JP5593797B2 - 燃料噴射装置および燃料噴射ノズル - Google Patents
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上記の構成により、噴射前の燃料中に気泡を生成し、生成した気泡を含む噴射燃料に撃力を付与して噴射燃料中の気泡の崩壊を促進することができる。よって、燃料中の気泡の崩壊エネルギーを充分に活用することができることから、内燃機関の噴射燃料の微粒化を促進することができる。
上記の構成により、噴射燃料の衝突により生じる片持梁の振動によって、噴射燃料中の気泡の崩壊を促進することができる。よって、燃料中の気泡の崩壊エネルギーを充分に活用することができることから、内燃機関の噴射燃料の微粒化を促進することができる。
上記の構成により、燃料噴射孔から噴射される燃料の一部が第1層の片持梁に衝突し、更に、第1層の片持梁に衝突しなかった燃料の一部が第2層の片持ち梁に衝突することから、噴射燃料が撃力付与手段に衝突する頻度をより高めることができる。よって、内燃機関の噴射燃料の微粒化を促進することができる。
上記の構成により、燃料噴射孔から噴射される燃料を、ノズルボディに設けられる撃力付与手段に衝突させて、噴射燃料中の気泡の崩壊を促進することができる。よって、燃料中の気泡の崩壊エネルギーを充分に活用することができることから、内燃機関の噴射燃料の微粒化を促進することができる。
上記の構成により、燃料噴射孔から吸気ポートに噴射される燃料を、内燃機関の吸気弁に設けられる撃力付与手段に衝突させて、噴射燃料中の気泡の崩壊を促進することができる。よって、燃料中の気泡の崩壊エネルギーを充分に活用することができることから、内燃機関の噴射燃料の微粒化を促進することができる。
上記の構成により、燃料噴射孔から燃焼室に噴射される燃料を、内燃機関のピストン頂面に設けられる撃力付与手段に衝突させて、噴射燃料中の気泡の崩壊を促進することができる。よって、燃料中の気泡の崩壊エネルギーを充分に活用することができることから、内燃機関の噴射燃料の微粒化を促進することができる。
上記の構成により、噴射燃料が、壁面との衝突エネルギー及び凹凸部との衝突時のせん断力からなる撃力を付与されることで、噴射燃料中の気泡の崩壊を促進することができる。よって、燃料中の気泡の崩壊エネルギーを充分に活用することができることから、内燃機関の噴射燃料の微粒化を促進することができる。
上記の構成により、燃料噴射孔から燃焼室に噴射される燃料を、内燃機関のピストン頂面に設けられる凹凸部に衝突させて、噴射燃料中の気泡の崩壊を促進することができる。よって、燃料中の気泡の崩壊エネルギーを充分に活用することができることから、内燃機関の噴射燃料の微粒化を促進することができる。
上記の構成により、燃料噴射孔から噴射される燃料の衝突部分に設けられる超音波振動子の振動によって、噴射燃料中の気泡の崩壊を促進することができる。よって、燃料中の気泡の崩壊エネルギーを充分に活用することができることから、内燃機関の噴射燃料の微粒化を促進することができる。
上記の構成により、螺旋状の燃料案内溝を通過して燃料通路側から燃料噴射孔側に向かう燃料に旋回力(回転成分)が付与され、それによって燃料貯留部に燃料の旋回流が発生する。これによって、気体吸入孔を通じて外部から燃料貯留部に気体が吸入されつつ、外部から吸入された気体と燃料とが混合されるために、燃料中に微細な気泡を多量に、かつ略均一に発生させることができる。
このような燃料噴射ノズルを備える燃料噴射装置によって、噴射前の燃料中に気泡を生成し、生成した気泡を含む噴射燃料に撃力を付与して噴射燃料中の気泡の崩壊を促進することができる。よって、燃料中の気泡の崩壊エネルギーを充分に活用することができることから、内燃機関の噴射燃料の微粒化を促進することができる。
この場合、インジェクタ100は、内燃機関の燃焼室に限られず吸気ポートに設けてもよいし、燃焼室と吸気ポートとの両方に設けてもよい。
なお、インジェクタ100は、本発明の燃料噴射装置の一構成例である。
ニードル104の先端部側には、第1ガイド部104aが設けられており、基端部側には第2ガイド部104bが設けられている。第1ガイド部104aおよび第2ガイド部104bは、燃料通路103(ノズルボディ101内部の壁面)に摺動自在に嵌挿される構成であって、ニードル104軸と直交する水平軸方向への偏芯を抑制する。これらガイド部は、2つに限られず1または複数設けてもよい。
この場合、燃料噴射孔102の孔数は4孔に限られず、仕様に応じて任意の孔数を等間隔で設けることができる。そして、燃料噴射孔102より噴射される燃料は、すべて一定の噴射角度に設定されるが、各々の噴射角度を変えてもよい。更に、燃料噴射孔102は、燃料貯留部108からノズルボディ101の外部までの間の角度、孔径が一定であってもよいし、途中で変化させてもよい。
この場合、燃料案内溝107は、上記の2ヶ所に限られず、要求される燃料貯留部108の旋回流に応じて任意の位置に1または複数形成することができる。また、本実施例の燃料案内溝107は、燃料通路103から燃料噴射孔102(燃料貯留部108)に向かって溝の幅および深さが等しい構成であるが、これらが変化する構成であってもよい。
なお、燃料案内溝107は、本発明の気泡生成手段の一構成例である。
この場合、燃料案内溝107を流通する燃料の流動抵抗を低減するために、ノズルボディ101内部の壁面、および燃料案内溝107の面に周知の界面活性剤を塗布する構成であってもよいし、界面活性剤を塗布した薄肉円筒を接合する構成であってもよい。
この場合、燃料貯留部108は、その底面の中心部分、すなわち、気体吸入孔109が開口する部分の位置が、ニードル104軸方向に向かってニードル104側に突起する構成とすることもできる。これによって、燃料貯留部108に発生した燃料の旋回流が、突起部を回転の中心としてより安定化するために、旋回流の高速化を図ることができる。よって、燃料貯留部108の燃料中に生成させる気泡をより微細化、均一化することができる。また、燃料貯留部108に生成する旋回流の回転中心付近のより低圧の位置に気体吸入孔109を開口することができることから、ノズルボディ101の外部から気体がより吸入され易くなる。よって、燃料貯留部108の燃料中に生成する微細気泡をより多量化することができる。
なお、燃料貯留部108は、本発明の気泡生成手段の一構成例である。
この場合、気体吸入孔109は、ノズルボディ101の先端部から燃料貯留部108に向かう途中までの全部または一部分の孔径が燃料貯留部108側に向かって連続的に縮小する構成であってもよい。これによって、吸入される気体が気体吸入孔109の連続的な孔径の縮小に沿って縮流されるために、高速旋回流のより回転中心付近に、すなわち、より低圧の部分に向かって集中的に導入される。それによって、吸入された気体が高速旋回流の回転中心から燃料貯留部108の燃料に満遍なく混合されるために、燃料中に発生する微細気泡をより均一化することができる。
なお、気体吸入孔109は、本発明の気泡生成手段の一構成例である。
この場合、撃力付与部110を構成する片持梁は、噴射燃料の衝突によって気泡の崩壊に効果的な周波数で振動できる任意の大きさ及び材質に設定することができるが、例えば長さ10[mm]、厚さ0.5[mm]の銅板とすることができる。また、各片持梁の傾斜角は、噴射燃料に要求される噴霧軸線に基づいて任意の角度に設定することができる。そして、各片持梁の面部の形状は、矩形に限られずに任意の形状を採用することができる。
この場合、第1層における隣り合う片持梁との隙間は、第2層に配置される片持梁の幅以下とすることが望ましい。また、撃力付与部110は、二層構造に限られずに、三層以上からなる多層構造であってもよい
なお、撃力付与部110は、本発明の撃力付与手段の一構成例である。
フューエルポンプから燃料流路を通じて高圧供給された燃料は、ニードル104が開弁されると燃料通路103から燃料貯留部108へ向かって燃料案内溝107を流通する。燃料は、燃料貯留部108に到達するまでの間に螺旋状の燃料案内溝107を流通することで旋回力(回転成分)が付与される。また、燃料は、より大径の燃料通路103から燃料案内溝107を通じてより小径の燃料貯留部108へ流入する際に流速が増加される。
このように、液中の微細気泡の崩壊エネルギーによって液滴が超微細化される。よって、燃料中の微細気泡の崩壊エネルギーを活用することで、内燃機関の噴射燃料の微粒化を促進することができる。
この場合、一般的な燃料噴射弁において燃料溜まり部(本実施例の燃料貯留部108に相当する)の燃料が噴射されるまでの時間を考慮すると、微細気泡はその発生後にmsオーダーで圧壊することが求められる。そのため、微細気泡の圧壊タイミングを燃料噴射の直後とするためには、燃料中の気泡径を数μm以下まで微細化することが望まれる。
更に、燃料噴射装置20は、吸気弁22方向に燃料を噴射可能な燃料噴射孔202と、吸気弁22の軸部に撃力付与部210と、を備えている。
なお、インジェクタ200は、本発明の燃料噴射装置の一構成例である。
この場合、燃料噴射孔202の孔数は1孔に限られず、仕様に応じて任意の孔数を設けることができる。
この場合、実施例1と同様に、撃力付与部210を構成する片持梁の大きさ、材質、形状および軸部への取付角度は任意に設定することができる。また、撃力付与部210は二層構造に限られずに、単層構造、または三層以上からなる多層構造であってもよい。そして、撃力付与部210は、吸気弁22軸のインジェクタ200に対向する側にのみ、複数の片持梁を設ける構成であってもよい。
なお、撃力付与部210は、本発明の燃料噴射装置および撃力付与手段の一構成例である。
更に、燃料噴射装置30は、ピストン23方向に燃料を噴射可能な燃料噴射孔302と、ピストン23の頂面中央部に撃力付与部310を備えている。
この場合、インジェクタ300の取付位置および角度は上記に限定されずに、内燃機関の仕様に応じて任意の取付位置および角度で装着することができる。
なお、インジェクタ300は、本発明の燃料噴射装置の一構成例である。
この場合、燃料噴射孔302の孔数は4孔に限られず、仕様に応じて任意の孔数を設けることができる。
この場合、実施例1と同様に、撃力付与部310を構成する片持梁の大きさ、材質、形状および固定部310aへの取付角度は任意に設定することができる。また、撃力付与部310は二層構造に限られずに、単層構造、または三層以上からなる多層構造であってもよい。そして、例えばピストン23が頂面に凹状の燃焼室(キャビティ)を有するリエントラント型燃焼室を構成する場合、ピストン23のキャビティ中央部に撃力付与部310を設けてもよい。
なお、撃力付与部310は、本発明の燃料噴射装置および撃力付与手段の一構成例である。
更に、燃料噴射装置40は、ピストン23の頂面中央部に撃力付与部410を備えている。
この場合、撃力付与部410の材質、凹凸部の大きさ及び形状は、予め台上試験等にて求めた噴射燃料中の気泡の崩壊促進に有効な任意の材質、大きさ及び形状に設定することができるが、凹凸部の形状は鋭角であることが好ましい。また。撃力付与部410は、その設置場所がピストン頂面に限定されず、噴射燃料と衝突可能なあらゆる位置に設けることができる。
なお、撃力付与部410は、本発明の燃料噴射装置および撃力付与手段の一構成例である。
22 吸気弁
23 ピストン
100,200,300 インジェクタ(燃料噴射装置)
101 ノズルボディ
102,202,302 燃料噴射孔
103 燃料通路
104 ニードル
104a 第1ガイド部
106 弁座
107 燃料案内溝(気泡生成手段)
108 燃料貯留部(気泡生成手段)
109 気体吸入孔(気泡生成手段)
110,210,310,410 撃力付与部(撃力付与手段)
Claims (11)
- 内燃機関に設置され、ノズルボディの先端部近傍に設けられた燃料噴射孔から燃料を噴射可能な燃料噴射ノズルを有する燃料噴射装置であって、
前記燃料噴射孔から噴射される燃料に気泡を生成する気泡生成手段と、
前記燃料噴射孔から噴射される燃料の全部または一部と衝突可能に設けられ、該燃料に撃力を付与して前記気泡を崩壊する撃力付与手段と、
を備え、
前記気泡生成手段は、前記燃料噴射ノズルに供給される燃料を前記燃料噴射孔へと導く燃料通路と、
前記ノズルボディに摺動自在に収容されるニードルと、
前記ノズルボディの壁面と前記ニードルとの摺動部のいずれかに1または複数形成され、前記燃料通路側と前記燃料噴射孔側とを螺旋状に連通する燃料案内溝と、
前記ニードルと前記燃料噴射孔との間に設けられ、前記燃料案内溝を通過する燃料を貯留可能な燃料貯留部と、
前記ノズルボディの外部から前記燃料貯留部内で旋回する旋回流の回転中心に向かって気体を吸入可能な気体吸入孔と、
を有することを特徴とする燃料噴射装置。 - 前記撃力付与手段は、一端部側が前記燃料噴射孔から噴射される燃料の衝突によって振動可能な片持梁であることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
- 前記撃力付与手段は、一端部側が前記燃料噴射孔から噴射される燃料の衝突によって振動可能な片持梁を含み、
前記片持梁は、前記燃料噴射孔に近い側に配置される第1層と、前記燃料噴射孔から遠い側に配置される第2層とを形成し、
前記第1層を形成する片持梁は、隣接する片持梁と隙間を設けて並列配置され、
前記第2層を形成する片持梁は、前記隙間の位置に対応させて並列配置されることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。 - 内燃機関に設置され、ノズルボディの先端部近傍に設けられた燃料噴射孔から燃料を噴射可能な燃料噴射ノズルを有する燃料噴射装置であって、
前記燃料噴射孔から噴射される燃料に気泡を生成する気泡生成手段と、
前記燃料噴射孔から噴射される燃料の全部または一部と衝突可能に設けられ、該燃料に撃力を付与して前記気泡を崩壊する撃力付与手段と、
を備え、
前記撃力付与手段は、一端部側が前記燃料噴射孔から噴射される燃料の衝突によって振動可能な片持梁を含み、
前記片持梁は、前記燃料噴射孔に近い側に配置される第1層と、前記燃料噴射孔から遠い側に配置される第2層とを形成し、
前記第1層を形成する片持梁は、隣接する片持梁と隙間を設けて並列配置され、
前記第2層を形成する片持梁は、前記隙間の位置に対応させて並列配置されることを特徴とする燃料噴射装置。 - 前記撃力付与手段は、前記ノズルボディに設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の燃料噴射装置。
- 前記撃力付与手段は、前記内燃機関の吸気弁に設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の燃料噴射装置。
- 前記撃力付与手段は、前記内燃機関のピストン頂面に設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の燃料噴射装置。
- 前記撃力付与手段は、前記燃料噴射孔側に向かって配置される凹凸部であることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
- 前記撃力付与手段は、前記内燃機関のピストン頂面に設けられることを特徴とする請求項8記載の燃料噴射装置。
- 前記撃力付与手段は、振動可能な超音波振動子であることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
- ノズルボディの先端部近傍に設けられた燃料噴射孔から燃料を噴射可能な燃料噴射ノズルであって、
前記燃料噴射孔から噴射される燃料中に気泡を生成する気泡生成手段と、
一端部側が前記燃料噴射孔から噴射される燃料の全部または一部と衝突可能に前記ノズルボディに設けられ、該燃料の衝突によって振動可能な片持梁と、を備え、
前記気泡生成手段は、前記燃料噴射ノズルに供給される燃料を前記燃料噴射孔へと導く燃料通路と、
前記ノズルボディに摺動自在に収容されるニードルと、
前記ノズルボディの壁面と前記ニードルとの摺動部のいずれかに1または複数形成され、前記燃料通路側と前記燃料噴射孔側とを螺旋状に連通する燃料案内溝と、
前記ニードルと前記燃料噴射孔との間に設けられ、前記燃料案内溝を通過する燃料を貯留可能な燃料貯留部と、
前記ノズルボディの外部から前記燃料貯留部内で旋回する旋回流の回転中心に向かって気体を吸入可能な気体吸入孔と、
を有することを特徴とする燃料噴射ノズル。
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