JP5590193B1 - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】情報処理装置と周囲の人物との距離に応じた省電力制御を行う。
【解決手段】情報処理装置の一例である画像形成装置は、焦電センサで人物の存在を検知すると、自装置の正面側に位置する接近検知範囲を撮影する撮影部を起動し、撮影を開始する(S1,S2)。画像形成装置は、接近検知範囲内を撮影した撮影画像に基づいて人物の動きを検出し、その人物の自装置への接近を検知すると、スリープモードから通常モードへ移行する(S3からS5)。その後、画像形成装置は、人物が作業を終了する等の理由で、接近検知範囲よりも近い滞在検知範囲であって自装置を操作する人物が滞在する滞在検知範囲内で、人物の存在を検知しなくなると(S7;NO)、タイマによる計時を開始し、設定時間が経過すると、通常モードからスリープモードへ移行する(S8からS11)。
【選択図】図5

Description

本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
情報処理装置の低消費電力化を実現するために、その情報処理装置の周囲に人物が存在しないことを検知して省電力制御を開始する技術が、例えば特許文献1,2に開示されている。特許文献1は、画像処理装置の周囲の人の有無を人感センサで感知し、ジョブ処理指示者が画像処理装置から離れたことを検知した場合に、実行中のジョブ種で電力供給の必要がない処理部について節電移行処理を実行することを開示している。特許文献2は、情報処理装置の近傍における人の存在の有無を人検出センサで検出し、人無検出時間が閾値に達すれば、その情報処理装置を操作する人が近くにいないとして、操作画像を消去することを開示している。
特開2012−142778号公報 特開2002−6686号公報
本発明の目的は、情報処理装置と周囲の人物との距離に応じた省電力制御を行うことである。
発明の請求項に係る情報処理装置は、撮像部を含み、自装置から第1範囲内の人の接近を検知する第1検知手段と、前記第1範囲よりも狭い第2範囲内の人の存在を検知する第2検知手段と、前記第1検知手段が接近を検知すると、自装置を第1モードとし、前記第2検知手段が前記第2範囲内に人の存在を検知しなくなると該第1モードよりも消費電力量が少ない第2モードに移行する移行手段とを備える。
発明の請求項に係るプログラムは、情報処理装置のコンピュータを、撮像部を含み、前記情報処理装置から第1範囲内の人の接近を検知する第1検知手段と、前記第1範囲よりも狭い第2範囲内の人の存在を検知する第2検知手段と、前記第1検知手段が接近を検知すると、前記情報処理装置を第1モードとし、前記第2検知手段が前記第2範囲内に人の存在を検知しなくなると該第1モードよりも消費電力量が少ない第2モードに移行する移行手段として機能させるためのプログラムである。
求項2に係る発明によれば、撮像部を有しない場合に比べて、装置への人の接近を正確に把握しやすくすることができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の外観構成を示す斜視図。 同画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図。 同画像形成装置により人物の存在が検知される範囲の説明図。 同画像形成装置の機能構成を示すブロック図。 同画像形成装置のモードを制御する処理の流れを示すフローチャート。 同画像形成装置の周辺に居る人物の位置の時間的変化を例示した図。 同画像形成装置の周辺に居る人物の位置の時間的変化を例示した図。 同画像形成装置の滞在検知範囲の設定の手順を示すフローチャート。 同画像形成装置の滞在検知範囲の設定例の説明図。 同画像形成装置の滞在検知範囲の設定例の説明図。
本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。以下、本発明の情報処理装置を画像形成装置に適用した例を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置10の外観構成を示す斜視図である。図1に示すように、画像形成装置10は、ここではコンソール型であり、スキャン処理、コピー処理及びファクシミリ送信処理を含む情報処理を行う。画像形成装置10を利用する人物(つまり利用者)は、画像形成装置10の正面側に立って、操作パネル部100を操作する。操作パネル部100は、画像形成装置10の上面における正面側の位置に設けられ、ここでは、操作部12、表示部14及び第2撮影部18を含んで構成される。また、画像形成装置10は、自装置の正面側に居る人物の存在を検知するために、焦電センサ16及び第1撮影部17を備える。図1に示す検出範囲Fは、焦電センサ16が人物の存在を検出する範囲である。第1撮影部17は、焦電センサ16よりも、画像形成装置10の高さ方向上側に配置される。
画像形成装置10は、通常モード及びスリープモードという、消費電力量が異なる2つのモードのいずれかに従って動作する。通常モードは、利用者が行った操作に応じて情報処理を実行する「第1のモード」の一例である。画像形成装置10が通常モードで動作するときには、画像形成装置10の各部に、情報処理の実行に要する電力が供給される。スリープモードは、画像形成装置10の少なくとも一部の動作を一時的に停止させる「第2のモード」の一例である。画像形成装置10がスリープモードで動作するときには、画像形成装置10の少なくとも一部への電力供給が停止させられ、画像形成装置10の消費電力量が通常モードのときよりも少なくなる。ただし、画像形成装置10がスリープモードで動作するときにも、制御部11、焦電センサ16及び第1撮影部17への電力供給が行われ、これら各部がスリープモード時の動作を行い得るようになっている。
図2は、画像形成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、画像形成装置10は、制御部11と、操作部12と、記憶部13と、表示部14と、画像形成部15と、焦電センサ16と、第1撮影部17と、第2撮影部18と、電源制御部19とを備える。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有するプロセッサを備える。CPUは、ROMや記憶部13に記憶された制御プログラムをRAMに読み出して実行することにより、画像形成装置10の各部を制御する。また、制御部11は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)で例示される画像処理部を備える。この画像処理部は、画像形成装置10において画像解析等の画像処理を司る。また、制御部11は、時刻を計る計時手段としてタイマTを有する。
操作部12は、複数の操作子を備える操作装置である。操作部12は、利用者により行われた操作を受け付けて、受け付けた操作を示す操作信号を制御部11へ供給する。記憶部13は、例えばハードディスク装置を有し、制御部11により実行される制御プログラム等を記憶する。表示部14は、例えば液晶ディスプレイを備え、画像形成装置10の幅方向において操作部12に隣り合って配置される。表示部14は、表示面に画像(画面)を表示する表示装置である。画像形成部15は、例えば電子写真プロセスにより、用紙等のシートに画像を形成するプリンタである。
焦電センサ16は、検出範囲Fの赤外線の量を検出する焦電素子を備え、赤外線の量の検出結果を制御部11へ供給するセンサである。第1撮影部17及び第2撮影部18の各々は、撮影レンズ及びCCD(Charge Coupled Device)で例示される撮像素子を有し、撮影して撮影画像(ここでは動画像)を生成する。特に、第1撮影部17は、撮影レンズとして広角レンズ(例えば魚眼レンズ)を有し、画像形成装置10の正面側を、通常の撮影レンズよりも広い視野角で撮影する。第2撮影部18は、画像形成装置10の幅方向において表示部14に隣り合って配置される。第2撮影部18は、撮影画像を用いて顔認証を行い得るように、利用者の顔を撮影する位置に配置される。
電源制御部19は、図示せぬ電源(ここでは商用電源)と電気的に接続され、電源から画像形成装置10の各部への電力の供給を制御する。例えば、電源制御部19は、制御部11により通常モード又はスリープモードに設定されると、設定されたモードに応じた電力を、画像形成装置10の各部へ供給する電源制御を行う。
なお、図2では、画像形成装置10の各部に接続される給電線の図示を省略している。
画像形成装置10は、上述した構成以外にも、原稿等の画像を読み取る画像読取部や外部装置と通信するための通信部等の、一般の画像形成装置と同等の構成を有する。また、画像形成装置10は、後述する周辺機器20(例えば後処理装置)を接続する接続部等、周辺機器20と協働して情報処理を行うための構成を有している。周辺機器20の具体的構成については特に問わないが、例えば、周辺機器20は、画像形成装置10に供給されるシート又は画像形成装置10が排出したシートを蓄積する大容量のシート収容装置である。
画像形成装置10が実行する情報処理の一例を説明すると、コピー処理を実行するときには、制御部11は、画像読取部に原稿の画像を読み取らせて画像データを生成し、画像形成部15により、この画像データに基づいてシート上に画像を形成する。スキャン処理を実行するときには、制御部11は、画像読取部に原稿の画像を読み取らせて画像データを生成し、この画像データを記憶部13に記憶させるか、ネットワーク経由でデータ送信する。ファクシミリ送信処理を実行するときには、制御部11は、画像読取部に原稿の画像を読み取らせて画像データを生成し、この画像データを、図示せぬ電話回線を介してファクシミリ送信する。
図3は、画像形成装置10により人物の存在が検知される範囲を説明する図である。図3には、画像形成装置10及びその周辺を、画像形成装置10の高さ方向上側から平面視したときの図を示す。
図3に示すように、焦電センサ16の検出範囲Fは、画像形成装置10の正面側に形成され、高さ方向上側からの平面視で略扇形である。画像形成装置10を利用しようとする人物が、画像形成装置10に接近した場合、まず、この人物は検出範囲F内に進入する。
図3に示す接近検知範囲R1は、画像形成装置10の正面側に形成され、高さ方向上側からの平面視で略扇形である。接近検知範囲R1は、検出範囲Fの略全体を含むように設定される。画像形成装置10に接近した人物は、接近検知範囲R1内に進入する。接近検知範囲R1は、画像形成装置10から「第1の距離」の範囲の一例である。ここでは、図3に符号「P」を付して表した位置であって第1撮影部17が配置された位置を、画像形成装置10の位置とする。
なお、接近検知範囲R1は、ここでは、中心角が180度の扇形(半円形)であるが、中心角は180度以外の角度であってもよい。ただし、第1撮影部17は、少なくとも接近検知範囲R1の全体を撮影範囲とする。
滞在検知範囲R2は、画像形成装置10の正面側に設定され、高さ方向上側からの平面視で矩形である。この矩形範囲は、画像形成装置10の幅方向に長さがWであり、画像形成装置10の奥行方向に長さがDである。滞在検知範囲R2の幅方向の長さWは、ここでは、画像形成装置10の幅方向の長さと同じ又は略同じである。滞在検知範囲R2は、画像形成装置10から「第2の距離」の範囲の一例であり、接近検知範囲R1よりも画像形成装置10に近い距離の範囲である。このため、滞在検知範囲R2は、その全体が接近検知範囲R1内に含まれるように設定される。画像形成装置10の利用者は、滞在検知範囲R2内に進入した後、この滞在検知範囲R2内に滞在し、操作パネル部100を使用した操作等を行う。
接近検知範囲R1及び滞在検知範囲R2の各々における人物の存在の検知は、制御部11が第1撮影部17の撮影画像を解析することにより行われるが、詳細は後で説明する。また、接近検知範囲R1及び滞在検知範囲R2の各々は、厳密に図3に示すとおりに設定される必要はなく、第1撮影部17の撮影画像に基づいて特定し得る精度で足りる。
図4は、画像形成装置10の制御部11の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、制御部11は、監視制御手段111と、接近検知手段112と、存在検知手段113と、モード制御手段114と、機器検出手段115とに相当する機能を実現する。
監視制御手段111は、画像形成装置10がスリープモードであるときに、焦電センサ16の赤外線の量の検出結果を監視して、第1撮影部17を制御する手段である。具体的には、監視制御手段111は、焦電センサ16の赤外線の検出結果に基づいて、検出範囲F内の人物の存在を検出すると、第1撮影部17を起動させて撮影を開始させる。この際、監視制御手段111は、第1撮影部17への電力供給を開始するように、電源制御部19に指示する。
接近検知手段112は、接近検知範囲R1内の人物の接近を検知する手段である。接近検知手段112は、接近検知範囲R1の撮影画像を第1撮影部17から取得し、取得した撮影画像に基づいて、画像形成装置10への人物の接近を検知する。例えば、接近検知手段112は、撮影画像を画像解析して、画像形成装置10から人物までの距離や人物の動きを検出することにより、接近検知範囲R1内の人物の接近を検知する。接近検知手段112は、「第1の検知手段」の一例である。
存在検知手段113は、滞在検知範囲R2内の人物の存在を検知する手段である。存在検知手段113は、第1撮影部17から接近検知範囲R1の撮影画像を取得し、取得した撮影画像に基づいて、滞在検知範囲R2内の人物の存在を検知する。例えば、存在検知手段113は、撮影画像を画像解析して、画像形成装置10から人物までの距離や位置を検出することにより、滞在検知範囲R2内の人物の存在を検知する。存在検知手段113は、「第2の検知手段」、又は、自装置から第1の距離を撮影した画像に基づいて、当該第1の距離よりも自装置に近い第2の距離内の人物の存在を検知する「検知手段」の一例である。
モード制御手段114は、画像形成装置10が従うモードを制御する手段ある。モード制御手段114は、画像形成装置10のモードを新たに設定した際には、設定後のモードに応じた電力供給を行うように電源制御部19に指示するとともに、画像形成装置10の各部を起動又は動作を停止させる制御を行う。例えば、モード制御手段114は、画像形成装置10がスリープモードである場合に、接近検知手段112により人物の接近が検知されると、スリープモードから通常モードに移行させる。また、モード制御手段114は、存在検知手段113により人物の存在が検知されているときには、画像形成装置10を通常モードとし、存在検知手段113により人物の存在が検知されなくなると、スリープモードに移行させる。すなわち、モード制御手段114は、「モード移行手段」の一例である。
なお、モード制御手段114は、上述した場合とは別の契機に、自装置のモードを設定してもよい。例えば、モード制御手段114は、スリープモードへの移行を指示する操作が操作部12により受け付けられると、画像形成装置10をスリープモードに移行させる。
機器検出手段115は、画像形成装置10への周辺機器20の接続を検出する手段である。存在検知手段113は、機器検出手段115により周辺機器20の接続が検出されると、接続が検出された周辺機器20に応じて滞在検知範囲R2を変化させる。ただし、接近検知範囲R1は、機器検出手段115による検出結果によらないで一定である。周辺機器20としては、画像形成装置10の外側に配置される機器を想定する。すなわち、機器検出手段115は、「検出手段」の一例である。
以上のとおり、制御部11は、画像形成装置10の電力制御を行う電力制御装置として機能する。
画像形成装置10のハードウェア構成及び機能構成の説明は以上であるが、画像形成装置10では、例えば、焦電センサ16、第1撮影部17及び第2撮影部18を、監視制御手段111、接近検知手段112、存在検知手段113及び機器検出手段115に相当する機能を実現するモジュール上に実装した人物検知部が構成されていてもよい。この場合、制御部11は、人物検知部を制御し、また、人物検知部による人物の接近又は存在の検知結果に応じた制御をする。
図5は、画像形成装置10のモードの制御に関する処理の流れを示すフローチャートである。図6及び図7は、画像形成装置10の周辺に居る人物の位置の時間的変化を例示した図である。図6及び図7、また、後述する図9及び図10には、図3と同じく、画像形成装置10及びその周辺を、画像形成装置10の高さ方向上側から平面視したときの図を示す。以下、滞在検知範囲R2が図3に示すとおりに設定されている場合、すなわち、周辺機器20が接続されていない場合の画像形成装置10の動作を説明する。
画像形成装置10がスリープモードで動作するとき、制御部11は、焦電センサ16による赤外線の量の検出結果を監視して、検出範囲F内に人物が存在するかどうかを判断する。図6(a)に示すように、人物Hが検出範囲F内に進入すると、制御部11は、焦電センサ16の検出結果に基づいて、検知範囲R内の人物の存在を検知する(ステップS1)。
検出範囲F内の人物の存在を検知すると、制御部11は、第1撮影部17への電力供給を開始するように電源制御部19に指示するとともに、第1撮影部17を起動させて接近検知範囲R1の撮影を開始させる(ステップS2)。第1撮影部17により撮影が開始されると、制御部11は、第1撮影部17から取得した撮影画像を解析して人物の動きを検出する処理を開始する(ステップS3)。
ステップS3で開始される人物の動きを検出する処理では、制御部11は、画像形成装置10から人物までの距離を推定するとともに、人物の動きを示す動きベクトルを算出する。この人物の動きを検出する処理は公知の方法により行われてよいが、例えば、制御部11は、撮影画像から検出した身体の部位の大きさに基づいて、画像形成装置10から人物までの距離を推定する。また、制御部11は、第1撮影部17の撮影画像に対しフレーム処理を施し、複数フレームの撮影画像を時系列順に比較する。この際、制御部11は、人物の身体の部位として、例えばつま先を検出し、検出した部位の動きを解析して動きベクトルを算出する。例えば、制御部11は、第1撮影部17から取得した撮影画像を平面画像に補正(平面視展開)してから人物の動きを検出する。
次に、制御部11は、接近検知範囲R1内の人物の接近を検知したかどうかを判断する(ステップS4)。図6(b)に示すように、例えば、人物Hが接近検知範囲R1内にあり、且つ、画像形成装置10の方向(図6(b)の矢印参照。)に移動している判断した場合に、制御部11は人物の接近を検知したと判断する(ステップS4;YES)。
なお、制御部11は、焦電センサ16により人物の存在が検知されている期間においては、人物の動きを検出する処理を行い、ステップS4の処理で接近の有無を判断する処理を繰り返す(ステップS4;NO)。
ステップS4の処理で「YES」と判断した場合、制御部11は、画像形成装置10のモードを、スリープモードから通常モードへ移行させる(ステップS5)。この際、制御部11は、通常モードに応じた電力供給を画像形成装置10の各部に行うように電源制御部19に指示するとともに、画像形成装置10の各部を起動させる。
なお、制御部11は、接近検知範囲R1内の人物の存在を検知した場合に、直ちに通常モードへ移行させるのでなく、画像形成装置10への接近を検知した場合に、通常モードへ移行させる。このため、人物Hが接近検知範囲R1を通り過ぎただけの場合に、画像形成装置10が通常モードに移行してしまう機会が少なくなる。
次に、制御部11は、滞在検知範囲R2内に人物が存在(つまり滞在)しているかどうかを検知する処理を開始する(ステップS6)。制御部11は、第1撮影部17の撮影画像を解析して人物の身体の部位を検出し、検出した部位の位置及び大きさに基づいて、滞在検知範囲R2内の人物の存在を検知する。例えば、制御部11は、検出した身体の部位の大きさに基づいて、画像形成装置10から人物までの距離を推定し、検出した身体の部位の位置に基づいて人物が存在する方向を特定する。
次に、制御部11は、滞在検知範囲R2内に人物が存在するかどうかを判断する(ステップS7)。例えば、図6(c)に示す位置に人物Hが居て、制御部11が、滞在検知範囲R2内に人物が存在すると判断した場合には(ステップS7;YES)、ステップS6の処理に戻る。制御部11は、滞在検知範囲R2内の人物の存在を検知しなくなるまで通常モードにしまま、滞在検知範囲R2内の人物の存在を検知する処理を繰り返す。
ここで、図7(a)に示すように、画像形成装置10を使用した作業を終了した等の理由で、人物Hが滞在検知範囲R2外へ移動した場合を考える。この場合、制御部11は、滞在検知範囲R2内に人物が存在しなくなったと判断して(ステップS7;NO)、ステップS8の処理へ進む。そして、制御部11は、タイマTによる計時を開始する(ステップS8)。すなわち、制御部11は、滞在検知範囲R2内に人物が存在しなくなったときからの経過時間をタイマTで計る。
次に、制御部11は、滞在検知範囲R2内に人物が存在するかどうかを判断する(ステップS9)。ステップS9の処理では、制御部11は、滞在検知範囲R2内に人物が存在しなくなった後、再び人物の存在を検知するようになったかどうかを判断する。図7(b)に示すように、人物Hが画像形成装置10から次第に離れ、滞在検知範囲R2内に人物が存在しない場合には、制御部11は、ステップS9の処理で「NO」と判断し、ステップS10の処理に進む。
次に、制御部11は、タイマTの計時時刻が設定時間を経過したかどうかを判断する(ステップS10)。設定時間は、例えば1分であるが、1分以外の時間に設定されていてもよい。制御部11は、設定時間が経過する前であると判断すると(ステップS10;NO)、ステップS9の処理に戻る。すなわち、制御部11は、ステップS9,S10の処理では、滞在検知範囲R2内に人物が存在しない期間が、設定時間分だけ継続するかどうかを判断することとなる。
ステップS10の処理で、タイマTによる計時開始から設定時間が経過したと判断すると(ステップS10;YES)、制御部11は、画像形成装置10のモードを通常モードからスリープモードに移行させる(ステップS11)。ここでは、制御部11は、画像形成装置10の各部にスリープモード時の電力供給をするように電源制御部19に指示するとともに、スリープモード時に停止させる画像形成装置10の各部の動作を停止させる。その後、制御部11は、検出範囲F内で人物の存在を検知しなくなると、第1撮影部17の動作を停止させる。
ここで、図7(c)に示すように、タイマTによる計時を開始した後、滞在検知範囲R2内に人物が存在しなくなったときから設定時間が経過する前に、制御部11が再び人物の存在を検知した場合を考える。この場合、制御部11は、ステップS9の処理で「YES」と判断して、ステップS12の処理へ進む。次に、制御部11は、タイマTによる計時を停止してリセットする(ステップS12)。そして、制御部11は、人物が滞在検知範囲R2内に存在しなくなったことによるスリープモードへの移行を中止し、ステップS6の処理に戻る。すなわち、制御部11は、人物が滞在検知範囲R2内に存在する場合の動作を再び実行する。
ここでは、同一人物である人物Hが戻ってきた場合を例示しているが、別の人物が滞在検知範囲R2内に移動した場合にも、制御部11は、ステップS9の処理で「YES」と判断する。
図5に示すフローチャートの全体的な処理の流れの説明は以上であるが、続いて、周辺機器20に応じた滞在検知範囲R2の設定に係る動作を説明する。画像形成装置10に周辺機器20が接続されている場合には、制御部11は、ステップS6の処理で、接続中の周辺機器20に応じて滞在検知範囲R2を変化させる。
図8は、画像形成装置10で実行される滞在検知範囲R2の設定の手順を示すフローチャートである。図8に示す各処理は、滞在検知範囲R2内の人物の存在を検出する処理の開始前に実行される。図9及び図10は、滞在検知範囲R2の設定例を説明する図である。
制御部11は、周辺機器20の接続を検出する(ステップS61)。具体的には、制御部11は、周辺機器20が接続されているかどうかを検出し、接続されている場合には、周辺機器20の種類を検出する。
なお、制御部11は、周辺機器20の接続の有無及び接続中の周辺機器20の種類を自動検出するが、利用者により手動設定された情報に基づいて検出してもよい。
次に、制御部11は、周辺機器20が接続中かどうかを判断する(ステップS62)。制御部11は、周辺機器20が接続中でないと判断した場合(ステップS62;NO)、滞在検知範囲R2を変化させない(ステップS63)。すなわち、制御部11は、画像形成装置10の高さ方向上側からの平面視で、幅方向に長さがWで、奥行方向に長さがDとなる滞在検知範囲R2を設定する(図3参照)。
他方、制御部11は、周辺機器20を接続中と判断した場合(ステップS62:YES)、接続中の周辺機器20の種類に応じた滞在検知範囲R2に変化させる(ステップS64)。周辺機器20の種類は、例えば周辺機器20の型番等により特定されるが、これに限定されない。周辺機器20の種類と滞在検知範囲R2との関係は、図示せぬ管理テーブルに記述される等して、記憶部13に記憶される。制御部11は、この管理テーブルを参照して滞在検知範囲R2を設定する。
ステップS64の処理では、制御部11は、周辺機器20が配置される位置及び周辺機器20の寸法に応じて滞在検知範囲R2を変化させる。
図9(a)に示すように、画像形成装置10の幅方向右側(利用者側から見て右側)に隣り合うように周辺機器20aが配置され、且つ、周辺機器20aの幅方向の長さがwaである場合を考える。この場合、画像形成装置10及び周辺機器20aの全体の正面側に、滞在検知範囲R2を設定するべく、制御部11は、画像形成装置10の幅方向の長さWと、周辺機器20aの幅方向の長さwaとを合算したW1(=W+wa)を、滞在検知範囲R2の幅方向の長さとする。奥行方向の長さについては、制御部11は、図3の例と同じくDとする。
また、図9(b)に示すように、画像形成装置10の幅方向右側に隣り合うように周辺機器20bが配置され、且つ、周辺機器20bの幅方向の長さがwb(ただし、wb>wa)である場合を考える。この場合、画像形成装置10及び周辺機器20bの全体の正面側に、滞在検知範囲R2を設定するべく、制御部11は、画像形成装置10の幅方向の長さWと、周辺機器20bの幅方向の長さwbとを合算したW2(=W+wb)を、滞在検知範囲R2の幅方向の長さとする。奥行方向の長さについては、制御部11は、図3の例と同じくDとする。
図9(c)に示すように、周辺機器20bに加えて、画像形成装置10の幅方向左側(利用者側から見て左側)に隣り合うように周辺機器20cが配置され、且つ、この周辺機器20cの幅方向の長さがwcである場合を考える。この場合、画像形成装置10及び周辺機器20b,20cの全体の正面側に滞在検知範囲R2を設定するべく、制御部11は、画像形成装置10の幅方向の長さWと、周辺機器20bの幅方向の長さwbと、周辺機器20cの幅方向の長さwcとを合算したW3(=W+wb+wc)を、滞在検知範囲R2の幅方向の長さとする。奥行方向の長さについては、制御部11は、図3の例と同じくDとする。
画像形成装置10の幅方向に隣り合って周辺機器20が配置された場合、画像形成装置10の利用者は、画像形成装置10の正面側だけではなく、周辺機器20の正面側で作業する場合がある。この場合、図3で説明したように、画像形成装置10の正面側のみに滞在検知範囲R2が設定されていると、利用者が作業中であるにも関わらず、画像形成装置10がスリープモードへ移行する可能性がある。これに対し、制御部11は、接続中の周辺機器20に応じて滞在検知範囲R2を変化させることにより、周辺機器20の正面側に滞在する利用者が、滞在検知範囲R2内に滞在していると検知される。換言すると、周辺機器20が接続されていないときには、周辺機器20が接続されているときに比べ滞在検知範囲R2が狭まる。
ところで、図9で説明した例では、制御部11は、滞在検知範囲R2の奥行方向の長さを、滞在検知範囲R2の全体で長さDとしていた。例えば、図10(a)に示すように、画像形成装置10の前面の位置と、周辺機器20の前面の位置とが奥行方向において異なる場合には、利用者に近い側の前面の位置から距離Dを確保するように、制御部11が滞在検知範囲R2を設定してもよい。画像形成装置10の前面の方が利用者に近い場合には、制御部11は、画像形成装置10の前面の位置から少なくとも距離Dを確保すればよい。
また、画像形成装置10の第1撮影部17が、画像形成装置10及び周辺機器20の正面側だけでなく、側面側を撮影範囲に含む場合には、制御部11は、画像形成装置10の側面側に滞在検知範囲R2を設定してもよい。
図10(b)に示すように、例えば、制御部11は、画像形成装置10の側面側であって周辺機器20とは反対側に、滞在検知範囲R21を設定する。また、制御部11は、周辺機器20の側面側であって画像形成装置10とは反対側に、滞在検知範囲R22を設定する。こうすれば、使用者が画像形成装置10又は周辺機器20の側面側に回り込んで作業をする場合に、画像形成装置10のスリープモードへの不要な移行が抑制される。
なお、制御部11は、周辺機器20が接続されていない場合に、画像形成装置10の側面側に滞在検知範囲を設定してもよい。また、制御部11は、画像形成装置10や周辺機器20の幅方向の長さに一致又は略一致させるように、滞在検知範囲R2を設定するのではなく、滞在検知範囲R2の幅方向に更に長く又は短くしてもよい。
以上説明した実施形態の画像形成装置10は、接近検知範囲R1内の人物の接近を検知すると、スリープモードから通常モードへ移行し、その後、接近検知範囲R1よりも近い滞在検知範囲R2内に人物が存在しなくなると、通常モードからスリープモードへ移行する。すなわち、画像形成装置10では、接近検知範囲R1内に人物が存在しなくなったときにスリープモードに移行する場合に比べて、いち早くスリープモードへ移行する。第1撮影部17による撮影の観点から説明すると、画像形成装置10は、第1撮影部17の撮影画像から人物までの距離を推定して、滞在検知範囲R2内に人物が存在しなくなったことを検知する。よって、画像形成装置10では、撮影画像から人物の存在を検知しなくなったときにスリープモードに移行する場合に比べて、いち早くスリープモードへ移行する。以上のとおり、画像形成装置10は、自装置から人物までの距離に応じてモードの設定を行うことによる省電力制御が行う。
また、画像形成装置10は、撮影画像を解析して自装置から人物までの距離を推定するから、反射型の距離センサ等の他のセンサを使用する場合に比べて、センサの数の増大を抑制し装置構成が簡素化される。
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施してもよい。また、以下に示す変形例は、各々を組み合わせてもよい。
上述した実施形態では、画像形成装置10は、自装置の外側に配置される周辺機器20の接続を検出して滞在検知範囲R2を変化させていたが、自装置が備える又は自装置に接続される機器の移動を検出して、滞在検知範囲R2を変化させてもよい。
周辺機器20が移動させられると、画像形成装置10の全体の寸法が異なり、作業中の利用者が移動し得る範囲も変化する場合があるからである。この種の周辺機器20は、例えば、可動式のユーザインタフェース装置や手差しの給紙トレイ、処理済みのシートが排出される排出トレイであるが、画像形成装置10で移動可能に設けられた機器であって、移動させられることにより、画像形成装置10の外観の形状又は寸法を変化させる機器であればよい。画像形成装置10は、周辺機器20の移動を検出すると、例えば、移動後の周辺機器20の正面側を含むように滞在検知範囲R2を設定する。
上述した実施形態の接近検知範囲R1及び滞在検知範囲R2の寸法又は形状は一例であり、別の寸法又は形状としてもよい。
画像形成装置10は、接近検知範囲R1内に人物が存在することを、自装置への人物の接近と検知して、スリープモードから通常モードへ移行してもよい。
また、画像形成装置10は、第1撮影部17を常に動作させて、接近検知範囲R1内の人物の接近を検知してもよい。この場合、画像形成装置10は、焦電センサ16を備えない構成であってもよい。
また、画像形成装置10は、接近検知範囲R1内の人物の接近を検知するための撮影装置と、滞在検知範囲R2内の人物の存在を検知するための撮影装置とを別々に備えていてもよい。
また、画像形成装置10は、第1撮影部17の撮影画像を使用する方法以外の方法で、接近検知範囲R1内の人物の接近を検知してもよい。例えば、画像形成装置10は、複数の距離センサを使用して、接近検知範囲R1内の人物の位置を特定し、特定した位置の時間変化に基づいて、人物の接近を検知してもよい。画像形成装置10は、滞在検知範囲R2内の人物の存在の検知についても、撮影画像を使用する方法以外の方法で検知してもよい。
また、画像形成装置10は、滞在検知範囲R2内に人物が存在しなくなると、直ちに、スリープモードへ移行してもよい。
また、画像形成装置10は、周辺機器20の接続の有無のみによって滞在検知範囲R2を変化させてもよいし、周辺機器20の接続の有無によらないで、滞在検知範囲R2を一定にしてもよい。
また、画像形成装置10は、滞在検知範囲R2だけでなく、接近検知範囲R1を変化させてもよい。この場合、画像形成装置10は、滞在検知範囲R2の変化と連動させ、例えば、滞在検知範囲R2の全体を含むように接近検知範囲R1を設定する。
画像形成装置10は、例えば利用者の顔認証を行わない場合には、第2撮影部18を備えなくてもよい。
また、人物の動きの検出は、動きベクトルを算出しない方法で行われてもよく、ブロックマッチング等の公知の方法が用いられてもよい。
画像形成装置10は、撮影画像から人物を認識して、人物の動きを検出するのではなく、人物であることを特に認識せずに、公知の移動体抽出の技術を使用して人物の動きを検出してもよい。
上述した実施形態では、画像形成装置10は、滞在検知範囲R2内に人物が存在しなくなると、スリープモードへ移行していたが、移行後のモードは、通常モードよりも消費電力量が少ないのであれば、スリープモード以外のモードであってもよい。例えば、画像形成装置10は、表示部14の表示を停止させて消費電力量を減らす一方で、それ以外の画像形成装置10の各部の動作については維持するモードに移行してもよい。また、画像形成装置10は、通常モード及びスリープモードに加えて、各々と消費電力量が異なる別のモードに従って動作してもよい。
上述した実施形態では、画像形成装置10は、コンソール型であったが、デスクトップ型であってもよく、利用者の操作に応じて情報処理を実行する装置であればよい。
本発明の情報処理装置は、複数機能を有する画像形成装置以外の情報処理装置であってもよく、例えば、スキャン装置やコピー機、ファクシミリ等の情報処理装置であってもよいし、パーソナル・コンピュータやサーバ装置等の情報処理装置であってもよい。
上述した各実施形態の画像形成装置10の制御部11が実現する各機能は、1又は複数のハードウェア回路により実現されてもよいし、1又は複数のプログラムを演算装置が実行することにより実現されてよいし、これらの組み合わせにより実現されてもよい。
制御部11の機能がプログラムを用いて実現される場合、このプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))等)、光記録媒体(光ディスク等)、光磁気記録媒体、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよいし、ネットワークを介して配信されてもよい。また、本発明は、コンピュータが行う情報処理方法或いは電力制御方法として把握し得る。
10…画像形成装置、100…操作パネル部、11…制御部、12…操作部、13…記憶部、14…表示部、15…画像形成部、16…焦電センサ、17…第1撮影部、18…第2撮影部、19…電源制御部、111…監視制御手段、112…接近検知手段、113…存在検知手段、114…モード制御手段、115…機器検出手段、20…周辺機器。

Claims (2)

  1. 像部を含み、自装置から第1範囲内の人の接近を検知する第1検知手段と、
    前記第1範囲よりも狭い第2範囲内の人の存在を検知する第2検知手段と、
    前記第1検知手段が接近を検知すると、自装置を第1モードとし、前記第2検知手段が前記第2範囲内に人の存在を検知しなくなると該第1モードよりも消費電力量が少ない第2モードに移行する移行手段と
    を備える情報処理装置。
  2. 報処理装置のコンピュータを、
    撮像部を含み、前記情報処理装置から第1範囲内の人の接近を検知する第1検知手段と、
    前記第1範囲よりも狭い第2範囲内の人の存在を検知する第2検知手段と、
    前記第1検知手段が接近を検知すると、前記情報処理装置を第1モードとし、前記第2検知手段が前記第2範囲内に人の存在を検知しなくなると該第1モードよりも消費電力量が少ない第2モードに移行する移行手段
    として機能させるためのプログラム。
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