によって前記本撮影時の管電圧が前記プレ撮影時から変更された場合、前記本撮影時にも前記線量検出センサおよび前記AEC部による露出制御を行うことを特徴とする請求項に記載の放射線撮影装置。
  10. 前記線量検出センサは、前記撮像領域内に分散して複数個配置されていることを特徴とする請求項ないしのいずれか一項に記載の放射線撮影装置。
  11. 前記複数の線量検出センサの出力のうちのいずれを利用するかを選択する採光野選択部を備えることを特徴とする請求項10に記載の放射線撮影装置。
  12. 前記複数の線量検出センサの出力のうちのいずれを利用するかを撮影部位毎に記憶する記憶部と、
    前記撮影部位を指定する操作入力部とを備え、
    前記採光野選択部は、前記操作入力部で指定された撮影部位に応じた前記線量検出センサの出力を選択することを特徴とする請求項11に記載の放射線撮影装置。
  13. 前記採光野選択部は、前記複数の線量検出センサの出力から、診断時に最も注目すべき関心領域、または放射線が被写体を透過せずに直接照射される素抜け領域のうちの少なくともいずれかに存在する前記線量検出センサの出力を選択することを特徴とする請求項11に記載の放射線撮影装置。
  14. 前記画素には、放射線を受けて信号電荷を蓄積し、スイッチング素子の駆動に応じて信号電荷を信号線に出力する通常画素と、
    前記信号線に前記スイッチング素子を介さず直接接続された検出画素とがあり、
    前記検出画素を前記線量検出センサとして用いることを特徴とする請求項10ないし13のいずれか一項に記載の放射線撮影装置。
  15. 前記画素には、放射線を受けて信号電荷を蓄積し、スイッチング素子の駆動に応じて信号電荷を信号線に出力する通常画素と、
    前記通常画素とは別に駆動するスイッチング素子が設けられた検出画素とがあり、
    前記検出画素を前記線量検出センサとして用いることを特徴とする請求項10ないし13のいずれか一項に記載の放射線撮影装置。
  16. 前記制御部は、前記プレ撮影において、前記検出画素に対して前記到達線量を検出する線量検出動作を行わせ、
    前記本撮影においては、前記検出画素に対して、前記通常画素と同様に蓄積動作を行わせ、前記蓄積動作終了後、前記通常画素と同様に読み出し動作を行わせることを特徴とする請求項15に記載の放射線撮影装置。
  17. 前記読み出し動作で読み出された前記検出画素の出力値を、前記プレ撮影から前記蓄積動作を開始している前記通常画素の蓄積時間Taと、前記本撮影から前記蓄積動作を開始した前記検出画素の蓄積時間Tbとの比Ta/Tbに応じて補正する補正部を備え、
    前記制御部は、前記補正部で補正された前記検出画素の出力値と、前記通常画素の出力値とに基づき前記放射線画像を生成することを特徴とする請求項16に記載の放射線撮影装置。
  18. 前記プレ撮影時の前記線量検出センサの出力を元にプレビュー画像を作成するプレビュー画像作成部を備えることを特徴とする請求項ないし17のいずれか一項に記載の放射線撮影装置。
  19. 前記プレビュー画像作成部から前記プレビュー画像を受信してこれを表示するコンソールを備え、
    前記プレビュー画像作成部は、前記FPDが前記読み出し動作を行う前に前記プレビュー画像を前記コンソールに送信することを特徴とする請求項18に記載の放射線撮影装置。
  20. 前記プレビュー画像作成部は、前記本撮影における前記FPDの蓄積動作中に前記プレビュー画像を送信することを特徴とする請求項19に記載の放射線撮影装置。
  21. 前記プレビュー画像作成部は、前記プレ撮影時だけでなく前記本撮影時の前記線量検出センサの出力を元にプレビュー画像を作成し、
    前記プレビュー画像作成部で前記プレ撮影時に作成したプレビュー画像と前記本撮影時に作成したプレビュー画像の比較結果に基づき、前記プレ撮影時と前記本撮影時の被写体の体動の有無を検知する体動検知部を備えることを特徴とする請求項18ないし20のいずれか一項に記載の放射線撮影装置。
  22. 前記体動検知部で被写体の体動が検知された場合にその旨を表示する警告部を備えることを特徴とする請求項21に記載の放射線撮影装置。
  23. 前記体動検知部は、被写体の体動を検知した場合に前記放射線発生装置による放射線の照射を停止させる照射停止信号を出力することを特徴とする請求項21または22に記載の放射線撮影装置。
  24. 前記本撮影条件決定部で決定された前記本撮影の撮影条件が前記通信部から送信された後、直ちに前記放射線発生装置による前記本撮影の放射線の照射が開始されることを特徴とする請求項ないし23のいずれか一項に記載の放射線撮影装置。
  25. 前記通信部は無線方式であることを特徴とする請求項ないし24のいずれか一項に記載の放射線撮影装置。
  26. 前記放射線画像検出装置は、前記FPDが可搬型の筐体に収納された電子カセッテであることを特徴とする請求項1ないし25のいずれか一項に記載の放射線撮影装置。
  27. 診断に供する被写体の放射線画像を撮影する本撮影と、前記本撮影に先立って前記本撮影の撮影条件を決定するためのプレ撮影とを行う放射線撮影装置に用いられる放射線画像検出装置であって、
    放射線発生装置から照射されて被写体を透過した放射線の到達線量に応じた電荷を蓄積する画素が行列状に配置された撮像領域をもつFPDと、
    前記プレ撮影の開始から前記本撮影の終了まで前記画素に電荷を蓄積する蓄積動作を前記FPDに継続して行わせ、前記本撮影後、前記画素から蓄積電荷を読み出して診断に供する放射線画像を出力する読み出し動作を前記FPDに行わせる制御部と
    前記撮像領域への放射線の到達線量を検出する線量検出センサと、
    前記線量検出センサの出力に基づき、前記プレ撮影時の前記撮像領域への放射線の累積線量が目標線量に達したか否かを判定し、前記プレ撮影時の前記累積線量が前記目標線量に達したと判定したときに、前記放射線発生装置による放射線の照射を停止させる照射停止信号を出力するAEC部と、
    前記プレ撮影の開始から前記照射停止信号が出力されるまでの前記プレ撮影時の放射線の照射時間を計時する計時部と、
    前記計時部で計時した前記プレ撮影時の放射線の照射時間と、予め設定された前記本撮影で必要な累積線量に基づいて、前記本撮影の撮影条件を決定する本撮影条件決定部と、
    前記本撮影条件決定部で決定した前記本撮影の撮影条件および前記照射停止信号を前記放射線発生装置に送信する通信部とを備えることを特徴とする放射線画像検出装置。
  28. 診断に供する被写体の放射線画像を撮影する本撮影と、前記本撮影に先立って前記本撮影の撮影条件を決定するためのプレ撮影とを行う放射線撮影装置に用いられる放射線画像検出装置の作動方法であって、
    放射線発生装置から照射されて被写体を透過した放射線の到達線量に応じた電荷を蓄積する画素が行列状に配置された撮像領域をもつFPDに、前記プレ撮影の開始から前記本撮影の終了まで前記画素に電荷を蓄積する蓄積動作を継続して行わせ、前記本撮影後、前記画素から蓄積電荷を読み出して診断に供する放射線画像を出力する読み出し動作を行わせ
    前記撮像領域への放射線の到達線量を線量検出センサで検出させ、
    AEC部により、前記線量検出センサの出力に基づき、前記プレ撮影時の前記撮像領域への放射線の累積線量が目標線量に達したか否かを判定させ、前記プレ撮影時の前記累積線量が前記目標線量に達したと判定したときに、前記放射線発生装置による放射線の照射を停止させる照射停止信号を出力させ、
    前記プレ撮影の開始から前記照射停止信号が出力されるまでの前記プレ撮影時の放射線の照射時間を計時部で計時させ、
    前記計時部で計時した前記プレ撮影時の放射線の照射時間と、予め設定された前記本撮影で必要な累積線量に基づいて、本撮影条件決定部で前記本撮影の撮影条件を決定させ、
    前記本撮影条件決定部で決定した前記本撮影の撮影条件および前記照射停止信号を、通信部により前記放射線発生装置に送信させることを特徴とする放射線画像検出装置の作動方法。
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