JP5590439B2 - 透明ハイガスバリア膜用コーティング液及びそれを用いて得られるコーティング膜並びに積層フィルム - Google Patents
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Description
(1)合成スメクタイトとカルボキシメチルセルロースナトリウム塩を主な固体成分とし、溶媒としての水又は水とアルコールを主な液体成分とするコーティング液であって、1)合成スメクタイト/カルボキシメチルセルロースナトリウム塩の重量比が40/60〜60/40であり、2)上記水とアルコールを主な液体成分とする場合、水に対するアルコール濃度が0超〜30重量%からなり、3)固液比が1〜10重量%であり、4)粘度が10〜1000m・Pa・s(B型粘度計:23℃、60rpmによって測定)であり、5)前記カルボキシメチルセルロースナトリウム塩の分子量が大きくても10万である、ことを特徴とする高分散性コーティング液。
(2)前記合成スメクタイトが、製造過程で生ずる過剰な副生電解質である少なくとも硫酸ナトリウムを除去したものである、前記(1)に記載のコーティング液。
(3)前記アルコールが、エタノール、メタノール、プロパノール、及びイソプロパノールの1種又は2種以上である、前記(1)に記載のコーティング液。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載のコーティング液を、基材上に塗布し、乾燥して基材に密着させたことを特徴とするコーティング膜。
(5)ガスバリア性を示し、膜厚が0.5μmのコーティング膜の酸素の透過度が、高くても0.5cc/m2・day・atm(23℃、ドライ酸素)である、前記(4)に記載のコーティング膜。
(6)基材の透明性あるいは色彩を阻害しない透明性を有する、前記(4)に記載のコーティング膜。
(7)基材との密着性を有し、180度折り曲げ試験[膜厚が0.5μmのコーティング膜を180度折り曲げ、その後、元に戻し、電子顕微鏡(1000倍率)で観察]で、剥離やクラックが発生せず、折り曲げ試験後も、酸素の透過度の変化もなく、ガスバリア性を有する、前記(4)に記載のコーティング膜。
(8)厚みが、0.06〜0.5μmである、前記(4)に記載のコーティング膜。
(9)バーコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、ラミナーフローコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング、ナイフコーティング、カーテンコーティング、ロッドコーティング、エアードクターコーティング、ブレードコーティング、コンマコーティングのいずれかのコーティング方法により、基材上に塗布したものである、前記(4)に記載のコーティング膜。
(10)前記(5)に記載のコーティング膜上に、無機物を積層した構造を有することを特徴とする積層フィルム。
(11)真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法及びプラズマCVD法のいずれかの積層方法により、コーティング膜上に無機物を積層したものである、前記(10)に記載の積層フィルム。
本発明は、透明性の高い合成粘土と、透明性の高い水可溶性の高分子を、水あるいは水を主成分とする液に分散させ、ダマを含まない均一なコーティング液を作製すること、このコーティング液を、表面が平坦な基材、例えば、プラスチックフィルムなどに、一般的なコーティング方法により塗布し、粘土粒子を沈積させるとともに、分散媒である液体を加熱蒸発法などにより乾燥除去し、コーティング膜を作製することを特徴とするものであり、それにより、基材との密着性に優れ、透明性があって、基材の透明性を阻害しない、しかも、粘土粒子が配向して積層された状態になっている、ガスバリア性に優れ、耐熱性も優れたコーティング膜を作製し、提供するものである。
(1)合成スメクタイトとCMCNaを主成分とし、溶媒が、水又は水とアルコールからなるコーティング液であって、このコーティング液をプラスチックフィルム、シートなどのフレキシブルな基材上に塗布し、乾燥させて密着させたコーティング膜からなるフィルム又はシートを提供できる。
(2)上記フィルム又はシートは、これまでにない、ハイガスバリア性を有し、密着性に優れ、剥離がなく、耐クラック性を有し、透明性があって、基材の透明性あるいは色彩を阻害しない効果がある。
(3)容器などの形状が平面でない基材においても、塗布方法をディップコーティングやスプレーコーティングにすることによって、同様の効果が得られ、保護膜としての機能を持たせることができる。
(4)上記コーティング膜に、金属、金属酸化物、無機酸化物などの無機質を積層してなる積層フィルムは、水蒸気バリア性が出現し、湿気を嫌う食品、医薬品、精密機械部品・材料など、日用品、工業用品の包装材料として有用である。
<比較例1>
比較のために、CMCNaだけの組成と、合成スメクタイトだけの組成のコーティング膜を作製し、PETフィルムとコーティング膜間の接着力を評価した。表4に示したように、CMCNa無添加の場合は、すべてのコーティング膜厚で剥離があった。
Claims (11)
- 合成スメクタイトとカルボキシメチルセルロースナトリウム塩を主な固体成分とし、溶媒としての水又は水とアルコールを主な液体成分とするコーティング液であって、(1)合成スメクタイト/カルボキシメチルセルロースナトリウム塩の重量比が40/60〜60/40であり、(2)上記水とアルコールを主な液体成分とする場合、水に対するアルコール濃度が0超〜30重量%からなり、(3)固液比が1〜10重量%であり、(4)粘度が10〜1000m・Pa・s(B型粘度計:23℃、60rpmによって測定)であり、(5)前記カルボキシメチルセルロースナトリウム塩の分子量が大きくても10万である、ことを特徴とする高分散性コーティング液。
- 前記合成スメクタイトが、製造過程で生ずる過剰な副生電解質である少なくとも硫酸ナトリウムを除去したものである、請求項1に記載のコーティング液。
- 前記アルコールが、エタノール、メタノール、プロパノール、及びイソプロパノールの1種又は2種以上である、請求項1に記載のコーティング液。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のコーティング液を、基材上に塗布し、乾燥して基材に密着させたことを特徴とするコーティング膜。
- ガスバリア性を示し、膜厚が0.5μmのコーティング膜の酸素の透過度が、高くても0.5cc/m2・day・atm(23℃、ドライ酸素)である、請求項4に記載のコーティング膜。
- 基材の透明性あるいは色彩を阻害しない透明性を有する、請求項4に記載のコーティング膜。
- 基材との密着性を有し、180度折り曲げ試験[膜厚が0.5μmのコーティング膜を180度折り曲げ、その後、元に戻し、電子顕微鏡(1000倍率)で観察]で、剥離やクラックが発生せず、折り曲げ試験後も、酸素の透過度の変化もなく、ガスバリア性を有する、請求項4に記載のコーティング膜。
- 厚みが、0.06〜0.5μmである、請求項4に記載のコーティング膜。
- バーコーティング、ロールコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、ラミナーフローコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング、ナイフコーティング、カーテンコーティング、ロッドコーティング、エアードクターコーティング、ブレードコーティング、コンマコーティングのいずれかのコーティング方法により、基材上に塗布したものである、請求項4に記載のコーティング膜。
- 請求項5に記載のコーティング膜上に、無機物を積層した構造を有することを特徴とする積層フィルム。
- 真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法及びプラズマCVD法のいずれかの積層方法により、コーティング膜上に無機物を積層したものである、請求項10に記載の積層フィルム。
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