JP5599009B2 - ワーク加飾方法及び転写シート成形装置 - Google Patents

ワーク加飾方法及び転写シート成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、キャリアフィルムを加飾フィルムに剥離可能に積層してなる転写シートによってワークの加飾を行うワーク加飾方法及び転写シート成形装置に関する。
従来より、この種のワーク加飾方法では、転写シートを真空成形等によりワークの表面に押し付けて成形した後で、加飾フィルムを保護する役割を終えたキャリアフィルムを剥離する必要があった(例えば、特許文献1、非特許文献1を参照)。
特許第3924760号公報(段落[0003]〜[0006]、第15図〜第21図)
日本ペイント株式会社、[online]、[平成21年9月27日検索]、インターネット[URL:http://www.nipponpaint.co.jp/r&d/tc21/s1.pdf]
ところが、上述した従来のワーク加飾方法では、キャリアフィルムの剥離を手作業で行っていた為、剥離作業時に誤って加飾フィルムを傷つけたり、剥がし残しが生じるなど、品質に人為的なバラつきが発生するという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、加飾フィルムによって加飾を行った製品の品質を安定させることが可能なワーク加飾方法及び転写シート成形装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るワーク加飾方法は、一端が開口した第1容器の開口と、一端が開口しかつワークを収容した第2容器の開口とを突き合わせ、キャリアフィルムを加飾フィルムに剥離可能に積層してなる転写シートにより第1容器内と第2容器内とを仕切ると共に加飾フィルムをワークに対向配置し、第1容器内を加圧状態とする一方、第2容器内を負圧状態にして、転写シートをワークの表面に押し付けて成形した後、キャリアフィルムを加飾フィルムから剥離するワーク加飾方法において、紫外線が透過可能な部材でキャリアフィルムを構成すると共に、キャリアフィルムを透過した紫外線を受けて硬化する紫外線硬化層を加飾フィルムに設けておき、キャリアフィルムを加飾フィルムから剥離する前に、キャリアフィルムを通して紫外線硬化層に紫外線を照射して紫外線硬化層を硬化させ、第1容器内を負圧状態とする一方、第2容器内を加圧状態にしてキャリアフィルムを加飾フィルムから剥離するところに特徴を有するところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のワーク加飾方法において、キャリアフィルムを熱可塑性樹脂で構成し、紫外線硬化層を硬化させた後、第1容器内と第2容器内とを等圧にし、キャリアフィルムを加熱して軟化させてから、キャリアフィルムを加飾フィルムから剥離するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載のワーク加飾方法において、キャリアフィルムをエラストマーで構成し、加飾フィルムのワークに接触する側に接着剤層としてのホットメルト層を設けると共に、そのホットメルト層に所定のマイクロ波で発熱するマイクロ波発熱部材を混在させておき、所定のマイクロ波を転写シートに照射してホットメルト層を軟化させてワークに固着させるところに特徴を有する。
請求項4の発明に係る転写シート成形装置は、一端が開口した第1容器と、第1容器の開口に対向した開口を一端に有しかつ内部にワークを収容可能な第2容器と、第1容器と第2容器とを結合する容器結合手段と、紫外線が透過可能な部材で構成されたキャリアフィルムを、キャリアフィルムを透過した紫外線を受けて硬化する紫外線硬化層を設けられた加飾フィルムに剥離可能に積層してなる転写シートにより、容器結合手段にて結合した第1容器内と第2容器内とを仕切ると共に加飾フィルムをワークに対向配置した状態に保持するためのシート保持手段と、第1及び第2の容器内を負圧状態にするための負圧装置と、第1及び第2の容器内を加圧状態にするための加圧装置と、第1容器に配置され、紫外線を紫外線硬化層に照射するための紫外線照射装置とを備え、加圧装置にて第1容器内を加圧状態にする一方、負圧装置にて第2容器内を負圧状態にして、転写シートをワークの表面に押し付けて成形し、キャリアフィルムを通して紫外線硬化層に紫外線を照射して紫外線硬化層を硬化させた後、負圧装置にて第1容器内を負圧状態にする一方、加圧装置にて第2容器内を加圧状態にして、キャリアフィルムを加飾フィルムから剥離させるところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載の転写シート成形装置において、キャリアフィルムは熱可塑性樹脂で構成され、紫外線硬化層を硬化させた後、第1容器内と第2容器内とを等圧にしてキャリアフィルムを加熱し、軟化させてから、キャリアフィルムを加飾フィルムから剥離させるところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項4又は5に記載の転写シート成形装置において、キャリアフィルムはエラストマーで構成され、加飾フィルムのワークに接触する側に接着剤層としてのホットメルト層が設けられると共に、そのホットメルト層に所定のマイクロ波で発熱するマイクロ波発熱部材が混在され、第1又は第2の容器には、所定のマイクロ波を転写シートに照射するためのマイクロ波出力装置が備えられているところに特徴を有する。
[請求項1及びの発明]
請求項1及びの発明によれば、転写シートにてワークの加飾を行う場合には、まず、第1容器とワークを収容した第2容器の開口同士を突き合わせて、それら第1容器内と第2容器内とを転写シートにより仕切ると共に加飾フィルムをワークに対向配置しておく。次いで、第1容器内を加圧状態とする一方、第2容器内を負圧状態にすると、転写シートがワークの表面に押し付けられて成形される。
成形後、第1容器内を負圧状態とする一方、第2容器内を加圧状態にすると、その圧力差によってキャリアフィルムが加飾フィルムから剥離される。
このように、本発明によれば、キャリアフィルムを手作業によらずに剥離することができるので、加飾フィルムによって加飾を行った製品の品質を安定させることができる。
また、転写シートの成形とキャリアフィルムの剥離とを同一の装置を用いて連続的に行うことが可能になるので、キャリアフィルムの剥離に係る手間を軽減することができる。
また、転写シートがワークの表面に押し付けられて成形された状態で、加飾フィルムにおける紫外線硬化層が硬化するので、キャリアフィルムを剥離する際に加飾フィルムが変形したりワークの表面から剥がれたりする事態を防止することができる。
[請求項3及びの発明]
請求項3及びの発明によれば、転写シートにマイクロ波を照射すると、ホットメルト層に混在したマイクロ波発熱部材が発熱してホットメルト層が軟化しワークの表面に固着可能となる。しかも、キャリアフィルムがエラストマーで構成され、常温でも高い柔軟性と伸縮性を有するので、転写シートをワークの表面に押し付けて成形かつ固着させる際に、キャリアフィルムを軟化させるための加熱を省略することができる。
本発明の一実施形態に係る転写シートの断面図 転写シート成形装置の断面図 (A)第1及び第2の容器が離間した状態の転写シート成形装置の断面図、(B)転写シートをセットした状態の転写シート成形装置の断面図 減圧工程における転写シート成形装置の断面図 (A)加熱工程第における転写シート成形装置の断面図、(B)転写シートにワークを押し付けた状態の転写シート成形装置の断面図 第1容器内を加圧状態にしたときの転写シート成形装置の断面図 紫外線照射を行っている状態の転写シート成形装置の断面図 第1と第2の閉塞空間を連通状態にしたときの転写シート成形装置の断面図 剥離工程における転写シート成形装置の断面図 (A)剥離されたキャリアフィルムを排除する工程の転写シート成形装置の断面図、(B)加飾済みのワークを搬出する工程の転写シート成形装置の断面図 他の実施形態(3)に係る転写シートの断面図 他の実施形態(3)に係る転写シート成形装置の断面図 他の実施形態(5)に係る転写シート成形装置の断面図
以下、本発明を適用した転写シート成形装置及びワーク加飾方法に係る一実施形態を、図1〜図10に基づいて説明する。
図1に示すように、転写シートSは、キャリアフィルムfaと加飾フィルムfbとを積層してなる。キャリアフィルムfaと加飾フィルムfbとの間には剥離層(図示せず)が設けられており、キャリアフィルムfaは加飾フィルムfbに対して剥離可能となっている。
キャリアフィルムfaは、主に熱可塑性樹脂(例えば、無延伸ポリエステル樹脂)製のフィルムで構成されている。キャリアフィルムfaの厚さは、例えば、0.02〜0.3mmとなっている。また、キャリアフィルムfaによって加飾フィルムfbが保護されている。
加飾フィルムfbは、キャリアフィルムfa側から順番に、クリア層fb1とベース層fb2と接着剤層fb3とが積層された多層構造をなしている。
ベース層fb2は、ワークWの被加飾面Wmの素地を隠蔽して木目調、金属調その他所定の意匠を付与するためのものであって、主に高伸縮性の樹脂(例えば、アクリル樹脂とウレタン樹脂の混合物)で構成されている。ベース層fb2の厚さは、例えば、0.005〜0.1mmとなっている。
ベース層fb2のうち、クリア層fb1とは逆側の面には接着剤層fb3が設けられている。接着剤層fb3は、ホットメルト型、粘着型、粘接着型の何れでもよいが、本実施形態ではホットメルト型となっている。なお、接着剤層fb3の厚さは、例えば、0.001〜0.01mmとなっている。
クリア層fb1は、例えば、熱可塑性を有しかつ紫外線を受けて硬化する透明な紫外線硬化樹脂で構成されている。クリア層fb1の厚さは、例えば、0.005〜0.3mmとなっている。
なお、上述した構成を備えた転写シートSとしては、例えば、FILMART(登録商標、日本ビー・ケミカル社製)が挙げられる。
図2に示すように、転写シート成形装置10は上下1対の容器11,12を備えている。各容器11,12は、例えば箱形構造をなしており、互いの対向面、即ち、上側に備えた第1容器11の下面と、下側に備えた第2容器12の上面とがそれぞれ開放している。
第2容器12は移動不能に固定されているのに対し、第1容器11は直動装置13によって上下に直動可能となっており、第1容器11の下面が第2容器12の上面に対して接離可能になっている。
第2容器12の内部には、ワークWを載置するための昇降テーブル14が備えられている。昇降テーブル14は第2容器12の下面を貫通した直動装置15によって支持されかつ第2容器12内で上下方向に直動可能となっている。なお、各直動装置13,15はエアシリンダや油圧シリンダ等で構成すればよい。
転写シートSのキャリアフィルムfa及び加飾フィルムfbを軟化させるために、第1容器11の内側には、ヒータ16(具体的には赤外線ヒータ)が備えられている。また、第1容器11には、加飾フィルムfbのうちクリア層fb1を硬化させるために紫外線照射装置17が備えられている。紫外線照射装置17は、第1容器11の外面に設けられており、第1容器11の一部に設けた紫外線透過窓19(例えば、石英ガラス製)を通して、第1容器11の内部に紫外線を照射可能となっている。なお、ヒータ16及び紫外線照射装置17は、転写シートSの加熱及び紫外線照射が良好に行えるのであれば、特に配置を限定するものではない。
図1に示すように第1容器11と第2容器12には、本発明の「負圧装置」としての真空ポンプ20と、本発明の「加圧装置」としてのコンプレッサー21とが接続されている。また、各容器11,12と真空ポンプ20及びコンプレッサー21の間には流路切替部22が備えられ、各容器11,12と、真空ポンプ20及びコンプレッサー21との間の接続状態が流路切替部22にて切り替え可能となっている。なお、図示しないが、流路切替部22は、空気が流れる流路と流路の途中に備えられた複数の電磁弁とで構成されている。また、上述した直動装置13,15、ヒータ16、紫外線照射装置17、真空ポンプ20、コンプレッサー21及び流路切替部22は、制御部23によって制御されている。
次に本実施形態の転写シート成形装置10が1つのワークWを加飾処理するときの1サイクルの動作について、図3〜図10を参照しつつ説明する。
転写シート成形装置10の図示しない起動スイッチをオンすると、図3(A)に示すように直動装置13が縮んで第1容器11が上昇し、第1容器11と第2容器12とが離間状態となって停止する。また、直動装置15が伸びて昇降テーブル14が直動範囲の上端位置で停止する。この状態で第1及び第2の両容器11,12の間から、手作業又は図示しない搬送ロボットによりワークWを挿入して、昇降テーブル14の上に載置する。このとき、被加飾面Wmが上を向くように載置する。
次いで、図示しないスタートボタンを押すと、図3(B)に示すように、直動装置15が縮んで昇降テーブル14が直動範囲の下端位置まで下降し、枠形のクランプ18によって四辺を挟持された転写シートSが、第2容器12の上面にセットされる。これにより、転写シートSのうち加飾フィルムfbが第2容器12内のワークWと対向配置される。
転写シートSのセットが完了すると、直動装置13が伸びて第1容器11が下降し、図4に示すように、上下の容器11,12の各開口縁同士が転写シートSを挟んだ状態で結合する。これにより、第1容器11と転写シートSとの間に第1の閉塞空間31が形成されると共に、第2容器12と転写シートSとの間に第2の閉塞空間32が形成され、ワークWは第2の閉塞空間32に収容される。この時点で、第1及び第2の閉塞空間31,32の内圧は共に大気圧である。なお、直動装置13は、本発明の「容器結合手段」であり、第1容器11、第2容器12及びクランプ18は、本発明の「シート保持手段」に相当する。
第1及び第2の容器11,12同士が結合すると、減圧工程に移行する。減圧工程では、流路切替部22が真空ポンプ20と第1の閉塞空間31及び第2の閉塞空間32との間を接続する。そして、真空ポンプ20が起動すると、第1及び第2の閉塞空間31,32内の空気が排気され、第1及び第2の閉塞空間31,32が共に真空状態(負圧状態)になる。
減圧工程が完了すると加熱工程に移行する(図5(A)を参照)。加熱工程では、ヒータ16がオンして転写シートSが加熱されて軟化し、接着剤層fb3が接着可能な状態になる。
加熱工程が完了すると成形工程に移行する。成形工程では、まず、図5(B)に示すように、直動装置15が伸びて昇降テーブル14が上昇し、ワークWの被加飾面Wmが転写シートSの加飾フィルムfb(詳細には、接着剤層fb3)に押し付けられる。
次いで、図6に示すように、第2の閉塞空間32の真空状態を維持したまま、流路切替部22が第1の閉塞空間31とコンプレッサー21との間を接続する。コンプレッサー21が起動すると第1の閉塞空間31に圧縮空気が供給されて、第1の閉塞空間31が大気圧を超える加圧状態になる。そして、第1の閉塞空間31と第2の閉塞空間32との圧力差により、転写シートSがワークWの被加飾面Wmに密着するように押し付けられて、被加飾面Wmと同一形状に成形される。
次いで、図7に示すように、ヒータ16がオフすると共に紫外線照射装置17がオンし、転写シートSに紫外線が照射される。紫外線は、キャリアフィルムfaを透過してクリア層fb1に照射され、クリア層fb1が被加飾面Wmに沿った形状で硬化する。また、この間に接着剤層fb3が冷めて加飾フィルムfbが被加飾面Wmに固着する。なお、転写シートSのうちワークWの被加飾面Wmと密着しなかった外縁寄り部分の一部は、昇降テーブル14に密着しているが、転写シートSと昇降テーブル14とは接着剤層fb3によって固着することはない。
成形工程が完了すると剥離工程に移行する。剥離工程では、まず、流路切替部22が、図8に示すように第1と第2の両閉塞空間31,32を連通状態にする。すると、第1の閉塞空間31内の空気が第2の閉塞空間32に流れ込んで、両閉塞空間31,32の内圧が等圧になる。また、ヒータ16がオンして、加飾フィルムfbが軟化しない程度にキャリアフィルムfaを加熱し軟化させる。なお、第1と第2の両閉塞空間31,32を連通状態にする替わりに、第1と第2の閉塞空間31,32を大気開放してもよい。
次いで、図9に示すように、流路切替部22が第1の閉塞空間31と真空ポンプ20との間を接続すると共に、第2の閉塞空間32とコンプレッサー21との間を接続する。これにより、第1の閉塞空間31が真空状態(負圧状態)にされる一方で、第2の閉塞空間32が大気圧を超える加圧状態にされる
すると、第1の閉塞空間31と第2の閉塞空間32との間に生じた圧力差により、転写シートSの中央部分においてワークWの被加飾面Wmに密着した加飾フィルムfbからキャリアフィルムfaが剥離して、加飾フィルムfbが転写(オーバーレイ)されたワークW(製品)が転写シートS全体から分離される。ここで、本実施形態では、転写シートSを成形後、キャリアフィルムfaを剥離する前にキャリアフィルムfaをヒータ16にて加熱し軟化させているので、キャリアフィルムfaの剥離をスムーズに行うことができる。
ここで、昇降テーブル14の上面にワークWを保持するワーク保持部を設けておき、剥離工程の途中で、昇降テーブル14を少し下降させることでワークWを転写シートSから引き離し、キャリアフィルムfaの剥離を促進するようにしてもよい。
なお、転写シートSのうちワークWの被加飾面Wmに密着しなかった外縁寄り部分の加飾フィルムfbは、キャリアフィルムfaを剥離する際にキャリアフィルムfaと共にワークWから取り除かれる。従って、加飾フィルムfbをワークWに転写した後で、加飾フィルムfbの余剰部分をワークWから切除する所謂「トリミング作業」は不要である。
剥離工程が完了すると、ヒータ16がオフし、流路切替部22によって第1と第2の両閉塞空間31,32が大気圧状態に戻され、その後、図10(A)に示すように第1容器11が上昇して停止する。次いで、クランプ18が容器11,12間から退避して、クランプ18に保持されたキャリアフィルムfaがワークWの上方から排除される。なお、第1容器11が上昇するときにクランプ18が第1容器11に固定され第1容器11と共に上昇するようにしてもよい。最後に、図10(B)に示すように、加飾フィルムfbが転写されたワークWを、手作業又は図示しない搬送ロボットにより第2容器12から取り出す。以上が、転写シート成形装置10の1サイクルの動作であり、以下、この1サイクルの動作を繰り返し行うことで、複数のワークWに対して加飾処理を行う。
このように、本実施形態によれば、第1容器11内(第1の閉塞空間31)と第2容器12内(第2の閉塞空間32)との間に圧力差を生じさせることで、転写シートSのうちワークWに固着した加飾フィルムfbからキャリアフィルムfaを剥離することができる。即ち、キャリアフィルムfaを手作業によらずに剥離することができるので、加飾フィルムfbによって加飾を行った製品の品質を安定させることができる。また、キャリアフィルムfaの剥離に要する時間のばらつきを抑えることができる。
さらに、キャリアフィルムfaの剥離を、転写シートSの成形を行う転写シート成形装置10において成形工程の後で連続して行うことができるので、キャリアフィルムfaの剥離に係る手間を軽減することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
)上記実施形態では、キャリアフィルムfaが熱可塑性樹脂で構成され、転写シートSをワークに押し付けて成形した後、キャリアフィルムfaを加飾フィルムfbから剥離する前に、キャリアフィルムfaを加熱して軟化させていたが、キャリアフィルムfaが剥離に適した柔軟性を有しているならば、この工程を省略してもよい。
)上記実施形態では、キャリアフィルムfaが熱可塑性樹脂で構成されていたが、エラストマー(例えば、ウレタンエラストマー)で構成してもよい。このようにすれば、キャリアフィルムfaが常温でも高い柔軟性を有するので、成形時や剥離時にキャリアフィルムfaを軟化させるための加熱を省略することができる。
)上記実施形態では、転写シートSにヒータ16から熱を付与して軟化させていたが、以下のような構成にしてもよい。即ち、キャリアフィルムfaをエラストマーで構成すると共に、加飾フィルムfbには、所定のマイクロ波で発熱するマイクロ波発熱部材H(例えば、カーボンブラックや炭化珪素の粉末)をホットメルト型接着剤に混在させた接着剤層fb3を設けておく。また、図1に示すように、上下の容器11,12の何れかに伝送路53(導波管)を介してマイクロ波出力装置52(具体的には、マグネトロン)を接続しておく。そして、転写シートSにワークWを押し付ける前に、所定のマイクロ波を転写シートSに照射して、マイクロ波発熱部材Hの発熱作用により接着剤層fb3を軟化させるようにする。このような構成にすると、成形工程を行う際に転写シートSに外部(ヒータ16)から熱を付与する必要が無くなる。なお、図1には、第2容器12にマイクロ波出力装置52を接続して備えたものが示されているが、第1容器11にマイクロ波出力装置52を接続して備えていてもよい。また、必要に応じてヒータ16を第1容器11に備えていてもよい。
)上記実施形態では、真空ポンプ20とコンプレッサー21とを備えていたが、減圧及び加圧が可能な加減圧両用ポンプを第1及び第2の各容器11,12毎に1台ずつ設けるか、或いは、第1及び第2の両容器11,12で1台の加減圧両用ポンプを使用する構成にしてもよい。
)上記実施形態では、第1容器11の開口縁と第2容器12の開口縁との間で転写シートSを挟んで保持していたが、図1に示すように、直動装置13とは別の図示しない直動装置によって第1容器11内で上下動可能な枠形の押圧部材40を設けておき、その押圧部材40と第2容器12の開口縁との間で転写シートSを挟んで保持すると共に、第1容器11と第2容器12とが互いの開口縁同士を当接させた状態で結合する構成にしてもよい。なお、この場合、直動装置13は本発明の「容器結合手段」に相当し、押圧部材40及び第2容器12は本発明の「シート保持手段」に相当する。なお、押圧部材40を第1容器11に対して上下動不能に設けて、直動装置13を押圧部材40の上下動用の駆動源に兼用してもよい。
10 転写シート成形装置
11 第1容器(シート保持手段)
12 第2容器(シート保持手段)
13 直動装置(容器結合手段)
16 ヒータ
18 クランプ(シート保持手段)
17 紫外線照射装置
20 真空ポンプ(負圧装置)
21 コンプレッサー(加圧装置)
31 第1の閉塞空間
32 第2の閉塞空間
40 押圧部材(シート保持手段)
50 加圧容器
52 マイクロ波出力装置
H マイクロ波発熱部材
S 転写シート
W ワーク
fa キャリアフィルム
fb 加飾フィルム
fb1 クリア層(紫外線硬化層)
fb2 ベース層
fb3 接着剤層(ホットメルト層)

Claims (6)

  1. 一端が開口した第1容器の開口と、一端が開口しかつワークを収容した第2容器の開口とを突き合わせ、キャリアフィルムを加飾フィルムに剥離可能に積層してなる転写シートにより前記第1容器内と前記第2容器内とを仕切ると共に前記加飾フィルムを前記ワークに対向配置し、前記第1容器内を加圧状態とする一方、前記第2容器内を負圧状態にして、前記転写シートを前記ワークの表面に押し付けて成形した後、前記キャリアフィルムを前記加飾フィルムから剥離するワーク加飾方法において、
    紫外線が透過可能な部材で前記キャリアフィルムを構成すると共に、前記キャリアフィルムを透過した紫外線を受けて硬化する紫外線硬化層を前記加飾フィルムに設けておき、
    前記キャリアフィルムを前記加飾フィルムから剥離する前に、前記キャリアフィルムを通して前記紫外線硬化層に紫外線を照射して前記紫外線硬化層を硬化させ、
    前記第1容器内を負圧状態とする一方、前記第2容器内を加圧状態にして前記キャリアフィルムを前記加飾フィルムから剥離することを特徴とするワーク加飾方法。
  2. 前記キャリアフィルムを熱可塑性樹脂で構成し、
    前記紫外線硬化層を硬化させた後、前記第1容器内と前記第2容器内とを等圧にし、前記キャリアフィルムを加熱して軟化させてから、前記キャリアフィルムを前記加飾フィルムから剥離することを特徴とする請求項1に記載のワーク加飾方法
  3. 前記キャリアフィルムをエラストマーで構成し、前記加飾フィルムの前記ワークに接触する側に接着剤層としてのホットメルト層を設けると共に、そのホットメルト層に所定のマイクロ波で発熱するマイクロ波発熱部材を混在させておき、
    前記所定のマイクロ波を前記転写シートに照射して前記ホットメルト層を軟化させて前記ワークに固着させることを特徴とする請求項1に記載のワーク加飾方法。
  4. 一端が開口した第1容器と、
    前記第1容器の開口に対向した開口を一端に有しかつ内部にワークを収容可能な第2容器と、
    前記第1容器と前記第2容器とを結合する容器結合手段と、
    紫外線が透過可能な部材で構成されたキャリアフィルムを、前記キャリアフィルムを透過した紫外線を受けて硬化する紫外線硬化層を設けられた加飾フィルムに剥離可能に積層してなる転写シートにより、前記容器結合手段にて結合した前記第1容器内と前記第2容器内とを仕切ると共に前記加飾フィルムを前記ワークに対向配置した状態に保持するためのシート保持手段と、
    前記第1及び第2の容器内を負圧状態にするための負圧装置と、
    前記第1及び第2の容器内を加圧状態にするための加圧装置と、
    前記第1容器に配置され、前記紫外線を前記紫外線硬化層に照射するための紫外線照射装置とを備え、
    前記加圧装置にて前記第1容器内を加圧状態にする一方、前記負圧装置にて前記第2容器内を負圧状態にして、前記転写シートを前記ワークの表面に押し付けて成形し、
    前記キャリアフィルムを通して前記紫外線硬化層に紫外線を照射して前記紫外線硬化層を硬化させた後、
    前記負圧装置にて前記第1容器内を負圧状態にする一方、前記加圧装置にて前記第2容器内を加圧状態にして、前記キャリアフィルムを前記加飾フィルムから剥離させることを特徴とする転写シート成形装置。
  5. 前記キャリアフィルムは熱可塑性樹脂で構成され、
    前記紫外線硬化層を硬化させた後、前記第1容器内と前記第2容器内とを等圧にして前記キャリアフィルムを加熱し、軟化させてから、前記キャリアフィルムを前記加飾フィルムから剥離させることを特徴とする請求項4に記載の転写シート成形装置。
  6. 前記キャリアフィルムはエラストマーで構成され、前記加飾フィルムの前記ワークに接触する側に接着剤層としてのホットメルト層が設けられると共に、そのホットメルト層に所定のマイクロ波で発熱するマイクロ波発熱部材が混在され、
    前記第1又は第2の容器には、前記所定のマイクロ波を前記転写シートに照射するためのマイクロ波出力装置が備えられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の転写シート成形装置。
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