JP5596930B2 - 投写型表示装置 - Google Patents

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本発明は、液晶パネルの出射側に、プリ偏光板と出射側偏光板を配置した投写型表示装置に関するものである。
一般的な投写型表示装置(例えば液晶プロジェクタ)は、光源から出射された光を所定の直線偏光光に変換し、該直線偏光光を赤、緑、青の3色の色光に分離し、それぞれを各色光に対応する3つの液晶パネルに照射する照明光学系と、各液晶パネルを出射した光を合成してスクリーン上に投写する投写光学系とを備えた構成になっている。
下記特許文献1に記載の投写型表示装置においては、光出射面側の偏光板(以後、出射側偏光板と記す。)と液晶パネルの間に、偏光度の低い偏光板(以後、プリ偏光板と記す。)を配置することで、光の吸収を分担し、発熱を分散することで長寿命化を図っている。
特開2002−72162号公報
液晶パネルの出射側に、プリ偏光板と出射側偏光板を配置する投写型表示装置においては、プリ偏光板と出射側偏光板は、偏光度が大きく異なる。プリ偏光板は、出射側偏光板に比べて偏光度が低いため、劣化が出射側偏光板よりも速い。プリ偏光板は劣化すると光の吸収率が減り、透過率が増えるので、その分、出射側偏光板に照射される光量が増大する。出射側偏光板においても、劣化により吸収率が低下していくが、それ以上に、プリ偏光板を透過してくる光量の増加が大きいため、出射側偏光板の吸収量が使用時間に応じて大きくなり、それに伴い温度も上昇していく。特に偏光板は温度上昇による劣化加速が大きいため、長寿命化、低騒音化を図るためには、各偏光板の劣化に応じた効率の良い冷却構造にすることが重要である。特許文献1に記載の投射型表示装置においては、冷却構造について何ら考慮されていない。
本発明は上記問題点を解決するものであり、光源から照射された光を画像情報に応じて変調する液晶パネルと、該液晶パネルの出射側にプリ偏光板と出射側偏光板を有する投写型表示装置において、該冷却ファンからの冷却風を上記プリ偏光板と上記出射側偏光板に導くダクトを備え、プリ偏光板近傍の温度上昇量の測定を行う。温度上昇量が所定の値以下であるとき、プリ偏光板と出射側偏光板を冷却する冷却風の割合を変更する。
すなわち、本発明は、光源から照射された光を変換した偏光光を画像情報に応じて変調する液晶パネルと、該液晶パネルの出射側の出射側偏光板との間に該出射側偏光板よりも偏光度の低い偏光板であるプリ偏光板を有する投写型表示装置において、前記プリ偏光板と前記出射側偏光板を冷却する冷却風を送り出す冷却ファンと、該冷却ファンからの冷却風を前記プリ偏光板と前記出射側偏光板に導くダクトを備え、前記プリ偏光板の近傍の温度の上昇量が所定値以下であるときに、前記出射側偏光板に当たる冷却風の割合を増やす投写型表示装置である。
また、本発明は、光源から出射された光を変換した偏光光を画像情報に応じて変調する液晶パネルと、該液晶パネルの出射側に少なくとも2枚の偏光板を有する投写型表示装置において、前記偏光板のうちの1枚以上の温度を電源消灯時又は電源投入時に全黒画面表示して検出する投写型表示装置である。
そして、本発明は、前記少なくとも2枚の偏光板を冷却する冷却風を送り出す冷却ファンと、該冷却ファンからの冷却風を前記少なくとも2枚の偏光板に導くダクトを備え、前記偏光板の温度を電源消灯時に全黒画面表示して検出し、前記偏光板の近傍の温度の上昇量が所定値以下であるときに、当該近傍の温度を検出した偏光板とは異なる偏光板の冷却風の割合を変えてから電源消灯する投写型表示装置である。
ここで、冷却風の割合を変えるとは、前記近傍の温度を検出した偏光板とは異なる偏光板に当たる冷却風の割合を増やすようにするものとする。
本発明により、プリ偏光板と出射側偏光板の劣化特性を考慮した冷却構造にすることで、出射側偏光板の長寿命化を図った投射型表示装置を得ることができる。
本発明による実施形態の液晶パネル周辺の概略構成図である。 本発明による第1の実施形態の投写型表示装置のフロー図である。 本発明による第2の実施の形態の投写型表示装置のフロー図である。 本発明による実施形態の緑光路用における使用時間に対するプリ偏光板及び出射側偏光板の温度上昇量の測定値を示した図である。 出射側偏光板60Gの直交位透過率の変化を示す図である。 本発明による第1の実施形態の投写型表示装置の全体構成図である。
本発明を実施するための形態を説明する。
実施例1を説明する。以下に図を用いて本発明の第1の実施の形態を詳細に説明する。
まず図6を用いて投写型表示装置の全体構成から説明する。100は投写型表示装置であり、光源1から出射した光束は第1レンズアレイ6に入射する。第1レンズアレイ6は、入射した光束をマトリックス状に配置された複数のレンズセルで複数の光束に分割して、効率よく第2レンズアレイ7と偏光変換素子8を通過するように導く。第1レンズアレイ6と同様に、マトリックス状に配置された複数のレンズセルを持つ第2レンズアレイ7は、構成するレンズセルそれぞれが対応する第1レンズアレイ6のレンズセルの形状を透過型の液晶パネル20R,20G,20B側に投影する。この時、偏光変換素子8は、第2レンズアレイ7からの光束を所定の偏光方向(紙面に対して直交する方向、以下、鉛直方向と言う)に揃える。そして、これら第1レンズアレイ6の各レンズセルの投影像を集光レンズ9、及びコンデンサレンズ10R,10G,10B、第1リレ−レンズ17、第2リレ−レンズ18により各液晶パネル20R,20G,20B上に重ね合わせる。尚、14,15,16は反射ミラーである。
その過程で、ダイクロイックミラー12,13により、光源1より出射された白色光は赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色に分離され、それぞれ対応する液晶パネル20R,20G,20Bに照射される。なお、ここではダイクロイックミラー12は赤反射緑青透過特性であり、ダイクロイックミラー13は緑反射青透過特性である。
各液晶パネル20R,20G,20Bは、入射側に入射側偏光板40R,40G,40Bを、出射側にプリ偏光板50R,50G,50B、出射側偏光板60R,60G,60Bを備え、所定の偏光方向の光を通すようになっている。そして、図示しない映像信号駆動回路により液晶パネル20R,20G,20Bを透過する光量を制御して画素ごとに濃淡を変える光強度変調を行う。
光強度変調で形成された液晶パネル20R,20G,20B上の画像は、色合成プリズム11によって色合成され、さらに、投射レンズ3によって装置外部のスクリ−ン19上へと投射され、大画面映像を得ることができる。
なお、第1リレ−レンズ17と第2リレ−レンズ18は、液晶パネル20R,20Gに対して光源1から液晶パネル20B面までの光路長が長くなっていることを補うものである。また、コンデンサレンズ10R,10G,10Bにより液晶パネル20R,20G,20B通過後の光線の広がりを押さえ、投射レンズ3によって効率のよい投射を実現する。
28は外気用温度センサであり、投写型表示装置100より一部が露出し、装置外部の空気(外気)の温度を測定するものである。外気用温度センサ28は、例えば熱電対、ゼーベック効果を用いて温度測定を行う温度計などである。
以上のように構成された投写型表示装置では、特に小型であることと、明るい画像が得られることが要求されているので、液晶パネルおよびその周辺の光学部品の小型化が進み、また光源の効率化も進み、高輝度化が図られている。これに伴い、小型化した液晶パネル、入射側偏光板、プリ偏光板と出射側偏光板に光が集中し光吸収による発熱で温度が上昇する。そこで、冷却ファン(図示せず)等により冷却して温度上昇を防いでいる。
図1は、本発明の液晶パネル周辺の概略構成図である。図1は横方向から見た図であり、紙面上下方向は投写型表示装置100の鉛直方向であり、図1(a)は初期状態を示している。図1において、41、51、61は偏光フィルム、42、52、62はそれぞれ偏光フィルム41、51、61を貼り付ける透明基板である。透明基板42、52、62としては、例えば放熱効果を高めるため、水晶やサファイアなどである。偏光フィルム61についてはプリズム11に直接貼り付けても良い。
偏光変換素子8にて変換された直線偏光の偏光方向は、上記したように鉛直方向(X−X’方向)であるが、X−X’方向以外の乱れた光もわずかであるが混ざっている。入射側偏光板40用の偏光フィルム41の透過軸をX−X’方向に合わせることにより、透明基板42を通過して偏光フィルム41を透過することで、液晶パネル20に光が入射する前にわずかな乱れた偏光の光を吸収する。
つぎに、入射側偏光板40を通過した光は、液晶表示素子20により映像信号(図示せず)の階調に応じて偏光方向が変化させられ、プリ偏光板50、出射側偏光板60に入射する。プリ偏光板50、出射側偏光板60の透過軸の方向は紙面に直交方向であり、プリ偏光板50、出射側偏光板60の透過軸に平行(即ち、紙面に直交方向)な偏光成分はプリ偏光板50、出射側偏光板60を透過し、色合成プリズム11に入射する。透過軸に平行な偏光成分以外の光は、プリ偏光板50、出射側偏光板60にて吸収される。ここで、プリ偏光板50の偏光フィルム51は出射側偏光板60の偏光フィルム61よりも偏光度を低くしており、液晶パネル20を通った後の光の吸収をプリ偏光板50、出射側偏光板60とで分担させることで、出射側偏光板60にかかる負担を軽減させている。
次に、プリ偏光板50と出射側偏光板60の劣化について説明する。
プリ偏光板50と出射側偏光板60は、透明基板52,62に偏光フィルム51,61を貼り付けた構成となっている。偏光フィルム51,61は例えばポリビニルアルコールなどの有機材料を染色して製造され、光を照射していくうちに劣化していく。
プリ偏光板50は、出射側偏光板60に比べて偏光度を低くしている。このため、プリ偏光板50の劣化は出射側偏光板60の劣化よりも速い。プリ偏光板50は劣化すると光の吸収率が減り、透過率が増える。したがって、プリ偏光板50が劣化していくと、プリ偏光板50を透過する光量が増大し、これにより、出射側偏光板60に照射される光量が増大する。また、プリ偏光板50においては、経年劣化していくと、吸収率が減っていくため、プリ偏光板50の温度は上がり難くなっていく。出射側偏光板60においても、経年劣化により吸収率が低下していくが、それ以上に、プリ偏光板を透過してくる光量(照射される光量)の増加が大きいため、出射側偏光板の吸収量が使用時間に応じて大きくなり、それに伴い温度も上昇していく。このとき、入射側偏光板40も経年劣化するが、その劣化量は、プリ偏光板50、出射側偏光板60に比べると圧倒的に少ない。これは、入射側偏光板40に入射する光は、図6の偏光変換素子8によって、偏光が入射側偏光板40の透過軸にそろえられているためである。このように、プリ偏光板50の劣化による温度上昇量の低下と出射側偏光板60の温度上昇には相関がある。
液晶プロジェクタなどの投写型表示装置においては、高輝度化とともに小型化、低騒音化も求められている。冷却性能を上げるために、冷却ファン数を増やしたり、大きい冷却ファン、高回転冷却ファンなどで風量を大きくすると、小型化、低騒音化を図る事ができない。よって、効率のよい冷却構造が必要である。冷却構造について、図1を用いて説明する。
冷却ファン26より送られる冷却風80はダクト70により、入射側偏光板40、プリ偏光板50、出射側偏光板60及び液晶パネル20に送られ、それぞれの冷却を行う構造としている。入射側偏光板40、液晶パネル20の間に仕切り板71、液晶パネル20とプリ偏光板50の間に仕切り板72、そしてプリ偏光板50の下に仕切り板73、プリ偏光板50と出射側偏光板60の間に仕切り板74が設けられている。各仕切り板71,72,73,74により、冷却風80は分けられ、冷却風81,82,83,84,85となり、入射側偏光板40,液晶パネル20,プリ偏光板50,出射側偏光板60を冷却するようになっている。仕切り板73、74は、移動する部分73a(図1(b)参照)、74aを有する構成となっている。27は温度センサであり、放射される赤外線の強さ(エネルギー量)を検知することで温度測定を行う放射温度計である。図1に示すように、プリ偏光板50の熱を吸熱した空気の温度を測定することで、プリ偏光板50の近傍の温度上昇量を知ることができる。
図1(a)に示すように、初期状態では、入射側偏光板40には冷却風81、液晶パネル20には冷却風82、プリ偏光板50に冷却風83、84、出射側偏光板60には冷却風85が送られ、それぞれを冷却している。そして使用とともにプリ偏光板50が劣化していき、温度センサ27が測定した温度上昇量が所定値以下となった場合に、図1(b)に示すように、仕切り板73、74の出射側73a,74aを移動させて、プリ偏光板50を冷却していた冷却風84が出射側偏光板60を冷却するようにする。これにより、冷却ファン26の冷却能力を変えることなく、劣化により温度上昇量が下がったプリ偏光板50の冷却能力を下げ、温度が上昇すると予想される出射側偏光板60の冷却能力を上げることができる。また、切り替えるのは冷却風84のみであり、冷却風81,82,83,85においては、変化しない。
次に、出射側偏光板60の温度測定、および仕切り板73,74の切り替えについて、図2のフロー図を用いて説明する。通常使用後、電源スイッチをOFFとする(ステップ201)と、本発明の処理が始まる。最初に、全黒画面表示とする(ステップ202)。所定時間(例えば60秒)経過後、温度センサ27にてプリ偏光板50の近傍の温度測定を行う。ここで、温度測定時に全黒画面表示としているのはプリ偏光板50,出射側偏光板60の光の吸収量が最も多くなる条件であるからである。上記したように、プリ偏光板50の劣化による温度上昇量の低下は、出射側偏光板60の温度上昇と相関関係があるので、プリ偏光板50の近傍の温度が最も高くなるときの温度を測定することでプリ偏光板50の劣化状況を測ることができる。しかし、プリ偏光板50の温度は外気温度により変わってしまうため、外気温度センサ28にて装置の外気温度の測定も同時に行う(ステップ204)。温度測定後は、光源1を消灯(OFF)する(ステップ205)。プリ偏光板50の温度上昇量はプリ偏光板50の温度T1と外気温度T2との差(ΔT=T1−T2)にて算出することができる。プリ偏光板50の温度上昇量ΔTが所定値ΔTa(以下、切り替え温度上昇量という)以下となっているかを判定し(ステップ206)、切り替え温度上昇量ΔTa以下となった場合は、プリ偏光板50が劣化したことで吸収量が低下し、出射側偏光板60の温度が上がっていると予想されることから、仕切り板73,74を切り替える(ステップ207)。切り替え後、冷却ファン26を停止する(ステップ208)。このとき、冷却ファン26が光源1の冷却にも用いられている場合は、光源1が充分冷却された後に冷却ファン26を停止させるようにする。
そして、すべての電源をOFFし処理を終了する(ステップ209)。温度上昇量ΔTa以上であれば、プリ偏光板50はまだダクト切り替えの閾値まで劣化していないので、仕切り板73,74を切り替え(ステップ207)を省略し、冷却ファン26を停止する(ステップ208)、すべての電源をOFFとなり、終了する(ステップ209)。プリ偏光板50の劣化を知るためには、プリ偏光板50の最も温度が上がったときの温度上昇量を求める必要がある。そのためには、全黒画面表示とする必要があるが、顧客が全黒画面表示にて使用する状況は少ないと予測される。よって、顧客にとって使用勝手が悪く感じずに確実に全黒画面表示にて温度測定を実施するために使用後の電源OFF時に全黒画面表示になるようにしている。
また仕切り板の向きが切り替わった後は、温度測定は必要ないため、ステップ202,203,204,206,207を省略しても良い。
また、上記では、仕切り板73,74の切り替え動作を電源OFFの前に行っているが、次回の電源ON時に仕切り板の切り替えを行うようにしてもよい。
図4(a)は、本発明の投写型表示装置の緑光路(G−ch)用における使用時間に対するプリ偏光板50G及び出射側偏光板60Gの温度上昇量の測定値を示した図である。プリ偏光板50Gの直交位透過率(以下Tpol−cと記す)が25%、出射側偏光板60のTpol−cが0.07%である。全黒画面表示にて点灯を続け、所定時間ごとに電源をOFFし、光源1が消灯する前に全黒画面表示とし、その間に温度センサ27にてプリ偏光板50G及び出射側偏光板60Gの温度測定を行った。同時に外気温度センサ28にて外気温度も測定し、温度上昇量ΔTを求めている。401が出射側偏光板60Gの温度上昇量、402がプリ偏光板50Gの温度上昇量である。また、切り替え温度上昇量ΔTaは23℃とする。プリ偏光板50Gの初期の温度上昇量ΔTは40℃であり、使用時間がL時間になったとき、プリ偏光板50Gの温度上昇量ΔTが23℃に低下し、切り替え温度上昇量ΔTaと一致した。これにより、仕切り板73,74が切り替わり、プリ偏光板50Gを冷却していた冷却風84を出射側偏光板60Gの冷却に変更した。その結果、出射側偏光板60Gの温度上昇量ΔTが30℃まで下がり、その後徐々に上がっていく。一方、プリ偏光板50Gにおいては、使用時間がL時間になったときの温度上昇量ΔTは、23℃まで下がり、仕切り板73,74を切り替えたことにより47℃まで上がるが、その後徐々に下がっていく。また、図4(b)は比較のための従来の冷却方法(仕切り板73,74を切り替えない)による温度上昇量の測定結果である。403が出射側偏光板60Gの温度上昇量、404がプリ偏光板50Gの温度上昇量である。この結果より、出射側偏光板60Gの温度上昇量を著しく抑えられていることがわかる。
図5は、出射側偏光板60Gの直交位透過率(Tpol−c)の変化を示す図である。501は本発明の冷却方式(切り替え温度上昇量ΔTa時に仕切り板73,74を切り替える)の場合であり、502は比較のための従来の冷却方法(仕切り板73,74を切り替えない)の場合である。
Tpol−c(直交位透過率)が0.3%を超えると投写型表示装置のコントラストが著しく下がることから、Tpol−cが0.3%で比較すると、従来の冷却方式ではL2時間でTpol−cが0.3%になっているのに対し、本発明の方式を採用することで、L1時間でTpol−cが0.3%になっており、約1.4倍の長寿命化を図ることができる。
以上のように、本発明による実施形態の投写型表示装置100においては、出射側偏光板60の長寿命化を図ることができる。また、冷却ファンの数を増やしたり、大型化するなどの冷却ファンの冷却能力を増やすことがないため、装置の小型化、低騒音化も図ることができる。
上記は、緑光路(G−ch)用のプリ偏光板50G,出射側偏光板60Gについて説明したが、赤光路(R−ch)用のプリ偏光板50R,出射側偏光板60Rや、青光路(B−ch)用のプリ偏光板50B,出射側偏光板60Bに同様の冷却構造を用いても、同様な効果を得ることができる。
なお、偏光板について、少なくとも2枚とし、そのうちの2枚以上の偏光板の近傍の温度と外気温度の差の経年変化を検知し、冷却風の割合の変更可能な冷却構造を用いても、本発明の実施形態に含まれるものとすることができる。
実施例2を説明する。上記第1の実施の形態の投写型表示装置100においては、外気の温度を測定するために、外気用温度センサ28を配置しているが、第2の実施の形態の投写型表示装置100’においては、外気用温度センサ28を配置せずに、温度センサ27のみを使用しており、同様の効果を得ることができる。
第2の実施の形態の投写型表示装置100’の全体構成を図6に示す。上記第1の実施の形態の投写型表示装置100と異なる点は、外気用温度センサ28を配置していない点のみであるので、詳細説明は省略する。
図3は、第2の実施の形態の投写型表示装置100’のフロー図である。
電源スイッチをONにする(ステップ301)と、まず温度センサ27にてプリ偏光板50の温度測定を行う(ステップ302)。このときの温度測定結果をT3とする。冷却ファン26及び光源1がONになる前なので、プリ偏光板50及び出射側偏光板60に発熱、放熱はないため、温度測定結果T3は実施例1で述べた外気温度センサ28にて測定した外気温度T2に相当する。その後まず、偏光板などの光学部品の急激な温度上昇を防ぐため冷却ファン26をONにする(ステップ303)。冷却が始まった後、光源1がONになり(ステップ304)、映像投射され通常使用となる(ステップ305)。通常使用後、電源スイッチの状態を監視する(ステップ306)。電源スイッチをOFFになったときはステップ307に進み、まず全黒画面表示とする(ステップ307)。全黒画面表示にする理由については、実施例1にて述べているため省略する。所定時間(例えば60秒)経過後、温度センサ27にてプリ偏光板50の温度測定を行う(ステップ308)。このときの温度測定結果をT1とする。温度測定後は、光源1を消灯(OFF)する(ステップ309)。プリ偏光板50の温度上昇量ΔTはステップ308で測定したプリ偏光板50の温度T1よりステップ302で測定した温度T3を引いた温度に相当する(ΔT=T1−T3)。その後の過程は実施例1と同様となる。プリ偏光板50の温度上昇量ΔTが切り替え温度上昇量ΔTa以下となっているかを判定し(ステップ310)、切り替え温度上昇量ΔTa以下となった場合は、プリ偏光板50が劣化しており、吸収量が低下し温度上昇量も下がっていることから、仕切り板73,74を切り替える(ステップ311)。切り替え後、冷却ファン26を停止する(ステップ312)。
このとき、冷却ファン26が光源1の冷却にも用いられている場合は、光源1が充分冷却された後に冷却ファン26を停止させるようにする。そして、すべての電源をOFFし処理を終了する(ステップ313)。まだ温度上昇量ΔTa以上であれば、プリ偏光板50はダクト切り替えの閾値までは劣化していないので、仕切り板73,74を切り替え(ステップ311)を省略し、冷却ファン26を停止する(ステップ312)、すべての電源をOFFとなり、終了する(ステップ313)。
上記第2の実施の形態の投写型表示装置100’においては、外気温度を温度センサ27により測定することが、第1の実施の形態の投写型表示装置100と異なることのみであり、プリ偏光板50Gと出射側偏光板60Gの変化状態は第1の実施の形態の投写型表示装置100と同じである。よって、得られる効果も第1の実施の形態の投写型表示装置100と同等であり、詳細説明は省略する。
1…光源、20…液晶パネル、3…投写レンズ、40…入射側偏光板、50…プリ偏光板、60…出射側偏光板、6…第1レンズアレイ、7…第2レンズアレイ、8…偏光変換素子、9…集光レンズ、10…コンデンサレンズ、11…色合成プリズム、12…ダイクロイックミラー、13…ダイクロイックミラー、14、15、16…反射ミラー、17、18…リレーレンズ、19…スクリーン、21…光路、26…冷却ファン、27…温度センサ、28…外気用温度センサ、41、51、61…偏光フィルム42、52、62…透明基板、70…ダクト、71、72、73、74…仕切り板、80、81、82、83、84、85…冷却風

Claims (4)

  1. 光源から照射された光を変換した偏光光を画像情報に応じて変調する液晶パネルと、
    該液晶パネルの出射側に設けられた出射側偏光板と、
    該出射側偏光板と前記液晶パネルとの間に該出射側偏光板よりも偏光度の低い偏光板であるプリ偏光板とを備えた投写型表示装置において、
    前記プリ偏光板と前記出射側偏光板を冷却する冷却風を送り出す冷却ファンと、
    該冷却ファンからの冷却風を前記プリ偏光板と前記出射側偏光板に導くダクトを設け、
    前記プリ偏光板又は出射側偏光板のうち少なくとも一方の光の吸収量が最も多くなる駆動状態において、
    前記プリ偏光板の近傍の温度の上昇量が所定値以下であるときに、前記出射側偏光板に当たる冷却風の割合を増やすことを特徴とする投写型表示装置。
  2. 前記プリ偏光板が有機材料からなることを特徴とする請求項1に記載の投写型表示装置。
  3. 前記温度の上昇量は、前記偏光板のうち、前記プリ偏光板の温度と外気温度との温度差にて算出し、当該温度の上昇量が所定値以下であるときに、前記プリ偏光板と前記出射側偏光板に当たる冷却風の割合を変える手段を有することを特徴とする請求項1に記載の投写型表示装置。
  4. 前記の冷却風の割合を変える手段は、前記出射側偏光板に当たる冷却風の割合を増やすことを特徴とする請求項3に記載の投写型表示装置。
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