JP5594978B2 - 半導体装置の製造方法、及び光電変換装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法、及び光電変換装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法、及び光電変換装置の製造方法に関する。
半導体装置が形成されるべきシリコン基板には、半導体装置を製造する過程で、Fe、Niなどの金属不純物が混入することがある。これらの金属不純物、特に重金属不純物がシリコン基板内で電気的に活性化されると半導体装置の特性を著しく悪化させてしまう。
特許文献1には、シリコン基板101(特許文献1の図1参照)の裏面に多結晶シリコン膜107を成長させ、その後の熱処理により重金属汚染物質を拡散させることにより、多結晶シリコン膜107にゲッタリングさせることが記載されている。また、その熱処理後であって配線工程が行われる前段階において、多結晶シリコン膜107を除去するとともにシリコン基板101の裏面をも削り落としても良いことが記載されている(特許文献1の段落0034参照)。これにより、特許文献1によれば、シリコン基板101における裏面側に残留する重金属汚染物質を除去でき、重金属汚染物質がシリコン基板101に再拡散することを防止できるとされている。
特開平10-125688号公報
特許文献1に記載された技術では、熱処理後であって配線工程が行われる前段階において多結晶シリコン膜107を除去した場合、その後の工程でシリコン基板内に混入した重金属汚染物質がそのままシリコン基板内に残留する。シリコン基板内に残留した金属汚染物質は、半導体装置の特性を悪化させる。
特に、CMOSイメージセンサなどの光電変換装置では、光電変換部の電荷蓄積領域が重金属汚染物質を含んでいると、光電変換部内に重金属汚染物質に起因した暗電流が発生する。この結果、光電変換部で発生した電荷に応じて得られる画像に白傷欠陥が混入する。
本発明の目的は、重金属汚染物質による半導体装置の特性の悪化を抑制することにある。
本発明の1つの側面は、半導体装置の製造方法に係り、前記製造方法は、半導体基板における第1の側の面に第1のゲッタリング層を形成する第1の工程と、前記第1の工程の後に、酸化雰囲気中で前記半導体基板を加熱することにより、前記半導体基板における前記第1の側と反対側の第2の側の面に酸化膜を形成する第2の工程と、前記第2の工程の後に、前記第1のゲッタリング層の少なくとも一部を除去した構造を形成する第3の工程と、前記第3の工程の後に、前記酸化膜の前記第2の側にポリシリコン層を形成するとともに前記構造の前記第1の側に第2のゲッタリング層をポリシリコンで形成する第4の工程と、前記ポリシリコン層および前記酸化膜をパターニングすることにより、MOSトランジスタのゲート電極およびゲート酸化膜を形成する第5の工程と、を含む。
本発明によれば、重金属汚染物質による半導体装置の特性の悪化を抑制することができる。
第1実施形態に係る半導体装置10の製造方法を示す工程断面図。 第2実施形態に係る光電変換装置100の製造方法を示す工程断面図。 第2実施形態に係る光電変換装置100を適用した撮像システムの構成図。 第3実施形態に係る半導体装置10jの製造方法を示す工程断面図。
本発明の第1実施形態に係る半導体装置10の製造方法を、図1を用いて説明する。図1(h)は、半導体装置10の断面構成を示す図も兼ねている。
図1(a)に示す工程(第1の工程)では、半導体基板11における第1の側の面11aに第1のゲッタリング層12を形成する。具体的には、半導体基板11を成膜装置(例えば減圧CVD装置)の成膜チャンバに設置する。成膜チャンバでは、図示しないが、半導体基板11の側端部が保持され、半導体基板11における第1の側の面11a及び第2の側の面11bのそれぞれに成膜ガス(例えばSiHガス)を供給する。例えば熱CVD法により、半導体基板11における第1の側の面11aに第1のゲッタリング層12をポリシリコンで形成するとともに、半導体基板11における第2の側の面11bの上にポリシリコン層(図示せず)を成膜する。第2の側は、第1の側と反対の側(反対側)である。このとき、成膜温度は、例えば、530℃〜650℃である。成膜圧力は、例えば、10Pa〜150Paである。形成されるポリシリコン層の厚さは、例えば、100nm〜1500nmである。
そして、半導体基板11の第2の側の面11bのポリシリコン層をCMP法の研磨にて除去する。このとき、研磨布の回転数は、例えば、100rpm〜200rpmである。押し付け圧力は、例えば、150hpa〜350hpaである。
なお、半導体基板11における第1の側の面11aは、半導体基板11の中央部11cにおける第1の側の面11c1を含む。半導体基板11における第2の側の面11bは、半導体基板11の中央部11cにおける第2の側の面11c2を含む。
図1(b)に示す工程では、LOCOS型又はSTI型の素子分離部EIを形成する。そして、ウエル層13を配すべき領域に開口RP1aを有するレジストパターンRP1を半導体基板11における第2の側の面11bに形成する。その後、レジストパターンRP1をマスクとしてイオン注入を行うことにより、第1導電型(例えば、P型)の不純物(例えば、ボロン)を低濃度で含むウエル層13を形成する。同様にして、他のウエル層13a〜13cも形成する。その後、レジストパターンRP1を除去する。
図1(c)に示す工程(第2の工程)では、酸化雰囲気中で半導体基板11を第1の温度で加熱することにより、半導体基板11における第2の側の面11bに酸化膜14iを形成する。第1の温度は、例えば、800〜1000℃である。この工程では、半導体基板11を第1の温度で加熱するので、半導体基板11に混入していた重金属汚染物質が熱拡散することにより、熱拡散した重金属汚染物質が第1のゲッタリング層12によりゲッタリングされる。すなわち、熱拡散した重金属汚染物質が第1のゲッタリング層(ポリシリコン)12中の結晶粒界にゲッタリングされる。なお、この工程で、第1のゲッタリング層12における第1の側の面12aに酸化膜17iが形成されることもある。重金属汚染物質は、例えば、銅、ニッケル、タングステン、コバルト、鉄などを含む。
図1(d)に示す工程(第3の工程)では、第1のゲッタリング層12を除去する。具体的には、CMP法にて、第1のゲッタリング層12を研磨することにより第1のゲッタリング層12を除去するとともに、半導体基板11における第1の側の面11a(図1(c)参照)を研磨することにより半導体基板11における第1の側の面11aを平坦化する。このとき、研磨布の回転数は、例えば、100rpm〜200rpmである。押し付け圧力は、例えば、50hpa〜350hpaである。これにより、半導体基板11における研磨された第1の側の面11a1が得られる。なお、第1のゲッタリング層12における第1の側の面12aに酸化膜17iが形成されていた場合、CMP法にて研磨を行うことにより、酸化膜17i及び第1のゲッタリング層12を除去する。
ここで、第1のゲッタリング層12の研磨前の厚さは2000Å〜2μmとするのが好ましい。第1のゲッタリング層12が2000Åより薄くなると、図1(c)に示す工程において第1の温度で加熱しても第1のゲッタリング層12が重金属汚染物質を十分にゲッタリングできなくなる可能性がある。第1のゲッタリング層12が2μmより厚くなると、CMP法により研磨して除去することが困難になる。
図1(e)に示す工程(第4の工程)では、第2の温度での半導体基板11の加熱を伴う方法により、半導体基板11の第2の側にポリシリコン層15iを形成するとともに半導体基板11の第1の側に第2のゲッタリング層16をポリシリコンで形成する。具体的には、図1(a)に示す工程と同様に、半導体基板11を成膜装置(例えば減圧CVD装置)の成膜チャンバに設置する。成膜チャンバでは、図示しないが、半導体基板11の側端部が保持され、半導体基板11における研磨された第1の側の面11a1と第2の側すなわち酸化膜14iの上とのそれぞれに成膜ガス(例えばSiHガス)を供給する。例えば熱CVD法により、半導体基板11における研磨された第1の側の面11a1に第2のゲッタリング層16をポリシリコンで形成するとともに、酸化膜14iの上にポリシリコン層15iを成膜する。第2の温度は、第1の温度より低い温度である。第2の温度は、例えば、530℃〜600℃である。このとき、成膜圧力は、例えば、13Pa〜133Paである。形成される第2のゲッタリング層16の厚さは、例えば、50nm〜500nmである。
図1(f)に示す工程(第5の工程)では、ポリシリコン層15iをパターニングすることにより、MOSトランジスタTRのゲート電極15を形成する。
図1(g)に示す工程では、まず(第6の工程)、MOSトランジスタTRのソース領域及びドレイン領域を配すべき領域に開口RP2aを有するレジストパターンRP2を半導体基板11における第2の側の面11bに形成する。その後、レジストパターンRP2をマスクとして第2の側から半導体基板11にイオン注入を行うことにより、第2導電型(例えば、N型)の不純物(例えば、ボロン)を高濃度で含むソース領域21及びドレイン領域22を形成する。第2導電型は、第1導電型と反対の導電型である。次に(第7の工程)、第3の温度で半導体基板11を加熱する。第3の温度は、第2の温度より高い温度である。第3の温度は、例えば、900〜1000℃である。この工程では、半導体基板11を第3の温度で加熱するので、半導体基板11に混入していた重金属汚染物質が熱拡散することにより、熱拡散した重金属汚染物質が第2のゲッタリング層16によりゲッタリングされる。その後、レジストパターンRP2を除去する。
図1(h)に示す工程では、半導体基板11における第2の側に、層間絶縁膜31、コンタクトプラグ32、配線層33、層間絶縁膜34、ビアプラグ35、配線層36、層間絶縁膜37を順次に形成する。これらの工程では、半導体基板11に混入した重金属汚染物質を900℃以上の高温の熱処理工程及び900℃未満の低温熱処理工程の組み合わせにて第2のゲッタリング層16へ集める(ゲッタリングする)。
ここで、仮に、図1(e)に示す工程で第2のゲッタリング層16を形成しない場合を考える。この場合、図1(e)に示す工程以降の工程における半導体基板11に混入した金属汚染物質は、そのまま半導体基板11内に残留する。半導体基板11内に残留した金属汚染物質は、半導体装置の特性を悪化させる。
それに対して、本実施形態では、図1(e)に示す工程で第2のゲッタリング層16を形成する。これにより、図1(e)に示す工程以降の工程における半導体基板に混入した金属汚染物質を効果的にゲッタリングすることができる。このため、重金属汚染物質による半導体装置の特性の悪化を抑制することができる。
また、本実施形態では、図1(d)に示す工程で半導体基板11における第1の側の面11aを平坦化するので、図1(e)に示す工程以降の工程におけるアライメント精度を向上でき、それにより微細パターンの加工精度を向上できる。特に、大口径化(例えば、直径300mm)された半導体基板11に微細パターンを形成する際における加工精度を効果的に向上できる。
次に、本発明の第2実施形態に係る光電変換装置100の製造方法を、図2を用いて説明する。図2(j)は、光電変換装置100の断面構成を示す図も兼ねている。以下では、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
光電変換装置100の製造方法では、図2(f)〜図2(j)に示す工程が第1実施形態と異なる。
図2(f)に示す工程(第5の工程)では、ポリシリコン層15iをパターニングすることにより、光電変換部PD(図2(i)参照)の電荷を転送すべき転送トランジスタTTRのゲート電極115を形成する。ゲート電極115は、図1(f)に示すゲート電極15に比べて、図面左側に隣接する素子分離部EIへの距離に対する図面右側に隣接する素子分離部EIへの距離の割合が小さい。
図2(g)に示す工程では、電荷電圧変換部122を配すべき領域に開口RP102aを有するレジストパターンRP102を半導体基板11における第2の側の面11bに形成する。その後、レジストパターンRP102をマスクとしてイオン注入を行うことにより、第2導電型(例えば、N型)の不純物(例えば、砒素)を高濃度で含む電荷電圧変換部122を形成する。電荷電圧変換部122は、光電変換部PDから電荷が転送された際にその転送された電荷を電圧に変換するための半導体領域である。電荷電圧変換部122は、例えば、フローティングディフュージョンである。その後、レジストパターンRP102を除去する。
図2(h)に示す工程では、まず(第6の工程)、光電変換部PDを配すべき領域に開口RP103aを有するレジストパターンRP103を半導体基板11における第2の側の面11bに形成する。その後、レジストパターンRP103をマスクとしてイオン注入を行うことにより、第2導電型(例えば、N型)の不純物(例えば、砒素)を高濃度で含む半導体領域121iを形成する。半導体領域121iは、半導体基板11における第2の側の面11bから、電荷電圧変換部122より深い位置まで延びている。次に(第7の工程)、第3の温度で半導体基板11を加熱する。第3の温度は、第2の温度より高い温度である。第3の温度は、例えば、900〜1000℃である。この工程では、半導体基板11を第3の温度で加熱するので、半導体基板11に混入していた重金属汚染物質が熱拡散することにより、熱拡散した重金属汚染物質が第2のゲッタリング層16によりゲッタリングされる。
図2(i)に示す工程では、レジストパターンRP103をマスクとして、ゲート電極115の上方から半導体領域121iへ向かうように傾斜した角度でイオン注入を行う。これにより、第1導電型(例えば、P型)の不純物(例えば、ボロン)を高濃度で含む表面層123を形成し、この工程でイオン注入が行われなかった領域が電荷蓄積領域121とされる。表面層123と電荷蓄積領域121とは光電変換部PDに含まれる。表面層123は、電荷蓄積領域121を保護するための層である。電荷蓄積領域121は、光電変換により発生した電荷を蓄積するための領域である。
図2(j)に示す工程では、半導体基板11における第2の側に、層間絶縁膜31〜層間絶縁膜37に加えて、下部平坦化層138、カラーフィルター層139、上部平坦化層140、及びマイクロレンズ141を順次に形成する。これらの工程では、半導体基板11に混入した重金属汚染物質を900℃以上の高温の熱処理工程及び900℃未満の低温熱処理工程の組み合わせにて第2のゲッタリング層16へ集める(ゲッタリングする)。
ここで、仮に、図2(e)に示す工程で第2のゲッタリング層16を形成しない場合を考える。この場合、図2(e)に示す工程以降の工程における電荷蓄積領域121に混入した金属汚染物質は、そのまま電荷蓄積領域121内に残留する。電荷蓄積領域121内に残留した金属汚染物質は、光電変換装置100の特性を悪化させる。光電変換部PDの電荷蓄積領域121が重金属汚染物質を含んでいると、光電変換部PD内に重金属汚染物質に起因した暗電流が発生する。この結果、光電変換部PDで発生した電荷に応じて得られる画像に白傷(ホワイトスポット)欠陥が混入する。少しの出力される信号の異常も白傷となって画像に大きな影響を与えるため、光電変換装置において重金属汚染は大きな問題である。
それに対して、本実施形態では、図2(e)に示す工程で第2のゲッタリング層16を形成する。これにより、図2(e)に示す工程以降の工程における半導体基板に混入した金属汚染物質を効果的にゲッタリングすることができる。このため、重金属汚染物質による光電変換装置の特性の悪化を抑制することができる。本発明者が本実施形態に係る製造方法により製造した光電変換装置について白傷欠陥の発生割合を評価したところ、図2(d)に示す工程で第1のゲッタリング層12を除去せずに図2(h)に示す工程まで残しておく場合に比べて20%以上少なくなった。
次に、本発明の光電変換装置を適用した撮像システムの一例を図3に示す。
撮像システム90は、図3に示すように、主として、光学系、撮像装置86及び信号処理部を備える。光学系は、主として、シャッター91、レンズ92及び絞り93を備える。撮像装置86は、光電変換装置100を含む。信号処理部は、主として、撮像信号処理回路95、A/D変換器96、画像信号処理部97、メモリ部87、外部I/F部89、タイミング発生部98、全体制御・演算部99、記録媒体88及び記録媒体制御I/F部94を備える。なお、信号処理部は、記録媒体88を備えなくても良い。
シャッター91は、光路上においてレンズ92の手前に設けられ、露出を制御する。
レンズ92は、入射した光を屈折させて、撮像装置86の光電変換装置100の撮像面に被写体の像を形成する。
絞り93は、光路上においてレンズ92と光電変換装置100との間に設けられ、レンズ92を通過後に光電変換装置100へ導かれる光の量を調節する。
撮像装置86の光電変換装置100は、光電変換装置100の撮像面に形成された被写体の像を画像信号に変換する。撮像装置86は、その画像信号を光電変換装置100から読み出して出力する。
撮像信号処理回路95は、撮像装置86に接続されており、撮像装置86から出力された画像信号を処理する。
A/D変換器96は、撮像信号処理回路95に接続されており、撮像信号処理回路95から出力された処理後の画像信号(アナログ信号)を画像信号(デジタル信号)へ変換する。
画像信号処理部97は、A/D変換器96に接続されており、A/D変換器96から出力された画像信号(デジタル信号)に各種の補正等の演算処理を行い、画像データを生成する。この画像データは、メモリ部87、外部I/F部89、全体制御・演算部99及び記録媒体制御I/F部94などへ供給される。
メモリ部87は、画像信号処理部97に接続されており、画像信号処理部97から出力された画像データを記憶する。
外部I/F部89は、画像信号処理部97に接続されている。これにより、画像信号処理部97から出力された画像データを、外部I/F部89を介して外部の機器(パソコン等)へ転送する。
タイミング発生部98は、撮像装置86、撮像信号処理回路95、A/D変換器96及び画像信号処理部97に接続されている。これにより、撮像装置86、撮像信号処理回路95、A/D変換器96及び画像信号処理部97へタイミング信号を供給する。そして、撮像装置86、撮像信号処理回路95、A/D変換器96及び画像信号処理部97がタイミング信号に同期して動作する。
全体制御・演算部99は、タイミング発生部98、画像信号処理部97及び記録媒体制御I/F部94に接続されており、タイミング発生部98、画像信号処理部97及び記録媒体制御I/F部94を全体的に制御する。
記録媒体88は、記録媒体制御I/F部94に取り外し可能に接続されている。これにより、画像信号処理部97から出力された画像データを、記録媒体制御I/F部94を介して記録媒体88へ記録する。
以上の構成により、光電変換装置100において良好な画像信号が得られれば、良好な画像(画像データ)を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る半導体装置10jの製造方法を、図4を用いて説明する。図4(c)は、半導体装置10jの断面構成を示す図も兼ねている。
図4(a)に示す工程は、図1(d)に示す工程に代えて行われる。図4(a)に示す工程では、第1のゲッタリング層12(図1(c)参照)を研磨することにより、第1のゲッタリング層12の一部を除去する。これにより、薄膜化された第1のゲッタリング層12jが得られる。第1のゲッタリング層12jは、研磨された第1の側の面12jaを有する。
図4(b)に示す工程は、図1(e)に示す工程に代えて行われる。図4(b)に示す工程では、第2の温度での半導体基板11の加熱を伴う方法により、酸化膜14iの第2の側にポリシリコン層15iを形成するとともに半導体基板11の第1の側に第2のゲッタリング層16jをポリシリコンで形成する。具体的には、半導体基板11を成膜装置(例えば減圧CVD装置)の成膜チャンバに設置する。成膜チャンバでは、図示しないが、半導体基板11の側端部が保持され、第1のゲッタリング層12jにおける研磨された第1の側の面12jaと第2の側すなわち酸化膜14iの上とのそれぞれに成膜ガス(例えばSiHガス)を供給する。例えば熱CVD法により、第1のゲッタリング層12jにおける研磨された第1の側の面12jaに第2のゲッタリング層16jをポリシリコンで形成するとともに、酸化膜14iの上にポリシリコン層15iを成膜する。第2の温度は、第1の温度より低い温度である。第2の温度は、例えば、550℃〜600℃である。このとき、成膜圧力は、例えば、13Pa〜133Paである。形成される第2のゲッタリング層16jの厚さは、例えば、50nm〜500nmである。
ここで、第2のゲッタリング層16jは、第1のゲッタリング層12jより厚い。第2のゲッタリング層16jの厚さは、2000Å〜2μmとするのが好ましい。第2のゲッタリング層16jが2000Åより薄くなると、図4(b)に示す工程以降において加熱しても第2のゲッタリング層16jが重金属汚染物質を十分にゲッタリングできなくなる可能性がある。第2のゲッタリング層16jが2μmより厚くなると、CMP法により研磨して除去することが困難になる。
このようにして、図4(c)に示すように、半導体基板11における第1の側に、薄膜化された第1のゲッタリング層12jと、第2のゲッタリング層16jとが配された半導体装置10jが得られる。
仮に、図4(a)に示す工程で第1のゲッタリング層12(図1(c)参照)を研磨せずに図1(h)に示す工程までそのまま残しておく場合を考える。この場合、図4(b)に示す工程で低温(第2の温度)での熱処理が行われる。このため、第1のゲッタリング層12にゲッタリングされた重金属汚染物質のうち例えばCuのように低温でも拡散定数の大きい物質が第1のゲッタリング層12から半導体基板11へ拡散してしまう可能性がある。すなわち、第1のゲッタリング層12は、高温熱処理時にゲッタリングした重金属汚染物質をその後の低温処理中に再放出する汚染源となってしまう。半導体基板11に再放出された金属汚染物質は、そのまま半導体基板11内に残留する可能性がある。半導体基板11内に残留した金属汚染物質は、半導体装置の特性を悪化させる。
それに対して、本実施形態では、図4(a)に示す工程で第1のゲッタリング層12を研磨することにより第1のゲッタリング層12の一部を除去する。これにより、薄膜化された第1のゲッタリング層12jがその後の低温処理中に再放出する重金属汚染物質の量は、研磨されない第1のゲッタリング層12がその後の低温処理中に再放出する重金属汚染物質の量に比べて低減されている。さらに、薄膜化された第1のゲッタリング層12jがその後の低温処理中に再放出した重金属汚染物質は、隣接して配された第2のゲッタリング層16jに容易にトラップ(ゲッタリング)される。このため、薄膜化された第1のゲッタリング層12jにより重金属汚染物質が半導体基板11側に再放出されにくくなっている。
なお、第3実施形態を第2実施形態に適用しても良い。
以上の実施形態に示されるように、重金属汚染物質をゲッタリングさせた後に第1のゲッタリング層12の少なくとも一部を除去すれば、ゲッタリングされた重金属汚染物質が半導体基板11へ再放出されることを回避又は低減できる。

Claims (11)

  1. 半導体基板における第1の側の面に第1のゲッタリング層を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、酸化雰囲気中で前記半導体基板を加熱することにより、前記半導体基板における前記第1の側と反対側の第2の側の面に酸化膜を形成する第2の工程と、
    前記第2の工程の後に、前記第1のゲッタリング層の少なくとも一部を除去した構造を形成する第3の工程と、
    前記第3の工程の後に、前記酸化膜の前記第2の側にポリシリコン層を形成するとともに前記構造の前記第1の側に第2のゲッタリング層をポリシリコンで形成する第4の工程と、
    前記ポリシリコン層および前記酸化膜をパターニングすることにより、MOSトランジスタのゲート電極およびゲート酸化膜を形成する第5の工程と、
    含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第3の工程では、前記第1のゲッタリング層が薄膜化されるように前記第1のゲッタリング層の一部を除去し、
    前記第4の工程では、薄膜化された前記第1のゲッタリング層前記第1の側の面に前記第2のゲッタリング層を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第3の工程では、前記第1のゲッタリング層を研磨することにより前記第1のゲッタリング層を除去するとともに、前記半導体基板における前記第1の側の面を研磨することにより前記半導体基板における前記第1の側の面を平坦化し、
    前記第4の工程では、前記半導体基板における前記研磨された前記第1の側の面に前記第2のゲッタリング層を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第5の工程の後に、前記MOSトランジスタのソース領域及びドレイン領域を配すべき領域に開口を有するレジストパターンをマスクとして前記第2の側から前記半導体基板にイオン注入を行うことにより、前記ソース領域及び前記ドレイン領域を形成する第6の工程と、
    前記第6の工程の後に、前記半導体基板を加熱する第7の工程と、
    含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 半導体基板における第1の側の面に第1のゲッタリング層を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、酸化雰囲気中で前記半導体基板を加熱することにより、前記半導体基板における前記第1の側と反対側の第2の側の面に酸化膜を形成する第2の工程と、
    前記第2の工程の後に、前記第1のゲッタリング層の少なくとも一部を除去した構造を形成する第3の工程と、
    前記第3の工程の後に、前記酸化膜の前記第2の側にポリシリコン層を形成するとともに前記構造の前記第1の側に第2のゲッタリング層をポリシリコンで形成する第4の工程と、
    前記ポリシリコン層および前記酸化膜をパターニングすることにより、光電変換部の電荷を転送すべき転送トランジスタのゲート電極およびゲート酸化膜を形成する第5の工程と、
    前記第5の工程の後に、前記光電変換部を配すべき領域に開口を有するレジストパターンをマスクとして前記第2の側から前記半導体基板にイオン注入を行うことにより、前記光電変換部における電荷蓄積領域を形成する第6の工程と、
    前記第6の工程の後に、前記半導体基板を加熱する第7の工程と、
    含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  6. 前記第3の工程では、前記第1のゲッタリング層が薄膜化されるように前記第1のゲッタリング層の一部を除去し、
    前記第4の工程では、薄膜化された前記第1のゲッタリング層前記第1の側の面に前記第2のゲッタリング層を形成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の光電変換装置の製造方法。
  7. 前記第3の工程では、前記第1のゲッタリング層を研磨することにより前記第1のゲッタリング層を除去するとともに、前記半導体基板における前記第1の側の面を研磨することにより前記半導体基板における前記第1の側の面を平坦化し、
    前記第4の工程では、前記半導体基板における前記研磨された前記第1の側の面に前記第2のゲッタリング層を形成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の光電変換装置の製造方法。
  8. 半導体基板における第1の側の面に第1のゲッタリング層を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、酸化雰囲気中で前記半導体基板を加熱することにより、前記半導体基板における前記第1の側と反対側の第2の側の面に酸化膜を形成する第2の工程と、
    前記第2の工程の後に、前記第1のゲッタリング層が薄膜化されるように前記第1のゲッタリング層の一部を除去する第3の工程と、
    前記第3の工程の後に、前記酸化膜の前記第2の側にポリシリコン層を形成するとともに、薄膜化された前記第1のゲッタリング層の前記第1の側に第2のゲッタリング層をポリシリコンで形成する第4の工程と、
    前記ポリシリコン層をパターニングすることにより、MOSトランジスタのゲート電極を形成する第5の工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 前記第5の工程の後に、前記MOSトランジスタのソース領域及びドレイン領域を配すべき領域に開口を有するレジストパターンをマスクとして前記第2の側から前記半導体基板にイオン注入を行うことにより、前記ソース領域及び前記ドレイン領域を形成する第6の工程と、
    前記第6の工程の後に、前記半導体基板を加熱する第7の工程と、
    を含むことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 半導体基板における第1の側の面に第1のゲッタリング層を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、酸化雰囲気中で前記半導体基板を加熱することにより、前記半導体基板における前記第1の側と反対側の第2の側の面に酸化膜を形成する第2の工程と、
    前記第2の工程の後に、前記第1のゲッタリング層が薄膜化されるように前記第1のゲッタリング層の一部を除去する第3の工程と、
    前記第3の工程の後に、前記酸化膜の前記第2の側にポリシリコン層を形成するとともに、薄膜化された前記第1のゲッタリング層の前記第1の側に第2のゲッタリング層をポリシリコンで形成する第4の工程と、
    前記ポリシリコン層をパターニングすることにより、光電変換部の電荷を転送すべき転送トランジスタのゲート電極を形成する第5の工程と、
    を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  11. 前記第5の工程の後に、前記光電変換部を配すべき領域に開口を有するレジストパターンをマスクとして前記第2の側から前記半導体基板にイオン注入を行うことにより、前記光電変換部における電荷蓄積領域を形成する第6の工程と、
    前記第6の工程の後に、前記半導体基板を加熱する第7の工程と、
    を含むことを特徴とする請求項10に記載の光電変換装置の製造方法。
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