JP5580609B2 - X線異物検出装置およびx線異物検出方法 - Google Patents

X線異物検出装置およびx線異物検出方法 Download PDF

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本発明は、肉、魚、加工食品、医薬品等の被検査物中に混入した異物を検出するX線異物検出装置およびX線異物検出方法に関し、特に、複数本のX線ラインセンサを被検査物の搬送方向に備えるX線異物検出装置およびX線異物検出方法に関するものである。
一般に、X線異物検出装置は、搬送路上を所定間隔で順次搬送されてくる各品種の被検査物(例えば、肉、魚、加工食品、医薬品など)にX線発生器からX線を照射し、この照射したX線の透過量から被検査物中に金属、ガラス、石、骨などの異物が混入しているか否かや被検査物の欠品などを検査するようになっている。
従来、この種のX線異物検出装置では、X線の照射に伴って被検査物を透過するX線を検出するX線検出器であるアレイ状のX線ラインセンサを複数本(例えば、2本)被検査物の搬送方向に併設し、一方のX線ラインセンサからの検出信号と他方のX線ラインセンサからの検出信号とをそれぞれ別に検出することで、被検査物中の異物の混入の有無を検査するようにした技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−168803号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の技術では、一方のX線ラインセンサからの検出信号と他方のX線ラインセンサからの検出信号のそれぞれから個別に被検査物中の異物の混入の有無を検査することができるが、2つのX線ラインセンサの被検査物の搬送方向の距離の分だけ被検査物の同一部位の通過タイミングが異なり検出信号に時間差が生じてしまうため、2つのX線ラインセンサからの検出信号を合成したものから被検査物中の異物の混入の有無を検査することはできなかった。また、仮に、2つのX線ラインセンサからの検出信号を合成しても、合成した画像において各X線ラインセンサからの検出信号から生成される被検査物の画像の境界が一致せず、合成した画像にはノイズが含まれてS/N比が低下してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、前述のような従来の問題を解決するためになされたもので、複数本のX線ラインセンサを被検査物の搬送方向に備える構成であっても、各X線ラインセンサからの検出信号から生成される被検査物の画像の境界を一致させることができるX線異物検出装置およびX線異物検出方法を提供することを目的としている。
本発明に係るX線異物検出装置は、搬送路上を搬送される被検査物にX線を照射するX線発生器と、前記被検査物の搬送方向に複数配置され、前記被検査物を透過するX線に応じた検出信号を出力するX線ラインセンサと、
前記X線ラインセンサからの検出信号が入力され、前記X線ラインセンサの間隔および前記被検査物の搬送速度に基づいて、前記搬送方向の上流側のX線ラインセンサほど該X線ラインセンサの検出信号を遅延させて出力する遅延手段と、前記遅延手段からの検出信号を合成して前記被検査物に対応する画像データとして出力する合成手段と、前記合成手段が出力する画像データに基づいて前記被検査物中の異物の有無を判定する判定手段と、を備え、前記遅延手段は、前記合成手段が出力する前記画像データを取得して、遅延時間を微調整することを特徴とする。
この構成により、複数本のX線ラインセンサを被検査物Wの搬送方向に備える構成であっても、各X線ラインセンサからの検出信号から生成される被検査物Wの画像の境界を一致させることができる。また、被検査物Wの画像のノイズを減少し、S/N比を向上させることができる。
また、本発明に係るX線異物検出装置の前記遅延手段は、前記合成手段が出力する各画像データにおける前記被検査物の境界が一致するように前記遅延時間を微調整することを特徴とする。
この構成により、各X線ラインセンサからの検出信号から生成される被検査物Wの画像の境界を高精度で一致させることができる。
また、本発明に係るX線異物検出装置の前記遅延手段は、前記合成手段が出力する各画像データにおける前記被検査物の境界に前記搬送方向の段差が生じないように前記遅延時間を微調整することを特徴とする。
この構成により、各X線ラインセンサからの検出信号から生成される被検査物Wの画像の境界を高精度で一致させることができる。
また、本発明に係るX線異物検出方法は、搬送路上を搬送される被検査物にX線を照射するX線照射ステップと、前記被検査物の搬送方向に複数配置されたX線ラインセンサにより、前記被検査物を透過するX線に応じた検出信号を出力するX線検出ステップと、前記X線ラインセンサからの検出信号が入力され、前記X線ラインセンサの間隔および前記被検査物の搬送速度に基づいて、前記搬送方向の上流側のX線ラインセンサほど該X線ラインセンサの検出信号を遅延させて出力する遅延ステップと、前記遅延ステップによる検出信号を合成して前記被検査物に対応する画像データとして出力する合成ステップと、前記合成ステップで出力する画像データに基づいて前記被検査物中の異物の有無を判定する判定ステップと、前記合成ステップで出力する画像データに基づいて前記遅延ステップにおける前記遅延時間を微調整する微調整ステップと、を有することを特徴とする。
この方法により、複数本のX線ラインセンサを被検査物の搬送方向に備える構成であっても、各X線ラインセンサからの検出信号から生成される被検査物の画像の境界を一致させることができる。また、被検査物の画像のノイズを減少し、S/N比を向上させることができる。
本発明は、複数本のX線ラインセンサを被検査物の搬送方向に備える構成であっても、各X線ラインセンサからの検出信号から生成される被検査物の画像の境界を一致させることができるX線異物検出装置およびX線異物検出方法を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るX線異物検出装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るX線異物検出装置の側面および内部構成を示す図である。 (a)は、本発明の第1の実施の形態に係るX線異物検出装置のX線検出器の構成を示す斜視図であり、(b)は、X線検出器の上面図である。 (a)は、遅延時間が適切なときの合成部の出力結果を示す図であり、(b)は、遅延時間に過不足があるときの合成部の出力結果を示す図である。 (a)は、本発明の第2の実施の形態に係るX線異物検出装置のX線検出器の構成を示す斜視図であり、(b)は、X線検出器の上面図である。 (a)は、遅延時間が適切なときの合成部の出力結果を示す図であり、(b)は、遅延時間に過不足があるときの合成部の出力結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
まず構成について説明する。
図1に示すように、X線異物検出装置1は、搬送部2と検出部3とを筐体4の内部に備え、表示器5を筐体4の前面上部に備えている。
搬送部2は、被検査物Wを所定間隔をおいて順次搬送するものである。この搬送部2は、例えば筐体4に対して水平に配置されたベルトコンベアにより構成されている。搬送部2は、図1に示す駆動モータ6の駆動により予め設定された搬送速度で搬入口7から搬入された被検査物Wを搬出口8側(図中X方向)に向けて搬送面としてのベルト面2a上を搬送させるようになっている。筐体4内部においてベルト面2a上を搬入口7から搬出口8まで貫通する空間は搬送路21を形成している。
検出部3は、順次搬送される被検査物Wに対し、搬送路21の途中の検査空間22においてX線を照射するとともに被検査物Wを透過するX線を検出するものであり、搬送路21途中の検査空間22の上方に所定高さ離隔して配置されたX線発生器9と、搬送部2内にX線発生器9と対向して配置されたX線検出器10を備えている。
X線発生源としてのX線発生器9は、金属製の箱体11の内部に設けられた円筒状のX線管12を図示しない絶縁油に浸漬した構成を有しており、X線管12の陰極からの電子ビームを陽極のターゲットに照射させてX線を生成している。X線管12は、その長手方向が被検査物Wの搬送方向(X方向)となるよう配置されている。X線管12により生成されたX線は、下方のX線検出器10に向けて、図示しないスリットにより略三角形状のスクリーン状となって搬送方向(X方向)を横切るように照射されるようになっている。
また、発生するX線の強度がX線管12の陽極と陰極との間に流す電流(管電流)に比例して変化するとともに、発生するX線の波長がX線管12の陽極と陰極との間に印加する電圧(管電圧)に応じて短くなり透過力が強くなるため、検出対象とする異物および被検査物Wの種類や搬送速度に応じて、X線管12の管電流または管電圧が調整されるようになっている。
図2に示すように、搬送路21内の天井部21aには、搬送方向(X方向)に沿って複数個所にX線遮蔽用の遮蔽カーテン16が吊り下げ配置されている。遮蔽カーテン16は、X線を遮蔽する鉛粉を混入したゴムシートをのれん状(上部が繋がっており下部が帯状に分割された状態)に加工したものから構成されており、検査空間22から搬送路21を介してX線が筐体4の外部に漏えいすることを防止するものである。遮蔽カーテン16は、本実施の形態では、搬入口7と検査空間22との間、および検査空間22と搬出口8との間にそれぞれ2枚ずつ設けられており、1つの遮蔽カーテン16が被検査物Wと接触して弾性変形して隙間が生じた場合でも、他の遮蔽カーテン16がX線を遮蔽するので漏えい基準量を超えることなくX線の漏えいを防止できるようになっている。搬送路21における遮蔽カーテン16により囲まれた内側の空間が検査空間22を構成している。
X線検出器10は、A/D変換部41を備えており、A/D変換部41は、X線ラインセンサ50、60(図3(a)、図3(b)参照)の検出信号(輝度値データ)をデジタルデータに変換して濃度データとして出力するようになっている。すなわち、X線検出器10は、被検査物Wの搬送方向(X方向)の平面上で直交する方向(Y方向)に直線状に延在するX線ラインセンサ50、60によって被検査物Wを透過するX線を検出して、この検出結果による濃度データを出力するようになっている。
X線検出器10は、図3(a)、図3(b)に示すように、搬送される被検査物Wの搬送方向(X方向)の平面上で搬送方向と直交するY方向に複数のセンサモジュール51、52、53、54、61、62、63、64をそれぞれ直線状に接続したX線ラインセンサ50、60を被検査物Wの搬送方向に備えている。各センサモジュール51、52、53、54、61、62、63、64は、ライン状に整列して配設された図示しない複数の検出素子としてのフォトダイオード(図示せず)と、フォトダイオード上に設けられたシンチレータ(図示せず)とからなるX線検知部51a、52a、53a、54a、61a、62a、63a、64aを基板51b、52b、53b、54b、61b、62b、63b、64b上に実装したものから構成されている。X線ラインセンサ50、60は、被検査物Wの搬送方向に隙間なく接して併設されているが、X線ラインセンサ50のX線検知部51a、52a、53a、54aとX線ラインセンサ60のX線検知部61a、62a、63a、64aとの間には隙間が生じている。
上記構成によるX線検出器10では、被検査物Wに対してX線発生器9からX線が照射されると、被検査物Wを透過してくるX線をシンチレータで受けて光に変換する。さらにシンチレータで変換された光は、その下部に配置されるフォトダイオードによって受光される。そして、各フォトダイオードは、受光した光を電気信号に変換して出力する。フォトダイオードが受光して電気信号に変換された輝度値データは、A/D変換部41によりデジタルデータに変換されて濃度データとして出力される。
なお、X線検出器10がA/D変換部41を備える代わりに、制御部40がA/D変換部41を備えるようにしてもよい。すなわち、X線検出器10から制御部40への出力を、デジタルデータに変換された後の濃度データとする代わりに、デジタルデータに変換される前の輝度値データをX線検出器10の側で出力し、制御部40の側で輝度値データをデジタルデータである濃度データに変換するように構成してもよい。
図2に示すように、X線異物検出装置1は、X線検出器10からの濃度データが入力されるとともに被検査物W中の異物の有無を判定する制御部40を備えている。
制御部40は、X線ラインセンサ50、60からの濃度データをそれぞれ複数記憶する記憶部42と、X線ラインセンサ50、60からの濃度データの双方のタイミングが合うように、記憶部42に記憶された濃度データのうち、被検査物Wの搬送方向上流側に配置されたX線ラインセンサ50の濃度データを遅延させて、X線ラインセンサ60の濃度データとともに出力する遅延部44と、遅延部44から出力された各濃度データを合成して被検査物Wに対応する画像データとして出力する合成部46と、合成部で合成された濃度データに対して被検査物Wと異物との判別を行って異物の混入の有無を判定する判定部48と、判定結果を表示する表示器5とを備えている。
記憶部42は、X線ラインセンサ50、60からの濃度データを一時的に記憶するものであり、濃度データを高速に記憶および読み出しが可能なメモリから構成されている。
遅延部44は、記憶部42に記憶された濃度データに対して、X線ラインセンサ50とX線ラインセンサ60との間の距離と被検査物Wの搬送速度に応じた遅延時間だけX線ラインセンサ50からの濃度データを遅延させることにより、X線ラインセンサ50の濃度データとX線ラインセンサ60の濃度データとのタイミングを合わせるようになっている。具体的には、X線ラインセンサ50のX線検知部51a、52a、53a、54aと、X線ラインセンサ60のX線検知部61a、62a、63a、64aとの間の距離をD、被検査物Wの搬送速度をVとすると遅延時間Tは、T=D/Vとなる。すなわち、遅延部44は、X線ラインセンサ50、60への被検査物Wの通過時刻の差に等しい時間だけ上流側のX線ラインセンサ50の濃度データを遅延させて、2つのX線ラインセンサ50、60から濃度データのタイミングを合わせることにより、X線ラインセンサ50とX線ラインセンサ60との間の濃度データのタイミングのズレを補正するようになっている。なお、この濃度データのタイミングのズレは、これらの濃度データを合成して得た画像データにおいて位置のズレとして現れる。
合成部46は、図4(a)に示すように、遅延部44によりタイミングが合うように補正されたX線ラインセンサ50、60の濃度データ50d、60dの合成、すなわち重ね合わせを行って、被検査物Wの形状に対応する画像データ10dmとして出力するようになっている。
なお、遅延部44の遅延置時間に過不足があった場合の合成部46の出力結果は、図4(b)に示すように、画像データ10dmにおいて、X線ラインセンサ50の濃度データ50dに基づく被検査物Wの画像の境界と、X線ラインセンサ60の濃度データ60dに基づく被検査物Wの画像の境界とが一致しないものとなる。
これは、例えば、制御部40が搬送部の駆動モータ6に指令した搬送速度と実際の搬送速度との間にズレが生じる等の原因により、遅延時間の算出に用いる被検査物Wの搬送速度と実際の被検査物Wの搬送速度との間にズレが生じたために発生し得ることである。
そこで、遅延部44は、遅延時間に過不足があるために合成部46で合成された画像データとしての濃度データ10dmにおいて、図4(b)のように被検査物Wの画像の境界が一致していなかった場合には、境界が一致するように遅延時間を微調整するようになっている。
なお、濃度データ10dmの先頭の部分を取得した段階で被検査物Wの画像の境界が一致していなかった場合には、濃度データ10dmの全体の取得を待つことなく直ちに境界が一致するように遅延部44により遅延時間を微調整するようにしてもよい。
また、遅延部44による遅延時間の微調整は、T=D/Vとして求めた遅延時間Tに対して校正を行うものであり、被検査物Wの種類や形状には影響されないので、被検査物Wの良否検査を行う通常の運転モードで実行しても、または、テストピース(試験用被検査物)を用いる微調整モードで実行してもよい。
判定部48は、合成部46で合成された画像データとしての濃度データ10dmに基づいて、被検査物Wの中から異物を検出し、異物の混入の有無を判定するようになっている。
また、制御部40は、設定部49を備えており、この設定部49からは、X線発生器9のX線出力の設定や、搬送速度等の検査パラメータの設定操作、選択操作が行われるようになっている。
次に動作を説明する。
制御部40は、予め設定された速度で搬送部2を駆動して被検査物Wを搬送するとともに、予め設定された強度でX線発生器9から被検査物WにX線を照射する。
ついで、制御部40は、X線検出器10から出力されるX線ラインセンサ50の濃度データとX線ラインセンサ60の濃度データとを記憶部42に記憶する。
ついで、制御部40は、遅延部44により、記憶部42に記憶された濃度データのうち、上流側のX線ラインセンサ50の濃度データを遅延時間T(T=D/V)だけ遅延させて、X線ラインセンサ60の濃度データとともに出力する。
ついで、制御部40は、合成部46により、図4(a)に示すように、X線ラインセンサ50、60の濃度データの合成を行って、被検査物Wの形状に対応する画像データとして出力するとともに、遅延部44により、被検査物Wの画像の境界が図4(b)のように一致していなかった場合には、境界が一致するように遅延時間を微調整する。
ついで、制御部40は、判定部48により、合成部46で合成された画像データとしての濃度データに基づいて、被検査物Wの中から異物を検出し、異物の混入の有無を判定し、合成部46で合成された画像データとともに表示器5に表示する。
以上のように、本実施の形態に係るX線異物検出装置1は、搬送路21上を搬送される被検査物WにX線を照射するX線発生器9と、被検査物Wの搬送方向に複数配置され、被検査物Wを透過するX線に応じた検出信号を出力するX線ラインセンサ50、60と、X線ラインセンサ50、60からの検出信号が入力され、X線ラインセンサ50、60の間隔および被検査物Wの搬送速度に基づいて、搬送方向の上流側のX線ラインセンサ50ほどX線ラインセンサ50の検出信号を遅延させて出力する遅延部44と、遅延部44からの検出信号を合成して被検査物Wに対応する画像データとして出力する合成部46と、合成部が出力する画像データに基づいて被検査物W中の異物の有無を判定する判定部48と、を備えている。
この構成により、複数本のX線ラインセンサ50、60を被検査物Wの搬送方向に備える構成であっても、各X線ラインセンサ50、60からの検出信号から生成される被検査物Wの画像の境界を一致させることができる。また、被検査物Wの画像のノイズを減少し、S/N比を向上させることができる。
また、本実施の形態に係るX線異物検出装置1の遅延部44は、合成部46が出力する画像データを取得して、合成部46が出力する各画像データにおける被検査物Wの境界が一致するように遅延時間を微調整するよう構成されている。
この構成により、各X線ラインセンサ50、60からの検出信号から生成される被検査物Wの画像の境界を高精度で一致させることができる。
なお、上記のX線異物検出装置は、X線異物検出方法として実施することができる。すなわち、本実施の形態のX線異物検出方法は、搬送路21上を搬送される被検査物WにX線を照射するX線照射ステップと、被検査物Wの搬送方向に複数配置されたX線ラインセンサ50、60により、被検査物Wを透過するX線に応じた検出信号を出力するX線検出ステップと、X線ラインセンサ50、60からの検出信号が入力され、X線ラインセンサ50、60の間隔および被検査物Wの搬送速度に基づいて、搬送方向の上流側のX線ラインセンサ50ほど該X線ラインセンサ50の検出信号を遅延させて出力する遅延ステップと、遅延ステップによる検出信号を合成して被検査物Wに対応する画像データとして出力する合成ステップと、合成ステップで出力する画像データに基づいて被検査物W中の異物の有無を判定する判定ステップと、を有する。
この方法により、複数本のX線ラインセンサ50、60を被検査物Wの搬送方向に備える構成であっても、各X線ラインセンサ50、60からの検出信号から生成される被検査物Wの画像の境界を一致させることができる。また、被検査物Wの画像のノイズを減少し、S/N比を向上させることができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態は、2つのX線ラインセンサの間でセンサモジュールが互い違いになるように配置することで同一のX線ラインセンサの隣合うセンサモジュールの間に不感体が生じないように構成したものである。なお、本実施の形態でも全体的な構成は図1に示す通りであり、第1の実施の形態と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第1の実施の形態のように、X線ラインセンサ50、60がセンサモジュール51、52、53、54、およびセンサモジュール61、62、63、64をそれぞれ直線状に接続したものから構成されている場合、互いに隣り合うセンサモジュールの間には不感体が生じてしまい、不感体上の異物を検出できない恐れがある。
これは、X線検知部51a、52a、53a、54a、61a、62a、63a、64aの長さを基板51b、52b、53b、54b、61b、62b、63b、64bの長さと同じにするためには、精度良く加工する必要があり、それにはコストの増加が避けられないためである。
そこで、本実施の形態では、図5(a)、図5(b)に示すように、X線ラインセンサ70のセンサモジュール71、73と、X線ラインセンサ80のセンサモジュール82、84とが互い違いに配置して、不感体が生じないように構成している。具体的には、センサモジュール71、73、82、84は、X線検知部71aの端部とX線検知部82aの端部、およびX線検知部82aの端部とX線検知部73aの端部、およびX線検知部73aの端部とX線検知部84aの端部が、それぞれ搬送部2の幅方向(Y方向)で重なるか、または一致するように配置されている。
合成部46は、図6(a)に示すように、遅延部44によりタイミングが合うように補正されたX線ラインセンサ70、80の濃度データ70d、80dの合成、すなわち重ね合わせを行って、被検査物Wの形状に対応する画像データ(濃度データ10dm)として出力するようになっている。
遅延部44の遅延置時間に過不足があった場合の合成部46の出力結果は、図6(b)に示すように、画像データ(濃度データ10dm)において、X線ラインセンサ70の濃度データ70dに基づく被検査物Wの画像の境界と、X線ラインセンサ80の濃度データ80dに基づく被検査物Wの画像の境界とで搬送方向に段差が生じたものとなる。
そこで、本実施の形態では、遅延部44は、遅延時間に過不足があるために被検査物Wの画像の境界に段差が生じた場合には、この段差を解消するように遅延時間を微調整するようになっている。
なお、濃度データ10dmの先頭の部分を取得した段階で被検査物Wの画像の境界に段差が生じていた場合には、濃度データ10dmの全体の取得を待つことなく直ちに段差を解消するように遅延部44により遅延時間を微調整するようにしてもよい。
また、遅延部44に、複数のX線ラインセンサの間隔より小さい段差が生じていた場合に限って段差を解消するように遅延時間を微調整させることにより、被検査物Wの形状により遅延部44が誤動作を起こすことを防止するようにしてもよい。
次に動作を説明する。
制御部40は、予め設定された速度で搬送部2を駆動して被検査物Wを搬送するとともに、予め設定された強度でX線発生器9から被検査物WにX線を照射する。
ついで、制御部40は、X線検出器10から出力されるX線ラインセンサ70の濃度データとX線ラインセンサ80の濃度データとを記憶部42に記憶する。
ついで、制御部40は、遅延部44により、記憶部42に記憶された濃度データのうち、上流側のX線ラインセンサ70の濃度データを遅延時間T(T=D/V)だけ遅延させて、X線ラインセンサ80の濃度データとともに出力する。
ついで、制御部40は、合成部46により、図6(a)に示すように、X線ラインセンサ70、80の濃度データの合成を行って、被検査物Wの形状に対応する画像データとして出力するとともに、遅延部44により、画像データにおける被検査物Wの画像の境界が図6(b)のように搬送方向に段差を生じていた場合には、段差が解消するように遅延時間を微調整する。
ついで、制御部40は、判定部48により、合成部46で合成された画像データとしての濃度データに基づいて、被検査物Wの中から異物を検出し、異物の混入の有無を判定し、合成部46で合成された画像データとともに表示器5に表示する。
以上のように、本実施の形態に係るX線異物検出装置1の遅延部44は、合成部46が出力する画像データを取得して、合成部46が出力する各画像データにおける被検査物Wの境界に搬送方向の段差が生じないように遅延時間を微調整するよう構成されている。
この構成により、各X線ラインセンサ70、80からの検出信号から生成される被検査物Wの画像の境界を高精度で一致させることができる。
なお、本発明は方法の発明として実施することができる。すなわち、X線異物検出方法は、搬送路21上を搬送される被検査物WにX線を照射するX線照射ステップと、被検査物Wの搬送方向に複数配置されたX線ラインセンサ50、60または70、80により、被検査物Wを透過するX線に応じた検出信号を出力するX線検出ステップと、X線ラインセンサ50、60または70、80からの検出信号が入力され、X線ラインセンサ50、60または70、80の間隔および被検査物Wの搬送速度に基づいて、搬送方向の上流側のX線ラインセンサ50または70ほど該X線ラインセンサ50または70の検出信号を遅延させて出力する遅延ステップと、遅延ステップによる検出信号を合成して被検査物Wに対応する画像データとして出力する合成ステップと、合成ステップで出力する画像データに基づいて被検査物W中の異物の有無を判定する判定ステップと、を有する。
このため、各X線ラインセンサ50、60または70、80の検出信号から生成される被検査物Wの画像の境界を高精度で一致させることができる。
また、上記した実施の形態では、2つのX線ラインセンサ50、60または2つのX線ラインセンサ70、80を備えているが、より多くのX線ラインセンサを被検査物Wの搬送方向に配置し、各X線ラインセンサの間隔と搬送速度に応じた遅延時間で濃度データの遅延を行い、合成された画像データの状態に応じて遅延時間を微調整するように構成してもよい。
以上のように、本発明に係るX線異物検出装置およびX線異物検出方法は、複数本のX線ラインセンサを被検査物の搬送方向に備える構成であっても、各X線ラインセンサからの検出信号から生成される被検査物の画像の境界を一致させることができるという効果を有し、複数本のX線ラインセンサを被検査物の搬送方向に備えるX線異物検出装置およびX線異物検出方法として有用である。
1 X線異物検出装置
2 搬送部
2a ベルト面
3 検出部
4 筐体
5 表示器
6 駆動モータ
7 搬入口
8 搬出口
9 X線発生器
10 X線検出器
11 箱体
12 X線管
16 遮蔽カーテン
21 搬送路
21a 天井部
22 検査空間
41 A/D変換部
42 記憶部
44 遅延部(遅延手段)
46 合成部(合成手段)
48 判定部(判定手段)
49 設定部
50、60、70、80 X線ラインセンサ
51、52、53、54、61、62、63、64、71、73、82、84 センサモジュール
51a、52a、53a、54a、61a、62a、63a、64a、71a、73a、82a、84a X線検知部
51b、52b、53b、54b、61b、62b、63b、64b、71b、73b、82b、84b 基板
W 被検査物

Claims (3)

  1. 搬送路上を搬送される被検査物にX線を照射するX線発生器と、
    前記被検査物の搬送方向に複数配置され、ライン状に整列して配設された複数本のX線検知部から構成された、前記被検査物を透過するX線に応じた検出信号を出力するX線ラインセンサと、
    前記X線ラインセンサからの検出信号が入力され、前記X線ラインセンサの間隔および前記被検査物の搬送速度に基づいて、前記搬送方向の上流側のX線ラインセンサほど該X線ラインセンサの検出信号を遅延させて出力する遅延手段と、
    前記遅延手段からの検出信号を合成して前記被検査物に対応する画像データとして出力する合成手段と、
    前記合成手段が出力する画像データに基づいて前記被検査物中の異物の有無を判定する判定手段と、を備え
    前記遅延手段は、前記合成手段が出力する前記画像データを取得して、前記合成手段が出力する各画像データにおける前記被検査物の境界が一致するように遅延時間を微調整することを特徴とするX線異物検出装置。
  2. 前記遅延手段は、前記合成手段が出力する画像データの先頭部分を取得した段階で境界が一致していなかった場合に、前記被検査物全体の画像データの取得を待つことなく直ちに前記遅延時間を微調整することを特徴とする請求項1に記載のX線異物検出装置。
  3. 搬送路上を搬送される被検査物にX線を照射するX線照射ステップと、
    前記被検査物の搬送方向に複数配置されたX線ラインセンサにより、前記被検査物を透過するX線に応じた検出信号を出力するX線検出ステップと、
    前記X線ラインセンサからの検出信号が入力され、前記X線ラインセンサの間隔および前記被検査物の搬送速度に基づいて、前記搬送方向の上流側のX線ラインセンサほど該X線ラインセンサの検出信号を遅延させて出力する遅延ステップと、
    前記遅延ステップによる検出信号を合成して前記被検査物に対応する画像データとして出力する合成ステップと、
    前記合成ステップで出力する画像データに基づいて前記被検査物中の異物の有無を判定する判定ステップと、
    前記合成ステップで出力する画像データにおける前記被検査物の境界が一致するように前記遅延ステップにおける前記遅延時間を微調整する微調整ステップと、を有することを特徴とするX線異物検出方法。
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