JP5590122B2 - Esd保護デバイス - Google Patents

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    • H01T4/12Overvoltage arresters using spark gaps having a single gap or a plurality of gaps in parallel hermetically sealed

Description

本発明は、電子部品や電子回路を静電気から保護するためのESD保護デバイスに関し、より詳細には、セラミック多層基板内に一定の間隔を隔てて対向された第1,第2の放電電極を有するESD保護デバイスに関する。
従来、半導体装置や電子回路を静電気から保護するために、様々なESD保護デバイス101が用いられている。
例えば下記の特許文献1には、図9(a),(b)に示すESD保護デバイスが開示されている。ESD保護デバイス101は、セラミック多層基板102を有する。セラミック多層基板102内には、空洞103が形成されている。また、セラミック多層基板102内には、第1の放電電極104と、第2の放電電極105とが配置されている。第1の放電電極104及び第2の放電電極105の先端部分が空洞103内に位置している。図9(a)に示すように、空洞103内においてギャップGを隔てて、第1,第2の放電電極104,105の先端同士が対向している。また、上記空洞103の下面には、混合部106が配置されている。混合部106は、第1,第2の放電電極104,105を接続するように第1,第2の放電電極104,105の下面に接続されている。
混合部106の詳細は、図9(b)に示す通りであり、混合部106では、導電性を有さない無機材料によりコーティングされた導電性粒子106aがセラミック材料中に分散されている。
WO2008/146514
特許文献1に記載のESD保護デバイス101では、空洞103に臨む第1,第2の放電電極104,105間の沿面放電と気中放電とを利用している。ここでは、混合部106を設けることにより、放電開始電圧を調整することができるとされている。
しかしながら、ESD保護デバイス101において、第1,第2の放電電極104,105間において放電が繰り返されると、放電開始電圧が上昇したり、静電気が加わった場合でも放電が生じないことがあるという問題があった。
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、放電が繰り返し行われたとしても、放電開始電圧の上昇が生じ難く、静電気が加わった場合に確実に放電させることができる、信頼性に優れたESD保護デバイスを提供することにある。
本発明にかかるESD保護デバイスは、空洞を有するセラミック多層基板と、前記セラミック多層基板内に形成されており、間隔を隔てて互いに対向し合っている第1,第2の放電電極と、前記セラミック多層基板の表面に形成されており、第1及び第2の放電電極にそれぞれ電気的に接続されている第1,第2の外部電極とを備える。前記第1,第2の放電電極は、前記セラミック多層基板と一体焼成されている。本発明では、前記第1の放電電極の先端と、前記第2の放電電極の先端とが前記間隔を隔てて対向しており、該第1,第2の放電電極の先端が前記空洞の端縁または端縁よりも対向している第2,第1の放電電極とは反対方向にある位置に位置している。前記セラミック多層基板の長さ方向と、該長さ方向と直交する方向を幅方向とすると、前記間隔を隔てて対向している前記第1の放電電極の先端及び第2の放電電極の先端が、長さ方向に沿って延びており、幅方向において対向している。この場合には、対向長を長くすることができるので、静電気からの保護に際しての繰り返し耐性をより高めることができる。
本発明に係るESD保護デバイスのある特定の局面では、前記第1の放電電極の先端と、第2の放電電極の先端とが、前記空洞の端縁に位置している。その場合には、第1,第2の放電電極間において静電気が加わった場合により確実に放電させることができる。
本発明にかかるESD保護デバイスのある特定の局面では、前記セラミック多層基板が、第1の基板層と、第2の基板層とを有し、前記空洞が前記第1,第2の基板層間の界面に設けられており、前記第1,第2の放電電極が前記第1の基板層の前記第2の基板層側表面に設けられている。
本発明にかかるESD保護デバイスのさらに他の特定の局面では、前記第1の放電電極と、前記第2の放電電極とを接続するように、前記セラミック多層基板内に設けられた補助電極をさらに備え、該補助電極は導電性を有しない無機材料により表面がコーティングされた金属粒子分散体からなる。この場合には、放電開始電圧を適度な大きさに調整することができるとともに、繰り返し放電が行われた場合の放電開始電圧の上昇をより一層効果的に抑制することができる。
上記補助電極は、第1,第2の放電電極の下面側に配置されていてもよく、あるいは上記空洞の上部に位置していてもよい。
本発明のESD保護デバイスのさらに他の特定の局面では、前記補助電極が、セラミック材料をさらに含む。
本発明にかかるESD保護デバイスのさらに別の局面では、前記セラミック多層基板はガラス成分を含有し、前記セラミック多層基板内において前記空洞の周囲の領域の少なくとも一部に、前記セラミック多層基板を構成している材料よりも焼結温度が高いセラミックスからなるシール層が設けられている。この場合には、セラミック基板中のガラス成分が前記空洞内部に浸透することを防止することができる。空洞に浸透したガラス成分が補助電極材料を被覆している絶縁材料や補助電極間に分散されている絶縁材料を侵食して放電電極間の絶縁性を低下させることを防止することができる。そのため所望でない短絡や破壊を抑制することができる。
上記シール層は、空洞の上面に露出するように設けられた上部シール層を有していてもよい。この場合、上部シール層が第1,第2の放電電極の上面に至るように設けられている。従って、上部シール層により、ESD保護デバイスの第1,第2の放電電極の上方における破壊を効果的に抑制することができる。
本発明においては、上記シール層は、補助電極の下面に設けられている下部シール層を有していてもよい。この場合には、下部シール層により、第1,第2の放電電極の下方における破壊を効果的に抑制することができる。
本発明にかかるESD保護デバイスのさらに別の特定の局面では、空洞を有するセラミック多層基板と、前記セラミック多層基板内に形成されており、間隔を隔てて互いに対向し合っている第1,第2の放電電極と、前記セラミック多層基板の表面に形成されており、第1及び第2の放電電極にそれぞれ電気的に接続されている第1,第2の外部電極とを備える。前記第1,第2の放電電極は、前記セラミック多層基板と一体焼成されている。本発明では、前記第1の放電電極の先端と、前記第2の放電電極の先端とが前記間隔を隔てて対向しており、該第1,第2の放電電極の先端が前記空洞の端縁または端縁よりも対向している第2,第1の放電電極とは反対方向にある位置に位置している。本発明にかかるESD保護デバイスのさらに別の局面では、前記セラミック多層基板はガラス成分を含有し、前記セラミック多層基板内において前記空洞の周囲の領域の少なくとも一部に、前記セラミック多層基板を構成している材料よりも焼結温度が高いセラミックスからなるシール層が設けられている。
本発明にかかるESD保護デバイスによれば、第1の放電電極の先端と、第2の放電電極の先端とが、空洞の端縁に位置している。従って、上記第1,第2の放電電極の先端面を除いて第1,第2の放電電極の先端及びその近傍がセラミック多層基板に埋設されている。よって、繰り返し放電が行われたとしても、第1,第2の放電電極の先端部分における電極剥離が生じ難い。その結果、繰り返し放電が行われたとしても、放電開始電圧が上昇し難く、また放電が生じないおそれもほとんどない。従って、放電が多数回繰り返されたとしても、静電気からの保護を確実に図ることができる。よって、ESD保護デバイスの信頼性を効果的に高めることが可能となる。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態のESD保護デバイスの平面断面図であり、(b)は第1の実施形態のESD保護デバイスの正面断面図であり、(c)は補助電極を拡大して示す部分切欠正面断面図である。 図2は、比較例のために用意した従来のESD保護デバイスの放電電圧と、電圧印加繰り返し数との関係を示すものである。 図3は、本発明の第1の実施形態にかかるESD保護デバイスの放電電圧と、電圧印加繰り返し数との関係を示すものである。 図4は、第1の実施形態の変形例にかかるESD保護デバイスにおける第1,第2の放電電極と補助電極の形状を示す模式的平面断面図である。 図5は、第1の実施形態のESD保護デバイスの他の変形例を説明するための平面断面図である。 図6は、第1の実施形態のESD保護デバイスのさらに他の変形例を示す正面断面図である。 図7(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態のESD保護デバイスの製造方法を説明するための各略図的正面断面図である。 図8(a)は、第2の実施形態のESD保護デバイスの電極構造を説明するための模式的平面図であり、(b)は(a)のD−D線に沿う部分に相当するESD保護デバイス全体の断面図である。 図9(a)は、従来のESD保護デバイスの一例を示す正面断面図であり、(b)はその要部を示す正面断面図である。 図10は、比較例のESD保護デバイスを示す正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態にかかるESD保護デバイスの平面断面図であり、(b)は該ESD保護デバイスの正面断面図である。
図1(b)に示すように、ESD保護デバイス1は、セラミック多層基板2を有する。セラミック多層基板2は、第1の基板層2aと、第1の基板層2a上に積層された第2の基板層2bとを有する。後述する製造方法から明らかなように、セラミック多層基板には、複数枚のセラミックグリーンシートを積層し、焼成することにより得られる。第1の基板層2a及び第2の基板層2bは、同じセラミック材料により形成されている。従って、同一組成のセラミックグリーンシートを複数枚積層し、焼成することにより、セラミック多層基板2を得ることができる。この場合、第1,第2の基板層2a,2bの組成が同一であるため、焼成に際しての収縮挙動が等しい。もっとも、第1の基板層2aと、第2の基板層2bは異なるセラミック材料により形成されていてもよい。
上記セラミック多層基板2を構成するセラミック材料については特に限定されるものではないが、本実施形態では、Ba、Al、Siを成分として含むいわゆるBAS材、低温同時焼成セラミックス(LTCC)が用いられている。
セラミック多層基板2内には、空洞3が形成されている。空洞3は、後述するように、前記セラミック多層基板2を焼成する際に、空洞3が位置している部分に設けられている樹脂を加熱により消失させることにより形成させる。
第1の基板層2a上には、第1の放電電極4と第2の放電電極5とが形成されている。第1、第2の放電電極4,5はCuにより構成されている。
第1の放電電極4が、セラミック多層基板2の第1の端面2cから空洞3に向かって延ばされている。また、第2の放電電極5は、第1の端面2cと反対側の第2の端面2dから空洞3側に向かって伸ばされている。図1(a)に示すように、第1,第2の放電電極4,5は、矩形のストリップ状平面形状を有している。第1の放電電極4の先端4aと、第2の放電電極5の先端5aとが、ギャップGを介して対向されている。このギャップの第1,第2の放電電極4,5の対向方向に沿う寸法をaとする。
本実施形態のESD保護デバイス1においては、第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5a間において静電気が加わった際に放電する。この放電は、沿面放電と気中放電を利用しており、この沿面放電の放電電圧を調整するために、放電補助電極6が設けられている。
放電補助電極6は、第1,第2の放電電極4,5を電気的に接続するように設けられている。より具体的には、第1の放電電極4の先端4a近傍部分において第1の放電電極4の下面に接するように放電補助電極6が設けられている。また、放電補助電極6は、第2の放電電極5の先端5a近傍において第2の放電電極5の下面に接するように設けられている。
放電補助電極6は、導電性を有しない無機材料により表面がコーティングされた金属粒子と、セラミック材料とが分散されている導電性粒子分散体からなる。より具体的には、導電性を有さない無機材料により表面がコーティングされた金属粒子と、セラミック粒子とを含む厚膜ペーストを焼成することにより形成されている。図1(c)は、放電補助電極6の詳細を示す模式的部分拡大正面断面図である。放電補助電極6では、上記の通り、導電性を有さない無機材料粉末が表面に付着されることによりコーティングされた金属粒子8と、セラミック材料7とが分散されている。金属粒子8は、Cu、Niなどの適宜の金属もしくは合金からなる。金属粒子8の直径は、特に限定されないが、2〜3μm程度である。また、上記無機材料粉末としては、特に限定されず、絶縁性の適宜の無機材料を挙げることができる。このような無機材料としては、Alなどを挙げることができる。
このような無機材料粉末としての直径は金属粒子8よりも小さい。例えば、直径1μm以下のAl粒子が好適に用いられる。
また、セラミック材料7は、本実施形態では、炭化ケイ素からなる。ESD応答性を高めるためには、セラミック材料7は、炭化ケイ素などの半導体セラミックスからなる粒子であることが好ましい。このような半導体セラミックスとしては、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化モリブデンもしくは炭化タングステン等の炭化物、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化クロム、窒化バナジウムもしくは窒化タンタル等の窒化物、ケイ化チタン、ケイ化ジルコニウム、ケイ化タングステン、ケイ化モリブデンもしくはケイ化クロム等のケイ化物、ホウ化チタン、ホウ化ジルコニウム、ホウ化クロム、ホウ化ランタン、ホウ化モリブデンもしくはホウ化タングステンなどのホウ化物または酸化亜鉛もしくはチタン酸ストロンチウム等の酸化物などを挙げることができる。特に、比較的安価でありかつ様々な粒径の粒子が市販されているため、炭化ケイ素が特に好ましい。
また、上記半導体セラミックからなるセラミック材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上併用されてもよい。さらに、上記半導体セラミックからなセラミック材料7を、適宜、アルミナなどの絶縁性セラミック材料と混合して用いてもよい。
上記セラミック材料7中に上記無機絶縁性材料粉末で表面がコートされた金属粒子8が分散されているため、第1の放電電極4の先端4aと第2の放電電極5の先端5aとの間における沿面放電を利用した放電に際しての放電開始電圧を低めることができる。従って、より効果的に静電気からの保護を図ることができる。第1の放電電極4と第2の放電電極5とがギャップGを介して対向している部分は、図1(b)に示すように、空洞3に臨んでいる。従って、空洞3内において、沿面放電と気中放電を利用して放電がおこり、静電気からの保護を図ることができる。
また、本実施形態では、上記放電補助電極6の下面に下部シール層10が形成されている。同様に、空洞3の上方には上部シール層11が形成されている。
下部シール層10及び上部シール層11は、セラミック多層基板2を構成しているセラミックスよりも焼結温度が高いセラミックスからなる。本実施形態では、下部シール層10及び上部シール層11は、Alからなる。シール層構成セラミック材料は、セラミック多層基板2を構成しているセラミック材料よりも焼結温度が高い限り、特に限定されるものではない。
本実施形態では、第1の基板層2aの上面に下部シール層10が形成されており、下部シール層10上に前述した放電補助電極6が積層されている。そして、放電補助電極6の上面が空洞3に臨んでいる。すなわち、空洞3の下面は放電補助電極6の上面となっている。他方、空洞3の上面は、上部シール層11で覆われている。
第1,第2の放電電極4,5は、セラミック多層基板2の対向し合う端面に設けられた外部電極12,13にそれぞれ電気的に接続されている。
本実施形態の特徴は、図1(b)で示すように、第1の放電電極4の先端4a及び第2の放電電極5の先端5aが、空洞3の端面に一致していることにある。従って、空洞3の外形は、図1(b)に示されている正面断面図において、放電補助電極6の上面、第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5aの先端面及び上部シール層11の下面により規定されている。
上部シール層11は、空洞3の上面を構成している部分11aと、第1の放電電極4の上面に至っている延長部11bと、第2の放電電極5の上面に至っている延長部11cとを有する。
従って、第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5aが対向しているギャップG及びギャップGに臨んでいる放電補助電極6部分、すなわち静電気が加わった際に放電を行う要部が下部シール層10と上部シール層11とで囲まれていることになる。下部シール層10及び上部シール層11は、上記のように、相対的に焼結温度が高いセラミックスからなる。そのためセラミック基板中のガラス成分が前記空洞内部に浸透することを防止することができる。空洞部に浸透したガラス成分が補助電極材料を被覆している絶縁材料や補助電極間に分散されている絶縁材料を侵食して放電電極間の絶縁性を低下させることを防止することができる。
上部シール層11は、上記のように、空洞3の上面すなわちギャップGの上部をシールしているだけでなく、第1,第2の放電電極4,5の上面に至っている延長部11b,11cを有する。従って、気中放電や沿面放電が生じるギャップGの上方を上部シール層11で確実にシールすることが可能とされている。
なお、図1(a)に示すように、放電補助電極6は、下部シール層10が設けられている領域よりも狭い領域に設けられている。よって、放電補助電極6の下方が確実に下部シール層10でシールされている。従って、下部シール層10によるショート耐性向上効果を効果的に高めることができる。もっとも、下部シール層10は、放電補助電極6よりも狭い領域に設けられていてもよい。
また、図1(a)に示すように、空洞3の幅は放電補助電極6の幅と下部シール層10の幅の間とされている。
本実施形態の特徴は、上記第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5aが空洞3の端縁に位置していることにある。従って、第1の放電電極4の先端4a近傍部分は上部シール層11の延長部11b及び放電補助電極6により挟持されている。従って、繰り返し放電が行われたとしても、第1の放電電極4が先端4a近傍において剥離したり、浮きが生じたりし難い。第2の放電電極5においても、同様に先端5a近傍部分の剥離や浮きが生じ難い。
従って、ESD保護デバイス1において、静電気からの保護が繰り返し行われたとしても、放電開始電圧が低下し難い。近年、ESD保護デバイスでは、1000回放電が繰り返されたとしても静電気からの保護を確実に図り得ることが求められている。本実施形態によれば、上記のように、静電気からの保護に際しての繰り返し耐性を効果的に高めることができる。よって、長期間にわたり、ESD保護デバイス1を用いて半導体や電子回路を確実に静電気から保護することができる。これを具体的な実験例に基づき説明する。
Ba、Al及びSiを主体とするBAS材を所定の組成となるように混合し、800℃〜1000℃の温度で仮焼した。得られた仮焼粉末をジルコニウムボールミルで12時間粉砕し、セラミック粉末を得た。このセラミック粉末に、トルエン及びエキネンからなる有機溶媒を加え混合した。さらに、バインダー及び可塑剤を加えスラリーを得た。このようにして得られたスラリーをドクターブレード法により成形し、厚さ50μmのセラミックグリーンシートを得た。
第1,第2の放電電極4,5を構成するための電極ペーストを以下のようにして用意した。平均粒径2μmのCu粒子80重量%と、エチルセルロースからなるバインダー樹脂とに溶剤を添加し、三本ロールで攪拌し、混合し、電極ペーストを得た。
放電補助電極6形成用ペーストの調製:平均粒径2μmのCu粒子の表面に平均粒径数nm〜数十nmのAl粉末を付着させてなる、導電性を有さない無機材料により表面がコーティングされた金属粒子を用意した。この金属粒子に平均粒径1μmの炭化ケイ素粉末を所定の割合で配合した。この配合物に、バインダー樹脂及び溶剤を、バインダー樹脂及び溶剤の合計の割合が全体の20重量%となるように添加し、混合し、混合ペーストを得た。
空洞3を形成する樹脂ペーストとして、ポリエチレンテルフタレート(PET)に対し溶剤として有機溶剤を適宜の割合で含む樹脂ペーストを用意した。
下部シール層10及び上部シール層11を形成するためのセラミックペーストとして、アルミナ粉末と、溶剤としての有機溶剤が全体の15重量%となるように混合してなるシール層形成用セラミックペーストを用意した。
上記のようにして用意したセラミック多層基板用のセラミックグリーンシートを複数枚積層した。得られた積層体上に、上記シール層形成用セラミックペーストを下部シール層10を構成する部分にスクリーン印刷により塗布した。次に、補助電極形成用ペーストを上記シール層形成用ペースト上に塗布した。しかるのち、上記電極ペーストを、第1,第2の放電電極間のギャップGの寸法aが30μmとなるように印刷した。さらに、上記空洞形成用樹脂ペーストを塗布した。次に、上記樹脂ペーストが付与されている部分を覆うように、上部シール層を形成するためのシール層形成用ペーストを塗布した。
さらに、上面にセラミック多層基板形成用セラミックグリーンシートを複数枚積層し、全体を厚み方向に圧着した。このようにして、全体の厚みが0.25mmである積層体を用意した。
しかるのち、上記積層体を厚み方向に切断し、長さ1.0mm×幅0.5mm×厚み0.25mmの個々のESD保護デバイス単位の積層体チップを得た。しかる後、この積層体チップの第1,第2の端面に電極ペーストを塗布し、外部電極を形成した。外部電極形成用電極ペーストとしては、Cuを用いた。
次に、窒素雰囲気中で、上記積層体チップを焼成し、ESD保護デバイスを得た。
上記のようにして、本実施形態のESD保護デバイスを得た。図10に示す比較例のESD保護デバイス111では、第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5aが空洞3内に位置していることを除いては、上記実施形態のESD保護デバイス1と同様である。すなわち、第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5aが空洞3内に入り込んでおり、従って、第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5a近傍部分において、第1,第2の放電電極4,5の上面が空洞3に露出している。この放電電極4,5の先端4a,5aの空洞3の端縁3c,3dからの突出量Xは6μmとした。
上記比較例のESD保護デバイス111及び上記実施形態のESD保護デバイス1について、高電圧を繰り返し印加し、ESD繰り返し耐性を評価した。すなわち、IECの規格であるIEC61000−4−2に従い、接触放電にて8kVの電圧を5秒の間隔をおいて繰り返し、放電保護電圧を測定した。図2は比較例の結果を、図3は上記実施形態の結果を示す。
図2から明らかなように、図2のESD保護デバイスでは、電圧印加回数が900回〜1000回の間において、放電保護電圧が大きくばらつくことがわかる。これに対して、図3に示すように、上記実施形態によれば、1000回まで電圧印加を繰り返したとしても、放電保護電圧がほとんどばらつかないことがわかる。これは、上記のように、第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5aが空洞3の端縁に位置しているため、第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5a近傍における浮きや剥がれが生じ難いためと考えられる。
図4及び図5は、上記実施形態の変形例を示す平面断面図である。
図1(a)で示したように、第1,第2の放電電極4,5の幅Wは、放電補助電極6の幅よりも狭くされていた。これに対して、図4に示すように、放電補助電極6の幅は、第1,第2の放電電極4,5の幅よりも狭くともよい。もっとも、好ましくは、放電補助電極6の幅が第1,第2の放電電極4,5の幅よりも広いことが望ましく、それによって沿面放電がより一層容易となり、放電開始電圧を低めることができる。
また、図1(a)では、第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5aは、幅方向に伸びていたが、図5に示す第1の放電電極4のように平面視した場合先端が三角形の形状を有していてもよい。従って、第1,第2の放電電極4,5の先端の形状は特に限定されるものではない。
また、図6に示す変形例のように、ビアホール電極14,15をセラミック多層基板2内に設けてもよい。ビアホール電極14,15の上部が第1,第2の放電電極4,5にそれぞれ接続されている。ビアホール電極14,15の下部が、セラミック多層基板2の下面に設けられた外部電極16,17に接続されている。
また、本発明において、ESD保護デバイスを構成する材料については、上述した実施形態において明示したものに限定されるものではない。
セラミック多層基板2を形成するセラミック材料についても、BAS材に限らず、他のガラスセラミックスを用いてもよい。このようなガラスセラミックスとしては、フォレステライトにガラスを加えたもの、あるいはCaZrOセラミックスにガラスを加えたものを挙げることができる。また、このようなガラスセラミックスに限らず、他の絶縁性セラミック材料、例えばAlなどを用いてもよい。
放電補助電極6において用いられている上記セラミック材料7についても、炭化ケイ素に限らず、様々なセラミック材料を用いることができる。
また、第1,第2の放電電極4,5を構成する電極材料についても、Cuに限らず、Ag、Pd、Pt、AlまたはNiのいずれかを適宜用いることができる。また、第1,第2の放電電極4,5は、複数の金属膜を積層してなる積層構造を有していてもよい。
補助電極を構成する金属粒子についても、上記放電電極を構成する金属と同様の金属もしくは合金により形成することができる。また、金属粒子の表面をコートするために用いられる無機材料についても、Alに限定されず、導電性を有さない適宜の無機材料を用いることができる。このような無機材料としては、ZrO、SiOなどを挙げることができる。
また、上記空洞3を形成するためにPETを主体とする樹脂ペーストを用いたが、アクリル系樹脂などの他の樹脂を主体とする樹脂ペーストを用いてもよい。また、樹脂ペーストに代えて、カーボンなどの焼成に際し消失する他の材料を用いてもよい。
また、上記実施形態では、下部シール層10及び上部シール層11が設けられていたが、いずれか一方のみが設けられていてもよい。もっとも、好ましくは、上記実施形態のように、空洞3の上方及び下方の双方にシール層を設けることが望ましい。
次に、本発明の上記実施形態に係るESD保護デバイス1の製造方法の一例を説明する。図7(a)及び(b)は、ESD保護デバイス1の製造方法の一例を説明するための各模式的正面断面図である。図7(a)及び(b)においては、製造方法の特徴をわかり易く説明するために、ESD保護デバイス1の要部のみを略図的に示すこととする。
図7(a)に示すように、LTTCであるBAS材からなる第1の基板層2aを用意する。この第1の基板層2aは、例えば以下の方法により形成することができる。まず、BAS材の仮焼粉末に、有機溶媒、樹脂バインダー及び可塑剤を混合し、それによってスラリーを得る。このスラリーをドクターブレード法などの適宜のシート成形方法により成形する。このようにして、BAS材を主体とするセラミックグリーンシートにより、あるいは上記セラミックグリーンシートを複数枚積層し、第1の基板層2aを形成する。
別途、下部シール層10を形成するためのセラミックペーストを用意する。すなわち、アルミナ粉末と、有機溶剤とを含むシール層形成用セラミックペーストを用意する。この下部シール層形成用セラミックペースト10Aを上記第1の基板層2aを得るためのセラミックグリーンシートもしくはセラミックグリーンシート積層体上に例えばスクリーン印刷などの適宜の方法により塗布する。
次に、金属粒子の表面にAl粉末を多数付着させてなる、導電性を有さない無機材料により表面がコーティングされた金属粒子を用意する。この金属粒子の平均粒径は、特に限定されるわけではないが、1μm〜6μm程度であり、上記Al粉末の平均粒径は数nm〜数十nmである。従って、上記金属粒子表面に、Alなどからなる厚み数nm〜数十nmの絶縁膜が形成されることになる。
上記導電性を有さない無機材料により表面がコーティングされた金属粒子に、平均粒径が上記金属粒子よりも小さいセラミック粉末を混合する。このセラミック粉末の平均粒径は、0.1〜3μm程度であればよい。さらに、バインダー樹脂及び溶剤を混合し、放電補助電極形成用ペーストを得る。
この放電補助電極形成用ペーストを下部シール層形成用セラミックペースト10A上にスプレーコーティングにより塗布する。なお、塗布方法はスプレーコーティングに限定されるものではない。
図7(a)に示すように、放電補助電極形成用ペースト6Aの外周縁が、下部シール層形成用セラミックペースト10Aの外周縁よりも内側に位置するように、放電補助電極形成用ペースト6Aを塗布する。
次に、第1,第2の放電電極4,5を形成するための電極ペースト4A,5Aをスクリーン印刷等により印刷する。本実施形態では、上記のように、第1,第2の放電電極4,5はCuを主体とする。従って、上記電極ペーストとしては、Cu粒子と、バインダー樹脂と、溶剤とを含む電極ペーストを用いる。
なお、電極ペースト4A,5Aの先端間の距離は、最終的に形成される第1,第2の放電電極4,5間のギャップGよりも狭くしておく。
次に、空洞を形成するための樹脂ペースト3Aを塗布する。空洞形成用の樹脂ペースト3Aとしては、後述の焼成温度で消失する合成樹脂と有機溶剤とを含む樹脂ペーストを用いる。この樹脂ペースト3Aは、電極ペースト4A,5Aの先端間のギャップを埋めるように、かつ電極ペースト4A,5Aよりも厚くする。さらに、樹脂ペースト3Aは、電極ペースト4A,5A間のギャップGだけでなく、電極ペースト4A,5Aの先端近傍の上面の上方に至るように塗布する。
次に、樹脂ペースト3A及び電極ペースト4A,5Aを覆うように、上部シール層形成用セラミックペースト11Aをスクリーン印刷等により塗布する。上部シール層形成用セラミックペースト11Aは、前述した下部シール層形成用セラミックペースト10Aと同じペーストである。
しかる後、上部シール層形成用セラミックペースト11A上に、第1の基板層2aを形成するのに用いたのと同じセラミックグリーンシートを少なくとも1枚積層する。このようにして基板層2bを形成する。上記のようにして図7(a)に示す積層体18を得る。
しかる後、上記積層体18を焼成する。焼成により、図7(b)に示す積層焼結体19を得ることができる。焼成により、図7(a)に示した樹脂ペースト3Aが消失し、前述した空洞3が形成される。また、第1,第2の放電電極4,5、放電補助電極6、上部及び下部シール層10,11が完成される。
なお、焼成に際し、電極ペースト4A,5Aが収縮する。その結果、形成された第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5aの位置が、空洞3の外周縁と一致することとなる。このようにして、上記実施形態の第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5aが空洞3の外周縁と一致した構造を得ることができる。
より詳細には、第1の基板層2aを得るのに用いたBAS材中のガラスが下部シール層10に侵入する。そのため、第1の基板層2aと下部シール層10との密着性は相対的に高い。従って、焼成に際し、下部シール層10は収縮し難い。
また、放電補助電極6は、前述した金属粒子とセラミック粒子の集合体であり、下部シール層10に噛み込むことになる。加えて、放電補助電極の金属粒子の表面はアルミナ粉末からなり、下部シール層10と同じ材料である。従って、放電補助電極6もまた、焼成に際して収縮し難い。
他方、第1,第2の放電電極4,5は金属粒子を主体とするため焼成に際して収縮する。そして、放電補助電極6に対し、放電電極4,5は滑りやすいため、上記のように、焼成に際しての収縮により先端4a,5aが後退する。
従って、収縮程度を制御することにより、上記実施形態のように、第1,第2の放電電極4,5の先端4a,5aが空洞3の外周縁に一致した構造を得ることができる。なお、上記収縮程度については、電極ペースト4A,5A、放電補助電極形成用ペースト6A、シール層形成用ペースト11Aなどの組成を調整することにより容易に達成することができる。
図1(a)に示した実施形態では、第1,第2の放電電極4,5がESD保護デバイス1の長さ方向に延び、長さ方向中央において先端4a,5aがギャップGを隔てて対向されていた。
しかしながら、本発明のESD保護デバイスにおける第1,第2の放電電極の形状及び形成位置はこれに限定されるものではない。
図8(a)は、本発明の第2の実施形態に係るESD保護デバイス21の要部を示す略図的平面図であり、(b)は(a)中のD−D線に沿う部分に相当するESD保護デバイス21の全体の断面図である。
第2の実施形態では、第1の基板層22a上に、下部シール層23、放電補助電極24が積層されている。第1の基板層22a、下部シール層23及び放電補助電極24は、第1の実施形態と同様の材料で同様に形成されている。
本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、第1,第2の放電電極25,26の対向部分にある。すなわち、図8(a)の長さ方向L及び長さ方向Lと直交する方向を幅方向Wとする。第1の放電電極25と第2の放電電極26とは、幅方向WにおいてギャップGを隔てて対向している。すなわち、ギャップGを対向している第1の放電電極25の先端25a及び第2の放電電極26の先端26aは、長さ方向Lに沿って延びており、幅方向Wにおいて対向していることとなる。このような構造では、ギャップGを介して第1,第2の放電電極25,26の先端25a,26aが対向している部分の長さ、すなわち対向長Lxを長くすることができる。すなわち、第1の実施形態のESD保護デバイス1に比べ、第2の実施形態のESD保護デバイス21では、外形寸法を同一とした場合、上記対向長Lxを長くすることができる。逆に、対向長を同一とした場合には、ESD保護デバイス21では長さ方向Lに沿う寸法を小さくすることができる。
上記のように、対向長Lxを長くすることができるので、静電気からの保護に際しての繰り返し耐性を高めることができる。より具体的には、第1の放電電極25の先端25aと、第2の放電電極26の先端26aとの間で静電気の印加により放電が生じると、例えば静電気を受けた側の放電電極26の先端26aの一部において溶融や電極材料の飛散等が生じる。従って、その部分では対向距離が大きくなる。しかしながら、他の部分の対向距離は当初のままであるため、次に静電気が印加された場合には、他の部分で放電が生じる。よって、対向長Lxが長いほど、繰り返し耐性を高めることができる。
なお、図8(b)に示すように、本実施形態においても、第1,第2の放電電極25,26の先端25a,26aは、空洞28の外周縁と一致している。図8(a)では、空洞28の位置を斜線のハッチングを付した領域として模式的に示す。第1の実施形態と同様に、第1,第2の放電電極25,26の先端25a,26aにおける浮きや剥がれが生じ難い。
また、本実施形態においても、上部シール層29及び第2の基板層30が上方に積層されている。これらの構造は、第1の実施形態の上部シール層11及び第2の基板層2bと同様である。
なお、第2の実施形態の説明から明らかなように、本発明において、第1,第2の放電電極の先端とは、先端同士がギャップを隔てて対向しているものであるため、ギャップを隔てて対向している電極端縁部分をいうものとする。
1…ESD保護デバイス
2…セラミック多層基板
2a…第1の基板層
2b…第2の基板層
2c,2d…端面
3…空洞
3c,3d…端縁
3A…樹脂ペースト
4…第1の放電電極
4a,5a…先端
4A,5A…電極ペースト
5…第2の放電電極
5a…先端
6…放電補助電極
6A…放電補助電極形成用ペースト
7…セラミック材料
8…金属粒子
10…下部シール層
10A…下部シール層形成用セラミックペースト
11…上部シール層
11a…部分
11b,11c…延長部
11A…上部シール層形成用セラミックペースト
12,13…外部電極
14,15…ビアホール電極
16,17…外部電極
18…積層体
19…積層焼結体
21…ESD保護デバイス
22a…第1の基板層
23…下部シール層
24…放電補助電極
25,26…第1,第2の放電電極
25a,26a…先端
28…空洞
29…上部シール層
30…第2の基板層

Claims (11)

  1. 空洞を有するセラミック多層基板と、
    前記セラミック多層基板内に形成されており、間隔を隔てて互いに対向し合っている第1,第2の放電電極と、
    前記セラミック多層基板の表面に形成されており、第1及び第2の放電電極にそれぞれ電気的に接続されている第1,第2の外部電極を備え、
    前記第1,第2の放電電極は、前記セラミック多層基板と一体焼成されており、
    前記第1の放電電極の先端と、前記第2の放電電極の先端とが前記間隔を隔てて対向しており、該第1,第2の放電電極の先端が前記空洞の端縁または端縁よりも対向している前記第2,第1の放電電極とは反対方向にある位置に位置しており、前記セラミック多層基板の長さ方向と、該長さ方向と直交する方向を幅方向とすると、前記間隔を隔てて対向している前記第1の放電電極の先端及び第2の放電電極の先端が、長さ方向に沿って延びており、幅方向において対向している、ESD保護デバイス。
  2. 前記第1,第2の放電電極の先端が前記空洞の端縁に位置している、請求項1に記載のESD保護デバイス。
  3. 前記セラミック多層基板が、第1の基板層と、第2の基板層とを有し、前記空洞が前記第1,第2の基板層間の界面に設けられており、前記第1,第2の放電電極が前記第1の基板層の前記第2の基板層側表面に設けられている、請求項1または2に記載のESD保護デバイス。
  4. 前記第1の放電電極と、前記第2の放電電極とを接続するように、前記セラミック多層基板内に設けられた補助電極をさらに備え、該補助電極は導電性を有しない無機材料粉末により表面がコーティングされた金属粒子分散体からなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のESD保護デバイス。
  5. 前記補助電極が、前記第1,第2の放電電極の下面側に配置されている、請求項4に記載のESD保護デバイス。
  6. 前記補助電極が、前記空洞の上部に位置している、請求項4に記載のESD保護デバイス。
  7. 前記補助電極が、セラミック材料をさらに含む、請求項4〜6のいずれか1項に記載のESD保護デバイス。
  8. 前記セラミック多層基板はガラス成分を含有し、前記セラミック多層基板内において前記空洞の周囲の領域の少なくとも一部に、前記セラミック多層基板を構成している材料よりも焼結温度が高いセラミックスからなるシール層が設けられている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のESD保護デバイス。
  9. 前記シール層が、前記空洞の上面に露出するように設けられた上部シール層を有し、かつ該上部シール層が第1,第2の放電電極の上面に至るように設けられている、請求項8に記載のESD保護デバイス。
  10. 前記シール層が、前記放電電極の下面に設けられている下部シール層を有する、請求項8または9に記載のESD保護デバイス。
  11. 空洞を有するセラミック多層基板と、
    前記セラミック多層基板内に形成されており、間隔を隔てて互いに対向し合っている第1,第2の放電電極と、
    前記セラミック多層基板の表面に形成されており、第1及び第2の放電電極にそれぞれ電気的に接続されている第1,第2の外部電極とを備え、
    前記第1,第2の放電電極は、前記セラミック多層基板と一体焼成されており、
    前記第1の放電電極の先端と、前記第2の放電電極の先端とが前記間隔を隔てて対向しており、該第1,第2の放電電極の先端が前記空洞の端縁または端縁よりも対向している前記第2,第1の放電電極とは反対方向にある位置に位置しており、前記セラミック多層基板はガラス成分を含有し、前記セラミック多層基板内において前記空洞の周囲の領域の少なくとも一部に、前記セラミック多層基板を構成している材料よりも焼結温度が高いセラミックスからなるシール層が設けられている、ESD保護デバイス。
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