JP2008233777A - 光変調素子ユニット及びそれを有する画像表示装置 - Google Patents

光変調素子ユニット及びそれを有する画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 1/4波長板を効果的に防塵し、かつ1/4波長板を均一に冷却することが容易で良好なるコントラストの投射画像が得られる光変調素子ユニット及びそれを有する画像表示装置を得ること。
【解決手段】 画像情報を投射レンズによって投射する画像表示装置に用いられる光変調素子ユニットであって、
該光変調素子ユニットは、
画像情報を形成する光変調素子と、
該光変調素子の光入射側に空気間隔を隔てて設けた透明基板と、
該光変調素子と該透明基板との間であって該透明基板に貼付された1/4波長板と、
該光変調素子と該透明基板との間で形成される空間を覆う弾性カバー部材と、
該透明基板の光入射側に配置された透明な光学素子と、
該透明基板の外側周辺部を保持する保持部材と、
該保持部材の側方に設けた冷却装置と、を有し、
該保持部材の一部は、
該冷却装置から送られてくる風が
該透明基板に当たらないようにしていること。
【選択図】 図6

Description

本発明は、光変調素子ユニット及びそれを有する画像表示装置に関し、例えば液晶パネル(光変調素子)に基づく投射像原画をスクリーン面(被投射面)上に拡大投影する液晶プロジェクタに好適なものである。
従来、液晶パネル等の光変調素子に基づく投影像原画をスクリーン面上に拡大投影するようにした液晶プロジェクタが種々と提案されている。
液晶プロジェクタに用いられている液晶パネルを含む光変調素子ユニットには、液晶パネルの光入射側に透明基板に貼付された1/4波長板が設けられている。
光変調素子ユニットを動作させる為、液晶パネルを照明する光源を動作させると光源からの熱により、有機フィルムである1/4波長板が発熱し、フィルムや、フィルムを貼り付ける透明基板内に熱応力が発生する。これにより1/4波長板に不均一な複屈折が生じて光学性能が変化し、投射画像のコントラストにムラが生じる。例えば、黒の色ムラが発生してくる。反射型の液晶パネルを用いた反射型の液晶プロジェクタにおける構造は、液晶パネルと色分解色合成用のプリズム間にある1/4波長板などの光学素子をできるかぎり防塵構造で覆う構成が一般的となっている。液晶パネルとプリズム間を密閉空間とした場合、空気の循環がないため、空気が断熱材となり、液晶パネルや見切り遮光マスク、1/4波長板で生じた熱がこもりやすくなる。よって防塵構造内では1/4波長板は充分厚みを持ったガラスなどの透明基板にはりつけ、透明基板に冷却風を直接当てて放熱板とデフォーカスガラスを兼ねる手法が用いられている。この手法は高輝度な液晶プロジェクタにおいて特に有用である。また透過型の液晶プロジェクタにおける液晶パネルの冷却方法として見切りのついた液晶パネルのケースにおいて、ガラス面に風が流れ、かつケースの外枠付近に風が流れるような導風路を設けた構成が知られている(特許文献1)。
特開2004−45680号公報
近年、液晶プロジェクター等の画像表示装置においては投射画像の画質が良いことが強く要望されている。例えば投射画像の画像コントラストが良いことや、投射画像の黒表示の時の輝度分布のバラツキによる色ムラの発生が少ないこと等が要望されている。一般的に液晶プロジェクタにおいては超高圧水銀ランプなどのランプ光源を用いているため、赤、緑、青色光の各色光の光量は異なる。特に緑色光の波長領域において、輝線が多いため、緑色光の光量は他の色光に比べて圧倒的に高い。これによって、各色光での光源からの発熱量も異なる。よって、反射型の液晶プロジェクタでは画像コントラストに強い影響を与える複屈折作用をする1/4波長板を冷却する際の冷却条件も各色光毎によって異なる。このため、各色光毎に1/4波長板面を冷却するために送風する風の風速分布を同一にし、1/4波長板面の全体を均一に冷却することが困難であった。1/4波長板面内での風の風速分布が均一でないと、1/4波長板の中心と周辺で温度差が生じ、1/4波長板面内での温度分布の不均一が大きくなってくる。これにより、1/4波長板内での応力分布の不均一が生じ、複屈折分布に差が生じてくる。つまり液晶プロジェクタにおいては1/4波長板面内での冷却条件、また各色光ごとの1/4波長板の冷却条件が異なることが、投射画像に画像コントラスト、特に投射画像に黒の色ムラが発生する大きな一因となっていた。
又、1/4波長板の光学特性を良好に維持するためには、1/4波長板を防塵構造で覆うことも重要になっている。
本発明は、1/4波長板を効果的に防塵し、かつ1/4波長板を均一に冷却することが容易で良好なるコントラストの投射画像が得られる光変調素子ユニット及びそれを有する画像表示装置の提供を目的とする。
本発明の、光変調素子ユニットは、
光源からの光を受けて被投射面に画像情報を投射レンズによって投射する画像表示装置に用いられる光変調素子ユニットであって、
該光変調素子ユニットは、
光変調により、画像情報を形成する反射型の光変調素子と、
該光変調素子の光入射側に空気間隔を隔てて設けた透明基板と、
該光変調素子と該透明基板との間であって該透明基板に貼付された1/4波長板と、
該光変調素子と該透明基板との間で形成される空間を覆う弾性カバー部材と、
該透明基板の光入射側に配置された透明な光学素子と、
該透明基板の外側周辺部を保持する保持部材と、
該保持部材の側方に設けた冷却装置と、を有し、
該保持部材の一部は、
該冷却装置から送られてくる風が
該透明基板の外周部に当たらないように及び該光学素子と透明基板との間の空間内を通り、該透明基板の光通過面に当たらないように、
該透明基板の外側周辺部の少なくとも一部を覆った遮風壁を構成し、
該冷却装置からの風が該遮光壁を沿って流れるようにしていること、
を特徴としている。
本発明によれば、投射画像のコントラストが高く、黒の色ムラのない高い画質と良好なる防塵性を有した反射型の液晶プロジェクタに好適な光変調素子ユニットを実現することができる。
以下に、本発明の画像表示装置の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の光変調素子ユニットは、
光源からの光を受けて被投射面に画像情報を投射レンズによって投射する画像表示装置に用いられるものである。
本実施例の画像表示装置は、光変調素子ユニットと光源と投射光学系とを有している。
図1は、本発明の投射型の画像表示装置(投射表示装置)の実施例1の要部説明図である。
図1において、1は光源(ランプ)である。2はランプ1を保持するランプホルダー、3は防爆ガラス、4はガラス押さえである。αはランプ1からの光を投射光学系(投射レンズ)へ導光する照明光学系である。βは照明光学系αからの出射光が入射するRGBの3色用の液晶パネルを備えた色分解合成光学系である。5は色分解合成光学系βからの出射光が入射して図示せぬスクリーン(被投射面)に画像を投射する投射レンズ鏡筒であり、投射レンズ鏡筒5内には後述する投射光学系(投射レンズ)を収納している。6はランプ1、照明光学系α、色分解合成光学系β等を収納するとともに投射レンズ鏡筒5が固定される光学ボックスである。光学ボックス6にはランプ1の周囲を囲むランプ周辺部材としてのランプケース部材6aが形成されている。
7は光学ボックス6内に照明光学系α、色分解合成光学系βを収納した状態で蓋をする光学ボックス蓋である。8は電源、9は電源フィルタ、10は電源8と合体しランプ1を点灯する為のバラスト電源である。11は電源8からの電力により液晶パネルの駆動、及びランプ1の点灯指令を送る為の回路基板である。12A・12Bは後述する外装キャビネット21の吸気口21aから空気を吸い込むことで色分解合成光学系β内の液晶パネル等の光学素子を冷却する為の光学系用の冷却ファン・冷却ファンである。13は光学系用の冷却ファン12(12A、12B)による風を色分解合成光学系β内の液晶パネル等の光学素子に送る為のRGBダクトである。
冷却ファン12A、12B、RGBダクト13等は冷却装置の一要素を構成している。
14はランプ1に対して吹き付け風を送り、ランプ1を冷却する為の冷却ファン(ランプ冷却ファン)である。15はランプ冷却ファン14を保持しつつ冷却風をランプに送るためのランプダクトである。16は冷却ファン14を押さえてランプダクト15のと合わせてダクトを構築するためのランプダクトBである。17は後述する外装キャビネット21に設けた吸気口21bから空気を吸い込むことで電源8とバラスト電源10内に風を流通させることで電源8及びバラスト電源10を同時に冷却する為の電源用の冷却ファンである。18は排気ファンであり、排気ファン18はランプ冷却ファン14によるランプ1を通過した後の熱風を排出する。
19はランプ排気ルーバー、20はランプ排気ルーバーであり、これらは、ランプ1からの光が装置外部に漏れないような遮光機能を有している。
21は光学ボックス6等を収納する為の外装キャビネット(外装ケース下部)である。22は外装キャビネット21に光学ボックス6等を収納した状態で蓋をする為の外装キャビネット蓋(外装ケース上部)である。23は側板、24は側板である。外装キャビネット21には上述した吸気口21a、21bが形成されており、側板24には上述した排気口24aが形成されている。
25は各種信号を取り込むコネクターが搭載されるインターフェース基板である。26は側板23の内側に取り付けられたインターフェース補強板である。
27はランプ1からの排気熱を排気ファン18まで導き、装置内部に排気風を放散させないためのランプ排気ボックスで、ランプ排気ルーバー19とランプ排気ルーバー20を保持する。
28はランプ蓋で、ランプ蓋28は外装キャビネット21の底面に着脱自在に設けられており、ビス(不図示)により固定されている。29はセット調整脚で、セット調整脚29は外装キャビネット21に固定されており、その脚部29aの高さは調整可能となっている。脚部29aの高さ調整により、装置本体の傾斜角度を調整できるように構成されている。
30は外装キャビネット21の吸気口21aの外側に取り付く不図示のフィルターを押えるRGB吸気プレートである。
31は色分解合成光学系βを保持するプリズムベースである。32は、色分解合成光学系βを構成する光学素子と反射型液晶表示素子を冷却するために冷却ファン12A・冷却ファン12Bからの冷却風を導くためのダクト形状部を有するボックスサイドカバーである。33はボックスサイドカバー32と合わせることでダクトを形成するためのRGBダクトである。
34は色分解合成光学系β内に配置されるところの、反射型液晶表示素子から出ているFPCが接続され、11の回路基板11に接続されるRGB基板である。35はRGB基板34に電気ノイズが入り込まないようにするためのRGB基板カバーである。
図2は、図1で示したランプ1、照明光学系α、色分解合成光学系β、投射レンズ鏡筒5にて構成される反射型の液晶表示素子(反射型の液晶パネル等の光変調素子)を搭載した投射型の画像表示装置の光学構成の要部概略図である。
図2(A)、(B)は互いに直交するYZ断面、XZ断面である。
図2において、41は連続スペクトルで白色光を発光する発光管、42は発光管41からの光を所定の方向に集光するリフレクターであり、発光管41とリフレクター42は、ランプ1の一要素を形成する。
43aは水平方向(ランプ1からの光の進行方向における水平方向(Y方向)(紙面垂直方向))において屈折力を有するレンズアレイで構成された第1のシリンダアレイである。43bは第1のシリンダアレイ43aの個々のレンズに対応したレンズアレイを有する第2のシリンダアレイである。44は紫外線吸収フィルタ、45は無偏光光を所定の偏光光に揃えて出射する偏光変換素子である。
46は垂直方向(X方向)において屈折力を有するシリンドリカルレンズで構成されたフロントコンプレッサである。47は光軸を88度変換する為の全反射ミラーである。43cは垂直方向(ランプ1からの光の進行方向における垂直方向(紙面垂直方向))において屈折力を有するレンズアレイで構成された第3のシリンダアレイである。43dは第3のシリンダアレイ43cの個々のレンズに対応したレンズアレイを有する第4のシリンダアレイである。50は色座標をある値に調整するために特定波長域の色をランプ1側に戻すためのカラーフィルターである。48はコンデンサーレンズである。49は垂直方向において屈折力を有するシリンドリカルレンズで構成されたリアコンプレッサである。以上の各要素は照明光学系αの一要素を構成している。
58は青色(B)と赤色(R)の波長領域の光を反射し、緑色(G)の波長領域の光を透過するダイクロイックミラーである。59は透明基板に偏光素子を貼着したG用の入射側偏光板であり、P偏光光のみを透過する。60はP偏光光を透過し、S偏光光を反射する第1の偏光ビームスプリッターであり、偏光分離面を有する。
61R,61G,61Bはそれぞれ入射した光を反射するとともに画像変調する赤用の反射型液晶表示素子、緑用の反射型液晶表示素子、青用の反射型液晶表示素子である。62R,62G,62Bはそれぞれ、赤色用の1/4波長板、緑色用の1/4波長板、青色用の1/4波長板である。64aは赤色(R)の色純度を高めるためにオレンジ光をランプに戻すトリミングフィルターである。64bは透明基板に偏光素子を貼着した赤、青色用の入射側偏光板であり、P偏光のみを透過する。65は赤色光(R)光の偏光方向を90度変換し、青色光(B)光の偏光方向は変換しない色選択性位相差板である。66はP偏光を透過し、S偏光を反射する第2の偏光ビームスプリッターであり、偏光分離面を有する。
68Bは青色用(B用)の出射側偏光板(偏光素子)であり、青色(B)のS偏光のみを整流する。68GはS偏光のみを透過させる緑色用(G用)の出側偏光板である。69は赤色光(R)と青色光(B)を透過し、緑色光(G光)を反射するダイクロイックプリズムである。
以上のダイクロイックミラー58からダイクロイックプリズム69に至る各要素は、色分解合成光学系βの一要素を構成している。
ここでP偏光とS偏光の定義を明確にすると、偏光変換素子45では、P偏光をS偏光に変換するが、ここでのP偏光とS偏光は45の偏光変換素子を基準として述べている。一方ダイクロイックミラー58に入射する光は偏光ビームスプリッター60,66基準で考えるのでP偏光光が入射するものとする。偏光変換素子45から射出された光はS偏光だが、同じS偏光光をダイクロイックミラー58に入射する光をP偏光光として本実施例では定義する。
次に図2(A)、(B)に示す画像表示装置の光学的な作用を説明する。
発光管41から発した光はリフレクター42により所定の方向に集光される。リフレクター42の反射面は放物面形状を有しており、放物面の焦点位置から放射した光は放物面で反射し、その対称軸に平行な光束となる。但し、発光管41の発光点は理想的な点光源ではなく有限の大きさを有しているので、放物面で反射し集光する光束には放物面の対称軸に平行でない光の成分も多く含まれている。これらの光束は、第1のシリンダアレイ43aに入射する。第1のシリンダアレイ43aに入射した光束はそれぞれのシリンダレンズに応じた複数の光束に分割、集光される(垂直方向に帯状の複数の光束となる)。そして、紫外線吸収フィルタ44を介して、第2のシリンダアレイ43bを経て、複数の点光源(垂直方向に帯状の複数の光束)を偏光変換素子45の近傍に形成する。
偏光変換素子45は、偏光分離面と反射面と1/2波長板とからなり、複数の点光源からの光束は、その列に対応した偏光分離面に入射し、透過するP偏光成分の光と反射するS偏光成分の光に分割される。偏向分離面で反射されたS偏光成分の光は反射面で反射し、P偏光成分と同じ方向に出射する。一方、透過したP偏光成分の光は、1/2波長板を透過してS偏光成分と同じ偏光成分に変換され、偏光方向が揃った光として出射する。偏光変換された複数の光束(垂直方向に帯状の複数の光束)は、偏光変換素子45を出射した後、フロントコンプレッサ46を介して、反射ミラー47にて88度反射し、第3のシリンダアレイ43cに入射する。第3のシリンダアレイ43cに入射した光束はそれぞれのシリンダレンズに応じた複数の光束に分割、集光され(水平方向に帯状の複数の光束)、第4のシリンダアレイ43dを経て、複数の光束(水平方向に帯状の複数の光束)となる。そして、複数の光束は各々コンデンサーレンズ48、リアコンプレッサ49に至る。
ここで、フロントコンプレッサ46、コンデンサーレンズ48、リアコンプレッサ49の光学的作用の関係で、複数の光束は矩形形状の像が重なった形で矩形の均一な照明エリアが形成される。この照明エリアに後述の反射型液晶表示素子61R、61G、61Bを配置する。次に、偏光変換素子45によりS偏光とされた光は、ダイクロイックミラー58に入射する。尚、ダイクロイックミラー58は、B光(波長430〜495nm)とR光(波長590〜650nm)の光は反射し、G光(波長505〜580nm)の光は透過する。
次に、G光の光路について説明する。
ダイクロイックミラー58を透過したG光は入射側偏光板59に入射する。尚、G光はダイクロイックミラー58によって分解された後もP偏光(45の偏光変換素子基準の場合はS偏光)となっている。そしてG光は、入射側偏光板59から出射した後、第1の偏光ビームスプリッター60に対してP偏光として入射して偏光分離面で透過して、1/4波長板62Gを介して、G光用の反射型液晶表示素子61Gへと至る。G光用の反射型液晶表示素子61Gにおいては、G光が画像変調されて反射される。画像変調されたG光の反射光のうちP偏光成分は、再び第1の偏光ビームスプリッター60の偏光分離面で透過して光源1側に戻され、投射光から除去される。一方、画像変調されたG光の反射光のうちS偏光成分は、第1の偏光ビームスプリッター60の偏光分離面で反射され、投射光としてダイクロイックプリズム69に向かう。このとき、すべての偏光成分をP偏光に変換した状態(黒を表示した状態)において、第1の偏光ビームスプリッター60とG光用の反射型液晶表示素子61Gとの間に設けられた1/4波長板62Gの遅相軸を所定の方向に調整している。これにより、第1の偏光ビームスプリッター60とG光用の反射型液晶表示素子61Gで発生する偏光状態の乱れの影響を小さく抑えることができる。第1の偏光ビームスプリッター60から出射したG光は、第3の偏光ビームスプリッター69に対してS偏光として入射し、ダイクロイックプリズム69のダイクロイック膜面でG光を反射して投射レンズ70へと至る。
一方、ダイクロイックミラー58を反射したR光とB光は、入射側偏光板64aに入射する。尚、R光とB光はダイクロイックミラー58によって分解された後もP偏光となっている。そしてR光とB光は、トリミングフィルター64aでそれらの光のうちオレンジ光成分をカットされた後、入射側偏光板64bから出射し、色選択性位相差板65に入射する。色選択性位相差板65は、R光のみ偏光方向を90度回転する作用を持っており、これによりR光はS偏光として、B光はP偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射する。S偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射したR光は、第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面で反射され、R光用の反射型液晶表示素子61Rへと至る。また、P偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射したB光は、第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面を透過してB光用の反射型液晶表示素子61Bへと至る。
R光用の反射型液晶表示素子61Rに入射したR光は画像変調されて反射される。画像変調されたR光の反射光のうちS偏光成分は、再び第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面で反射されて光源1側に戻され、投射光から除去される。一方、画像変調されたR光の反射光のうちP偏光成分は第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面を透過して投射光としてダイクロイックプリズム69に向かう。
また、B光用の反射型液晶表示素子61Bに入射したB光は画像変調されて反射される。画像変調されたB光の反射光のうちP偏光成分は、再び第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面を透過して光源1側に戻され、投射光から除去される。一方、画像変調されたB光の反射光のうちS偏光成分は第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面で反射して投射光としてダイクロイックプリズム69に向かう。
このとき、第2の偏光ビームスプリッター66とR光用,B光用の反射型液晶表示素子61R,61Bの間に設けられた1/4波長板62R,62Bの遅相軸を調整することにより、G光の場合と同じようにR光,B光それぞれの黒の表示の調整を行うことができる。
こうして1つの光束に合成され、第2の偏光ビームスプリッター66から出射したR光とB光の投射光のうちB光は、出射側の偏光板68Bで検光されてダイクロイックプリズム69に入射する。また、R光はP偏光のまま偏光板68Bをそのまま透過し、ダイクロイックプリズム69に入射する。
尚、出射側の偏光板68Bで検光されることにより、B光の投射光は第2の偏光ビームスプリッター66とB光用の反射型液晶表示素子61B、1/4波長板62Bを通ることによって生じた無効な成分をカットされた光となる。
そして、ダイクロイックプリズム69に入射したR光とB光の投射光はダイクロイックプリズム69のダイクロイック膜面を透過し、前述した該ダイクロイック膜面にて反射したG光と合成されて投射レンズ5に至る。
そして、合成されたR光,G光,B光の投射光は、投射レンズ5によってスクリーンなどの被投射面に拡大投影される。
以上説明した光路は反射型の液晶表示素子が白表示の場合である為、以下に反射型の液晶表示素子が黒表示の場合での光路を説明する。
まず、G光の光路について説明する。
ダイクロイックミラー58を透過したG光のP偏光光は入射側偏光板59に入射し、その後、第1の偏光ビームスプリッター60に入射して偏光分離面で透過され、G光用の反射型液晶表示素子61Gへと至る。しかし、反射型液晶表示素子61Gが黒表示の為、G光は画像変調されないまま反射される。従って、反射型液晶表示素子61Gで反射された後もG光はP偏光光のままである為、再び第1の偏光ビームスプリッター60の偏光分離面で透過し、入射側偏光板59を透過して光源1側に戻され、投射光から除去される。
次に、R光とB光の光路について説明する。
ダイクロイックミラー58を反射したR光とB光のP偏光光は、入射側偏光板64bに入射する。そしてR光とB光は、入射側偏光板64bから出射した後、色選択性位相差板65に入射する。色選択性位相差板65は、R光のみ偏光方向を90度回転する作用を持っており、これによりR光はS偏光として、B光はP偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射する。S偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射したR光は、第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面で反射され、R光用の反射型液晶表示素子61Rへと至る。また、P偏光として第2の偏光ビームスプリッター66に入射したB光は、第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面を透過してB光用の反射型液晶表示素子61Bへと至る。ここでR光用の反射型液晶表示素子61Rは黒表示の為、R光用の反射型液晶表示素子61Rに入射したR光は画像変調されないまま反射される。従って、R光用の反射型液晶表示素子61Rで反射された後もRの光はS偏光光のままである為、再び第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面で反射する。そして、入射側の偏光板64bを通過して光源1側に戻され、投射光から除去される為、黒表示となる。一方、B光用の反射型液晶表示素子61Bに入射したB光はB光用の反射型液晶表示素子61Bが黒表示の為、画像変調されないまま反射される。従って、B光用の反射型液晶表示素子61Bで反射された後もB光はP偏光光のままである為、再び第2の偏光ビームスプリッター66の偏光分離面を透過する。そして、入射側偏光板64bを透過して光源1側に戻されて投射光から除去される。
以上が、反射型の液晶表示素子(反射型の液晶パネル)を使用した投射型画像表示装置での光学構成の要部である。
図3は液晶パネルを支持するプリズムユニットの構成の要部斜視図である。ここで言うプリズムユニットは図中の色分離合成光学系βとそれより投射レンズ鏡筒5側の光学素子を含んだ部分であって、それらはプリズムベース31に保持されている。液晶パネル62Bは背面板70を介してプリズム88に設けられたプリズム固定板金88Bに接着固定される。1/4波長板76と透明基板(透光性基板)75を保持するホルダ部材80はプリズムを貼り付けてなるプリズムベース31の一部に構成された円弧状の摺動部31Bにならって光軸を法線方向とする平面内で回転調整可能に保持されている。また、プリズムベース31にはホルダ部材80のダクト開口より大きな開口部31Cを有し、冷却風を背面板70および透明基板76側に導く構成となっている。
図4は図3で示したプリズムユニットを用いた投射型の画像表示装置と、その冷却機構(冷却装置)について詳細に示した説明図である。プリズムユニットを含む光学系αおよび色分解合成光学系βの近傍に光学素子冷却用のダクト(ダクト機構)13,32が取り付けられる。プリズムベース31と光学ボックス6は図中より省略している。冷却装置には図1で示した開口部24aに冷却風を送風するダクト機構32およびファン12A、12Bを有している。ダクト機構32はそれぞれの色光の液晶パネル部まで風路が分割されて導かれており、分割された冷却風は図3に示したプリズムベース31の開口31Cを通過する。その後、それぞれの色光の液晶パネルに取り付けられたヒートシンク(背面板)70と1/4波長板76、透明基板75に送風され冷却される。またファン12Aとファン12Bはダクト機構13によって図1に示した製品外装下部(外装キャビネット)21に取り付けられる。製品外装下部21に設けられた空気取り込み口(吸気口)21aにはフィルタ(図示せず)が取り付けられており、フィルタ蓋(RGB吸気プレート)30で蓋がされている。このフィルタによって一定の大きさ以上のゴミが液晶パネルユニット部に到達することを防ぐので、液晶パネル部においては1/4波長板76とホルダ部材80、弾性のあるゴムシールド(弾性カバー部材)78等で覆っている。これにより、防塵しつつ1/4波長板76に付着する細かいゴミは投影画面に影響ない状態までデフォーカスさせることができる。このことから、1/4波長板76の片側から液晶パネル側のガラス面61Cまでは完全に防塵構造とすることが好ましい。
液晶プロジェクタの高輝度化に伴い、照明系のFNo(Fナンバー)が明るくなる傾向にある。具体的には1/4波長板76に入射する主光線の入射角度がより大きくなる。従来の反射型の液晶プロジェクタで用いられていた水晶の1/4波長板は視野角特性が一般的にフィルムタイプよりも劣る。FNoが明るい照明系に用いると、コントラストが低下してしまうため、1/4波長板としてフィルムタイプを使用することは必須となってきている。一方、有機フィルムの1/4波長板は耐熱温度が水晶に比べて低いため、1/4波長板76の冷却は不可欠となる。また上記のような構成においては、液晶パネルの発熱による輻射熱、パネルマスク端部の熱吸収による輻射熱、1/4波長板自体の熱吸収などによって、1/4波長板の光束通過部付近の温度が高くなる傾向にある。このため1/4波長板に発生する熱を放熱するためフイルムよりも熱伝導率の高い透明基板75に貼り付け、透明基板を冷却することが好ましい。
図5には本発明の実施例の光変調素子ユニットにおける1/4波長板76の冷却方法の説明図である。
本実施例の光変調素子ユニットは、次の各部材を有している。
光変調により画像情報を形成する反射型の光変調素子と、光変調素子の光入射側に空気間隔を隔てて設けた透明基板と、光変調素子と該透明基板との間であって該透明基板に貼付された1/4波長板とを有している。
更に光変調素子と透明基板との間で形成される空間を覆う弾性カバー部材と、透明基板の光入射側に配置された透明な光学素子と、透明基板の外側周辺部を保持する保持部材と、保持部材の側方に設けた冷却装置と、を有している。
図5に示すように、1/4波長板76を貼り付けた透明基板75はホルダ部材(保持部材、ホルダ)80にとりつけられている。ホルダ部材80は透明基板75を落とし込み組み付けるような箱型形状をしている。特に光軸方向の突き当ては透明基板75の周辺部全てとなっており、ホルダ(ホルダ部材)と透明基板75が周辺部において、均一に接触するような枠構成となっている。ホルダに対する透明基板75の保持方法は例えばUV接着剤などを用いることができる。保持方法は図6に示すように例えば4隅をUV接着剤83で接着するなど、左右上下対照な方向に保持することが好ましい。
このように本実施例において透明基板は、透明基板の中心に対して略点対称な少なくとも2箇所以上の端面が前記保持部材に対して固定されている。
ここで略点対称とは点対称を含み、本実施例の効果が得られる程度の対称性を含む。
ホルダ80と1/4波長板76の透明基板75では線膨張率が異なるために保持の方法が画面中心に対して対象でないと、ホルダ80および1/4波長板76用の透明基板75の接着部に応力が発生する。この応力が内部応力となってコントラストを低下させる漏れ光の原因となることがあるからである。よって、画面中心に対して点対象で透明基板75の側面部位を保持や接着するような構成が好ましい。
さらにホルダ80の枠部分は特にアルミ、銅などの熱伝導性の良い材質でできている。ホルダ80の周辺には1/4波長板76の冷却のための冷却風73を冷却装置101により送風する。1/4波長板75および透明基板76の一部に強い冷却風101が直接当たらないように、かつホルダ80自体を冷却する目的で冷却風をホルダ80に当てるような防風壁(遮風壁)79がホルダ80に設置されている(図5参照)。
そして冷却風は防風壁79に沿ってホルダ80自体を冷却する。ホルダ80の近傍に光学ボックス6やプリズムベース31があって風をホルダ80側に流すような外壁が構成されていると好ましい。
本実施例では、保持部材の一部は、冷却装置から送られてくる風が透明基板の外周部に当たらないようにしている。更に、保持部材の一部は偏光ビームスプリッタ等の光学素子と透明基板との間の空間内を通り透明基板の光通過面に当たらないように、透明基板の外側周辺部の少なくとも一部を覆った遮風壁を構成している。
そして冷却装置からの風が遮光壁を沿って流れるようにしている。
又、遮風壁は、遮風壁の周囲の一部に配置されている光学ボックス6等の部材との間でダクト(送風路)を形成している。
本実施例において、ホルダ80には例えばアルミ、銅などの熱伝導率が50W/m・K以上の非常に高い金属を用いている。このため、ホルダ80を局所的に冷却している防風壁79の部分の温度と1/4波長板76用の透明基板75を保持する部分の温度差は殆どない。また、ホルダ80と透明基板75の接触面積が多いほど、効果的に透明基板の持つ熱を吸収することができる。1/4波長板76および透明基板75の一部に直接強い風が局所的に当たった従来の場合の温度分布を図7に示す。1/4波長板76の中心部と周辺部の温度を比較すると、周辺部の温度が中心に対して周辺部の温度が高い(温度は白>グレー>黒の順に高い)。このような温度分布を生じた理由としては、1/4波長板76の端面へ冷却風吹き付けている部分が最も風速が高く冷却効率が高いのに対して、その反対部の端面では風速が著しく落ちている。このことは冷却効率が低下していることが原因であると考えられる。もちろんこのような風速分布を生じさせないような理想的な冷却装置をもちいれば温度分布を低減させることは可能である。従来では1/4波長板の面の風速分布の制御はダクトの設計や実際の測定に時間がかかり容易ではなかった。この温度分布を元に主応力差を応力解析すると図8のようになる。一般的に主応力差はアクリル板やガラス基板など等方性の結晶材料とみなせるアモルファス材料に関しては光弾性定数を介して複屈折量と比例関係にある。よって応力に起因する黒の光漏れの分布を知ることができる。図5に示す結果によると温度分布と同じく、複屈折量も発生の仕方にムラがあり、4隅において値がばらついている。つまり、4隅において光漏れの量が異なる結果となる。さらに赤、緑、青のパネルでも異なるため、部分的にホワイトバランスが崩れ、黒の色ムラとなって視認される。よって、本実施例のように風速分布の差により中心部と周辺部の熱応力差を極力生じさせないように周辺の金属部分への熱伝達を積極的に促すような冷却を行うことが好ましい。図9に本実施例における冷却方法を用いた場合の1/4波長板の透明基板内の温度分布について示す。温度は中心に対して周辺がほぼ同じ温度差となっており、4隅の温度も同一であることがわかる。さらに図10に主応力差分布をしめす。主応力差は画面の4隅で値が殆ど一致しており、赤、緑、青色用の液晶パネルで漏れ光の位置の差が少ない。このために画面内においてホワイトバランスが崩れる箇所が少なく、部分的に色の差となって現れないために黒の色ムラとなって視認されにくくなる。よって1/4波長板で生じる熱主応力差の分布、すなわち複屈折の分布を、画面中心に対して周辺への変化が均一な状態にすることが可能となる。図11はそれぞれの条件において、透明基板の中心部と周辺部の風の流れの上流から下流への温度変化をさらに抽出し確認したものである。遮風壁79を設けた結果の温度分布は中心部86と周辺部87の温度はほぼ同一であって、中心に対する周辺の温度変化も風の流れに左右されていないことがわかる。
尚、図5において71は遮光マスク、61Cは保護ガラスである。
以上のように本実施例の光変調素子ユニットでは、1/4波長板とそれを貼り付けてなる透明基板そのものに風を当てて冷却するのではなく透明基板を保持するホルダに風を当てている。さらに1/4波長板を貼付した透明基板はその外周部がホルダに保持して密閉空間としている。そして、ホルダが例えば金属製の熱伝導率が充分に高いものを用いて、ホルダ内の温度分布が僅かになるようにしている。このことから1/4波長板を貼付した透明基板の接触する外周部において、熱が均一にホルダに逃げていくため、1/4波長板の外周部が均等に冷却することができる。発熱する1/4波長板の中心部に対して周辺部への温度勾配を均一にすることにより、1/4波長板内の応力分布も均一なものとしている。これにより、1/4波長板の複屈折の分布も均一となる。また、前述したように、投射画像の黒の色ムラとしては赤、緑、青色光における画面内の温度ムラのバランスが悪いことにより発生するが、このような冷却方法によれば、赤、緑、青色光用の1/4波長板の複屈折分布を等しくすることが容易となる。この結果、投射画像に黒の色むらが生じにくい投射型表示装置を実現することができる。
特に、本実施例の構成によれば、1/4波長板76の透明基板75上の風速分布の管理を行うことなく、従来よりも容易に黒の色ムラの少ない液晶プロジェクタを実現することができる。
図12、図13は本発明における実施例2の要部概略図である。ホルダ80には導風形状(ダクト形状)80aが設けられている。また、実施例1に示したように、保持部材(ホルダ)80は枠状になっており、防風壁79が設けられている。導風形状によって冷却風を防風壁79に直接吹き付ける構造とする。さらにダクト形状80aの内壁面には斜面80bが設けられており、徐々に風路断面積が減少するように設計されている。これにより防風壁79にあたる風の風速を序々に増加させることができる。吹き付ける風速が速ければ速いほど、単位時間あたりの熱輸送量が上昇するのでホルダ80自体の温度を下げることができる。よって、漏れ光自体の量も低減されるためコントラストも向上し、かつ温度分布も良くなる。このため、画質の良い投射画像が得られる液晶プロジェクタを構成することができる。
図14(A)、(B)は、本発明の実施例3の要部斜視図と側面図である。
本実施例は冷却装置で、ホルダ自体の冷却を行っている。ホルダ80の側面の少なくとも一部の遮風壁に垂直な方向にさらにリブ94が構成されている。このリブ94によりホルダ80の側面が溝状に構成されている。ホルダ80の外周に形成されたダクト構造によって遮風壁79に吹き付けられた冷却風はプリズム60とホルダ80によって風向を変えられ、ホルダ側面に設けられた溝部分を構成するリブ94に流れる。
このように本実施例では、遮風壁の外周の少なくとも一部には、遮光壁に垂直な方向にリブが設けられ、遮風壁とリブでダクトを形成している。
これにより、確実にホルダ側面に冷却風を流すことが容易となる。
図15(A)、(B)は本発明の実施例4の要部斜視図と側面図である。
実施例3においてはホルダの側面に溝を構成するリブ94について述べたが、さらにリブ94が形成する溝の間に複数のフィン95を構成することにより、冷却装置の一部であるホルダ自体の表面積を増すことができる。図15(A)はホルダの形状を示す。図15(B)ではフィン95が1つの場合を示したが複数設けても良い。一般的に冷却風が通過する風路に接する表面積が増すことにより、ホルダから空気への熱伝達による熱輸送量は増加する。これにより、1/4波長板および透明基板に伝わった熱がホルダにさらに放熱されるので、ホルダによる冷却効果がさらに増すこととなる。図15(B)は溝部にフィン形状を設けたホルダの断面図である。
以上のように本実施例において、リブは遮風壁の一面で垂直方向に複数設けられている。このうち少なくとも一部は、冷却フィンを兼ねている。本実施例では、フィンの本数とフィン間隔を最適化することにより、熱輸送の効率を向上することができる。
図16は本発明の実施例5の要部概略図である。
本実施例は、さらに確実にホルダを均一に冷却するのに有効なものである。ホルダ80に隣接する壁83との間に冷却風を流す構成において、透明基板75の側面に対しホルダ80の側面の遮風壁にテーパ角度(角度)96をつけ、冷却風の入口と出口の実効開口の大きさを可変させる。これにより、入口の風速97と出口の風速98では出口の風速98の方が断面積が減少しているため、風速が早くなる。よってホルダ80下部の冷却能力が向上するため、確実にホルダ80の周辺より透明基板75を冷却することができる。さらに直接冷却風が当たっている遮風壁の付近と、ホルダ下部との僅かな温度差を少しでも解消することができる。
以上のように本実施例において、遮風壁の一部には透明基板の側面に対してテーパ角度がついている。
これにより1/4波長板および透明基板をホルダにより基板周辺からより均一に理想的に冷却することが容易となる。
本発明の投射型の画像表示装置の実施例1の分解斜視図 本発明の投射型の画像表示装置の実施例1の光学配置図 本発明の投射型の画像表示装置の実施例1の光学配置図 本発明の実施例1の要部斜視図 本発明の実施例1の要部斜視図 本発明の実施例1の一部分の要部概略図 本発明の実施例1の一部分の要部概略図 従来例の1/4波長板と透明基板の温度分布を示す図。 従来例の1/4波長板と透明基板の主応力差分布を示す図。 本発明の実施例1に係る1/4波長板と透明基板の温度分布を示す図。 本発明の実施例1に係る1/4波長板と透明基板の主応力差分布を示す図。 本発明と従来例の1/4波長板と透明基板の温度との比較を示す図。 本発明の実施例2の一部分の要部概略図 本発明の実施例2の一部分の要部概略図 本発明の実施例3の一部分の要部概略図 本発明の実施例4の一部分の要部概略図 本発明の実施例5の一部分の要部概略図
符号の説明
1 光源ランプ、2 ランプホルダー、3 防爆ガラス、4 ガラス押さえ、5 投射レンズ鏡筒、6 光学ボックス、7 光学ボックス蓋、8 電源、9 電源フィルタ、10 バラスト電源、11 回路基板、12A・12B 光学冷却ファンA・B、13 RGBダクト、14 ランプ冷却ファン(吹き付けファン)、15 ランプダクト、16 ランプダクト、17 電源用冷却ファン、18 排気ファン、19 ランプ排気ルーバー、20 ランプ排気ルーバー、21 外装キャビネット、22 外装キャビネット蓋(外装ケース)、23 側板、24 側板、25 インターフェース基板、26 インターフェース補強板、27 排気ボックス、28 ランプ蓋、29 セット調整脚、30 RGB吸気プレート、41 ランプ発光管(光源)、42 リフレクタ、43a シリンダーアレイ、43b シリンダーアレイ、43c シリンダーアレイ、44d シリンダーアレイ、44 UVカットフィルタ、45 PS変換素子、46 フロントコンプレッサレンズ、47 全反射ミラー、48 コンデンサレンズ、49 リアコンプレッサレンズ、58 ダイクロイックミラー、59 偏光板、60 偏光ビームスプリッタ、61G 緑色用反射型液晶パネル、61R 赤色用反射型液晶パネル、61B 青色用反射型液晶パネル、62G 緑色用1/4波長板、62B 青色用1/4波長板、62R 赤色用1/4波長板、64a トリミングフィルターで、64b RB用入射側偏光板、65 色選択性位相差板で、66 偏光ビームスプリッタ、68G G光路用出射側偏光板、68B RB光路用出射側偏光板、69 合成プリズム、70 背面板、71 遮光マスク、73 冷却風、75 透明基板、76 1/4波長板、78 弾性カバー部材(ゴムシールド)、79 防風壁、80 ホルダ部材、83 UV接着剤、94 リブ、95 フィン、101 冷却装置

Claims (8)

  1. 光源からの光を受けて被投射面に画像情報を投射レンズによって投射する画像表示装置に用いられる光変調素子ユニットであって、
    該光変調素子ユニットは、
    光変調により、画像情報を形成する反射型の光変調素子と、
    該光変調素子の光入射側に空気間隔を隔てて設けた透明基板と、
    該光変調素子と該透明基板との間であって該透明基板に貼付された1/4波長板と、
    該光変調素子と該透明基板との間で形成される空間を覆う弾性カバー部材と、
    該透明基板の光入射側に配置された透明な光学素子と、
    該透明基板の外側周辺部を保持する保持部材と、
    該保持部材の側方に設けた冷却装置と、を有し、
    該保持部材の一部は、
    該冷却装置から送られてくる風が
    該透明基板の外周部に当たらないように及び該光学素子と透明基板との間の空間内を通り、該透明基板の光通過面に当たらないように、
    該透明基板の外側周辺部の少なくとも一部を覆った遮風壁を構成し、
    該冷却装置からの風が該遮光壁を沿って流れるようにしていること、
    を特徴とする光変調素子ユニット。
  2. 前記透明基板は、該透明基板の中心に対して点対称な少なくとも2箇所以上の端面が前記保持部材に対して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の光変調素子ユニット。
  3. 前記保持部材の材料は、熱伝導率が50W/m・K以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光変調素子ユニット。
  4. 前記遮風壁は、該遮風壁の周囲の一部に配置されている部材との間でダクトを形成していることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の光変調素子ユニット。
  5. 前記遮風壁の外周の少なくとも一部には、
    該遮光壁に垂直な方向にリブが設けられ、該遮風壁と該リブでダクトを形成していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光変調素子ユニット。
  6. 前記リブは前記遮風壁の一面で垂直方向に複数設けられており、このうち少なくとも一部は冷却フィンを兼ねていることを特徴とする請求項5に記載の光変調素子ユニット。
  7. 前記遮風壁の一部には前記透明基板の側面に対してテーパ角度がついていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光変調素子ユニット。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光変調素子ユニットと、光源と、投射光学系とを有していることを特徴とする画像表示装置。
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