JP5584987B2 - 非発泡ガス含浸成形体及び発泡プラスチック容器 - Google Patents

非発泡ガス含浸成形体及び発泡プラスチック容器 Download PDF

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Description

本発明は、不活性ガスが含浸されている樹脂溶融物を射出成形することにより得られる非発泡ガス含浸樹脂成形体及び該成形体から得られる発泡プラスチック容器に関するものである。
現在、ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表されるポリエステル容器は、透明性、耐熱性、ガス遮断性等の特性に優れており、種々の用途に広く使用されている。
一方、近年では、資源の再利用が強く求められ、上記のようなポリエステル容器に関しても、使用済みの容器を回収し、リサイクル樹脂として種々の用途への再利用が図られている。ところで、包装容器内に収容される内容物については、光により変質しやすいもの、例えばある種の飲料、医薬品、化粧品などは、顔料等の着色剤を樹脂に配合した樹脂組成物を用いて成形された不透明容器に収容されて提供される。しかるに、資源の再利用の点からは、着色剤の配合は望ましくなく(リサイクル樹脂に透明性を確保することが困難となってしまう)、このため、透明容器の使用が要求されているのが現状であり、従って、光変質性の内容物の収容に適した不透明性容器についてもリサイクル適性の改善が必要である。
着色剤を配合せずに遮光性(不透明性)を付与するためには、容器壁に気泡を存在させて発泡容器とすることが考えられ、例えば、特許文献1には、気泡を有するプラスチック容器において、容器正面から見た気泡の大きさをその気泡(発泡セル)の長径と短径の平均気泡径で定義した場合に、80%以上の気泡の平均気泡径が200マイクロメートル以下であり、かつ容器正面から見た気泡の占める面積率が70%以上であるプラスチック容器が提案されている。
また、特許文献2には、予めガス体により加圧状態に保持した型キャビティに、発泡剤を含有する合成樹脂を射出充満して、発泡剤を含有するがほとんど発泡が起こっていない表面平滑な管状パリソン(プリフォーム)を成形し、該プリフォームの表層の少なくとも一部が冷却され、内核が未冷却の状態で、該プリフォームを大きな型キャビティに移して圧縮ガスおよび/または真空により成形且つ発泡せしめることを特徴とする容器状発泡型物の製造方法が提案されている。
さらに、特許文献3には、本出願人が提案したマイクロセルラー技術を利用した部分発泡樹脂一体成形体の製造方法が開示されており、この製造方法では、熱可塑性樹脂の一体成形体(例えば容器成形用プリフォーム)を成形し、次いで該一体成形体にガスを含浸せしめ、得られたガス含浸成形体を部分的に選択的に加熱することにより、含浸されたガスによっての気泡の生成による発泡を選択的に行うことにより、発泡領域と非発泡領域とを有する部分発泡樹脂一体成形体が製造される。
特開2003−26137号 特公昭62−18335号 特開2007−320082号
特許文献1で提案されている技術は、容器正面から見た発泡セルの大きさや発泡セルが占める面積率を一定の範囲に調整することにより、プラスチック容器に遮光性を付与するというものであるが、このような手段では、容器壁の光線透過率が40〜50%程度の遮光性が付与されるに過ぎず、さらに高い遮光性を付与することが求められているのが現状である。例えば、牛乳のような飲料は、光によって短期間で変質してしまうため、牛乳用の紙パックなどでは、可視光光線透過率(全光線透過率)は5〜10%程度にまで抑制されている。
また、特許文献2は、発泡剤を含有する樹脂を発泡が生じないように金型内に射出してプリフォームを成形し、このプリフォームを容器に成形する際に発泡せしめるというものであるが、この方法は、所謂化学発泡に適用されるものであるため、発泡セルの径が大きく不均一であり、遮光性の高い容器を得ることができない。また、発泡剤として不活性ガスを使用する物理発泡を特許文献2の方法に適用した場合、射出成形時の発泡を有効に抑制できず、やはり最終的に得られる容器中の発泡セルは、化学発泡と比較すると小さなセル径を有しているものの、やはり壁中の発泡セルの個数が少なく、またセル径が不均一であり、十分な遮光性を得ることができない。また、ボトルのような容器では、キャップを装着するための螺子部を有する口部が形成されているが、特許文献2の方法では、口部の発泡を完全に抑制することができず、外観悪化、強度低下などの問題を生じてしまう。
特許文献3では、不活性ガスが含浸したプリフォームを選択的に加熱することにより、部分的に発泡せしめるというものであり、このような発泡プリフォームを容器に成形する場合には、口部を非発泡とし、胴部を選択的に発泡させることができるというものである。しかしながら、この方法では、成形されたプリフォームにガスを含浸させているため、プリフォームの発泡に先立って、圧力容器内でプリフォームに含浸させる工程が必要であり、生産性の点で問題がある。
そこで、本出願人は先に、樹脂溶融物にガスを含浸させ、保圧により発泡を生じないようにして射出成形を行ってプリフォームを成形し、このプリフォームを加熱して発泡させた後に、二次成形して容器を製造する方法を提案した(特願2007−227852号)。この方法では、樹脂溶融物への含浸を射出成形機のシリンダー内で行うことができるため、得られたプリフォームを直ちに加熱して発泡させることができるので、生産効率が極めて高く、しかも、発泡セルの径、個数の調整が容易であり、著しく遮光性の高い容器が得られるという利点がある。しかし、この方法にも改善すべき課題が残されている。具体的には、射出成形に際して保圧によってプリフォーム内部の発泡を抑制しているにもかかわらず、射出中に金型内で発泡してしまうためプリフォーム表面において発泡痕が残り所謂スワールマークが発生し、表面の平滑性が低くなるという問題がある。このようなプリフォームを選択的加熱によって口部以外の部分を発泡せしめ、さらに二次成形して容器とした場合、本来非発泡領域である口部にスワールマークが存在しているため、半透明状態となってしまうばかりか、表面荒れにより外観特性の低下、強度低下及び密封性の低下などの不都合が発生してしまう。
さらに、不活性ガスを含浸させての加熱により形成された発泡領域が容器壁に形成されている従来公知の延伸発泡ポリエステル容器では、プリフォーム表面に過度の発泡ガスが溶け込んでいる場合には加熱ブロー工程において容器壁表面(特に胴部表面)に割れなどの成形不良が生じ易いという問題がある。
従って、本発明の目的は、ガスが含浸されている樹脂溶融物を射出成形することにより得られ、スワールマークの発生が無く、平滑な表面を有しており、発泡成形体を製造するためのプリフォームとして使用される非発泡ガス含浸樹脂成形体及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記の非発泡ガス含浸樹脂成形体を用いて延伸発泡体を製造する方法並びに上記の非発泡ガス含浸樹脂成形体から製造される部分発泡プラスチック容器を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、胴部表面での割れなどの成形不良が有効に防止されているポリエステル製の延伸発泡容器及びその製造方法を提供することにある。
本発明によれば、発泡剤として窒素ガス及び/または炭酸ガスが含浸されている樹脂溶融物を、高圧に保持されている金型キャビティ内に、軽量化率が5%以下となるように、保圧しながら発泡を生じないように射出充填して冷却固化することを特徴とする非発泡ガス含浸樹脂成形体の製造方法が提供される。
かかる製造方法においては、特に、前記樹脂溶融物として、ポリエステル樹脂を用いて非発泡ガス含浸ポリエステル樹脂成形体(射出成形体)を製造することが好適である。
本発明によれば、また、上記の方法により得られ、少なくとも一部が平滑な表面を有していることを特徴とする非発泡ガス含浸樹脂成形体が提供される。
上記の非発泡ガス含浸樹脂成形体は、
(1)最大高さPt(JIS B 0601)が10μm未満の平滑面を有していること、
(2)75%以上の光透過率を有していること、
(3)容器成形用プリフォームとして使用すること、
が好適である。
本発明によれば、さらに、上記の非発泡ガス含浸樹脂成形体の少なくとも一部を加熱して発泡成形体を得、該発泡成形体を延伸成形することを特徴とする延伸発泡成形体の製造方法が提供される。
本発明によれば、さらにまた、口部、胴部、底部とからなる単層構造の樹脂一体成形品であって、発泡セルを有する発泡領域と発泡セルを有していない非発泡領域とを有しており、少なくとも胴部の一部は、発泡セルを有する発泡領域となっている延伸発泡プラスチック容器において、
少なくとも発泡セルを有していない非発泡領域の部位において最大高さPt(JIS B 0601)が10μm未満の平滑面となっており、前記口部は該非発泡領域となっており且つ75%以上の全光線透過率を有していると共に、該口部にはスワールマークが存在していないことを特徴とする延伸発泡プラスチック容器が提供される。
上記の延伸発泡プラスチック容器においては、
(1)前記口部が75%以上の全光線透過率を有する透明領域であり、且つ該口部にはスワールマークが存在していないこと、
(2)前記発泡領域では、壁部の表面に存在している発泡セルの存在していない非発泡表皮層の厚みが100μm以下に抑制されていること、
(3)前記発泡領域での全光線透過率が40%以下であること、
(4)ポリエステル樹脂からなり、前記胴部の発泡領域での外表面は、赤外光とゲルマニウムプリズムとを用いた全反射吸収法により、該外表面に対して入射角45度で赤外光を照射したとき、その反射光が、下記式:
R=I1340/I1409
式中、I1340は、波数が1340±2cm−1の領域のCHの縦揺れ振動モー
ドに対応するピークの吸光度を示し、
1409は、波数が1409±2cm−1の領域のレファレンスピークの吸
光度を示し、
で定義される吸光度比Rが1.30以下となる赤外吸収特性を示すこと、
が好ましい。
本発明においては、不活性ガスが充填されている樹脂溶融物を射出成形する際に保圧をかけることにより発泡を防止するのであるが、このような射出成形において、高圧に保持された金型内にガス含浸樹脂溶融物を射出充填することにより、スワールマークの発生が有効に防止され、平滑な表面を有する非発泡ガス含浸樹脂成形体を得ることができる。即ち、大気圧に保持されている金型内にガス含浸樹脂溶融物を充填していくと、金型内を流れていく樹脂溶融物の先端部分において、樹脂溶融物内に含浸されているガスが金型内空間との圧力差のために膨張し、破泡を生じる。即ち、樹脂溶融物は、先端部が破泡した状態で金型内を流れていくため、この状態が金型表面に転写され、金型表面での冷却固化により、成形体表面にスワールマークが発現し、表面荒れの原因となっている。金型内に充填された樹脂溶融物に保圧をかけることにより、充填後の発泡は防止できるが、樹脂溶融物の流動中の破泡に起因するスワールマークや表面荒れは防止できない。しかるに、本発明によれば、加圧状態に保持された金型内にガス含浸樹脂溶融物を射出するために、金型内での樹脂溶融物の流動中の破泡が有効に抑制され、スワールマークの発生がなく、高い平滑度の表面を有する非発泡ガス含浸樹脂成形体を得ることができるのである。例えば、このような方法で得られる本発明の非発泡ガス含浸樹脂成形体は、スワールマークがなく、その表面は、最大高さPt(JIS B 0601)が10μm未満の極めて平滑な面となっている。さらに、保圧により、充填後の発泡も有効に抑制されているため、この成形体は、発泡剤として機能を有するガスが含浸されていながら、高い透明性を有しており、その全光線透過率は75%以上である。
このような非発泡ガス含浸樹脂成形体は、その少なくとも一部を加熱することにより発泡成形体とすることができるが、発泡後、さらに、延伸成形することにより、少なくとも一部が発泡された延伸発泡体を製造することができる。この方法では、成形後に、発泡剤である不活性ガスを含浸する工程が不要であり、しかも、不活性ガスの含浸は、射出成形機のシリンダー内での溶融混練部で容易に行うことができ、従って、高い生産性で発泡延伸成形体を製造することができ、工業的価値が極めて大きい。
特に、上記の非発泡ガス含浸樹脂成形体は、選択的加熱により、発泡領域と非発泡領域とを有する部分発泡成形体を得ることができるため、口部は非発泡で胴部が発泡した部分発泡プラスチック容器の製造に極めて有用である。
また、上記の非発泡ガス含浸樹脂成形体を用いて製造された発泡プラスチック容器では、該非発泡ガス含浸樹脂成形体が有している平滑度の高い表面がそのまま発現され、しかも、口部は高い透明性を有し且つスワールマークも発生しておらず、外観特性、強度、密封性などの特性も良好である。
さらに、非発泡ガス含浸樹脂成形体の成形後、加熱発泡するまでの時間を調整することにより、得られる発泡成形体(例えば発泡プリフォーム)の発泡領域において、その表面に存在する発泡セルが分布していない非発泡表皮層の厚みを調整することができる。即ち、非発泡ガス含浸樹脂成形体を加熱することにより、その加熱の程度に応じて所定の大きさの発泡セルが形成され、このような発泡セルが分布した発泡領域が形成するわけであるが、成形後、加熱するまでの間の時間が長いと、含浸されたガスが表面から放出されていく。従って、成形後、直ちに、加熱して発泡を行うときには、ガスの放出量をゼロに近いレベルにすることができ、例えば、表面の極近傍にまで発泡セルが分布し、発泡セルが分布していない非発泡表皮層の厚みを極薄とすることができる。一方、成形後、適度な時間を置いて加熱発泡を行うことにより、ガスの放出量を多くし、非発泡表皮層の厚みを多くすることができる。
従って、上述した非発泡ガス含浸樹脂成形体を用いて製造される発泡プラスチック容器では、例えば、その発泡領域において、非発泡表皮層の厚みを100μm以下の極薄とすることにより、厚み方向に多数の発泡セルを分布せしめることができ、これにより、高い遮光性を付与することができる。即ち、厚み方向に分布する発泡セルの個数を多くすることにより、光の散乱・反射が多重に発生し、発泡領域(例えば胴部)での全光線透過率を40%以下とし、加飾性及び著しく高い遮光性を付与することができる。
さらに、本発明においては、樹脂溶融物としてポリエステル樹脂の溶融物を使用し、不活性ガスが含浸されている該樹脂溶融物(ポリエステル樹脂溶融物)を高圧に保持された金型内に射出充填するに際して、その圧力と射出速度を適切な条件にして前記プリフォームを成形した後にブロー成形等の延伸成形を行うことが好適である。
このような手段を採用することにより、得られる容器の胴部壁(特に発泡領域が形成されている部分)の外表面の赤外吸収特性を、前述した吸光度Rが1.30以下となるように調整することができる。即ち、このような赤外吸収特性を有する延伸発泡ポリエステル製容器では、ブロー成形などの延伸成形に際してのポリエステルの結晶化を確実に抑制することができ、発泡領域が形成されている胴部表面での割れの発生が有効に抑制されている。
即ち、高圧に保持されている金型内に不活性ガスが含浸されているポリエステル樹脂の溶融物を射出充填するに際して、金型内のガス圧力と射出速度が不適切な条件、とくにガス圧力が高く射出速度が速い場合には、金型内に樹脂溶融物が充填される際に、あらかじめ金型内に満たされていたガスの排出が不十分になる為に、樹脂溶融物と金型の間にガスが巻き込まれながら成形が行なわれ、成形されるプリフォーム表面に過度なガスが溶け込んだ状態で成形される。樹脂にガスが溶け込むと結晶化が進行することが知られているように、このようなプリフォームを加熱延伸成形(ブロー成形)すると、加熱の際にプリフォーム表面で結晶化が進行し、延伸成形の際に容器外表面での割れが発生すると考えられる。従って、金型内に満たされていたガスの排出が十分に行われるように、金型内のガス圧力と射出速度とを調整し、これにより、成形されるプリフォームの表面への過度のガスの溶け込みを抑制し、このようにして得られたプリフォームを延伸成形に供することにより、延伸成形に際してのポリエステルの結晶化が抑制され、延伸成形時の割れ等の結晶化による不都合を有効に防止された延伸発泡ポリエステル容器を得ることができ、このような容器では、発泡領域を有する胴部の外表面が、前述した吸光度比Rが1.30以下の赤外吸収特性を示すのである。
本発明の非発泡ガス含浸樹脂成形体を成形する際に採用される射出プロセスを説明するための説明図。 本発明に従って製造される発泡成形体の発泡領域における壁部断面構造の一例を示す図。 本発明に従って製造される発泡成形体の発泡領域における壁部断面構造の他の例を示す図。 本発明に従って製造される延伸成形体の発泡領域における壁部の最大延伸方向に沿った断面構造の一例を示す図。 本発明の延伸発泡プラスチック容器の製造プロセスを簡単に示す説明図。 吸光度比Rの測定原理を説明するための図である。 全反射吸収法で測定した赤外光吸収スペクトルのチャートの一例を示す図である。
<非発泡ガス含浸樹脂成形体及びその製造>
本発明において、非発泡ガス含浸樹脂成形体は、樹脂溶融物にガスを含浸せしめ、このガス含浸溶融物を発泡が生じないように射出成形することにより成形される。
このような成形体の製造に用いる樹脂としては、不活性ガスの含浸が可能である限り特に制限されず、それ自体公知の熱可塑性樹脂を使用することができる。例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブロック共重合体、環状オレフィン共重合体などのオレフィン系樹脂;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル系共重合体;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のビニル系樹脂;ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びこれらの共重合ポリエステル等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリフエニレンオキサイド樹脂;ポリ乳酸など生分解性樹脂;などを単独で或いは2種以上をブレンドして用いることができる。特に、この成形体を容器の成形に用いる場合には、オレフィン系樹脂やポリエステル樹脂が好適であり、中でもポリエステル樹脂は、本発明の利点を最大限に発揮させる上で最適である。
また、不活性ガスは、発泡剤として機能するものであり、窒素ガスや炭酸ガスが使用される。
上述した樹脂の溶融物への不活性ガスの含浸は、射出成形機における樹脂混練部(或いは可塑化部)で加熱溶融状態に保持されている樹脂に所定圧力で不活性ガスを供給することにより行われる。即ち、この方法によれば、射出成形機中でガスの含浸を行うことができ、射出成形後の成形体にガスを含浸させる必要が無いため、後述する発泡成形体を効率よく製造することができる。また、このときのガスの含浸量を調節することにより、加熱により生成する発泡セルの個数等を調整することができる。例えば、ガス圧を高くし、ガス圧下での混練時間を長くするほど、ガスの含浸量を多くし、発泡セルの数を増大させることができる。
本発明において、上記のようにしてガスが含浸した樹脂溶融物は、高圧に保持された金型内に射出充填される。この射出プロセスを説明するための図1を参照して、全体として1で示す射出金型は、冷却保持されているシェル金型3とコア金型5とを有しており、これら金型3,5によりキャビティ7が形成され、キャビティ7には、射出ノズル9から樹脂溶融物が充填されるようになっている。また、キャビティ7には、ガス口10が連通している。
即ち、射出ノズル9から不活性ガスが含浸されている樹脂溶融物をキャビティ7内に射出充填し、キャビティ7内の樹脂溶融物を冷却固化することにより、樹脂溶融物はキャビティ7により形成される形状に賦形されるわけであるが、本発明においては、樹脂溶融物の射出にあたって、ガス口10からキャビティ7内に、窒素ガス、炭酸ガス、エアー等が供給され、キャビティ7内を高圧に保持しておく。このように高圧に保持されたキャビティ7内にガスが含浸された樹脂溶融物を充填していくことにより、キャビティ7内を溶融樹脂が流動していく際の破泡を有効に抑制することができ、スワールマークの発生を防止し、平滑度の高い表面を有する成形体を得ることができる。ここで金型キャビティ7の表面において、必要箇所以外には特に平滑度が制限されるものではなく、必要に応じてサンドブラスト処理等の方法を用いて予め部分的に荒らしておいても構わない。
また、キャビティ7内のガスはガス口10から排出される。また、樹脂溶融物が射出、充填されるまでの間でキャビティ7内へのガス供給、排出のタイミングを変えることで、部分的にスワールマークの発生のない成形体を得ることも可能である。本発明では、さらに樹脂溶融物の射出を継続して行うことにより保圧が加えられる。即ち、この保圧によって、キャビティ7内での発泡を有効に防止することが可能となるのである。
このように、本発明においては、高圧下に保持されているキャビティ7内にガス含浸樹脂溶融物を充填し、さらに保圧を加えることにより、スワールマークが無く、高い表面平滑度を有しており、しかも、発泡剤であるガスを含浸していながら、発泡が有効に抑制された非発泡ガス含浸樹脂成形体を得ることができるわけである。例えば、この非発泡ガス含浸成形体の最大高さPt(JIS B 0601)は10μm未満、好ましくは5μm以下、最も好ましくは1μm以下であり、著しく平滑性に優れ、また、その波長500nmの可視光線に対しての全光線透過率は75%以上であり、著しく透明性に優れている。
上記のように射出成形を行うにあたって、キャビティ7内の圧力は、特に制限されるものではないが、一般には1.0MPa以上の範囲に保持し、このような圧力に保持されているキャビティ7内に樹脂溶融物を射出充填することが好ましい。この圧力が小さいと、樹脂溶融物の流動時における破泡を効果的に抑制することができず、スワールマークが発生してしまい、また、表面の平滑度も低いものとなってしまう。
また、保圧の程度(保圧圧力及び時間)は、発泡が効果的に抑制し得るように、不活性ガスの含浸量や樹脂温度等に応じて適宜設定されるが、特に、軽量化率が5%以下となるように設定する。プリフォームの軽量化率は、下記式により実験的に求めることができる。
軽量化率=[(M−M)/M]×100
式中、Mは、不活性ガスを含浸させずにヒケ等の成形不良がないように条件設定して射出することにより得られたプリフォームの重量を示し、
は、不活性ガスを含浸させて得られたガス含浸プリフォームの重量を示す、
で表される。即ち、保圧圧力を大きくするほど軽量化率は低下し、また、保圧時間を長くするほど、軽量化率は低くなる。本発明において、最も好適には軽量化率が0%となるように、保圧条件を設定するのがよい。
また、上記のようにして不活性ガスが含浸されている樹脂溶融物を高圧に保持されているキャビティ7内に射出充填するに際しては、できるだけガスが樹脂溶融物に溶け込まないように、圧力と射出速度とを調整することが好ましい。先にも述べたように、圧力及び射出速度を必要以上に高く設定すると、金型内を流動している樹脂溶融物中に過度のガスが溶け込んでしまい、成形されるプリフォームの表面に過度のガスが溶け込んでしまっているため、その後の延伸成形に際して樹脂の結晶化が促進されてしまうこととなるからである。具体的な圧力や射出速度は、予め実験を行い、最終的に成形される延伸発泡成形体に、結晶化に由来する割れ等の不都合が生じないように設定すればよい。
<加熱発泡>
本発明においては、上記のようにして得られた非発泡ガス含浸樹脂成形体の少なくとも一部分を加熱することにより、壁部に発泡セルが分布した発泡領域を有する発泡成形体が得られる。かかる発泡成形体は、前記と同様、スワールマークがなく、高い表面平滑度を有している。このような発泡成形体の発泡領域(即ち、加熱された領域に相当)の壁部の断面構造の一例を図2に示した。
図2から理解されるように、上記の加熱により、全体として20で示す壁部には、不活性ガスが含浸されているため、多数の発泡セルAが生成することとなる。発泡のための加熱の温度は、この成形体(壁部20)を形成している樹脂のガラス転移点以上であり、このような加熱により、樹脂中に溶解している不活性ガスの内部エネルギー(自由エネルギー)の急激な変化がもたらされ、相分離が引き起こされ、気泡として樹脂体と分離するため発泡が生じることとなる。尚、この加熱温度は、当然、成形体の変形を防止するために、融点以下、好ましくは200℃以下とするのがよい。この加熱温度が高すぎると、加熱後急激に発泡するためセル径の制御が難しくなり、外観も悪化し、さらには胴部の結晶化が進み二次成形性が低下する問題が発生する。
また、上記のような加熱は、例えば、オイルバスや赤外線ヒータなどを用いて容易に行うことができ、例えば、前述した特開2007−320082(特許文献3)に示されているように選択的加熱を行うことにより、選択的に加熱された領域のみに発泡セルAを生成することができる。
ところで、図2に示されているように、上記のような発泡セルAを内部に有する壁部20の表面には、発泡セルAが存在していない非発泡表皮層21が形成されている。即ち、不活性ガスが含浸した非発泡樹脂成形体を成形した後、これを大気圧下に保持しておくと、含浸している不活性ガスが表面から放出されていくため、成形体表面部位での不活性ガス量はゼロか或いは著しく低濃度となる。このため、上記のように加熱を行うと、その表面部位には、発泡セルAが実質上存在していない非発泡表皮層21が形成されるわけである。
尚、このような発泡成形体の非発泡表皮層21の表面も、前記の非発泡ガス含浸樹脂成形体の表面と同様、高い平滑度を有している。
上記の説明から理解されるように、非発泡表皮層21の厚みは、射出成形後の成形体表面からのガスの放出量を制御すること等により調整することができる。例えば、射出成形後、直ちに加熱発泡を行うことによりガスの放出を抑制することができるので、非発泡表皮層21の厚みを極薄とすることができる。この場合には、壁部20中の発泡セルAが存在している領域22(以下、発泡層と呼ぶことがある)の厚みを厚くすることができるため、遮光性を高める上で有利である。また、射出成形後から加熱発泡までの時間を長くするほど、ガスの放出量が増大するため、非発泡表皮層21の厚みを厚くすることができ、これは、発泡によるガスバリア性や強度低下を抑制する上で有利である。
また、上述した加熱を短時間とし、壁部20の内部の加熱を抑制することにより、壁部20の内部に発泡セルAが存在していない層を形成することもできる。このような層構造を図3に示す。即ち、図3の例では、壁部20の中心部分に発泡セルAが存在していない非発泡の芯層23が形成されており、壁部20は、非発泡表皮層21/発泡層22/非発泡芯層23/発泡層22/非発泡表皮層21の5層構造を有している。このような5層構造は、特にガスバリア性を高める上で有利である。
さらに、図2及び図3に示されているように、壁部20の内部に形成されている発泡セルA(以下、球状発泡セルと呼ぶことがある)は実質的に球形状であり、等方に分布している。特に、本発明では、前述した射出成形時の保圧によって成形時の発泡が抑制されているため、特に発泡セルAの径はかなり均一であり、著しくシャープな粒度分布を有するものとなる。
また、球状発泡セルAのセル密度(発泡層22での密度)は、前述した不活性ガスの溶解量に依存し、この溶解量が多いほど、セル密度を高くし、また球状発泡セルの径を小さくすることができ、溶解量が少ないほど、セル密度は小さく、発泡セルAの径は大きくなる。また、球状発泡セルAの径は、上記の加熱時間により調整することができ、例えば、発泡のための加熱時間が長いほど、球状発泡セルAの径は大きく、加熱時間が短いほど、球状発泡セルAは小径となる。本発明においては、上記の条件を調整し、例えば、発泡層22における球状発泡セルAのセル密度が10乃至1010cells/cm程度とし、平均径が3乃至50μm程度となるように設定することが、後述する延伸成形により、高い遮光性を付与する上で好適である。さらに、球状発泡セルAの平均径をこのような範囲に設定したとき、本発明では、射出成形時の保圧により成形時の発泡が防止されてシャープな粒度分布が確保されているため、その標準偏差は40μm以下、特に20μm以下である。
<延伸成形>
上記で得られる発泡成形体は、スワールマークがなく、平滑な表面を有しており、また、発泡領域では、微細な発泡セルAが多数分布した発泡構造を有しているが、遮光性の点で十分でない。即ち、上記の発泡成形体の発泡領域に形成されている発泡セルAは、球形であるため、厚み方向での重なり度合いが低く、光の透過度合いが大きいからである。このために、延伸成形によって、発泡セルAを偏平形状とし、これにより、発泡量領域での光の散乱・反射が多重に発生し、光透過率を低下させ、厚みあたりでさらに高い遮光性を付与することができるわけである。
延伸成形は、それ自体公知の方法で行われ、例えば、樹脂のガラス転移温度以上、融点未満の温度にプリフォームを加熱してのブロー成形或いはプラグアシスト成形に代表される真空成形などによって延伸され、これにより、偏平状の発泡セルが分布した発泡領域(例えば胴部)を有するボトルやカップ形状の容器が得られる。また、シート形状の発泡成形体を延伸成形して延伸フィルムを作製し、この延伸フィルムを用いて袋状容器を得ることもできる。
即ち、延伸成形体の発泡領域における壁部の最大延伸方向に沿った断面を示す図4を参照して、この壁部30には、偏平状発泡セルBが多数分布している発泡層31が形成され、その表面には、適宜の厚みで発泡セルBが分布していない非発泡表皮層33が形成され、発泡セルBは、最大延伸方向に沿って引き伸ばされている。球形状発泡セルAを、延伸成形によって、このような偏平状の発泡セルBとすることにより、発泡領域の全体にわたって一定の重なり度合いを確保することができ、高い遮光性を発現させることができる。
本発明においては、偏平状発泡セルBの平均長径L(最大延伸方向に沿った長さ)が400μm以下、特に200μm以下であり、且つ厚みtが50μm以下、特に30μm以下となるように、発泡成形体に形成されている球形状発泡セルAの大きさに応じて、延伸倍率等の延伸条件を設定して延伸を行うことが好適である。即ち、偏平状発泡セルBの大きさを上記範囲内とすることにより、発泡領域の全体にわたって高い遮光性を発現させ、且つ発泡による強度低下やガスバリア性の低下を有効に回避することができる。また、発泡による軽量化を低減させる上でも有利である。
例えば、発泡成形体(プリフォーム)に形成されている球形状発泡セルAの大きさ等に応じて、軸方向(高さ方向)及び周方向の二軸方向に延伸されるブロー成形では、通常、この方向での延伸倍率が2乃至4倍程度となるように延伸され、軸方向のみについて一軸方向に延伸が行われるプラグアシスト成形などでは、この方向での延伸が最大延伸方向となり、上記と同様の延伸倍率で延伸を行って、上記のような大きさの偏平状発泡セルBが形成されるようにするのがよい。
尚、プラスチック成形品の分別回収では、比重差を利用してプラスチックの種類毎の分別が行われるが、軽量化率のコントロールができる点は、発泡体においても、発泡していない成形品と同様に比重差を利用して分別回収を行うことができるという利点がある。
また、上記の延伸成形体においては、前述したガス含浸量、発泡のための加熱条件及び射出成形後から加熱発泡するまでの時間などを調整し、非発泡表皮層33の厚みを100μm以下の極薄とし、厚み方向に重なり合って存在している偏平状発泡セルBの個数を17個以上、好ましくは30個以上、最も好適には50個以上に設定するのがよく、これにより、光の散乱及び多重反射が増幅され、例えば波長500nmの可視光線に対しての全光線透過率が15%以下、特に10%以下、最も好適には5%以下となる。例えば、この全光線透過率が5%以下のときは、その遮光性は紙容器と同等のレベルとなり、特に容器の分野において、光により変質の生じやすい内容物を収容する上で極めて有利となる。
尚、上述した方法によって延伸成形体を製造するにあたっては、不活性ガスの溶解量が増大するにしたがい、樹脂のガラス転移点は直線的或いは指数関数的に減少する。また、ガスの溶解によって樹脂の粘弾性も変化し、例えばガス溶解量の増大によって樹脂の粘度が低下する。従って、このような不活性ガスの溶解量を考慮して、所定の個数で偏平状のセルBが厚み方向にオーバーラップするように各種条件を設定すべきである。
<延伸発泡プラスチック容器>
上述した本発明によれば、最終的に得られる延伸成形体は、高い遮光性を有しているばかりか、スワールマークの発生がなく、平滑な表面を有しているため、特に延伸発泡プラスチック容器の製造に好適に利用される。
即ち、このような延伸発泡プラスチック容器の製造プロセスを簡単に示す図5を参照して、前述したように射出成形及び部分加熱による発泡を行って、試験管形状の容器用発泡プリフォーム50を形成する。この発泡プリフォーム50は、口部51、胴部53及び底部55とからなっており、口部51には、螺子部51a及びサポートリング51bが形成されており、サポートリング51bより下の部分が胴部53となっている。なお、口部とは、例えばボトルの螺子部、打栓式ボトルのキャップ脱落防止用肉厚部、カップ容器のフランジ部分のことをいう。
上記のプリフォーム50では、射出成形後の選択的部分加熱によって胴部53及び底部53が、前述した球形状発泡セルAが分布している発泡領域となっており、口部51が発泡セルが存在していない非発泡領域となっている。即ち、このプリフォーム50は、全体としてスワールマークのない高い表面平滑度を有しており、口部51が透明であり、胴部53及び底部55が不透明に形成されている。
従って、上記のようなプリフォーム50をブロー成形することにより得られる延伸発泡プラスチック容器60では、螺子部61a及びサポートリング61bを備えた口部61(前記プリフォーム50の口部51に対応)と、多数の偏平状発泡セルBが分布しており且つ膨張している胴部63及び底部65を有している。
このような延伸発泡プラスチック容器60の口部61は、高い透明性を示し、前述した説明から理解されるように、波長500nmの可視光線に対しての全光線透過率が75%以上となっている。また、この透明な口部61にはスワールマークが認められず、高い表面平滑度を有しており、その、最大高さPt(JIS B 0601)は10μm未満、好ましくは5μm以下、最も好ましくは1μm以下である。しかも、螺子部61aを備えた口部61では、キャップとの螺子係合に際しての破損や変形を防止し、高い密封性を確保するために高い強度が要求されるが、上記の延伸発泡プラスチック容器60は、口部61に発泡セルが生じていないことに加えてスワールマークが無く、表面平滑度が高いため、このような要求を十分に満足させるものである。
また、発泡領域となっている胴部63及び底部65では、高い遮光性を示し、例えば前述したように非発泡表皮層を極薄とし、厚み方向での偏平状発泡セルBの個数を多くすることにより、この領域での全光線透過率を15%以下、特に10%以下、更に好ましくは5%以下とし、紙容器レベルの高い遮光性を付与することができる。また、かかる胴部63及び底部65においても、スワールマークが無く、上記と同様の高い表面平滑度を有しているため、発泡していながら、光沢があり、外観特性も極めて良好である。
さらに、高い遮光性が不要な場合には、光沢や外観特性が優れていることが加飾性の点でも有効であり、この場合には、発泡領域での全光線透過率は20〜40%程度あればよい。
さらに、上記の延伸発泡プラスチック容器60では、発泡プリフォーム50を製造する際の部分加熱によって、胴部63のみを発泡領域として、口部61と共に底部65も非発泡領域とすることができる。特に、発泡プラスチック容器60の底部には、袴部材を設けて正立安定性を高めることがあり、このような場合には、底部65を非発泡領域(透明領域)としても、袴部材により遮光性を付与することができるので格別の問題は生じない。
尚、樹脂としてポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂を用いて前述した方法によって製造された本発明の延伸発泡ポリエステル容器では、特に、射出成形時の金型内圧力及び射出速度がプリフォーム表面へのガスの溶け込みが有効に防止されるように設定されているときには(例えば、金型キャビティ内に樹脂を充填する速度を遅く設定されている)、赤外光とゲルマニウム(Ge)プリズムとを用いての全反射法(入射角45度)により、胴部の外表面から反射光の赤外吸収スペクトルを解析したとき、下記式;
R=I1340/I1409 …(1)
式中、I1340は、波数が1340±2cm−1の領域のCHの縦揺れ振動モー
ドに対応するピークの吸光度を示し、
1409は、波数が1409±2cm−1の領域のレファレンスピークの吸
光度を示し、
で定義される吸光度比Rが1.30以下、特に1.25以下となっている。
即ち、この測定原理を説明するための図6を参照して、Geプリズムを試料の表面(容器の胴部外表面)に押し当てて赤外光を全反射条件で入射すると、試料表面(即ち、プリズムと試料との境界)で赤外光が反射する際に、僅かではあるが赤外線が試料表面に浸透し(エバネッセンス光)、そこで吸収が起こる。試料の外表面に入射した赤外光は、外表面層の表面で反射する際に僅かに外表面から内部に浸透するが、この外表面には、発泡セルが存在していない未発泡の表皮層となっている。従って、この反射光の赤外吸収スペクトルは、発泡セルによる散乱の影響を受けず、この反射光を解析することで図7に示すような試料表面の赤外吸収スペクトル情報を得ることができる。このような赤外吸収スペクトルにおいて、ポリエステルでは、吸光度I1340のピーク強度は、その結晶化度が高いほど大きな値となり、一方、レファレンスピークの吸光度I1409は、ポリエステルの配向や結晶化度に依存しないことが知られている。
上記の説明から理解されるように、吸光度比R(I1340/I1409)が1.30以下、特に1.25以下の値を示すということは、胴部壁の外表面での結晶化が抑制されていることを意味している。
例えば、従来公知のポリエステル製延伸発泡容器では、ブロー成形に際してプリフォーム中に存在している炭酸ガス等の不活性ガスがポリエステルの結晶化を促進し、この結果、上記の吸光度比R(I1340/I1409)が1.3よりも高い値となってしまい、延伸成形による表面の割れなどの防止が困難となっている。
しかるに、吸光度比R(I1340/I1409)が低い値に制御されている本発明の延伸発泡ポリエステル容器では、ポリエステルの結晶化が抑制されているため、延伸成形(ブロー成形)に由来する表面の割れが有効に抑制されているという利点を有しているのである。
本発明を次の実施例で説明する。
以下の実験例は、特に高圧に保持された金型内への射出充填によるスワールマーク防止効果の評価を行ったものである。
(実施例1)
窒素ガスにより1MPaに保った金型キャビティに、窒素ガスをガス量0.1%含有する固有粘度(IV)0.84dL/gのボトル用PET樹脂を温度30℃に保たれた金型内に射出し、その後50MPaの保圧を18秒かけ、その12秒後に金型を開いた。このようにしてガスは溶解しているが発泡していない試験管形状の容器用プリフォームを得た。
このプリフォームの口部の表面粗さを表面粗さ形状測定器サーフコム570A(株式会社東京精密製)により、JISB0601に基づき最大高さPtを測定し、90度ごと4箇所の平均値で評価したところ、平均最大高さは0.8μm(基準長さ2.5mm)であり、表面が平滑であることが確認された。またプリフォーム胴部においてもスワールマークが無く表面平滑であることを目視で確認できた。さらに分光光度計UV―3100PC(株式会社島津製作所製)を用い、積分球式測定法により波長300〜800nmの範囲で1/4に切断した口部の全光線透過率を測定した。代表として波長500nmでの全光線透過率は85%であり、良好な光透過性を有していた。
さらにプリフォームを加熱してブロー成形しブローボトルを得た。このブローボトルの口部はブロー成形前と同様に透明(全光線透過率85%)かつ平滑(Pt=0.8μm)であった。また、胴部の全光線透過率は9.0%であり、遮光性能に優れていた。
(実施例2)
射出前の金型キャビティ圧力が3MPaであること以外は実施例1と同様な方法でプリフォームを射出し、ガスは溶解しているが発泡していないプリフォームを得た。このようにして得られたプリフォームの口部の表面粗さを実施例1と同様に評価したところ、平均最大高さは0.6μm(基準長さ2.5mm)であり、表面が平滑であることが確認された。またプリフォーム胴部においてもスワールマークが無く表面平滑であることを目視で確認できた。さらに口部の全光線透過率は86%であり、良好な光透過性を有していた。
さらにこのプリフォームを加熱してブロー成形しブローボトルを得た。このブローボトルの口部はブロー成形前と同様に透明(全光線透過率86%)かつ平滑(Pt=0.6μm)であった。また、胴部の全光線透過率は8.7%であり、遮光性能に優れていた。
(比較例1)
射出前の金型キャビティ圧力が大気圧であること以外は実施例1と同様な方法でプリフォームを射出し、ガスは溶解しているが発泡していないプリフォームを得た。このようにして得られたプリフォームの口部の表面粗さを実施例1と同様に評価したところ、平均最大高さは10μm(基準長さ2.5mm)であり、プリフォーム全体でスワールマークが確認された。さらに口部の全光線透過率は74%であり、不透明であった。
(比較例2)
射出前の金型キャビティ圧力を大気圧とし、保圧をかけずに射出をすることで軽量化率10%の発泡プリフォームを得た。このようにして得られた発泡プリフォームの口部の表面粗さを実施例1と同様に評価したところ、平均最大高さは15μm(基準長さ2.5mm)であり、プリフォーム全体でスワールマークが確認された。さらに口部の全光線透過率は25%であり、不透明であった。
(比較例3)
射出後の保圧冷却時間を2秒とした以外は実施例1と同様な方法でプリフォームを射出し、このようにして得られたプリフォームの口部の表面粗さを実施例1と同様に評価したところ、平均最大高さは0.8μm(基準長さ2.5mm)であり、表面が平滑であったが、保圧冷却時間が不十分のため、プリフォームを金型から取り出した時点で口部、胴部共に発泡していた。さらに口部の全光線透過率は80%であった。
以上の実施例及び比較例の実験結果を下記表1にまとめて示す。
Figure 0005584987
以下の例においては、延伸成形に際しての配向結晶化を抑制して吸光度比R(I1340/I1409)の値を制御することによる成形性の評価を行った。
吸光度比R(I1340/I1409)の測定;
フーリエ変換赤外分光光度計(FTS7000e、Varian社製)および、Geプリズムを用いた1回反射ATR(シルバーゲート、システムズエンジニアリング社製)を用いて以下の条件で行った。
入射角;45度
測定面積;約0.385mm
分解能;4cm−1
測定波数範囲;700〜4000cm−1
積算回数;64回
測定はボトル底面からの高さ5cmから16cmの胴部外表面を測定してその最大の吸光度比Rを評価した。
(実施例3)
ボトル用PET樹脂(固有粘度:0.84dl/g)を射出成形機に供給し、さらに射出成形機の加熱筒の途中から窒素ガスを0.1重量%供給しPET樹脂と混練して溶解させ、金型キャビティに0.46秒かけて射出し、その後50MPaの保圧を18秒かけ、冷却固化し、ガスは含浸しているが実質非発泡状態の試験管形状の25gの容器用プリフォームを得た。キャビティ内を素早く樹脂で満たすことにより、キャビティ中での発泡を抑えることができ、プリフォーム全体にわたって発泡がないことが目視で確認できた。また目視で観察したところプリフォーム全体にわたってスワールマークがみられた。
さらにプリフォームを加熱してブロー成形し、内容量約500mlのブローボトルを得た。得られたボトル胴部外表面を、赤外光とゲルマニウムプリズムとを用いた全反射吸収法により、該外表面に対して入射角45度で赤外光を入射し、吸光度比R(I1340/I1409)を評価したところ、吸光度比Rは0.68であった。
(比較例4)
スワールマークをさらに改善するため、金型キャビティ内を3MPaの空気で満たした以外は実施例3と同様にプリフォームを成型した。得られたプリフォームを観察したところ、スワールマークが無く表面平滑であることを目視で確認できた。
さらにプリフォームを加熱してブロー成形し、内容量約500mlのブローボトルを得た。得られたボトルは胴部に周方向と平行なひび割れが多数あり、外観を損ねていた。また吸光度比Rを評価したところ、1.43という高い値であった。
(実施例4)
射出時間を0.83秒とした以外は比較例4と同様にプリフォームを成型した。得られたプリフォームを観察したところ、スワールマークが無く表面平滑であることを目視で確認できた。
さらにプリフォームを加熱してブロー成形し、内容量約500mlのブローボトルを得た。得られたボトルは平滑で、ひび割れはなく外観良好であった。また吸光度比Rを評価したところ、1.06という低い値に抑えられていた。
(実施例5)
射出時間を1.54秒とした以外は比較例4と同様にプリフォームを成型した。得られたプリフォームを観察したところ、スワールマークが無く表面平滑であることを目視で確認できた。
さらにプリフォームを加熱してブロー成形し、内容量約500mlのブローボトルを得た。得られたボトルは平滑で、ひび割れはなく外観良好であった。また吸光度比Rを評価したところ、0.85という低い値に抑えられていた。
(実施例6)
射出時間を2.35秒とした以外は比較例4と同様にプリフォームを成型した。得られたプリフォームを観察したところ、スワールマークが無く表面平滑であることを目視で確認できた。
さらにプリフォームを加熱してブロー成形し、内容量約500mlのブローボトルを得た。得られたボトルは平滑で、ひび割れはなく外観良好であった。また吸光度比Rを評価したところ、0.81という低い値に抑えられていた。
(比較例5)
金型キャビティ内の圧力を5MPaとした以外は比較例4と同様にプリフォームを成型した。得られたプリフォームを観察したところ、スワールマークが無く表面平滑であることを目視で確認できた。
さらにプリフォームを加熱してブロー成形し、内容量約500mlのブローボトルを得た。得られたボトルは胴部に周方向と平行なひび割れが多数あり、外観を損ねていた。また吸光度比Rを評価したところ、1.52という高い値であった。
(実施例7)
射出時間を1.54秒とした以外は比較例5と同様にプリフォームを成型した。得られたプリフォームを観察したところ、スワールマークが無く表面平滑であることを目視で確認できた。
さらにプリフォームを加熱してブロー成形し、内容量約500mlのブローボトルを得た。得られたボトルは平滑で、ひび割れはなく外観良好であった。また吸光度比Rを評価したところ、0.76という低い値に抑えられていた。
(実施例8)
射出時間を2.35秒とした以外は比較例5と同様にプリフォームを成型した。得られたプリフォームを観察したところ、スワールマークが無く表面平滑であることを目視で確認できた。
さらにプリフォームを加熱してブロー成形し、内容量約500mlのブローボトルを得た。得られたボトルは平滑で、ひび割れはなく外観良好であった。また吸光度比Rを評価したところ、0.88という低い値に抑えられていた。
(比較例6)
金型キャビティ内の圧力を7MPaとした以外は実施例7と同様にプリフォームを成形した。得られたプリフォームを観察したところ、スワールマークが無く表面平滑であることを目視で確認できた。
さらにプリフォームを加熱してブロー成形し、内容量約500mlのブローボトルを得た。得られたボトルは胴部に周方向と平行なひび割れが多数あり、外観を損ねていた。また吸光度比Rを評価したところ、1.34という高い値であった。
以上の実施例及び比較例の実験結果を下記表2にまとめて示す。
Figure 0005584987
1:射出金型
3:シェル金型
5:コア金型
7:キャビティ
9:射出ノズル
10:ガス口

Claims (11)

  1. 発泡剤として窒素ガス及び/または炭酸ガスが含浸されている樹脂溶融物を、高圧に保持されている金型キャビティ内に、軽量化率が5%以下となるように、保圧しながら発泡を生じないように射出充填して冷却固化することを特徴とする非発泡ガス含浸樹脂成形体の製造方法。
  2. 前記樹脂溶融物としてポリエステル樹脂の溶融物を使用する請求項1に記載の非発泡ガス含浸樹脂成形体の製造方法。
  3. 前記非発泡ガス含浸樹脂成形体が容器成形用プリフォームである請求項1に記載の方法。
  4. 請求項1に記載の方法により得られ、少なくとも一部が平滑な表面を有していることを特徴とする非発泡ガス含浸樹脂成形体。
  5. 最大高さPt(JIS B 0601)が10μm未満の平滑面を有している請求項4に記載の非発泡ガス含浸樹脂成形体。
  6. 75%以上の全光線透過率を有している請求項4または5に記載の非発泡ガス含浸樹脂成形体。
  7. 請求項1〜3の何れかに記載の方法で得られた非発泡ガス含浸樹脂成形体の少なくとも一部を加熱して発泡成形体を得、該発泡成形体を延伸成形することを特徴とする延伸発泡成形体の製造方法。
  8. 口部、胴部、底部とからなる単層構造の樹脂一体成形品であって、発泡セルを有する発泡領域と発泡セルを有していない非発泡領域とを有しており、少なくとも胴部の一部は、発泡セルを有する発泡領域となっている延伸発泡プラスチック容器において、
    少なくとも発泡セルを有していない非発泡領域の部位において最大高さPt(JIS B 0601)が10μm未満の平滑面となっており、前記口部は該非発泡領域となっており且つ75%以上の全光線透過率を有していると共に、該口部にはスワールマークが存在していないことを特徴とする延伸発泡プラスチック容器。
  9. 前記発泡領域では、壁部の表面に存在している発泡セルの存在していない非発泡表皮層の厚みが100μm以下に抑制されている請求項8に記載の延伸発泡プラスチック容器。
  10. 前記発泡領域での全光線透過率が40%以下である請求項8または9に記載の延伸発泡プラスチック容器。
  11. ポリエステル樹脂からなり、前記胴部の発泡領域での外表面は、赤外光とゲルマニウムプリズムとを用いた全反射吸収法により、該外表面に対して入射角45度で赤外光を照射したとき、その反射光が、下記式:
    R=I1340/I1409
    式中、I1340は、波数が1340±2cm−1の領域のCHの縦揺れ振動モー
    ドに対応するピークの吸光度を示し、
    1409は、波数が1409±2cm−1の領域のレファレンスピークの吸
    光度を示し、
    で定義される吸光度比Rが1.30以下となる赤外吸収特性を示す請求項8〜10の何れかに記載の延伸発泡プラスチック容器。
JP2009074819A 2008-03-31 2009-03-25 非発泡ガス含浸成形体及び発泡プラスチック容器 Active JP5584987B2 (ja)

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