JP5588642B2 - トンネル接合型磁気抵抗効果ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

トンネル接合型磁気抵抗効果ヘッド及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気ディスク装置等の磁気記録再生装置に搭載されるトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッド及びその製造方法に関する。
磁気ディスク装置の記録密度を向上するには、磁気ヘッドの記録および再生トラック幅および再生ギャップの微細化することが必要である。すなわち、再生素子として用いているMRセンサの再生トラック幅とストライプハイトの寸法は微小化され、センサの膜厚を薄くすることが求められている。ここで、再生トラック幅とストライプハイトは磁気ヘッドの媒体対向面からみたセンサの幅と奥行き幅を表す。
高記録密度化は記録媒体上の記録トラック幅と記録ビット長の微小化によって実現されるので、記録媒体上の記録ビットから生じる再生信号磁束量の低下をもたらす。このために、高記録密度化を実現するためには、再生ヘッドに用いられるセンサの高感度化が必要である。高感度のTMR膜(Tunnel Magneto-Resistive film)が用いられている。
媒体に記録された磁気情報の再生は次の通り行われる。即ち、記録ビットから生じる信号磁界がセンサに入ると、信号磁界は自由層の磁気モーメントを回転させ、これにより自由層と固定層の磁気モーメントとの相対角度が変化する。相対角度が変化すると、電子のスピンによる散乱確率が変化するために、センサの抵抗が変化する。このセンサの抵抗変化を電気信号に変えることで、記録ビットの情報を再生する。
図5は、現状及び将来の面記録密度の向上に対応するために必要とされる、再生トラック幅、ストライプハイトおよび面積抵抗RAの一例である。図5において、面積抵抗RA(以下RAと呼ぶ)は、面積1μm2のセンサの膜面に垂直方向の電気抵抗である。TMRセンサは電流を膜面に垂直に通じるために、センサの抵抗はセンサの面積に逆比例する。
記録密度の上昇とともに再生トラック幅およびストライプハイトは微細化するために、検出電流の通過するセンサの面積が小さくなる。したがって、仮にRAが一定であるとすると、その抵抗がセンサの面積に逆比例して大きくなる。例えば、図5で記録密度が350Gb/in2から1000Gb/in2まで増大すると、センサの面積は1/4になるために、抵抗は4倍になってしまう。このように抵抗が4倍にも増大すると、信号処理回路系が正常動作しなくなる。したがって、信号処理回路系からみたセンサの抵抗を一定にする必要がある。すなわち、センサの微細化に伴いセンサの面積抵抗RAを小さくする必要がある。
図5では、センサの面積が減少してもセンサの抵抗が一定になるようにRAを算出している。図示のように、面記録密度500Gb/in2ではRAは1.0であり、面記録密度1000Gb/in2ではRAを0.6Ωμm2まで低減する必要があり、面記録密度2000Gb/in2においては、RAを0.2Ωμm2まで低減する必要がある。図5はあくまでも試算であり、現実の値と多少の数値の違いは生じるものと考えられるが、今後の傾向を表している。
特許文献1には、非晶質材料Co-Fe-B合金膜上にMgOをスパッタリング法により作成すると結晶性のよいMgOが生成でき、熱処理によって室温で180%という高いMR比が得られることが開示されている。しかしながら、この技術において面積抵抗RAは1000Ωμmと大きく、ハードディスク用の再生ヘッドへの適用した場合再生ヘッド抵抗が大きくなりすぎるという問題がある。
MgOを用いたTMRセンサのハードディスク用再生ヘッドへの応用を目的に、低RA領域でのMR比を改善するための提案がなされている。非特許文献1には、絶縁障壁層の作成方法として、0.4nm程度の薄い金属マグネシウム層を成膜したのちに、酸化マグネシウムターゲットを用いて、RFスパッタリング法により酸化マグネシウム層を作成する方法が開示されている。この方法によれば、RAが2.0Ωμmで100%という高いMR比を実現できる。
図5からわかるように、将来の高密度記録化を実現するためには、さらなるRAの低減が必要である。しかしながら、RAを2.0Ωμm以下に小さくするとMR比が急激に減少する。このために再生ヘッドの感度が著しく劣化するという問題がある。
特開2008−135432号公報
K. Tsunekawa, D. D. Djayaprawira, M. Nagai, "CoFeB / MgO(001)/ CoFeB Magnetic Tunnel Junctions for read head applications, Appl. Phys. Lett. 87, 072503 (2005)
将来さらに高記録密度化を実現するためには面積抵抗RAを1.0Ωμm2以下に低減することが重要である。ところが、こうした低いRAの領域では前述のように、急激なMR比の低下を生じるためにセンサ感度が低下する。
本発明の目的は、面積抵抗RAが1.0Ωμm2以下の領域で、MR比の劣化の少ないトンネル型磁気抵抗効果ヘッド及びその製造方法を提供することである。
本発明に係るトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドの製造方法は、好ましくは、基板と下部磁気シールド層と上部磁気シールド層の間に、下地層と、反強磁性層と、第1の強磁性層と、反平行結合層と、第2の強磁性層と、絶縁障壁層と、第3の強磁性層の積層膜を有するトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドの製造方法において、該第2の強磁性層若しくは該第3の強磁性層の一部または全部をCo-Fe-B合金によって構成し、該第2の強磁性層及び該絶縁障壁層さらには該第3の強磁性層のCo-Fe-B合金を形成する際に該基板を冷却することによって10at%以下の低いB濃度でアモルファス構造のCo-Fe-B合金を形成し、その後、熱処理を施して該Co-Fe-B合金を結晶化するトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドの製造方法として構成される。
ここで、第2の強磁性層のCo-Fe-B合金の形成工程から該絶縁障壁層の形成工程の間、基板を終始冷却することが望ましい。
また、第2の強磁性層のCo-Fe-B合金の形成工程から該絶縁障壁層の形成工程の間、基板を氷点下50℃以下氷点下185℃以上に維持することが望ましい。
また、絶縁障壁層を形成した後で第3の強磁性膜を形成する前に熱処理を施すことが望ましい。
本発明に係るトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドは、好ましくは、基板と下部磁気シールド層と上部磁気シールド層の間に、下地層と、反強磁性層と、第1の強磁性層と、反平行結合層と、第2の強磁性層と、絶縁障壁層と、第3の強磁性層の積層膜を有するトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドにおいて、該第2の強磁性層若しくは該第3の強磁性層の一部または全部をCo-Fe-B合金によって構成し、電気陰性度が1.3より小さい重金属元素(密度が4以上である金属をいう)の単体材料層または電気陰性度1.3より小さい重金属元素とCo, Ni, Feの少なくともひとつとの合金層を、該Co-Fe-B合金膜の絶縁障壁層と反対側に直接隣接して形成するトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドとして構成される。
ここで、電気陰性度が1.3より小さい重金属元素(密度が4以上である金属をいう。以下同じ)の単体材料層または電気陰性度1.3より小さい重金属元素とCo, Ni, Feの少なくともひとつとの合金層における電気陰性度が1.3より小さい重金属元素の濃度(原子%)と膜厚の積が、隣接するCo-Fe-BのB濃度(原子%)と膜厚の積の2分の1以上であることが望ましい。
また、イットリウム若しくはランタノイド系元素からなる材料層、またはイットリウム、ランタノイド系元素のうちの少なくともひとつと、Co, Ni, Feの少なくともひとつとの合金層であって、該Co-Fe-B合金膜の絶縁障壁層と反対側に直接に隣接して形成することが望ましい。
また、イットリウム若しくはランタンからなる材料層、またはイットリウム、ランタンのうちのいずれかとCo, Ni, Feの少なくともひとつとの合金層を、該Co-Fe-B合金膜の絶縁障壁層と反対側に直接に隣接して形成するが望ましい。
また、イットリウム、ランタノイド系元素の濃度(原子%)と膜厚の積が、隣接するCo-Fe-BのB濃度(原子%)と膜厚の積の2分の1以上であることが望ましい。
本発明によれば、面積抵抗RAが1.0Ωμm2以下の領域で、MR比の大きな、トンネル型磁気抵抗効果ヘッドを実現することができる。
実施形態におけるTMRセンサ膜のMR性能を示す図。 実施形態におけるTMRヘッドの基本構成を示す図。 各元素の電気陰性度を示す図。 実施例3によるTMRセンサ膜のMR性能を示す図。 面記録密度に対する、必要再生トラック幅、スロートハイト及び面積抵抗RAの予測を示す図。 実施形態におけるセンサ膜の高いMR比の得られる構造と低いMR比がとなる構造の模式図。 実施形態における積層構成と熱処理によるMR比の発現を示す模式図。 実施形態における少ないB濃度でアモルファス状態のCoFeBを得る方法を示す図。 実施形態におけるCoFeBの結晶化を促進するための他の方法を示す図。 実施形態におけるTMRヘッドの積層基本構成を示す図。 実施形態におけるTMRヘッドの積層基本構成を示す図。
本発明は、基板上に形成された下部磁気シールド層と上部磁気シールド層の間に、下地層と、反強磁性層と、第1の強磁性層と、反平行結合層と、第2の強磁性層と、絶縁障壁層と、第3の強磁性層の積層膜を有するトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッド(TMRヘッド)の製造方法において、少なくも第2の強磁性層の一部または全部をCo-Fe-B合金によって構成する。該第2の強磁性層に含まれるCo-Fe-B合金を形成する際に基板を積極的に冷却する。積極的に冷却した基板上にCo-Fe-B合金膜を形成する。基板を積極的に冷却することによって10at%以下の低いB濃度でもアモルファス状のCo-Fe-B合金を得ることができる。アモルファス状のCo-Fe-B合金膜上にMgOからなる絶縁障壁層を形成する。アモルファス上にMgOは結晶性よく成長する。また、第3の強磁性層の一部または全部をCo-Fe-B合金によって構成してもよい。
こうして形成された基板上に形成された上記積層膜(下地層と、反強磁性層と、第1の強磁性層と、反平行結合層と、第2の強磁性層と、絶縁障壁層と、第3の強磁性層を有する積層膜)に対して熱処理を施す。この熱処理によって該Co-Fe-B合金膜はアモルファス状態から結晶状態に変化する(以下アモルファス状態から結晶状態への変化を結晶化と称する)。Co-Fe-B合金膜の結晶化はMgOと接触する界面から進行し、MgOと整合性のよいCo-Fe合金結晶が形成される。Co-Fe-B合金膜中のBはアモルファスを安定にする元素であるので、少ないB濃度を有するCo-Fe-B合金膜の方が容易に結晶化する傾向がある。したがって、同じ熱処理を、異なるB濃度のCo-Fe-B合金膜に施した場合、B組成の少ないCo-Fe-B合金膜の方が、結晶化がより促進し、当該Co-Fe-B合金膜に占めるCo-Fe合金結晶の割合が大きくなる。第3の強磁性層にCo-Fe-B合金膜が含まれる場合においても傾向は同様であり、少ないB濃度の方が、結晶化がより促進しCo-Fe-B合金膜に占めるCo-Fe合金結晶化の割合が大きい。
TMR膜が大きなMR効果を生じるためには、第2強磁性層及び第3の強磁性層の障壁層と隣接する領域に、MgOと整合な関係にあるCo-Fe-B合金膜の結晶化した領域がより多く存在することが望ましい。したがって、基板を積極的に冷却することにより少ないB濃度でアモルファス化したCo-Fe-B合金膜を有する上述の積層構造体は、熱処理後に大きなMR効果を生じる。
熱処理を施す工程は、少なくともMgOを形成した後である。MgOを形成する前に熱処理を施すと、第2の強磁性層のCo-Fe-B合金膜が結晶化し、当該結晶の上にMgOを形成するために、MgOの良質な結晶が得られないために良好なMR効果を得ることができない。MgOを成膜した後で、第3の強磁性を形成する前に高真空中で熱処理を施すと合わせてMgOの膜質が向上するのでより望ましい。
第2の強磁性層に含まれるCo-Fe-Bの形成からMgOの形成までは常に基板を冷却した状態にするのが望ましい。B濃度が極端に少ないCo-Fe-B合金膜は、基板を氷点下50℃以下で作成され、氷点下50℃ではアモルファス状態であっても、室温では容易に結晶化することがある。MgOを成膜する前に、第2の強磁性層のCo-Fe-B合金膜が結晶化してしまうと、その上には良質のMgOが結晶成長しない。このために、良好なTMR性能が得られない。
第2の強磁性層若しくは第3の強磁性層に含まれるアモルファス状のCo-Fe-B合金膜に隣接して、MgO障壁層と反対側に、イットリウム若しくはランタノイド系元素材料あるいは、これらの元素のいずれかとCoとの合金層を配置する。イットリウム若しくはランタノイド系元素は、電気陰性度が1.3より小さい重金属元素であり、熱によって拡散しにくく、第2強磁性層または第3強磁性層中のBをひきつける働きがある。第2の強磁性層及び第3の強磁性層中のBはMgOと反対側の界面の外に吐き出される。MgOと隣接する側の界面から結晶化が促進される。したがってMgOの結晶と整合したCo-Fe-B結晶領域が大きく形成されることになる。
イットリウム若しくはランタノイド系元素を含む材料層に含まれるイットリウムまたはランタノイド系元素の原子数は、隣接するCoFeBのB原子数と同等以上にするのが望ましい。すなわち、イットリウム若しくはランタノイド系元素を含む材料層膜厚とこの材料層に含まれるイットリウム若しくはランタノイド系元素濃度(原子%)の積が、隣接するCoFeBの膜厚とB濃度(原子%)の積の半分以上の膜厚を有することが望ましい。これらの数値の関係は、イットリウム若しくはランタノイド系元素を含む材料層が隣接するCoFeBのBを十分に吸収するために必要な数値関係である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
まず、図2を参照して、本発明に係るTMRヘッドの構成について説明する。図2はTMRヘッドを浮上面側から見た図である。TMRヘッド10は、下部磁気シールド層(兼電極層)14と上部磁気シールド層(兼電極層)16の間に、TMR膜12が積層配置された構成である。TMR膜12は、基板となる下部磁気シールド層(兼電極層)14上に、下地層20と、反強磁性層24と、反強磁性層24と交換結合した第1の強磁性層262と、反平行結合層264を介して第1の強磁性層262の磁気モーメントと反平行に結合した磁気モーメントを有する第2の強磁性層266と、絶縁障壁層28と、第3の強磁性層30と、キャップ層32が積層されて構成される。第1と第2の強磁性層は固定層と呼ばれ、固定層26の第1の強磁性層262と第2の強磁性層266は、互いに磁気モーメントが強く反平行結合しており、第1の強磁性層262は、反強磁性層24との交換結合により、強くその磁気モーメントを固定されているために、固定層26は容易にその磁気モーメントの方向を変えることはない。一方、第3の強磁性層30は自由層と呼ばれ、外部から加わる磁界によって容易にその磁気モーメントの方位を変化させる。
次に、図6を参照して、高いMR比の得られる理想的な構造と低いMR比が得られる構造との違いについて説明する。(A)は強磁性層及び障壁層がともに結晶であり、界面での格子の整合性がよく、原子の規則配列が強磁性層及び障壁層で違いがない理想的な場合を示す。(B)は、強磁性層または障壁層がアモルファスである場合を示す。
図6の上側の強磁性層からきた電子が薄い絶縁障壁層を通り抜け、下側の強磁性層に達する場合を考える。(B)の場合は、アモルファスの内部には原子配置の周期性がないために、電子は、周期ポテンシャルを散乱なく通過する、いわゆるブロッホ状態をとることができない。電子は強磁性層、障壁層のいたるところで散乱され、電子のスピン及び波長が保存された状態での電気伝導が起こらない。したがって、電子スピンの保存に起因して生じるTMR効果は小さくなる。
一方、図6(A)の場合、上の強磁性を通ってくる電子は、強磁性層の格子の周期性に応じた散乱を受けにくい、いわゆるブロッホ状態の波動を有している。この電子が障壁層を通過する際に、障壁層が強磁性内部と同様な周期性原子配列しているために、(B)の場合と比較して電子の散乱は起こりにくい。したがって、電子スピンの保存に起因して生じるTMR効果は大きくなる。すなわち、大きなMR変化率を得るためには、図6(A)に示すように結晶の強磁性と結晶の絶縁障壁層が界面でよく整合しており、かつ、原子配列の周期性に違いが少ないことが望ましい。
図7は、下側の強磁性層として、アモルファス構造のCoFeBを作成し、その上に障壁層としてMgOを成膜作成し、障壁層の上にアモルファス構造のCoFeBを作成した構造をに対して、熱処理を施した場合の構造の変化を模式的に示す。アモルファス構造のCoFeB上には、結晶のMgOが(001)結晶配向して形成される。熱処理によって、MgOの界面を起点としてCoFeB層の結晶化が起こり、MgOと整合性の良い結晶が強磁性層内部に形成される。この結晶化過程においては、Bの拡散が起こりMgO近傍で強磁性層のB濃度が減少することが、強磁性層のMgO近傍での結晶化を促す役割をしている。
Bは強磁性層をアモルファス化する元素であるので、強磁性層のB濃度が高い場合、この強磁性層のMgO界面を起点とする結晶化は起こりにくくなる。したがって、B濃度が高くなるほど、熱処理後に得られる積層体のTMR性能は劣化する。一方、B濃度を少なくすると、CoFeBが成膜している最中に既に、結晶となってしまう。このために、強磁性層上に良好な結晶配向のMgOを形成することができず、結果として、TMR性能が劣化する。
望ましいのは、少ないB濃度においてもアモルファス構造となるCoFeB強磁性層を得ることができることである。少ないB濃度であってもアモルファス構造のCoFeB上には、良好な結晶のMgOが得られる。B濃度が少ないので熱処理によって強磁性層CoFeBは、容易に、結晶化する。強磁性層CoFeBはMgO界面を起点に完全に結晶化するのでTMRの高性能化が実現できる。
図8は、少ないB濃度でアモルファス状態のCoFeBを得る方法を示す。(A)は基板を室温として成膜した場合である。アモルファス状態を得るためには、少なくとも12at%以上のB濃度が必要である。一方、基板を氷点下50℃に冷却して成膜した場合(B)には、B濃度を6at%と少なくてもアモルファス状態のCoFeBを得ることができる。
図9は、CoFeBの結晶化を促進するための他の方法を示す。
CoFeB層のMgO層と反対側に、CoFeB層と直接接触して、イットリウムやランタノイド系の元素またはこれらの元素を含む合金材料を配置する。イットリウムやランタノイド系の元素は重金属であるために軽元素に比べて熱処理により拡散が起こりにくく、Bとの化合性が高い。したがって熱処理中に、Bはこれらの材料に引き寄せられて移動し、強磁性層の内部から排出される。Bの強磁性層からの排出に伴い、強磁性層の結晶化が促進されることになる。結晶化はMgOの界面側から進行するのでMgO結晶と整合性のよい強磁性結晶層が実現されるために、大きなTMR効果を得ることができる。
図3に示すように、イットリウムまたはランタノイド系元素は、電気陰性度が1.3よりと小さい。Bの電気陰性度は2.04であり、イットリウムやランタノイド系の元素との電気陰性度の差が大きいため、Bはこれらの元素との結合性が高い。イットリウムやランタノイドは、いわゆる重金属であり質量が大きいために、Bにくらべて熱処理中に拡散が起こりにくい。したがって、熱処理中に、Bはこれらの元素に吸引されて強磁性層中から排出される。これにより、強磁性層のMgO界面側からの結晶化が促進される。
次に、幾つかの実施例について説明する。
<実施例1>
真空中でスパッタリング法によって膜を形成する装置を用いて、基板に以下に示す積層膜を成膜する。装置は基板を冷却する機構を有し、基板を冷却しながら、スパッタリング法により基板上に、少なくとも金属材料1種類と絶縁物材料1種類を形成する機能を有する。
基板上に、下地層Ta 2nm / Ru 2nm、該下地層上にMn-20at%Ir合金膜6nmからなる反強磁性層、該反強磁性層上にCo-25at%Fe合金膜2nmからなる第1の強磁性層、該第1の強磁性層上にRu0.4nmからなる反平行結合層を形成する。次に、同装置内の基板を冷却する機構を用いて基板を氷点下50℃の低温度に冷却しながら該Ru反平行結合層上に、B濃度6at%を含むCo-45at%Fe-6at%B合金膜2nmを形成する。基板温度を当該低温度に保持しながら形成することにより、B濃度6at%のアモルファス状態のCo-Fe-B合金膜が得られる。アモルファス状のCo-Fe-B膜上にMgO 0.9nmをRFスパッタリングにより形成する。該アモルファス上に良好な結晶配向(001)を有するMgOが形成される。アモルファス状のCo-Fe-B上に0.5nm程度のBを含まないCoFe膜を形成した後にMgOを形成してもよい。MgOを形成した後に、基板を氷点下50℃に冷却して第3の強磁性層としてB濃度6at%のCo-9at%Fe-6at%B合金層2.5nmを形成する。B濃度6at%のアモルファス状態のCo-9at%Fe-6at%B合金膜が得られる。第3の強磁性をMgO上に0.5nm程度のBを含まないCoFe膜を形成し、その上にCo-Fe-B合金膜を形成する構成としてもよい。第3の強磁性層上には、キャップ層としてRu3nmを形成する。
以上のように形成した積層膜の第2の強磁性層または第3の強磁性層中のCo-Fe-B合金膜は、基板を積極的に冷却することによって形成されるために、少ないB組成を有するアモルファス状態であり、アモルファス状の第2の強磁性上に形成されたMgOは(001)配向した結晶状態である。この積層体を7試料準備し、熱処理温度を100℃、150℃、200℃、250℃、280℃、300℃、350℃の7種として3時間の磁界中熱処理をそれぞれの試料に施した。その結果を図1に示す。150℃の熱処理によっても既に大きなMR比を示しており、200℃以上で80%を超える大きなMR比が得られる。このように大きなMR比が実現できるのは、第2の強磁性層及び第3の強磁性層に含まれるCo-Fe-B合金のB濃度が6at%と低いために、比較的温度の低い150℃の低温度の熱処理によって結晶化が進行するためである。
また、100℃の熱処理ではMR比が200℃よりも小さいのは以下の理由による。反強磁性層と第1の強磁性層の交換結合が一方向にそろった状態を得るには反強磁性層のブロッキング温度付近の磁界中熱処理が必要である。反強磁性層の局所ブロッキング温度分布の中心は170℃であるので、150℃の磁界中熱処理によっては、第1強磁性層の交換結合が一方向にそろった状態を得ることができず、磁化方位が分散した状態となる。このために、MR比が200℃の磁界中熱処理に比べて低くなる。
本構成では、第一の強磁性層と第2の強磁性層の間の反平行結合力を強くするために、反平行結合膜であるRuの膜厚を、通常用いる0.8~0.9nmから0.4nmnにまで薄くしている。このために、熱処理温度が280℃以上に高くなると当該薄いRuにおいて磁性元素の熱拡散が生じ第一の強磁性層と第2の強磁性層の反平行結合関係が壊れ始めることに起因する。
同図にはB濃度10at%のCo-Fe-B合金を第2及び第3の強磁性層に含む場合の結果も同様に示すが、MR比はB濃度6at%の場合に比べて小さく、特に250℃以下の熱処理温度では、その差は顕著である。これは、B濃度10at%の場合、第2及び第3の強磁性層を結晶化するためには250℃以上の高温度が必要であるために、250℃以下では十分な結晶化が進行しないためである。
Co-Fe-BのB濃度が6at%以下に少ない場合には、Co-Fe-B形成後基板温度が、室温に達すると結晶化が部分的に起こり始める。結晶状態のCo-Fe-B上にはMgOの良質な結晶配向膜が形成できないことから、第2の強磁性層のCo-Fe-B合金形成後MgO形成までの間は、Co-Fe-B合金膜をアモルファス状態に保つために始終基板を積極的に冷却するのが望ましい。
スパッタリングにはアルゴンガス(Ar)、クリプトン(Kr)やキセノン(Xe)ガスなどが用いられるが、これらスパッタリングガスの沸点以下に基板を冷却すると基板上にこれらのガスが液化して付着し膜中に取り込まれることから、スパッタリングに用いるガスの沸点以下の温度に基板を冷却するのは望ましくない。たとえばアルゴン(Ar)ガスをスパッタリングに用いる場合、その沸点が氷点下185℃であるので、基板温度を氷点下185℃以下に下げるのは望ましくない。クリプトン(Kr)ガスをスパッタリングに用いる場合、その沸点が氷点下157℃であるので、基板温度を氷点下157℃以下に下げるのは望ましくない。キセノン(Xe)ガスをスパッタリングに用いる場合、その沸点が氷点下108℃であるので、基板温度を氷点下108℃以下に下げるのは望ましくない。ネオン(Ne)ガスをスパッタリングに用いる場合、その沸点が氷点下246℃であるので、基板温度を氷点下246℃以下に下げるのは望ましくない。
第2または第3の強磁性層中のCo-Fe-BのB濃度をできるだけ少なくして、MgO形成までアモルファス状態を保つためには、基板温度をできるだけ低くすることが望ましいが、上述のようにスパッタリングのガスが基板に液化するところまで冷却するのは好ましくないことから、氷点下50℃以下でスパッタリングガスの沸点以上に設定するのが望ましい。
<実施例2>
真空中でスパッタリング法により積層膜を形成する装置は真空中で室温以上に基板を加熱保持する機構を有することも望ましい。実施例1に示すように、積層膜を形成する過程において、前述したように第2の強磁性層と絶縁障壁層を形成した後に加熱処理を加える。たとえば、第2の強磁性層のCo-Fe-B合金膜のB濃度が6at%の場合第2の強磁性層のCo-Fe-B合金膜が結晶化するのに十分な150℃以上の温度が望ましい。
<実施例3>
実施例1と同様に、基板上に、下地層Ta 2nm / Ru 2nm、下地層上にMn-20at%Ir合金膜6nmからなる反強磁性層、反強磁性層上にCo-25at%Fe合金膜2nmからなる第1の強磁性層、第1の強磁性層上にRu0.4nmからなる反平行結合層、反平行結合層層上にCo-25at%Fe 0.5nmを形成する。
次に、その後に形成されるCo-Fe-Bアモルファス合金層の結晶化を促進するために、イットリウムとCoとの合金層を形成する。イットリウムの濃度は、B濃度と同じ20at%と、B濃度の半分の10at%の2種類を用いた。膜厚は各々の濃度で0nm、0.8nm、1.5nm、3nm、4.5nmの種類とした。
イットリウムとCoとの合金層に直接隣接してCo-40at%Fe-20at%B合金膜1.5nmを形成する。該Co-Fe-B合金膜上にMgO 0.9nmをRFスパッタリングにより形成する。Co-Fe-Bはアモルファス状態であるので、良好な結晶配向(001)を有するMgOが形成される。
MgOを形成した後に、第3の強磁性層として、0.5nm程度のBを含まないCoFe膜とCo-8at%Fe-20at%B合金層2.5nmを順次形成する。Co-Fe-B合金膜上にキャップ層としてRu3nmを形成する。図10にTMRヘッドの積層基本構成を示す。
その後、250℃3時間の磁界中熱処理を施す。
図4に、熱処理後のMR比をCo-Yの膜厚に対してプロットした図を示す。MR比はCoYの膜厚に対して増大し、ある膜厚を超えるとMR比は飽和する。MR比が飽和する膜厚を臨界膜厚と呼ぶことにする。Y濃度が10at%の場合、Co-Yの臨界膜厚は1.5nmである。Y濃度が20at%の場合、Co-Yの臨界膜厚は0.8nmとなる。イットリウム(Y)の濃度が増えるほど、その臨界膜厚は減少する。これは、MR比が飽和する臨界膜厚は、Co-Y膜に含まれるYの量によって決定されることを意味し、Co-Y膜に含まれるY原子数が、隣接するCo-Fe-B膜に含まれるB原子数の半分に達する膜厚が、概ね臨界膜厚である。即ち、イットリウムの濃度(原子%)と膜厚の積が、隣接するCo-Fe-BのB濃度(原子%)と膜厚の積の2分の1以上であれば、概ねMR比は飽和する。
イットリウム(Y)をランタノイド系元素材料に置き換えても、同じ関係は維持される。
以上のように第2の強磁性層のCo-Fe-Bに隣接して、イットリウム、ランタノイド元素材料のうちのいずれかとCoとの合金層を用いた場合、当該イットリウム、ランタノイド元素は前述のように熱処理中に、B(ボロン)をひきつけ、隣接するCo-Fe-B合金膜からボロンを奪い取る。これによって当該Co-Fe-Bアモルファス合金結晶化を促進効果が得られ、MR比の増大効果が得られる。
図3には電気陰性度の一覧表を示す。図3からわかるように、イットリウム、ランタノイド元素は電気陰性度が1.1から1.3の間にあり、非常に活性なリチウム(0.98)やナトリウム(0.93)ほど低くはないが、比較的低い元素であり、B(ボロン)の電気陰性度(2.04)とはかなり大きな差がある。Bは質量数の小さい軽元素で熱処理により容易に金属中を拡散移動するため、Bと電気陰性度の差が大きいこれらの重元素は、熱処理中にBをひきつけ、Bは当該イットリウムとCoとの合金層中に取り込まれる。これに伴いBはCo-Fe-B合金膜から排出されるためにCo-Fe-B合金膜の結晶化が促進される。
<実施例4>
以上の例では、Co-Y合金膜または、コバルトとランタノイド系元素の合金膜を第2強磁性層のCo-Fe-B合金膜に隣接させることによって、Co-Fe-B合金膜の結晶化を促し、大きなMR比を得ることを示したが、同じことは、第3の強磁性層のCo-Fe-B合金膜についても、同じことが言える。図11にTMRヘッドの積層基本構成を示す。
基板上に、下地層Ta 2nm / Ru 2nm、該下地層上にMn-20at%Ir合金膜6nmからなる反強磁性層、該反強磁性層上にCo-25at%Fe合金膜2nmからなる第1の強磁性層、該第1の強磁性層上にRu0.4nmからなる反平行結合層、該反平行結合層層上にCo-25at%Fe 0.5nmを形成する。
次に、その後に形成されるCo-Fe-Bアモルファス合金層の結晶化を促進するために、Co-20at%Y合金膜0.8nm形成し、当該イットリウムとCoとの合金層に直接隣接してCo-40at%Fe-20at%B合金膜1.5nmを形成する。該Co-Fe-B合金膜上にMgO 0.9nmをRFスパッタリングにより形成する。Co-Fe-Bはアモルファス状態であるので、良好な結晶配向(001)を有するMgOが形成される。
MgOを形成した後に、第3の強磁性層として、Co-8at%Fe-20at%B合金層1.5nmを順次形成し、当該Co-Fe-B膜上にCo-15at%Y合金膜を積層する。Co-15at%Y合金膜の膜厚を0, 1.0, 1.3, 1.5nmとする。このCo-Y合金膜上にキャップ層としてRu3nmを形成する。その後、250℃3時間の磁界中熱処理を施す。
熱処理後のMR比は、Co-Y合金膜厚とともに増大し、膜厚1.3nm以上ではほぼ一定となった。
10:TMRヘッド 12:TMR膜 14:下部磁気シールド層(兼電極層)
16:上部磁気シールド層(兼電極層) 20:下地層 24:反強磁性層
26:固定層 262:第1強磁性層 264:反平行結合層 266:第2強磁性層
267:Co-Fe結合層 268:Co-Y、Co-La膜 269:Co-Fe-B膜 28:絶縁障壁層
30:第3の強磁性層(自由層) 302:Co-Fe-B層 304:Co-Y、Co-La膜
32:キャップ層。

Claims (4)

  1. 基板上に形成された下部磁気シールド層と上部磁気シールド層の間に、下地層と、反強磁性層と、第1の強磁性層と、反平行結合層と、第2の強磁性層と、絶縁障壁層と、第3の強磁性層の積層膜を有するトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドの製造方法において、該第2の強磁性層若しくは該第3の強磁性層の一部または全部をCo-Fe-B合金によって構成し、該第2の強磁性層及び該絶縁障壁層さらには該第3の強磁性層のCo-Fe-B合金を形成する際に該基板を冷却することによって10at%以下の低いB濃度でアモルファス構造のCo-Fe-B合金を形成し、その後、熱処理を施して該Co-Fe-B合金を結晶化することを特徴とするトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドの製造方法。
  2. 請求項1記載のトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドの製造方法において、該第2の強磁性層のCo-Fe-B合金の形成工程から該絶縁障壁層の形成工程の間、基板を終始冷却することを特徴とするトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドの製造方法。
  3. 請求項1または2記載のトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドの製造方法において、該第2の強磁性層のCo-Fe-B合金の形成工程から該絶縁障壁層の形成工程の間、基板を氷点下50℃以下氷点下185℃以上に維持することを特徴とするトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドの製造方法。
  4. 請求項1記載のトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドの製造方法において、絶縁障壁層を形成した後で第3の強磁性膜を形成する前に熱処理を施すことを特徴とするトンネル接合型磁気抵抗効果ヘッドの製造方法。
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