JP5600304B2 - 光散乱シート及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光散乱シート及びその製造方法に係り、特に液晶表示装置に用いられる光散
乱シート及びその製造方法に関する。
近年、液晶ディスプレイは薄型であり、且つ軽量であることから広く使用されている。
一般に液晶ディスプレイの光源を構成しているバックライトユニットの発光源としては冷陰極管(CCFL)やLEDが使用されている。これらの光源は線光源ないし点光源であり、輝度分布を持っている。これを面光源とするために光散乱(又は光拡散)シートなどの光を散乱する部材が用いられている。
また、集光して光源の輝度を向上させるために、プリズムシートや反射型偏光フィルムなどが用いられている。そして、プリズムシートのような規則的構造を有するフィルムを設置した際には特定の方向で輝度の分布が生じることが知られており、これを面光源とするために、バックライトの最上部に光散乱シートを設けることで光を散乱させている。
また、プリズムシートで光路を制御し、その光路制御光が液晶セルの画素と干渉してモアレを生じないように光散乱シートを設けることで偏光板に入る光を散乱させている。
このような光散乱シートとして、例えば特許文献1では、ビーズ粒子を合成樹脂内に埋設した光散乱シートを提案している。また、特許文献2では、微細エンボス形状の型が形成されたロール凹版で表面に凹凸形状を形成した光散乱シートが提案されている。また、相分離を利用した方法として特許文献3では、微細な凹凸構造の表面を有し、表面に対する傾斜角度が2.5〜7.5°である領域が20%以下の防眩性膜が提案され、特許文献4では、フィルムの設置方向で像鮮明度が異なる防眩性フィルムが開示されている。
これらの光散乱シートはそれぞれプリズムシート等の輝度ムラを発生する部材の上方に位置することを想定しており、均一な面光源を与えることを目的としている。
しかし、粒子による光散乱層は粒子径によって散乱性を制御する必要があるが、粒子同士の凝集や分散を制御することは困難であり、満足する散乱性を得ることができない。また、型押しについては規則的な形状となることから、特定の角度で散乱角のピークが生じてしまい、ギラツキなどの問題が生じる。
一方、相分離を利用した方法については、傾斜角度が低い場合には散乱性が不足し、輝度ムラやモアレを完全に解消することができない。また、シートの設置方向で像鮮明度が異なる場合には視野角の異方性が生じてしまう。
更に、従来の光散乱シートは独立部材として存在しているのが通常であり、シートの積層数が多くなってしまう。そのため、光散乱シートの薄型化が求められているが、光散乱シートの強度等の面での薄型化には限界がある。このことから、積層化による厚みの問題点を解決する方法として、特許文献5では、偏光板の表裏面に密着される保護シートの入光側の保護シートに光散乱機能をもたせることで、部材数の削減と薄型化を試みた光拡散偏光板が開示されている。これによると、従来の光散乱シートを用いずに面光源を得ることができるとされている。
この場合、保護シートに要求される性質として、位相差等の光学的異方性が少ないことが必要とされることから、トリアセチルセルロース(TAC)が使用されることが通常である。
実開平5−73602号公報 特開平5−169015号公報 特開2005−195819号公報 WO2007/108294号公報 特開2000−75134号公報
しかしながら、特許文献5の光拡散偏光板は、全光線透過率が低いので正面輝度を低下させてしまうという問題がある。また、全光線透過率を上げると光散乱性が低下し、輝度ムラやモアレの発生を有効に防止できないという問題がある。
また、上述したように、偏光板の保護シートに光散乱機能をもたせる場合には、シート材としてTACを使用するのが通常であるが、このTACは光散乱シートの製造時に120℃程度の高い温度で乾燥すると皺になってしまい光学特性が悪くなり保護シートとして兼用できないという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、高い光散乱性を有して輝度ムラやモアレの発生を有効に防止することができ、且つ支持体としてトリアセチルセルロースを使用しても皺にならないように製造できるので、偏光板の保護シートに兼用して部材数を減らし液晶表示装置の薄型化を実現できる光散乱シート及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載される光散乱シートの製造方法は前記目的を達成するために、互いに相分離可能なポリマー又はモノマーが少なくとも2種以上で構成された樹脂材料を溶媒に溶解した塗布液を透明支持体に塗布して塗布層を形成する塗布工程と、該塗布層を乾燥してスピノーダル分解により前記塗布層に相分離凹凸構造を形成する乾燥工程と、を少なくとも備えた光散乱シートの製造方法において、前記乾燥工程では、前記透明支持体に塗布された塗布層の相分離臨界濃度になるまでに乾燥速度が3.0g/m 2 ・秒以上になっているように乾燥し、前記相分離臨界濃度においてマランゴニ数が80未満であるようにすることを特徴とする。
本発明の発明者は、互いに相分離可能なポリマー又はモノマーが少なくとも2種以上で構成された樹脂材料を溶媒に溶解した塗布液を透明支持体に塗布した塗布層を乾燥する際に、塗布層の相分離臨界固形濃度における乾燥速度が3.0g/m・秒以上になるように高速乾燥することで、強い散乱性を有し、しかも輝度ムラやモアレを解消できる相分離凹凸構造の光散乱シートを製造できるとの知見を得た。本発明はかかる知見に基づいて光散乱シートの具体的な製造方法を具体的に確立したものである。なお、塗布層の相分離臨界固形濃度における乾燥速度の更に好ましい条件としては、8g/m・秒以上であり、10g/m・秒以上であることが特に好ましい。また、相分離臨界濃度における乾燥速度の上限は、乾燥ムラが発生しない限界であるが、例えば20g/m・秒以下であることが好ましい。
ここで、相分離臨界濃度における乾燥速度とは、塗布層を構成する2種以上の樹脂材料が相分離を開始する固形分濃度における塗布層の乾燥速度を言う。また、相分離凹凸構造とは、相分離物によって形成される凹凸構造をいう。
本発明においては、乾燥を開始してから遅くとも相分離を開始する固形分濃度(相分離臨界固形濃度)になるまでに乾燥速度が3.0g/m・秒以上になっていることが重要であり、相分離臨界固形濃度になった後に乾燥速度を幾ら大きくしても本発明の効果を奏することはできない。したがって、例えば、乾燥開始後しばらく無風状態や低風量状態の低速乾燥をした後で3.0g/m・秒以上の高速乾燥を施しても、低速乾燥の間に相分離臨界固形濃度を超えてしまう場合には、本発明の効果を達成できない。即ち、塗布液を低速乾燥すると、塗布層の上層と下層との温度差、あるいは上層と下層との密度差によって塗布層内部に回転対流が発生する。これにより、対流セルが発生して複数の細胞状ドメインを有する規則的又は周期的な相分離凹凸構造が形成される。
一方、本発明では、乾燥工程において、透明支持体に塗布された塗布層を、該塗布層の相分離臨界固形濃度における乾燥速度が3.0g/m2・秒以上になるように高速乾燥するようにしたので、塗布層内部の固形分濃度が急速に高くなり、回転対流が発生しにくい乾燥条件で乾燥することができる。具体的には、相分離の臨界濃度においてマランゴニ数が80未満である。この結果、本発明の製造方法で製造された光散乱シートは、相分離して形成されたドメインの形状が回転対流による規則的又は周期的な渦状ドメインではなく紐状ドメインを主体としたランダム構造になると共に、ドメイン同士の離間距離も短くなる。これにより、高い光散乱性を有し、しかも輝度ムラやモアレを解消することができる。
ここで、マランゴニ数(Ma)は下記の式で表される。
Ma=(t/μκ)*|∂σ/∂T|*ΔT
なお、上記式において、各記号は次のことを示す。
t:塗布層の層厚み(m)
μ:塗布液の粘度(N・s/m
κ:熱伝導率(W/m・K)
|∂σ/∂T|:表面張力の温度勾配(N/m・K)
ΔT:塗布層の表面と裏面の温度差(K)
そして、マランゴニ数(Ma)80とは、塗布層の乾燥中にマランゴニ対流が発生する臨界点であり、マランゴニ数(Ma)80未満であれば、マランゴニ対流が発生しない。
また、本発明の製造方法においては、前記塗布工程では、前記塗布液の溶媒として沸点が100℃以下のものを含み、前記乾燥工程における前記高速乾燥では、乾燥風の温度を前記溶媒の沸点以上130℃以下に維持する一方、乾燥風の風速を大きくすることにより前記乾燥速度を達成することが好ましい。
これにより、透明支持体としてトリアセチルセルロースを使用して塗布層を高速乾燥しても、乾燥熱により透明支持体に皺が発生して偏光板保護フィルムとしての光学特性を劣化させることがない。したがって、本発明の光散乱シートは偏光板の保護シートに兼用することができるので、部材数を減らして液晶表示装置の薄型化を実現できる。
また、本発明の製造方法においては、前記塗布液に電離放射線硬化性の化合物を含有すると共に、前記透明支持体に塗布された塗布層を光照射、電子線ビーム照射又は加熱することによる架橋反応、又は重合反応により前記塗布層を硬化させて前記形成された相分離凹凸構造を固定化することが好ましい。
これにより、乾燥工程で形成された上記の相分離凹凸構造が変動しないように固定化することができる。
また、本願発明で使用するモノマーとして多官能モノマーを含むことが好ましい。更には、ポリマー又はモノマーの1つとして、界面活性剤を含むことが好ましい。
本発明の光散乱シートは前記目的を達成するために、互いに相分離可能な2種以上の樹脂材料が相分離して形成された相分離凹凸構造の光散乱層が透明支持体に設けられた光散乱シートにおいて、前記相分離凹凸構造は、前記2種以上の樹脂材料による海島構造に形成され、島を構成する複数のドメインが紐形状を主体とするランダムな形状を有し、前記光散乱シートは、透過像鮮明度が10〜30%、ヘイズが20〜60%であると共に、前記相分離凹凸構造の表面傾斜角2.5°〜7.5°の割合が21%〜50%であることを特徴とする。
これにより、高い光散乱性を有し、しかも輝度ムラやモアレの発生を有効に防止することができる。
また、本発明の光散乱シートにおいては、前記光散乱シートは、透過像鮮明度が10〜30%、ヘイズが20〜60%であると共に、前記相分離凹凸構造の表面傾斜角2.5°〜7.5°の割合が21%〜50%である。
本発明の光散乱シートにおいては、前記透明支持体としてトリアセチルセルロースを使用すると共に、前記光散乱シートを液晶表示装置のバックライト側偏光板の保護シートとして兼用することが好ましい。
これにより、部材数を減らして液晶表示装置の薄型化を実現できる。
また、前記2種以上の樹脂材料の屈折率が異なることが好ましい。更には、前記2種以上の樹脂材料のうち、少なくとも1つが(メタ)アクリル樹脂であることが好ましい。
本発明の光散乱シート及びその製造方法によれば、高い光散乱性を維持しつつ輝度ムラやモアレの発生を有効に防止することができる。
また、光散乱シート用の塗布液を塗布する透明支持体としてトリアセチルセルロースを使用しても皺にならないように製造できる。これにより、偏光板の保護シートに兼用することもできるので、部材数を減らして液晶表示装置の薄型化を実現できる。
本発明の光散乱シートのレーザー反射顕微鏡写真によりシート表面の相分離凹凸構造を示す図 塗布層の乾燥速度を測定する方法を説明する説明図 塗布層の臨界濃度について説明する説明図 本発明の光散乱シートの製造方法において好適な塗布・乾燥装置を示す側面図 図4の上面図 塗布・乾燥装置の変形例を示す図 図6の塗布・乾燥装置の上面図 図6の塗布・乾燥装置の断面図 本発明の実施例を説明する表図
以下、本発明の光散乱シート及びその製造方法の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の光散乱シートのレーザー反射顕微鏡写真(倍率5倍)である。
図1の顕微鏡写真に示すように、光散乱シートの相分離凹凸構造は、2種以上の樹脂材料による海島構造に形成され、島を構成する複数のドメインが紐形状を主体とするランダムな形状を有する。即ち、複数の紐形状のドメインが互いに入り組んで配置されたランダム構造に形成される。これにより、光散乱性が良く且つ相分離によるシート表面凹凸が大きいにも関わらず広い海がないというモアレ解消に適した相分離凹凸構造になっている。
そして、図1に示した相分離凹凸構造を有する本発明の光散乱シートは、互いに相分離可能なポリマー又はモノマーが少なくとも2種以上で構成された樹脂材料を溶媒に溶解した塗布液を透明支持体に塗設した塗布層を乾燥してスピノーダル分解によって相分離凹凸構造の光散乱層を形成する。この乾燥の際に、塗布層の相分離臨界固形濃度における乾燥速度が3.0g/m・秒以上になるように高速乾燥することにより製造することができる。 なお、塗布層の相分離臨界固形濃度における乾燥速度の更に好ましい条件としては8g/m・秒以上であり、10g/m・秒以上であることが特に好ましい。また、相分離臨界濃度における乾燥速度の上限は、乾燥ムラが発生しない限界であるが、例えば20g/m・秒以下であることが好ましい。
塗布層の乾燥速度の測定は、例えば、図2に示すようなポータブル型のFTIR装置1により測定することができる。即ち、図2に示すように、センサー部2がファイバーになったポータブル型のFTIR装置1を用いて、矢印方向に走行する透明支持体16の塗布層16Aの上部から、乾燥に伴う塗布層内部の溶媒の蒸発量の時間的変化を吸光度変化により調べることができる。FTIR装置1としては例えば日本分光(株)製のVIR―9500を使用することができる。
また、塗布層16Aの固形分濃度が相分離臨界固形濃度に到達するまでの時間は次のように求めることができる。図3は、互いに相分離可能な非相溶の第1、第2のポリマーと、これらのポリマーを溶解する溶媒と、を含む溶液の相分離を説明する三角相図の一例である。第1のポリマーがセルロースアシレートプロピオネート(CAP)、第2のポリマーがアクリル樹脂の場合であり、溶媒がメチルエチルケトンの場合である。
図3において、実線の曲線はバイノーダル線を示しており、相分離が発生する境界線であり、点線の曲線はスピノーダル線を示している。そして、バイノーダル線の内側の領域で相分離が発生する。バイノーダル線とスピノーダル線で囲まれた領域は準安定領域と呼ばれ、相分離は核形成や成長機構により進行する。スピノーダル線の内側の領域は不安定領域であり、スピノーダル分解による相分離が起こる。バイノーダル線とスピノーダル線が一致する点がスピノーダル分解により相分離を開始する臨界点Pである。
この臨界点Pについては、例えば、文献(CORNELL UNIVERSITY PRESS,「Scaling Concepts in Polymer Physics」,p94-96)に基づいて求めることができる。したがって、臨界点Pにおける塗布層の固形分濃度である臨界濃度と乾燥条件(乾燥速度)とから、塗布層が臨界濃度になるまでの乾燥時間を求めることができる。
本発明の光散乱シートの製造は、塗布直後に速やかに乾燥速度を高くして、塗布層内部に回転対流が発生及び発達するのを防止しつつ、且つ相分離開始後は速やかに塗布層16Aを固化して相分離により形成されたドメイン同士の広がりを抑制することが重要になる。ドメイン同士の広がり過ぎは透過像鮮明度がアップし過ぎることに起因して、モアレが発生し易くなる。
したがって、塗布層16Aを塗布後直ちに乾燥でき且つ塗布後直ちに高速乾燥しても塗布ムラが発生しにくい乾燥装置であることが好ましい。かかる条件を満足する乾燥装置としては、塗布・乾燥一体型であって支持体の面に平行で且つ支持体走行方向に対して直交する方向から一方向流れの乾燥風Wを吹き出す構造のものを好適に使用することができる。
図4は、塗布機12と乾燥機14とを一体化した塗布・乾燥装置10の一例の側面図であり、また、図5は図4の上面図で後記する遮蔽板を取り外して図示してある。
図4及び図5に示すように、塗布・乾燥装置10は、主として、連続走行する帯状の透明支持体16に、光散乱シート用塗布液(以下、塗布液という)を塗布して透明支持体16上に塗布層16Aを塗設する塗布機12と、乾燥機本体18に形成された複数の乾燥ゾーンに、透明支持体16を通過させて塗布層16Aを乾燥する乾燥機14と、各乾燥ゾーン内に透明支持体幅方向の一方端側から他方端側に流れる一方向流れの乾燥風Wを発生させる一方向気流発生手段20,22,24,26,28,30,32とで構成される。
塗布機12で塗布された塗布層16Aが塗布後に直ちに乾燥機14で高速乾燥されるように、塗布終了から乾燥開始までの時間が10秒以内、好ましくは5秒以内、特に好ましくは1秒以内になるように、塗布機12と乾燥機14との距離及び透明支持体16の走行速度を設定することが好ましい。
塗布機12としては、例えば、ワイヤーバー12Aを備えたバー塗布装置を使用することができ、複数のパスローラ34,36,38に支持されて走行する透明支持体16の下面に塗布液が塗布されて塗布層16Aが形成される。図4及び図5では塗布機12の一例としてワイヤーバー塗布機の図が示されているが、ワイヤーバー塗布機に限定されるものではない。
透明支持体16としては、セルロース系樹脂(例えばトリアセチルセルロース)、ポリエステル系樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート)、ポリスルホン系樹脂(例えばポリスルホン)、環状ポリオレフィン系樹脂(例えばアートン)等を使用することができる。しかし、製造された光散乱シートをバックライト側の偏光板保護シートと兼用する場合には、透明支持体16として位相差等の光学的異方性が少ないトリアセチルセルロースを使用することが好ましい。
また、塗布液の溶媒としては、高速乾燥を行い易い100℃以下の沸点のものが好適であり、例えばメタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン等を好適に使用することができ、これらを混合して使用することも可能である。
乾燥機本体18は、塗布機12の直後に設けられ、走行する透明支持体16の塗布膜面側(透明支持体16の下面側)に沿った長四角な箱体状に形成され、箱体の各辺のうちの塗布層面側の辺(図4の上面)が切除されている。これにより、走行する透明支持体16に塗設された塗布層16Aを囲む断面コ字状の乾燥ゾーンが形成される。乾燥ゾーンは、乾燥機本体18を、透明支持体16の走行方向に直交した複数の仕切板40a〜40fで仕切ることにより、複数の乾燥ゾーン42a,42b,42c,42d,42e,42f,42g(本実施形態では7つの分割ゾーンの例で示したがこれに限定されない)に分割される。この場合、乾燥ゾーン42a〜42gを分割する仕切板40a〜40fの上端と、塗布層の面との距離は、0.5mm〜12mmの範囲が好ましく、更に好ましくは1mm〜10mmの範囲である。また、各乾燥ゾーン42a〜42gには一方向気流発生手段20〜32(図5参照)が設けられている。
図5に示すように、一方向気流発生手段20〜32は、主として、乾燥機本体18の両側辺の一方側に形成された吸込口20a,22a,24a,26a,28a,30a,32aと、他方側に吸込口20a〜32aに対向して形成された排気口20A,22A,24A,26A,28A,30A,32Aと、各吸込口20a〜32aに接続された乾燥風温度調整手段31と、各排気口20A〜32Aに接続された排気手段33とで構成される。
乾燥風温度調整手段31は各42a〜42gに供給する乾燥風の温度を乾燥ゾーンごとに調整可能に構成される。これにより、排気手段33を駆動させることにより、吸込口20a〜32aから各乾燥ゾーン42a〜42gに吸い込まれた所定温度の乾燥風Wが排気口20A〜32Aから排気されるので、各乾燥ゾーン42a〜42gには、透明支持体幅方向の一方端側(吸込口側)から他方端側(排気口側)に向けて一方向に流れる乾燥風Wが発生する。この一方向気流発生手段20〜32は、排気手段33により、乾燥ゾーン42a〜42gごとに個々に排気量(風速)を制御できるようになっている。
吸込口20a〜32aから吸い込まれる乾燥風Wとしては、温度・湿度が空調された空調風が好ましい。また、吸込口20a〜32aから吸い込まれる乾燥風Wとしては、塗布液の溶媒ガスを所定濃度含有するように制御することも好ましい。
また、乾燥機本体18の幅は透明支持体16の幅よりも大きくなるように形成して、乾燥ゾーン42a〜42gの両側の開放部分を蓋板44、46で蓋をした整風部分を設けるようにすると好ましい。この整風部分は、吸込口20a〜32aから塗布層の幅方向一方端までの距離と、塗布層の幅方向他方端から排気口20A〜32Aまでの距離を確保すると共に、乾燥風Wが吸込口20a〜32aからのみ乾燥ゾーン42a〜42g内に吸い込まれ易くする。これにより、乾燥ゾーン42a〜42gに透明支持体幅方向の一方向流れの乾燥風W以外の流れを作らないようにしたものである。この整風部分、即ち蓋板44、46の長さとしては、吸込口側及び排気口側ともに、50mm以上150mm以下の範囲が好ましい。
各乾燥ゾーン42a〜42gのうち、特に塗布機12に一番近い乾燥ゾーン42aは、透明支持体16に塗布液が塗布された直後に、乾燥ゾーン42a外の新鮮な空気、例えば塗布・乾燥装置10を設置した室内の空調風が乾燥ゾーン42aに入り込みにくくすることが好ましい。本発明の光散乱シートの製造では、塗布直後にできるだけ早く高速乾燥して塗布層16Aの固形分濃度を短時間に臨界濃度にすることが重要になるが、塗布直後の塗布層に空調風等の新鮮な空気がいきなり接触すると乾燥ムラの原因になり易い。この為には、塗布機12に隣接するように一段目の乾燥ゾーン42aを配置することが好ましい。別の対策としては、前記した蓋板44、46の他に、塗布機12のワイヤーバー12Aの位置と、パスローラ36の位置とを調整し、透明支持体16が乾燥ゾーン42aの直近を走行するようにして、透明支持体16で乾燥ゾーン42aの開放部をあたかも蓋をするように構成することが好ましい。また、透明支持体16を挟んで、乾燥機本体18の反対側位置には、前記空調風等の風により、透明支持体16の安定走行が阻害されないように遮蔽板48(図4参照)を設けることが好ましい。
上記の如く構成された塗布・乾燥装置10によれば、塗布後直ちに乾燥を行うことができ、しかも透明支持体の面に平行で且つ支持体走行方向に対して直交する方向から一方向流れの乾燥風Wを吹き出すので、風速を大きくしても乾燥ムラが発生しにくい。これにより、本発明の光散乱シートの製造における乾燥条件である「塗布層の相分離臨界固形濃度における乾燥速度が3.0g/m・秒以上」になるように高速乾燥することができる。
図6は、図4及び図5で示した塗布・乾燥装置10の変形例10’を示す側面図であり、図7は図6の上面図である。また、図8には、図6の変形例の特徴部分である乾燥機本体18の要部断面図を示す。なお、図7では、後述する上蓋を取り外して示している。
図4及び図5で説明した塗布・乾燥装置10の乾燥機14は、吸込口から排気口20A〜32Aに向けて一方向流れの乾燥風Wが、透明支持体16に塗設された塗布層面に接触して流れる態様である。これに対して以下説明する変形例の塗布・乾燥装置10’は一方向流れの乾燥風Wが塗布層面に直接接触しない態様である。
なお、図6及び図7は、上記説明した図4及び図5と基本的に同様であるので、説明は省略すると共に、同様の部材については同符号を付して説明する。
図8は、7分割された乾燥ゾーン42a〜42gのうち2段目の乾燥ゾーン42bについて、透明支持体16の走行方向に対して直交する方向の断面図を示したものであるが、他の乾燥ゾーンも同様である。
乾燥ゾーン42bには、透明支持体16と平行な面を有し、多数の孔50aを有する整風板50が設けられる。整風板50の開口率、材料などは特に限定されないが、50%以下の開口率である金網やパンチングメタルなどが好ましく、開口率が20%〜40%であることがより好ましい。具体的には、300メッシュで開口率30%の金網を用いることができる。
乾燥ゾーン42bは、整風板50により透明支持体16を通す通路室52と、透明支持体16の幅方向に流れる一方向流れの乾燥風Wによって塗布層16Aから蒸発した溶媒が排気される排気室54とに区画される。排気室54には、吸込口22aと排気口22Aとが設けられ、排気口22Aは排気手段33に連結される。
透明支持体16に塗設された塗布層16Aと整風板50との隙間が広いと乾燥風Wの渦が発生し、塗布層16Aの表面に乾燥ムラが生じる原因となる。そこで、乾燥風Wの流れをコントロールするために、塗布層16Aと整風板50とのクリアランスCを3mm〜30mmとすることが好ましく、より好ましくは、5mm〜15mmである。また、透明支持体16裏面(塗布膜が形成されていない面)及びサイドからの不必要な風の流れを抑制するためにシール部材である上蓋56及びサイドシール58、60を取り付けている。
上記変形例の塗布・乾燥装置10’における乾燥機14の構成によれば、塗布層16Aから蒸発した溶媒ガスは、透明支持体16の幅方向に向かう一方向流れの乾燥風Wに引っ張られて整風板50の孔50aを通過して排気室54に入り、排気口22Aから乾燥ゾーン42bの外部に排出される。
このため、塗布層16A面に乾燥風Wが直接触れることが無いので、吸気口から排気口へ一方向流れの乾燥風Wの風速を図2及び図3で示した乾燥機より大きくしても塗布層面に乾燥ムラが発生しにくくなる。
これにより、透明支持体16に塗布された塗布層を塗布後直ちに乾燥を行いって塗布層の相分離臨界固形濃度における乾燥速度が3.0g/m・秒以上になるように高速乾燥することができる。したがって、塗布層内部の固形分濃度が急速に高くなり、回転対流が発生しにくい乾燥条件で乾燥することができる。具体的には、臨界濃度においてマランゴニ数が80未満であることが好ましい。
この結果、相分離して形成されたドメインの形状が回転対流による規則的な渦状ドメインではなく図1で説明したようにランダムな紐状ドメインになると共に、ドメイン同士の分布も不規則な相分離凹凸構造になる。
なお、相分離臨界固形濃度における乾燥速度の上限は、乾燥ムラが発生しない限界であるが、例えば20g/m・秒以下であることが好ましい。
また、上記説明した塗布・乾燥装置を用いれば、仕切板で仕切られた複数の乾燥ゾーンごとに乾燥風Wの風速を制御することができるので、乾燥風Wの温度は塗布液の溶媒の沸点以上130℃以下に設定し、乾燥風Wの風速を制御することにより本発明における乾燥速度を満足させることができる。これにより、透明支持体としてトリアセチルセルロース製のものを使用して高速乾燥しても透明支持体に皺が発生しないように乾燥を行うことができる。
塗布・乾燥後の塗布層は、硬化工程に送られて塗布層が硬膜化される。
本発明において、光散乱シートの塗布層を硬膜化する硬膜化方法については、電離放射線硬化性の化合物を含有する塗布層を光照射、電子線ビーム照射や加熱することによる架橋反応、又は重合反応により硬化することが好ましい。この場合、酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で実施することが好ましい。酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で形成することにより、物理強度、耐薬品性に優れた最外層を得ることができる。好ましくは酸素濃度が5体積%以下であり、更に好ましくは酸素濃度が1体積%以下、特に好ましくは酸素濃度が0.5体積%以下、最も好ましくは0.1体積%以下である。
酸素濃度を10体積%以下にする手法としては、大気(窒素濃度約79体積%、酸素濃度約21体積%)を別の気体で置換することが好ましく、特に好ましくは窒素で置換(窒素パージ)することである。
光照射の光源は、紫外線光域又は近赤外線光域のものであればいずれでもよく、紫外線光の光源として、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、メタルハライド灯、キセノン灯、太陽光等が挙げられる。波長350〜420nmの入手可能な各種レーザー光源をマルチビーム化して照射してもよい。
また、近赤外光光源としてはハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧ナトリウムランプが挙げられ、波長750〜1400nmの入手可能な各種レーザー光源をマルチビーム化して照射してもよい。
近赤外光光源を用いる場合、紫外線光源と組み合わせて用いてもよいし、又は塗布面側と反対の基材面側より光照射してもよい。これにより、塗布層内の深さ方向での膜硬化が表面近傍と遅滞無く進行し均一な硬化状態の硬化膜が得られる。
照射する紫外線の照射強度は、0.1〜1000mW/cm程度が好ましく、塗布層表面上での光照射量は10〜1000mJ/cmが好ましい。また、光照射中の塗布層の温度分布は均一なほど好ましく、±3°C以内が好ましく、更には±1.5°C以内に制御されることが好ましい。この範囲において、塗布層の面内及び層内深さ方向での重合反応が均一に進行するので好ましい。
以上説明した塗布工程、乾燥工程、及び硬化工程を行うことにより、高い光散乱性を有して輝度ムラやモアレの発生を有効に防止することができ、且つ支持体としてトリアセチルセルロースを使用することで偏光板の保護シートに兼用することができるので、部材数を減らして液晶表示装置の薄型化を実現できる。
上記の塗布工程、乾燥工程、硬化工程を経て得られた本発明の光散乱シートは、下記の光学的特性を有する。即ち、光散乱シートの全光線透過率が95%以上、散乱光強度(0°/30°)が0.001〜0.10、透過像鮮明度が10〜30%、ヘイズが20〜60%である。また、光散乱シートに形成された相分離凹凸構造の表面傾斜角2.5°〜7.5°の割合が21%〜50%、表面粗さRaが0.3μm以上、紐状ドメインの凸部における面積割合が50%以下である。
以下に実施例を挙げて本発明の特徴を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[光散乱層用塗布液の組成]
・アクリル樹脂 65.0g
・セルロースアセテートプロピオネート 3.0g
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 15.0g
・イルガキュア184 0.2g
・メチルエチルケトン(MEK) 32.5g
[試験方法]
透明支持体として、幅1000mmのトリアセチルセルロース〔フジタック、富士フイルム(株)製〕を用いた。そして、走行する透明支持体16上に、上記組成の光散乱層用塗布液を、図4、5に示した塗布・乾燥装置10におけるバー塗布機12で連続的に塗布した。塗布後直ちに塗布層16Aを乾燥機で乾燥した。
この乾燥において、乾燥風温度調整手段31により乾燥風の温度を調整すると共に、排気手段33により乾燥ゾーン42a〜42gを一方向に流れる乾燥風の風速(風量)を調整した。これにより、塗布層の相分離臨界固形濃度における乾燥速度が下記の試験1〜試験9になるように制御した。
また、相分離臨界固形濃度の乾燥速度の他に透明支持体の厚み、塗布層の膜厚(乾燥後の膜厚)を変えた場合の影響についても調べた。
(試験1)相分離臨界固形濃度における乾燥速度が11.0g/m・sであった。試験1での透明支持体の厚みは80μmであり、塗布層の膜厚は8μmであった。
(試験2)透明支持体の厚みを試験1の80μmから40μmに変えた以外は試験1と同様に行った。即ち、相分離臨界固形濃度における乾燥速度は11.0g/m・sである。
(試験3)塗布層の膜厚を試験1の8μmから12μmに変えた以外は試験1と同様に行った。即ち、相分離臨界固形濃度における乾燥速度は11.0g/m・sである。
(試験4)塗布層の膜厚を試験1の8μmから15μmに変えた以外は試験1と同様に行った。即ち、相分離臨界固形濃度における乾燥速度は11.0g/m・sである。
(試験5)塗布層の膜厚を試験2の8μmから15μmに変えた以外は試験2と同様に行った。即ち、相分離臨界固形濃度における乾燥速度は11.0g/m・sである。
(試験6)相分離臨界固形濃度における乾燥速度を試験4の11.0g/m・sから8.0g/m・sに変えた以外は試験4と同様に行った。
(試験7)相分離臨界固形濃度における乾燥速度を試験1の11.0g/m・sから3.0g/m・sに変えた以外は試験1と同様に行った。
(試験8)相分離臨界固形濃度における乾燥速度を試験1の11.0g/m・sから0.5g/m・sに変えた以外は試験1と同様に行った。
(試験9)相分離臨界固形濃度における乾燥速度を試験1の11.0g/m・sから0.2g/m・sに変えた以外は試験1と同様に行った。
(試験10)相分離臨界固形濃度における乾燥速度を試験4の11.0g/m・sから0.7g/m・sに変えた以外は試験4と同様に行った。
そして、上記試験1〜10により作成した光散乱シートを用いて偏光板を下記のように作製した。
(偏光板の作製)
ポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させ、延伸して偏光膜を作成した。そして、この偏光膜のバックライト側に上記作成した各試験1〜10の光散乱シートを貼り付け、偏光膜の反対面には80μmの厚さのトリアセチルセルロースフイルム(フジタック、富士フイルム(株)製)を貼り付けた。トリアセチルセルロースフイルムは、1.5mol/L、55℃のNaOH水溶液中に2分間浸漬したあと、中和、水洗したものを使用した。これにより偏光板を作製した。
また、上記作製した光散乱シート及び偏光板の評価は次のように行った。
[光散乱シート及び偏光板の評価方法]
上記各試験1〜10により作製された各光散乱シートについて、以下の項目の評価を行った。結果は図9の表に示した。
(1)透過画像鮮明度(像鮮明度)
光散乱シートの像鮮明度(%)の測定には、JIS K7105(1999年版)に準拠し、スガ試験機社製 ICM−1Tを使用した。そして、本発明における像鮮明度の光学櫛は2.0mmで測定した場合の値と規定した。なお、像鮮明度は10〜30%の範囲であることが好ましい。
(2)へイズ
JIS−K7136に準じて、得られた光散乱シートの全ヘイズ値(H)を測定した。なお、ヘイズ値は20〜60%の範囲であることが好ましい。
(3)傾斜角分布プロファイル(表面傾斜角2.5°〜7.5°の割合)
マイクロマップ社(米国)製SXM520-AS150型を用い、作製された光散乱シートを測定した。光源には中心波長560nmの干渉フィルターを挿入したハロゲンランプを使用した。対物レンズの倍率は10倍であり、画素数640×480の2/3インチのCCDによりデータを取り込んだ。これより、縦方向及び横方向の測定ピッチは1.3マイクロメートルであり、傾斜角度の測定単位は0.8平方マイクロメートル、測定範囲は500000平方マイクロメートル(0.5平方ミリメートル)となった。また、測定単位である3点の高さデータから傾斜角度を算出し、全測定データから平均傾斜角及び表面傾斜角2.5°以上、7.5°以下の割合を求めた。なお、相分離凹凸構造の表面傾斜角2.5°〜7.5°の割合は21%〜50%の範囲であることが好ましい。
(4)光散乱プロファイル
フォトゴニオメータ(GP−5(株)村上色彩技術研究所製)を用いて測定した。光源は角度1.5°の収斂光、検出器の受光角は2°の条件とした。得られた光散乱シートの法線方向から光を入射し、シート法線を含む平面内で角度を連続的に変えながら透過散乱光量を測定し、光散乱プロファイルを得た。透過散乱光量は、シートがない状態での光源の光量を1とした。
(5)モアレ解消状態の評価
「モアレ解消」に関する評価ついては、下記に示すようにノートパソコンを改造して行った。
<ノートPCの改造>
LG Display社製ノートPC(R700-XP50K)を分解し、バックライトと液晶パネルの間にある上拡散シートを取り外し、更に液晶セルに貼られたバックライト側の偏光板を剥がして、そこに上記作製した光散乱シートを粘着材で貼り付けた。なお、光散乱シートの無い偏光板(偏光膜の両面にフジタックを保護膜として使用)を貼り付けた場合を[試験11]とした。
そして、作製した液晶表示装置にビデオ信号ジェネレーター(VG−848;アストロデザイン(株)製)より信号を入力し、全面ベタ表示で128/256階調の灰色表示とし、暗室下で様々な方向から画面を目視観察し、モアレ発生の有無を下記のモアレ評価基準により評価した。
<モアレ解消の評価基準>
○…モアレが観察されない
△…モアレが弱く観察される
×…モアレが明瞭に観察される
[試験結果]
図9の表より分かるように、塗布層の乾燥工程において、透明支持体に塗布された塗布層を相分離臨界濃度に到達させ、相分離臨界固形濃度における乾燥速度が3.0g/m・秒以上になるように高速乾燥した試験1〜7は、高い光散乱性を維持しつつモアレの発生を有効に防止することができた。また、「像鮮明度」、「ヘイズ」、「表面傾斜角2.5〜7.5°の割合」の全ての項目において、上記した本発明における好ましい条件を満足した。
これに対して、相分離臨界固形濃度における乾燥速度が3.0g/m・秒に達しない試験8、9、10はモアレが明瞭に観察された。また、試験8、9、10は像鮮明度が39〜65%となり、好ましい条件の範囲を満足しなかった。
また、塗布液の溶媒として沸点が100℃以下のMEKを使用し、乾燥工程における高速乾燥では、乾燥風の温度を溶媒の沸点以上130℃以下に維持する一方、乾燥風の風速を大きくすることにより乾燥速度が3.0g/m・秒以上になるようにしたので、透明支持体としてトリアセチルセルロースを使用しても皺にならないように製造できた。これにより、偏光板の保護シートに兼用することもできたので、部材数を減らして液晶表示装置の薄型化を実現できた。
また、試験1〜7において、透明支持体の厚み及び塗布層の膜厚の影響を調べたが、透明支持体に塗布された塗布層の相分離臨界濃度における乾燥速度が3.0g/m・秒以上になるように高速乾燥することで、透明支持体の厚みや塗布層の膜厚に影響されることなく良い結果となった。
また試験11は、像鮮明度が98%、ヘイズが0.35%であり、モアレも明瞭に観察されており、最も悪い結果となった。
10、10’…塗布・乾燥装置、12…塗布機、14…乾燥機、16…透明支持体、18…乾燥機本体、20〜32…一方向気流発生手段、31…乾燥風温度調整手段、34、36、38…パスローラ、40a〜40g…仕切板、42a〜42f…乾燥ゾーン、44、46…蓋板、48…遮蔽板、50…整風板、50a…整風板の孔、52…通路室、54…排気室、56…上蓋、58、60…サイドシール

Claims (9)

  1. 互いに相分離可能なポリマー又はモノマーが少なくとも2種以上で構成された樹脂材料を溶媒に溶解した塗布液を透明支持体に塗布して塗布層を形成する塗布工程と、該塗布層を乾燥してスピノーダル分解により前記塗布層に相分離凹凸構造を形成する乾燥工程と、を少なくとも備えた光散乱シートの製造方法において、
    前記乾燥工程では、前記透明支持体に塗布された塗布層の相分離臨界濃度になるまでに乾燥速度が3.0g/m 2 ・秒以上になっているように乾燥し、前記相分離臨界濃度においてマランゴニ数が80未満であるようにすることを特徴とする光散乱シートの製造方法。
  2. 前記塗布工程では、前記塗布液の溶媒として沸点が100℃以下のものを含み、
    前記乾燥工程における前記高速乾燥では、乾燥風の温度を前記溶媒の沸点以上130℃以下に維持する一方、乾燥風の風速を大きくすることにより前記乾燥速度を達成することを特徴とする請求項1に記載の光散乱シートの製造方法。
  3. 前記塗布液に電離放射線硬化性の化合物を含有すると共に、前記透明支持体に塗布された塗布層を光照射、電子線ビーム照射又は加熱することによる架橋反応、又は重合反応により前記塗布層を硬化させて前記形成された相分離凹凸構造を固定化することを特徴とする請求項1又は2に記載の光散乱シートの製造方法。
  4. 前記モノマーとして多官能モノマーを含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1に記載の光散乱シートの製造方法。
  5. 前記ポリマー又はモノマーの1つとして、界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の光散乱シートの製造方法。
  6. 互いに相分離可能な2種以上の樹脂材料が相分離して形成された相分離凹凸構造の光散乱層が透明支持体に設けられた光散乱シートにおいて、
    前記相分離凹凸構造は、前記2種以上の樹脂材料による海島構造に形成され、島を構成する複数のドメインが紐形状を主体とするランダムな形状を有し、
    前記光散乱シートは、
    透過像鮮明度が10〜30%、ヘイズが20〜60%であると共に、前記相分離凹凸構造の表面傾斜角2.5°〜7.5°の割合が21%〜50%であることを特徴とする光散乱シート。
  7. 前記透明支持体としてトリアセチルセルロースを使用すると共に、前記光散乱シートを液晶表示装置のバックライト側偏光板の保護シートとして兼用することを特徴とする請求項6に記載の光散乱シート。
  8. 前記2種以上の樹脂材料の屈折率が異なることを特徴とする請求項6又は7に記載の光散乱シート。
  9. 前記2種以上の樹脂材料のうち、少なくとも1つが(メタ)アクリル樹脂であることを特徴とする請求項6〜8の何れか1に記載の光散乱シート。
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