JP2003220642A - ポリエステル樹脂中空成形体の製造方法 - Google Patents
ポリエステル樹脂中空成形体の製造方法Info
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- JP2003220642A JP2003220642A JP2002019897A JP2002019897A JP2003220642A JP 2003220642 A JP2003220642 A JP 2003220642A JP 2002019897 A JP2002019897 A JP 2002019897A JP 2002019897 A JP2002019897 A JP 2002019897A JP 2003220642 A JP2003220642 A JP 2003220642A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 成形時の金型汚染が抑制され、透明性に優れ
た中空成形体を高生産性をもって製造することができる
ポリエステル樹脂中空成形体の製造方法を提供する。 【構成】 ポリエステル樹脂を射出成形して有底管状の
プリフォームとなし、次いで、該プリフォームをブロー
金型内で延伸ブロー成形して中空成形体を製造するにお
いて、中空成形体の少なくとも胴部を形成するブロー金
型内表面を、JIS B0601−1994に規定され
る算術平均粗さRa が0.001〜0.5μmで、最大
高さRy が0.01〜5μmの表面粗さとし、且つ、下
記に示す環状三量体付着量を0.1μg/cm2 以下と
するポリエステル樹脂中空成形体の製造方法。 環状三量体付着量;185℃に加熱したブロー金型内表
面に、環状三量体含有量が5,000±500ppmの
ポリエステル樹脂の厚み0.5mmのシートを2.94
2MPaの加圧下に30分間圧着する操作を、24枚の
シートについて繰り返し実施した後、金型内表面の付着
物のうちの環状三量体量。
た中空成形体を高生産性をもって製造することができる
ポリエステル樹脂中空成形体の製造方法を提供する。 【構成】 ポリエステル樹脂を射出成形して有底管状の
プリフォームとなし、次いで、該プリフォームをブロー
金型内で延伸ブロー成形して中空成形体を製造するにお
いて、中空成形体の少なくとも胴部を形成するブロー金
型内表面を、JIS B0601−1994に規定され
る算術平均粗さRa が0.001〜0.5μmで、最大
高さRy が0.01〜5μmの表面粗さとし、且つ、下
記に示す環状三量体付着量を0.1μg/cm2 以下と
するポリエステル樹脂中空成形体の製造方法。 環状三量体付着量;185℃に加熱したブロー金型内表
面に、環状三量体含有量が5,000±500ppmの
ポリエステル樹脂の厚み0.5mmのシートを2.94
2MPaの加圧下に30分間圧着する操作を、24枚の
シートについて繰り返し実施した後、金型内表面の付着
物のうちの環状三量体量。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル樹脂
中空成形体の製造方法に関し、更に詳しくは、成形時の
金型汚染が抑制され、透明性に優れた中空成形体を高生
産性をもって製造することができるポリエステル樹脂中
空成形体の製造方法に関する。
中空成形体の製造方法に関し、更に詳しくは、成形時の
金型汚染が抑制され、透明性に優れた中空成形体を高生
産性をもって製造することができるポリエステル樹脂中
空成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステル樹脂、例えばポ
リエチレンテレフタレート樹脂は、機械的強度、化学的
安定性、透明性、ガスバリア性、安全衛生性等に優れ、
又、比較的安価で軽量であるために、各種飲食品等の容
器として広く用いられており、特に、果汁飲料等のよう
に加熱充填を必要とする飲料用ボトルとして、延伸し、
熱固定を施すことにより高耐熱性を付与したボトルが急
速な伸びを示すに到っている。これらのボトルは、例え
ば、有底管状のプリフォームを射出成形し、そのプリフ
ォームを再加熱して軟化させた後、ブロー金型内で延伸
ブロー成形することにより製造され、その際、ブロー金
型を100〜200℃程度に加熱しておくことによって
ボトルに熱固定を施し、延伸による分子鎖の配向結晶を
固定化し耐熱性を発現させている。
リエチレンテレフタレート樹脂は、機械的強度、化学的
安定性、透明性、ガスバリア性、安全衛生性等に優れ、
又、比較的安価で軽量であるために、各種飲食品等の容
器として広く用いられており、特に、果汁飲料等のよう
に加熱充填を必要とする飲料用ボトルとして、延伸し、
熱固定を施すことにより高耐熱性を付与したボトルが急
速な伸びを示すに到っている。これらのボトルは、例え
ば、有底管状のプリフォームを射出成形し、そのプリフ
ォームを再加熱して軟化させた後、ブロー金型内で延伸
ブロー成形することにより製造され、その際、ブロー金
型を100〜200℃程度に加熱しておくことによって
ボトルに熱固定を施し、延伸による分子鎖の配向結晶を
固定化し耐熱性を発現させている。
【0003】しかしながら、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂のブロー成形時、例えば前記耐熱ボトルの成形時
においては、熱固定時のブロー金型内表面に、樹脂の重
縮合時等に副生したエチレンテレフタレートの環状三量
体等のオリゴマーが付着、堆積して金型が汚染され易
く、得られるボトルの表面平滑性が損なわれて透明性が
劣るものとなるとか、その金型の清掃のために生産性が
大幅に低下するという問題がある。
ト樹脂のブロー成形時、例えば前記耐熱ボトルの成形時
においては、熱固定時のブロー金型内表面に、樹脂の重
縮合時等に副生したエチレンテレフタレートの環状三量
体等のオリゴマーが付着、堆積して金型が汚染され易
く、得られるボトルの表面平滑性が損なわれて透明性が
劣るものとなるとか、その金型の清掃のために生産性が
大幅に低下するという問題がある。
【0004】そして、それらオリゴマーの重縮合時等に
おける副生の抑制のための方法も数多く提案されてお
り、それによる金型汚染の抑制効果は確かに認められる
ものの、現状では更なる金型汚染の低減化が求められて
おり、又、成形金型面においては、ブロー金型内表面に
テフロン(登録商標)をコーティングし、オリゴマーの
付着を抑制する方法が試みられてきたが、テフロンで
は、金型内表面を平滑に仕上げることが困難であり、オ
リゴマーの付着は抑制できたとしても、得られるボトル
の表面平滑性が劣ることとなって結果としてボトルの透
明性を改良し得ず、一方、金型内表面にセラミック皮膜
を設ける方法(例えば、特開2001−158038号
公報参照。)等も提案されており、それによる金型汚染
の抑制効果は確かに認められるものの、更なる金型汚染
の低減化、及び生産生の向上が求められているのが現状
である。
おける副生の抑制のための方法も数多く提案されてお
り、それによる金型汚染の抑制効果は確かに認められる
ものの、現状では更なる金型汚染の低減化が求められて
おり、又、成形金型面においては、ブロー金型内表面に
テフロン(登録商標)をコーティングし、オリゴマーの
付着を抑制する方法が試みられてきたが、テフロンで
は、金型内表面を平滑に仕上げることが困難であり、オ
リゴマーの付着は抑制できたとしても、得られるボトル
の表面平滑性が劣ることとなって結果としてボトルの透
明性を改良し得ず、一方、金型内表面にセラミック皮膜
を設ける方法(例えば、特開2001−158038号
公報参照。)等も提案されており、それによる金型汚染
の抑制効果は確かに認められるものの、更なる金型汚染
の低減化、及び生産生の向上が求められているのが現状
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術における現状に鑑みてなされたもので、従って、本
発明は、成形時の金型汚染が抑制され、透明性に優れた
中空成形体を高生産性をもって製造することができるポ
リエステル樹脂中空成形体の製造方法を提供することを
目的とする。
技術における現状に鑑みてなされたもので、従って、本
発明は、成形時の金型汚染が抑制され、透明性に優れた
中空成形体を高生産性をもって製造することができるポ
リエステル樹脂中空成形体の製造方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
樹脂を射出成形して有底管状のプリフォームとなし、次
いで、該プリフォームをブロー金型内で延伸ブロー成形
して中空成形体を製造するにおいて、中空成形体の少な
くとも胴部を形成するブロー金型内表面を、JIS B
0601−1994に規定される算術平均粗さRa が
0.001〜0.5μmで、最大高さRy が0.01〜
5μmの表面粗さとし、且つ、下記に示す環状三量体付
着量を0.1μg/cm2 以下とするポリエステル樹脂
中空成形体の製造方法、を要旨とする。
樹脂を射出成形して有底管状のプリフォームとなし、次
いで、該プリフォームをブロー金型内で延伸ブロー成形
して中空成形体を製造するにおいて、中空成形体の少な
くとも胴部を形成するブロー金型内表面を、JIS B
0601−1994に規定される算術平均粗さRa が
0.001〜0.5μmで、最大高さRy が0.01〜
5μmの表面粗さとし、且つ、下記に示す環状三量体付
着量を0.1μg/cm2 以下とするポリエステル樹脂
中空成形体の製造方法、を要旨とする。
【0007】環状三量体付着量;185℃に加熱したブ
ロー金型内表面に、環状三量体含有量が5,000±5
00ppmのポリエステル樹脂の厚み0.5mmのシー
トを2.942MPaの加圧下に30分間圧着する操作
を、24枚のシートについて繰り返し実施した後、金型
内表面の付着物のうちの環状三量体量。
ロー金型内表面に、環状三量体含有量が5,000±5
00ppmのポリエステル樹脂の厚み0.5mmのシー
トを2.942MPaの加圧下に30分間圧着する操作
を、24枚のシートについて繰り返し実施した後、金型
内表面の付着物のうちの環状三量体量。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステル樹脂中空成
形体の製造方法におけるポリエステル樹脂は、ジカルボ
ン酸成分とジオール成分とを重縮合させて得られる従来
公知の飽和ポリエステル樹脂であって、そのジカルボン
酸成分としては、例えば、テレフタル酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、1,3−フェニレンジオキシジカルボン
酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジ
フェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニル
ケトンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジ
カルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカル
ボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソ
フタル酸等の脂環式ジカルボン酸、及び、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカ
ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、並びに、これら
ジカルボン酸の炭素数1〜4程度のアルキルエステル等
のエステル形成性誘導体等が挙げられる。
形体の製造方法におけるポリエステル樹脂は、ジカルボ
ン酸成分とジオール成分とを重縮合させて得られる従来
公知の飽和ポリエステル樹脂であって、そのジカルボン
酸成分としては、例えば、テレフタル酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、1,3−フェニレンジオキシジカルボン
酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジ
フェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニル
ケトンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジ
カルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカル
ボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソ
フタル酸等の脂環式ジカルボン酸、及び、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカ
ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、並びに、これら
ジカルボン酸の炭素数1〜4程度のアルキルエステル等
のエステル形成性誘導体等が挙げられる。
【0009】又、ジオール成分としては、例えば、エチ
レングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメ
チレンエーテルグリコール等の脂肪族ジオール、1,2
−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
オール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4
−シクロヘキサンジメチロール等の脂環式ジオール、及
び、キシリレングリコール、4,4’−ジヒドロキシビ
フェニル、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキ
シフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェ
ニル)スルホン酸等の芳香族ジオール等が挙げられる。
レングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、オクタメチレングリコール、デカメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメ
チレンエーテルグリコール等の脂肪族ジオール、1,2
−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
オール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、1,4
−シクロヘキサンジメチロール等の脂環式ジオール、及
び、キシリレングリコール、4,4’−ジヒドロキシビ
フェニル、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキ
シフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェ
ニル)スルホン酸等の芳香族ジオール等が挙げられる。
【0010】本発明におけるポリエステル樹脂として
は、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリペンタメチレンテレフタレート、ポ
リヘキサメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサン
ジメチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレ
ート等、及び、これらに他のジカルボン酸成分又は/及
びジオール成分の一種又は二種以上が、或いは、更に、
例えば、グリコール酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−
β−ヒドロキシエトキシ安息香酸等のヒドロキシカルボ
ン酸やアルコキシカルボン酸、及び、ステアリルアルコ
ール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、安息香酸、
t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸等の単官能成
分、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン
酸、ピロメリット酸、没食子酸、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエ
リスリトール等の三官能以上の多官能成分等の一種又は
二種以上が、共重合された共重合体が挙げられる。
は、具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリペンタメチレンテレフタレート、ポ
リヘキサメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサン
ジメチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレ
ート等、及び、これらに他のジカルボン酸成分又は/及
びジオール成分の一種又は二種以上が、或いは、更に、
例えば、グリコール酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−
β−ヒドロキシエトキシ安息香酸等のヒドロキシカルボ
ン酸やアルコキシカルボン酸、及び、ステアリルアルコ
ール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、安息香酸、
t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸等の単官能成
分、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン
酸、ピロメリット酸、没食子酸、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエ
リスリトール等の三官能以上の多官能成分等の一種又は
二種以上が、共重合された共重合体が挙げられる。
【0011】これらのポリエステル樹脂の中で、本発明
においては、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導
体を主成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコ
ールを主成分とするジオール成分との重縮合体であり、
テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体が全ジカル
ボン酸成分の95モル%以上占めるジカルボン酸成分
と、エチレングリコールが全ジオール成分の95モル%
以上占めるジオール成分との重縮合体であるのが好まし
く、このエチレンテレフタレート単位が構成繰り返し単
位の90モル%以上を占めるものであるのが好ましい。
においては、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導
体を主成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコ
ールを主成分とするジオール成分との重縮合体であり、
テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体が全ジカル
ボン酸成分の95モル%以上占めるジカルボン酸成分
と、エチレングリコールが全ジオール成分の95モル%
以上占めるジオール成分との重縮合体であるのが好まし
く、このエチレンテレフタレート単位が構成繰り返し単
位の90モル%以上を占めるものであるのが好ましい。
【0012】本発明におけるポリエステル樹脂は、基本
的には、ポリエステル樹脂の慣用の製造方法により製造
されたものである。例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト系樹脂としては、テレフタル酸又はそのエステル形成
性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とエチレング
リコールを主成分とするジオール成分とを、エステル化
反応槽で、通常240〜280℃程度の温度、通常0〜
4×105 Pa程度の加圧下で、攪拌下に1〜10時間
程度でエステル化反応させ、或いは、エステル交換触媒
の存在下にエステル交換反応させた後、得られたエステ
ル化反応生成物或いはエステル交換反応生成物としての
ポリエステル低分子量体を重縮合槽に移送し、重縮合触
媒の存在下に、通常250〜290℃程度の温度、常圧
から漸次減圧として最終的に通常1333〜13.3P
a程度の減圧下で、攪拌下に1〜20時間程度で溶融重
縮合させることにより製造され、これらは連続式、又は
回分式でなされる。
的には、ポリエステル樹脂の慣用の製造方法により製造
されたものである。例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト系樹脂としては、テレフタル酸又はそのエステル形成
性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とエチレング
リコールを主成分とするジオール成分とを、エステル化
反応槽で、通常240〜280℃程度の温度、通常0〜
4×105 Pa程度の加圧下で、攪拌下に1〜10時間
程度でエステル化反応させ、或いは、エステル交換触媒
の存在下にエステル交換反応させた後、得られたエステ
ル化反応生成物或いはエステル交換反応生成物としての
ポリエステル低分子量体を重縮合槽に移送し、重縮合触
媒の存在下に、通常250〜290℃程度の温度、常圧
から漸次減圧として最終的に通常1333〜13.3P
a程度の減圧下で、攪拌下に1〜20時間程度で溶融重
縮合させることにより製造され、これらは連続式、又は
回分式でなされる。
【0013】尚、ここで、重縮合触媒としては、例え
ば、二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム、水酸化
ゲルマニウム、蓚酸ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラ
エトキシド、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシド等の
ゲルマニウム化合物、三酸化アンチモン、五酸化アンチ
モン、酢酸アンチモン、メトキシアンチモン、トリフェ
ニルアンチモン、アンチモングリコレート等のアンチモ
ン化合物、テトラ−n−プロピメチタネート、テトラ−
i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネー
ト、蓚酸チタン、蓚酸チタンカリウム等のチタン化合物
等が、単独で或いは併用されて、又は更に、マグネシウ
ム、コバルト等の有機酸塩等が併用されて用いられる。
その使用量は、ポリエステル樹脂の理論収量に対して、
通常1〜400ppm程度となる量とされる。
ば、二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム、水酸化
ゲルマニウム、蓚酸ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラ
エトキシド、ゲルマニウムテトラ−n−ブトキシド等の
ゲルマニウム化合物、三酸化アンチモン、五酸化アンチ
モン、酢酸アンチモン、メトキシアンチモン、トリフェ
ニルアンチモン、アンチモングリコレート等のアンチモ
ン化合物、テトラ−n−プロピメチタネート、テトラ−
i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネー
ト、蓚酸チタン、蓚酸チタンカリウム等のチタン化合物
等が、単独で或いは併用されて、又は更に、マグネシウ
ム、コバルト等の有機酸塩等が併用されて用いられる。
その使用量は、ポリエステル樹脂の理論収量に対して、
通常1〜400ppm程度となる量とされる。
【0014】又、重縮合時には、前記重縮合触媒と共
に、正燐酸、トリス(トリエチレングリコール)ホスフ
ェート、エチルジエチルホスホノアセテート、エチルア
シッドホスフェート、トリエチレングリコールアシッド
ホスフェート、亜燐酸等の燐化合物を安定剤として共存
させるのが好ましい。その使用量は、ポリエステル樹脂
の理論収量に対して、通常10〜1,000ppmとな
る量とされる。
に、正燐酸、トリス(トリエチレングリコール)ホスフ
ェート、エチルジエチルホスホノアセテート、エチルア
シッドホスフェート、トリエチレングリコールアシッド
ホスフェート、亜燐酸等の燐化合物を安定剤として共存
させるのが好ましい。その使用量は、ポリエステル樹脂
の理論収量に対して、通常10〜1,000ppmとな
る量とされる。
【0015】又、通常、溶融重縮合により得られた樹脂
は、重縮合槽の底部に設けられた抜き出し口からストラ
ンド状に抜き出して、水冷しながら若しくは水冷後、カ
ッターで切断されてペレット状、チップ状等の粒状体と
されるが、更に、この溶融重縮合後の粒状体を、通常、
窒素、二酸化炭素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、
又は水蒸気雰囲気下、或いは水蒸気含有不活性ガス雰囲
気下で、通常60〜180℃程度の温度で加熱して樹脂
粒状体表面を結晶化させた後、不活性ガス雰囲気下、又
は/及び、1333〜13.3Pa程度の減圧下で、通
常、樹脂の粘着温度直下〜80℃低い温度で、粒状体同
士が膠着しないように流動等させながら、通常50時間
程度以下の時間で加熱処理して固相重縮合させることが
好ましく、この固相重縮合により、更に高重合度化させ
得ると共に、反応副生成物の環状三量体やアセトアルデ
ヒド等を低減化したものとすることができる。
は、重縮合槽の底部に設けられた抜き出し口からストラ
ンド状に抜き出して、水冷しながら若しくは水冷後、カ
ッターで切断されてペレット状、チップ状等の粒状体と
されるが、更に、この溶融重縮合後の粒状体を、通常、
窒素、二酸化炭素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、
又は水蒸気雰囲気下、或いは水蒸気含有不活性ガス雰囲
気下で、通常60〜180℃程度の温度で加熱して樹脂
粒状体表面を結晶化させた後、不活性ガス雰囲気下、又
は/及び、1333〜13.3Pa程度の減圧下で、通
常、樹脂の粘着温度直下〜80℃低い温度で、粒状体同
士が膠着しないように流動等させながら、通常50時間
程度以下の時間で加熱処理して固相重縮合させることが
好ましく、この固相重縮合により、更に高重合度化させ
得ると共に、反応副生成物の環状三量体やアセトアルデ
ヒド等を低減化したものとすることができる。
【0016】又、更に、前記の如き溶融重縮合又は固相
重縮合により得られた樹脂は、熱安定性の改良、成形時
の環状三量体やアセトアルデヒド等の副生成物の低減化
等の目的で、通常、40℃以上の温水に10分以上浸漬
させる水処理、或いは、60℃以上の水蒸気又は水蒸気
含有ガスに30分以上接触させる水蒸気処理等の処理が
施されてもよい。
重縮合により得られた樹脂は、熱安定性の改良、成形時
の環状三量体やアセトアルデヒド等の副生成物の低減化
等の目的で、通常、40℃以上の温水に10分以上浸漬
させる水処理、或いは、60℃以上の水蒸気又は水蒸気
含有ガスに30分以上接触させる水蒸気処理等の処理が
施されてもよい。
【0017】本発明のポリエステル樹脂中空成形体の製
造方法におけるポリエステル樹脂としては、その固有粘
度が、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/
1)の混合溶媒中で30℃で測定した値として、通常
0.4〜2.0dl/gであり、0.5〜1.5dl/
gであるのが好ましい。固有粘度が前記範囲未満では、
ポリエステル樹脂中空成形体としての機械的強度が不足
すると共に、延伸ブロー成形において均一な延伸が困難
となる傾向となり、一方、前記範囲超過では、成形性が
低下すると共に、延伸ブロー成形においてブロー圧によ
って成形体が破断する等の問題を生じる傾向となる。
造方法におけるポリエステル樹脂としては、その固有粘
度が、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/
1)の混合溶媒中で30℃で測定した値として、通常
0.4〜2.0dl/gであり、0.5〜1.5dl/
gであるのが好ましい。固有粘度が前記範囲未満では、
ポリエステル樹脂中空成形体としての機械的強度が不足
すると共に、延伸ブロー成形において均一な延伸が困難
となる傾向となり、一方、前記範囲超過では、成形性が
低下すると共に、延伸ブロー成形においてブロー圧によ
って成形体が破断する等の問題を生じる傾向となる。
【0018】又、本発明におけるポリエステル樹脂は、
環状三量体の含有量が7,000ppm以下であるのが
好ましく、5,000ppm以下であるのが特に好まし
い。環状三量体の含有量が前記範囲超過では、ブロー成
形時の金型汚染の抑制効果が低減する傾向となる。
環状三量体の含有量が7,000ppm以下であるのが
好ましく、5,000ppm以下であるのが特に好まし
い。環状三量体の含有量が前記範囲超過では、ブロー成
形時の金型汚染の抑制効果が低減する傾向となる。
【0019】又、本発明におけるポリエステル樹脂に
は、ポリエステル樹脂に通常添加される、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキ
ング防止剤、防曇剤、核剤、可塑剤、離型剤、着色剤、
分散剤、赤外線吸収剤、蛍光増白剤、充填材等の添加剤
が含有されていてもよい。
は、ポリエステル樹脂に通常添加される、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキ
ング防止剤、防曇剤、核剤、可塑剤、離型剤、着色剤、
分散剤、赤外線吸収剤、蛍光増白剤、充填材等の添加剤
が含有されていてもよい。
【0020】本発明のポリエステル樹脂中空成形体の製
造方法は、前記ポリエステル樹脂を射出成形して有底管
状のプリフォームとなし、次いで、該プリフォームをブ
ロー金型内で延伸ブロー成形して中空成形体を製造す
る。
造方法は、前記ポリエステル樹脂を射出成形して有底管
状のプリフォームとなし、次いで、該プリフォームをブ
ロー金型内で延伸ブロー成形して中空成形体を製造す
る。
【0021】ここで、有底管状のプリフォームの射出成
形は、好ましくは、前記ポリエステル樹脂を、真空乾燥
機、気体流動式乾燥機等を用いて、120〜180℃程
度の温度で1〜24時間程度の時間乾燥させることによ
り、好ましくは100ppm以下、特に好ましくは50
ppm以下の含水量とした後、必要に応じて用いられる
前記添加剤等と共に射出成形機に供給して溶融混練し、
通常採用されている射出成形条件の範囲、例えば、シリ
ンダー温度260〜300℃程度、スクリュー回転数4
0〜300rpm程度、射出圧力4×106 〜14×1
06 Pa程度、金型温度5〜40℃程度でなす。
形は、好ましくは、前記ポリエステル樹脂を、真空乾燥
機、気体流動式乾燥機等を用いて、120〜180℃程
度の温度で1〜24時間程度の時間乾燥させることによ
り、好ましくは100ppm以下、特に好ましくは50
ppm以下の含水量とした後、必要に応じて用いられる
前記添加剤等と共に射出成形機に供給して溶融混練し、
通常採用されている射出成形条件の範囲、例えば、シリ
ンダー温度260〜300℃程度、スクリュー回転数4
0〜300rpm程度、射出圧力4×106 〜14×1
06 Pa程度、金型温度5〜40℃程度でなす。
【0022】射出成形したプリフォームは、必要に応じ
て、常法により、中空成形体としてのその口栓部相当部
分を赤外線ヒーター等により、150〜210℃程度の
温度、90〜270秒程度の時間で加熱処理して結晶化
させ、次いで、常法により、その胴部相当部分及び底部
相当部分を加熱軟化させた後、ブロー金型内で延伸ブロ
ー成形することにより中空成形体となす。その延伸ブロ
ー成形条件としては、通常採用されている条件の範囲、
例えば、ブロー金型温度70〜120℃程度、好ましく
は80〜110℃で、延伸倍率は縦方向に1.5〜3.
5倍程度、円周方向に2〜5倍程度とし、又、耐熱ボト
ル等の中空成形体においては、ブロー金型温度を100
〜200℃程度、好ましくは120〜180℃とし、1
〜60秒程度、好ましくは2〜30秒の時間で熱固定を
施す。
て、常法により、中空成形体としてのその口栓部相当部
分を赤外線ヒーター等により、150〜210℃程度の
温度、90〜270秒程度の時間で加熱処理して結晶化
させ、次いで、常法により、その胴部相当部分及び底部
相当部分を加熱軟化させた後、ブロー金型内で延伸ブロ
ー成形することにより中空成形体となす。その延伸ブロ
ー成形条件としては、通常採用されている条件の範囲、
例えば、ブロー金型温度70〜120℃程度、好ましく
は80〜110℃で、延伸倍率は縦方向に1.5〜3.
5倍程度、円周方向に2〜5倍程度とし、又、耐熱ボト
ル等の中空成形体においては、ブロー金型温度を100
〜200℃程度、好ましくは120〜180℃とし、1
〜60秒程度、好ましくは2〜30秒の時間で熱固定を
施す。
【0023】本発明においては、その際、中空成形体の
少なくとも胴部を形成するブロー金型内表面を、JIS
B0601−1994に規定される算術平均粗さRa
が0.001〜0.5μmで、最大高さRy が0.01
〜5μmの表面粗さとし、且つ、下記に示す環状三量体
付着量を0.1μg/cm2 以下とすることを必須と
し、算術平均粗さRa が0.001〜0.05μmで、
最大高さRy が0.01〜1μmの表面粗さとするのが
好ましく、又、ブロー金型内表面の全面にわたってこれ
らの表面粗さとするのが好ましい。
少なくとも胴部を形成するブロー金型内表面を、JIS
B0601−1994に規定される算術平均粗さRa
が0.001〜0.5μmで、最大高さRy が0.01
〜5μmの表面粗さとし、且つ、下記に示す環状三量体
付着量を0.1μg/cm2 以下とすることを必須と
し、算術平均粗さRa が0.001〜0.05μmで、
最大高さRy が0.01〜1μmの表面粗さとするのが
好ましく、又、ブロー金型内表面の全面にわたってこれ
らの表面粗さとするのが好ましい。
【0024】環状三量体付着量;185℃に加熱したブ
ロー金型内表面に、環状三量体含有量が5,000±5
00ppmのポリエステル樹脂の厚み0.5mmのシー
トを2.942MPaの加圧下に30分間圧着する操作
を、24枚のシートについて繰り返し実施した後、金型
内表面の付着物のうちの環状三量体量。
ロー金型内表面に、環状三量体含有量が5,000±5
00ppmのポリエステル樹脂の厚み0.5mmのシー
トを2.942MPaの加圧下に30分間圧着する操作
を、24枚のシートについて繰り返し実施した後、金型
内表面の付着物のうちの環状三量体量。
【0025】中空成形体の少なくとも胴部を形成するブ
ロー金型内表面の算術平均粗さRa及び最大高さRy が
前記範囲超過では、得られる中空成形体の透明性が劣る
こととなり、一方、これらが前記範囲未満のものは表面
加工自体が困難である。又、算術平均粗さRa 及び最大
高さRy が前記範囲を満足しても、環状三量体付着量が
前記範囲超過では、ブロー成形時の金型汚染の抑制効果
が得られないこととなる。
ロー金型内表面の算術平均粗さRa及び最大高さRy が
前記範囲超過では、得られる中空成形体の透明性が劣る
こととなり、一方、これらが前記範囲未満のものは表面
加工自体が困難である。又、算術平均粗さRa 及び最大
高さRy が前記範囲を満足しても、環状三量体付着量が
前記範囲超過では、ブロー成形時の金型汚染の抑制効果
が得られないこととなる。
【0026】尚、ブロー金型の材質としては、鉄、銅、
アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム等の金属及び
それらの合金、並びに炭素鋼、ステンレス鋼等の合金が
用いられる。
アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム等の金属及び
それらの合金、並びに炭素鋼、ステンレス鋼等の合金が
用いられる。
【0027】又、本発明において、ブロー金型内表面の
算術平均粗さRa 及び最大高さRyの前記範囲、及び、
環状三量体付着量の前記範囲を満足させるには、前記材
質の金型内表面を算術平均粗さRa 及び最大高さRy が
前記範囲となるように鏡面に研磨し、更にその表面にエ
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体〔尚、本発明にお
いて、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又は/
及び「メタクリル」を意味するものとする。)の被膜を
形成する方法によるのが好ましい。
算術平均粗さRa 及び最大高さRyの前記範囲、及び、
環状三量体付着量の前記範囲を満足させるには、前記材
質の金型内表面を算術平均粗さRa 及び最大高さRy が
前記範囲となるように鏡面に研磨し、更にその表面にエ
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体〔尚、本発明にお
いて、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又は/
及び「メタクリル」を意味するものとする。)の被膜を
形成する方法によるのが好ましい。
【0028】ここで、エチレン−(メタ)アクリル酸共
重合体としては、エチレン単位含有量が50〜95重量
%、(メタ)アクリル酸単位含有量が50〜5重量%の
共重合体であるのが好ましい。
重合体としては、エチレン単位含有量が50〜95重量
%、(メタ)アクリル酸単位含有量が50〜5重量%の
共重合体であるのが好ましい。
【0029】又、金型内表面への前記エチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体の被膜の形成方法としては、例
えば、該共重合体の水或いは有機溶剤の溶液或いは分散
液、又は、水性乳化液を金型内表面に塗布、或いは噴霧
等し、乾燥させる方法によるのが好ましく、その被膜の
平均厚みとしては、1〜100μmの範囲とするのが好
ましい。
タ)アクリル酸共重合体の被膜の形成方法としては、例
えば、該共重合体の水或いは有機溶剤の溶液或いは分散
液、又は、水性乳化液を金型内表面に塗布、或いは噴霧
等し、乾燥させる方法によるのが好ましく、その被膜の
平均厚みとしては、1〜100μmの範囲とするのが好
ましい。
【0030】本発明のポリエステル樹脂中空成形体の製
造方法により得られる中空成形体は、例えば、炭酸飲
料、アルコール飲料、醤油、ソース、みりん、ドレッシ
ング等の液体調味料等のボトルとして、更には、果汁飲
料、茶やミネラルウォーター等の飲料等の耐熱ボトルと
して、好適に用いられる。
造方法により得られる中空成形体は、例えば、炭酸飲
料、アルコール飲料、醤油、ソース、みりん、ドレッシ
ング等の液体調味料等のボトルとして、更には、果汁飲
料、茶やミネラルウォーター等の飲料等の耐熱ボトルと
して、好適に用いられる。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。
【0032】実施例1
固相重縮合樹脂であって、エチレンテレフタレート単位
が構成繰り返し単位の97モル%以上を占め、以下に示
す方法により測定した固有粘度0.75dl/g、環状
三量体含有量4,500ppmのチップ状ポリエチレン
テレフタレート樹脂を、窒素ガス気流下、160℃で4
時間乾燥させて、含水量を50ppmとした後、射出成
形機(日精樹脂工業社製「FE−80S」)にて、シリ
ンダー温度280℃、スクリュー回転数120rpm、
射出時間18秒、金型温度15℃で、外径29mm、高
さ165mm、平均肉厚3.7mm、重量60gの有底
管状のプリフォームを射出成形した。
が構成繰り返し単位の97モル%以上を占め、以下に示
す方法により測定した固有粘度0.75dl/g、環状
三量体含有量4,500ppmのチップ状ポリエチレン
テレフタレート樹脂を、窒素ガス気流下、160℃で4
時間乾燥させて、含水量を50ppmとした後、射出成
形機(日精樹脂工業社製「FE−80S」)にて、シリ
ンダー温度280℃、スクリュー回転数120rpm、
射出時間18秒、金型温度15℃で、外径29mm、高
さ165mm、平均肉厚3.7mm、重量60gの有底
管状のプリフォームを射出成形した。
【0033】<固有粘度(〔η〕)>樹脂試料約0.2
5gを、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/
1)の混合溶媒約25mlに1.0重量%となるように
110℃で溶解させた後、30℃まで冷却し、全自動溶
液粘度計(中央理化社製「2CH型DJ504」にて3
0℃で測定した。
5gを、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/
1)の混合溶媒約25mlに1.0重量%となるように
110℃で溶解させた後、30℃まで冷却し、全自動溶
液粘度計(中央理化社製「2CH型DJ504」にて3
0℃で測定した。
【0034】<環状三量体含有量>樹脂試料200mg
を、クロロホルム/ヘキサフルオロイソプロパノール
(容量比3/2)の混合溶媒2mlに溶解した後、更に
クロロホルム20mlを加えて希釈し、これにメタノー
ル10mlを加えて析出させ、引き続いて濾過して得た
濾液を蒸発乾固後、ジメチルホルムアミド25mlに溶
解し、その溶液中の環状三量体の量を、液体クロマトグ
ラフィー(島津製作所社製「LC−10A」)で定量し
た。
を、クロロホルム/ヘキサフルオロイソプロパノール
(容量比3/2)の混合溶媒2mlに溶解した後、更に
クロロホルム20mlを加えて希釈し、これにメタノー
ル10mlを加えて析出させ、引き続いて濾過して得た
濾液を蒸発乾固後、ジメチルホルムアミド25mlに溶
解し、その溶液中の環状三量体の量を、液体クロマトグ
ラフィー(島津製作所社製「LC−10A」)で定量し
た。
【0035】次いで、前記で得られたプリフォームを、
ボトルとしての胴部相当部分及び底部相当部分を95℃
に加熱し軟化させた後、160℃に設定したブロー金型
を備えた延伸ブロー成形機の該金型内に装入し、30×
105 Paのブロー圧力で、縦方向2.5倍、円周方向
3.2倍の延伸倍率で延伸ブロー成形し、引き続いて金
型内保持時間を40秒として熱固定し、空冷することに
より、胴部平均肉厚0.3mm、内容積約1.5リット
ルのボトルを1,000本成形した。
ボトルとしての胴部相当部分及び底部相当部分を95℃
に加熱し軟化させた後、160℃に設定したブロー金型
を備えた延伸ブロー成形機の該金型内に装入し、30×
105 Paのブロー圧力で、縦方向2.5倍、円周方向
3.2倍の延伸倍率で延伸ブロー成形し、引き続いて金
型内保持時間を40秒として熱固定し、空冷することに
より、胴部平均肉厚0.3mm、内容積約1.5リット
ルのボトルを1,000本成形した。
【0036】その際のブロー金型は、ジュラルミン製
で、ボトルとしての胴部を形成する内表面を、以下に示
す方法により測定した算術平均粗さRa が0.03μm
で、最大高さRy が0.90μmの表面粗さとなるよう
に研磨し、その表面にエチレン−アクリル酸共重合体エ
マルジョン(東邦化学工業社製「HYTEC S−93
47」)を塗布し乾燥させることにより被膜を形成し、
次いで、前記で得られたプリフォームを用いて前記の延
伸ブロー成形によるボトルの成形を30回繰り返し実施
した後のもので、以下に示す方法により測定した算術平
均粗さRa が0.03μmで、最大高さRy が0.90
μmの表面粗さ、エチレン−アクリル酸共重合体の被膜
の平均厚みが20μmであり、以下に示す方法により測
定した環状三量体付着量が0.03μgのものを用い
た。
で、ボトルとしての胴部を形成する内表面を、以下に示
す方法により測定した算術平均粗さRa が0.03μm
で、最大高さRy が0.90μmの表面粗さとなるよう
に研磨し、その表面にエチレン−アクリル酸共重合体エ
マルジョン(東邦化学工業社製「HYTEC S−93
47」)を塗布し乾燥させることにより被膜を形成し、
次いで、前記で得られたプリフォームを用いて前記の延
伸ブロー成形によるボトルの成形を30回繰り返し実施
した後のもので、以下に示す方法により測定した算術平
均粗さRa が0.03μmで、最大高さRy が0.90
μmの表面粗さ、エチレン−アクリル酸共重合体の被膜
の平均厚みが20μmであり、以下に示す方法により測
定した環状三量体付着量が0.03μgのものを用い
た。
【0037】<表面粗さ>表面粗さ測定機(小坂研究所
社製「SE−3AK」)を用い、JIS B0601−
1994に準拠して、高さ倍率5,000倍、測定長さ
2.5mm、カットオフ値0.08mmとして、算術平
均粗さRa 及び最大高さRy を求めた。
社製「SE−3AK」)を用い、JIS B0601−
1994に準拠して、高さ倍率5,000倍、測定長さ
2.5mm、カットオフ値0.08mmとして、算術平
均粗さRa 及び最大高さRy を求めた。
【0038】<環状三量体付着量>185℃に加熱した
ブロー金型内表面に、環状三量体含有量が5,000±
500ppmのポリエステル樹脂の厚み0.5mmのシ
ートを2.942MPaの加圧下に30分間圧着する操
作を、24枚のシートについて繰り返し実施した後、金
型内表面の付着物をクロロホルム/ヘキサフルオロイソ
プロパノール(容量比3/2)の混合溶媒を浸したガー
ゼで拭き取り、このガーゼをクロロホルムで2時間ソッ
クスレー抽出し、抽出液を蒸発乾固させた残渣中の環状
三量体量を前記の環状三量体含有量の測定方法に準じて
実施した。
ブロー金型内表面に、環状三量体含有量が5,000±
500ppmのポリエステル樹脂の厚み0.5mmのシ
ートを2.942MPaの加圧下に30分間圧着する操
作を、24枚のシートについて繰り返し実施した後、金
型内表面の付着物をクロロホルム/ヘキサフルオロイソ
プロパノール(容量比3/2)の混合溶媒を浸したガー
ゼで拭き取り、このガーゼをクロロホルムで2時間ソッ
クスレー抽出し、抽出液を蒸発乾固させた残渣中の環状
三量体量を前記の環状三量体含有量の測定方法に準じて
実施した。
【0039】得られた10本目、500本目、及び1,
000本目の各ボトルについて、以下に示す方法でヘー
ズを測定し、結果を表1に示した。 <ヘーズ>ボトル胴部(肉厚0.35mm)を40mm
×40mmの大きさに切り出した試料について、ヘーズ
メーター(日本電色社製「NDH−300A」)を用
い、JIS K7105に準拠して測定した。
000本目の各ボトルについて、以下に示す方法でヘー
ズを測定し、結果を表1に示した。 <ヘーズ>ボトル胴部(肉厚0.35mm)を40mm
×40mmの大きさに切り出した試料について、ヘーズ
メーター(日本電色社製「NDH−300A」)を用
い、JIS K7105に準拠して測定した。
【0040】比較例1
内表面を、算術平均粗さRa が0.03μmで、最大高
さRy が0.90μmの表面粗さとなるように研磨した
だけで、その表面にエチレン−アクリル酸共重合体の被
膜を形成していない外は実施例1におけると同様のブロ
ー金型を用い、その外は実施例1におけると同様にし
て、1,000本のボトルを成形し、ヘーズを測定して
結果を表1に示した。
さRy が0.90μmの表面粗さとなるように研磨した
だけで、その表面にエチレン−アクリル酸共重合体の被
膜を形成していない外は実施例1におけると同様のブロ
ー金型を用い、その外は実施例1におけると同様にし
て、1,000本のボトルを成形し、ヘーズを測定して
結果を表1に示した。
【0041】比較例2
内表面を、算術平均粗さRa が0.03μmで、最大高
さRy が0.90μmの表面粗さとなるように研磨し、
その表面に厚み50μmのテフロンコーティングを行っ
た外は実施例1におけると同様のブロー金型を用い、そ
の外は実施例1におけると同様にして、1,000本の
ボトルを成形し、ヘーズを測定して結果を表1に示し
た。尚、テフロンコーティング後の表面粗さRa は1.
36μmで、最大高さRy は9.35μmであった。
さRy が0.90μmの表面粗さとなるように研磨し、
その表面に厚み50μmのテフロンコーティングを行っ
た外は実施例1におけると同様のブロー金型を用い、そ
の外は実施例1におけると同様にして、1,000本の
ボトルを成形し、ヘーズを測定して結果を表1に示し
た。尚、テフロンコーティング後の表面粗さRa は1.
36μmで、最大高さRy は9.35μmであった。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、成形時の金型汚染が抑
制され、透明性に優れた中空成形体を高生産性をもって
製造することができるポリエステル樹脂中空成形体の製
造方法を提供することができる。
制され、透明性に優れた中空成形体を高生産性をもって
製造することができるポリエステル樹脂中空成形体の製
造方法を提供することができる。
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フロントページの続き
Fターム(参考) 4F202 AA24 AG07 AH55 AJ03 AJ09
AP14 AR13 AR15 CA15 CB01
CK11 CS04
4F208 AA24 AG07 AH55 AJ03 AJ09
AP14 AR13 AR15 LA02 LA04
LB01 LD16 LN01
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリエステル樹脂を射出成形して有底管
状のプリフォームとなし、次いで、該プリフォームをブ
ロー金型内で延伸ブロー成形して中空成形体を製造する
において、中空成形体の少なくとも胴部を形成するブロ
ー金型内表面を、JIS B0601−1994に規定
される算術平均粗さRa が0.001〜0.5μmで、
最大高さRy が0.01〜5μmの表面粗さとし、且
つ、下記に示す環状三量体付着量を0.1μg/cm2
以下とすることを特徴とするポリエステル樹脂中空成形
体の製造方法。 環状三量体付着量;185℃に加熱したブロー金型内表
面に、環状三量体含有量が5,000±500ppmの
ポリエステル樹脂の厚み0.5mmのシートを2.94
2MPaの加圧下に30分間圧着する操作を、24枚の
シートについて繰り返し実施した後、金型内表面の付着
物のうちの環状三量体量。 - 【請求項2】 ブロー金型が、中空成形体の少なくとも
胴部を形成する内表面に、エチレン−(メタ)アクリル
酸共重合体の被膜を有する請求項1に記載のポリエステ
ル樹脂中空成形体の製造方法。 - 【請求項3】 ポリエステル樹脂が、環状三量体の含有
量7,000ppm以下のものである請求項1又は2に
記載のポリエステル樹脂中空成形体の製造方法。 - 【請求項4】 ポリエステル樹脂が、構成繰り返し単位
の90モル%以上をエチレンテレフタレート単位が占め
るものである請求項1乃至3のいずれかに記載のポリエ
ステル樹脂中空成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002019897A JP2003220642A (ja) | 2002-01-29 | 2002-01-29 | ポリエステル樹脂中空成形体の製造方法 |
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---|---|---|---|
JP2002019897A JP2003220642A (ja) | 2002-01-29 | 2002-01-29 | ポリエステル樹脂中空成形体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003220642A true JP2003220642A (ja) | 2003-08-05 |
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ID=27743570
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---|---|---|---|
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---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005035184A (ja) * | 2003-07-16 | 2005-02-10 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | ブロー成形金型及びその製造方法 |
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2002
- 2002-01-29 JP JP2002019897A patent/JP2003220642A/ja active Pending
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