JP5577792B2 - 液体容器および液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体噴射装置に供給すべき液体を収容する液体容器に関するものである。
従来、液体噴射装置に供給すべき液体を収容する液体容器の方式として、半密閉式がある。半密閉式の液体容器においては、液体収容空間の少なくとも一部が、可撓性を有する部材、たとえばシートで構成される。液体が消費されるにつれて、シートが変形して、液体収容空間は小さくなる。そして、可撓性のシートを収縮に抗して押し上げようとするバネによって、液体収容空間内が負圧に保たれる。その結果、液体噴射装置が液体を消費しないときには、液体容器から液体噴射装置側に液体が流出しない。
この半密閉式の液体容器には、液体収容空間内に空気を導入するための空気導入口が設けられている。そして、シートが変形して、ある程度、液体収容空間が小さくなった時点で、空気導入口の弁が開いて液体収容空間内に空気が導入される。その結果、液体収容空間は、導入された空気の分だけ少し大きくなる。同時に、液体収容空間内の負圧は少し小さくなる(大気圧に近づく)。以降、半密閉式の液体容器においては、液体が消費されるにつれて、可撓性のシートを押し上げようとするバネによって負圧が増大し、空気導入口が開くたびに、負圧が少し小さくなる(大気圧に近づく)、という動きが繰り返される。その結果、液体容器の使用開始直後を除いて、液体容器の使用終了に至るまで、一定の範囲内で安定した負圧を実現し得る。その結果、液体容器内に残留する使用しきれない液体の量も、密閉式に比べて少なくなる。
たとえば、特許文献1のインク収容容器においては、矩形の平面形状を有するシートとしての可動部材11が、その四辺において、矩形の輪を形成するフレーム18に取りつけられている。さらに、可動部材11には平面板14が取りつけられている。そして、シートである可動部材11の変形に伴って、平面板14がフレーム18に対して変位する。収納空間内に設けられたバネ43が一点において平面板14を支持し、シートである可動部材11とともに平面板14を押し上げる。一方、収納空間の負圧が所定値以上に増大したときに、通気部1を介して外気が導入される。特許文献1の技術においては、これらの動作により、上記の半密閉式の液体容器としての機能が実現される。
特許第4144842号公報 特開2003−191488号公報 特開2003−251826号公報
しかし、上記の特許文献1の技術においては、平面板14は、その外周をシートである可動部材11に支持されており、さらに、バネ43により一点を押される。このため、インクの減少に伴う変位の際、平面板14は、フレーム18に対して常に一定の姿勢を保って変位するわけではなく、様々な姿勢に傾いて変位しうる。このため、液体容器が、たとえば、平面板14の位置に基づいて所定の動作を行う機構を備える場合に、その機構の動作が安定しない。
また、平面板14が様々な姿勢に傾いて変位しうるため、負圧の増大と外気の導入を繰り返す上記の動作において、収納空間の形状が様々に変わりうる。このため、収納空間内のインクの液面も、一定の変動幅内で減少傾向を維持するのではなく、平面板14の姿勢によって大きく増大したり減少したりする。よって、液体容器が、たとえば、インクの液面の位置に基づいて所定の動作を行う機構を備える場合に、その動作が安定しない。
すなわち、特許文献1の技術においては、液体容器内において平面板14が様々な姿勢を取りうるため、液体容器が、液体容器内部の状態に基づいて所定の動作を行う機構を備える場合に、その動作が安定しない。このような問題は、インク収容容器に限らず、可撓性を有する部材を変形させることにより容積変化を起こさせる半密閉式の液体容器について、広く存在する。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を取り扱うためになされたものであり、可撓性を有する部材を変形させることにより容積変化を起こさせる液体容器において、液体容器内部の状態の変化を安定的に行わせ、液体容器内部の状態に基づいて動作する機構を、安定的に動作させることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
液体噴射装置に供給すべき液体を収容する液体容器であって、
液体を収容する収容部であって、前記液体を外部に送出するための液体送出部と、外部の空気を前記収容部内に導入するための空気導入部と、前記収容部の外周の一部を構成し変形することができる変形部と、を備える収容部を備え、
前記変形部は、
前記収容部の内部の圧力の減少によって変形しない剛体部と、
前記液体の前記送出による前記収容部の内部の圧力の減少に伴って変形し、前記収容部の容量が少なくなる方向に前記剛体部を変位させることができる可撓部と、を備え、
前記液体容器は、さらに、前記剛体部の一部について所定量以上の前記変位を少なくとも妨げる停止部を備え、
前記空気導入部は、前記圧力の減少に伴う前記剛体部の変位において、前記停止部によって前記変位を妨げられた前記一部を支点とする前記剛体部の回転による前記剛体部の他の一部の変位を伝達されて、前記収容部内に前記空気を導入する、液体容器。
[適用例1]
液体噴射装置に供給すべき液体を収容する液体容器であって、
液体を収容する収容部であって、前記液体を外部に送出するための液体送出部と、外部の空気を前記収容部内に導入するための空気導入部と、前記収容部の外周の一部を構成し変形することができる変形部と、を備える収容部を備え、
前記変形部は、
前記収容部の内部の圧力の減少によって変形しない剛体部と、
前記液体の前記送出による前記収容部の内部の圧力の減少に伴って変形し、前記収容部の容量が少なくなる方向に前記剛体部を変位させることができる可撓部と、を備え、
前記液体容器は、さらに、前記剛体部の一部について所定量以上の前記変位を少なくとも妨げる停止部を備え、
前記空気導入部は、前記圧力の減少に伴う前記剛体部の変位において、前記一部について前記変位を妨げられた前記剛体部の他の一部の変位を伝達されて、前記収容部内に前記空気を導入する、液体容器。
このような態様とすれば、剛体部は、停止部によって一部の変位を妨げられた後は、その一部については位置を変えないまま、他の一部を変位させる。そして、その変位が空気導入部に伝達されて、収容部内に空気が導入される。このため、上記の態様においては、剛体部のどの部位についても変位が妨げられない態様に比べて、剛体部の変位の態様が安定している。よって、液体容器内部の状態に基づいて動作する空気導入部を、安定的に動作させることができる。
[適用例2]
適用例1の液体容器であって、
前記停止部は、前記剛体部の前記一部としての、前記剛体部の2点について、前記所定量以上の前記変位を少なくとも妨げるように構成される、液体容器。
このような態様とすれば、剛体部は、停止部によって2点の変位を妨げられた後は、その2点については位置を変えないまま、その2点を中心に回転をする。そして、その回転による剛体部の他の一部の変位が空気導入部に伝達されて、収容部内に空気が導入される。このため、上記の態様においては、剛体部のどの部位についても変位が妨げられない態様に比べて、剛体部の変位の態様が安定している。よって、液体容器内部の状態に基づいて動作する空気導入部を、安定的に動作させることができる。
なお、剛体部が「収容部の内部の圧力の減少によって変形しない」とは、収容部の内部の圧力の減少に伴って変形する可撓部に比べて変形しない、という意味である。すなわち、剛体部が「収容部の内部の圧力の減少によって変形しない」とは、収容部の内部の圧力の減少によって完全に変形しないことを要求するものではない。
[適用例3]
適用例2の液体容器であって、さらに、
前記変形部とともに前記収容部の外周を構成する壁部を備え、
前記停止部は、前記壁部に設けられ、前記圧力の減少に伴う前記剛体部の変位において、前記2点が所定量、変位したときに前記剛体部の他の部位に先立って前記2点と接触するように設けられた構成である、液体容器。
このような構成とすれば、収容部の外周を構成する壁部に対して、剛体部の変位を正確に制限することができる。
[適用例4]
適用例2の液体容器であって、
前記停止部は、前記剛体部の前記2点から前記変位の方向について突出して設けられた構成である、液体容器。
このような構成としても、剛体部の2点について所定量以上の変位を妨げることができる。
[適用例5]
適用例2ないし4のいずれかの液体容器であって、
前記剛体部は、板状であり、
前記剛体部、前記停止部および前記空気導入部は、前記剛体部のうち前記空気導入部に前記変位を伝達するために他の部材に接触する部位と、前記2点と、で構成される三角形内に、前記剛体部の重心が位置するように構成される、液体容器。
圧力の減少に伴って板状の剛体部を変位させる力は、板状の剛体部の重心にかかるものとみなすことができる。このため、上記のような態様とすれば、板状の剛体部の姿勢変化を制限する2点を支点として、剛体部を変位させる力を、効果的に空気導入部に伝えることができる。
[適用例6]
適用例5の液体容器であって、さらに、
前記収容部の容量が多くなる方向に前記剛体部を付勢する弾性部材を備え、
前記停止部は、前記2点について0より大きい所定量以上の変位を妨げる構成であり、
前記剛体部、前記停止部および前記弾性部材は、前記弾性部材が前記剛体部を付勢する部位の中心に対して、前記2点と同じ側に、前記剛体部の重心があるように構成される、液体容器。
圧力の減少に伴って板状の剛体部を変位させる力は、板状の剛体部の重心にかかるものとみなすことができる。このため、上記のような態様とすれば、板状の剛体部のうち、変位を妨げられる2点の側の部位が、弾性部材が剛体部を付勢する部位よりも大きく変位する。このため、早期に上記の2点が停止部によって変位を妨げられる。その結果、剛体部の変位の早い段階で、剛体部の変位を規制することができる。
なお、「剛体部を付勢する部位の中心に対して、(変位を妨げられる)2点と同じ側にある」とは、変位を妨げられる2点を通る直線と平行な直線であって、剛体部を付勢する部位の中心を通る直線に対して、変位を妨げられる2点と同じ側にあることを意味する。
[適用例7]
適用例2ないし6のいずれかの液体容器であって、さらに、
前記液体容器が前記液体噴射装置に取りつけられた状態にあるとき、前記収容部内の所定の検出位置において前記液体の液面が前記検出位置の高さを下回ったことを検知するための検知部材を備え、
前記剛体部、前記停止部、および前記検知部材は、前記液体容器が前記液体噴射装置に取りつけられた状態にあるとき、前記剛体部のうち前記空気導入部に前記変位を伝達するために他の部材に接触する部位よりも、前記検出位置および前記2点が下方に位置し、前記検出位置が、高さ方向について、前記剛体部のうち前記他の部材に接触する部位よりも、前記2点に近い位置にあるように構成される、液体容器。
このような態様とすれば、収容部内において液体が減少する際、空気導入部に前記変位を伝達するために他の部材に接触する剛体部の部位よりも後まで、検出位置および剛体部の2点は、液体に浸かっている。そして、検知部材の検出位置は、剛体部のうち空気導入部に変位を伝達するために変位する部位よりも、変位が妨げられる2点に近い位置に、配されている。このため、検出位置から下の収容部の容量は、剛体部の変位によって変化しにくい。したがって、液体の液面が検出位置の高さを下回ったことを検知部材が検知した時点で、収容部内に残っている液体の量は、変形部の変形の態様によって変化しにくい。言い換えれば、上記のような態様によれば、収容部内に残っている液体の量が一定値を下回ったことを、検知部材によって正確に検知することができる。
なお、ある点Pと、上記の変位が妨げられる2点との距離は、上記の変位が妨げられる2点を取る直線に、点Pから降ろした垂線の長さで評価するものとする。
[適用例8]
適用例6を限定した適用例7の液体容器であって、
前記剛体部、前記停止部、前記弾性部材および前記検知部材は、前記液体容器が前記液体噴射装置に取りつけられた状態にあるとき、前記検出位置と前記2点が、前記弾性部材が前記剛体部を付勢する部位の中心よりも下方に位置するように構成される、液体容器。
このような態様においては、板状の剛体部のうち弾性部材によって付勢され変位する部位に対して、変位を制限される2点と検出位置がともに下方にある。このため、検出位置よりも下方の収容部の容量は、剛体部の変位によって影響を受けにくい。よって、上記の態様によれば、検知部材による液面の検知を安定して行うことができる。
[適用例9]
適用例6の液体容器であって、
前記弾性部材として、第1の弾性部材と、同じ変位に対して前記剛体部に及ぼす弾性力が前記第1の弾性部材よりも小さい第2の弾性部材と、を備え、
前記第2の弾性部材は、前記第1の弾性部材よりも前記2点に近い位置で前記剛体部を付勢する、液体容器。
このような態様においては、剛体部の2点が変位を制限されていない状態であって、収容部内が所定の減圧状態にあるとき、剛体部のうち、第2の弾性部材が付勢する部位の方が、第1の弾性部材が付勢する部位の方よりも大きく変位している。このため、減圧が進むと、上記の2点が早期の段階で停止部によって変位を妨げられる。その結果、剛体部の変位の早い段階で、剛体部の変位を規制することができる。
[適用例10]
適用例2ないし9のいずれかの液体容器を備える液体噴射装置。
なお、本発明は、以下に示すような種々の態様で実現することが可能である。
(1)液体容器、液体供給装置、液体供給方法。
(2)インク収容器、インク供給装置。
(3)液体消費装置、インクジェットプリンター。
本発明の実施例であるプリンター200を示す斜視図。 実施例のインクカートリッジ100の平面図および断面図。 図2の右図に示した断面を拡大して示した図。 伝達アーム150近傍のインクカートリッジ100の断面図。 受圧板等の変形例1としての受圧板112bの形状を表す平面図。 受圧板等の変形例2としての受圧板112cの形状を表す平面図。 受圧板等の変形例3としての受圧板112dの態様を表す平面図。
A.実施例:
(1)プリンターの構成:
図1は、本発明の実施例であるプリンター200を示す斜視図である。プリンター200は、外部のコンピュータに接続されることなく、単独で記憶媒体に格納された画像データファイルに基づいて、印刷を行うことができるプリンターである。このプリンター200は、キャリッジとともに往復動されつつインク滴を吐出して印刷を行う印刷ヘッド(図示せず)と、印刷用紙を供給するためのオートシードフィーダ220と、画像が印刷された印刷用紙を受ける排紙トレイ230と、液晶ディスプレイ240と、各種の操作を行うためのボタン群250と、メモリカードを挿入されデータを読み取るためのカードスロット260と、CPU270と、メインメモリ280と、を備えている。
カードスロット260は、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード、SDカード、miniSDカード、メモリースティック、スマートメディアカードなどのメモリカードMCを、スロットに直接挿入され、またはアダプタを介して挿入されることができる(図1の矢印Ai参照)。そして、CPU270は、カードスロット260を介してそれらのメモリカードMCに格納された画像データファイルを取得することができる。CPU270は、それらの画像データファイルに基づいて印刷を実行する。
(2)インクカートリッジの構成:
図2は、プリンター200のキャリッジに搭載され、印刷ヘッドにインクを供給するインクカートリッジ100の平面図および断面図である。図2の左上図が平面図であり、図2の右図が左上図の断面A−Aにおける断面図であり、図2の左下図が左上図の断面B−Bにおける断面図である。なお、技術の理解を容易にするため、各断面図において、断面の奥に見えるべき構成の一部を省略している。
インクカートリッジ100は、バスタブ状の容器本体110と、容器本体110に組み合わされる蓋部材20と、を含む。容器本体110は、底部1101および側壁1102を備え、それらで囲まれた略直方体状、より正確には六角柱状の空隙を含む。蓋部材20は、容器本体110と組み合わされてその空隙を封止し、略直方体のインクカートリッジ100の外殻を構成する板状の部材である。容器本体110および蓋部材20は、たとえば、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等の合成樹脂で形成される。なお、図2の左上側の平面図においては、技術の理解を容易にするため、蓋部材20および他の一部の部材をインクカートリッジ100から取り外した状態を示している。
容器本体110の略直方体の空隙は、可撓性を有するフィルム114で封止されている。フィルム114は、外力を受けない状態において平面状である平面部115と、平面部115の周りに設けられ、外力を受けない状態において折れ曲がっている屈曲部116とを有する。平面部115の外形は、図2の左上図に破線で示すように、略四角形である。屈曲部116の外周は、図2の右図および左下図に示すように、容器本体110の側壁1102の上端部に溶着されている。このため、フィルム114は、容器本体110の側壁1102の上端からいったん底部1101に向かって落ち込み、底部1101から離れる向きに反転して、中央の平面部115に至る。
フィルム114と容器本体110とで区画される空間に、インクが収容される。一方、フィルム114と蓋部材20の間の空間102には、空気が収容される。フィルム114と容器本体110とで主として構成され、インクを収容する構造を、「インク収容部101」と呼ぶ。インク収容部101の容量は、インク収容部101の外周の一部を構成するフィルム114の屈曲部116が、伸ばされ、または折り曲げられ、同じくインク収容部101の外周の一部を構成する平面部115が変位することにより、変化する。なお、インク収容部101の外周の一部を構成する容器本体110は、変形しない。
容器本体110の底部1101の略中央には、円錐台状のコイルバネ160が配されている。コイルバネ160は、他端において、受圧板112を支持している。受圧板112は、フィルム114の平面部115とほぼ同じ形状をしている。すなわち、受圧板112は、平面部115よりもわずかに小さい略四角形である。ただし、受圧板112は、四角形の四つの頂点がそれぞれ円弧に置き換えられた形状である。コイルバネ160は、受圧板112の重心Gを支持している。すなわち、コイルバネ160が受圧板112を支持している円形部分の中心Scと、受圧板112の平面形状の重心Gとは、一致する。受圧板112は、フィルム114の平面部115と重なる位置において、コイルバネ160によって、平面部115および蓋部材20に向かって押しつけられている。すなわち、コイルバネ160は、インク収容部101の容量が増大する方向に受圧板112を付勢している。
容器本体110の底部1101であって、コイルバネ160に対して側壁1102側の位置には、一対の停止部180,180が設けられている。停止部180,180は、平面部115および受圧板112に向かって突出している突起である。インクカートリッジ100がプリンター200に取りつけられ、使用される際の姿勢において、停止部180,180は、コイルバネ160の下方に位置する。
インク収容部101内のインクが消費されインクが占めていた容積が小さくなると、負圧が発生して、受圧板112およびフィルム114の平面部115が底部1101に向かって引き寄せられる(図2の矢印A0参照)。インクが消費された後の受圧板112の位置を、図2の右図および左下図において、破線および一点鎖線で示す。図に示されているように、フィルム114がインク収容部101内部の圧力変化に応じて変形するのに対して、受圧板112は、インク収容部101内部の圧力が変化しても、実質的に変形しない。しかし、フィルム114の変形に伴って、受圧板112は変位する。なお、本明細書において、「変位」とは、平行移動と、回転と、平行移動と回転を合成した移動と、を含む概念である。
図3は、図2の右図に示した断面を拡大して示した図である。インク収容部101内の圧力の減少により、受圧板112が、所定量だけ底部1101に向かって引き寄せられると、受圧板112の2点Ps1,Ps2がそれぞれ停止部180,180に接触する(図2の左上図および図3参照)。そして、受圧板112の2点Ps1,Ps2は、停止部180,180により、それ以上変位することを妨げられる。
その後、インク収容部101内の圧力がさらに減少すると、2点Ps1,Ps2については、その位置を保持したまま、受圧板112は、2点Ps1,Ps2を結ぶ直線を軸として底部1101に向かって回転する(矢印A1参照)。その結果、コイルバネ160に支持された部分を挟んで2点Ps1,Ps2とは逆の側の部分Apは、底部1101に向かって引き寄せられる。
図2および図3に示すように、容器本体110の側壁1102には、液体消費装置としてのインクジェットプリンター200の印刷ヘッドにインクを供給するための供給孔120aを含むインク供給部120が設けられている。また、容器本体110の底部1101であって、コイルバネ160を挟んで供給孔120aと逆側の位置の角部の近傍には、インク収容部101に外部の空気を導入するための大気開放孔130aが設けられている(図2の左上図参照)。大気開放孔130aは、コイルバネ160の伸縮方向、すなわち、受圧板112が変位する方向A0について受圧板112を投射した場合に、受圧板112と重ならない位置に設けられる。
インクカートリッジ100が使用される際には、インク供給部120が最下方に位置する姿勢であって、略直方体のインクカートリッジ100の2面がほぼ水平となる姿勢で、インクカートリッジ100は取りつけられる。その際、大気開放孔130aは、インク収容部101内の空隙の最下部の位置PLと最上部の位置PHの中間の位置PMよりも上方の位置PBにある。この位置PBは、本実施例では、PL−PH間の位置のうちPHから10%以内の位置にある。この姿勢において受圧板112は、大気開放孔130aよりも下側に位置する(図2の左上図と右図参照)。
容器本体110の底部1101であって、コイルバネ160を挟んで供給孔120aと逆側の位置の角部の近傍には、壁部113が設けられている。大気開放孔130aは、壁部113を挟んでコイルバネ160とは逆の側に設けられている。容器本体110の底部1101であって、壁部113を挟んで大気開放孔130aと向かい合う位置には、伝達アーム150が設けられている。
図4は、伝達アーム150近傍のインクカートリッジ100の断面図である。図4は、図2の左上図の断面C−Cにおける断面図である。伝達アーム150は、支点152を中心に鈍角をなす腕部153,154を備えている。壁部113の略中央には、他の部分に比べて低く設けられているスリットが設けられている。伝達アーム150の腕部154は、このスリットを越えて、大気開放孔130a上に至っている。一方、伝達アーム150の腕部153は、受圧板112が変位する方向について受圧板112を投射した場合に、その先端が受圧板112と重なる位置にまで、達している(図2の左上図参照)。伝達アーム150は、支点152において、一対の支持部151に両側を支持されており、支点152を中心として、所定の範囲で回転可能である(図4の矢印A3,A4参照)。伝達アーム150の支点152、ならびに腕部153,154は、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等の合成樹脂で形成される。
伝達アーム150の腕部154の先端部分145は、コイルバネ146によって、底部1101の大気開放孔130aの側、すなわち、容器本体110の外側に向かって押しつけられている。コイルバネ146の他端は、バネ座148を介して蓋部材20に支持されている。腕部154の先端部分145のうち大気開放孔130aと向かい合う側には、環状のシール部144が設けられている。シール部144は、たとえば、エラストマーで形成される。コイルバネ146によって、腕部154の先端部分145が、底部1101の大気開放孔130aの外周を形成する部分142に押しつけられることにより、環状のシール部144によって大気開放孔130aがシールされる。すなわち、大気開放孔130aが封止される。
受圧板112が変位して2点Ps1,Ps2が停止部180,180と接した後、さらに受圧板112の一部Apが底部1101に向かって引き寄せられ、所定の位置(図4において二点鎖線で示す受圧板112参照)に達すると、伝達アーム150の腕部153の先端は、受圧板112の一点Ppと接触する。そして、受圧板112の一部Apがさらに下降すると、腕部153の先端は、受圧板112によって押し下げられる(図4において一転鎖線で示す受圧板112および腕部153参照)。すると、支点152を挟んで逆の側にある腕部154は上昇し、シール部144が底部1101の一部142から離れて、大気開放孔130aが開かれる。
コイルバネ160が支持する部分の中心Scおよび受圧板112の平面形状の重心Gは、腕部153の先端と接触する受圧板112の一点Ppと、停止部180,180と接触する受圧板112の2点Ps1,Ps2と、で構成される三角形の内部にある。なお、腕部153の先端と接触する受圧板112の一点Ppは、厳密には、受圧板112の変位に伴って、受圧板112の表面を移動する。しかし、以下では技術の理解を容易にするため、腕部153の先端と接触する受圧板112の地点を一つの点Ppとして統一的に表記する。
なお、底部1101のうち大気開放孔130aの外周を形成する部分142、シール部144、伝達アーム150、コイルバネ146、バネ座148は、大気開放孔130aを開閉する機能を果たす。これら底部1101の一部142、シール部144、伝達アーム150、コイルバネ146、バネ座148を、まとめて「空気導入部140」と呼ぶ。
一方、図2の左上図に示すように、インク供給部120が設けられている側壁1102には、インクの液面が所定の位置を下回ったことを検出するためのプリズム170が設けられている。インクカートリッジ100が使用される際には、インク供給部120およびプリズム170が最下方に位置する姿勢であって、略直方体のインクカートリッジ100の2個の外壁がほぼ水平となる姿勢で、インクカートリッジ100は取りつけられる。
プリズム170は、停止部180,180と接触する以前の受圧板112の変位方向(矢印A0参照)を軸とする略五角柱状である。受圧板112の変位方向A0に垂直な平面におけるプリズム170の五角形断面は、内角が90度の一つの頂点p1と、その頂点を挟んで配されそれぞれ内角が鈍角の二つの頂点p2,p3と、内角が90度の他の二つの頂点p4,p5とを有する。
プリズム170のうち、頂点p1〜p3で張られる略三角柱状の部分は、インク収容部101内に露出している。このため、インク収容部101内にインクが所定量以上あるときには、頂点p1と頂点p2で張られる面と、頂点p1と頂点p3で張られる面とは、インクに接している。一方、頂点p4と頂点p5で張られる面171は、インクカートリッジ100の外面に露出している。
インクカートリッジ100が未使用の状態においては、プリズム170の先端部分(頂点p1〜p3参照)をインクの液面の下に埋没させるのに十分なインクが存在する。このため、プリンター200に設けられた光学センサからプリズム170の露出面171に向けて射出された光は、プリズム170の先端部分(頂点p1〜p3参照)において、インク収容部101内のインクに吸収される。よって、光学センサが受け取る反射光の量は所定値未満である。
その後、インクが消費され、インクの液面が、図3において一点鎖線で示すレベルLiにまで低下した状態になると、プリズム170の先端部分(頂点p1〜p3参照)の一部は、インク収容部101内において、空気に触れることになる。このため、光学センサから射出された光は、プリズム170の先端部分(頂点p1〜p3参照)において、反射され、光学センサは、その反射光を受け取る。すなわち、光学センサが受け取る光の量は所定値以上である。よって、プリンター200は、光学センサが受け取る光の量に基づいて、インクの液面が所定の位置を下回ったこと、すなわち、インク残量が所定量を下回ったことを検出することができる。
本実施例においては、インクカートリッジ100がプリンター200に取りつけられた状態において、伝達アーム150の腕部153の先端と接触する受圧板112の部位Ppよりも、プリズム170の先端部分(頂点p1〜p3参照)は、下方にある(図2の左上図参照)。さらに、プリズム170の先端部分(頂点p1〜p3参照)は、受圧板112の部位Ppよりも、受圧板112の停止部180,180との接触点Ps1,Ps2で張られる直線L12に近い位置にある。このため、インクの消費が進んだ際にインク収容部101内において残留しているインクは、プリズム170の先端部分の近傍にある。そして、その領域は、インクの消費に伴う受圧板112の変位によってインク収容部101内の幅が変動しにくい(図3の液面Li近傍と、受圧板112の部位Ap近傍参照)。このため、インクの液面が所定の位置Liを下回ったことをプリズム170で検出したときに、インクカートリッジ100内に残っているインクの量の変動が少ない。なお、ある点Pとある直線Lとの距離は、点Pから直線Lに降ろした垂線の長さで評価する。
また、プリズム170の先端部分(頂点p1〜p3参照)は、受圧板112のうち、コイルバネ160によって変位される円形部分の中心Scよりも下にある。よって、この点でも、プリズム170が残留インクの液面を検出する領域は、コイルバネ160による受圧板112の変位によってインク収容部101内の幅が変動しにくい。このため、インクの液面が所定の位置Liを下回ったことをプリズム170で検出したときに、インクカートリッジ100内に残っているインクの量の変動が少ない。
図2の左上図に示すように、容器本体110の底部1101であって、大気開放孔130aのさらに外側には、壁部111が設けられている。壁部111は、容器本体110の底部1101、側壁1102の一部、およびフィルム114とともに、インク収容部101の外周を構成する。すなわち、フィルム114の外周の一部は、壁部111の上端に溶着される。そして、壁部111の外側(大気開放孔130aがある側とは逆の側)は、インク収容部101ではない。
容器本体110の底部1101であって、壁部111を挟んで大気開放孔130aと向かい合う位置には、通気口130bが設けられている。通気口130bは、外部の大気をフィルム114と蓋部材20の間の空間102に導入するための構成である(図4の矢印A5参照)。このような構成とすることで、インク収容部101内の圧力が低下したときに、フィルム114の平面部115や受圧板112が、蓋部材20を離れて底部1101に近づく向きに変位することができる。
底部1101のうちのインク収容部101とは逆の側(図2の右図において右側、同左下図において下側)の部分には、サーペンタイン流路132が設けられている。サーペンタイン流路132は、底部1101にジグザグに設けられた溝部と、その上にかぶせられたシートとによって構成される。サーペンタイン流路132は、一端の近傍において、大気開放孔130aおよび通気口130bと連通している。そして、サーペンタイン流路132の他端は、大気に開放されている。
大気開放孔130aおよび通気口130bが直接、外部開放されておらず、サーペンタイン流路132を介して外部に接続される構成とすることで、インク収容部101や空間102への外気の導入を可能としつつ、インク収容部101内のインクの溶媒が蒸発してインクの粘度が上昇したり、インクが酸化したりする可能性を低減することができる。
(3)インクカートリッジの動作:
インクカートリッジ100が未使用の状態においては、フィルム114の平面部115は、コイルバネ160によって、受圧板112を介して蓋部材20に向かって押しつけられている。すなわち、フィルム114と蓋部材20の間の空間102は、最小の状態にある。この状態において、フィルム114と容器本体110とで構成されるインク収容部101の内部は、インクで満たされている(図2の断面図および図4参照)。すなわち、インク収容部101内に空気は存在しない。
インクカートリッジ100が使用される際には、インク供給部120およびプリズム170が最下方に位置する姿勢であって、略直方体のインクカートリッジ100の2面がほぼ水平となる姿勢で、インクカートリッジ100は設置される(図2の右図および左上図参照)。すなわち、図2において、矢印Uで示す方向が鉛直上方となるような姿勢に、インクカートリッジ100は設置される。
その後、供給孔120aからインクが送出されると、インク収容部101内のインクが減少する。この状態において、大気開放孔130aは、腕部154先端のシール部144によって封止されている。また、コイルバネ160は、受圧板112およびフィルム114を押し上げようとしている。このため、インク収容部101内のインクの体積が減少しているのに対して、インク収容部101の容量がほとんど減少せず、インク収容部101内の圧力が低下する。
一方、フィルム114と蓋部材20の間の空間102は、通気口130bおよびサーペンタイン流路132を介して外部と連通している。このため、空間102の圧力は大気圧に保たれる。その結果、フィルム114の平面部115および受圧板112は、空間102内の空気の圧力によって、より圧力が低いインク収容部101の側に向かって押されて、矢印A0に示す方向に変位する。そして、変位が大きくなるにつれて増大するコイルバネ160の反力と、変位が大きくなるにつれて減少する空間102とインク収容部101との圧力差に起因する力と、が釣り合った位置において、平面部115および受圧板112は止まる。
受圧板112が停止部180,180と接触するまでは、インクが消費されるにつれて、平面部115および受圧板112は底部1101に近づく(図2および図4の矢印A0参照)。
インクカートリッジ100内のインクが消費され、受圧板112が停止部180,180と接触する位置に達すると(図3の破線で示す受圧板112参照)、受圧板112の2点Ps1,Ps2は、それ以上の底部1101に近づく変位を妨げられる。その後、さらにインクカートリッジ100内のインクが消費されると、2点Ps1,Ps2については、その位置を保持したまま、受圧板112は、2点Ps1,Ps2を結ぶ直線を軸として、底部1101に向かって回転する(矢印A1参照)。その結果、コイルバネ160に支持された部分を挟んで2点Ps1,Ps2とは逆の側の部分Apは、底部1101に向かって引き寄せられる。
その後、さらにインクカートリッジ100内のインクが消費され、受圧板112の一部Ap(より正確には地点Pp)が腕部153と接触する位置よりも下に達すると(図4の一点鎖線で示す受圧板112参照)、前述のように、腕部153が受圧板112によって押し下げられて、腕部154が持ち上げられ、大気開放孔130aが開く(図4の一点鎖線で示す腕部153,154参照)。すると、大気開放孔130aからインク収容部101内に、外気が導入される。そして、インク収容部101内が大気圧になると、空間102とインク収容部101との圧力差が0となるため、コイルバネ160の力で、受圧板112およびフィルム114の平面部115が押し上げられる。その結果、腕部153を拘束するものがなくなる。一方で、腕部154は、コイルバネ146によって、底部1101の大気開放孔130aに向かって押されている。このため、腕部154の先端部分(より具体的にはシール部144)は、大気開放孔130aに押し戻され、大気開放孔130aは封止される。このとき、受圧板112は、図4において二点鎖線で示す位置、またはそれよりもやや上方にまで押し戻されている。
なお、インク収容部101内に導入された空気は、インク収容部101内の上方(図2および図3の矢印U参照)に集まる。一方、大気開放孔130aは、インク収容部101内において、上方の位置PBに配されている。このため、大気開放孔130aは、インク収容部101内に空気が導入され始めてから早期の段階で、インク液面よりも上に位置することになる。よって、大気開放孔130aが中間の位置PMよりも下方にある態様に比べて、大気開放孔130aからインクが漏れる可能性が低い。
その後、さらにインクが消費されて、受圧板112の一部Apが腕部153と接触する位置よりも下に達すると、上述の動作が繰り返される。その結果、フィルム114の平面部115および受圧板112は、図2および図4において矢印A1で示すように、停止部180,180と接触する2点Ps1,Ps2を軸として、往復の回転運動を繰り返す。その際、受圧板112の一部Apが底部1101に近い位置にあるほど、インク収容部101内の圧力は低く、受圧板112の一部Apが底部1101から遠い位置にあるほど、インク収容部101内の圧力は高い。しかし、インク収容部101内の圧力は、大気圧と、大気圧未満の所定の圧力と、の間の範囲内に保たれる。その結果、供給孔120aからは、安定してインクジェットプリンターにインクを供給できる。なお、インクカートリッジ100が使用される際の姿勢にあるとき、受圧板112が停止部180,180と接触する前の状態において、受圧板112が変位する方向(矢印A0)は、水平方向である(図2の右図参照)。
上記の構成においては、受圧板112を備えるため、コイルバネ160の力を、受圧板112を介して均等にフィルム114に伝えることができる。また、空間102とインク収容部101との圧力差に起因する力を、受圧板112を介して、安定的に伝達アーム150の腕部153に伝えることができる。
また、上記の構成においては、停止部180,180を備えるため、インクが消費されると、受圧板112は、まず、2点Ps1,Ps2で停止部180,180に接触して支持され、その後、2点Ps1,Ps2を結ぶ直線を軸とする往復の回転運動をする(図3参照)。そして、その往復の回転運動において、受圧板112の一部Apが、所定量以上、底部1101に向かって引き寄せられたときに、大気開放孔130aが開かれる。このため、大気開放孔130aが開かれるときの受圧板112の姿勢をほぼ一定にすることができる。よって、受圧板の姿勢が確率論的に様々に変動しうる態様に比べて、本実施例は、大気開放孔130aが開かれるタイミングを、ほぼ一定にすることができる。言い換えれば、空気導入部140を、安定的に動作させることができる。
なお、本実施例におけるインク収容部101(容器本体110、フィルム114)が、[課題を解決するための手段]における「収容部」に相当する。インク供給部120が「液体送出部」に相当する。空気導入部140(底部1101の一部142、シール部144、伝達アーム150、コイルバネ146、バネ座148)が、「空気導入部」に相当する。受圧板112およびフィルム114が「変形部」に相当する。
受圧板112が、「剛体部」に相当する。フィルム114が、「可撓部」に相当する。停止部180,180が、「停止部」に相当する。受圧板112の2点Ps1,Ps2が、「剛体部の2点」に相当する。
本実施例における底部1101および側壁1102が、[課題を解決するための手段]における「壁部」に相当する。コイルバネ160が、「弾性部材」に相当する。プリズム170が、「検知部材」に相当する。プリズム170の頂点p1〜p3で張られる略三角柱状の部分が位置する部位が、「検出位置」に相当する。
B.受圧板およびその周辺の構成の変形例:
上記実施例では、受圧板112は板状であり、四隅が円弧である略長方形の平面形状を有している。そして、コイルバネ160は、コイルの円の中心Scと、受圧板112の重心Gとが一致するように、受圧板112を支持している(図2のScおよびG参照)。しかし、受圧板の形状、およびコイルバネ160が受圧板を支持する態様については、他の態様を採用することもできる。
B1.受圧板およびその周辺の構成の変形例1:
図5は、受圧板等の変形例1としての受圧板112bの形状を表す平面図である。図5において、図2〜図4に記載されている符号と同じ符号は、図2〜図4と同じ対象を表している。受圧板112bは、インクカートリッジ100がプリンター200に取りつけられ使用される際の姿勢において、上側に位置する辺S1が、辺S1に平行で下側に位置する辺S2より短い、略台形形状をしている。そして、受圧板112bの重心Gbは、コイルバネ160が受圧板112を支持している円形部分の中心Scよりも下にある。受圧板112bの他の点は、実施例の受圧板112と同じである。なお、図5において、コイルバネ160が受圧板112を支持している部分を中心Scの周りの円で示す。
インクカートリッジ100がプリンター200に取りつけられ、使用される際の姿勢において、受圧板112bの各点は、上から順に、腕部153の先端と接触する受圧板112bの一点Pp、コイルバネ160によって支持される円形部分の中心Sc、重心Gb、停止部180,180との接触点Ps1,Ps2の順に並ぶ。そして、プリズム170の先端部分(頂点p1〜p3参照)は、接触点Ps1,Ps2のさらに下方に位置する。
このような態様としても、インク収容部101内のインクが消費されると、受圧板112は、2点Ps1,Ps2を結ぶ直線L12を軸とする往復の回転運動をする。このため、受圧板112の変位を伝達されて動作する空気導入部140を、安定的に動作させることができる。また、この態様においても、大きく変位し腕部153の先端と接触する受圧板112の部位Ppよりも、変位を制限される接触点Ps1,Ps2に近い位置に、プリズム170が配されている。このため、インク収容部101内のインク残量が所定量を下回ったことを正確に検出することができる。
また、受圧板112bにおいては、コイルバネ160によって支持される円形部分の中心Scを挟んで、接触点Ps1,Ps2側(下側)に位置する部分ALの面積が、接触点Ps1,Ps2とは逆側(上側)に位置する部分AUの面積に比べて大きい。このため、インク収容部101内の圧力の減少に伴い、受圧板112bの下側部分ALは、上側部分AUよりも大きく変位する。その結果、2点Ps1,Ps2は、早期に停止部180,180に接触する。その後、受圧板112bは、2点Ps1,Ps2を結ぶ直線L2を軸に安定的に回転動作する。よって、受圧板112bによれば、早期に、空気導入部140を安定動作させることができる。なお、図5において、受圧板の上側部分AUと下側部分ALの境界を直線Ba1で示す。直線Ba1は、接触点Ps1,Ps2を通る直線L12と平行で、かつ点Scを通る直線である。
B2.受圧板およびその周辺の構成の変形例2:
図6は、受圧板等の変形例2として受圧板112cの形状および受圧板112c上の各点を表す平面図である。図6において、図2〜図5に記載されている符号と同じ符号は、図2〜図5と同じ対象を表している。受圧板112cは、インクカートリッジ100がプリンター200に取りつけられ、使用される際の姿勢において、プリズム170に近い側の鉛直方向の辺S3が、辺S3に平行でプリズム170から遠い側の鉛直方向の辺S4より長い、略台形形状をしている。そして、受圧板112cの重心Gcは、コイルバネ160が受圧板112を支持している円形部分の中心Scよりも、辺S3側にある。
なお、この変形例では、インクカートリッジ100がプリンター200に取りつけられ、使用される際の姿勢において、空気導入部140は、コイルバネ160よりも上方であって、受圧板112cの辺S3よりも辺S4に近い位置にある。その結果、空気導入部140腕部153の先端と接触する受圧板112cの一点Ppも、コイルバネ160が支持する部分の中心Scよりも上方であって、辺S3よりも辺S4に近い位置にある。
また、インクカートリッジ100がプリンター200に取りつけられ、使用される際の姿勢において、停止部180,180は、水平方向について、コイルバネ160を挟んで空気導入部140とは逆の側に設けられている。すなわち、停止部180,180は、受圧板112cの辺S4よりも辺S3に近い位置にある。その結果、停止部180,180と接触する受圧板112の2点Ps1,Ps2も、コイルバネ160が支持する部分の中心Scと辺S3との間にある。
インクカートリッジ100がプリンター200に取りつけられ、使用される際の姿勢において、受圧板112cの各点は、辺S4から辺S3に向かう順で、腕部153の先端と接触する受圧板112aの一点Pp、コイルバネ160によって支持される円形部分の中心Sc、重心Gc、プリズム170の先端部分(頂点p1〜p3参照)、停止部180,180との接触点Ps1,Ps2の順に並ぶ。
以上で説明した各点以外については、受圧板112cの構成は、実施例の受圧板112と同じである。また、以上で説明した各点以外については、インクカートリッジ100の構成も、実施例のインクカートリッジ100と同じである。
このような態様としても、受圧板112aと同様に、空気導入部140を、安定的に動作させることができる。また、インク収容部101内のインク残量が所定量を下回ったことを正確に検出することができる。
また、受圧板112cにおいては、コイルバネ160によって支持される円形部分の中心Scを挟んで、接触点Ps1,Ps2側ならびにプリズム170の側に位置する部分AFの面積が、接触点Ps1側に位置する部分ABの面積に比べて大きい。このため、インク収容部101内の圧力の減少に伴い、受圧板112cの部分AFは、他方の部分ABよりも大きく変位する。その結果、2点Ps1,Ps2は、プリズム170に近い側の停止部180,180に早期に接触する。その後、受圧板112cは、2点Ps1,Ps2を軸に安定的に回転動作する。よって、受圧板112bによれば、早期に、空気導入部140を安定動作させることができる。また、受圧板112cによれば、インク収容部101内のプリズム170近傍の容積が、早期に安定する。よって、受圧板112cによれば、液面の位置を検出するためのプリズム170を使用して、インク残量が所定値以下となったことを正確に検知することができる。なお、図6において、受圧板の部分AFと部分ABの境界を直線Ba2で示す。直線Ba2は、接触点Ps1,Ps2を通る直線L12cに平行で、かつ点Scを通る直線である。
B3.受圧板の変形例3:
図7は、受圧板等の変形例3としての受圧板112dの態様を表す平面図である。図7において、図2〜図6に記載されている符号と同じ符号は、図2〜図6と同じ対象を表している。この受圧板112dを備えるインクカートリッジ100eは、二つのコイルバネ160a,160bを備える。そして、受圧板112dは、インクカートリッジ100eがプリンター200に取りつけられ、使用される際の姿勢において、二つのコイルバネ160a,160bに支持される。コイルバネ160aは、受圧板112dの重心Geより上側を支持し、コイルバネ160bは、受圧板112dの重心Geより下側を支持する。
インクカートリッジ100eがプリンター200に取りつけられ、使用される際の姿勢において、下側に位置するコイルバネ160bは、コイルバネ160aよりも弾性係数が小さい。このため、インクカートリッジ100eが使用される前の状態の姿勢を保って、受圧板112dが底部1101に向かって平行に移動された場合、コイルバネ160bによる反力は、コイルバネ160aよりも小さい。
このような態様としても、受圧板112aと同様に、空気導入部140を、安定的に動作させることができる。また、インク収容部101内のインク残量が所定量を下回ったことを正確に検出することができる。
また、インクカートリッジ100eによれば、インク収容部101内の圧力の減少に伴い、コイルバネ160bに支持される受圧板112dの下側部分は、コイルバネ160aに支持される上側部分よりも大きく変位する。その結果、2点Ps1,Ps2は、早期に停止部180,180に接触する。その後、受圧板112dは、2点Ps1,Ps2を軸に安定的に回転動作する。よって、受圧板112dによれば、早期に、空気導入部140を安定動作させることができる。
C.変形例:
C1.変形例1:
上記実施例においては、受圧板112の2点Ps1,Ps2と接触してその変位を制限する停止部180,180は、底部1101に設けられた凸部である。しかし、受圧板112の2点Ps1,Ps2と接触してその変位を制限する構成は、側壁1102に設けられていてもよい。すなわち、停止部は、変形部とともに収容部を構成する壁部に設けられ、圧力の減少に伴う受圧板(剛体部)の変位において、その2点が所定量、変位したときに受圧板の他の部位に先立ってそれら2点と接触するように設けられているものであればよい。
C2.変形例2:
上記実施例においては、いったん大気開放孔130aが開かれた後には、受圧板112は、2点Ps1,Ps2を停止部180,180に支持された状態で、往復の回転運動を繰り返す。しかし、大気開放孔130aが開かれた後にも、受圧板112が停止部180,180から離れる位置まで、底部1101から遠ざかる態様とすることもできる。ただし、いったん大気開放孔130aが開かれた後には、2点Ps1,Ps2を停止部180,180に支持された状態で受圧板112が往復の回転運動を繰り返す態様においては、受圧板112の停止部180,180に対する相対位置がずれにくい。このため、インクを供給する際のインク収容部101内の状態をより安定したものとすることができる。
また、受圧板の2点の変位を制限する停止部は、受圧板側から変位の方向に突出するように設けられた1以上の凸部として構成することもできる。そのような態様においては、凸部の基部の2点を、変位を制限される2点として把握することができる。
なお、停止部は、実施例のような一対の構成、または3以上のとして設けてもよく、また、剛体部としての受圧板の2点の変位を制限できる一体の構成として設けてもよい。後者の一態様としては、たとえば、実施例の停止部180,180をつないで一体とした壁状の構成を採用することができる。すなわち、停止部は、2点のほかに、剛体部の一部であって、その2点を結ぶ直線上にある他の点の変位をも妨げる構成であってもよい。
また、停止部は、剛体部の一点の変位を妨げる構成であってもよい。すなわち、停止部は、剛体部の一部の変位を妨げる構成であればよい。ただし、停止部は、剛体部のうち、直線状の一部分の変位を妨げる構成であることが好ましい。さらに、停止部は、剛体部のうち、2点の変位を妨げる構成であることが好ましい。そのような態様においては、剛体部は、一部の変位を妨げられた後、上記の直線状の一部分、または上記2点で規定される直線を軸に、回転運動する。
C3.変形例3:
上記実施例においては、受圧板112の2点Ps1,Ps2は、停止部180,180に接するまでの範囲については、変位を許容されている。すなわち、許容される変位量は0より大きい。しかし、受圧板112の2点の変位をまったく許容しない態様とすることもできる。そのような態様は、許容される変位量が0の態様として把握することができる。
C4.変形例4:
上記実施例においては、インクの液面はプリズム170を使用して光学的に検出される。しかし、インクの液面は、圧電素子を用いて残留振動を利用するなど、他の方法で検出されてもよい。
C5.変形例5:
上記実施例においては、支点152を中心に回動可能な伝達アーム150(腕部153,154)によって、受圧板112の変位が、先端部145およびシール部144に伝えられる。しかし、受圧板112の変位を先端部145およびシール部144に伝える構成は、他の態様とすることもできる。たとえば、回転ではなく、平行移動など、全体が変位する構成により、受圧板112の変位を伝える態様とすることもできる。また、リンクを介して受圧板112の変位を伝える態様とすることもできる。前者の態様においては、受圧板112の変位を、そのままの方向の変位や、その変位の方向との間でなす角が90度以内である他の方向の変位として、先端部145に伝えることができる。後者の態様においては、受圧板112の変位の方向を任意の方向に変換して、受圧板112の変位を部分145に伝えることができる。
すなわち、伝達部は、変形部の変形を、そのままの向きで第2の封止部に伝える態様であってもよいし、変形部の変形を、異なる向きに変換して、第2の封止部に伝える態様であってもよい。そして、変形部としての受圧板112やフィルム114の変位や変形を、第2の封止部としての部分145に、変位や力として、伝えることができるものであればよい。
C6.変形例6:
上記実施例においては、受圧板112およびフィルム114の平面部115は、略六角形の外形形状を有している。しかし、受圧板112および平面部115は、略六角形に限らず、様々な形状とすることができる。ただし、三日月型や星形のように凹部を有する形状ではなく、外に向かって凸の形状とすることが好ましい。たとえば、多角形である場合には、角の内角の大きさが180度未満であることが好ましい。
C7.変形例7:
上記実施例においては、インクが消費される前の状態において、受圧板112は、コイルバネ160によって付勢されている。しかし、インクが消費され、インク収容部101の容量がある程度小さくなった後に、コイルバネ160が受圧板112を、負圧による変位に抗する向きに、付勢する態様とすることもできる。受圧板112は、コイルバネ160によって付勢される前の状態においては、たとえば、インクの消費に起因する変形にフィルムが抗する弾性力によって、インク収容部101内に負圧を発生させることができる。
C8.変形例8:
上記実施例においては、各部を付勢するバネとして、コイルバネが採用されている。しかし、各部を付勢する構成としては、板バネや、柔軟性を有する樹脂製の部材など、他の様々な態様を採用することができる。
C9.変形例9:
上記実施例では、インクカートリッジ100は、家庭用またはオフィス用に使用されるプリンター用のインクカートリッジである。しかし、本発明の液体容器としてのインクカートリッジは、業務用に使用される大型のプリンターのインクカートリッジに適用することもできる。
また、上記実施例では、カートリッジ装着部が印刷ヘッドと一体になって印刷媒体の紙巾方向に往復移動するインクジェットプリンター(いわゆるオンキャリッジタイプのプリンター、図1参照)を例示した。しかし、本発明の液体容器は、印刷ヘッドおよびサブタンクが設置されたキャリッジ1とは別に、メインタンクとしてインクカートリッジ100が設置されるインクジェットプリンター(いわゆるオフキャリッジタイプのプリンター)にも適用可能である。
C10.変形例10:
上記実施例及び変形例では、インクジェットプリンターと、インクカートリッジについて説明したが、本発明は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置に用いても良く、また、そのような液体を収容した液体容器にも適用可能である。本発明の液体容器は、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体消費装置に流用可能である。なお、「液滴」とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であれ良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施例の形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の噴射装置および液体容器に本発明を適用することができる。
20…蓋部材
100…インクカートリッジ
101…インク収容部
102…空間
110…容器本体
1101…底部
1102…側壁
111…壁部
112,112a〜112d…受圧板
113…壁部
114…フィルム
115…平面部
116…屈曲部
120…インク供給部
120a…供給孔
130a…大気開放孔
130b…通気口
132…サーペンタイン流路
140…空気導入部
142…大気開放孔130aの外周を形成する部分
144…シール部
145…腕部154の先端部分
146…コイルバネ
148…バネ座
150…伝達アーム
151…支持部
152…支点
153,154…腕部
160,160a,160b…コイルバネ
170…プリズム
171…プリズムの露出面
180…停止部
200…インクジェットプリンター
220…オートシードフィーダ
230…排紙トレイ
240…液晶ディスプレイ
250…ボタン群
260…カードスロット
270…CPU
280…メインメモリ
A0…フィルム114の平面部115および受圧板112が変位する方向を示す矢印
A1…フィルム114の平面部115および受圧板112が変位する動作を示す矢印
A3…腕部153の動きを示す矢印
A4…腕部154の動きを示す矢印
A5…外部から導入される空気の流れを示す矢印
AB…受圧板の一部
AF…受圧板の一部
AL…受圧板の下側部分
AU…受圧板の上側部分
Ai…記憶媒体の挿入方向を示す矢印
Ap…受圧板112のうち、コイルバネ160を挟んで2点Ps1,Ps2とは逆の側の部分
Ba1…接触点Ps1,Ps2を通る直線L12と平行で、かつ点Scを通る直線
Ba2…接触点Ps1c,Ps2cを通る直線L12cに平行で、かつ点Scを通る直線
G,Ga〜Ge…受圧坂の重心
L12…接触点Ps1,Ps2を通る直線
Li…プリズム170で検出されるインクの液面のレベル
MC…メモリカード
PB…大気開放孔130aの高さ方向の位置
PH…インク収容部101内の空隙の最上部の位置
PL…インク収容部101内の空隙の最下部の位置
PM…位置PLと位置PHの中間の位置
Pp…腕部153の先端と接触する受圧板112の一点
Ps1,Ps2…停止部180と接触する受圧板112の点
S1…受圧板112のうち上側に位置する辺
S2…受圧板112のうち下側に位置する辺
S3…受圧板112のうちプリズム側に位置する辺
S4…受圧板112の辺
Sc…コイルバネ160が受圧板112を支持している円形部分の中心
U…鉛直上方を示す矢印
p1〜p5…プリズムの頂点

Claims (10)

  1. 液体噴射装置に供給すべき液体を収容する液体容器であって、
    液体を収容する収容部であって、前記液体を外部に送出するための液体送出部と、外部の空気を前記収容部内に導入するための空気導入部と、前記収容部の外周の一部を構成し変形することができる変形部と、を備える収容部を備え、
    前記変形部は、
    前記収容部の内部の圧力の減少によって変形しない剛体部と、
    前記液体の前記送出による前記収容部の内部の圧力の減少に伴って変形し、前記収容部の容量が少なくなる方向に前記剛体部を変位させることができる可撓部と、を備え、
    前記液体容器は、さらに、前記剛体部の一部について所定量以上の前記変位を少なくとも妨げる停止部を備え、
    前記空気導入部は、前記圧力の減少に伴う前記剛体部の変位において、前記停止部によって前記変位を妨げられた前記一部を支点とする前記剛体部の回転による前記剛体部の他の一部の変位を伝達されて、前記収容部内に前記空気を導入する、液体容器。
  2. 請求項1記載の液体容器であって、
    前記停止部は、前記剛体部の前記一部としての、前記剛体部の2点について、前記所定量以上の前記変位を少なくとも妨げるように構成される、液体容器。
  3. 請求項2記載の液体容器であって、さらに、
    前記変形部とともに前記収容部の外周を構成する壁部を備え、
    前記停止部は、前記壁部に設けられ、前記圧力の減少に伴う前記剛体部の変位において、前記2点が所定量、変位したときに前記剛体部の他の部位に先立って前記2点と接触するように設けられた構成である、液体容器。
  4. 請求項2記載の液体容器であって、
    前記停止部は、前記剛体部の前記2点から前記変位の方向について突出して設けられた構成である、液体容器。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載の液体容器であって、
    前記剛体部は、板状であり、
    前記剛体部、前記停止部および前記空気導入部は、前記剛体部のうち前記空気導入部に前記変位を伝達するために他の部材に接触する部位と、前記2点と、で構成される三角形内に、前記剛体部の重心が位置するように構成される、液体容器。
  6. 請求項5記載の液体容器であって、さらに、
    前記収容部の容量が多くなる方向に前記剛体部を付勢する弾性部材を備え、
    前記停止部は、前記2点について0より大きい所定量以上の変位を妨げる構成であり、
    前記剛体部、前記停止部および前記弾性部材は、前記弾性部材が前記剛体部を付勢する部位の中心に対して、前記2点と同じ側に、前記剛体部の重心があるように構成される、液体容器。
  7. 請求項2ないし6のいずれかに記載の液体容器であって、さらに、
    前記液体容器が前記液体噴射装置に取りつけられた状態にあるとき、前記収容部内の所定の検出位置において前記液体の液面が前記検出位置の高さを下回ったことを検知するための検知部材を備え、
    前記剛体部、前記停止部、および前記検知部材は、前記液体容器が前記液体噴射装置に取りつけられた状態にあるとき、前記剛体部のうち前記空気導入部に前記変位を伝達するために他の部材に接触する部位よりも、前記検出位置および前記2点が下方に位置し、前記検出位置が、高さ方向について、前記剛体部のうち前記他の部材に接触する部位よりも、前記2点に近い位置にあるように構成される、液体容器。
  8. 請求項6に従属する請求項7に記載の液体容器であって、
    前記剛体部、前記停止部、前記弾性部材および前記検知部材は、前記液体容器が前記液体噴射装置に取りつけられた状態にあるとき、前記検出位置と前記2点が、前記弾性部材が前記剛体部を付勢する部位の中心よりも下方に位置するように構成される、液体容器。
  9. 請求項6記載の液体容器であって、
    前記弾性部材として、第1の弾性部材と、同じ変位に対して前記剛体部に及ぼす弾性力が前記第1の弾性部材よりも小さい第2の弾性部材と、を備え、
    前記第2の弾性部材は、前記第1の弾性部材よりも前記2点に近い位置で前記剛体部を付勢する、液体容器。
  10. 請求項2ないし9のいずれかに記載の液体容器を備える液体噴射装置。
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